JPH10156516A - 鋳物の砂落し方法及び同装置 - Google Patents

鋳物の砂落し方法及び同装置

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JPH10156516A
JPH10156516A JP31922396A JP31922396A JPH10156516A JP H10156516 A JPH10156516 A JP H10156516A JP 31922396 A JP31922396 A JP 31922396A JP 31922396 A JP31922396 A JP 31922396A JP H10156516 A JPH10156516 A JP H10156516A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 完全に、かつ効率良く鋳物の中空部分に付着
した砂等の付着物を除去する。 【解決手段】 基台1上に、シリンダ駆動により回転可
能なメインフレーム3を設け、このメインフレーム3
に、シリンダヘッドSを載置するワーク載置面8を備え
たサブフレーム5を取着することにより砂落し装置を構
成した。サブフレーム5は、シリンダヘッドSに取着し
たエアシリンダ7の出力軸に接続し、このエアシリンダ
7の駆動に応じて振動するようにした。また、サブフレ
ーム5には、ホルダー6を設け、ワーク載置面8上に載
置されたシリンダヘッドSをサブフレーム5とホルダー
6とで挟み付けて保持するようにした。さらに、多数の
粒状体16を収容したタンク13をサブフレーム5に設
け、メインフレーム3が傾けられるとこれらの粒状体1
6がサブフレーム5に形成された連通路5aを介してシ
リンダヘッドSのウォータジャケットSa内に導入され
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部分を有する
鋳物の製造に適した鋳物の砂落し方法及び同装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、鋳造においては、鋳型、中子
を構成する砂や含有不純物が鋳物(以下、ワークとい
う)の表面や中空部の壁面に焼き付くなどして付着する
ことが多く、そのため砂落しの工程を設けてこのような
付着物を除去することが行われている。
【0003】砂落し工程では、ワークに振動を与えて付
着物を振るい落したり、あるいはワークを更に焼入れす
る等、所定の熱処理を施すことによって付着物を除去す
ることが一般に行われているが、このような各種処理で
も除去することができない付着物については、作業者が
専用の工具を用いてこれを中空部に挿入しながら掻き落
すことにより付着物を除去するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、中空部分を有
するワーク、例えば、ウォータジャケットを具備するエ
ンジンのシリンダヘッド等のワークでは、砂等の付着状
況を外部から確認することが難しい場合が多く、また、
確認できても工具を用いて除去するのに過大な労力や時
間を要する場合が多い。
【0005】そのため、付着物が充分に除去されないま
まで製品化されたり、あるいは、付着物を充分に除去す
るために砂落しの工程に時間を費やすことにより作業効
率を著しく低下させるといった事態を招いている。
【0006】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、より完全に、しかも効率良く鋳物の中
空部分に付着した砂等の付着物を除去することができる
鋳物の砂落し方法及び同装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ワークの中空部において壁面に付着した
砂などの付着物を除去する方法であって、上記中空部に
多数の粒状体を導入してこの中空部を封鎖した後、ワー
クを振動させるようにしたものである(請求項1)。
【0008】このようにすれば、粒状体がワーク壁面に
接触させられて中空部内の付着物が効果的に掻き落され
る。
【0009】特に、請求項1記載の方法において、上記
中空部に通路を介して接続される吸引手段を設け、ワー
ク振動中、若しくは振動後に吸引手段を作動させるよう
にすれば(請求項2)、掻き落された付着物を効率良く
ワークの外に排出することが可能となる。
【0010】また、請求項1又は2記載の方法におい
て、上記中空部に通路を介して接続される空気供給手段
を設け、ワークの中空部への粒状体導入後に空気供給手
段を作動させるようにすれば(請求項3)、粒状体を撹
拌して中空部の隅々まで行き渡らせることができ、ま
た、中空部に粒状体が詰まることを効果的に防止するこ
とが可能となる。
【0011】さらに、請求項1乃至3のいずれかに記載
