JP4591846B2 - 糸張り具 - Google Patents

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Description

本発明は、建築作業等において、任意の二点間に糸を張設して、相手材を汚損せずに直線を得るのに用いられる糸張り具に関するものである。
この種の糸張り具は、通称「白糸巻」とも呼ばれており、その典型的な従来技術としては、例えば下記の特許文献1に開示されたものが知られている。
実開昭63−50683号公報
図8は、特許文献1に記載されたものと同様の従来の糸張り具の使用状態を示す説明図、図9は、非使用状態を示す説明図である。すなわち、従来の糸張り具は、図8に示されるように、ボディ101内に、糸102が巻回された糸巻103が回転可能に収容され、この糸巻103から糸引き出し口101aを通ってボディ101の外部へ導出された前記糸102の端部にかるこ105が取り付けられ、前記糸引き出し口101aの近傍に突出長さが同じ二本の据付針104,104が、互いに略平行に取り付けられた概略構造を備える。そしてこの種の糸張り具は、建築作業等において、糸102を所要の長さに引き出し、かるこ105をそのかるこ針106によって相手材Wにおける一方の測定点P1に止着し、ボディ101を据付針104によって他方の測定点P2に据え付け、両者間に適当な張力を持たせて張られた糸102によって、墨汁などで相手材Wを汚損することなく施工に有用な直線を得るものである。
また、使用後は、糸102を糸巻103に完全に巻き取って、図9に示されるようにかるこ105を糸引き出し口101aに係止した状態で、作業者が腰袋などに入れて携帯する。ところがこの場合、据付針104がボディ101から突出したままであるため、作業者が再び前記腰袋等から当該糸張り具を取り出したり、他の工具等を取り出す際に、過って据付針104に手指が触れて怪我をするおそれがあり、危険であった。
またこのため、非使用時に据付針を覆い隠すことのできる安全カバーを、ボディにスライド式に取り付けることによって、安全性を向上させたものも開発されているが、使用時、あるいは使用後に、安全カバーをいちいちスライドさせる必要があり、しかもこの安全カバーは、不用意に動くことのないようにボディに係止される構造となっているので、係止を解除してスライドさせる操作は、両手で行わなければならず、操作が煩雑であった。また構成部品の増大や構造の複雑化によって、コストが高くならざるを得なかった。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、構造を複雑化することなく、非使用時の据付針による危険を防止して安全性を向上した糸張り具を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る糸張り具は、ボディ内に、糸が巻回された糸巻が回転可能に収容され、この糸巻からボディ端部の糸引き出し口を通って外部へ導出された前記糸の端部に糸止着部材が取り付けられ、前記糸引き出し口の近傍に、前記ボディを相手材に止着する複数の据付針が互いに略平行に取り付けられ、前記糸止着部材に、前記各据付針を差し込み収納可能で前記据付針の突出長さよりも長い据付針収納部が形成されたものである。
請求項1の発明に係る糸張り具によれば、糸を糸巻に完全に巻き取って、糸止着部材を糸引き出し口に引き寄せる際に、この糸止着部材に形成された据付針収納部に各据付針を収めて安全性を確保することができ、また、糸止着部材が安全カバーの機能を兼備するので、部品数の増大やボディ構造の複雑化によるコストの上昇を来さない。
以下、本発明に係る糸張り具の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を自動巻き取りの糸張り具に適用した第一の形態を示す一側面図、図2は他側面図、図3は図1におけるIII−III線に沿って切断した断面図、図4は図2における環状蓋及びカバーを取り外し一部切断した他側面図である。
