JPH10158042A - 水酸化カルシウムの製造法 - Google Patents
水酸化カルシウムの製造法Info
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- JPH10158042A JPH10158042A JP8317836A JP31783696A JPH10158042A JP H10158042 A JPH10158042 A JP H10158042A JP 8317836 A JP8317836 A JP 8317836A JP 31783696 A JP31783696 A JP 31783696A JP H10158042 A JPH10158042 A JP H10158042A
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Abstract
して消化させ、該消化機4からの消化物を熟成機6を通
す水酸化カルシウムの製造法において、消化機4に酸化
カルシウムの消化当量の2.5倍以上の水を供給すると
共に、熟成機6から取り出された熟成物を乾燥機8を通
して乾燥させ、且つ該乾燥機から取り出される水酸化カ
ルシウムが60℃以下となるように乾燥機8内で冷却す
る。消化水に反応遅延剤を添加し、消化水温度を25℃
以下とする。熟成機の導入物及び取出物を解砕機5、7
で解砕する。
Description
(消石灰)の製造法に係り、特に、比表面積が大きく、
反応性が高い水酸化カルシウムの製造法に関する。
カルシウム(生石灰)及び消化水を消化機に定量供給
し、消化機内で混合攪拌して生石灰の消化(水和)を行
う。消化機から排出された水酸化カルシウムは熟成機に
供給され、消化ムラをなくし、付着水分を均一にして排
出される。この間に、余分な水分は蒸発し、熟成機出口
で水分が殆ど0になるよう消化水量を調節する。
の一つとして、焼却炉等の燃焼排ガスの浄化があるが、
これに用いる消石灰は排ガス中の塩化水素や硫黄酸化物
との反応性が良いものが望ましい。特公平6−8194
号には、酸化カルシウムを水30〜50容量部及びメタ
ノール等の有機溶剤50〜70容量部よりなる消和液体
により一定の反応温度のもとで消化させることによる高
比表面積の水酸化カルシウムの製造法が記載されてい
る。
では、可燃性の有機溶剤を多量に添加するため、コスト
高であると共に、製造安全面において不利である。
水酸化カルシウムを安全に効率良く製造できる水酸化カ
ルシウムの製造法を提供することを目的とする。
ムの製造法は、消化機に酸化カルシウム及び水を供給し
て消化させ、該消化機からの消化物を熟成機を通す水酸
化カルシウムの製造法において、消化機に酸化カルシウ
ムの消化当量の2.5倍以上の水を供給すると共に、熟
成機から取り出された熟成物を乾燥機を通して乾燥さ
せ、且つ該乾燥機から取り出される水酸化カルシウムが
60℃以下となるように乾燥機内で冷却することを特徴
とするものである。
化カルシウムは、比表面積が大きく、反応性に優れたも
のとなる。この理由の一つとして、消化機に多量の水を
添加することにより消化機内の過度の昇温が防止され、
消化速度が遅くなることが挙げられる。
ウムは、2mm以下とくに150μm以下であることが
好ましい。
(好ましくは糖類とくにソルビット)を添加することに
より、生成する水酸化カルシウムが微粒化して比表面積
が大きくなり、反応性が高くなる。この理由は、必らず
しも明確ではないが、これらの添加物の添加により生石
灰の急激な水和が緩和され、生石灰粒子が水和の際に粒
子表面から徐々に水と反応し、生石灰粒子表面から微細
な消石灰粒子が剥落する如く生成するためであろうと推
察される。
物を解砕した後、熟成機に供給するのが好ましい。
を解砕した後、乾燥機に供給するのが好ましい。
シウムが60℃以下となるように水酸化カルシウムを乾
燥機内部で冷却するのが好ましい。
カルシウムの温度を低くすることにより、生成した水酸
化カルシウムが高温の高活性状態のまま空気と接触する
ことが防止され、空気中のCO2 や水分の吸収による比
表面積の低下が防止される。
を、消化機に供給される酸化カルシウムの消化当量(理
論水和量)の2.5倍以上とする。消化当量は、消化当
量の2.5〜5.0倍とりわけ3.0〜3.5倍とする
のが好ましい。このように水を過剰に添加することによ
り、消化機内の温度を低くし、高比表面積の水酸化カル
シウムが得られるようになる。
は、酸化カルシウム(生石灰)を水で消化する際、反応
遅延剤を添加するのが好ましい。
ビットが好適であるが、その他の反応遅延剤を用いても
良い。例えば、乳酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸及
びその塩などのオキシカルボン酸が挙げられる。
たはショ糖が好ましい。
コール類、トリエタノールアミンなどのエタノールアミ
ン類、金属コハク酸のナトリウム塩、カリウム塩、リグ
ニンスルホン酸のナトリウム塩なども用いることができ
る。
応速度を遅延させる効果があり、その添加量は、酸化カ
ルシウムに対し0.1〜10%とりわけ0.3〜3%と
くに0.5〜2%が好ましい。
分であり、10%超ではコスト高となる。
混合撹拌した後、この消化水を消化機に供給するのが好
ましい。混合攪拌のための装置は、攪拌機付の混合容器
でもよいし、連続式のラインミキサーの如きものでもよ
い。
以下とくに5〜15℃とりわけ8〜12℃が好ましい。
このように低温の水を消化機に供給することにより、消
化機内の消化反応を遅くすることができる。また、この
低温水の温度を年間を通じて一定(例えば10℃)とす
るのが好ましく、このようにすることにより、消化機内
の消化反応温度を年間を通じてほぼ一定の温度とするこ
とができ、製品品質を一定にすることができるようにな
る。
べく粒径が小さいものであることが好ましく、このよう
にすることにより、比表面積が大きな消石灰を製造する
ことができる。消化機に供給される酸化カルシウムは、
2mm以下とりわけ150μm以下であることが好まし
い。150μm以下にするには、酸化カルシウムをロー
ラーミル等で粉砕すれば良い。
消化機が好適であり、これを採用することにより、酸化
カルシウムと水との混合消化が1軸タイプ消化機に比べ