の方法において、角度を変えながらワークを振動させる
ようにすれば(請求項4)、中空部を構成する壁面全体
に粒状体を充分に接触させることが可能となる。
【0012】また、本発明は、ワークの中空部において
壁面に付着した砂などの付着物を除去する装置であっ
て、上記中空部に通じる開口部を塞ぐようにワークを保
持するワーク保持部と、このワーク保持部に設けられた
収容部に収容される多数の粒状体と、この収容部とワー
ク保持部に保持されたワークの中空部とを連通する連通
路と、この連通路を封鎖する封鎖手段と、ワーク保持部
を回転させる手段と、ワーク保持部を振動させる手段と
を有し、収容部及び通路は、ワークが所定角度で保持さ
れたときに粒状体をワークの中空部に導入し又は中空部
にある粒状体を収容部に導入するようにしたものである
(請求項5)。
【0013】この装置によれば、請求項1に記載の方法
を自動的に実施することが可能となる。すなわち、ワー
ク保持部にワークを載置保持し、ワーク保持部を回転さ
せてワークを所定角度に保持することにより粒状体をワ
ークの中空部内に導入し、ワーク保持部とワークを一体
に振動させることにより粒状体をワーク壁面に衝突させ
て中空部内の付着物を掻き落すことができる。また、作
業終了後は、ワーク保持部を回転させてワークをもとの
角度に保持することにより粒状体を中空部から収容部内
に導入して収容することができる。
【0014】特に、請求項5記載の装置において、上記
ワーク保持部にワークが保持された状態でワークの上記
中空部に連通する通路を設け、この通路を吸引手段に接
続するとともに、この通路への上記粒状体の侵入を阻止
するフィルタを設けるようにすれば(請求項6)、粒状
体により掻き落された付着物を効率良くワークの外に排
出することが可能となる。
【0015】また、請求項5又は6記載の装置におい
て、上記ワーク保持部にワークが保持された状態でワー
クの中空部に連通する通路を設け、この通路を空気供給
手段に接続するようにすれば(請求項7)、空気を中空
部に吹き込んで粒状体を撹拌させながら中空部の隅々ま
で行き渡らせることができ、また、中空部内に粒状体が
詰まることを効果的に防止することが可能となる。さら
に、粒状体を収容部に戻す際には、収容部への粒状体の
導入を促すことができ、粒状体がワーク内に残留するの
を効果的に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0017】図1及び図2は、本発明に係る砂落し装置
の一例を示している。この図に示すように、砂落し装置
は基台1を有しており、この基台1上に相対向する一対
の側板2と、この側板2間に配設されるメインフレーム
3とを備えている。
【0018】メインフレーム3は、図1に示すように平
面視でコ字型に形成されており、その両端に突設された
支持軸(図示せず)を介して側板2に回転可能に支持さ
れている。そして、側板2に取付けられたエアシリンダ
等かなるロータリーアクチュエータ4に各支持軸が連結
されることにより、このアクチュエータ4の作動に応じ
て上記支持軸回りにメインフレーム3が正逆回転させら
れるように構成されている。
【0019】メインフレーム3には、ワーク保持部を構
成するサブフレーム5及びホルダー6が設けられてい
る。
【0020】サブフレーム5は、メインフレーム3に取
付けられた一対のエアシリンダ7の出力軸に連結されて
おり、これらエアシリンダ7を介してメインフレーム3
に取付けられている。エアシリンダ7は、例えば、エア
圧の給排を極短時間で切り替えるように構成されてお
り、これによりエアシリンダ7が作動するとメインフレ
ーム3が振動させられるようになっている。
【0021】サブフレーム5の上面にはワーク載置面8
が一体に設けられ、ここにワークが位置決めされた状態
で載置、保持されるようになっている。具体的には、ワ
ーク載置面8に保持ブロック10が設けられ、この保持
ブロック10に形成された型内にワークの一部(後記ポ
ート部Sc)が嵌め合わせられることによってワークが
位置決めされるようになっている。
【0022】一方、ホルダー6は、サブフレーム5の上
方に配設され、サブフレーム5に取付けられたエアシリ
ンダ9の出力軸に連結されている。そして、このエアシ
リンダ9の作動に応じてサブフレーム5に最も接近する
作動位置と、最も離間する解除位置とに亘ってホルダー
6が上下方向に変位するように構成されている。すなわ
ち、サブフレーム5の上記ワーク載置面8にワークを載
置した状態でホルダー6が作動位置に変位させられる
と、ワークがサブフレーム5とホルダー6との間に挟ま
れて保持され、逆にホルダー6が解除位置に変位させら
れると、サブフレーム5へのワークの載置、あるいは取
り出しが可能となるようになっている。