これらの図に示されるように、この形態による糸張り具は、片手で握ることができる程度の大きさのボディ1と、このボディ1を木材等の相手材に止着するための二本の据付針2,2と、ボディ1内に回転自在に保持された糸巻3と、この糸巻3に内蔵された巻き取りばね4と、この巻き取りばね4を任意に蓄勢させるためのばねチャージャ5と、糸巻3の外周に巻回され糸引き出し口21aから外部へ導出される糸6と、この糸6の端部に繋着されたかるこ7とを備える。かるこ7は、請求項1に記載された糸止着部材に相当するものである。
ボディ1は、合成樹脂からなるものであって、糸巻3の回転軸心と平行な方向の投影形状が前方後円状を呈し、円形の糸巻収納部1a及びその円周方向一部から張り出した糸案内部1bを有する。このボディ1は、皿状の本体ケース11と、図2及び図3に示されるようにこの本体ケース11に着脱自在に設けられた環状蓋12及びカバー13とを備える。
環状蓋12は糸巻収納部1aを開閉するものであって、この環状蓋12と、本体ケース11における糸巻収納部1aの周縁には、環状蓋12を円周方向へ適当な角度だけ回転させることによって、互いに掛止状態又は掛止解除状態となる掛合部11a,12aが複数箇所に形成されており、これによって環状蓋12が本体ケース11に対して着脱自在となっている。また、カバー13は糸案内部1bを開閉するもので、複数のビス14によって本体ケース11に取り付けられている。
ボディ1における糸案内部1bの先端には、二本の据付針2,2を一体に保持した針ホルダ21が設けられ、本体ケース11とカバー13との間に嵌合固定されている。針ホルダ21は合成樹脂からなるものであって、その中央には、ボディ1における糸案内部1bの内室へ連通した糸引き出し口21aが開設されている。この糸引き出し口21aは、外端が長円状の開口形状、内端が外端の短径を直径とする円形の開口形状となるように、扁平な漏斗状に形成されている。また、ボディ1における本体ケース11とカバー13との間には、糸引き出し口21aの内端に位置して、糸6を通す金属スリーブ15が嵌着されている。
据付針2,2は金属からなるものであって、針ホルダ21における糸引き出し口21aの長径方向の両側に、それぞれ針ホルダ21の端面に対して垂直に、すなわち互いに平行に植設されている。二本の据付針2,2は全体の長さが同じものであるが、針ホルダ21への埋設深さ、言い換えれば針ホルダ21からの突出長さが互いに異なっている。一例としては、突出長さの長いほうの据付針(長針)2Lの突出長さは12mm程度、突出長さの短いほうの据付針(短針)2Sの突出長さは8mm程度としてある。また、据付針2(長針2L及び短針2S)の植設部を含む針ホルダ21の先端部には、金属板からなる口金22が冠着されている。
図3に示されるように、糸巻3は、合成樹脂で成形されたものであって、糸6を巻き取る糸巻ドラム31と、その内周に一体的に取り付けられたばねケース32とからなる。糸巻ドラム31は、内周部の側壁31aが環状蓋12の内周から外部へ露出しており、その外周に形成された一方の鍔部31bが、環状蓋12の内側面と摺動可能に近接対向している。このため、糸6の交換作業や、糸巻ドラム31への糸6の絡みつきを直す際には、環状蓋12を適当な角度だけ回転させて掛合部11a,12aによる掛止状態を解除し、本体ケース11から取り外すことによって、糸巻3を本体ケース11の糸巻収納部1a内から取り出すことができる。
巻き取りばね4は、帯状の長い鋼板を幾重にも巻回したぜんまいばねであって、糸巻3のばねケース32内に収容され、一端がこのばねケース32に固定されると共に、他端が後述するばね芯51に固定されている。
ばねチャージャ5は、糸巻3におけるばねケース32の内周に同心的かつ相対回転可能な状態に組み込まれたばね芯51と、本体ケース11の外側面に凹設された円形凹部11bにばね芯51と同心的にかつ回転可能な状態で嵌合されたチャージハンドル52と、本体ケース11の内側にばね芯51と同心的に配置されたクラッチ部材53とを備えるもので、これらの部材は、合成樹脂で成形されている。クラッチ部材53は、本体ケース11の軸孔に挿通されたチャージハンドル52の中心軸にビス54で固定されている。
