JPH10156769A - マーキング用器具 - Google Patents

マーキング用器具

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JPH10156769A
JPH10156769A JP8319398A JP31939896A JPH10156769A JP H10156769 A JPH10156769 A JP H10156769A JP 8319398 A JP8319398 A JP 8319398A JP 31939896 A JP31939896 A JP 31939896A JP H10156769 A JPH10156769 A JP H10156769A
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JP
Japan
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yarn
guide ring
thread
marking
case
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JP8319398A
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English (en)
Inventor
Keisuke Fujii
圭介 藤井
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Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイドリングの両端面間へのマーキング糸の
侵入と、マーキング糸との摺接に起因する糸導出入口部
の内周面側での溝形成とを抑制することにより、マーキ
ング作業途中でのマーキング糸の引っ掛かりや糸切れの
少ない使い勝手の良いマーキング用器具を提供する。 【解決手段】 マーキング糸1を繰出可能な巻取体2を
備えたケース7の糸導出入口部8の先端側に、少なくと
も表面が糸導出入口部8の表面よりも耐摩耗性が高く、
かつ、周方向の一箇所が切断された縮径変形自在なガイ
ドリング9を、マーキング糸1を摺接案内する状態で嵌
着してあり、糸導出入口部8の内周面のうち、ガイドリ
ング9の両端に対応する部位に、ガイドリング9の両端
面間Pの径方向内面側を覆う糸侵入防止部10を設けて
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、木工、金
属加工及び建築作業において線引き等のマーキング作業
に用いるマーキング用器具に関し、詳しくは、マーキン
グ糸を繰出可能な巻取体を備えたケースの糸導出入口部
の先端側に、少なくとも表面が糸導出入口部の表面より
も耐摩耗性が高く、かつ、周方向の一箇所が切断された
縮径変形自在なガイドリングを、前記マーキング糸を摺
接案内する状態で嵌着してあるマーキング用器具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のマーキング用器具では、前記ガ
イドリングを、それの弾性復元力を利用して糸導出入口
部の先端に嵌合装着することができるため、ガイドリン
グの固定構造の簡素化を図ることができるとともに、前
記ガイドリングを閉ループ状に構成する場合に比して製
作が容易で、製造コストの低廉化を図ることができる利
点がある。その反面、前記糸導出入口部に嵌合装着され
たガイドリングの両端面間に間隙が発生するため、この
間隙にマーキング糸が侵入して糸切れを生じる問題があ
った。そこで、従来では、合成樹脂製のケースに一体形
成された円筒状の糸導出入口部の内周面を、開口側ほど
内径が漸次大となるテーパー状の湾曲面に形成し、この
テーパー状湾曲内周面の周方向複数箇所の各々に、糸導
出入口部の筒軸芯に沿ってマーキング糸の直径よりも大
なる幅の糸案内溝を形成するとともに、前記糸導出入口
部の先端面で、かつ、前記複数の糸案内溝を横断する状
態で形成されたほぼ環状の装着溝には、周方向の一箇所
が切断された金属製の縮径変形自在なガイドリングを、
