JPH10161427A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH10161427A
JPH10161427A JP33625696A JP33625696A JPH10161427A JP H10161427 A JPH10161427 A JP H10161427A JP 33625696 A JP33625696 A JP 33625696A JP 33625696 A JP33625696 A JP 33625696A JP H10161427 A JPH10161427 A JP H10161427A
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magnetic
developing device
developer
cylindrical member
image carrier
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JP33625696A
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Isao Ito
功 伊藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真記録装置または静電記録装置等で用
いられ、静電電位の差による潜像にトナーを選択的に転
移して可視化する現像装置において、現像剤の劣化を低
減するとともに、容易かつ廉価で製作できる現像装置を
提供する。 【解決手段】表面に静電潜像が形成された像担持体1と
近接または接触して設けられる現像剤担持体4とを有
し、この現像剤担持体が周回可能に支持された円筒部材
とその内側に支持された磁界発生部材11を備える。こ
の磁界発生部材は、円筒状または円柱状で周面に軸線方
向の溝12aを有する芯材12と、この芯材の周囲を包
囲するように配置され、周面に沿って複数の磁極が着磁
された薄膜状磁性体13とを備え、この薄膜状磁性体の
端部は、上記溝12aに嵌合された棒状部材14と溝の
内壁面との間に挟み込まれて固定されている。また、芯
材を磁性材料からなるものとし、薄膜状磁性体の磁極に
よって、芯材に吸着させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録装置
又は静電記録装置などで用いられ、静電電位の差による
潜像にトナ−を選択的に転移して可視化する現像装置に
関する。
【0002】
【従来技術】複写機、プリンタ等電子写真式の画像形成
装置では、予め一様に帯電した像担持体の表面に像光を
照射して帯電電位の差による静電潜像を形成し、この静
電潜像に現像剤としてのトナ−を付着させて可視像を形
成する。この現像のために使用する装置が現像装置であ
り、これまでにいくつかの形式の装置が提案され実用化
されている。
【0003】その一つに、トナーと磁性キャリアとを含
む二成分現像剤を像担持体表面に近接又は接触させ、ト
ナーを像担持体に転移して現像を行なういわゆる二成分
現像装置がある。この現像装置は、現像剤中におけるト
ナー濃度の制御が必要であること、及び現像剤の攪拌機
構が必要となり装置が大型化するという課題を有するも
のの、画質特性及び現像剤の搬送性等の点で優れた特性
を有し、電子写真装置で用いられる現像装置の主流とな
っている。
【0004】図10は、従来から知られている二成分現
像装置の一例を示す概略構成図であり、この現像装置1
02は、表面に静電潜像が形成された像担持体101と
対向するように配置された現像剤担持体103を有し、
この現像剤担持体103は、回転駆動される非磁性・導
電性の円筒部材104と、その内部に固定支持された磁
性発生部材105とを備えている。そして、その後方に
は現像剤を上記円筒部材に供給するパドル106、現像
剤を攪拌及び搬送するオーガ107,108が設けられ
ている。
【0005】上記磁界発生部材105は、トナーを電気
的に付着させた磁性キャリアを円筒部材104の表面に
磁気的に吸着することができるものであり、円筒部材1
04上の現像剤は、この円筒部材104の回転によって
像担持体101と対向する現像領域Bに搬送される。現
像領域Bではトナ−が静電電位の差による潜像に選択的
に転移され、該潜像が可視化される。現像に寄与しなか
ったトナーと磁性キャリアとは現像剤担持体103上に
保持されたまま現像領域B を通過し、磁力発生部材1
05に設けられたピックオフ磁極105aの位置に搬送
され、該磁極の反発磁力によって円筒部材104から剥
離される。そして、回転駆動されるパドル106により
後方の現像剤収容室109に運ばれ、オ−ガ107,1
08によって攪拌される。現像剤収容室は隔壁110に
よって二つに分割されているが、両端部で互いに連通し
ており、オーガ107によって現像剤は紙面と垂直方向
に手前から奥へ搬送され、オ−ガ108によって反対方
向すなわち紙面と垂直方向に奥から手前へ搬送されて、
現像剤収容室109内で循環移送される。さらに、この
循環中において、図示しないトナ−濃度供給手段によっ
て新しいトナ−が供給され、既存の現像剤と混合攪拌さ
れ現像剤中のトナー濃度が調整される。濃度が適切に調
整された現像剤の一部はパドル106の回転によって現
像剤担持体103の近傍に運ばれ、磁界発生部材105
に設けられたピックアップ磁極105bの磁力により円
筒部材104の周面上に吸着される。
【0006】このようにして現像剤担持体103上に供
給された現像剤は、円筒部材の104の回転によって層
規制部材111との対向位置に搬送される。この層規制
部材111は、先端が円筒部材104の周面と所定の間
隔をおいて対峙するように支持された板状の部材であ
り、この層厚規制部材111によって円筒部材104上
の現像剤量が規制され、ほぼ均等な層厚の現像剤層が形
成される。そして、この現像剤層が像担持体101と対
向する現像領域Bに搬送されて静電潜像の現像に供され
