JPH10148566A - ヒステリシス誤差の補償方法及びその機能付き計量装置 - Google Patents

ヒステリシス誤差の補償方法及びその機能付き計量装置

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JPH10148566A
JPH10148566A JP8320762A JP32076296A JPH10148566A JP H10148566 A JPH10148566 A JP H10148566A JP 8320762 A JP8320762 A JP 8320762A JP 32076296 A JP32076296 A JP 32076296A JP H10148566 A JPH10148566 A JP H10148566A
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curve
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hysteresis error
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒステリシス誤差を従来よりも精度良く補償
して高精度の計量値が得られるようにすること。 【解決手段】 ロードセルのヒステリシス特性を表す漸
減曲線4から漸増曲線3に折り返す今回の折返点2に至
った際に、今回の折返点2と前回の折返点1と既知の漸
増曲線1上の所定の中点qT1を選択する選択手段と、こ
れら選択した3つの点を通るようにして今回の折返点2
以降の漸増曲線3を表す数式を作成する数式作成手段
と、この作成した数式を使用してヒステリシス誤差を演
算する誤差演算手段と、ロードセルが出力した計量表現
値Rと計量表現値Rにおけるヒステリシス誤差DRの和
を計算してこの和を補償済み計量信号として生成する補
償済み計量信号生成手段と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、計量装置の計量
精度の向上を図るためにヒステリシス誤差を補償するヒ
ステリシス誤差の補償方法及びその機能付き計量装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の上記方法及び装置の一例が特開平
6−160164号公報に開示されており、この装置を
図11を参照して説明する。図11は、この計量装置が
備えているロードセルのヒステリシス特性を示し、横軸
はロードセルが出力する計量表現値Rを示し、縦軸はヒ
ステリシス誤差DRを示す。図11に示す荷重漸増曲線
1は、最小荷重(計量表現値Rが0)が掛かった計量装
置に荷重を増加させてゆき、荷重が最大荷重(計量表現
値RがRm )となるまでのヒステリシス誤差DRを示す
曲線であり、荷重漸減曲線2は最大荷重(計量表現値R
m )が掛かった計量装置から荷重を減少させてゆき、荷
重が最小荷重(計量表現値Rが0)となるまでのヒステ
リシス誤差DRを示す曲線である。この曲線1、2はヒ
ステリシス実験により得ることができ、荷重漸増曲線1
は(1)式により、荷重漸減曲線2は(2)式によりそ
れぞれ表すことができる。
【0003】 DR=a1 R+b1 2 +c1 3 ・・・・(1) DR=a2 R+b2 2 +c2 3 ・・・・(2) ただし、a1 、b1 、c1 、a2 、b2 、及びc2 は定
数である。計量装置のヒステリシス誤差の補償された計
量値CRは、 CR=R+DR ・・・・(3) の演算によって得られて出力される。つまり、(3)式
に現時点のロードセルの計量表現値Rを代入すればヒス
テリシス誤差の補償された計量値CRを得ることができ
る。なお、(3)式のDRを演算するために使用する式
を(1)式と(2)式のうちの何れかを選択する必要が
あるが、この選択方法は、現時点におけるロードセルの
計量表現値Rがそれよりも手前の計量表現値PRよりも
大きいか否かを判定することにより行う。即ち、現時点
の計量表現値Rが手前の計量表現値PRよりも大きい場
合は(1)式を選択し、小さい場合は(2)式を選択し
て使用する。
【0004】次に、図11に示す荷重漸減曲線4、及び
荷重漸増曲線3について説明する。図11に示す荷重漸
増曲線1に沿って推移する途中の折返点1で荷重が減少
した場合は、ヒステリシス誤差DRと計量表現値Rの関
係は、荷重漸減曲線4に沿って推移する。そして、荷重