クラッチ部材53は、ばね芯51におけるチャージハンドル52側の端部に形成された円盤状の頭部51aと、スパイラル状の段差面53a,51b同士が、ばね芯51に巻き取りばね4の付勢力により与えられるトルクによって、ワンウェイクラッチ状に掛合されている。すなわちクラッチ部材53は、巻き取りばね4を蓄勢させるようにばね芯51を回転させる方向にのみ、言い換えれば、巻き取りばね4を弛緩させる方向へのばね芯51の回転を阻止する方向にのみ、ばね芯51の頭部51aと掛合するものである。
チャージハンドル52には指掛け穴52aが開設されており、ここに手指を掛けることによってチャージハンドル52を巻き取り方向(図1における時計方向)へ手動回転させることができる。チャージハンドル52の外周近傍部に開設された小孔52bには、係止ピン55が挿通され、コイルスプリング56によって、常時チャージハンドル52の内側へ没入する方向に付勢されている。一方、チャージハンドル52が保持された本体ケース11の円形凹部11bの底部には、チャージハンドル52をその中心軸の周りに回転させた時の係止ピン55の軌跡と対応する円弧状に延びるスパイラル面(不図示)が形成されており、このスパイラル面は、糸巻3の巻き取り方向と反対の方向、言い換えれば巻き取りばね4を弛緩させる方向の端部へ向かって漸次深くなるように形成されている。そしてチャージハンドル52は、係止ピン55の内端が、前記スパイラル面の最深部と係合することによって、図1における反時計方向すなわち巻き取りばね4の弛緩方向への回転が阻止されるようになっている。
糸巻3の糸巻ドラム31におけるチャージハンドル52側の鍔部31cには、図4に破線で示されるように、多数の突起31dが円周方向等間隔で形成されている。一方、カバー13を取り付けるビス14をねじ込むために本体ケース11に形成された雌螺子筒11cのうちの一つには、ロック部材16が取り付けられている。このロック部材16は、前記雌螺子筒11cに回転自在に外挿された軸受筒16aに、ボディ1の外側へ突出した操作レバー16bと、その反対側へ延びる係合片16cとを一体に有するもので、操作レバー16bを手指で操作することによって、図中二点鎖線で示されるように軸受筒16aを中心として角変位し、糸巻ドラム31における円周方向いずれかの突起31dと干渉して、図4における時計方向すなわち糸巻3の糸引き出し方向への回転を阻止するラチェット機構を構成するものである。
糸6は、糸巻3を図4における反時計方向(図1における時計方向)に回転させることによって巻き取られるように、糸巻ドラム31の鍔部31b,31c間に、図4における時計方向に巻回されており、ボディ1における糸案内部1b内の金属スリーブ15を通って、針ホルダ21の糸引き出し口21aから外部へ導出されている。
かるこ7は、合成樹脂製の柄71と、この柄71に基部が埋設固定された金属製のかるこ針72と、このかるこ針72の外側に配置された合成樹脂製の保護材73とからなる。柄71は扁平な形状であって、据付針2,2の突出方向の端部の幅W(図2参照)が、針ホルダ21における据付針2,2の植設間隔よりも大きく形成されている。また、柄71は、柄71を成形する金型(不図示)内にかるこ針72をセットしてから、溶融樹脂材を充填し硬化させることにより、かるこ針72と一体に成形されたものである。
保護材73は、前記糸引き出し口21aに挿入可能であって、かるこ針72を挿通した状態で柄71に着脱可能に係止された基部73aと、この基部73aの中央部からかるこ針72の外周を螺旋状に延びる第一スプリング部73bと、その先端に設けられた押環73cと、第一スプリング部73bの外側に位置して基部73aの両端と押環73cの間を湾曲して延びる一対の第二スプリング部73dからなり、かるこ針72はその尖端部72aのみが前記押環73cから突出している。そして、糸6の端部6aは、保護材73における押環73c及び第一スプリング部73bの内周を通って、かるこ針72の根元に巻き付けられると共に柄71にスリット状に形成された繋着孔71aに繋着されている。
また、かるこ7の柄71には、その幅W方向両側に、かるこ針72と平行な方向に延びる一対の据付針収納溝71bが形成されている。この据付針収納溝71bは、請求項1における据付針収納部に相当するものであって、据付針2(長針2L及び短針2S)よりも長く形成されており、すなわち糸6を巻き取ることによって、かるこ7をかるこ針72及び保護材73が糸引き出し口21aに挿入された状態に係止した時に、ボディ1側の据付針2(長針2L及び短針2S)を差し込んで収納することができるようになっている。