前記糸案内溝の一つに入り込んだマーキング糸を摺接案
内する状態で筒軸芯方向から嵌合固定し、更に、前記装
着溝のうち、周方向で隣接する糸案内溝間に位置する一
つの内周面部分に対応する部位に、前記ガイドリングの
両端を配置していた(例えば、実公平1−23749号
公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマーキング用器具では、前記ガイドリングの両端面
間にマーキング糸が侵入することを抑制することができ
るものの、前記糸導出入口部の内周面のうち、隣接糸案
内溝間に位置する内周面部分の幅が、前記糸案内溝の幅
よりも大きく、かつ、糸案内溝を介して周方向で隣接す
るため、導出又は導入されるマーキング糸が、糸案内溝
に入り込まずに幅広の内周面部分に沿って摺接案内され
ることがあり、その結果、糸案内溝に隣接する複数の内
周面部分がマーキング糸との摺接によって溝状に摩耗し
易く、この摩耗によって生じた溝にマーキング糸が引っ
掛かって、マーキング糸の導出移動又は導入移動が停止
する、或いは、糸切れするという新たな問題が発生てい
た。本発明は、上述の実情に鑑みて為されたものであっ
て、その主たる課題は、糸導出入口部の構造を工夫し
て、ガイドリングの両端面間へのマーキング糸の侵入
と、マーキング糸との摺接に起因する糸導出入口部の内
周面側での溝形成とを抑制することにより、マーキング
作業途中でのマーキング糸の引っ掛かりや糸切れの少な
い使い勝手の良いマーキング用器具を提供する点にあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のマーキング用器具の特徴構
成は、マーキング糸を繰出可能な巻取体を備えたケース
の糸導出入口部の先端側に、少なくとも表面が糸導出入
口部の表面よりも耐摩耗性が高く、かつ、周方向の一箇
所が切断された縮径変形自在なガイドリングを、前記マ
ーキング糸を摺接案内する状態で嵌着してあるマーキン
グ用器具であって、前記糸導出入口部の内周面うち、前
記ガイドリングの両端に対応する部位に、該ガイドリン
グの両端面間の径方向内面側を覆う糸侵入防止部を設け
てある点にある。上記特徴構成によれば、前記糸導出入
口部の先端側に嵌着したガイドリングによって、導出又
は導入されるマーキング糸を摺接案内するから、糸導出
入口部の内周面の先端側がマーキング糸との摺接によっ
て摩耗することを抑制できる。しかも、前記ガイドリン
グの両端面間の径方向内面側を覆う糸侵入防止部によっ
て、導出又は導入されるマーキング糸がガイドリングの
両端面間に侵入することを抑制することができるととも
に、このため糸侵入防止部が前記ガイドリングの両端に
対応する糸導出入口部の内周面の一部にだけ設けられて
いるから、該糸侵入防止部の径方向内面にマーキング糸
が摺接する確率が少ない。それ故に、ガイドリングの固
定構造及び製造コスト面で有利な縮径変形可能なガイド
リングを用いながらも、ガイドリングの両端面間へのマ
ーキング糸の侵入を抑制することができ、しかも、従来
に比して、マーキング糸との摺接に起因する糸導出入口
部の内周面側での溝形成も抑制することができるから、
マーキング作業途中でのマーキング糸の引っ掛かりや糸
切れが少なくなり、マーキング用器具の使い勝手の向上
を図ることができる。
【0005】本発明の請求項2記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記糸侵入防止部が糸導出入口部の内周
面に一体形成されている点にある。上記特徴構成によれ
ば、前記糸導出入口部の内周面に、該糸導出入口部とは
別に形成された糸侵入防止部を装着してあるものに比し
て、マーキング用器具の部材数と組付工程数を減少する
ことができるから、組付作業の迅速化、簡素化によって
製造コストの低廉化を図ることができる。
【0006】本発明の請求項3記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記糸侵入防止部の径方向内面が、周方
向の中央側ほど半径方向内方に突出する傾斜面に形成さ
れている点にある。上記特徴構成によれば、前記マーキ