漸減曲線4に沿って推移する途中の折返点2で荷重が増
加した場合は、ヒステリシス誤差DRと計量表現値Rの
関係は、荷重漸増曲線3に沿って推移すると考えられて
いる。この荷重漸増曲線3は、荷重漸増曲線1を表すヒ
ステリシス誤差DRから経験的に設定された数式(4)
を差し引いて得られる(6)式により表すことができ
る。そして、荷重漸減曲線4は、荷重漸減曲線2を表す
ヒステリシス誤差DRから経験的に設定された数式
(5)を差し引いて得られる(6)式により表すことが
できる。
【0005】 ΔR=−W02(Rm −R)/(Rm −R02) ・・・・(4) ΔR=−W01(R/R01) ・・・・(5) ただし、Rm は最大荷重の計量表現値、R02、R01は折
返点2、1における計量表現値である。この場合の計量
装置のヒステリシス誤差の補償された計量値CRは、 CR=R+(DR−ΔR) ・・・・(6) の演算によって得られて出力される。なお、(6)式に
より荷重漸増曲線3を求める場合は、DRを漸増曲線1
と対応する(1)式により算出し、ΔRを(4)式によ
り算出して代入する。そして、(6)式により荷重漸減
曲線4を求める場合は、DRを漸減曲線2と対応する
(2)式により算出し、ΔRを(5)式により算出して
代入する。以上のようにして計量装置のヒステリシス誤
差の補償された計量値CRを演算することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のヒ
ステリシス誤差の補償装置によると、(6)式の(DR
−ΔR)により表すことができる図11に示す荷重漸増
曲線3は、折返点2を通り、折返点1の上方を通過して
最大表現値Rm (DR=0)に至る曲線となっている。
ところが、ロードセルを使用した実験によると、折返点
2を通る荷重漸増曲線3は、図11に示す曲線となら
ず、図1に示すように、折返点1を通過して曲線1に沿
って最大表現値Rm (DR=0)に至ることが確認され
ている。
【0007】つまり、図1に示すように、漸増曲線1を
通って折返点1で折り返し、更に漸減曲線4を通って折
返点2で折り返して伸延する漸増曲線3は、R−DR座
標上の折返点2と折返点1の両方を通る曲線となるので
あるが、従来の補償方法では、漸増曲線3が折返点1を
通ることを予定していないので、このような漸増曲線3
に基づくヒステリシス補償では、高精度の計量値が得ら
れないという問題がある。
【0008】図1に示すように、漸増曲線3が折返点1
上を通過することは、以下の実験で立証されている。即
ち、この実験は、ロードセルが最小荷重0の状態で荷重
を徐々に増加させて(ヒステリシス誤差DRが漸増曲線
1上を矢印の方向に沿って推移する。)、計量表現値R
がR01(折返点1)となったときに荷重を徐々に減少さ
せる(ヒステリシス誤差DRが漸減曲線4上を矢印の方
向に沿って推移する。)。そして、計量表現値RがR02
(折返点2)となったときに荷重を再び徐々に増加させ
て(ヒステリシス誤差DRが漸増曲線3上を矢印の方向
に沿って推移する。)、計量表現値RがRm となるよう
にする。そして、上記のように荷重を徐々に増加、減少
させていく所定の各時点でロードセルに掛けている真の
荷重(又は質量)から計量表現値Rを減算してヒステリ
シス誤差DRを算出する。これによって、各計量表現値
Rにおけるヒステリシス誤差DRを知ることができ、折
返点1(R=R01)におけるヒステリシス誤差DRが漸
増曲線1上にあることを確認することができた。
【0009】本発明は、ヒステリシス誤差を従来よりも
精度良く補償して高精度の計量値が得られるヒステリシ
ス誤差の補償方法及びその機能付き計量装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るヒステ
リシス誤差の補償方法は、計量部のヒステリシス特性を
表す漸増曲線から漸減曲線に、又は漸減曲線から漸増曲
線に折り返す今回の折返点に至った際に、少なくとも当
該今回の折返点又はその近傍点と当該今回の折返点を通
る既知の漸増曲線又は漸減曲線上の前回の折返点又はそ
の近傍点を選択する段階と、これら選択した2つの点を
通るようにして上記今回の折返点以降の上記漸減曲線若
しくは上記漸増曲線、又はこれに近い曲線を表す数式を
作成する段階と、この作成した数式を使用してヒステリ
シス誤差を演算する段階と、上記計量部が出力した計量
表現値に対してヒステリシス誤差を補償する段階と、を