上述の構成を有する糸張り具は、かるこ7が糸引き出し口21aに係止されるまで糸6を完全に巻き取った状態、又はかるこ7を糸張り対象部材に止着して糸6を張設した状態で、チャージハンドル52を巻き取り方向(図1における時計方向)へ回転させた場合は、糸巻ドラム31は、同方向への回転を阻止されているため、クラッチ部材53を介してチャージハンドル52と共に回転するばね芯51に巻き取りばね4を巻き込んで任意に蓄勢することができ、係止ピン55を手指で摘めば、チャージハンドル52を巻き取りばね4の蓄勢方向及び弛緩方向のうち任意の方向へ回転させることができる。また、チャージハンドル52を巻き取りばね4の蓄勢方向へ回転させている途中で過って手指を離しても、チャージハンドル52が巻き取りばね4の弛緩方向(図1における反時計方向)へ回転する過程で、図3に示されるコイルスプリング56の付勢力によって係止ピン55がボディ1のスパイラル面の最深端部と係合するので、巻き取りばね4の不用意な弛緩を最小限に抑えることができる。
図5は、この形態による糸張り具を用いて糸を張った状態を示す説明図である。糸張り作業においては、図5に示されるように、まずかるこ7を、そのかるこ針72を相手材Wに突き刺すことによって糸張りの一方の測定点P1に止着する。このとき、かるこ7における保護材73の第一スプリング部73b及び第二スプリング部73dが図5のように撓み変形することによって、かるこ針72の刺し込みが許容される。また、前記第一スプリング部73b及び第二スプリング部73dの復元力によって、押環73cがその内周孔から導出された糸6を相手材Wに押し付けるので、かるこ7側の糸張りの起点を測定点P1と確実に一致させることができる。
かるこ7を止着したら、ボディ1を糸張りの他方の測定点P2へ向けて移動させることによって、糸巻3の糸巻ドラム31に巻かれた糸6を、ボディ1の移動距離分だけ繰り出す。このとき、糸巻3が糸6の引き出し方向へ回転されるのに対し、同方向へのばね芯51の回転は、ばねチャージャ5のワンウェイクラッチ機構によって阻止される。このため、糸巻3の糸引き出し方向への回転に伴って、巻き取りばね4がばね芯51に巻き込まれ、蓄勢されて行く。
ボディ1を糸張りの他方の測定点P2の近傍まで移動させたら、ロック部材16を、その操作レバー16bを手指で操作することによって、図4に二点鎖線で示されるように変位させてから、更に糸6を引く方向へボディ1を移動させると、糸巻3の糸引き出し方向(図4における時計方向)への回転が、糸巻3の円周方向一つの突起31dとロック部材16の係合片16cとの干渉によって阻止されるため、糸6に十分な張力を持たせることができる。
次に、ボディ1側の糸張りの起点を、相手材Wにおける一方の測定点P2と一致させるため、図5に示されるように、二本の据付針2,2のうち長針2Lに糸6を数回巻き付けてから、上述のようにして糸6に適当な張りを与えた状態で、据付針2を相手材Wに突き刺すことによって、ボディ1を据え付ける。ここで、鴨居や窓枠部など、比較的短い距離で糸6を張る場合は、糸6にそれほどの張りを与える必要はないので、相手材Wになるべく傷を付けないように、ボディ1を一本の据付針2(長針2L)のみの刺し込みによって据え付けることができる。また、根太や垂木のように、比較的長い距離で糸6を張る場合は、この糸6が自重で弛んで直線性が損なわれることのないように、長針2L及び短針2Sの双方を相手材に刺し込むことによって、ボディ11をしっかり据え付けることができる。
糸張り作業終了後は、ボディ1を相手材Wから取り外してかるこ7側へ移動させ、かるこ7を相手材Wから取り外せば、糸6の引き出し過程で蓄勢された巻き取りばね4によって、糸巻3が巻き取り方向へ回転するため、糸6は、かるこ7が針ホルダ21の糸引き出し口21aに係止されるまで、糸巻3の糸巻ドラム31に自動的に巻き取られる。