ング糸が糸侵入防止部の周方向内面側に摺接しても、該
マーキング糸を前記傾斜面に沿って糸侵入防止部の側脇
に位置するガイドリング部分にまで移動案内することが
できるから、マーキング糸が糸侵入防止部の径方向内面
に継続して摺接することを回避することができる。それ
故に、マーキング糸の糸切れ等の発生の要因となるマー
キング糸による糸導出入口部の内周面側の摩耗を更に抑
制することができるから、更に、マーキング糸の引っ掛
かりや糸切れを少なくすることができる。
【0007】本発明の請求項4記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記糸侵入防止部の先端が、前記ガイド
リングの最小内径に相当する部位に配置されている点に
ある。上記特徴構成によれば、前記糸侵入防止部の先端
がガイドリングの最小内径よりも前方に突出しないか
ら、糸侵入防止部の先端側に回り込んだマーキング糸
が、糸侵入防止部とガイドリングとの間に引っ掛かるこ
とを抑制することができる。
【0008】本発明の請求項5記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記糸導出入口部の周方向複数箇所の各
々に、前記ガイドリングよりも径方向外方位置において
前方に突出する接地部が形成され、そのうちの一つの接
地部の周方向の幅内に前記ガイドリングの両端が配置さ
れている点にある。上記特徴構成によれば、マーキング
対象箇所が、表面が粗く固いコンクリート面であって
も、マーキング糸を接地部の隣接間に位置する凹部に通
すことにより、マーキング糸が接地部の先端とコンクリ
ート面との間に挟まれることを防止することができるば
かりでなく、ガイドリングがコンクリート面で傷付いた
り、摩耗してそれの表面が粗面化することもない。しか
も、前記糸侵入防止部の先端側に回り込んだマーキング
糸が、ガイドリングの両端面間に侵入することを一つの
接地部をもって抑制することができる。それ故に、ガイ
ドリングの両端面間へのマーキング糸の侵入抑制効果を
高めることができるとともに、例え、コンクリート面に
マーキング作業を行う場合でも、マーキング糸が、接地
部の先端とコンクリート面との間でこすられて糸切れし
たり、粗面化したガイドリング部材によるマーキング糸
の摺接案内で、該マーキング糸が摩耗して糸切れするこ
ともない。
【0009】本発明の請求項6記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記ガイドリングの両端の径方向両側脇
に位置する糸侵入防止部と接地部との先端同士を結ぶ接
線に対して、前記ガイドリングの外周面が接触又はそれ
よりもケース側に偏位した部位に、前記ガイドリングが
配設されている点にある。上記特徴構成によれば、例
え、前記マーキング糸が糸侵入防止部の内面と接地部と
の先端とに亘って掛け渡される状態で摺接移動しても、
この状態では、ガイドリングの両端面間とマーキング糸
とは交差することがなく、従って、ガイドリングの両端
面間にマーキング糸が入り込むことはない。
【0010】本発明の請求項7記載のマーキング用器具
の特徴構成は、前記糸導出入口部が円筒体であり、か
つ、その筒軸芯方向の基端側に、前記ケースに対して脱
着自在な接合手段が設けられている点にある。上記特徴
構成によれば、前記糸導出入口部やガイドリングの変形
や破損が生じた場合でも、この糸導出入口部のみを取り
替えるだけですみ、糸導出入口部がケースに一体形成さ
れているもののように、ケースごと交換する必要がなく
経済的である。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕図1、図2は本発明のマーキング用器
具の一例である墨壺Bを示し、マーキング糸としての墨
糸1を繰出可能な巻取体としてのリール2と、該リール
2を墨糸巻き取り方向に付勢する渦巻き状のゼンマイバ
ネ3と、該ゼンマイバネ3の付勢力を調整する付勢力調
節摘み4と、該付勢力調節摘み4の墨糸巻取方向、つま
り、ゼンマイバネ3を巻き締める方向への回転のみを許