具備することを特徴とするものである。
【0011】第2の発明に係るヒステリシス誤差補償機
能付き計量装置は、計量部のヒステリシス特性を表す漸
増曲線から漸減曲線に、又は漸減曲線から漸増曲線に折
り返す今回の折返点に至った際に、少なくとも当該今回
の折返点又はその近傍点と当該今回の折返点を通る既知
の漸増曲線又は漸減曲線上の前回の折返点又はその近傍
点を選択する選択手段と、これら選択した2つの点を通
るようにして上記今回の折返点以降の上記漸減曲線若し
くは上記漸増曲線、又はこれに近い曲線を表す数式を作
成する数式作成手段と、この作成した数式を使用してヒ
ステリシス誤差を演算する誤差演算手段と、上記計量部
が出力した計量表現値に対してヒステリシス誤差を補償
して補償済み計量信号を生成する補償済み計量信号生成
手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0012】本発明は、計量部に掛かる荷重が増加から
減少に、又は減少から増加に変更した時は、荷重が変更
した後の計量部の出力する計量表現値とヒステリシス誤
差との関係を表す変更後のヒステリシス特性曲線(漸減
曲線又は漸増曲線)が、荷重が変更する前までの両者の
関係を示す変更前のヒステリシス特性曲線(漸増曲線又
は漸減曲線)と相違することに鑑みて、上記荷重が変更
した後のヒステリシス特性曲線を表す数式を作成して、
この作成した数式に基づいて変更後の計量表現値に対し
てヒステリシス誤差を補償することとし、この補償済み
計量信号を生成することができる。
【0013】そして、荷重が上記のようにして変更した
後の変更後のヒステリシス特性曲線は、荷重変更前のヒ
ステリシス特性曲線の終端部の今回の折返点とその荷重
変更前のヒステリシス特性曲線上の前回の折返点の2点
を通るので、この2点又はその近傍の2点を通る漸減曲
線若しくは漸増曲線、又はそれに近い曲線を荷重が変更
した後のヒステリシス特性曲線として作成するようにし
ている。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施形態のヒステ
リシス誤差補償機能付き計量装置(以下、単に「計量装
置」ともいう。)を説明する。この計量装置のヒステリ
シス誤差補償機能は、本発明のヒステリシス誤差の補償
方法を使用している。まず、この実施形態に係る計量装
置が備えているヒステリシス誤差補償機能の補償理論に
ついて説明する。図2は、この計量装置に設けられてい
るロードセル等の計量部のヒステリシス特性を示す。荷
重漸増曲線1は、計量部に最小荷重が掛かっている状態
(例えば荷重が0の状態)で荷重を増加させて最大荷重
m を掛けた時までの計量表現値(計量部の出力値)R
とヒステリシス誤差DRとの関係を示す曲線である。荷
重漸減曲線2は、計量部に最大荷重Rm が掛かっている
状態で荷重を減少させて最小荷重の0となるまでの計量
表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を示す曲線で
ある。これら荷重漸増曲線1及び荷重漸減曲線2は、発
明が解決しようとする課題で説明した通常のヒステリシ
ス実験で求めることができ、
【0015】 DR=A1 (Rm −R)+B1 (Rm −R)2 +C1 (Rm −R)3 (7) DR=A2 R+B2 2 +C2 3 ・・・・(8) の多項式で表すことができる。ただし、A1 、B1 、C
1 、A2 、B2 、及びC2 は定数である。(7)式は、
荷重漸増曲線1を表し、(8)式は、荷重漸減曲線2を
表す。
【0016】次に、図2に示す漸減曲線4の求め方を説
明する。この漸減曲線4は、計量表現値Rとヒステリシ
ス誤差DRとの関係が漸増曲線1上を推移している状態
で計量表現値がRm となる手前の折返点11 で荷重を除
去したときの計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの
関係を示す曲線である。まず、実験で荷重漸増曲線1上
の例えば3つの折返点の折返点11 、折返点12 、折返
点13 を定める。なお、各折返点11 、12 、13 にお
ける計量表現値をR11、R12、R13とする。次に、各折
返点11 、12 、13 から折り返して伸延する各荷重漸
減曲線41 、42 、43 のR11/3、R12/3、R13
3におけるヒステリシス誤差DR(R11/3)、DR
