JPH10154489A - 円筒型電池のビード加工方法及び装置 - Google Patents

円筒型電池のビード加工方法及び装置

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JPH10154489A
JPH10154489A JP8314736A JP31473696A JPH10154489A JP H10154489 A JPH10154489 A JP H10154489A JP 8314736 A JP8314736 A JP 8314736A JP 31473696 A JP31473696 A JP 31473696A JP H10154489 A JPH10154489 A JP H10154489A
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JP
Japan
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case
bead
cylindrical battery
load
peripheral edge
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JP8314736A
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English (en)
Inventor
Kiyohiro Kimura
清広 木村
Jiro Nozaki
治朗 野崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷重が缶ケースの側壁に直接加わって缶ケー
スの底部平面部に曲げモーメントとして作用することが
なく、缶ケースの底部に形状変形を引き起こすことのな
い円筒型電池のビード加工方法及び装置を提供する。 【解決手段】 円筒型電池の電池素子を収納する上面が
開口した缶ケース4を、上スピンドル部1のストリッパ
6と下スピンドル部2の缶受け部11で上下両側から挟
持し、缶ケース4の底部周縁を支持した状態で上下方向
から押圧力を付与して缶ケース4をストリッパ6と缶受
け部11の間で押圧固定し、押圧固定された缶ケース4
にビーディング部3でビードを形成する。缶受け部11
は、缶ケース4の底部周縁の曲率半径より大きい曲率半
径の凹曲面で構成される。缶受け部11の曲面端部に、
缶ケース4の底面の下側に隙間を形成する段差壁15を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒型電池のビー
ド加工方法及び装置に関する。特に、円筒型電池の電池
素子を収納する缶ケースの底部周縁を支持した状態で押
圧力を付与し、缶ケースにビードを形成するビード加工
方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明が適用される円筒型電池のビード
加工装置は、円筒型電池の電池素子を収納した缶ケース
のビード加工を行う。この円筒型電池のビード加工装置
を図面に基づいて説明する。
【0003】図3は、円筒型電池のビード加工装置のス
ピンドル部の構造を示す説明図である。図4は、図3の
スピンドル部の一部省略した部分拡大図である。図5
は、図4に示す従来のフランジに設けられた缶受け部の
部分断面図である。
【0004】図3から図5に示すように、円筒型電池の
ビード加工装置は、上スピンドル部1と、下スピンドル
部2と、ビーディング部(ビード形成部)3とを有して
いる。上スピンドル部1と下スピンドル部2は、上下に
離間して配置され、ビーディング部3は、上スピンドル
部1の下端側方に配置されている(図3参照)。ビーデ
ィング部3は、ビード加工を行うためのビーディングナ
イフ3aを備えている。この上スピンドル部1と下スピ
ンドル部2の間に、ビード加工が施される缶ケース4が
固定配置される。缶ケース4は、上面開口4aと底部4
bを有する円筒状に形成されている(図4参照)。底部
4bの中央部は外側に膨出し、底部4bと側壁4cとの
境界部分である底部周縁は凸曲面により形成されている
(図5参照)。
【0005】上スピンドル部1の下端部は、上型5と、
上型5が貫通する円筒状のストリッパ6から構成されて
いる。上型5は、上面開口4aから缶ケース4内に進入
