JPH10156808A - 防腐・防虫木材およびその製造方法 - Google Patents

防腐・防虫木材およびその製造方法

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JPH10156808A
JPH10156808A JP33018496A JP33018496A JPH10156808A JP H10156808 A JPH10156808 A JP H10156808A JP 33018496 A JP33018496 A JP 33018496A JP 33018496 A JP33018496 A JP 33018496A JP H10156808 A JPH10156808 A JP H10156808A
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JP
Japan
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wood
combustion gas
combustion
chamber
soot
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JP33018496A
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Yukio Ishii
幸男 石井
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 健康障害や環境汚染をもたらす恐れのない防
腐・防虫木材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 底部に燃焼室1aを備えた燃焼ガス発生
炉1において煤および/または木タールを含む燃焼ガス
を発生せしめ、該燃焼ガスを木材乾燥室3内に導入して
木材を加熱乾燥すると同時に、該木材の表面および表層
部分に上記煤および/または木タールを付着および含有
せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に腐朽やシロア
リ等に対する高い抵抗性を有する防腐・防虫木材および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、木材は含水率が約25%以上に
なると木材腐朽菌等により分解作用を受けたり、また、
イエシロアリやヤマトシロアリ等のシロアリによる食害
を受け易い。従って、この種の腐朽や食害を防止するた
め、特に木造家屋の湿度が高い土台部分には、薬剤によ
る防腐・防虫処理が施される。
【0003】従来、薬剤による防腐・防虫処理として
は、例えば、クレオソート油やCCA(無機の銅、クロ
ム、ヒ素化合物の混合剤)を木材の表面に散布したり塗
布する処理が広く行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薬剤による防腐・防虫処理は、例えば、クレオソー
ト油では悪臭や皮膚のかぶれが生じ、また、CCAでは
処理木材を焼却廃棄したときに有害物質が発生して、健
康障害や環境汚染をもたらす等の問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、健康障害
や環境汚染をもたらす恐れのない防腐・防虫木材および
その製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の防腐・防虫木材
は、木質燃料を燃焼させて発生した煤や木タールを、表
面や表層部分に有することを特徴とする。なお、本発明
における木質燃料には竹材も含まれる。
【0007】また、本発明の防腐・防虫木材の製造方法
は、底部に燃焼室を備えた燃焼ガス発生炉において煤お
よび/または木タールを含む燃焼ガスを発生せしめ、該
燃焼ガスを木材乾燥室内に導入して木材を加熱乾燥する
と同時に、該木材の表面および表層部分に上記煤および
/または木タールを付着および含有せしめることを特徴
とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。図1において、1は燃焼ガ
ス発生炉であって、その底部には、廃木材等の木質燃料
を投入して燃焼させる燃焼室1aが形成されている。該
燃焼室1aには外部から新鮮な空気を導入する燃焼用空
気導入路2が連通している。2aは燃焼用空気量を制御
するダンパーである。
【0009】3は木材乾燥室であって、燃焼ガス供給路
4を介して、上記燃焼ガス発生炉1に連通している。5
は隔壁であって、上記燃焼ガス発生炉1と木材乾燥室3
を隔てると共に、その上端部を開口させて上記燃焼ガス
供給路4を構成している。なお、該隔壁5の適宜位置に
ガス流通路(図示せず)を開設し、これを開閉したり開
度を調節することにより、木材乾燥室3に供給する燃焼
ガス量を調節するように構成してもよい。
【0010】上記木材乾燥室3の底部であって、しかも
上記燃焼ガス供給路4から最も遠い位置には、ガス排出
路6が設けられている。該ガス排出路6は煙突7に接続
されている。6aは排出ガス量を制御するダンパーであ
る。
【0011】また、上記木材乾燥室3の底部下方には、
ガス回収路8が形成されている。該ガス回収路8は、木
材乾燥室3の底部の複数箇所に開口して、該木材乾燥室
3内のガスの一部を回収すると共に、上記燃焼用空気導
入路2に接続されていて、この回収したガスを上記燃焼
ガス発生炉1に導入するように構成されている。該ガス
回収路8は、燃焼ガス発生炉1または燃焼室1aに接続
させてもよい。該ガス回収路8には、ダンパー8aおよ
びファン8bが設けられていて、回収ガス量を制御する
ようになっている。これらダンパー8aおよびファン8
bはいずれか一方だけでもよい。
【0012】次に、上記木材乾燥装置による木材乾燥方
法および乾燥処理される木材を防腐・防虫木材として製
造する方法について説明する。まず、上記木材乾燥室3
内に乾燥すべき木材を積み込んだ状態で収容し、外気が
流入しないように密閉しておく。また、上記燃焼室1a
内には、燃料の廃木材等の木質燃料を投入する。
【0013】以上の準備が完了すると、上記燃焼室1a
内の木質燃料に着火して、上記燃焼ガス発生炉1内に燃
焼ガスを発生させる。この燃焼ガスは、燃焼ガス発生炉
