JPH10157106A - インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法

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JPH10157106A
JPH10157106A JP31728296A JP31728296A JPH10157106A JP H10157106 A JPH10157106 A JP H10157106A JP 31728296 A JP31728296 A JP 31728296A JP 31728296 A JP31728296 A JP 31728296A JP H10157106 A JPH10157106 A JP H10157106A
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JP
Japan
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nozzle plate
ink
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ink jet
printer head
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JP31728296A
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Masashi Shimozato
正志 下里
Isao Suzuki
伊左雄 鈴木
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TEC CORP
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TEC CORP
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル板の吐出側の面に容易に撥液性を与え
ることができ、かつ、インク吐出口の内面及び裏面に親
液性を持たせる塗り分けも簡単にできるようにすること
である。 【解決手段】 少なくとも一部が圧電部材1,2からな
る多数のインク室10を有するヘッド本体9の先端側の
開口面にノズル板11を接着したインクジェットプリン
タヘッドにおいて、ノズル板11を電着塗料に浸漬して
前記ノズル板11の吐出側の面に撥液性の電着塗料膜を
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電部材を用いた
オンデマンド方式のインクジェットプリンタヘッド及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インク供給部に接続されて並設さ
れた多数のインク室の先端に、インク吐出口を有するノ
ズル板を固定し、インク室の圧力を高めてインク吐出口
からインク滴を飛翔させるようにしたインクジェットプ
リンタヘッドがある。このようなインクジェットプリン
タヘッドにおいて、ノズル板には種々の材質が用いられ
ているが、電鋳品、金属のエッチング品、金属のパンチ
プレス品等の導電性のあるものも広く用いられている。
【0003】ノズル板として要求される特性の一つとし
て、吐出側の面がインクで濡れないこと、すなわち、撥
水性(油性インクの場合には撥油性)…以下、撥液性と
称する…があることが必要であるとされている。この撥
液性を得るために、特開昭55−65564号公報にお
いては、シリコン系や弗素系の撥液剤で表面処理するこ
とが開示されており、特開昭57−107848号公報
では弗素系樹脂をスパッタリング法で形成することが開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭55−6556
4号公報に開示された撥液剤に関しては、詳細な表面処
理方法の記載はないが、一般的には、液状の撥液剤をデ
ィッピング法や筆塗法等で塗布することが行われてい
る。また、インク吐出口の内部やノズル板の裏面は親液
性を有することが必要であるが、前述の手段によれば、
表裏を塗り分けることは困難であり、また、インク吐出
口はその内径が数十μm程度と非常に小さいため、撥液
剤で塞がれることもある。
【0005】また、特開昭57−107848号公報で
開示されたスパッタリング法では、真空装置を用いるた
め、その装置が高価であり、また、前述の撥液剤と同様
に表裏の塗り分けは困難である。
【0006】本発明は、ノズル板の吐出側の面に容易に
撥液性を与えることができ、かつ、インク吐出口の内面
及び裏面に親液性を持たせる塗り分けも簡単にできるよ
うにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも一部が圧電部材からなる多数のインク室を有
するヘッド本体の先端側の開口面にノズル板を接着した
インクジェットプリンタヘッドにおいて、前記ノズル板
の吐出側の面に撥液性の電着塗料膜を形成したものであ
る。したがって、ノズル板を電着塗料に浸漬するだけで
撥液性の電着塗料膜を簡単に形成することができるもの
である。
【0008】請求項2記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板の吐出側の面に撥
液性の電着塗料膜を形成し、前記ノズル板のインク吐出
口の内面及び裏面の接着側の面に親液性の電着塗料膜を
形成したものである。したがって、ノズル板を電着塗料
に浸漬することにより撥液性の電着塗料膜及び親液性の
電着塗料膜を形成することができるため、両者の塗り分
けを簡単に行うことができるものである。
【0009】請求項3記載の発明は、親液性の電着塗料
膜は、絶縁性を有するものである。したがって、インク
室内に形成される電極が露出していてもノズル板の接着
時に絶縁処理を行う必要がないものである。
【0010】請求項4記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板の吐出側の面に絶
縁膜を形成した後に前記ノズル板のインク吐出口の内面
及び裏面の接着側の面に親液性の電着塗料膜を形成し、
前記絶縁膜を剥離してから前記ノズル板の吐出側の面に
撥液性の電着塗料膜を形成するようにしたものである。
したがって、撥液性の電着塗料膜及び親液性の電着塗料
膜との両者の塗り分けを簡単に行うことができるもので
ある。
【0011】請求項5記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板を電鋳法により形
成し、形成されたノズル板を電鋳基板から剥離する前に
露出面に撥液性の電着塗料膜を形成するようにしたもの
である。したがって、撥液性の電着塗料膜の形成をきわ
めて簡易な工程で行うことができるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図4に基づいて説明する。図1はインクジェットプリ
ンタヘッドの全体構造を示すもので、板厚方向に分極し
た2枚の圧電部材1,2をその分極方向が逆向きとなる
ように接着して基板3を形成する。この基板3に対して
溝加工することにより、前記圧電部材2の上面から圧電
部材1の内部に達する多数の溝4とこれらの溝4を隔て
る多数の側壁5とを平行に形成する。この溝加工は、I
Cウエハの切断などに用いるダイシングソーのダイヤモ
ンドホイールなどを用いて行う。これらの溝4は、基板
3の前面側において開口し、奥側を閉止した形状に形成
する。溝4の寸法はインクジェットプリンタヘッドの仕
様により決定するが、例えば、深さ寸法を0.2〜1m
m、幅寸法を20〜200μm、長さ寸法を1〜50m
m程度に形成する。
【0013】前記溝4の内面には無電解ニッケルメッキ
法により電極6を形成する。このとき、前記圧電部材2
の上面に電極6と連続する配線パターン7を同時に形成
する。水性インクを使用する場合は、電極6と配線パタ
ーン7(一部)との上に絶縁膜(図示せず)を形成す
る。
【0014】なお、実施に当っては、高価な圧電材料の
使用量を少なくするために、圧電部材1を薄くしてガラ
スやセラミックス等の安価な材料により形成した底板と
の二層構造としても良い。この場合には、基板3として
底板、圧電部材1,2の三層構造となる。寸法的には、
下方の圧電部材1の厚さを175μm、上方の圧電部材
2の厚さを130μmとし、これらの圧電部材1,2を
接合する接着層の厚みを約10μmとする。
【0015】電極6及び配線パターン7を形成した基板
3に対して天板8を接着することによりヘッド本体9を
形成し、接着した天板8で溝4の上部開口面を覆うこと
により多数のインク室10を形成する。前記ヘッド本体
9に対して、前記インク室10の先端側の開口面を覆う
ようにノズル板11を接着する。
【0016】このノズル板11は、図3に示す工程によ
り製作されている。まず、このノズル板11は、ニッケ
ル電鋳法により作成し、インク吐出口12は、図3
(a)に示すように、その断面は内方が拡開し外方が縮
径する形でインク室10で加圧したインクの吐出を効率
良く行うことができる形状となっている。このインク吐
出口12の加工は、例えばレーザ加工で行うが、その場
合、必然的に加工側の口径が広く反対側が狭くなるた
め、加工側が接着面(内面)となる。そのため、インク
吐出口12を加工していないノズル板11をヘッド本体
9に加工した後でインク吐出口12を形成することは好
ましくない。また、前記ノズル板11の吐出側の面に
は、撥液性の電着塗料膜13が形成され、インク吐出口