る。
【0007】かかる現像装置では、磁界発生部材105
の磁極によって円筒部材104上に多くの現像剤が吸着
され、これを層規制部材111によって薄いほぼ均一な
層としているため、層厚規制部材111の前面部すなわ
ち現像剤搬送方向の上流側において、現像剤が過度に充
填された状態となり、現像剤に対して強い圧縮力が作用
する。また、現像剤が層厚規制部材111と円筒部材1
04との間隙を通過する際にも現像剤に対して強い摩擦
力が作用するため、現像剤が劣化するという問題点があ
る。
【0008】このような問題点を解決する手段として、
磁界発生部材に着磁される磁極の間隔を小さくするとい
う手段が考えられる。磁界発生部材の磁極間隔が小さく
なると、磁極間の磁束分布は円筒部材の表面付近に集中
し、表面から離れた位置まで及ばなくなる。このため、
円筒部材上に吸着される現像剤量は少なくなるととも
に、円筒部材の表面近くに吸着された現像剤は強い力で
円筒部材上に付着される。したがって、層規制部材は不
要となるか、もしくは必要であっても規制する現像剤量
が少なくなり、現像剤の劣化が低減されることになる。
【0009】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記の
ように磁界発生部材の周面に小さなピッチで磁極を設け
ることには次のような問題点がある。着磁間隔が2mm
程度以上であれば、フェライトあるいは樹脂に粉状磁性
材料を混合した材料等を円筒状又は円柱上に形成し、こ
の周囲に着磁ヨークを配置して着磁することができる。
しかし、着磁間隔を2mm以下に設定するような場合で
は、このような着磁が可能な着磁ヨ−クを製作すること
が困難となり、上記のような方法で磁界発生部材を製作
することが不可能となる。このため、着磁間隔が2mm
程度以下の磁界発生部材を得るためには、円筒状又は円
柱状部材の周面に薄膜磁性体を形成し、順次磁極を着磁
するか、もしくはあらかじめ着磁された薄膜磁性体を円
筒状又は円柱状の部材の周面に巻き付けることによって
製作することが考えられる。
【0010】円筒状又は円柱状の部材の周面に薄膜磁性
体を形成する方法としては、磁性材料を樹脂等に混合し
た液状の材料を塗布する方法があるが、このような方法
では均一な層を形成することができない。均一な薄膜磁
性体を形成する手段として、特開平3−290682号
公報、特開平4−304488号公報等に開示される技
術があり、平面上に均一な薄膜磁性体層を形成すること
は可能であるが、円筒状の局面に均一な磁性体層を形成
することは現状では困難である。
【0011】一方、フイルム状の薄膜磁性体を形成し、
着磁を行なった後に円筒部材に巻き付ける方法では、特
開平2−290682号公報に記載の技術のように熱に
よって薄膜磁性体を溶融して張り合せたり、接着材を塗
布する必要が生じる。このため、製作工程が複雑となっ
てコストが高くなるし、精度も十分ではない。
【0012】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、層厚規制部材
による現像剤の劣化を低減するとともに、容易かつ廉価
で磁界発生手段を製作することができる現像装置を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 表面に静電潜像が形
成される像担持体と近接又は接触して設けられ、周方向
に回転が可能に支持された円筒部材と、 この円筒部材
の内側に固定支持され、該円筒部材の表面付近に磁界を
形成する磁界発生手段とを有し、 磁性キャリアと非磁
性トナーとを含む二成分現像剤を前記円筒部材上に担持
して搬送するとともに、前記トナーを前記像担持体上の
静電潜像に転移して可視化する現像装置において、
前記磁界発生手段は、 ほぼ円筒状又は円柱状で、周面
に軸線方向の溝を有する芯材と、この芯材の周面を包囲
するように配置され、表面に沿って複数の磁極が着磁さ
れた薄膜状磁性体と、 前記芯材の溝に嵌め込まれ、前
記薄膜状磁性体の一部を前記溝の内面との間に挟持する
棒状部材とを有するものとする。なお、上記溝は芯材の
周面に一つだけではなく複数が設けれていてもよい。ま
た、上記棒状部材は少なくとも一部が弾性材料で構成さ
れるものが望ましく、全体がゴム等で構成されるもので
あってもよい。
【0014】上記のように構成された現像装置において
は、磁力発生手段がその表面付近に薄膜磁性体を有して
いるので、この薄膜磁性体に小さな間隔で複数の強い磁
極を設けることができる。これにより、現像剤を現像剤
担持体の周面上に薄く均一に吸着することができ、従来
の層厚規制部材のように現像剤に強いストレスを付加す
ることが回避でき、現像剤の劣化を防止することができ
る。また、薄膜磁性体を別体として製作し、小さい磁極
間隔で着磁した後に芯材に取り付けることができるの
で、均等な薄膜磁性体を容易に形成することができ、着
磁も簡単に行なうことができる。しかも、薄膜磁性体の
芯材への取り付けは、芯材の溝へ棒状部材を嵌合し、薄
膜磁性体をこの棒状部材と溝の内面との間に挟み込むこ
とによって行なうことができ、熱や接着剤等を用いない
簡便な方法となり、製作のための工数及びコストが低減
される。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、 請求項
1に記載の現像装置において、 前記円筒部材の像担持
体と対向する部分の後方を覆うハウジング内に、現像剤
収容室が設けられており、 前記芯材の溝は、前記現像
剤収容室と面する位置に設けられているものとする。上
記溝は、現像剤収容室と対向する部分に一つだけが設け
られているものに限らず、2本が並列して設けられてい
てもよい。そして、上記棒状部材はそれぞれの溝に2本
の部材が嵌合されるものであってもよいし、一体となっ
た部材が双方の溝に嵌合されるものであってもよい。ま
た、このような棒状部材が磁石材料からなるものとし、
