JPH10152788A - 廃酸中の不純物の除去方法 - Google Patents

廃酸中の不純物の除去方法

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JPH10152788A
JPH10152788A JP8312493A JP31249396A JPH10152788A JP H10152788 A JPH10152788 A JP H10152788A JP 8312493 A JP8312493 A JP 8312493A JP 31249396 A JP31249396 A JP 31249396A JP H10152788 A JPH10152788 A JP H10152788A
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waste
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Masaaki Tokunaga
正昭 徳永
Kiyoshi Tanaka
清 田中
Tsutomu Aoki
勉 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板等の酸洗廃酸よりフェライト原料等のよ
うに高純度を要求される酸化鉄や水酸化鉄を製造する際
の鉄塩水溶液を安価に効率良く精製するための、廃酸中
の不純物を除去する方法を提供すること。 【解決手段】 鉄を含む廃酸にミルスケールとミルスケ
ールに対して重量比率10〜60%の金属鉄粉又は金属
鉄粒を加え、廃酸のpHを2〜5としてCr,Al,S
i,P,Ni不純物を不溶化せしめ、これを分離除去す
ることを特徴とする廃酸中の不純物の除去方法。また、
鉄を含む廃酸にミルスケールとミルスケールに対して重
量比率10〜60%の金属鉄粉又は金属鉄粒を加え、さ
らに空気を吹き込みながら金属鉄粉又は金属鉄粒を加え
て、pHを2〜5に調整し、30〜120分攪拌するこ
とでCr,Al,Si,P,Ni不純物を不溶化物を熟
成させた後、これを分離除去することを特徴とする廃酸
中の不純物の除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板等の酸洗廃液
よりフェライト原料等のように高純度を要求される酸化
鉄や水酸化鉄を製造する際の鉄塩水溶液を、安価に効率
よく精製できるように、その廃酸中より不純物を除去す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板等の酸洗廃液を焙焼等をする
ことで得られた酸化鉄は、フェライト原料として有効に
利用されている。一方、湿式処理もなされており、得ら
れた水酸化鉄や酸化鉄は磁性材料用の原料として有効に
利用されている。しかし、廃酸はCr,Al,Si,
P,Niの不純物を含有しており、この廃酸から得られ
た酸化鉄や水酸化鉄にこれらの不純物が混入し、この酸
化鉄や水酸化鉄を主原料として製造されたフェライトや
磁性材料の磁気特性を低下させる原因となるため、高級
な用途に使用することは困難であることから、廃酸中の
不純物を除去する方法が望まれている。
【0003】そこで、塩酸、硫酸廃液のCr,Al,S
i,P等の不純物を除去する方法としては、従来、各種
の提案がなされてきた。例えば、特開昭48−2369
7号公報、特開昭53−23898号公報、特開昭59
−199505号公報及び特開昭60−54907号公
報においては、廃酸に空気又は酸素含有気体を吹き込
み、含水酸化鉄を生成しその吸着効果でSi等の不純物
を除去する方法が提案されている。
【0004】また、特開昭51−14898号公報、特
開昭63−295442号公報、特開昭63−4929
4号公報及び特開平1−153532号公報において
は、廃酸にアルカリを添加し中和することでSi等の不
純物を不溶化し、分離除去する方法が提案されている。
例えば特開昭63−295442号公報においては、廃
酸に苛性ソーダーやアンモニア等の塩基を添加し、pH