容する一方向回転クラッチ5と、リール2から繰り出さ
れた墨糸1に墨汁を供給するタンク6とを備えたケース
7の長手方向一端側に、ケース7内から外部への墨糸1
の導出、及び、外部からケース7内への墨糸1の導入を
案内する糸導出入口部8を設けてある。尚、前記リール
2とゼンマイバネ3と付勢力調節摘み4とは一体的に組
付けてユニット化されているとともに、前記一方向回転
クラッチ5は、付勢力調節摘み4側に形成された係合爪
(図示せず)と、該係合爪が係合するケース7側に形成
された被係合爪(図示せず)とにより構成されていて、
付勢力調節摘み4を墨糸巻取方向に回転操作したとき、
係合爪と被係合爪との係合が解除される。前記ケース7
内と糸導出入口部8内とは、前記リール2側に向かって
漏斗状に窪む壁体7Aにより仕切られていて、該壁体7
Aの内底部に墨糸1の通過を許容する墨糸挿通孔7aを
形成してある。前記糸導出入口部8は、前記ケース7と
は別に形成された円筒体から構成されていて、この糸導
出入口部8の基端側に設けられた接合手段8aにて、ケ
ース7の被接合部7bに対して脱着自在に装着してあ
る。詳しくは、前記接合手段8aが、糸導出入口部8の
基端側内周面に形成された雌ネジ部であって、ケース7
の被接合部7bが、ケース7の長手方向一端側に一体的
に突出形成された円筒部7Bの外周面に形成された雄ネ
ジ部から構成されている。
【0012】図3〜図5に示すように、前記糸導出入口
部8の先端側の開口部内周縁に形成された周溝17に
は、糸導出入口部8の表面よりも耐摩耗性が高く、か
つ、周方向の一箇所が切断された縮径変形自在なガイド
リング9を、該ガイドリング9の外周面が糸導出入口部
8の先端面から外部に僅かに膨出する状態で嵌合装着し
てある。つまり、前記ガイドリング9が、墨糸1を摺接
案内する状態で、糸導出入口部8の先端側の開口部内周
縁に設けられていて、前記墨糸1と糸導出入口部8の先
端側の開口部内周縁との摺接を防止してある。更に、前
記糸導出入口部8の内周面のうち、前記ガイドリングの
両端に筒軸芯方向で対応する周方向一箇所には、該ガイ
ドリング9の両端面間Pの径方向内面側を覆う板状の糸
侵入防止部10を、半径方向内方に向かって一体的に突
出形成してある。前記糸侵入防止部10の周方向の幅
は、前記ガイドリングの両端面間Pの開口幅よりも大に
構成してある。尚、前記ガイドリング9の両端面間Pの
径方向内面側を完全に覆うことができるならば、糸侵入
防止部10の周方向の幅を、前記ガイドリングの両端面
間Pの開口幅と同一に構成してもよい。
【0013】図3、図5に示すように、前記糸侵入防止
部10のうち、糸導出入口部8の径方向内面で、それの
周方向両側縁の筒軸芯方向先端側のほぼ半分領域は、周
方向の中央側ほど半径方向内方に突出し、かつ、糸導出
入口部8の先端側ほど幅広となる一対の傾斜面10Aに
形成されていて、墨糸1が糸侵入防止部10の径方向内
面側に摺接しても、該墨糸1は、それの摺接する一方の
傾斜面10Aに沿って糸侵入防止部10の側脇に位置す
るガイドリング部分にまで移動案内されるように構成し
てある。図4に示すように、前記糸侵入防止部10の先
端は、ガイドリング9の最小内径に相当する部位に配置
されているとともに、糸侵入防止部10の先端のうち、
糸導出入口部8の径方向外面は、ガイドリング9の最小
内径部分周面に接触させてある。尚、前記糸侵入防止部
10の先端のうち、糸導出入口部8の径方向外面と、ガ
イドリング9の最小内径部分周面とは、これら糸侵入防
止部10とガイドリング9との間に墨糸1が入り込むこ
とができない極微小な隙間を介して、近接配置してもよ
い。
【0014】図4、図5に示すように、前記糸導出入口
部8の先端面の周方向複数箇所の各々には、ガイドリン
グ9の径方向外方側を通して前方に突出する凸状の接地
部11が一体形成され、そのうちの一つの接地部11の
周方向の幅内に前記ガイドリング9の両端が配置されて
いる。図4に示すように、前記ガイドリング9は、該ガ
イドリング9の両端の径方向両側脇に位置する糸侵入防
止部10と接地部11との先端同士を結ぶ半径方向での
接線、詳しくは、接地部11と、糸侵入防止部10のう