同極性の磁極が並列するように着磁されて反発磁界を形
成するものであってもよい。
【0016】このような構成とすることによって、上記
棒状部材が嵌め込まれた溝と対応する位置では、円筒部
材の表面に磁界発生部材の磁力がほとんど及ばず、現像
剤の磁気拘束力が失われる。従って、現像領域を通過し
た現像剤が、この位置で円筒部材の表面から容易に剥離
され、現像材収容室に還流されて新たなトナーが補給さ
れる。
【0017】請求項3に記載の発明は、 請求項1に記
載の現像装置において、 前記芯材の溝は、前記像担持
体と対向する部分に設けられており、 前記棒状部材
は、軸線方向にほぼ均等に着磁された磁石を含むものと
する。
【0018】このような構成とすることにより、前記棒
状部材の磁極を現像磁極とすることができ、この棒状部
材の磁化を調整しておくことによって、現像磁極の強さ
を容易に設定することができる。したがって、現像剤を
搬送すために小さい間隔で着磁された磁極より強い磁極
を現像磁極とすることができ、現像領域で現像剤の磁気
ブラシを像担持体に向かって起立させ、十分な濃度の現
像が可能となる。
【0019】請求項4に記載の発明は、 表面に静電潜
像が形成される像担持体と近接又は接触して設けられ、
周方向に回転が可能に支持された円筒部材と、 この円
筒部材の内側に固定支持され、該円筒部材の表面付近に
磁界を形成する磁界発生手段とを有し、 磁性キャリア
と非磁性トナーとを含む二成分現像剤を前記円筒部材上
に担持して搬送するとともに、前記トナーを前記像担持
体上の静電潜像に転移して可視化する現像装置におい
て、 前記磁界発生手段は、 ほぼ円筒状又は円柱状
の磁性材料からなる芯材と、 複数の磁極が着磁され、
前記芯材の周囲に巻き付けられる薄膜状磁性体とを有
し、 この薄膜状磁性体は、それ自身が有する磁極の磁
力で前記芯材に吸着されているものとする。
【0020】このような現像装置では、請求項1に記載
の現像装置と同様に、小さな間隔で複数の磁極が着磁さ
れた薄膜磁性体を容易に製作することができるととも
に、別体として製作され着磁された薄膜磁性体自身の磁
力よって、芯材に吸着されるので、磁界発生手段の製作
工程が極めて簡略化され、コストの低減が可能となる。
【0021】請求項5に記載の発明は、 請求項4に記
載の現像装置において、 前記円筒部材の像担持体と対
向する部分の後方を覆うハウジング内に、現像剤収容室
が設けられており、 前記芯材の前記現像剤収容室と面
する位置に、前記薄膜状磁性体の吸着されていない領域
を有するものとする。なお、上記芯材の、上記現像剤収
容室と面した薄膜磁性体が吸着されていない部分には反
発磁界を形成する二つの同極性の磁極が設けられていて
もよい。
【0022】この現像装置では、芯材の周面の現像剤収
容室と対向する部分に、薄膜磁性体が吸着されていない
範囲があり、ここでは円筒部材の周面上に現像剤を吸着
しておく力がほとんど作用せず、容易に周面から剥離さ
れて現像剤収容室に還流される。そして、この部分の下
流側の薄膜磁性体が吸着されている部分では、新たなト
ナーが補給されて適切なトナー濃度となった現像剤が円
筒部材の周面上に吸着される。
【0023】請求項6に記載の発明は、 請求項4に記
載の現像装置において、 前記芯材の前記像担持体との
対向位置に、 前記薄膜状磁性体の吸着されていない領
域を有し、 前記芯材の前記像担持体と対向する部分
に、軸線方向にほぼ均等な強さを有する磁極が設けられ
ているものとする。
【0024】この現像装置では、芯材に設けられた磁極
を現像磁極とすることができ、この磁極の磁化を調整す
ることによって、現像領域における現像剤の磁気ブラシ
の状態を適切なものとすることができ、高画質の現像が
可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、請求項1又は請求項2に記
載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構成図
である。この現像装置2は、静電潜像が周面に形成され
る像担持体1との対向部位に開口を有するハウジング3
を備えており、この開口部に現像剤担持体としての現像
ロ−ル4が配設され、その後方には現像剤収容室5が設
けられている。この現像剤収容室5には、現像剤3を現
像ロ−ル5に供給するとともに現像ロ−ル5から剥離さ
れた現像剤3を現像剤収容室5に還流するパドル6と、
このパドル6の後方に現像剤を攪拌・搬送する一対のオ
−ガ−7,8が並列配設されている。また、現像ロ−ル
4の周面上に保持される現像剤の量を規制して均一な層
とするトリマ9がハウジング3に固定され、先端が現像
ロール4の周面と近接して対向するようになっている。
【0026】上記現像ロ−ル4は、軸線回りに回転可能
となるように支持された円筒状の部材であるスリ−ブ1
0と、その内部で固定配置される磁界発生部材11とで
主要部が構成されている。上記スリ−ブ10は、非磁性
で導電性の材料からなり、厚さは機械的強度と前記スリ
−ブ10の近傍に形成される磁界強度を考慮して定めさ
れるもので、0.1から0.5mm程度に設定される。
【0027】磁界発生部材11は、軸方向に延設される
溝12aを有する芯材12と、該芯材の外周面に沿って
配置された薄膜磁性体シ−ト13と、前記芯材12の溝
13に嵌合される非磁性の棒状弾性部材14とで主要部
が構成されている。そして、前記棒状弾性部材14を前
記溝12aへ嵌合する際に、上記薄膜磁性体シ−ト13
の両端部が溝の壁面との間に挟み込まれ、これによって
芯材12の外周面に該薄膜磁性体シ−ト13が被着され
ている。なお、前記スリ−ブ10の内周面と前記芯材1
2を包囲する薄膜磁性体シ−ト13の外周面との間隙d
は、前記スリ−ブ10の近傍に形成される磁界強度を適
切なものとするように定められ、0.1から1mm程度
に設定されるのが好ましい。
【0028】上記薄膜磁性体シ−ト13は、図2に示さ
れるように、シ−ト状の基材13aの上に磁性粉を混入