可能な外径を有し、上型取付部1aを介して上スピンド
ル部1に固定されている(図3参照)。ストリッパ6
は、上型5に沿って上下に摺動可能に装着され、略上半
分を覆う圧縮ばね7aにより付勢保持されている。圧縮
ばね7aは、一端をストリッパ6に他端を上型取付部1
aにそれぞれ取り付けられている。
【0006】下スピンドル部2の上端部は、缶ケース4
が載置されるフランジ8からなり、フランジ8には、缶
ケース4の底部4bが入り込む凹状の缶受け部(缶ケー
ス支持部)9が形成されている(図4参照)。缶受け部
9の底面9aは、中央部に開けられた円形開口9bによ
りリング状に形成されている。フランジ8は、下端面に
付勢力が作用する圧縮ばね7bにより付勢保持されてい
る(図3参照)。
【0007】図4に示すように、ストリッパ6の下端内
周面には、内径を拡大した段差面6aが形成されてい
る。段差面6aの内周面からの深さは、缶ケース4の肉
厚に略相当する。この段差面6aにより、ストリッパ6
を貫通する上型5の外周面との間に、下方に向かって開
口する円環状の溝Cが形成される。上型5の下端外周面
には、外径を縮小した段差面5aが形成されている。
【0008】ビード加工時、下スピンドル部2の缶受け
部9上に缶ケース4を載せ、上スピンドル部1を下降さ
せる。上スピンドル部1全体の下降により、缶ケース4
は、上面開口4aが上型5の外周面とストリッパ6の段
差面6aで形成された溝Cに入り込むとともに、ストリ
ッパ6が缶ケース4の開口周縁の端面を押圧する。これ
により、缶ケース4は、上下スピンドル部1,2間に、
下スピンドル部2側の圧縮ばね7bの付勢力(約150
kg)により、押圧固定される。ストリッパ6は、圧縮
ばね7aの付勢力に抗して上端部6bが上型取付部1a
に当接する迄上方に移動する。ストリッパ6が上方に移
動することで、上型5の下端部は、ストリッパ6の下端
開口から突出して缶ケース4の上面開口4aから缶ケー
ス4内に進入する。
【0009】缶ケース4が上下スピンドル部1,2間に
押圧固定された状態で、上下スピンドル部1,2を回転
し、缶ケース4を回転させる。この回転する缶ケース4
に対し、ビーディング部3が横移動し外側方からビーデ
ィングナイフ3aが押し当てられる。これにより、缶ケ
ース4の上部開口部近傍が内側に絞り込まれ缶ケース4
の周囲にリング状のビードが形成される。
【0010】ビード形成後、ビーディング部3が缶ケー
ス4から離れ、上スピンドル部1が上昇する。上スピン
ドル部1が上昇すると、缶ケース4への押圧力が解除さ
れ、ストリッパ6は圧縮ばね7aの付勢力により上型5
上を摺動して下方へ移動する。このため、ビード形成時
にビーディングナイフ3aが押し当てられて段差面5a
部分に密着し上型5と一体化した缶ケース4は、下方移
動するストリッパ6の押圧力によって上型5から引き剥
がされる。従って、ビード形成が終了した缶ケース4
は、下スピンドル部2のフランジ8上に残る。
【0011】ところで、従来は、図5に示すように、缶
受け部9の底面9aと周壁面9cは略直交して連続し、
缶受け部9に入り込んだ缶ケース4は、底部4bと底面
9aが接触していた。即ち、缶受け部9に入り込んだ缶
ケース4の底部4bの平坦面が直接缶受け部9の底面9
aの平坦面に受け止められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
缶受け部9のように、缶受け部9の底面9aで缶ケース
4の底部4bを受け止める形状の場合、底面9aに接す
る缶ケース4の底部4bが荷重を受ける範囲L(図5参
照)となって缶ケース4への荷重Rが直接缶ケース4の
底部4bに加わるため、底部4bの変形(図5中、2点
鎖線参照)を引き起こしてしまう。
【0013】つまり、缶ケース4を上下方向から挟み込
むように荷重Rが加わるため、荷重Rを支えるポイント
(支点)は、缶ケース4の側壁4cの垂直方向にある。
このポイントの真下に力の加わるポイント(力点)があ
れば、荷重Rは直接缶ケース4の側壁4cに加わって缶
ケース4の底部4bへの影響は少なく、変形は起こらな
い。ところが、缶ケース6の底部周縁が凸曲面(図5参
照)で形成されているため、従来の缶受け部9の形状で
は支点に対し力点が缶ケース4の内側に来てしまう。
【0014】よって、荷重Rは、缶ケース4の側壁4c
に直接加わらず、缶ケース4の底部4bに曲げモーメン
トとして作用してしまうため、缶ケース4の底部4bを
