JPH10155937A

JPH10155937A - ゴルフボール

Info

Publication number: JPH10155937A
Application number: JP8321273A
Authority: JP
Inventors: Hisashi Yamagishi; 久山岸; Yasushi Ichikawa; 八洲史市川; Shunichi Kashiwagi; 俊一柏木; Michiya Takesue; 倫也竹末; Akira Kawada; 明川田
Original assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date: 1996-12-02
Filing date: 1996-12-02
Publication date: 1998-06-16
Anticipated expiration: 2016-12-02
Also published as: US6022279A; JP3862332B2

Abstract

(57)【要約】【課題】白色以外の色に着色されたゴルフボールであ
って、白色のボールを打ち慣れたゴルファーがアドレス
時に構えにくさ、視覚的な違和感を感じることがないと
ともに、プレー中に遠くから見ると白色のように見える
が、近くで見ると白色以外の色に見えるために他人との
ボールとの識別性に優れ、しかも従来のカラーボールに
比べてファッション性が向上したゴルフボールを提供す
る。【解決手段】白色以外の色に着色されたゴルフボール
であって、ゴルフボールの色調をＬａｂ方式で表示した
ときに、Ｌ値が８０以上、ａ値が−３０〜＋３０の範囲
内、ｂ値が−３０〜＋３０の範囲内であるゴルフボール
とする。着色する色としては、青色、緑色、ピンク色、
黄色又はオレンジ色が好ましい。また、通常は、カバー
を着色することによってゴルフボールの着色を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、白色以外の色に着
色されたゴルフボールに関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴルフボールとしては白色に着色された
ものが多く、白色以外の色に着色されたゴルフボール
（カラーボール）は冬場にわずかに使用される程度であ
る。その理由は、カラーボールは冬場の枯れた白みがか
った芝の上で目立ち、ボールの視認性が良いからであ
る。そのため、現在のカラーボールは、主に冬場での使
用を目的としたものとなっており、冬場の白みがかった
芝の上でできるだけ際立つように、きわめて濃い色に着
色されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】現在のカラーボール
は、殆どのゴルファーに受け入れられず、市場において
も冬場に散見される程度になっている。これは、現在の
カラーボールは前述したようにきわめて濃い色に着色さ
れており、白色のボールを打ち慣れたゴルファーにとっ
て、アドレス時に構えにくさや視覚的な違和感を感じる
ものとなっているためである。すなわち、カラーボール
が通常の白色に対してきわめて濃い色である結果、市場
に受け入れられていないのが実状である。しかし、カラ
ーボールは下記、の点で非常に有用であり、そのた
めカラーボールの前記欠点を解消することが望まれてい
る。

【０００４】ゴルフにおいて、各プレーヤーは、自己
のボールと他人のボールとを識別しつつプレーを行う必
要がある。他人のボールを打ったときには、そのプレー
ヤーにペナルティが課されるからである。この場合、自
己のボールと他人のボールとの識別は、ボールに表示さ
れたマークや番号を確認することによって行うため、他
のプレーヤーと同じ白色のゴルフボールを使用している
ときには、その確認を行うためにボールに目を近づけて
マークや番号を見るという面倒な動作が必要となる。特
に、ボールがラフ等の芝生が長く伸びた場所に入ったと
きには、ボールが見にくくなるため、上記動作は非常に
面倒になる。これに対し、他人と違う色に着色されたゴ
ルフボールを使用していれば、自己のボールと他人のボ
ールとの識別が非常に容易になる。

【０００５】最近では、ゴルファーの増加に伴い、様
々な世代の人がゴルフを行うようになっており、女性ゴ
ルファーも増加してきている。そのため、ゴルフボール
等の用具に対してファッション性が求められてきてい
る。これに対し、白色以外の様々な色に着色されたゴル
フボールであれば、上述したファッション性の要求に応
えることが可能である。

【０００６】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、白色以外の色に着色されたゴルフボールであって、
白色のボールを打ち慣れたゴルファーがアドレス時に構
えにくさ、視覚的な違和感を感じることがないととも
に、プレー中に遠くから見ると白色のように見えるが、
近くで見ると白色以外の色に見えるために他人とのボー
ルとの識別性に優れ、しかも従来のカバーボールに比べ
てファッション性が向上したゴルフボールを提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、白色以外の色に着色されたゴルフボールで
あって、ゴルフボールの色調をＬａｂ方式で表示したと
きに、Ｌ値が８０以上、ａ値が−３０〜＋３０の範囲
内、ｂ値が−３０〜＋３０の範囲内であることを特徴と
するゴルフボールを提供する。

【０００８】Ｌａｂ方式による色調の表示とは、ＪＩＳ
-Ｚ-８７２９に規定された色の表示方法である。この方
法において、Ｌ（明度）、ａ及びｂの値は、ＪＩＳ-Ｚ-
８７０１又はＪＩＳ-Ｚ-８７２８に規定された三刺激値
Ｘ、Ｙ、Ｚを用いて下記式により求められる。Ｌ＝１１６（Ｙ／Ｙ_n）^1/3−１６ａ＝５００［（Ｘ／Ｘ_n）^1/3−（Ｙ／Ｙ_n）^1/3］ｂ＝２００［（Ｙ／Ｙ_n）^1/3−（Ｚ／Ｚ_n）^1/3］ここに、Ｘ_n、Ｙ_n、Ｚ_n：完全拡散反射面のＸＹＺ系に
おける三刺激値

