JPH01208332A

JPH01208332A - 酸化鉄の脱珪素方法

Info

Publication number: JPH01208332A
Application number: JP3206588A
Authority: JP
Inventors: Yatsuhiro Kawayoshi; 川良　八紘; Shizuo Yamanaka; 山中　静雄
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1988-02-15
Filing date: 1988-02-15
Publication date: 1989-08-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、酸化鉄、特にソフトフェライト用酸化鉄を製
造する際、得られる酸化鉄の珪素濃度を低減させる方法
に関する。

〔従来の技術〕

一般に、フェライト用酸化鉄は、鋼材などの塩酸酸洗廃
酸液を噴霧焙焼法または流動床焙焼方式で焙焼すること
によって、熱分解して塩酸を回収する際に副生ずる酸化
鉄を、その後適当な処理工程を経て得る方法を採ってい
る。

この酸洗廃液には、第１表に示すよ・うに、鋼材等から
溶出した鉄分とその他の不純物が溶解している。

第　　１　　表このように多量含むＳｉＯ□分では、第２表に示すフェ
ライト用酸化鉄としてＪＩＳ規格上要求される品質に適
合しない。

特に高透磁率が要求されるソフトフェライト用原料とし
ては、５ｉｎ２含有量が０．０１重量％未満、望ましく
は０．００５重量％以下であることが要求される。塩酸
廃液を、濾過を行わず直接焙焼した場合の酸化鉄の組成
は第３表のようになる。

したがって焙焼前に、通常の濾過法（限外濾過を含む）
を適用することも試みられたが、ＳｉＯ□は、はとんど
除去できないことが知られていた。そこで従来各種の脱
珪素法が提案されており、例えば、酸洗廃酸液に高分子
凝集剤を添加するもの（特開昭６１−３１０５６号公報
等）、酸洗廃酸液を加熱濃縮するもの（特開昭６１−５
３１２３号公報）、酸洗廃酸液を特殊濾過器を通過させ
るもの（特開昭６１−１４６３８４号公報等）等が提案
されている。また本出願人も、第４表に示す組成の低コ
ストのスラッジを凝集剤として利用する方法を提案して
いる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、鋼材に含まれるＳｉの存在形態を検討す
ると、例えば塩酸での酸洗の場合、５ｉＣｊ！４等の形
態で、廃酸中に溶解した後、瞬時に加水分解し、Ｓｉ（
ＯＨ）４で表わされるモノケイサンに変化する。このモ
ノケイサンは、極めて不安定な化合物で、容易に重合し
てケイサンポリマーを形成すると共に、一部は解離して
、Ｓｔ　（ＯＨ）　ｂ”−で表わされるケイサンイオン
として存在するようになる。

このケイサンポリマーは極めて微細なコロイドで、上記
従来の各濾過法ではほとんど除去できない。

そこで本発明の主たる目的は、上記ケイサンポリマーを
濾過しやすい形、大きさにすることにより、珪素分を効
率的に廃酸から除去する方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するための本発明は、鋼材の酸洗廃液に
酸化マグネシウムを添加した後、濾過し、得られる濾液
にアルミナを添加した後、濾過することを特徴とするも
のである。

〔作　用〕

本発明では、酸洗廃液に酸化マグネシウム粉末を添加し
て、ケイサンポリマーを吸着させ濾別した後、さらに濾
液にアルミナ粉末を添加し不該濾液中に残存するケイサ
ンポリマーを吸着させるものであるから、酸洗廃液中の
珪素分を十分除去できる。

〔発明の具体的構成〕

以下本発明をより具体的に説明する。

先ず第１図により本発明の具体的処理フローを説明する
と、鋼材等からの酸洗廃液（以下「廃酸」と略記する）
１に酸化マグネシウムＭｇＯ２を添加し、撹拌・混合３
した後、濾過４ｊる。この濾過４により、大部分の珪素
分が除去される。次いで、得られる濾液５に対し、ア、
ルミナＡＲｚ（ｈ６を添加し撹拌・混合）した後、濾過
８する。濾過４および濾過８により排出される各残渣９
．１０は集積され廃棄１）される。一方、前記濾過８に
よって得られる濾液１２は、通常の方法により焙焼１３
され、製品である酸化鉄１４が得られる。

次に、さらに好ましい処理フローを第２図により説明す
ると、この例では廃酸１に凝集剤１５を添加し、珪素分
を凝集１６させる点に特徴がある。

次いで廃酸に直接前述のよちにＭｇＯを添加するか、ま
たは破線で示すように、凝集剤液を一旦濾過１７し、゛
その濾液１８にＭｇＯを添加してもよい。その後の操作
は上記第１図で説明した方法と全く同一の手順で酸化鉄
を得る。