ちの半径方向内方に最も突出する部位との先端同士を結
ぶ半径方向での接線L、及び、図示しないが、ガイドリ
ング9の両端面間Pに位置するこれら糸侵入防止部10
と接地部11との先端同士を結ぶ半径方向での接線に対
して、ガイドリング9の外周面がそれよりもケース7側
に偏位した部位に配設されている。尚、前記墨糸1を接
地部11の隣接間に位置する凹部12に通すことによ
り、図6に示すように墨打ち作業を行う際、墨糸1が接
地部11の先端と墨打ち対象箇所である木材の表面やコ
ンクリート面等との間に挟まれることを防止することが
できる。
【0015】前記糸導出入口部8は、雌ネジ部8a、糸
侵入防止部10及び接地部11と共に合成樹脂の一例で
あるポリエチレン樹脂から一体成形されているととも
に、前記ガイドリング9は、この糸導出入口部8よりも
硬質で耐摩耗性が高い金属の一例であるステンレス製の
棒状部材をCの字状に屈曲形成して構成されている。そ
して、前記ガイドリング9は、拡径側への弾性復元力に
抗して縮径変形し、糸導出入口部8内に挿入して前記周
溝17に合致させたのち、該ガイドリング9の縮径変形
を解除して弾性復元力にて拡径側へ弾性変形させること
により、このガイドリング9に残存する弾性復元力によ
り周溝17に嵌合装着されている。
【0016】次に、図1、図2に基づいて当該墨壺Bを
構成する各構成部材の詳細を説明すると、前記墨糸1は
ナイロン製の縒り糸から構成されていて、墨糸挿通孔7
aを通して外部側に繰り出された墨糸1の先端にカルコ
Aを止着してある。前記カルコAは、ポリアセタール
(以下、POMと称する。)製のカルコ本体13に、墨
打ち対象箇所である木材の表面やコンクリート面等に突
き刺して墨糸1による墨打ち範囲の一端を固定するため
のステンレス製の止針14を固着して構成してある。
尚、図7に示すように、前記ケース7の壁体7Aと円筒
部7B、及び、糸導出入口部8にて形成される空間S
は、墨壺Bの非使用時にカルコAを収納するためのカル
コ収納空間に兼用構成してある。
【0017】前記ケース7は、リール2の回転軸芯方向
で分割自在な一対のポリプロピレン(PP)製の分割ケ
ース部15A,15Bから構成されていて、両分割ケー
ス部15A,15Bは、一方の分割ケース部(付勢力調
節摘み4側)15Aに、前記ユニット化されたリール2
とゼンマイバネ3と付勢力調節摘み4とのケース7から
の抜け出しを規制するリング状の抜出し規制部材16
を、他方の分割ケース部15Bの端部を係合保持する状
態で螺合装着し、ケース7の円筒部7Bに糸導出入口部
8を螺合装着することにより一体的に組付けられてい
る。
【0018】前記タンク6は有底円筒状に形成されたP
OM製のタンク本体6Aと、当該タンク本体6Aの開口
部側外周面に断続形成されている雄ネジ部に着脱自在に
螺合されるPOM製の蓋体6Bとから構成されていて、
タンク本体6Aの開口側周縁部分が他方の分割ケース部
15Bに形成された開口を通してケース7外方に突出し
ているとともに、該タンク本体6Aの開口側周縁部分
に、ケース7外方から蓋体6Bが螺合されている。前記
タンク本体6A内には、墨汁を吸蔵するウレタン製のス
ポンジからなる吸蔵体18が収納されているとともに、
タンク本体6Aの側壁の相対向する2箇所には、蓋体6
Bを取り外した状態でタンク本体6Aをケーシング1に
取付けたとき、墨糸2が、吸蔵体18と接触する状態
で、該吸蔵体18に形成されたスリット18aを通して
吸蔵体18の内部に入り込む位置まで、該墨糸1の入り
込みを許容する切欠き部19が、タンク本体6Aの開口
周縁から側壁の高さ方向ほぼ中心位置に亘って形成され
ている。前記蓋体6Bには、タンク本体6A内に収納さ
れた吸蔵体18を圧縮操作自在な押圧操作体20が出退
移動自在に保持されていて、当該押圧操作体20のタン
ク6内に位置する一端には、押圧操作体20のコイルス
プリング21の弾性復元力に抗して押込み操作したと
き、吸蔵体18を圧縮する円板状の押圧体22が係合保
持されている。前記蓋体6Bは、内蓋6aと外蓋6bと
からなる2重構造であって、これら内蓋6aと外蓋6b
とが、前記押圧操作体20の軸部に相対回転自在に支持