均一になり、安定して高比表面積水酸化カルシウムが得
られるようになる。
常の場合団粒状となっているので、解砕機にて解砕して
から熟成機に供給するのが好ましい。このように解砕す
ることにより、団粒の原因となっている水分のバラツキ
が解消され、得られる水酸化カルシウムの比表面積が増
大するようになる。
成される。
けられたものなど各種のものを用いることができる。消
化物を熟成機を通すことにより、消化物中の水分が均一
化される。
くは、解砕機で解砕して乾燥し易くしてから乾燥機に供
給し、過剰な水分を飛ばし、好ましくは、水分0.1〜
0.5%とくに0.1〜0.2%となるように乾燥す
る。
接していると、水酸化カルシウムが該空気中のCO2 や
水分と反応して比表面積が低下するため、100〜40
0℃とりわけ120〜180℃に20〜60minとり
わけ20〜30min滞留させて比較的短時間で乾燥さ
せるのが好ましい。また、水酸化カルシウムがこの乾燥
機から高温のまま取り出されると、該水酸化カルシウム
が空気中のCO2 や水分を多量に吸収するおそれがある
から、乾燥機内において水酸化カルシウムを60℃以下
とくに20〜30℃程度に冷却してから水酸化カルシウ
ムを取り出すのが好ましい。
シウム入口側に加熱手段を備え、水酸化カルシウム出口
側に冷却手段を備えたものが好ましい。この加熱手段と
しては、例えば、撹拌スクリュの内部に水蒸気を流通さ
せるようにしたものを採用できる。冷却手段としては例
えば水冷ジャケットを用いることができる。
を実施するのに好適な生石灰消化装置の概略図である。
サ2に導入される。このラインミキサ2に反応遅延剤
(薬剤)が溶かし込まれた水が導入され、冷却された水
と混合される。この水が2軸タイプの消化機4に定量供
給される。
生石灰が定量供給され、消化機4内において攪拌羽根に
よって生石灰と消化水とが混合され、消化反応が行われ
る。消化機4内の消化反応で生成した水分を含む消石灰
は、第1解砕機5で解砕された後、熟成機6内に導入さ
れ、攪拌羽根によって攪拌され、熟成される。
機7で解砕された後、乾燥機8に導入され、攪拌羽根で
攪拌され、乾燥される。
流通されており、該乾燥機8内の消石灰入口側において
消石灰が乾燥される。
トが設けられ、消石灰が冷却される。水冷ジャケットに
は、冷却塔10、11で冷却された冷却水が循環されて
いる。このように乾燥機8で水分を除去した後、粉砕機
(図示略)で粉砕し、分級機(図示略)で所定の粒度以
下に分級し、製品とする。
ー、ベルト乾燥機、バンド乾燥機、ロータリー乾燥機、
流動乾燥機、気流乾燥機、電磁波乾燥機、赤外(遠赤
外)乾燥機等いずれでもよいが、できるだけ炭酸ガスと
の接触を避け、水酸化カルシウムが炭酸化して、炭酸カ
ルシウムになることを避けるため、上記のように水蒸気
流通型の撹拌羽根を備えたものなど間接加熱式のものが
好ましい。
なお、以下の例におけるクエン酸活性度(CAA)と
は、0.4Nクエン酸溶液100ml(30℃)を攪拌
しながら水酸化カルシウム3.705gを投入し、フェ
ノールフタレインを指示薬として、液が微紅色から濃赤
色に変色するまでの時間(秒)を測定した値である。こ
のCAA値の小さいものほど活性が大きい。
以下に粉砕して水酸化カルシウムを製造した。この水酸
化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表1に示
す。
1と同様にして水酸化カルシウムを製造した。この水酸
化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表1に示
す。
るようにソルビットの添加量を変えたこと以外は実施例
1と同様にして水酸化カルシウムを製造した。この水酸
化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表1に示
す。
例1と同様にして水酸化カルシウムを製造した。この水
酸化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表1に
示す。
と以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを製造
した。この水酸化カルシウムの比表面積とCAAの測定
結果を表1に示す。
と以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを製造
した。この水酸化カルシウムの比表面積とCAAの測定
結果を表1に示す。
たこと以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを
製造した。この水酸化カルシウムの比表面積とCAAの
測定結果を表1に示す。
剰にしたこと以外は実施例1と同様にして水酸化カルシ
ウムを製造した。この水酸化カルシウムの比表面積とC
AAの測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして水酸化カルシウムを製造した。こ
の水酸化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表
1に示す。
としたこと以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウ
ムを製造した。この水酸化カルシウムの比表面積とCA
Aの測定結果を表1に示す。
こと以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを製
造した。この水酸化カルシウムの比表面積とCAAの測
定結果を表1に示す。
から150℃の乾燥物を取り出すようにしたこと以外は
実施例1と同様にして水酸化カルシウムを製造した。こ
の水酸化カルシウムの比表面積とCAAの測定結果を表
1に示す。
ると比表面積が大きく、しかも活性度の高い(CAA値
の低い)消石灰が得られる。一方、比較例1〜6にあっ
ては、いずれも比表面積が小さく、活性度も低い(CA
A値が高い)ことが認められる。
面積が大きく活性度の高い水酸化カルシウムを安定して
製造することができる。
成図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 消化機に酸化カルシウム及び水を供給し