12の内周を含む内面側には親液性の電着塗料膜14が
形成される。まず、撥液性の電着塗料膜13を形成する
ためには、ノズル板11が導電体であるため、図3
(b)に示すようにその表面に絶縁のためにテープ15
を貼り付ける。この絶縁のためには、テープ15でな
く、ドライフィルムフォトレジストを用いれば、パター
ニングも可能であり、吐出側面の一部に撥液性の電着塗
料膜13を設けないことも可能である。また、フォトレ
ジスト等の液状のものを塗布し、それを硬化させても良
いが、インク吐出口12の内部に入り込まないようにす
る必要があるので、フィルム状のものの方が作業が容易
である。このようにテープ15等を貼り付けた後に、電
着塗料に浸漬し、ノズル板11と対極との間に直流電流
を流すと、ノズル板11の露出部分に電着塗料膜が形成
され、これが親液性の電着塗料膜14となる。
【0017】具体的には、株式会社シミズのアニオン型
電着塗料17エレコートAMG−2(商品名)を用い、
次のような手順でノズル板11の内面及びインク吐出口
12の内面に絶縁性の撥液性の電着塗料膜13を形成し
た。まず、ノズル板11の表面が汚れている場合には、
アルカリ電解脱脂、クロム酸処理を電着塗料に浸漬する
前に施す。そして、ノズル板11を25℃の電着塗料に
浸漬し、塗料となじませるために数十秒放置する。な
お、対極(陰極)には、バラツキをなくすために、被塗
布物よりも大きな表面積を必要とするので、メッシュ構
造のステンレススチールを用いた。次に、ノズル板11
と対極との間に直流電圧を印加し、塗料を電着させる。
所定時間後に電圧印加を停止し、ノズル板11を電着塗
料より引き上げ、水洗いにより付着した余計な塗料を除
去し、さらに、エアーブローにより水滴を除去後に、乾
燥、焼き付けを行う。乾燥は、100℃で10分程度、
焼き付けは180℃で30分程度行う。この条件は塗料
によって異なる。前述の例では、15V・2分間の電圧
印加で約3μm、30V・2分間で約5μmの親液性の
電着塗料膜14が図3(c)に示されるようにノズル板
11の露出面に形成された。この親液性の電着塗料膜1
4は、電気的絶縁性を有するため、溝4内に形成された
電極6が露出していても親液性の電着塗料膜14が電極
6との間の絶縁膜を兼ねる。
【0018】次に、図3(d)に示すように、テープ1
5を剥離し、塗料をエレコート”ナイスロン”(PTF
Eを分散させた電着塗料)(商品名)に置き換え、前述
の場合と全く同様な方法でノズル板11の吐出側の面の
表面に撥液性の電着塗料膜13を形成する。この際、注
意することは、電圧が高いと、前に形成した親液性の電
着塗料膜14の上にも撥液性の電着塗料膜13が形成さ
れるので、実験により最適な電圧値を選定する必要があ
る。前述の例では、親液性の電着塗料膜14の厚さが5
μmであるのに対し、ノズル板11の吐出側の面の表面
には15V(5分間)で図3(e)に示すように、3μ
mの撥液性の電着塗料膜13が形成できた。
【0019】また、電鋳法により作られたノズル板11
の場合、次のような方法により撥液性の電着塗料膜13
を形成することも可能である。すなわち、電鋳法では、
電鋳基板上に電気メッキによりメッキ膜を堆積させ、所
望の形状を形成する。この場合には、ノズル板11が形
成される。そのため、ノズル板11の場合においては、
内面側が電鋳基板側であり、その電鋳基板から剥離しな
いで前述の電着工程を実行すれば、その吐出側の面に撥
液性の電着塗料膜13が形成される。そのため、テープ
15を貼る工程を省略することができる。
【0020】また、ノズル板11の内面側に絶縁膜を形
成するためには、前述のような電着塗膜によるものの他
に、インク吐出口12の目詰まりに注意すれば、例え
ば、金属酸化膜のスパッタリング等の周知の方法を採用
することも可能である。
【0021】また、ノズル板11は電鋳品でなく、金属
のパンチプレス品や金属のエッチング品等の導電性のあ
るもの、或いは、素材自体に導電性がなくても金属薄膜
をコーテングしたもの等の利用も可能である。特に、絶
縁体で形成してから金属薄膜をコーテングしたものは、
吐出側の面にのみ金属薄膜を設けてからインク吐出口1
2を加工すれば、内面側に絶縁膜を形成する工程は不要
となる。勿論、絶縁性の素材にインク吐出口を形成して
から金属薄膜を形成することも可能であるが、この場合
には、インク吐出口12から内面側に金属薄膜が形成さ
れないように注意する必要がある。
【0022】ついで、前記天板8の下面側には、前記溝
4に連通する共通インク室16を形成する。天板8の上
面部には、共通インク室16にインクを供給するための
インク供給口17を形成し、このインク供給口17には
図示しないインク供給管を接続する。
【0023】また、18は前記ヘッド本体9の基板3に