されているとともに、前記内蓋6aと外蓋6bとの各々
の上面には、半円状の開口が形成され、内蓋6aに対す
る外蓋6bの回転操作により内蓋6aと外蓋6bとの開
口を合致させることにより、外部から両開口を通してタ
ンク本体6A内の吸蔵体18に墨汁を供給することがで
きる。
【0019】前記墨壺Bは、前記ケース7から糸導出入
口部8と抜出し規制部材16とを取り外し、更に、タン
ク6のタンク本体6Aから蓋体6Bを取り外すことによ
り、該ケース7を構成する両分割ケース部15A,15
Bを分離することができ、この状態で、ケース7内か
ら、墨糸1と共にユニット化されたリール2とゼンマイ
バネ3と付勢力調節摘み4、及び、タンク本体6Aを取
り出すことができる。また、この手順とは逆の手順を踏
むことにより、ケース7内に、墨糸1と共にユニット化
されたリール2とゼンマイバネ3と付勢力調節摘み4、
及び、タンク本体6Aを組付けることができる。従っ
て、墨糸1が途中で切れたり、タンク本体6Aの吸蔵体
18の墨汁が消費された場合、或いは、墨汁に替えてカ
ラーインクを使用する場合に迅速かつ容易に対応するこ
とができる。
【0020】〔第2実施形態〕前記第1実施形態では、
前記糸導出入口部8の先端面の周方向複数箇所の各々
に、ガイドリング9よりも径方向外方位置において前方
に突出する凸状の接地部11を形成したが、この構成に
限定されるものではなく、図8〜図10に示すように、
前記糸導出入口部8の先端面の周方向複数箇所の各々
に、前記接地部11が形成されていない糸導出入口部8
を採用してもよい。
【0021】その他の構成は前記第1実施形態と同一で
あり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構造又は
同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれ
の説明を省略する。
【0022】〔その他の実施形態〕 前記各実施形態では、前記ガイドリング9を金属の
一例であるステンレス製の棒状部材をCの字状に屈曲形
成して構成したが、この構成に限定されるものではな
く、縮径変形自在なものであるならば、合成樹脂製のC
の字状のリング部材の表面に、糸導出入口部8よりも硬
質の金属をコーティングして耐摩耗層を形成してあるも
の、或いは、セラミック製であってもよい。つまり、前
記ガイドリング9は、少なくとも表面が糸導出入口部8
の表面よりも耐摩耗性が高く、かつ、周方向の一箇所が
切断された縮径変形自在なものであるならば、その材質
及び構成は適宜変更可能である。 前記各実施形態では、前記糸導出入口部8をポリエ
チレンから成形したが、糸導出入口部8は、例えば、ナ
イロンやPOM或いはABS樹脂等の合成樹脂製、又
は、コルク製や木製等であってもよく、適宜変更が可能
である。 前記各実施形態では、前記糸侵入防止部10を糸導
出入口部8の内周面に一体形成したが、糸侵入防止部1
0を糸導出入口部8とは別に形成し、糸導出入口部8の
内周面に接着剤や無理嵌め等の適当な固定手段を用いて
固着してもよい。 前記各実施形態では、前記糸侵入防止部10のう
ち、糸導出入口部8の径方向内面で、かつ、筒軸芯方向
先端側のほぼ半分領域に、周方向の中央側ほど半径方向
内方に突出し、かつ、糸導出入口部8の先端側ほど幅広
となる傾斜面10Aを形成したが、この構成に限定され
るものではなく、例えば、糸侵入防止部10のうち、糸
導出入口部8の径方向内面を周方向の中央側ほど半径方
向内方に突出する弯曲面に形成して実施してもよい。 前記各実施形態では、前記糸導出入口部8をケース
7とは別に形成された円筒体から構成し、かつ、その筒
軸芯方向の基端に、ケース7に対して脱着自在な接合手
段8aを設けたが、糸導出入口部8をケース7に一体形
成してもよい。 前記接合手段8aとしては雌ネジ部に限定されるも
のではなく、係止爪や締付け環等を採用してもよい。 前記各実施形態ではマーキング用器具として、墨打
ち対象箇所である木材の表面やコンクリート面等に、墨
汁を含んだ墨糸1で墨打ち作業を行う墨壺Bを例示した
が、マーキング用器具としては、マーキング対象箇所で