内側に絞り込むような形状変形が引き起こされるという
問題点があった。
【0015】とりわけ従来の缶受け部9の形状の場合、
曲げモーメントに影響する支点と力点の間のスパンS1
が長いため、曲げモーメントが増大してしまい、缶ケー
ス4の底部4bが変形し易い状態になってしまう。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、荷重が缶ケースの側壁に直接加わって缶ケースの底
部に曲げモーメントとして作用することがなく、缶ケー
スの底部平面部に形状変形を引き起こすことのない円筒
型電池のビード加工方法及び装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、円筒型電池の電池素子を収納す
る上面が開口した缶ケースを、上スピンドル部のストリ
ッパと下スピンドル部の缶ケース支持部で上下両側から
挟持し、上下方向から押圧力を付与して前記缶ケースを
前記ストリッパと前記缶ケース支持部の間で押圧固定
し、押圧固定された前記缶ケースにビード形成部でビー
ドを形成する円筒型電池のビード加工方法において、前
記缶ケースの押圧固定時に缶ケースの底部周縁を支持し
た状態で押圧力を付与することを特徴とする円筒型電池
のビード加工方法を提供する。
【0018】上記構成によると、缶ケースの底部周縁が
負荷ポイントとなって、缶ケースの底部に荷重が直接加
わることはない。これにより、缶ケースに付加された荷
重は底部に逃げず側壁に確実に加わり、底部への負荷を
軽減して底部の変形を極力防止することができる。ま
た、曲げモーメントに影響する支点と力点の間のスパン
が極めて短くなり、曲げモーメントによる缶ケースの底
部の変形を抑えることができる。更に、荷重が加わる底
部周縁の肉厚は缶ケースの底面の肉厚より厚く、曲げに
対する強度が増加して、缶ケースの底部が変形し難くな
る。よって、ビード加工後の缶ケースの寸法にばらつき
が少なくなり、ビード加工後も缶ケースの理想的な形状
が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態においては、
上記円筒型電池のビード加工方法を実現するため、円筒
型電池の電池素子を収納する上部が開口した缶ケースを
上下両側から挟持する上スピンドル部及び下スピンドル
部と、前記缶ケースにビードを形成するビード形成部と
を有する円筒型電池のビード加工装置において、前記下
スピンドル部の缶ケース支持部は、前記缶ケースの底部
周縁を支持することを特徴とする円筒型電池のビード加
工装置を提供する。
【0020】さらに好ましい実施の形態においては、前
記缶ケース支持部は、前記缶ケースの底部周縁の曲率半
径より大きい曲率半径の凹曲面であることを特徴として
いる。
【0021】この構成により、缶ケース支持部の凹曲面
と缶ケースの底部周縁との接触部分の接線角度が鈍角と
なるため、缶ケースに荷重が加わった際に、底部周縁が
缶受け部に食い込んでしまうようなことがない。また、
缶ケースに荷重が加わり底部周縁が塑性変形しかけた場
合、底部周縁の変形にしたがって接触部分の接線角度と
接触ポイントが凹曲面に沿って変化するため、荷重が底
部周縁の一点に集中せず、底部周縁の大きな変形は起こ
らない。
【0022】別の好ましい実施の形態においては、前記
缶ケース支持部の曲面端部に、前記缶ケース底面の下側
に隙間を形成する段差を設けたことを特徴としている。
【0023】この構成により、缶ケースの底面は缶受け
部の底面に接触せず缶ケースの底面の下側には隙間が確
保されるため、缶ケースの底部に荷重が直接加わること
はなく、底部への負荷を無くして底部の変形を防止する
ことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例に係る円筒型電
池のビード加工装置のフランジに設けられた缶受け部の
部分断面図である。図2は、ビード加工時における缶ケ
ースの底部の凹み状態を示す測定図である。
【0026】本発明は、上述した図3及び図4に示す円
筒型電池のビード加工装置に適用されるものである。図
3及び図4に示すように、円筒型電池のビード加工装置
は、上下に離間して配置された上スピンドル部1及び下
スピンドル部2と、上スピンドル部1の下端側方に配置
されたビーディング部(ビード形成部)3とを有してい