糸6が完全に巻き取られた状態では、かるこ7は、そのかるこ針72及び保護材73が糸引き出し口21aに挿入され、かつ柄71における保護材73側の端部が針ホルダ21の口金22に当接した状態、すなわち図4に示される状態に係止される。そしてこの時、柄71に形成された据付針収納溝71b,71bを、据付針2(長針2L及び短針2S)に差し込むことによって、各据付針2,2が覆い隠され、その状態が、巻き取りばね4の付勢力によって維持される。したがって、作業者が腰袋などに入れた当該糸張り具を取り出したり、あるいは他の工具等を取り出す際に、過って据付針2,2に手指が触れて怪我をするおそれがなく、しかも、かるこ針72も糸引き出し口21aに挿入された状態にあるため、安全である。
そして、かるこ7の柄71が据付針2,2に対する安全カバーの機能を兼備するので、上述のように、使用後にかるこ7を糸引き出し口21aに係止する際に同時に据付針2,2を据付針収納溝71b,71bに収納し、あるいは使用の際には、かるこ7を糸引き出し口21aから取り外すのと同時に据付針2,2の露出が行われることになる。したがって、安全カバーを別設した場合のような繁雑さがなく、しかも、部品数の増大やボディ構造の複雑化による製造コストの上昇を来さず、安価に提供することができる。
次に図6は、本発明に係る糸張り具の第二の形態を示す一側面図、図7は図6におけるVII−VII線に沿って切断した断面図である。上述した第一の形態は、ばねによる自動巻き取り式の糸張り具に本発明を適用したものであるのに対し、図6及び図7に示される第二の形態のものは、手動巻き取り式の糸張り具に本発明を適用したもので、糸巻3には巻き取りばねが内蔵されておらず、ばねチャージャも存在しない代わりに、糸巻3が、トルク伝達部材35及び回転盤33を介して手動ハンドル34により手動回転されるものである。その他の部分は、基本的に第一の形態と同様の構成を備える。
すなわち、図6及び図7において、参照符号1はボディ、2(2L,2S)はこのボディ1を木材等の相手材に止着するための二本の据付針、3はボディ1に回転自在に保持された糸巻、6は糸巻3の外周に巻回され糸引き出し口21aから外部へ導出される糸、7はこの糸6の端部に繋着されたかるこである。
糸巻3は、図7に示されるように、ボディ1における糸巻収納部1aに回転可能に収容された糸巻ドラム31と、本体ケース11の外側面に凹設された円形凹部11bに糸巻ドラム31と同心的に配置されると共に内周の中空円筒部33aが円形凹部11bの内周の軸孔部11dに回転可能に挿入された回転盤33と、この回転盤33に設けられた手動ハンドル34と、糸巻ドラム31の内周及び回転盤33における中空円筒部33aの双方に円周方向に対して係合され、ビス36によって前記中空円筒部33aと結合されたトルク伝達部材35とからなる。トルク伝達部材35は、手動ハンドル34によって回転盤33に与えられた回転トルクを糸巻ドラム31へ伝達するものである。また、このトルク伝達部材35は糸巻ドラム31の内周に挿入されているのみであるため、糸6の交換作業や、糸巻ドラム31への糸6の絡みつきを直す際には、ボディ1の本体ケース11から環状蓋12を取り外すだけで、糸巻ドラム31をボディ1の糸巻収納部1a内から取り出すことができる。
回転盤33の外側面には、図6に示されるように、互いに平行な二本の突条33b,33bが形成されており、手動ハンドル34は、この突条33b,33bの一端に、回転盤33の軸心を中心とする円周に対する接線方向に架設された軸34aを介して取り付けられている。また、この手動ハンドル34は、アーム34bと、その先端に前記軸34aに対して垂直な方向に突設された軸部34cの周りに回転自在かつ抜け止めされた状態に取り付けられた筒状のつまみ34dとからなり、アーム34bが回転盤33の突条33b,33b間に収容されると共に、つまみ34dが回転盤33の中空円筒部33aの内周へ収容された状態から、図7に二点鎖線で示されるように回転盤33の外周側へ開いた位置まで、前記軸34aを中心として角変位可能となっている。
回転盤33における突条33b,33b間であって軸34aの下側の部分には、板ばね部33cが形成されており、アーム34bの基部34eは、この手動ハンドル34を図7に実線で示される状態と二点鎖線で示される状態の間を角変位する過程で、前記板ばね部33cを押圧して僅かに弾性変形させるようなカム形状に形成されている。このため、前記実線で示される状態又は二点鎖線で示される状態から不用意に揺動変位することがないようになっている。