を3〜7に調整した後、濾過して不純物を分離除去する
方法が提案されている、また、特開平1−153532
号公報では第1鉄イオン含有酸溶液にAl,Cr,V,
B,Znの酸溶液を添加し、アルカリでpHを3〜7に
調整後、凝集剤の添加で不純物を凝集させ分離除去する
方法が提案されている。
【0005】次に、特開昭53−82696号公報、特
開昭60−65709号公報、特開昭61−25692
5号公報、特開昭63−315519号公報、特開昭6
3−315521号公報、特開昭63−315522号
公報及び特開昭63−315523号公報においては、
廃酸に金属又は金属酸化物を添加し中和することでSi
等の不純物を不溶化し、分離除去する方法が提案されて
いる。例えば特開昭53−82696号公報において
は、Cr,Cd,Pb,Cu,Hg,As等の重金属を
含む塩化第1鉄水溶液に金属鉄を加えpHを3.8〜5
にした後濾過して重金属を分離除去する。
【0006】また、特開昭63−315519号公報に
おいては、塩酸廃液に鉄を加えpHを2.5〜3.0に
し、6時間以上攪拌してAl,Cr,Cu,Pの大部分
及びSiの一部を不溶化物として分離除去した後、この
液を焙焼で生成した熱ガスと熱交換し、Siの大部分を
不溶化物として分離除去する方法が提案されている。特
開昭63−315521号公報においては、塩酸廃液を
加熱濃縮することなく、これを鉄を加えて含有するA
l,Cr,Cu,Pを不溶化物として分離除去する方法
が提案されている。さらに、特開昭63−315522
号公報及び特開昭63−315523号公報において
は、廃酸を焙焼で生成した熱ガスと熱交換し、Si分を
一部不溶化させた後に鉄を加え、不純物の大部分を不溶
化した後、濾過して分離除去する方法が提案されてい
る。
【0007】さらには、特開昭60−54907号公
報、特開平3−5324号公報、特開平5−31043
0号公報及び特開平7−165427号公報において
は、上記技術を組み合わせ、すなわち、廃酸にアルカリ
又は金属鉄若しくは鉄化合物を添加し中和後、空気又は
酸素含有気体を吹き込み、含水酸化鉄を生成しその吸着
効果でSi等の不純物を除去する方法が提案されてい
る。例えば、特開平7−165427号公報は第1工程
と第2工程とからなるが、その第1工程においては、廃
塩酸中の遊離塩酸を鉄又は鉄化合物で中和した後、酸素
または空気と接触させ第1鉄イオンの0.5〜15%を
第2鉄イオンに酸化させ、アルカリ剤の添加でpHを2
〜5に保つことで第2鉄の鉄水酸化物を生成し、不純物
を鉄水酸化物に共沈吸着させ分離することでCr等の不
純物を除去する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、廃酸に
空気又は酸素含有気体を吹き込み、含水酸化鉄を生成し
その吸着効果でSi等の不純物を除去する方法は、上記
のように知られている。また、廃酸にアルカリ剤、鉄等
を加え、pHを2〜7に維持することで廃酸中のCr,
Al,Si,P等の不純物を不溶化し分離除去して廃酸
を精製する技術も既に公知である。しかし、上述した廃
酸に空気又は酸素含有気体を吹き込み、含水酸化鉄を生
成しその吸着効果でSi等の不純物を除去する方法は、
空気等の吹き込みによる鉄のロスがあり、また、この方
法だけではSi等の不純物の低減効果は十分に得られな
いという問題がある。
【0009】次に、廃酸にアルカリ剤を加え廃酸中のC
r,Al,Si,P等の不純物を不溶化分離除去して廃
酸を精製する技術であるが、廃塩酸がアルカリで汚染さ
れる問題がある。苛性ソーダーまたは炭酸ソーダーを使
用した場合は、Naイオンが廃塩酸中に混入するため、
廃塩酸を焙焼して得られた酸化鉄中にNaが残存し、ソ
フトフェライト用原料としては好ましくない。また、ア
ルカリを使用する場合は、アンモニアが廃塩酸中に混入
するため、廃塩酸を焙焼する際にNOX が発生し環境管
理上、好ましくなく、また、その対策に多額の費用がか
かるという問題がある。
【0010】さらに、廃酸に金属鉄を加え廃酸中のC
r,Al,Si,P等の不純物を不溶化し、分離除去し