形成された位置決め溝であり、19は前記ノズル板11
に前記位置決め溝18に位置合わせして形成された位置
決め穴であり、20は前記位置決め溝18と前記位置決
め穴19とに挿入されるピンである。さらに、21はシ
リコンゴム22を介在させて前記ノズル板11を基台2
3に載置されたヘッド本体9に加圧する加圧治具であ
り、24はオートクレーブ装置である。
【0024】このような構成において、インク吐出の動
作は、次のように行われる。まず、ヘッド本体9のイン
ク室10にインクを供給した状態でインク室10の両側
に位置する側壁5を分極方向が相反する圧電部材1,2
のシェアモード変形により湾曲させ徐々に離反させ、こ
れを急激に初期位置に復帰させてインク室10のインク
を加圧することでインク吐出口12からインク滴を吐出
させる。このとき、クロストークを防止するため、偶数
番目のインク室10と奇数番目のインク室10とを交互
に加圧するように圧力発生手段として作用する側壁5を
駆動する。さらに、この側壁5は、インク室10にイン
クを吸引して充填する場合に徐々に変形し、インク室1
0に充填したインクを加圧する場合には急激に変形す
る。なお、前述のように、インク吐出口12の断面形状
は、内方が拡開し外方が縮径するようにテーパ状に形成
されているため、インク室10で加圧したインクの吐出
は効率良く行なわれる。
【0025】しかして、その製作過程において、圧電材
料よりなる基板3に天板8が接着されているが、この天
板8の材料としては、基板3を構成する圧電材料と同じ
材料か、もしくは、同等の熱膨張係数を有する材料が選
択されている。
【0026】次に、ノズル板11の材料としては、鉄ニ
ッケル系合金が用いられる。この鉄ニッケル系合金のニ
ッケルの組成を適宜選択することにより、圧電材料より
なる基板3の熱膨張係数とほとんど同じかそれよりも小
さい熱膨張係数の合金が得られる。一般的な圧電材料の
熱膨張係数は、2〜5×10~ 6であるため、使用する圧
電材料の熱膨張係数に合わせてノズル板11の鉄ニッケ
ル系合金のニッケルの組成を20〜45%の間で調整す
る。この組成調整により、基板3の熱膨張係数と同様又
はそれよりも小さい熱膨張係数を有するノズル板11の
形成が可能である。
【0027】また、ノズル板11の厚みは、100μm
以下とする。この程度の厚みの板を使用することによ
り、インク吐出口12の加工が容易になり、孔形成度を
向上させることができる。このインク吐出口12の加工
としては、レーザ加工やプレス加工が有力である。勿
論、必要な精度を得ることができれば、その他の加工方
法であってもよい。
【0028】このように形成されたノズル板11を図2
に示すように、位置決め溝18、位置決め穴19、ピン
20を利用して位置決めし、図4に示すように、シリコ
ンゴム22を介在させて基台23に載置されたヘッド本
体9にノズル板11を載せて加圧治具21で加圧するこ
とにより、接着剤の硬化を行うことができる。この時の
加圧力は、1〜3kgf/cm2 程度である。そして、
この加圧状態のままオートクレーブ装置24に入れ、全
体を120℃×2H、1〜5kgf/cm2 の加熱加圧
を行う。
【0029】このような加熱接着時に、基板3とノズル
板11とがともに熱膨張するが、両者の熱膨張係数はほ
ぼ同等であるか、或いは、ノズル板11の方が多少小さ
い状態であるので、ノズル板11の変形は生じない。そ
のため、隣合うインク室10間の液漏れが生じることな
く、特に、インク吐出口12とインク室10との位置ず
れが発生することがない。そのため、直線状に多数配設
されたインク吐出口12は、その全長にわたって完全に
インク室10に開口するように位置が定められる。
【0030】なお、ノズル板11と基板3との間には、
接着剤が介在しているため、その物理的特性も問題にな
る可能性があるが、その影響は無視できる程度である。
すなわち、加熱時の接着剤は流動性が高いため、薄く延
びてその厚さが薄くなり、硬化後にストレスが発生して
も薄い接着層であること、接着剤は樹脂であることとい
う理由により、そのストレスの絶対値はきわめて低いも
のであり、問題にはならない。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、少なくとも一部
が圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体
の先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェット
プリンタヘッドにおいて、前記ノズル板の吐出側の面に
撥液性の電着塗料膜を形成したので、ノズル板を電着塗
料に浸漬するだけで撥液性の電着塗料膜を簡単に形成す
ることができるという効果を有する。