る。このビード加工装置により、上部が開口し円筒型電
池の電池素子が収納される缶ケース4に、ビードが形成
される。本発明に係る円筒型電池のビード加工装置は、
図1に示すように、下スピンドル部2にフランジ10を
備えている。
【0027】上スピンドル部1が下降することにより、
上スピンドル部1と下スピンドル部2の間に配置された
缶ケース4は、上スピンドル部1のストリッパ6と下ス
ピンドル部2のフランジ10で上下両側から挟持され、
ストリッパ6とフランジ10の間で押圧固定される。押
圧固定された缶ケース4には、ビーディング部3のビー
ディングナイフ3aによりビードが形成される。缶ケー
ス4は、上面開口4aと底部4bを有する円筒状に形成
されている。底部4bの中央部は外側に膨出し、底部4
bと側壁4cとの境界部分である底部周縁は凸曲面によ
り形成されている(図5参照)。
【0028】図1に示すように、フランジ10には、缶
ケース4の底部4bが入り込む凹状の缶受け部(缶ケー
ス支持部)11が形成されている。缶受け部11は、中
央部に開けられた円形開口11aによりリング状に形成
された底面12と、底面12を囲む周壁13とを有して
いる。周壁13の上端部は、缶さそい込みのためにテー
パが設けられている。
【0029】周壁13は、円A(図1中、2点鎖線で示
す)の中心角90度の円弧の一部からなる凹曲面で形成
されている。円Aは、その曲率半径aが缶ケース4の底
部周縁の曲率半径bより大きい円である。従って、缶受
け部11に入り込んだ缶ケース4の底部4bは、凹曲面
と底部周縁の凸曲面が接触した状態、即ち、凹曲面で底
部周縁が支持されることになる。この凹曲面は、円弧の
接線cが略水平となる手前の下向き傾斜の位置で、段差
壁15を経て底面12に連続している。段差壁15によ
り、缶ケース4の底部4bと缶受け部11の底面12と
の間に十分な隙間が形成される。
【0030】上記構成においては、上スピンドル部1と
下スピンドル部2の間に挟持された缶ケース4が上スピ
ンドル部1の下降により押圧固定された場合、缶ケース
4の平坦な底部4bに荷重Rが直接加わることはない。
荷重Rを受ける缶ケース4の負荷ポイントPは、缶ケー
ス4の底部平坦面ではなく凹曲面との接触部分である底
部周縁の曲面部となる。この負荷ポイントPは、缶ケー
ス4の側壁4c内面から若干内側(段差壁15側)へ入
り込んだ位置であって、側壁4c内面から至近距離にあ
る。また、缶ケース4の側壁4c内面からの距離が曲げ
モーメントに影響する支点と力点の間のスパンS2とな
る。このスパンS2は、従来のスパンS1が缶ケース4
の側壁4c内面から開口9a(図5)迄の距離だったの
に比べて極めて短い。
【0031】即ち、缶ケース4に付加された荷重Rによ
り缶ケース4に力の加わる負荷ポイント(力点)Pは、
荷重Rを支えるポイント(支点)の真下に極めて近いた
め、缶ケース4に付加された荷重Rは底部4bに逃げず
側壁4cに確実に加わる。
【0032】従って、荷重Rを受ける缶ケース4の負荷
ポイントPが、缶ケース4の底部4bではなく凹曲面と
の接触部分である底部周縁となるため、曲げモーメント
による缶ケース4の底部4bの変形を抑えるとともに、
缶ケース4の底部4bが直接荷重Rを受けることによる
変形が起こることはない。よって、ビード加工後の缶ケ
ース4の寸法にばらつきが少なくなり、ビード加工後も
缶ケース4の理想的な形状が得られる。
【0033】この結果、缶ケース4は確実に固定される
ため、缶ケース4へのビード加工時、ビード加工部分に
おけるビーディングナイフ3aからの力の損失が殆どな
く、高い寸法精度が得られる。よって、ビード加工後の
ビード部の寸法のばらつきが全般的に少なくなる。更
に、缶ケース4の底部4bの変形が抑えられるため、缶
ケース4に加わる荷重Rを落とさずにビード加工を施す
ことができ、ビード加工後の高い寸法精度を得ることが
できる。
【0034】また、缶ケース4は、底部周縁の凸曲面の
途中で缶受け部11に接触しているため、荷重Rが加わ
る底部周縁の肉厚t1(約0.38mm)は、底部周縁
の屈曲部の垂直方向幅となって缶ケース4の底部4bの
肉厚t2(約0.3mm)より厚くなっている。よっ
て、曲げに対する強度が増加し、従来の缶ケース4の底
部4bが缶受け部11の底面12に密着する場合に比べ
て、底部4bの変形を抑えることができる。
【0035】また、缶ケース4の底部周縁が接触する缶