て廃酸を精製する技術であるが、この場合は中和剤のコ
ストが高いという問題がある。しかも、近年のソフトフ
ェライトの高性能化により、その原料である酸化鉄には
不純物が極端に少ないものが要求されてきている。従っ
て、中和剤として金属鉄を使う場合は、不純物の少ない
鉄源を選定しなければならず、コスト高となるという問
題がある。また、鉄化合物を使う場合であるが、鉄酸化
物は廃酸への溶解速度が小さくpHを1以上にし難い。
廃酸を精製のためには廃酸のpHを2〜5にする必要が
あり、その意味で鉄酸化物は不適である。また、既に鉄
酸化物を使用する記載があるが、これら全て遊離酸の中
和のための使用であり、鉄酸化物で廃酸を精製するとい
う考え方ではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述したような問題を解
消するべき、発明者らは鋭意開発を進めた結果、廃酸に
ミルスケールとミルスケールに対して重量比率で10〜
60%の金属鉄粉又は金属鉄粒を加え、廃酸のpHを2
〜5としてCr,Al,Si,P,Ni不純物を不溶化
せしめ、これを分離除去することを特徴とする廃酸の精
製方法を提示する。また、廃酸にミルスケールとミルス
ケールに対して重量比率10〜60%の金属鉄粉又は金
属鉄粒を加え、廃酸のpHを2〜5とし、空気を吹き込
みながら30〜120分攪拌することで、Cr,Al,
Si,P,Ni不純物を熟成させた後、これを分離除去
することを特徴とする廃酸中の不純物の除去方法にあ
る。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の最大の特徴は、廃酸の精製のための中和剤として
ミルスケールを主原料とするところにある。ミルスケー
ルは製鉄所の製鉄プロセスで発生し、その発生箇所を選
別すれば化学成分的に不純物の少ないものを使用できる
という利点がある。また、廃酸の精製のための中和剤と
して安価であるという利点もある。しかし、ミルスケー
ルは廃酸の精製のための中和剤としては欠点があり、そ
の第1の欠点は、廃酸へのミルスケールの溶解速度が小
さいことである。その結果としてpHを1以上にし難
く、廃酸の精製のためには廃酸のpHを2〜5にする必
要があり、その意味でミルスケールは使用できない。
【0013】第2の欠点は、廃酸へのミルスケールの溶
解の場合、第2鉄イオンが生成されることである。すな
わち、ミルスケールはFe2 3 を含むので、例えば塩
酸廃液にミルスケールを溶解すると、FeCl2 にFe
Cl3 を含有した塩化鉄溶液となり、この溶液を噴霧焙
焼して生成される酸化鉄は所定の品質が維持できなくな
る。従って、この場合は、FeCl3 をFeCl2 に還
元するための更なる次工程が必要となる。
【0014】上述の如く、廃酸の精製用中和剤として
は、ミルスケールは欠点が多く使用できないが、安価で
不純物の少ないものであるので、本発明者らは中和剤と
しての研究を長年続けた結果、ミルスケールに少量の金
属鉄粉又は金属鉄粒を混入するだけで上記の欠点を全て
解消できることを見出した。更には、ミルスケールに少
量の金属鉄粉又は金属鉄粒を混入した混入粉は、金属鉄
粉又は金属鉄粒単味よりも廃酸への溶解速度が早く、p
H2〜5への到達時間が短いという、従来技術では予測
できない有利な効果があることを見出した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面に従っ
て詳細に説明する。図1は本発明に係わる廃酸精製方法
の代表的なフローを示す図である。図1に示すように、
ミルスケールと金属鉄粉又は金属鉄粒はホッパー1、2
に貯蔵され、ミルスケール切り出し装置3及び金属鉄粉
又は金属鉄粒切り出し装置4より、定量切り出しされ、
搬送コンベアー5によって充填槽6に供給される。ミル
スケールと金属鉄粉又は金属鉄粒の混合重量比率はミル
スケールに対し金属鉄粉又は金属鉄粒は10〜60%で
ある。金属鉄粉又は金属鉄粒の比率が10%未満になれ
ば精製に必要なpHを3以上にするために長時間を要す
るので10%以上が必要である。金属鉄粉又は金属鉄粒