本発明で使用できる酸化マグネシウムは、一般に飲料水
や工業用水の浄化に使用されるものである。またアルミ
ナとしては、通常の吸着剤用としてのアルミナが使用可
能である。凝集剤としては、例えば、カチオン性、ノニ
オン性、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子凝集剤
等の公知の凝集―１を使用できる。

本発明では、上記酸化マグ未シらムおよびアルミナを、
必要によりさらにそれと凝集剤をも併用するものであり
、上記縁化マグネシウムおよびアルミナを各単独で使用
したのでは効果は薄り、所望の品質を満足しない。

すなわち、凝集剤のみ使用した場合は、濾過によるＳｉ
ｎｇの除去が最良条件で７０〜８０％まで可能であり、
この場合、酸化鉄中のＳｉｎｇが０．０４〜０．０７％
→０．０１〜０．０２％までに減少する。またＭｇＯの
みを、Ｏ６１〜１０　ｇ／ｊ！程度添加し濾過すれば、
Ｓｉｎｇの除去率は２０〜３０％である。さらに、Ａ　
Ｉ！ｔ、’ｓのみの使用では、添加量０．１〜１０ｇ／
ｊ！で、２０〜６０％の除去率となる。したがってこれ
らはいずれも単独使用では不十分であり、本発明に従っ
て上記２種または３種を組み合せ、１〜１０ｇ／ｌ添加
することにより、５ｉＯｚの除去率が９５％以上となり
、酸化鉄中のＳｉＯ□を０．０１０％以下にでき、ソフ
トフェライト用に十分使用できる。

〔実施例〕

次に実施例により本発明の効果をさらに具体的に説明す
る。

本実施例で使用した廃酸は下記組成を有する塩酸酸洗廃
液である。

ＨＣＩ　　　５％Ｆｅ　　　　１５０ｇ／ＪＳｉ　　　　　　８０■／１Ａｌ１　　　　　４０ｍｇ／ＩｔＭｎ　　　　　４５０ｍｇ／　ｊ！使用した薬品は、マグネシア（ＭｇＯ）特級薬品、アル
ミナ（Ａ　ｆ　ｚＯ，）特級薬品、凝集剤（カチオン系
）である。

゛濾過はミクロンフィルター（０，１μ径）による真空
濾過法を用いた。

テスト条件は、液温７０℃、撹拌２時間である。

上記テスト結果を第３図、第４図に示す。第３図は前記
第１図に記載の処理フローに従った場合の結果（■、■
は比較例、■は実施例）を示し、第４図は前記第２図の
処理フローの場合（■〜■は比較例、■は実施例）をそ
れぞれ示したものである。なお、両第３、第４図にはＭ
ｇＯ等の単独使用の例を比較例として併記しである。ま
た第３図、第４図における左側縦軸は廃酸中のＳｉ量を
、右側縦軸は最後に得られる濾液（焙焼直前）のＳｉ除
去率を目盛としたものである。酸化鉄中のＳｉ含有率は
この除去率に対応するものであるから、上記除去率等に
より本発明の効果を見ることができる。

なお横軸は廃酸への添加剤の配合量を示している。

さて第３図から、酸化マグネシウム、アルミナを各単独
で使用するより、本発明に従ってそれらを組み合わせて
使用した方が格段に上記除去率が高いことが判明した。

また第４図から、酸化マグネシウム、アルミナ、凝集剤
を各単独で使用するより組み合わせて使用した方が効果
が顕著であることが明らかとなった。なお同図■中、目
印は凝集剤添加後にＭｇＯを添加した場合を、○印は凝
集剤添加後、−旦濾過し、その濾液にＭｇＯを添加した
場合をそれぞれ示したものである。さらに同図■におい
て、例えば添加剤量１０ｇ／ｌのときの酸化鉄中の５ｔ
Ｏ２１）は０．００６％であり、ソフトフェライト用酸
化鉄として十分使用できることが判明した。

〔発明の効果〕

以上の通り、本発明によれば、酸洗廃液中の珪素分を極
めて効率的に除去でき、ソフトフェライト等に好適な酸
化鉄を得ることができる。

【図面の簡単な説明】第１図および第２図は本発明による処理フローを示す図
、第３図および第４図は本発明に従った場合の脱珪素効
果を示す図である。１・・・廃酸（酸洗廃液）、２・・・酸化マグネシウム
（Ｍｇ０）、６・・・アルミナ（Ａ＃ｚ（ｈ）、１５・
・・凝集剤。特許出願人　　住友金属１業株式会社　、−２１代理人
　弁理士永井義久・：５１．、゛し、・

Claims

【特許請求の範囲】

（１）鋼材の酸洗廃液に酸化マグネシウムを添加した後
、濾過し、得られる濾液にアルミナを添加した後、濾過
することを特徴とする酸化鉄の脱珪素方法。