ある木材の表面やコンクリート面等に、赤色、青色、黄
色等の各種のカラーインクのうちの適当な色のインクを
含んだマーキング糸でマーキング作業を行うものであっ
てもよい。 前記マーキング用器具の構造は、前記各実施形態で
例示した墨壺Bの構造のものに限定されるものではな
く、本発明のマーキング用器具の構成を備えたものであ
るならば、各種のマーキング用器具に適用することがで
きる。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマーキング用器具(墨壺B)の第1実
施形態を示す正面図
【図2】図1のII−II線断面図
【図3】糸導出入口部の先端側の拡大図
【図4】糸導出入口部の拡大断面図
【図5】糸導出入口部の斜視図
【図6】マーキング作業状態を示す説明図
【図7】カルコAの収納状態を示す部分断面図
【図8】本発明のマーキング用器具(墨壺B)の第2実
施形態を示す部分断面図
【図9】糸導出入口部の先端側の拡大図
【図10】糸導出入口部の斜視図
【符号の説明】
1 マーキング糸(墨糸) 2 巻取体(リール) 7 ケース 8 糸導出入口部 8a 接合手段(雌ネジ部) 9 ガイドリング 10 糸侵入防止部 10A 傾斜面 11 接地部 L 接線 P ガイドリングの両端面間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マーキング糸を繰出可能な巻取体を備え
    たケースの糸導出入口部の先端側に、少なくとも表面が
    糸導出入口部の表面よりも耐摩耗性が高く、かつ、周方
    向の一箇所が切断された縮径変形自在なガイドリング
    を、前記マーキング糸を摺接案内する状態で嵌着してあ
    るマーキング用器具であって、 前記糸導出入口部の内周面のうち、前記ガイドリングの
    両端に対応する部位に、該ガイドリングの両端面間の径
    方向内面側を覆う糸侵入防止部を設けてあるマーキング
    用器具。
  2. 【請求項2】 前記糸侵入防止部が糸導出入口部の内周
    面に一体形成されている請求項1記載のマーキング用器
    具。
  3. 【請求項3】 前記糸侵入防止部の径方向内面が、周方
    向の中央側ほど半径方向内方に突出する傾斜面に形成さ
    れている請求項1又は2記載のマーキング用器具。
  4. 【請求項4】 前記糸侵入防止部の先端が、前記ガイド
    リングの最小内径に相当する部位に配置されている請求
    項1、2又は3記載のマーキング用器具。
  5. 【請求項5】 前記糸導出入口部の周方向複数箇所の各
    々には、前記ガイドリングよりも径方向外方位置におい
    て前方に突出する接地部が形成され、そのうちの一つの
    接地部の周方向の幅内に前記ガイドリングの両端が配置
    されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のマーキ
    ング用器具。
  6. 【請求項6】 前記ガイドリングの両端の径方向両側脇
    に位置する糸侵入防止部と接地部との先端同士を結ぶ接
    線に対して、前記ガイドリングの外周面が接触又はそれ
    よりもケース側に偏位した部位に、前記ガイドリングが
    配設されている請求項5記載のマーキング用器具。
  7. 【請求項7】 前記糸導出入口部が円筒体であり、か
    つ、その筒軸芯方向の基端側に、前記ケースに対して脱
    着自在な接合手段が設けられている請求項1〜6のいず
    れか1項に記載のマーキング用器具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001162570A (ja) * 1999-12-07 2001-06-19 Tajima Tool Corp 墨 壺
JP2006212761A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Tjm Design Corp 墨壷

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