した樹脂を塗布することによって磁性体層13bが形成
されたものであり、この磁性体層13bには周方向に沿
って互いに極性の異なる磁極が交互に狭い間隔で着磁さ
れている。また、この着磁に当たり、磁化の方向は、薄
膜磁性体シ−ト13の面内方向にN極とS極とを着磁す
るものであってもよいし、シートと垂直な方向にN極と
S極とを着磁するものであってもよい。ここで、前記磁
極間隔は、スリ−ブ10の近傍に形成される磁界強度と
関係しており、スリ−ブ10の周面上への現像剤の付着
状態を左右するもので0.25以上2mm以下の範囲が
望ましい。つまり、磁極間隔が2mm以上となると、ヨ
ークを用いて直接に一度ですべての磁極を着磁すること
ができ、このような構造とする利点が少なくなる。ま
た、磁極間隔が、0.25mm以下となると、スリーブ
10上に二成分現像剤のキャリアを吸着することができ
る磁界を形成することが困難となる。また、前記シ−ト
状の基材13aの厚さは、剛性と耐久性とを考慮して定
めることができ、2μmから1mm程度の範囲が好まし
い。なお、このようなシ−ト状の基材上に形成される磁
性体層13bは、オ−ディオテ−プ、VTRテ−プなど
でその製造方法が確立されており、これを転用すること
が可能である。
【0029】上記薄膜磁性体シ−ト13の芯材12への
取り付けは、薄膜磁性体シート13の端部が芯材の溝1
2aの位置と対応するように巻き付け、端部を溝12a
の内壁面との間に挟み込むように棒状弾性部材14を溝
に嵌合する。なお、薄膜磁性体シート13は芯材12に
装着する前に着磁されている。このようにして磁界発生
部材11が形成されるので、各部材の特別な加工や、接
着剤の塗布等を必要とせず、製作工程並びにコストの低
減を図ることができ、しかも製作精度を高いものとする
ことができる。
【0030】次に、本発明に係る現像装置の主要構成部
材に適する材料とその製法の概略について以下に説明す
る。上記非磁性で導電性のスリ−ブ10の材質として
は、例えば次のようなものを用いることができる。 非磁性のステンレススチール又はアルミニウム等の非
磁性金属を円筒形に成形したもの。 樹脂材料を円筒状に成形し、その周面にアルミニウム
の蒸着又は銅めっきを施したもの。 樹脂材料に金属やカーボン等の導電性粉末やフィラー
を混入し、これを円筒状に成形したもの。 上記樹脂材料は、例えばフェノ−ル、ナイロン、ポリア
セタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ABS、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリフェニレンエ−テル、ポリブチレン
テレフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレ−ト等の単
体、あるいは、これらを混合したアロイ系の材料が使用
できる。
【0031】また、上記薄膜磁性体シ−ト13の基材1
3aの材料としては、非磁性金属、例えば、リン酸銅、
SUS、Al、Ag、Au、Cu等の薄膜や、ナイロン
ポリイミド、ポニフェニレンサルファイド、ポリアクリ
レ−ト、ポエ−テルサルフォン、ポリエチレンテレフタ
レ−ト、等のプラスチックシ−トが使用できる。また、
磁性体層13bに使用される磁性粉としては、Fe、N
i、Co、Mn、等のうち少なくとも一種類の元素を含
む、γ−Fe23 、Ba−Fe、Ni−Co、Co−
Cr、Mn−Al等の物質が使用できる。一方、該磁性
粉を結着する樹脂としては、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ
ステル、ポリウレタン塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体
等の公知の樹脂が使用できる。
【0032】上記芯材12としては、Fe、Al等の金
属の丸棒を切削加工して前記溝を形成したもの、Fe、
Al等の板をプレスにより円筒状に成形すると同時に溝
を形成するように加工したもの、ナイロン、ポリアセタ
−ル、ポリカ−ボネ−ト、ABS、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリフェニレンエ−テル、ポリブチレンテレ
フタレ−ト、ポリエチレンテレフタレ−ト、などの単体
あるいは、アロイ系のプラスチックを前記金属と同様に
丸棒から加工するか、あるいは溝を有する円筒状に射出
成形したもの等が使用できる。
【0033】また、上記非磁性の棒状弾性部材14の材
質としては、公知のゴム、エラストマ、又は発泡体に形
成可能なプラスチック材料等が使用可能である。例え
ば、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン
ゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、クロロプレンゴム、シリコ−ンゴム、エチレ
ン・プロピレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エピ
クロルヒデリンゴム、スチロ−ル樹脂、塩化ビニル、ポ
リウレタン、フェノ−ル樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹
脂、ポリフッ化ビニリデン等が使用できる。
【0034】上記現像装置で用いられる現像剤は、トナ
−と磁性キャリアとを含む二成分系の現像剤であり、キ
ャリアとして、Ni−Znフェライト、Cu−Znフェ
ライト、Mn−Znフェライト、マグネタイト、鉄とい
った金属微粒子、あるいは、それら金属微粒子表面をポ
リマ−でコ−ティングしてなる金属粒子キャリア、もし
くは、ポリマ−に磁性粉を含ませてなるポリマ−キャリ
ア、といった公知のものが使用可能である。そして、磁
性粉と混合されるポリマ−としては、後述するトナ−用
の主バインダ−樹脂と同様なものが使用できる。なお、
キャリアの帯電極性は正極性とされる。