(R12/3)、DR(R13/3)を実験により測定して
求める。そして、これら〔R11/3、DR(R11
3)〕、〔R12/3、DR(R12/3)〕、〔R13
3、DR(R13/3)〕の3点の座標により、 DR(R/3)=E1 R+F1 2 +G1 3 ・・・(9) の関係式の定数E1 、F1 、G1 を3元一次連立方程式
を解いて求める。
【0017】同様にして、各折返点11 、12 、13
ら折り返して伸延する各荷重漸減曲線41 、42 、43
の2R11/3、2R12/3、2R13/3におけるヒステ
リシス誤差DR(2R11/3)、DR(2R12/3)、
DR(2R13/3)を実験により測定して求める。そし
て、これら〔2R11/3、DR(2R11/3)〕、〔2
12/3、DR(2R12/3)〕、〔2R13/3、DR
(2R13/3)〕の3点の座標を、 DR(2R/3)=E2 R+F2 2 +G2 3 ・・・(10) の関係式に代入して定数E2 、F2 、G2 を3元一次連
立方程式を解いて求める。
【0018】そして、実際の計量においてヒステリシス
誤差の補償を行う時は、図2に示す漸増曲線1上の折返
点1であることを判別し、折返点1の座標の計量表現値
R=R1 に基づいて(9)式と(10)式からDR(R
1 /3)とDR(2R1 /3)を算出し、図2に示すh
1 〔R1 、DR(R1 )〕、h2 〔2R1 /3、DR
(2R1 /3)〕、h3 〔R1 /3、DR(R1
3)〕の3点の座標を用いて、 DR=L1 R+M1 2 +N1 3 ・・・(11) の関係式の定数L1 、M1 、N1 を3元一次連立方程式
を解いて求める。この(11)式は、図2の漸減曲線4
を表す一般式である。つまり、折返点1の位置が漸増曲
線1上のどの位置にあっても漸減曲線4を(11)式で
表すことができる。従って、図2に示す漸減曲線4上を
通る計量がされている状態において、計量表現値がRで
あるときは、ヒステリシス誤差補償済み計量値CRを CR=R+DR ・・・・(12) の演算によって得られて出力することができる。
【0019】次に、漸増曲線5の求め方を説明する。こ
の漸増曲線5は、計量表現値Rとヒステリシス誤差DR
との関係が漸減曲線2上を推移している状態で計量表現
値が0となる手前の折返点1’で荷重を増加させたとき
の計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を示す
曲線である。この漸増曲線5は、漸減曲線4の場合と同
様にして求めることができる。まず、実験で図2に示す
荷重漸減曲線2上の例えば互いに異なる3つの折返点1
1 ’、12 ’、13 ’を定める。なお、各折返点
1 ’、12 ’、13 ’における計量表現値をR11’、
12’、R13’とする。次に、各折返点11 ’、
2 ’、13 ’から折り返して伸延する各荷重漸増曲線
1 、52 、53 の(Rm +2R11’)/3、(Rm
2R12’)/3、(Rm +2R13’)/3におけるヒス
テリシス誤差DR((Rm +2R11’)/3)、DR
((Rm +2R12’)/3)、DR((Rm +2
13’)/3)を実験により測定して求める。そして、
これら〔(Rm +2R11’)/3、DR((Rm+2R
11’)/3)〕、〔(Rm +2R12’)/3、DR
((Rm +2R12’)/3)〕、〔(Rm +2R13’)
/3、DR((Rm +2R13’)/3)〕の3点の座標
を、 DR((Rm +2R)/3) =E1 ’(Rm −R)+F1 ’(Rm −R)2 +G1 ’(Rm −R)3 ・・・(13) の関係式に代入して定数E1 ’、F1 ’、G1 ’を3元
一次連立方程式を解いて求める。
【0020】同様にして、各折返点11 ’、12 ’、1
3 ’から折り返して伸延する各荷重漸増曲線51
2 、53 上の(2Rm +R11’)/3、(2Rm +R
12’)/3、(2Rm +R13’)/3におけるヒステリ
シス誤差DR((2Rm +R11’)/3)、DR((2
m +R12’)/3)、DR((2Rm +R13’)/
3)を実験により測定して求める。そして、これら
〔(2Rm +R11’)/3、DR((2Rm +R11’)
/3)〕、〔(2Rm +R12’)/3、DR((2Rm
+R12’)/3)〕、〔(2Rm +R13’)/3、DR