て消化させ、該消化機からの消化物を熟成機を通す水酸
化カルシウムの製造法において、 消化機に酸化カルシウムの消化当量の2.5倍以上の水
を供給すると共に、 熟成機から取り出された熟成物を乾燥機に通して乾燥さ
せ、 且つ該乾燥機から取り出される水酸化カルシウムが60
℃以下となるように乾燥機内で冷却することを特徴とす
る水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項2】 請求項1において、消化機に供給される
酸化カルシウムの粒径が2mm以下であることを特徴と
する水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項3】 請求項1において、消化機に供給される
酸化カルシウムの粒径が150μm以下であることを特
徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、消化機に供給される水に反応遅延剤を添加すること
を特徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項5】 請求項4において、前記反応遅延剤は糖
類であることを特徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項6】 請求項5において、前記糖類はソルビッ
トであり、消化機に供給される水のソルビット濃度が
0.06〜12.0wt%であることを特徴とする水酸
化カルシウムの製造法。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
て、消化機に消化当量の2.5〜5.0倍の水を供給す
ることを特徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
て、消化機に供給される水の温度を25℃以下とするこ
とを特徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
て、前記消化機は2軸あるいは多軸タイプの消化機であ
ることを特徴とする水酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項にお
いて、消化機から取り出された消化物を解砕機で解砕し
た後、前記熟成機に供給することを特徴とする水酸化カ
ルシウムの製造法。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか1項に
おいて、前記熟成機から取り出される熟成物を解砕機で
解砕した後、前記乾燥機に供給することを特徴とする水
酸化カルシウムの製造法。 - 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか1項に
おいて、前記乾燥機から取り出された乾燥物の比表面積
が40m2 /g以上であることを特徴とする水酸化カル
シウムの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31783696A JP3860630B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 水酸化カルシウムの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31783696A JP3860630B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 水酸化カルシウムの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10158042A true JPH10158042A (ja) | 1998-06-16 |
JP3860630B2 JP3860630B2 (ja) | 2006-12-20 |
Family
ID=18092600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31783696A Expired - Lifetime JP3860630B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 水酸化カルシウムの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3860630B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002210360A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-30 | Yoshizawa Lime Industry | 排ガスの処理剤および処理方法 |
JP4691770B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2011-06-01 | 吉澤石灰工業株式会社 | 高反応性水酸化カルシウムの製造方法 |
CN113442325A (zh) * | 2021-06-25 | 2021-09-28 | 建德华明科技有限公司 | 一种氢氧化钙塑料母粒的制备设备及其制备方法 |
-
1996
- 1996-11-28 JP JP31783696A patent/JP3860630B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4691770B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2011-06-01 | 吉澤石灰工業株式会社 | 高反応性水酸化カルシウムの製造方法 |
JP2002210360A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-30 | Yoshizawa Lime Industry | 排ガスの処理剤および処理方法 |
CN113442325A (zh) * | 2021-06-25 | 2021-09-28 | 建德华明科技有限公司 | 一种氢氧化钙塑料母粒的制备设备及其制备方法 |
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