【0035】一方、トナ−としては、既存の公知のもの
が使用可能であって、例えば、色材とバインダー樹脂と
を混練し、粉砕・分級して得られたものや、トナー成分
を含む油相液を水相中に分散して粒子化する、いわゆる
湿式製法で得られたもの等が使用できる。またトナ−用
の主バインダ−樹脂としては、例えば、ポリスチレン、
スチレン−アクリル共重合体、スチレン−プロピレン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩
化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、等があり、必要に応じて単体、または、複
数のバインダ樹脂を混合して用いることが可能である。
【0036】また、これらのトナ−用のバインダ樹脂
は、カラ−画像を形成する場合であれば、異色トナ−同
士を定着時に良好に溶融定着する必要があることから、
数平均分子量が10,000以下のポリマが用いられ、
好ましくは、数平均分子量が5,000以下のポリマで
ある。しかし、数平均分子量が2,000未満になると
連続プリント時に現像装置内でトナ−そのものが熱によ
り変形してしまい、現像剤の熱凝集が発生しやすくな
る。このため、トナ−用のバインダ樹脂の数平均分子量
は2,000以上に設定される。
【0037】上記トナ−に使用される色材は、黒色系と
して、カ−ボンブラック、ニグロシン、黒鉛等が用いら
れる。また、有彩色系では、イエロ−またはオレンジ顔
料として、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.
ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロ−
12、C.I.ピグメントイエロ−14、C.I.ピグ
メントイエロ−17、C.I.ピグメントイエロ−9
3、C.I.ピグメントイエロ−94、C.I.ピグメ
ントイエロ−138、C.I.ピグメントイエロ−17
4、等があり、マジェンタまたはレッド顔料としては、
C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッ
ド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.
I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレ
ッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.
I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッ
ド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.
ピグメントレド166、C.I.ピグメントレッド17
7、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメ
ントレッド222等がある。また、サイアンまたはグリ
−ン顔料としては、C.I.ピグメントグリ−ン7、
C.I.ピグメントブル−15、C.I.ピグメントブ
ル−15:2、C.I.ピグメントブル−15:3、
C.I.ピグメントブル−60等がある。これら公知の
着色剤はいずれも使用可能である。
【0038】なお、これらトナ−着色剤の含有量は、ト
ナ−に対し0.5wt%以上20wt%以下であること
が望ましい。0.5wt%未満では、発色性が十分でな
く鮮明な画質が得られず、20wt%を越えるとトナ−
中での着色剤の分散不良による画質の濃度むらが生じる
からである。
【0039】次に、本発明に係る現像装置の動作につい
て説明する。パドル6によりスリ−ブ10の近傍に搬送
された現像剤は、スリ−ブ10の近傍に形成される磁界
によってスリ−ブ10の周面上に吸着される。
【0040】ここで、吸着量は、スリ−ブ10の近傍に
形成される磁界の強さと現像剤自体の磁化の大きさによ
って定まり、現像領域における現像に必要な量とほぼ一
致するように、スリ−ブ10の厚さ、スリ−ブ10の内
周面と薄膜磁性体シ−ト13の外周面との間隙d、磁極
間隔と各磁極の磁化の強さ、現像剤自体の磁化の強さ大
きさ等が適切に設定されている。
【0041】上記のようにして、スリ−ブ10へ吸着さ
れた現像剤は、スリ−ブ10の回転によってトリマ9が
対向する位置に至り、トリマ9によって磁気ブラシの先
端部にある付着の弱い現像剤が取り除かれて現像領域へ
と搬送され、現像に供される。なお、このときの現像の
形態は、接触式でも非接触式でもよい。また、現像バイ
アス電圧も直流または直流に交流を重畳もの等任意のも
のが採用可能である。
【0042】現像に供された後の現像剤は、スリ−ブ1
0の回転に伴ってハウジング3内に至り、芯材に溝12
aが設けられた位置上に到達する。この位置では前記薄
膜磁性体シ−ト13が芯材12の周囲に存在せず、スリ
−ブ10の近傍における磁気拘束力が小さくなっている
ために、現像領域を通過した現像剤がスリ−ブ10から
効率良く剥離され、パドル6によってスリ−ブ10の後
方へ搬送される。
【0043】現像剤収容室5は隔壁15で二つに仕切ら
れているが、両端部(図1における紙面の後方及び前
方)で連通しており、トナー供給装置(図示しない)か
ら新たなトナーが供給された現像剤は、オ−ガ7,8に
よって現像剤収容室内で攪拌されながら循環移送され
る。これによりトナーは適正に帯電され、トナー濃度及
び帯電量が適正となった現像剤はパドル6によってスリ
ーブ10に供給される。そして、芯材12に溝が設けら
れた部分の下流側でスリ−ブ10の周面上に適正な層厚
で吸着され、再び現像に供される。
【0044】[実施例]次に、上記の実施の形態の現像
装置の具体的な例について、仕様・部材寸法等を示す。
スリ−ブ10は、非磁性のステンレススチールからなる
ものであり、厚さが0.1mm、直径(外径)が20.