((2Rm +R13’)/3)〕の3点の座標を、 DR((2Rm +R)/3) =E2 ’(Rm −R)+F2 ’(Rm −R)2 +G2 ’(Rm −R)3 ・・・(14) の関係式に代入して定数E2 ’、F2 ’、G2 ’を3元
一次連立方程式を解いて求める。
【0021】そして、実際の計量においてヒステリシス
誤差の補償を行う時は、図2に示す漸減曲線2上の折返
点1’であることを判別し、折返点1’の座標の計量表
現値R=R1 ’に基づいて(13)式と(14)式から
DR((Rm +2R1 ’)/3)とDR((2Rm +R
1 ’)/3)を算出し、図には示さないが、上記と同様
に、h1 ’〔R1 ’、DR(R1 ’)〕、h2 ’〔(R
m +2R1 ’)/3、DR((Rm +2R1 ’)/
3)〕、h3 ’〔(2Rm +R1 ’)/3、DR((2
m +R1 ’)/3)〕の3点の座標を、 DR=L1 ’(Rm −R)+M1 ’(Rm −R)2 +N1 ’(Rm −R)3 ・・・(15) の関係式に代入して定数L1 ’、M1 ’、N1 ’を3元
一次連立方程式を解いて求める。この(15)式は、図
2の漸増曲線5を表す一般式である。つまり、折返点
1’の位置が漸減曲線2上のどの位置にあっても漸増曲
線5を(15)式で表すことができる。従って、図2に
示す漸増曲線5上を通る計量がされている状態におい
て、計量表現値がRであるときは、ヒステリシス誤差補
償済み計量値CRを CR=R+DR ・・・・(12) の演算によって得られて出力することができる。
【0022】次に、図3に示す漸増曲線3の求め方を説
明する。この漸増曲線3は、計量表現値Rとヒステリシ
ス誤差DRとの関係が漸減曲線4上を推移している状態
で計量表現値が0となる手前の折返点2で荷重を増加さ
せたときの計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関
係を示す曲線である。この漸増曲線3は、漸減曲線4上
の今回の折返点2、即ちq2 〔R2 、DR(R2 )〕
と、前回の折返点1、即ちq1 〔R1 、DR(R1 )〕
と、漸増曲線1上の計量表現値R1 とRm の間の中点q
T1〔(Rm +R1 )/2、DR((Rm +R1 )/
2)〕と、の3点を(15)式の関係式に代入して定数
1 ’、M1 ’、N1 ’を3元一次連立方程式を解いて
求める。この(15)式は、図3の漸増曲線3を表す一
般式である。つまり、折返点2の位置が漸減曲線4上の
どの位置にあっても漸増曲線3をこの(15)式で表す
ことができる。従って、図3に示す漸増曲線3上を通る
計量がされている状態において、計量表現値がRである
ときは、ヒステリシス誤差補償済み計量値CRを(1
2)式の演算によって得られて出力することができる。
ただし、ヒステリシス誤差DR((Rm +R1 )/2)
は、既知の漸増曲線1を表す(7)式により演算して得
ることができる。
【0023】次に、図3に示す漸減曲線6の求め方を説
明する。この漸減曲線6は、計量表現値Rとヒステリシ
ス誤差DRとの関係が漸増曲線3上を推移している状態
で計量表現値がR1 となる手前の折返点3で荷重を除去
したときの計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関
係を示す曲線である。この漸減曲線6は、漸増曲線3上
の今回の折返点3、即ちq3 〔R3 、DR(R3 )〕
と、前回の折返点2、即ちq2 〔R2 、DR(R2 )〕
と、漸減曲線4上の計量表現値R2 と0の間の中点qT2
〔R2 /2、DR(R2 /2)〕と、の3点を(11)
式の関係式に代入して定数L1 、M1 、N1 を3元一次
連立方程式を解いて求める。この(11)式は、図3の
漸減曲線6(折返点3の計量表現値がR1 未満の場合の
曲線)を表す一般式である。つまり、折返点3の計量表
現値がR1 未満の場合において、この折返点3の位置が
漸増曲線3上のどの位置にあっても漸減曲線6をこの
(11)式で表すことができる。従って、図3に示す漸
減曲線6上を通る計量がされている状態において、計量
表現値がRであるときは、ヒステリシス誤差補償済み計
量値CRを(12)式の演算によって得られて出力する
ことができる。なお、ヒステリシス誤差DR(R2
2)は、既知の漸減曲線4を表す(11)式により演算
して得ることができる。
【0024】ただし、計量表現値Rとヒステリシス誤差
DRとの関係が図3に示す漸増曲線3上を推移している
状態で計量表現値がR1 又はそれ以上となる折返点3’