1の上部から燃焼ガス供給路4を経て上記木材乾燥室3
の上部に流入する。
【0014】この際、上記ガス排出路6のダンパー6a
を閉じておくと、木材乾燥室3内が上部から高温の燃焼
ガスで満たされ、該木材乾燥室3内に存在していた空気
がガス回収路8を通じて燃焼室1a内に循環される。こ
の空気の循環は、木材乾燥室3内が総て燃焼ガスにより
満たされるまで継続される。
【0015】こうして木材乾燥室3内が燃焼ガスに転化
されるにつれて、木材乾燥室3内の雰囲気は高温となる
と共に、酸素濃度が低下する。酸素濃度が低い燃焼ガス
が燃焼室1a内に循環されると、燃焼室1a内の燃焼速
度が遅くなり、燃焼ガスの温度が低下する。その結果、
木材乾燥室3内の温度も上昇しなくなる。
【0016】この時に、ガス排出路6のダンパー6aを
少し開いて木材乾燥室3内の燃焼ガスの一部を煙突7を
通じて大気中へ排出すると、その排出した燃焼ガスの量
に対応する量の新鮮な空気が上記燃焼用空気導入路2か
ら吸入されて、燃焼速度が遅くなり過ぎないように制御
される。
【0017】上記制御により燃焼速度が速くなりかける
と、ダンパー8a及びファン8bを使用して、木材乾燥
室3内の燃焼ガスをガス回収路8を通じて燃焼室1a内
に強制的に循環させることにより、上記新鮮な空気を希
釈して酸素濃度を低く維持し、燃焼速度が速くなり過ぎ
ないように制御する。
【0018】以上のように、燃焼室1a内の酸素濃度を
制御しながら高温で低酸素濃度の均一な燃焼ガスを木材
乾燥室3内に満たし、効率の良い木材乾燥処理を行う。
【0019】ところで、上記燃焼室1aでは酸素濃度を
低く維持しながら木質材料の燃焼が行われ、さらに、木
材乾燥室3内では酸欠状態での加熱乾燥処理が行われる
ので、木材乾燥室3内の燃焼ガス中には多くの煤や木タ
ールが存在する。従って、上記乾燥室3内では木材乾燥
処理が行われると同時に、乾燥木材の表面および表層部
分に上記煤や木タールが付着したり含浸する。また、こ
れに加えて乾燥処理される木材自身の表層部が炭化する
場合もある。
【0020】一般に、酸素の不足が煤の発生の原因とい
われているが、実際には、燃焼温度の役割が大きく、木
質燃料の炭化水素の分解、分解物の酸化、分解物の重合
の3つの過程の速度の割合によって煤の発生が決定され
る。
【0021】上記木タールは、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、カテコール、ピロガロール、グアヤ
コール等のフェノール類、リグノセリン酸、ベヘン酸等
の酸およびラクトン、イソアミルアルコール、イソブチ
ルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル、プロピオ
ン酸メチル、酪酸メチル等のエステル類、バレルアルデ
ヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、エチル
メチルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、ピリジン、ルチジン等の塩基、α−メ
チルフラン、ジメチルフラン等のフラン類等の化合物を
含み、脂肪族化合物は主にセルロース等の炭水化物に由
来し、フェノール類は主にリグニンに由来する。
【0022】なお、上記実施例の木材乾燥装置にはガス
回収路8が設けられているが、本発明方法を実施する装
置としては、必須のものではなく省略することもでき
る。また、本発明の防腐・防虫木材は、建物の土台に限
らず腐朽およびシロアリ等の食害を受けやすい場所や部
分に使用される構造物や建造物に広く使用可能である。
【0023】
【発明の効果】1)本発明は、木質燃料を燃焼させて発
生した煤や木タールを、表面や表層部分に有するので、
従来のような危険な薬剤処理によることなく、健康障害
や環境汚染をもたらす恐れのない防腐・防虫木材を得る
ことができる。 2)また、本発明方法は、底部に燃焼室を備えた燃焼ガ
ス発生炉において煤および/または木タールを含む燃焼
ガスを発生せしめ、該燃焼ガスを木材乾燥室内に導入し
て木材を加熱乾燥すると同時に、該木材の表面および表
層部分に上記煤および/または木タールを付着および含
有せしめるように構成したので、乾燥処理と同時に防腐
および防虫処理を行うことができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防腐・防虫木材の製造方法を実施する
木材乾燥装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 燃焼ガス発生炉 1a 燃焼室 2 燃焼用空気導入路 2a ダンパー 3 木材乾燥室 4 燃焼ガス供給路 5 隔壁 6 ガス排出路 7 煙突 8 ガス回収路 8a ダンパー 8b ファン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質燃料を燃焼させて発生した煤や木ター
    ルを、表面や表層部分に有することを特徴とする防腐・
    防虫木材。
  2. 【請求項2】底部に燃焼室を備えた燃焼ガス発生炉にお
    いて煤および/または木タールを含む燃焼ガスを発生せ
    しめ、該燃焼ガスを木材乾燥室内に導入して木材を加熱
    乾燥すると同時に、該木材の表面および表層部分に上記
    煤および/または木タールを付着および含有せしめるこ
    とを特徴とする防腐・防虫木材の製造方法。
JP33018496A 1996-11-27 1996-11-27 防腐・防虫木材およびその製造方法 Pending JPH10156808A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117140670A (zh) * 2023-09-07 2023-12-01 安徽亮发家居有限公司 一种软化防腐柳编杠柳枝条的生产方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117140670A (zh) * 2023-09-07 2023-12-01 安徽亮发家居有限公司 一种软化防腐柳编杠柳枝条的生产方法
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