4mmとなっている。そして、図1中に示す矢印の方向
に160mm/sの周速度で回転駆動されるものであ
る。磁界発生部材11に使用される薄膜磁性体シ−ト1
3は、樹脂からなる基材13a上に磁性粉を含む磁性体
層を形成したもので、基材13aには50μm厚のポリ
エチレンテレフタレ−トのシートが用いられている。磁
性体層13bはγ−Fe23 を磁性粉とし、ポリウレ
タンを結着樹脂として厚さ50μmに形成されたもので
ある。そして、上記磁性体層13bに0.5mmの間隔
で互いに極性の異なる磁極が交互に着磁されており、ス
リーブの表面での磁束密度が50mTとなっている。ま
た、磁化の方向はこのシートの表面と平行となってい
る。磁界発生部材11で使用される芯材12は、φ1
9.8mmのアルミニウムの丸棒に、幅5mm、深さ5
mmの溝12aを軸方向に機械加工によって形成したも
のである。スリ−ブ10の内周面と前記薄膜磁性体シ−
ト13の外周面との隙間dは、0.1mmに設定されて
いる。棒状弾性部材14は、断面が5.5mm×3mm
でゴム硬度が50度の非磁性のシリコ−ンゴムを用いて
いる。
【0045】また、現像剤は、二成分現像剤とし、キャ
リアとしては、数平均分子量:23,000、重量平均
分子量:98,000、Tg=78°Cのスチレン−ア
クリル共重合体30wt%と、pH=8.5の塩基性カ
−ボンブラック3wt%と、最大磁化80A・m2 /K
g、粒径0.5μmの粒状マグネタイト67wt%とを
混練、粉砕、分級して平均粒径を45μm(日機装社製
マイクロトラックで測定)としたキャリアを使用する。
このキャリアの比重は2.2で、帯電極性は正極性とさ
れ、抵抗率は1012Ω・cmである。
【0046】トナ−としては、数平均分子量:4,30
0、重量平均分子量:9,800、Tg=58°Cのポ
リエステル94wt%と、レジノカ−ミン6B(レジノ
カラ−)6wt%とを混練・粉砕し、平均粒径を7μm
としたものを用いる。このトナ−の帯電極性は負極性で
ある。そして、このトナ−を上記キャリアに対して6w
t%の比率で混合・攪拌して現像剤としており、現像剤
としての磁化は75A・m2 /Kgとなっている。な
お、上記の平均粒径はコ−ルタ−カウンタ(コ−ルタ−
社製)で測定した値である。
【0047】本実施例においては、現像装置の各構成部
材の数値が上記のように設定されることにより、スリ−
ブ10の周面に磁気的に吸着される現像剤の量がほぼ一
定量に制御され、スリ−ブ10の周面での現像剤は0.
15から0.2mm程度のほぼ均一な薄い層となる。こ
の結果、従来の装置のような層厚規制部材を不要とする
こともできるが、本実施例の現像装置では、磁気ブラシ
の先端部の付着力が小さい現像剤を振り落すために、先
端がスリーブの表面と0.15mmの間隔で対向するト
リマ9を使用している。このような構成では、トリマの
前方に多量の現像剤が滞留することがなく、現像剤の劣
化が防止される。
【0048】このような現像剤の劣化を防止する効果を
確認するために、上記実施例の現像装置を富士ゼロック
ス製の複写機Able−1220に搭載し、10万枚の
連続コピ−を実施したところ、現像剤の劣化に起因する
画質の劣化は観測されなかった。
【0049】図3は、請求項1又は請求項2に記載の発
明の他の実施形態である現像装置を示す概略構成図であ
る。この現像装置21が有する磁界発生部材24の芯材
25は、現像剤収容室28と面する位置に軸線方向の2
本の溝を有しており、それぞれに棒状弾性部材27,2
7が嵌め込まれて、薄膜磁性体シート26の両端部がそ
れぞれ別の溝の内壁面と該棒状弾性部材27,27との
間に挟着されている。なお、この現像装置21の他の構
成は図1に示す現像装置と同じものである。
【0050】このような現像装置では、スリーブ23の
表面付近で磁気拘束力がほとんど作用しない領域を自由
に設定することができ、現像剤収容室28と面する位置
に広い範囲で設定することもできる。したがって、現像
領域を通過した現像剤のスリーブ23からの剥離及び新
たな現像剤の吸着を効率よく行なうことが可能となる。
【0051】なお、上記現像装置において、二つの溝に
嵌め込む棒状弾性部材27を磁石材料を含むものとし、
軸線方向にほぼ一様な磁極を設けておいてもよい。そし
て、図4に示すように、周面側に同極性が並列するよう
に嵌め込むことによって、スリーブ23上に反発磁界が
形成され、現像剤の剥離がより確実に行なわれる。
【0052】図5は、請求項1、請求項2又は請求項3
に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構
成図である。この現像装置31では、磁界発生部材34
の芯材35に二つの溝が設けられており、一つは像担持
体1と対向する位置に、もう一つはハウジング内の現像
剤収容室38と面した位置にあって、芯材35の軸線方
向にほぼ均一な断面となっている。薄膜磁性体シート3
6は二分割されており、それぞれの一端が上記像担持体
1と対向する溝内に突き入れられ、棒状部材37aを上
記溝内に押し込むことによってこの棒状部材37aと溝
の内壁面との間に挟着される。そして、二分割された薄
膜磁性体シート36はそれぞれ芯材35に巻き付けられ
て、他端が現像剤収容室38に面する位置に設けられた
溝の内壁面と棒状部材37bとの間に挟持される。
【0053】上記像担持体1と対向する溝内に押し込ま
れる棒状部材37aはフェライトの棒状体の両側面に厚
さが1mmのイソプレンゴムを貼着したものであり、フ
ェライトの棒状体の軸線方向にほぼ均等な磁極が設けら