【0023】ここで、ワークは、例えば2サイクルエン
ジンのシリンダヘッドSであって、下方、すなわちシリ
ンダブロックへの取付け面側を塞ぐようにワーク載置面
8上に載置されるようになっている。シリンダヘッドS
には、図4に示すように、その内部にウォータジャケッ
ト(中空部)Saが形成されており、このウォータジャ
ケットSaが部分的に下面側に開口して外部と連通して
いるとともに、上方及び側方に延びるポート部Sb及び
Scを介して上方及び側方外部と連通している。
【0024】そして、シリンダヘッドSがワーク載置面
8上に載置された状態では、側方に延びるポート部Sc
が上記保持ブロック10に形成された型内に嵌め合わせ
られてシリンダヘッドSが位置決めされ、さらにホルダ
ー6が作動位置に変位させられると、同図に示すよう
に、ホルダー6の下面に設けられた押え部11,12が
各ポートSb、Scを介してシリンダヘッドSに当接
し、これによってシリンダヘッドSがサブフレーム5及
びホルダー6によって挟み付けられる。この際、シリン
ダヘッドSのポート部Sbには押え部12が当接し、こ
れによりポート部Sbの開口部が押え部12により塞が
れる。また、ポート部Scには押え部11が当接し、こ
れに形成された型内にポート部Scが嵌め合わされると
ともに、押え部11及び上記保持ブロック10によりポ
ート部Scが挟み込まれてポート部Scの開口部が塞が
れるようになっている。
【0025】上記サブフレーム5には、また、ワーク載
置面8の下方に左右一対のタンク(収容部)13が設け
られ、このタンク13とワーク載置面8の表面側とが連
通路5aにより連通されている。そして、シリンダヘッ
ドSがワーク載置面8に載置保持された状態では、図4
に示すようにシリンダヘッドSのウォータジャケットS
aとタンク13とが連通路5aを介して通じるようにな
っている。
【0026】タンク13には、多数の粒状体16、本実
施形態では、鋼線を短く切断したものが収納されている
とともに、その底部にはピストン14が配設されてい
る。そして、エアシリンダ15の作動によりこのピスト
ン14が上記タンク13への開口部近傍に至って連通路
5aを封鎖する、具体的には、タンク13の上端部に適
度のすき間を残した状態でタンク13と連通路5aとを
遮断する封鎖位置(同図の一点鎖線に示す位置)と、タ
ンク13の底面にある退避位置とにわって変位するよう
になっている。
【0027】サブフレーム5には、図外のバルブ部材を
介して空気供給手段及び真空吸引手段に接続されるクリ
ーナーダクト17が設けられ、このクリーナーダクト1
7が図7に示すように上記サブフレーム5に接続されて
サブフレーム5に一体に形成された通路18に連通して
いる。この通路18は、上述のようにピストン14が封
鎖位置に配置されたときに形成されるタンク13上端の
すき間に開口するように形成されているとともに、その
開口部近傍には通路18への粒状体16の侵入を阻止す
るためのフィルタ18aが配設されている。そして、砂
落し装置の作動時には、上記バルブ部材が適宜切り替え
られることによりウォータジャケットSaに対する空気
供給、あるいは吸引がクリーナーダクト17、通路18
及び上記連通路5aを介して行われるようになってい
る。
【0028】また、上記ホルダー6には、図外のバルブ
部材を介して空気供給手段に接続されるエアブローダク
ト19が設けられ、このエアブローダクト19が上記ホ
ルダー6に接続されてホルダー6に一体に形成された通
路20に連通している。この通路20は、上記押え部1
2の下面に開口している。そして、砂落し装置の作動時
には、エアブローダクト19及び通路20を介してポー
ト部SbからウォータジャケットSaに対する空気供給
が行われるようになっている。
【0029】ところで、上述のような砂落し装置には、
図示を省略するがマイクロコンピュータを構成要素とす
るコントローラが設けられており、上記アクチュエータ
4等は全てこのコントローラに電気的に接続されて統括
的に制御されるようになっている。そして、この装置に
よる砂落し作業では、作業者がシリンダヘッドSをワー
ク載置面8にセットして作業開始を指示する動作スイッ
チを操作することにより、上記コントローラにより各ア
クチュエータ4等が自動制御されて以下に説明するよう
なシリンダヘッドSの砂落し動作が行われるようになっ
ている。
【0030】ここで、上記砂落し装置による動作制御の
一例について図4〜図7を用いつつ図3のタイミングチ
ャートに基づいて説明する。
【0031】まず、ワーク載置面8が略水平となるよう
にメインフレーム3が保持され、ホルダー6が解除位置
に保持された砂落し装置の初期状態で、作業者によりシ
リンダヘッドSがワーク載置面8にセットされる。な
お、この初期状態では、ピストン14は退避位置に保持