【0032】請求項2記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板の吐出側の面に撥
液性の電着塗料膜を形成し、前記ノズル板のインク吐出
口の内面及び裏面の接着側の面に親液性の電着塗料膜を
形成したので、ノズル板を電着塗料に浸漬することによ
り撥液性の電着塗料膜及び親液性の電着塗料膜を形成す
ることができるため、両者の塗り分けを簡単に行うこと
ができると云う効果を有する。
【0033】請求項3記載の発明は、親液性の電着塗料
膜は、絶縁性を有するので、インク室内に形成される電
極が露出していてもノズル板の接着時に絶縁処理を行う
必要がないと云う効果を有する。
【0034】請求項4記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板の吐出側の面に絶
縁膜を形成した後に前記ノズル板のインク吐出口の内面
及び裏面の接着側の面に親液性の電着塗料膜を形成し、
前記絶縁膜を剥離してから前記ノズル板の吐出側の面に
撥液性の電着塗料膜を形成するようにしたので、撥液性
の電着塗料膜及び親液性の電着塗料膜との両者の塗り分
けを簡単に行うことができると云う効果を有する。
【0035】請求項5記載の発明は、少なくとも一部が
圧電部材からなる多数のインク室を有するヘッド本体の
先端側の開口面にノズル板を接着したインクジェットプ
リンタヘッドにおいて、前記ノズル板を電鋳法により形
成し、形成されたノズル板を電鋳基板から剥離する前に
露出面に撥液性の電着塗料膜を形成するようにしたの
で、撥液性の電着塗料膜の形成をきわめて簡易な工程で
行うことができると云う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すインクジェットプ
リンタヘッドの全体構造を示す一部を切り欠いた斜視図
である。
【図2】ヘッド本体とノズル板とを位置決めする工程の
斜視図である。
【図3】ノズル板に撥液性の電着塗料膜と親液性の電着
塗料膜とを形成する工程を示す断面図である。
【図4】ノズル板を基板に加熱接着している状態の縦断
正面図である。
【符号の説明】
1 圧電部材 2 圧電部材 9 ヘッド本体 10 インク室 11 ノズル板 12 インク吐出口 13 撥液性の電着塗料膜 14 親液性の電着塗料膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が圧電部材からなる多数
    のインク室を有するヘッド本体の先端側の開口面にノズ
    ル板を接着したインクジェットプリンタヘッドにおい
    て、前記ノズル板の吐出側の面に撥液性の電着塗料膜を
    形成したことを特徴とするインクジェットプリンタヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部が圧電部材からなる多数
    のインク室を有するヘッド本体の先端側の開口面にノズ
    ル板を接着したインクジェットプリンタヘッドにおい
    て、前記ノズル板の吐出側の面に撥液性の電着塗料膜を
    形成し、前記ノズル板のインク吐出口の内面及び裏面の
    接着側の面に親液性の電着塗料膜を形成したことを特徴
    とするインクジェットプリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 親液性の電着塗料膜は、絶縁性を有する
    ことを特徴とする請求項2記載のインクジェットプリン
    タヘッド。
  4. 【請求項4】 少なくとも一部が圧電部材からなる多数
    のインク室を有するヘッド本体の先端側の開口面にノズ
    ル板を接着したインクジェットプリンタヘッドにおい
    て、前記ノズル板の吐出側の面に絶縁膜を形成した後に
    前記ノズル板のインク吐出口の内面及び裏面の接着側の
    面に親液性の電着塗料膜を形成し、前記絶縁膜を剥離し
    てから前記ノズル板の吐出側の面に撥液性の電着塗料膜
    を形成するようにしたことを特徴とするインクジェット
    プリンタヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも一部が圧電部材からなる多数
    のインク室を有するヘッド本体の先端側の開口面にノズ
    ル板を接着したインクジェットプリンタヘッドにおい
    て、前記ノズル板を電鋳法により形成し、形成されたノ
    ズル板を電鋳基板から剥離する前に露出面に撥液性の電
    着塗料膜を形成するようにしたことを特徴とするインク
    ジェットプリンタヘッドの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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