JPH10155590A - 折り畳み椅子 - Google Patents

折り畳み椅子

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JPH10155590A
JPH10155590A JP31972596A JP31972596A JPH10155590A JP H10155590 A JPH10155590 A JP H10155590A JP 31972596 A JP31972596 A JP 31972596A JP 31972596 A JP31972596 A JP 31972596A JP H10155590 A JPH10155590 A JP H10155590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は使用時や折り畳み時にその状態が
確実に保持されるようにした折り畳み椅子を提供するこ
とにある。 【解決手段】 上部に背もたれが形成され下部が後脚に
形成された後脚部材2と、この後脚部材の中途部に上下
方向に沿って形成されその上端部と下端部とにはそれぞ
れ上部係止凹部8cと下部係止凹部8bが形成されたガ
イド溝8と、下部が前脚に形成され上部が上記後脚部材
の上端部に回動自在に連結された前脚部材3と、この前
脚部材の上下方向中途部に前端側の下面が回動自在に連
結された座部体18と、この座部体の下面後端側に軸方
向に弾性的に付勢されるとともに上記ガイド溝にスライ
ド自在に係合して設けられ軸方向に付勢された状態にお
いて上記座部体が倒伏状態のときには上記株係合凹部に
係合し起立状態のときには上記上部係合凹部に係合して
上記座部体の回動を阻止するスライド軸22とを具備し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は不使用時に偏平に
折り畳むことができる折り畳み椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、会議室などには参加人員が増
えた場合のために折り畳み椅子を用意しておくというこ
とがあり、その椅子は不使用時には偏平に折り畳んで収
容したり、部屋の片隅に置いておくなどのことが行なわ
れている。
【0003】通常、折り畳み椅子は上部が背もたれに形
成された前脚部材を有し、この前脚部材の中途部には座
部体の前端側が回動自在に連結されている。上記座部体
の後端側にはリンクを介して後脚部材の中途部が枢着さ
れている。この後脚部材の上端は上記前脚部材の中途部
に枢着されている。
【0004】したがって、上記座部体の前端側を上方に
回動させることで、前脚部材、後脚部材および座部体の
三者が接合するよう偏平に折り畳むことができるように
なっている。
【0005】しかしながら、このような構成の折り畳み
椅子によると、折り畳み時には上記座部体の下面が前面
側に露出するため、折り畳み状態の外観が極めて悪いと
いうことがあった。
【0006】上記椅子は、後脚部材に対して前脚部材を
開くことで座部体を水平に倒伏させて使用される。使用
時において、倒伏状態にある座部体はその状態でなんら
保持されていない。
【0007】そのため、着座状態によっては倒伏状態に
ある座部体が起立方向へ回動して安定性が悪いというこ
とがあるばかりか、座部体の後端側に大きな荷重を加え
ると、前脚部材と後脚部材とが閉じながら座部体が起立
状態へ急激に回動し、前脚部材と後脚部材との間に手指
を挟む虞などがあった。
【0008】また、上記構成の折り畳み椅子は、折り畳
まれた状態で前脚部材、後脚部材及び座部体の三者が接
合状態で確実に保持されていないため、持ち運び時など
に一対の脚部材が開いて座部体が倒伏するなどのことが
あるから、取扱いにくいということもあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の折
り畳み椅子は折り畳んだ状態では座部体の下面が前面側
に露出するから、折り畳み状態での外観が低下するとい
うことがあり、また使用時や折り畳んだ不使用時に座部
体がそれぞれの状態で確実に保持されていないから、使
用しにくかったり、持ち運に不便であるなどのことがあ
った。
【0010】この発明の目的は、折り畳み時に座部体の
下面が前面側に露出しないようにするとともに、使用時
や不使用時において座部体を確実に保持できるようにし
た折り畳み椅子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、不使