【０００９】本発明のゴルフボールは、上述したＬ値を
８０以上、ａ値を−３０〜＋３０の範囲内、ｂ値を−３
０〜＋３０の範囲内としたこと、すなわちＬ値、ａ値及
びｂ値の３つを特定の範囲にしてこれらの値が相乗的に
作用するようにしたことにより、白色のボールを打ち慣
れたゴルファーがアドレス時に構えにくさ、視覚的な違
和感を感じることがなく、またプレー中に遠くから見る
と白色のように見えるが、近くで見ると白色以外の色に
見え、しかもファッション性が高いという特性を得たも
のである。

【００１０】これに対し、Ｌ値が８０より小さいと色に
明るさがなくなり、どちらかというと濃い色合いにな
る。ａ値が＋３０より大きいと赤みが強くなりすぎ、−
３０より小さいと緑みが強くなりすぎる。ｂ値が＋３０
より大きいと黄みが強くなりすぎ、−３０より小さいと
紫みが強くなりすぎる。したがって、Ｌ値、ａ値、ｂ値
のいずれかが前記範囲を外れると、本発明の目的を達成
できない。

【００１１】本発明において、Ｌ値のより好ましい値は
８５以上、特に８８以上であり、ａ値のより好ましい値
は−２８〜＋２８、特に−２５〜＋２５であり、ｂ値の
より好ましい値は−２８〜＋２８、特に−２５〜＋２５
である。また、本発明において、着色する色として特に
好ましいのは、青色、緑色、ピンク色、黄色及びオレン
ジ色である。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明のゴルフボールは、ツーピ
ースゴルフボール、スリーピースゴルフボールといった
マルチピースソリッドゴルフボール、糸巻きゴルフボー
ル、ワンピースゴルフボール等の任意の種類のゴルフボ
ールに形成することができる。

【００１３】また、ゴルフボールの着色は、カバーを着
色することにより行ってもよく、ボール最外層の塗膜を
着色することにより行ってもよく、カバー及びボール最
外層の塗膜の両方を着色することにより行ってもよく、
いずれにしても製品ゴルフボールの色調をＬａｂ方式で
表示したときにＬ値、ａ値及びｂ値が前記範囲内となれ
ばよいが、通常はカバーを着色する方法が採用される。
カバーを着色する場合、カバー材料（アイオノマー樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂とポリエステル系樹脂との混合物等）に顔料、
染料等の着色剤を混合する方法が好適に採用される。ボ
ール最外層の塗膜を着色する場合、使用する塗料（二液
硬化型ウレタン塗料、水系エマルジョン塗料、紫外線硬
化型アクリル塗料等）に顔料、染料等の着色剤を混合す
る方法が好適に採用される。なお、本発明のゴルフボー
ルは全体を１色に着色する必要はなく、部分部分で色を
変えて２色以上の色に着色してもよい。

【００１４】

【実施例】表１に示した色に着色したツーピースゴルフ
ボールを製造した。この場合、ポリブタジエンゴムから
なるソリッドコアに着色剤を混合したアイオノマー樹脂
を用いて圧縮成形法によってカバーを被覆した後、カバ
ー表面に透明塗料（二液硬化型ウレタン塗料）を塗装し
た。スガ試験機社製多光源分光測色系を用いて各ボール
の測定を行い、各ボールのＬ値、ａ値及びｂ値を得た。
また、各ボールのアドレスしたときの違和感及びボール
の見え方（遠くから及び近くから）を調べた。遠くから
のボールの見え方は約５０ｍ離れた位置からのボールの
見え方、近くからのボールの見え方約５ｍ離れた位置か
らのボールの見え方とした。アドレスしたときの違和
感、ボールの見え方の評価基準は下記の通りとした。結
果を表１に示す。

【００１５】アドレスしたときの違和感 ◎：違和感がない ○：若干違和感がある ×：違和感があるボールの見え方１：白色に見える２：淡く着色されていることがわかる３：明確に着色されていることがわかる

【００１６】

【表１】

【００１７】表１より、Ｌ値が８０以上、ａ値が−３０
〜＋３０の範囲内、ｂ値が−３０〜＋３０の範囲内にあ
る本発明のゴルフボールは、ゴルファーがアドレス時に
違和感を感じることがなく、また遠くから見ると白色の
ように見えるが、近くで見ると白色以外の色に淡く着色
されているように見えることが分かった。これに対し、
Ｌ値、ａ値、ｂ値の１つ以上が上記範囲を外れた比較例
のゴルフボールは、ゴルファーがアドレス時に違和感を
感じる上、遠くから見ても近くから見ても着色されてい
ることが分かり、特に近くから見ると明確に着色されて
いることが分かるものであった。

【００１８】

【発明の効果】本発明のゴルフボールは、白色のボール
を打ち慣れたゴルファーがアドレス時に構えにくさ、視
覚的な違和感を感じることがないとともに、プレー中に
遠くから見ると白色のように見えるが、近くで見ると白
色以外の色に見えるために他人とのボールとの識別性に
優れ、しかも従来のカバーボールに比べてファッション
性が向上したものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者竹末倫也埼玉県秩父市大野原20番地ブリヂストンスポーツ株式会社内 (72)発明者川田明埼玉県秩父市大野原20番地ブリヂストンスポーツ株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】白色以外の色に着色されたゴルフボール
であって、ゴルフボールの色調をＬａｂ方式で表示した
ときに、Ｌ値が８０以上、ａ値が−３０〜＋３０の範囲
内、ｂ値が−３０〜＋３０の範囲内であることを特徴と
するゴルフボール。
【請求項２】青色、緑色、ピンク色、黄色又はオレン
ジ色に着色された請求項１に記載のゴルフボール。
【請求項３】カバーを着色することにより着色を行っ
た請求項１又は２に記載のゴルフボール。