されており、また、クリーナーダクト17及びエアブロ
ーダクト19を介しての空気供給、あるいは吸引は一切
停止されている。
【0032】シリンダヘッドSがワーク載置面8にセッ
トされ、作業者により作動スイッチがオンされると、本
装置が作動して砂落し動作が開始される。
【0033】作動スイッチがオンされると(t1時
点)、まずエアシリンダ9が作動し、解除位置にあるホ
ルダー6が作動位置に変位させられて、ワーク載置面8
に載置されたシリンダヘッドSが図4に示すようにサブ
フレーム5及びホルダー6により上下に挾持された状態
で保持される。
【0034】そして、t2時点から上記アクチュエータ
4が作動し、メインフレーム3が反転方向(図4の矢印
方向)に180°回転させられるとともに、これと同じ
タイミングで上記エアシリンダ7が作動してメインフレ
ーム3が振動させられる。これによりタンク13内に収
納されている粒状体16が連通路5aを介して徐々にシ
リンダヘッドSのウォータジャケットSa内に導入され
ることになる。そして、このように粒状体16が導入さ
れながらシリンダヘッドSが振動させられることによ
り、ウォータジャケットSa内で粒状体16が激しく壁
面に接触させられてウォータジャケットSa内に付着し
た砂等の付着物が除去されることになる。
【0035】また、t2時点から、一定の停止時間を挟
んで上記クリーナーダクト17を介しての空気供給と吸
引とが交互に行われるとともに、この空気供給期間に対
応してエアブローダクト19を介しての空気供給が行わ
れる。すなわち、シリンダヘッドSが振動させられつ
つ、シリンダヘッドS内への空気の吹き込みと吸い出し
とが交互に行われることによりタンク13からシリンダ
ヘッドS内への粒状体16の導入が促されるとともに、
ウォータジャケットSa内で積極的に粒状体16が撹拌
され、これによってウォータジャケットSa内での粒状
体16の詰りが防止されてウォータジャケットSaの隅
々まで粒状体16が導入される。また、クリーナーダク
ト17を介して負圧が供給される際には、ウォータジャ
ケットSaにおいて除去された付着物が吸引され、例え
ば、クリーナーダクト17の途中に設けられた図外の集
塵フィルタによって収集されるようになっている。
【0036】メインフレーム3が完全に反転させられる
と、t3時点から上記エアシリンダ15が作動し、図5
に示すようにピストン14が封鎖位置に変位させられ
る。これによりタンク13内の粒状体16が残らずシリ
ンダヘッドS内に導入されるとともに、連通路5aとタ
ンク13とが遮断されてシリンダヘッドS内からタンク
13内への粒状体16の導入(戻り)が阻止される。
【0037】そして、t4時点からアクチュエータ4が
作動し、メインフレーム3が正転方向(図5の矢印方
向)に90°回転させられ、これにより図6,7に示す
ようにシリンダヘッドSが起立姿勢に保持された状態で
振動させられる。
【0038】こうして所定時間シリンダヘッドSが振動
させられると、t5時点からアクチュエータ4が作動し
てメインフレーム3が正転方向にさらに90°回転させ
られてメインフレーム3が初期位置にリセットされると
ともに、上記エアシリンダ15が作動してピストン14
が閉鎖位置から退避位置にリセットされる。これにより
シリンダヘッドS内の粒状体16が連通路5aを介して
タンク13内に導入されることになる。この際、シリン
ダヘッドSが振動させられているため、シリンダヘッド
Sからタンク13への粒状体16の導入が促される。な
お、メインフレーム3が回転させられている最中には、
図3に示すように、クリーナーダクト17を介しての吸
引が行われており、これによりウォータジャケットSa
内で除去されて粒状体16に混入している付着物がクリ
ーナーダクト17を介して収集される。
【0039】そして、所定の時間が経過したt6時点
で、上記エアシリンダ7が停止してメインフレーム3が
静止させられるとともに、上記エアシリンダ9が作動し
てホルダー6が解除位置に変位させられる。これにより
シリンダヘッドSのワーク載置面8からの取出しが可能
となって本装置によるメインフレーム3の砂落し動作が
終了する。なお、ピストン14が完全に退避位置にリセ
ットされた後、エアシリンダ7が停止させられるまでの
間は、上記クリーナーダクト17及びエアブローダクト
19を介して交互にシリンダヘッドS内に空気が吹き込
まれ、これによりウォータジャケットSa内に残ってい
る粒状体16をシリンダヘッドSの外に吹き出すように
なっている。
【0040】以上のように、上記砂落し装置では、シリ
ンダヘッドSのウォータジャケットSaに粒状体16を
導入し、シリンダヘッドSを振動させて粒状体16をウ
ォータジャケットSa内で激しく壁面に接触させて砂等
の付着物を除去するため、シリンダヘッドSの振動と、
粒状体16の壁面への接触との双方の作用により極めて