用時に偏平に折り畳むことができる折り畳み椅子におい
て、上部に背もたれが形成され下部が後脚に形成された
後脚部材と、この後脚部材の中途部に上下方向に沿って
形成されその上端部と下端部とにはそれぞれ上部係止凹
部と下部係止凹部が形成されたガイド溝と、下部が前脚
に形成され上部が上記後脚部材の上端部に回動自在に連
結された前脚部材と、この前脚部材の上下方向中途部に
前端側の下面が回動自在に連結された座部体と、この座
部体の下面後端側に軸方向に弾性的に付勢されるととも
に上記ガイド溝にスライド自在に係合して設けられ軸方
向に付勢された状態において上記座部体が倒伏状態のと
きには上記下部係合凹部に係合し起立状態のときには上
記上部係合凹部に係合して上記座部体の回動を阻止する
スライド軸とを具備したことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ガイド溝の上下方向中間部には、下側を上側よ
りも深くする段部が形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、一対の脚部材を閉じると、座
部体は前端側を支点として後端側が上昇方向にスライド
し、折り畳まれた状態では上記座部体の上面が前面側に
なるから、下面が露出することがなく、また座部体を倒
伏させた使用時及び起立させた不使用時において、スラ
イド軸がガイド溝の下端に形成された下部係合凹部およ
び上部に形成された上部係合凹部にそれぞれ係合するた
め、上記座部体は使用時の倒伏状態およびす不使用時の
起立状態が確実に保持される。
【0013】請求項2の発明によれば、ガイド溝の中間
部に下側を上側よりも深くする段部を形成したことで、
たとえば使用時にガイド軸が不用意に下部係合凹部から
外れて座部体が起立方向に回動しようとしても、上記ガ
イド溝は段部に係合することで、上記座部体の起立方向
への回動が阻止される。
【0014】
【発明の実施形態】以下、この発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。図1と図2に示す折り畳み椅子1
は後脚部材2と前脚部材3とを有する。後脚部材2は、
図1(a)、(b)に示すように所定の間隔で平行に離
間した一対の第1の帯板4の下端部が連結バ−5によっ
て連結されるとともに、下部を後脚6とし、上端部に背
もたれ7が取付けられてなる。
【0015】上記第1の帯板4は合板によって前方に向
かって凸に湾曲形成されていて、その中途部の内側面に
は上下方向に沿ってガイド溝8が形成されている。この
ガイド溝8の上下方向中間部には、図5(a)、(b)
に示すように上記ガイド溝8の下側部分を上側の部分よ
りも深くする段部8aが形成され、また下端には下部係
合凹部8b、上端には上部係合凹部8cが形成されてい
る。
【0016】上記段部8aと下部係合凹部8bとの間に
は下端にゆくにつれてガイド溝8の深さを徐々に浅くす
る傾斜部8dが形成されている。したがって、ガイド溝
8の中途部に段部8を形成しても、下部係合凹部8bを
上部係合凹部8cと同じ深さに設定することができる。
【0017】上記前脚部材3は上記後脚部材2の両側に
位置する一対の第2の帯板11からなる。この第2の帯
板11は、第1の帯板4と同様、合板によって前方に凸
に湾曲形成されている。そして、この第2の帯板11
は、下部を前脚12とし、上端部が上記背もたれ7の幅
方向両側に埋設されたブラケット9(図3(a)に示
す)に支軸13によって回動自在に連結され、上下方向
中途部は図4に示すように連結金具14のクランク状に
曲成された両端部の連結部14aが連結されている。上
記連結金具14の中間部14bは第2の帯板11の厚さ
方向一端側である、椅子1の前面側に偏っている。な
お、上記ブラケット9と支軸13との連結支部を第1の
連結点Aとする。
【0018】上記連結金具14の連結部14aには図4
に示すように舌片15が設けられ、この舌片15には取
付け金具16のL字状に折曲された両端の連結部16a
が支軸17によって回動自在に連結されている。この連
結部を第2の連結点Bとする。
【0019】上記取付け金具16の上面には矩形板状の
座部体18の前端側の下面が連結固定されている。この
座部体18の下面の後端側の幅方向中途部には、上記一
対の第1の帯板4間に位置するブラケット19が取付け
られている。このブラケット19には図6に示すように
座部体18の幅方向に沿って筒状の軸受部21が設けら
れている。この軸受部21には一対のスライド軸22が
スライド自在に挿入されている。一対のスライド軸22