また、ボディ1における糸案内部1bの内室には、糸巻ドラム31と金属スリーブ15との間での糸6の経路に位置して、圧縮綿あるいは発泡樹脂等からなる摩擦部材(不図示)が保持されており、糸6がこの摩擦部材に接触されている。この摩擦部材は、手動ハンドル34によって糸6を巻き取る際に、糸巻ドラム31との間で糸6に摩擦抵抗による適当なテンションを与え、糸巻ドラム31に密に巻き取られるようにする作用を有するものである。
かるこ7は第一の形態と同様に構成されており、すなわち先に説明した図4と同様、合成樹脂製の柄71と、この柄71に基部が埋設固定された金属製のかるこ針72と、このかるこ針72の外側に配置された合成樹脂製の保護材73とからなり、扁平な柄71の幅方向両側に、かるこ針72と平行な方向に延びる一対の据付針収納溝71bが形成されている。すなわち糸6を巻き取ることによって、かるこ7を、かるこ針72及び保護材73が糸引き出し口21aに挿入された状態に係止する際に、同時にボディ1側の据付針2(長針2L及び短針2S)をかるこ7の据付針収納溝71bに差し込んで収納することができるようになっている。
また、安全カバーをボディにスライド式に取り付けた従来構造のものは、安全カバーをスライドさせて据付針を覆い隠した状態に係止させる操作を、両手で行わなければならない。これに対し、上記第二の形態のものは、ボディ1側の据付針2,2をかるこ7の据付針収納溝71bに差し込んで収納した状態を維持するために、ロック部材16によって糸巻3の回転をロックする操作を片手で行うことができ、操作が容易である。
したがって、この形態においても、第一の形態と同様、作業者が腰袋などに入れた当該糸張り具を取り出したり、あるいは他の工具等を取り出す際に、過って据付針2,2やかるこ針72に手指が触れて怪我をするおそれがなく、また、安全カバーを別設した場合のような使用上の繁雑さがなく、部品数の増大やボディ構造の複雑化による製造コストの上昇を来さず、安価に提供することができる。
また、ボディ1側の据付針2,2が、かるこ7の据付針収納溝71bに圧入される構造、すなわち据付針2,2が据付針収納溝71bの内面と圧接される構造とすれぱ、ロック部材16の操作による糸巻3のロックに依存することなく、ボディ1側の据付針2,2をかるこ7の据付針収納溝71bに差し込んで収納した状態を維持することができる。
なお、上述した各形態においては、据付針2,2の突出長さが互いに異なっているが、本発明は、据付針2,2の突出長さが互いに同一であるものについても、同様に実施することができる。また、据付針収納部は、穴状に形成することもできるが、上述のような据付針収納溝71bとすることによって、かるこ7の柄71を成形する金型構造の複雑化を来さない。
本発明に係る糸張り具の第一の形態を示す一側面図である。 図1の糸張り具の他側面図である。 図1におけるIII−III線に沿って切断した断面図である。 図2における環状蓋及びカバーを取り外し一部切断した他側面図である。 第一の形態による糸張り具を用いて糸を張った状態を示す説明図である。 本発明に係る糸張り具の第二の形態を示す一側面図である。 図6におけるVII−VII線に沿って切断した断面図である。 従来の糸張り具の使用状態を示す概略構成説明図である。 従来の糸張り具の非使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 ボディ
2 据付針(2L,2S)
21a 糸引き出し口
3 糸巻
4 巻き取りばね
5 ばねチャージャ
6 糸
7 かるこ(糸止着部材)
71 柄
71b 据付針収納溝(据付針収納部)
72 かるこ針

Claims (1)

  1. ボディ内に、糸が巻回された糸巻が回転可能に収容され、この糸巻からボディ端部の糸引き出し口を通って外部へ導出された前記糸の端部に糸止着部材が取り付けられ、前記糸引き出し口の近傍に、前記ボディを相手材に止着する複数の据付針が互いに略平行に取り付けられ、前記糸止着部材に、前記各据付針を差し込み収納可能で前記据付針の突出長さよりも長い据付針収納部が形成されたことを特徴とする糸張り具。
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