受け部11の凹曲面は、底部周縁の凸曲面の曲率半径b
より大きい曲率半径aを有するため、凸曲面は必ず凹曲
面上で受けられ、その接線cは例えば角度α=26.8
°で傾く。即ち、凹曲面と凸曲面との接触部である負荷
ポイントPの接線角度が鈍角となる。よって、缶ケース
4に荷重Rが加わった際に、底部周縁が缶受け部11に
食い込んでしまうようなことがない。
【0036】更に、底部周縁が接触する缶受け部11の
接触部分を、底部周縁の凸曲面の曲率半径bより大きい
曲率半径aを有する凹曲面により形成したため、缶ケー
ス4に荷重Rが加わり底部周縁の凸曲面部分が塑性変形
しかけた場合、凸曲面部分の変形にしたがって接線の角
度αと接触ポイントが凹曲面に沿って変化する。よっ
て、荷重Rが底部周縁の一点に集中せず、底部周縁の大
きな変形(潰れ)は起こらない。
【0037】なお、本実施例においては、一例として、
凹曲面の曲率半径aは0.9mm、凸曲面の曲率半径b
は0.75mm、缶受け部11の開口面の直径dは1
8.1mm、缶ケース4の外径eは17.95mm、缶
ケース4の底部4b中心から負荷ポイントP迄の距離f
は8.55mm、缶ケース4の底部4b中心から円Aの
中心O迄の距離gは8.15mm、缶ケース4の底部4
b中心から段差壁15迄の距離hは8.25mm、にそ
れぞれ設定している。しかしながら、これらの数値に限
定されるものではなく、ビード形成の対象となる缶ケー
スに応じて適切な数値に設定することにより種々の缶ケ
ースに対処することができる。特に、フランジ10が単
純な形状を有しているため、種々の缶ケースについての
対応が容易である。
【0038】上記構成を有するフランジ10を用いて、
缶ケース4にビード加工を施した際の実験データと、従
来のビード加工装置のフランジ8を用いた同様の実験デ
ータを、図2に示す。図は、変化の度合いを強調するた
めに、横軸方向のみを大幅に縮尺して表示している。i
は、缶ケース4の底部4b中央の膨出部の底部4b周辺
の平坦部からの突出量であり、jは、底部4b周辺の平
坦部における高低差である。
【0039】(a)は、実験前の無負荷状態における缶
ケース4の底部形状の測定データである。iは0.26
mm、jは−0.02mmである。
【0040】(b)は、従来のビード加工装置に装着さ
れたフランジ8を用いて実験を行った後の底部形状の測
定データである。実験は、実際のビード加工時と同様
に、缶ケース4に対し上方から約150kg以上の荷重
Rを付加したが、缶ケース4の底部4bが内側に絞り込
まれるような形状で甚だしく変形している。iは−0.
12mm、jは−0.32mmである。
【0041】(c)は、本発明に係るビード加工装置に
装着される改良されたフランジ11を用いて実験を行っ
た後の底部形状の測定データである。荷重Rの付加は
(b)の場合と同一条件で行われたが、缶ケース4の底
部4bに変形は見られず(a)の底部形状と殆ど変らな
い。iは0.23mm、jは−0.02mmである。
【0042】(d)は、(c)で用いたフランジ11を
ビード加工装置に組み込み、実際に缶ケース4にビード
加工を施した後の底部形状の測定データである。(c)
の場合と同様に、缶ケース4の底部4bに変形は見られ
ず(a)の底部形状と殆ど変らない。iは0.23m
m、jは−0.03mmである。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る円筒
型電池のビード加工方法によれば、円筒型電池の缶ケー
スを、上下方向から押圧力を付与してストリッパと缶ケ
ース支持部の間で押圧固定し、押圧固定した缶ケースに
ビード形成部でビードを形成する円筒型電池のビード加
工方法において、前記缶ケースの押圧固定時に缶ケース
の底部周縁を支持した状態で押圧力を付与するので、缶
ケースの底部周縁が負荷ポイントとなって、缶ケースの
底部に荷重が直接加わることはなく、缶ケースに付加さ
れた荷重は底部に逃げず側壁に確実に加わり、底部への
負荷を軽減して底部の変形を極力防止することができ
る。また、曲げモーメントに影響する支点と力点の間の
スパンが極めて短くなり、曲げモーメントによる缶ケー
スの底部の変形を抑えることができる。更に、荷重が加
わる底部周縁の肉厚は缶ケースの底部の肉厚より厚く、
曲げに対する強度が増加して、缶ケースの底部が変形し
難くなる。よって、ビード加工後の缶ケースの寸法にば