で荷重が減少したときの計量表現値Rとヒステリシス誤
差DRとの関係を示す曲線は、6’で表すことができ
る。この漸減曲線6’は、折返点2と無関係に定まるも
のであり、上記漸減曲線4と同様にして求めることがで
き、ヒステリシス誤差補償済み計量値CRを(12)式
の演算によって得られて出力することができる。
【0025】上記のように、本発明は、少なくとも今回
の折返点と前回の折返点に基づいてこれら2つの折返点
を通る曲線を求め、この求めた曲線を今回の折返点以降
の計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を示す
曲線と見なしてヒステリシス誤差の補正を行うこととし
ている。なお、今回の折返点と前回の折返点に基づいて
これら2つの折返点を通る曲線を求めたが、今回の折返
点の近傍点と前回の折返点の近傍点を通る曲線を求めて
この曲線を今回の折返点以降の計量表現値Rとヒステリ
シス誤差DRとの関係を示す曲線と見なしてもよい。そ
して、今回の折返点と前回の折返点を通る曲線に近い曲
線を求めてこの曲線を今回の折返点以降の計量表現値R
とヒステリシス誤差DRとの関係を示す曲線と見なして
もよい。
【0026】次に、上記ヒステリシス誤差補正の理論を
適用した一実施形態に係る計量装置を各図を参照して説
明する。図5は、この計量装置の電気回路を示すブロッ
ク図である。11は計量部、12は信号処理部及び増幅
器、13はアナログ・デジタル変換器(A/D変換器)
であり、14は中央演算処理装置(CPU)、15は出
力装置である。
【0027】計量部11は、載荷された物品の重量と対
応するアナログ計量信号(アナログ計量表現値)を出力
するロードセルであり、ヒステリシス特性を有してい
る。この計量部11から出力されたアナログ計量信号を
信号処理部及び増幅器12により適切な信号に処理して
増幅する。A/D変換器13は、信号処理部及び増幅器
12から出力されたアナログ計量信号をデジタル変換し
てデジタル計量信号(デジタル計量表現値)を出力す
る。
【0028】CPU14は、記憶部(図示せず)に記憶
されている所定のプログラムに従って、ヒステリシス特
性を有する計量部11の出力するデジタル計量表現値に
対してヒステリシス誤差を補償してヒステリシス誤差補
償済みの計量信号を出力するものである。このCPU1
4及び記憶部に記憶されているプログラムは、選択手
段、数式作成手段、誤差演算手段、及び補償済み計量信
号生成手段を構成している。
【0029】選択手段は、計量部のヒステリシス特性を
表す漸増曲線から漸減曲線に、又は漸減曲線から漸増曲
線に折り返す今回の折返点に至った際に、当該今回の折
返点と、当該今回の折返点を通る既知の漸増曲線又は漸
減曲線上の前回の折返点と、その既知の漸増曲線上の前
回の折返点と最大計量表現値Rm との中点又はその既知
の漸減曲線上の前回の折返点と最小計量表現値0との中
点と、を選択する手段である。なお、今回の折返点以降
のヒステリシス曲線を求めるために選択する3つの点の
うちの1つに上記中点を選択しているが、中点を選択す
る理由は、他の選択した2点と間隔を隔てている点を選
択することにより正確にヒステリシス曲線を求めること
ができるからである。従って、他の選択した2点と間隔
を隔てている点であればよく、この中点に限る必要がな
い。
【0030】数式作成手段は、選択手段が選択した3つ
の点を通るようにして今回の折返点以降の漸減曲線又は
漸増曲線を表す数式を作成する手段である。誤差演算手
段は、数式作成手段が作成した数式に計量表現値Rを代
入してヒステリシス誤差DRを演算する手段である。補
償済み計量信号生成手段は、計量部が出力した計量表現
値Rとヒステリシス誤差DRを加算して補償済み計量信
号CRを生成する手段である。出力手段15は、CPU
14から出力されたヒステリシス誤差補償済み計量信号
CRを表示する表示装置である。なお、記憶部は、図2
に示す漸増曲線1を表す多項式(7)と漸減曲線2を表
す多項式(8)を予め記憶しているし、計量部11が出
力したデジタル計量表現値、選択手段が選択した折返点
等のR−DR平面上の座標位置、多項式作成手段が作成
した多項式、誤差演算手段が演算したヒステリシス誤
差、及び補償済み計量信号生成手段が生成した補償済み
計量信号等を記憶することができるものである。
【0031】次に、上記構成のヒステリシス誤差補償機
能付き計量装置の処理手順を図4、図6乃至図8等を参