の一端間にはばね23が設けられている。このばね23
によって一対のスライド軸22は他端が上記軸受部21
から突出する方向に付勢されている。
【0020】上記軸受部21には一対の長孔24が軸方
向に沿って穿設されている。各長孔24からは上記スラ
イド軸22に摘み25が取り付けられている。したがっ
て、各スライド軸22は上記摘み25が上記長孔24を
移動できる範囲で軸方向にスライド可能となっている。
【0021】つまり、スライド軸22は、上記ばね23
の付勢力によってその他端部が上記ガイド溝8の下端部
および上端部に形成された下部係合凹部8bおよび上部
係合凹部8cに係合する突出位置と、上記ガイド溝8か
ら外れることのない没入位置との間でスライドできるよ
うになっている。このスライド軸22のスライド中心、
つまりスライド軸22の軸心を座部体18の支持点Cと
する。
【0022】なお、下部係合凹部8bと上部係合凹部8
cとは同じ深さに形成されているから、各係合凹部8
b、8cに対してスライド軸22を確実に係合させるこ
とができる。
【0023】上記構成の折り畳み椅子1においては、図
2(a)に示すように、後脚部材2と前脚部材3とを第
1の連結点Aを支点として開き、スライド軸22をガイ
ド溝21の下端までスライドさせて下部係合凹部8bに
係合させると、第2の連結点Bと支持点Cとがほぼ同じ
高さとなって上記座部体18がほぼ水平に支持される。
この状態で利用者が座部体18に着座すると、その荷重
が後脚部材2と前脚部材3との第1、第2の帯板4、1
1に加わる。
【0024】これら帯板4、11は前面側に凸に湾曲形
成されている。そのため、各帯板4、11は、これらの
凸側から凹側の方向に向かう荷重に対しては高い剛性を
呈し、逆に、凹側から凸側に向かう方向の荷重に対して
は弾性的に吸収するから、これらのことによって折り畳
み椅子1は荷重に対して十分な強度を有することにな
る。
【0025】しかも、利用者が座部体18の前端側に着
座することで、この座部体18に前端側を支点として後
端側が上昇する回転モ−メントが発生しても、スライド
軸22が下部係合凹部8bに係合していることで、上記
座部体18が起立方向に回動することがない。つまり、
座部体18が倒伏した状態で安定して使用することがで
きる。
【0026】使用中に、スライド軸22とガイド溝8の
係合凹部8bとの係合が不用意に外れた場合、座部体1
8の前端側に図1(a)と図2(a)にPで示すように
大きな荷重が加わっていると、その座部体18が起立方
向へ急激に回動することがある。しかしながら、ガイド
溝8の中間部には下側を上側よりも深くした段部8aが
形成されているから、上記スライド軸22はその段部8
aに係合する。
【0027】したがって、座部体18の起立方向への回
動は上記スライド軸22が段部8aに係合することで、
図2(a)に鎖線で示すように水平状態から多少傾斜し
た途中の状態で阻止されることになるから、着座した利
用者の臀部が座部体18から外れて転倒したり、後脚部
材2と前脚部材3との間に手指などを挟むのを防止でき
る。
【0028】上記折り畳み椅子1は不使用時には折り畳
まれる。折り畳む場合には、スライド軸22をばね23
の付勢力に抗して没入方向へスライドさせて下部係合凹
部8bとの係合を外したのち、第1の連結点Aを支点と
して後脚部材2を前脚部材3側に回動させる。
【0029】それによって、座部体18の後端を後脚部
材2のガイド溝8にスライド自在に支持したスライド軸
21が上記ガイド溝8の下端から上方へスライドするか
ら、上記座部体18は上面が折り畳まれた椅子1の前面
側に向く方向に回動する。
【0030】上記スライド軸21が上記ガイド溝8の上
端までスライドして上部係合凹部8cに係合すると、後
脚部材2が前脚部材3の一対の第2の帯板11間に入り
込み、図4に示すようにその第1の帯板4の前面が上記
連結金具14の中間部14bに当接する。
【0031】それによって、第1の脚部材2と第2の脚
部材3とは厚さ寸法が最小となって偏平に折り畳まれ
る。また、そのとき座部体18は上面が折り畳まれた椅
子1の前面側に向いているから、たとえばその椅子1の
背面側を壁面側に向けて立てかけるようにすれば、座部
体18の下面や背もたれ7の背面などの見栄えのよくな
い部分を露出させずにすむから、外観的に良好である。
【0032】さらに、スライド軸22が上部係合凹部8
cに係合することで、椅子1の折り畳み状態が保持され
るから、持ち運び時などに後脚部材2と前脚部材3とが