れ、スリーブ33の表面における磁束密度が60mTと
なっている。この磁極は、像担持体1とスリーブ33と
が近接して対向する部分に磁界を形成する現像磁極とな
るものであり、この磁界内でトナーが像担持体1に転移
して適切な現像が行なわれる。
【0054】一方、現像剤収容室38と面する位置で
は、スリーブ33上で現像剤を磁気的に拘束する力が低
減され、現像領域を通過した現像剤の剥離及びトナーが
適切に供給された現像剤のスリーブ上への供給が効率よ
く行なわれる。なお、上記現像装置の他の構成は図1に
示す現像装置と同じである。
【0055】図6は、請求項1、請求項2又は請求項3
に記載の発明の他の実施形態である現像装置示す概略構
成図である。この現像装置41では、図5に示す現像装
置で像担持体と対向する溝に押し込まれる棒状部材37
aに代えて、断面がコの字状となった棒状部材47aが
用いられており、二つに分岐した縁部が並列する部分を
周面側(外側)にして、溝内に嵌合されている。この棒
状部材47aはフェライトで形成された部材の両側面に
イソプレンゴムを貼着したもので、フェライトで形成さ
れた部材の二つに分岐した縁部が双方ともN極に、そし
て反対側の上記分岐部が接合された部分がS極に着磁さ
れている。したがって、分岐された部分の二つのN極が
現像磁極となり、像担持体1とスリーブ43とが対向す
る現像領域に反発磁界が形成される。この反発磁界によ
り、スリーブ43上で穂状となった現像剤の磁気ブラシ
に適当な攪拌が生じ、トナーの像担持体1への転移が生
じ易くなって、高画質の現像が行なわれる。
【0056】なお、図5及び図6に示す現像装置におい
て、芯材の像担持体と対向する位置に設けられた溝に嵌
合される棒状部材は、上記の様にフェライト部材とこれ
に貼着されたゴム部材とからなるものに限らず、ゴム又
は樹脂にフェライト等の磁石材料の粉体を混合したもの
等を用いることもできる。
【0057】図7は、請求項4又は請求項5に記載の発
明の一実施例である現像装置を示す概略構成図である。
この現像装置51では、現像ロール52(現像剤担持
体)の有する磁界発生部材54が、磁性材料からなる円
形断面の芯材55と、この芯材55に巻き付けられた薄
膜磁性体シート56とで主要部が構成されている。この
薄膜磁性体シートは56、図1に示す現像装置で用いら
れるものと同様に、ポリエチレンテレフタレートの基材
上にγ−Fe23 を含む磁性体層を形成したものであ
るが、着磁の方向はこのシートの面と垂直になってお
り、磁性体層の厚さ方向にS極とN極とが設けられる。
そして、このような磁極がシート56のほぼ全域にわた
って方向を交互に換えて着磁され、表面に沿ってS極と
N極とが0.5mmの間隔で形成されている。このよう
な薄膜磁性体シート56では、表面付近のみでなく裏面
側にも強い磁界が形成され、磁性材料からなる芯材55
に巻き付けることによって磁気的に吸着される。この薄
膜磁性体シート56の周方向の長さは芯材55の周長よ
り5mm短くなっており、現像剤収容室58と面する位
置の幅5mmの範囲は、芯材が薄膜磁性体シートで被覆
されない部分となっている。この現像剤の他の構成は、
図1に示す現像装置を同じである。
【0058】このような構成の現像装置では、磁界発生
部材54を、あらかじめ着磁した薄膜磁性体シート56
を丸棒状の芯材55に巻き付けることによって形成する
ことができ、製作工程が簡単なものとなる。また、現像
剤収容室58と面する位置で現像剤の剥離及び新たな現
像剤の供給を効率よく行なうことができる。
【0059】また、上記現像装置は、図8に示すよう
に、薄膜磁性体シートで被覆されていない部分に、同極
性の二つの磁極を設けることもできる。これらの磁極
は、芯材に直接着磁したものでもよいが、図8に示すよ
うに、芯材にあらかじめ溝を形成しておき、着磁された
フェライト等からなる磁石59を嵌め込んでもよい。こ
れによって、現像剤収容室と面する部分に強い反発磁界
を形成することができる。
【0060】図9は、請求項4、請求項5又は請求項6
に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構
成図である。この現像装置61では、薄膜磁性体シート
66として、図4に示す現像装置で用いられているもの
と同じものが用いられているが、薄膜磁性体シート66
が周方向に二分割され、像担持体1と対向する部分及び
現像剤収容室68と面する部分で芯材65がこの薄膜磁
性体シート66に被覆されずに露出している。そして、
像担持体1と対向する部分では、あらかじめ着磁された
磁石69が芯材65に嵌め込まれ、現像磁極となってい
る。この現像装置の他の構成は図4に示す現像装置と同
じである。
【0061】このような現像装置では、強い現像磁極に
よって適切な現像を行なうとともに、現像剤収容室68
と面する位置で効率よくスリーブ63から現像剤を剥離
し、新たな現像剤を供給することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る現
像装置では、磁界発生部材を、周面に沿って小さな間隔
で複数の磁極が着磁されたものとすることができ、これ
らの磁極による磁界の分布によって、この周囲に設けら
れた円筒部材の周面上に層厚の小さい現像剤層をほぼ均
一に形成することができる。したがって、層規制部材に
よる現像剤の劣化を低減することができる。そして、こ
の磁界発生部材は簡単な工程で製作することができ、現
像装置の製作コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1又は請求項2に記載の発明の一実施形