らつきが少なくなり、ビード加工後も缶ケースの理想的
な形状が得られる。
【0044】また、本発明に係る円筒型電池のビード加
工装置によれば、円筒型電池の缶ケースを上下両側から
挟持する上スピンドル部及び下スピンドル部と、前記缶
ケースにビードを形成するビード形成部とを有する円筒
型電池のビード加工装置において、前記下スピンドル部
の缶ケース支持部は、前記缶ケースの底部周縁を支持す
るので、上記円筒型電池のビード加工方法を実現するこ
とができる。
【0045】また、前記缶ケース支持部は、前記缶ケー
スの底部周縁の曲率半径より大きい曲率半径の凹曲面で
ある構成にすれば、缶ケース支持部の凹曲面と缶ケース
の底部周縁との接触部分の接線角度が鈍角となるため、
缶ケースに荷重が加わった際に、底部周縁が缶受け部に
食い込んでしまうようなことがない。また、缶ケースに
荷重が加わり底部周縁が塑性変形しかけた場合、底部周
縁の変形にしたがって接触部分の接線角度と接触ポイン
トが凹曲面に沿って変化するため、荷重が底部周縁の一
点に集中せず、底部周縁の大きな変形は起こらない。
【0046】さらに、前記缶ケース支持部の曲面端部
に、前記缶ケース底面の下側に隙間を形成する段差を設
けた構成にすれば、缶ケースの底面は缶受け部の底面に
接触せず缶ケースの底面の下側には隙間が確保されるた
め、缶ケースの底部に荷重が直接加わることはなく、底
部への負荷を無くして底部の変形を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る円筒型電池のビード
加工装置のフランジに設けられた缶受け部の部分断面
図。
【図2】 ビード加工時における缶ケースの底部の凹み
状態を示す測定図。
【図3】 円筒型電池のビード加工装置のスピンドル部
の構造を示す説明図。
【図4】 図3のスピンドル部の一部省略した部分拡大
図。
【図5】 図4に示す従来のフランジに設けられた缶受
け部の部分断面図。
【符号の説明】
1:上スピンドル部、2:下スピンドル部、3:ビーデ
ィング部、3a:ビーディングナイフ、4:缶ケース、
4a:上面開口、4b:底部、4c:側壁、6:ストリ
ッパ、10:フランジ、11:缶受け部、12:底面、
13:周壁、15:段差壁、A:円、P:負荷ポイン
ト、R:荷重、a:曲率半径、b:曲率半径、c:接
線。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒型電池の電池素子を収納する上面が開
    口した缶ケースを、上スピンドル部のストリッパと下ス
    ピンドル部の缶ケース支持部で上下両側から挟持し、上
    下方向から押圧力を付与して前記缶ケースを前記ストリ
    ッパと前記缶ケース支持部の間で押圧固定し、押圧固定
    された前記缶ケースにビード形成部でビードを形成する
    円筒型電池のビード加工方法において、 前記缶ケースの押圧固定時に缶ケースの底部周縁を支持
    した状態で押圧力を付与することを特徴とする円筒型電
    池のビード加工方法。
  2. 【請求項2】前記缶ケースの底部周縁の曲率半径より大
    きい曲率半径の凹曲面で前記缶ケースの底部周縁を支持
    することを特徴とする請求項1に記載の円筒型電池のビ
    ード加工方法。
  3. 【請求項3】円筒型電池の電池素子を収納する上部が開
    口した缶ケースを上下両側から挟持する上スピンドル部
    及び下スピンドル部と、前記缶ケースにビードを形成す
    るビード形成部とを有する円筒型電池のビード加工装置
    において、 前記下スピンドル部の缶ケース支持部は、前記缶ケース
    の底部周縁を支持することを特徴とする円筒型電池のビ
    ード加工装置。
  4. 【請求項4】前記缶ケース支持部は、前記缶ケースの底
    部周縁の曲率半径より大きい曲率半径の凹曲面であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の円筒型電池のビード加
    工装置。
  5. 【請求項5】前記缶ケース支持部の曲面端部に、前記缶
    ケース底面の下側に隙間を形成する段差を設けたことを
    特徴とする請求項4に記載の円筒型電池のビード加工装
    置。
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