効果的に付着物を除去することができる。しかも、シリ
ンダヘッドS内に粒状体16を導入してシリンダヘッド
Sを振動させ、その後、粒状体16をシリンダヘッドS
外部に導出するだけの極めて簡単な手法であるため、効
率良く付着物を除去することができる。
【0041】従って、単にワークに振動を与えたり、あ
るいは専用の工具を中空部分に挿入して付着物を掻き落
す等していた従来の方法に比べると、極めて効果的に、
しかも効率良くシリンダヘッドS内部の砂等の付着物を
除去することができる。
【0042】特に、上記装置では、クリーナーダクト1
7及びエアブローダクト19を介してウォータジャケッ
トSaに所定のタイミングで空気を吹き込み、これによ
りウォータジャケットSa内への粒状体16の導入を促
し、またウォータジャケットSa内で粒状体16を積極
的に撹拌するようにしているので、ウォータジャケット
Saの隅々まで充分に粒状体16を至らせることが可能
であり、さらに、シリンダヘッドSを回転させながらシ
リンダヘッドSに振動を与えるので、ウォータジャケッ
トSaの全壁面に粒状体16を充分に接触させることが
できる。そのため、ウォータジャケットSa内の付着物
を隅々まで確実に除去することができるという利点があ
る。しかも、一連の作業が終了した後も、同様にウォー
タジャケットSaに空気を吹き込んで粒状体16を外部
に吹き出すようにしているので、ウォータジャケットS
aに粒状体16が残留してトラブルを誘発するような虞
れがない。
【0043】また、上記装置では、シリンダヘッドS内
の付着物を粒状体16により除去するだけではなく、除
去された付着物を所定のタイミングでクリーナーダクト
17を介してシリンダヘッドSの外に吸引して収集する
ようにしているので、除去した付着物が再度付着した
り、粒状体16と共にタンク13内に収容されてしまう
ことを好適に防止することができるという利点もある。
【0044】ところで、上記実施形態の装置は、本発明
に係る砂落し装置の一例であってその具体的な構成は本
発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0045】例えば、上記実施形態の装置では、クリー
ナーダクト17及びエアブローダクト19を介してシリ
ンダヘッドS内に空気を吹き込むようにしているが、必
ずしも双方を用いる必要はなく、エアブローダクト19
を介してのみ空気を吹き込むようにし、クリーナーダク
ト17は付着物を吸引、収集するためだけに用いるよう
に構成してもよい。但し、双方のダクト17,19を用
いてウォータジャケットSaの異なる方向から空気を吹
き込むようにすれば、いずれか一方のダクトを用いて空
気を吹き込む場合に比べると、ウォータジャケットSa
内で粒状体16を効果的に隅々まで至らせることができ
るという効果がある。
【0046】また、上記装置では、砂落し動作の初期段
階から最終段階(図3のt2〜t6時点)にわたって常
時シリンダヘッドSを振動させるようにしているが、こ
の例のようにシリンダヘッドSを常時振動させておく必
要は必ずしもなく、例えば、シリンダヘッドSを起立姿
勢にしている間(図3のt4〜t5時点)だけ、シリン
ダヘッドSを振動させるようにしてもよい。但し、シリ
ンダヘッドSを振動させると、上述のようにタンク13
からシリンダヘッドS内への粒状体16の導入あるいは
シリンダヘッドSからタンク13への粒状体16の収容
を促したり、ウォータジャケットSa内で粒状体16を
撹拌させるという作用もあるので、上記実施形態の装置
のように積極的にシリンダヘッドSを振動させることも
有効である。
【0047】さらに、上記装置では、サブフレーム5を
メインフレーム3に対して一定の方向に進退させること
によりシリンダヘッドSを振動させるようにしている
が、例えば、サブフレーム5を複数の方向に進退させる
ようにしたり、あるいは円運動を行わせるようにする
等、種々の振動を行わせるように構成してもよい。
【0048】また、上記装置では、鋼線を短く切断した
ものを粒状体16として用いているが、鋼球を粒状体と
して用いるようにしてもい。要は、ワークの材質や形状
に応じて、砂等の付着物を効果的に除去できるようなも
のを粒状体として用いるようにすればよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、中空部
に多数の粒状体を導入してこの中空部を封鎖した後、ワ
ークを振動させて粒状体を中空部の壁面に接触させるこ
とにより、壁面に付着した砂などの付着物を除去するよ
うにしたので、単にワークに振動を与えたり、あるいは
専用の工具を中空部分に挿入して付着物を掻き落す等し
ていた従来の方法に比べ、効果的に、しかも効率良くワ
ークの中空部内の付着物を除去することができる。