態である現像装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す現像装置で用いられる磁界発生部材
及びその周りで回転駆動されるスリーブの部分拡大断面
図である。
【図3】請求項1又は請求項2に記載の発明の他の実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。
【図4】請求項1又は請求項2に記載の発明の他の実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。
【図5】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明
の一実施形態である現像装置の概略構成図である。
【図6】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明
の他の実施形態である現像装置の概略構成図である。
【図7】請求項4又は請求項5に記載の発明の一実施形
態である現像装置の概略構成図である。
【図8】請求項4又は請求項5に記載の発明の他の実施
形態である現像装置の概略構成図である。
【図9】請求項4、請求項5又は請求項6に記載の発明
の一実施形態である現像装置の概略構成図である。
【図10】従来から知られている現像装置の一例を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 現像装置 3 ハウジング 4 現像ロール 5 現像剤収容室 6 パドル 7,8 オ−ガ 9 トリマ 10 スリ−ブ 11 磁界発生部材 12 芯材 12a 溝 13 薄膜磁性体シ−ト 13a 基材 13b 磁性体層 14 棒状弾性部材 15 隔壁 21,31,41,51,61 現像装置 22,32,42,52 現像ロール(現像剤担持体) 23,33,43,53,63 スリーブ 24,34,54 磁界発生部材 25,35,45,55,65 芯材 26,36,46,56,66 薄膜磁性体シート 27 棒状弾性部材 28,38,48,58 現像剤収容室 37,47 棒状部材 59,69 磁石

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接又は接触して設けられ、周方向に回転が可能に支
    持された円筒部材と、 この円筒部材の内側に固定支持され、該円筒部材の表面
    付近に磁界を形成する磁界発生手段とを有し、 磁性キャリアと非磁性トナーとを含む二成分現像剤を前
    記円筒部材上に担持して搬送するとともに、前記トナー
    を前記像担持体上の静電潜像に転移して可視化する現像
    装置において、 前記磁界発生手段は、 ほぼ円筒状又は円柱状で、周面に軸線方向の溝を有する
    芯材と、 この芯材の周面を包囲するように配置され、表面に沿っ
    て複数の磁極が着磁された薄膜状磁性体と、 前記芯材の溝に嵌め込まれ、前記薄膜状磁性体の一部を
    前記溝の内面との間に挟持する棒状部材とを有すること
    を特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、 前記円筒部材の像担持体と対向する部分の後方を覆うハ
    ウジング内に、現像剤収容室が設けられており、 前記芯材の溝は、前記現像剤収容室と面する位置に設け
    られていることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の現像装置において、 前記芯材の溝は、前記像担持体と対向する部分に設けら
    れており、 前記棒状部材は、軸線方向にほぼ均等に着磁された磁石
    を含むことを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接又は接触して設けられ、周方向に回転が可能に支
    持された円筒部材と、 この円筒部材の内側に固定支持され、該円筒部材の表面
    付近に磁界を形成する磁界発生手段とを有し、 磁性キャリアと非磁性トナーとを含む二成分現像剤を前
    記円筒部材上に担持して搬送するとともに、前記トナー
    を前記像担持体上の静電潜像に転移して可視化する現像
    装置において、 前記磁界発生手段は、 ほぼ円筒状又は円柱状の磁性材料からなる芯材と、 複数の磁極が着磁され、前記芯材の周囲に巻き付けられ
    る薄膜状磁性体とを有し、 この薄膜状磁性体は、それ自身が有する磁極の磁力で前
    記芯材に吸着されていることを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の現像装置において、 前記円筒部材の像担持体と対向する部分の後方を覆うハ
    ウジング内に、現像剤収容室が設けられており、 前記芯材の前記現像剤収容室と面する位置に、前記薄膜
    状磁性体の吸着されていない領域を有することを特徴と
    する現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の現像装置において、 前記芯材の前記像担持体との対向位置付近に、前記薄膜
    状磁性体の吸着されていない領域を有し、 前記芯材の前記像担持体と対向する部分に、軸線方向に
    ほぼ均等な強さを有する磁極が設けられていることを特
    徴とする現像装置。
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