の望ましい比率の上限は精製で除去すべきである不純物
の種類と精製の程度による。Cr,Al,Si,P等は
除去され易い不純物であるので10〜30%で十分であ
る。しかし、Niは除去しにくい不純物であるので、3
0〜60%必要である。
【0016】ここにいう金属鉄粉とは、市販の鉄粉の
他、製鉄工程で発生する精製転炉ダスト、金属加工工程
で発生する切削屑を含むものである。また、金属鉄粒と
は、ダル加工、ショットブラスト加工等の金属表面手入
れ時に発生するスチールグリット等を含むものとする。
廃酸は充填槽6の下部から供給され上部に排出される。
廃酸を加熱して充填槽に供給すると充填槽内の温度が上
昇し、反応が促進される。また、廃酸に新酸を添加して
遊離酸濃度を高めて充填槽に供給しても充填槽内の温度
が上昇し、反応が促進される。
【0017】充填槽から排出される廃酸のpHは2〜
5、好ましくは3.5〜4.5に成るようにミルスケー
ルと金属鉄粉又は金属鉄粒の混合重量比及び充填槽内の
温度によってコントロールするのが好ましい。充填槽か
ら排出される廃酸は攪拌槽7に入り、空気を吹き込みな
がら攪拌する。攪拌時のpHは充填槽から流出する金属
鉄粉又は金属鉄粒の量をコントロールすることで3〜
5、好ましくは3.5〜4.5に成るように調整する。
また、攪拌槽内の温度は40〜90℃とすることが好ま
しい。
【0018】攪拌槽7から排出された廃酸は冷却器8に
よって30〜60℃に冷却された後、凝集槽9で凝集剤
を添加後シックナー10で不溶化物を分離し、クッショ
ンタンク11を介して廃酸精製タンク12に貯蔵され
る。不溶化物の分離は機械的方法による分離でもよい。
機械的方法による分離としては、限外濾過法、遠心分離
法、フィルタープレス法等がある。このように精製され
た廃酸は噴霧焙焼装置等に供給される。
【0019】ミルスケールは化学成分的に不純物が少な
く安価であるという利点があるが、廃酸の精製用として
は、欠点があり不適である。本発明はミルスケールに対
し金属鉄粉又は金属鉄粒を10〜60%混合すること
で、その欠点を解消することにある。そのためには、ま
ず、廃酸にミルスケールを溶解しても溶解速度が遅く精
製に必要なpH2〜5が確保できないという第1の欠点
に対しては、遊離硫酸濃度9%で40℃の廃硫酸に10
0g/lのミルスケールまたは金属鉄粉の溶解実験結果
を図2に示す。
【0020】ミルスケール単味に比べ金属鉄粉30%の
混合粉の溶解速度は飛躍的に上昇する。その時のpHの
上昇を図3に示す。ミルスケール単味では廃酸の精製に
必要なpH2〜5の確保が不可能であるが、ミルスケー
ルと金属鉄粉30%の混合粉の場合は必要なpHの確保
が可能である。さらには、混合粉の方が金属鉄粉単味の
場合よりpH上昇速度が早いという結果が得られた。遊
離塩酸濃度6%で40℃の廃塩酸に100g/lのミル
スケールまたは金属鉄粉の溶解した時の同様な結果を図
4、5に示す。
【0021】次に、廃酸にミルスケールを溶解した場
合、第二鉄が生成されるという欠点であるが、例えば塩
酸廃液にミルスケールが溶解しFeCl3 が生成して
も、金属鉄粉の混合粉の場合は、FeCl3 が直ちに金
属鉄粉と反応しFeCl2 となり、この欠点が解消され
る。次に、設備費についてであるが、本発明の場合は、
ミルスケール単独、または、金属鉄粉又は金属鉄粒単独
の場合に比べ、設備費が安価となる。本発明の溶解速度
が早いことによる。また、金属鉄粉又は金属鉄粒単独の
場合に比べ反応で発生する水素が少なく、ガススクラバ
ーは小型でよいという利点もある。
【0022】
【実施例】以下、実施例を示して具体的に本発明につい
て説明する。 (実施例1)ミルスケールとスチールグリッドの混合比
が100:0,80:20,70:30の3通りの混合
粉を調整し、内径50mmの充填槽に500mmの高さ
に充填し、ミルスケールとスチールグリッドの混合粉を
充填高さが500mmに保たれるように充填しながら、
充填槽より60℃に調整された廃塩酸を200ml/m
inで通液した。使用した廃塩酸は遊離塩酸濃度が3.