開き、座部体18が倒伏するようなことがない。
【0033】しかも、後脚部材2を前脚部材3に対して
これらの開き角度が0となるまで回動させると、座部体
18の後端部をスライド自在に支持したスライド軸21
の軸心である、支持点Cが、一対の脚部材2、3を連結
した第1の連結点Aと、座部体18の前端部下面を前脚
部材3に連結した連結点Bとを結ぶ直線Xに対し、背面
側から前面側に反転する。その反転寸法を図2(b)に
Zで示す。
【0034】上記支持点Cが直線Xに対して反転するこ
とで、逆方向に戻りにくくなる。つまり、反転時には抵
抗があるから、その抵抗によって反転した状態から逆方
向へ戻りにくい。そのため、折り畳み状態にある椅子1
は、反転時の抵抗と同等以上の力を加えなければ前脚部
材3に対して後脚部材2が回動することがないから、こ
のことによっても折り畳み状態で持ち運んでも、一対の
脚部材2、3が開くなどしてがたつくことがない。な
お、上記一実施形態では第1、第2の脚部材の帯板を合
板で形成したが、合板にかわり、アルミニウムやスチ−
ルなどの金属で形成してもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明の発明によれば、一対の
脚部材を閉じると、座部体は前端側を支点として後端側
が上昇方向にスライドし、折り畳まれた状態では上記座
部体の上面が前面側になり、下面が前面側に露出するこ
とがないから、折り畳み状態の外観が良好である。
【0036】また、座部体を倒伏させた使用時及び起立
させた不使用時において、スライド軸がガイド溝の下端
に形成された下部係合凹部および上部に形成された上部
係合凹部にそれぞれ係合するため、上記座部体は使用時
の倒伏状態およびす不使用時の起立状態が確実に保持さ
れる。それによって、使用時に座部体が起立方向に回動
したり、不使用時に一対の脚部材が開いて座部体が倒伏
するなどのことが防止される。
【0037】請求項2の発明によれば、ガイド溝の中間
部に下側を上側よりも深くする段部を形成した。そのた
め、たとえば使用時にガイド軸が不用意に下部係合凹部
から外れて座部体が起立方向に回動しようとしても、上
記ガイド溝は段部に係合することで、上記座部体が急激
に起立方向へ回動するのが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はこの発明の一実施形態を示
し、(a)は使用状態の斜視図、(b)は折り畳み状態
の斜視図。
【図2】(a)は同じく使用状態の側面図、(b)は使
用状態から折り畳むときの動きを示す説明図。
【図3】(a)は同じく後脚部材の正面図、(b)は同
じく図3(a)のA−A線に沿う断面図。
【図4】同じく座部体の下面側を示す斜視図。
【図5】(a)は同じく後脚部材のガイド溝が形成され
た部分に斜視図、(b)は同じく断面図。
【図6】同じく座部体の下面後端側に取り付けられるブ
ラケットの一部破断した斜視図。
【符号の説明】
2…後脚部材 3…前脚部材 8…ガイド溝 8a…段部 8b…下部係合凹部 8c…上部係合凹部 18…座部体 22…スライド軸 23…ばね

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不使用時に偏平に折り畳むことができる
    折り畳み椅子において、 上部に背もたれが形成され下部が後脚に形成された後脚
    部材と、 この後脚部材の中途部に上下方向に沿って形成されその
    上端部と下端部とにはそれぞれ上部係止凹部と下部係止
    凹部が形成されたガイド溝と、 下部が前脚に形成され上部が上記後脚部材の上端部に回
    動自在に連結された前脚部材と、 この前脚部材の上下方向中途部に前端側の下面が回動自
    在に連結された座部体と、 この座部体の下面後端側に軸方向に弾性的に付勢される
    とともに上記ガイド溝にスライド自在に係合して設けら
    れ軸方向に付勢された状態において上記座部体が倒伏状
    態のときには上記下部係合凹部に係合し起立状態のとき
    には上記上部係合凹部に係合して上記座部体の回動を阻
    止するスライド軸とを具備したことを特徴とする折り畳
    み椅子。
  2. 【請求項2】 上記ガイド溝の上下方向中間部には、下
    側を上側よりも深くする段部が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の折り畳み椅子。
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