【0050】特に、ワークの中空部に通路を介して接続
される吸引手段を設け、ワーク振動中、若しくは振動後
に吸引手段を作動させるようにすれば、除去した付着物
を効率良くワークの外に排出することができる。
【0051】また、ワークの中空部に通路を介して接続
される空気供給手段を設け、ワークの中空部への粒状体
導入後に空気供給手段を作動させるようにすれば、粒状
体を撹拌しながら中空部の隅々まで行き渡らせることが
できるので、これにより中空部内の付着物を隅々まで確
実に除去することができる。また、中空部内に粒状体が
詰まることを効果的に防止することができる。
【0052】さらに、角度を変えながらワークを振動さ
せるようにすれば、中空部を構成する壁面全体に粒状体
を充分に接触させることができ、中空部内の付着物をむ
らなく除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る砂落し装置の一例を示す平面図で
ある。
【図2】上記砂落し装置の正面図である。
【図3】上記砂落し装置の動作制御の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【図4】上記砂落し装置の動作を説明する図1のA−A
断面図(メインフレームが初期位置にある状態)であ
る。
【図5】上記砂落し装置の動作を説明する図1のA−A
断面図(メインフレームが180°回転させられた状
態)である。
【図6】上記砂落し装置の動作を説明する図1のA−A
断面図(メインフレームが90°回転させられた状態)
である。
【図7】上記砂落し装置の動作を説明する図1のB−B
断面図(メインフレームが90°回転させられた状態)
である。
【符号の説明】
1 基台 3 メインフレーム 4 ロータリアクチュエータ 5 サブフレーム 6 ホルダー 7,9,15 エアシリンダ 8 ワーク載置面 10 保持ブロック 11,12 押え部 13 タンク 14 ピストン 16 粒状体 17 クリーナーダクト 19 エアブローダクト S シリンダヘッド Sa ウォータジャケット Sb,Sc ポート部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの中空部において壁面に付着した
    砂などの付着物を除去する方法であって、上記中空部に
    多数の粒状体を導入してこの中空部を封鎖した後、上記
    ワークを振動させることを特徴とする鋳物の砂落し方
    法。
  2. 【請求項2】 上記中空部に通路を介して接続される吸
    引手段を設け、ワーク振動中、若しくは振動後に吸引手
    段を作動させることを特徴とする請求項1記載の鋳物の
    砂落し方法。
  3. 【請求項3】 上記中空部に通路を介して接続される空
    気供給手段を設け、ワークの中空部への粒状体導入後に
    空気供給手段を作動させることを特徴とする請求項1又
    は2記載の鋳物の砂落し方法。
  4. 【請求項4】 角度を変えながらワークを振動させるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の鋳物
    の砂落し方法。
  5. 【請求項5】 ワークの中空部において壁面に付着した
    砂などの付着物を除去する装置であって、上記中空部に
    通じる開口部を塞ぐようにワークを保持するワーク保持
    部と、このワーク保持部に設けられた収容部に収容され
    る多数の粒状体と、この収容部と上記ワーク保持部に保
    持されたワークの上記中空部とを連通する連通路と、上
    記ワーク保持部を回転させる手段と、上記ワーク保持部
    を振動させる手段とを有し、上記収容部及び通路は、ワ
    ークが所定角度で保持されたときに上記粒状体をワーク
    の上記中空部に導入し又は中空部にある粒状体を収容部
    に導入するように構成されていることを特徴とする鋳物
    の砂落し装置。
  6. 【請求項6】 上記ワーク保持部にワークが保持された
    状態でワークの上記中空部に連通する通路が設けられ、
    この通路が吸引手段に接続されるとともに、この通路へ
    の上記粒状体の侵入を阻止するフィルタが設けられてい
    ることを特徴とする請求項5記載の鋳物の砂落し装置。
  7. 【請求項7】 上記ワーク保持部にワークが保持された
    状態でワークの上記中空部に連通する通路が設けられ、
    この通路が空気供給手段に接続されていることを特徴と
    する請求項5又は6記載の鋳物の砂落し装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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