5wt%、FeCl2濃度が31.5wt%、FeCl
3 が0.6wt%であり、また、使用したミルスケール
とスチールグリッドの平均粒径はそれぞれ594、20
2μmであった。充填槽から排出された廃塩酸をNO5
Cの濾紙で濾過し、その濾過液の成分の分析結果を表1
に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(実施例2)ミルスケールとスチールグリ
ッドの混合比が70:30の混合粉を内径50mmの充
填槽に500mmの高さに充填し、ミルスケールとスチ
ールグリッドの混合粉を充填高さが500mmに保たれ
るように充填しながら、充填槽下部から60℃に調整さ
れた廃塩酸を200ml/minで通液した。充填槽か
ら排出された廃塩酸に、更にスチールグリッドを廃塩酸
1l当たり10gr添加し、空気2l/minを吹き込
みながら70℃一定で60分間攪拌後、NO5Cの濾紙
で濾過し、その濾過液の成分の分析結果を表2に示す。
なお、使用した廃塩酸は遊離塩酸濃度が3.5wt%、
FeCl2 濃度が31.5wt%、FeCl3 が0.6
wt%であり、また、使用したミルスケールとスチール
グリッドの平均粒径はそれぞれ594、202μmであ
った。
【0025】
【表2】
【0026】(実施例3)ミルスケールと転炉粗粒ダス
トの混合比が70:30と50:50の2通りの混合粉
を調整し、内径50mmの充填槽に500mmの高さに
充填し、ミルスケールと転炉粗粒ダストの混合粉を充填
高さが500mmに保たれるように充填しながら、充填
槽下部から60℃に調整された廃塩酸を200ml/m
inで通液した。充填槽から排出された廃塩酸に、更に
転炉粗粒ダストを廃塩酸1l当たり10gr添加し、空
気2l/minを吹き込みながら70℃一定で60分間
攪拌後、NO5Cの濾紙で濾過し、その濾過液の成分の
分析結果を表3に示す。なお、使用した廃塩酸は遊離塩
酸濃度が3.5wt%、FeCl2 濃度が31.5wt
%、FeCl3 が0.6wt%であり、また、使用した
ミルスケールと転炉粗粒ダストの平均粒径はそれぞれ5
94、154μmであった。
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、廃酸の精製用の中和
剤としてミルスケールに金属鉄粉又は金属鉄粒を混合す
ることで、安価で品質の優れたミルスケールを使用出来
る。また、この混合粉はミルスケール、または金属鉄粉
若しくは金属鉄粒の単味使用より中和速度が早く、中和
槽等の設備の小型化が可能となり、設備費の削減が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる廃酸精製方法の代表的なフロー
を示す図である。
【図2】廃硫酸へのミルスケール及びミルスケールと転
炉粗粒ダストの混合粉の溶解速度を示す図である。
【図3】廃硫酸へのミルスケール及びミルスケールと転
炉粗粒ダストの混合粉のpHの上昇を示す図である。
【図4】廃塩酸へのミルスケール及びミルスケールと転
炉粗粒ダストの混合粉の溶解速度を示す図である。
【図5】廃塩酸へのミルスケール及びミルスケールと転
炉粗粒ダストの混合粉のpHの上昇を示す図である。
【符号の説明】
1 ミルスケールホッパー 2 金属鉄粉又は金属鉄粒ホッパー 3 ミルスケール切り出し装置 4 金属鉄粉又は金属鉄粒切り出し装置 5 搬送コンベアー 6 充填槽 7 攪拌槽 8 冷却器 9 凝集槽 10 シックナー 11 クッションタンク 12 廃酸精製タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/62 CCU C02F 1/62 CCUZ CCW CCWB

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄を含む廃酸にミルスケールとミルスケ
    ールに対して重量比率10〜60%の金属鉄粉又は金属
    鉄粒を加え、廃酸のpHを2〜5として、Cr,Al,
    Si,P,Ni不純物を不溶化せしめ、これを分離除去
    することを特徴とする廃酸中の不純物の除去方法。
  2. 【請求項2】 鉄を含む廃酸にミルスケールとミルスケ
    ールに対して重量比率10〜60%の金属鉄粉又は金属
    鉄粒を加え、さらに空気を吹き込みながら金属鉄粉又は
    金属鉄粒を加えて、pHを2〜5に調整し、30〜12
    0分攪拌することで、Cr,Al,Si,P,Ni不純
    物を熟成させた後、これを分離除去することを特徴とす
    る廃酸中の不純物の除去方法。
JP8312493A 1996-11-25 1996-11-25 廃酸中の不純物の除去方法 Withdrawn JPH10152788A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8164701B2 (en) 2008-08-19 2012-04-24 Advanced Interconnect Materials, LLC. Liquid crystal display device

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US8164701B2 (en) 2008-08-19 2012-04-24 Advanced Interconnect Materials, LLC. Liquid crystal display device
US8681282B2 (en) 2008-08-19 2014-03-25 Altiam Services Ltd. Llc Liquid crystal display device

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