照して説明する。まず、図6に示すフローチャートにお
いて、ロードセル11に物品の荷重が掛かり、ロードセ
ル11が計量表現値Rを順次出力すると、CPU14
は、その順次出力された計量表現値Rを読み込み(S1
00)、計量表現値Rを読み込む度に、この今回読み込
んだ計量表現値Rが前回読み込んだ計量表現値PRより
も大きいか否か(R≧PR)を判定する(S102)。
この判定によって荷重が漸増しているか、又は漸減して
いるかを判定することができる。そして、ステップ10
2において、荷重が漸増しておりYESと判定した場合
に折返点があったか否かを判定し(S104)、このス
テップ104において、現在は、荷重が漸増している状
態であり、折返点があったとしてYESと判定した場合
は、この今回の折返点以降の新たなヒステリシス荷重漸
増曲線を表す多項式を数式作成手段が作成する(S10
6)。
【0032】このように折返点を判定する度に荷重漸増
曲線を表す多項式を作成する理由は、今回の折返点以降
の計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を表す
曲線が今回の折返点以前の曲線と相違しているからであ
り、前の曲線ではヒステリシス誤差を適切に補正するこ
とができないからである。この新たなヒステリシス荷重
漸増曲線を表す多項式の計算の仕方は上記理論の説明通
りであり、図7を参照して後述する。そして、この新た
な荷重漸増曲線を表す多項式が求められると、誤差演算
手段がこの多項式に計量表現値Rを代入してヒステリシ
ス誤差DRを算出し(S108)、補償済み計量信号生
成手段が計量表現値Rとこの算出したヒステリシス誤差
DRの和を求めて補償済み計量信号CRを演算する(S
110)。そして、今回得られた計量表現値RをPRと
して記憶部に記憶する(S112)。この今回記憶した
計量表現値PRは、次回のステップ102において、前
回の計量表現値として使用される。次に、CPU14
は、演算して得られた補償済み計量信号CRを出力する
と(S114)、出力手段15がこの補償済み計量信号
CRを表示する。しかる後に、ステップ100に戻り上
記処理を繰り返して行う。
【0033】ただし、ステップ104において、折返点
ではなくNOと判定した場合は、ヒステリシス誤差DR
を表す荷重漸増曲線に変更がないので、新たに多項式を
作成する必要がなく、現在使用しているその荷重漸増曲
線と対応する多項式によって今回得られた計量表現値R
におけるヒステリシス誤差DRを算出する(S10
8)。
【0034】上記ステップ104〜108は、ステップ
102において今回の計量表現値Rが前回の計量表現値
PRよりも大きいと判定した場合の処理であるが、ステ
ップ102において今回の計量表現値Rが前回の計量表
現値PRよりも小さいと判定した場合は、以下のステッ
プ116〜120の処理を行う。
【0035】即ち、ステップ102において、荷重が漸
減しておりNOと判定した場合に折返点があったか否か
を判定し(S116)、ステップ116において、折返
点があったとしてYESと判定した場合は、この今回の
折返点以降の新たなヒステリシス荷重漸減曲線を表す多
項式を数式作成手段が作成する(S118)。そして、
この新たな荷重漸減曲線を表す多項式が求められると、
誤差演算手段がこの多項式に計量表現値Rを代入してヒ
ステリシス誤差DRを算出する(S120)。このよう
に、ヒステリシス誤差DRが算出されると、上記と同様
に、補償済み計量信号CRを演算し(S110)、計量
表現値RをPRとして記憶部に記憶する(S112)。
次に、この演算して得られた補償済み計量信号CRを出
力すると(S114)、出力手段15が補償済み計量信
号CRを表示する。しかる後に、ステップ100に戻り
上記処理を繰り返して行う。
【0036】ただし、ステップ116において、折返点
ではなくNOと判定した場合は、上記と同様に、ヒステ
リシス誤差DRを表す荷重漸減曲線に変更がないので、
現在使用しているその荷重漸減曲線と対応する多項式に
よって今回得られた計量表現値Rにおけるヒステリシス
誤差DRを算出する(S120)。
【0037】次に、図6に示すステップ106、118
における荷重漸増曲線と荷重漸減曲線を表す多項式の作
成手順を図7及び図8に示すフローチャートを参照して
説明する。なお、一般的な場合を想定して、図4に示す
ように、ロードセル11に掛かる荷重が漸増と漸減を繰
り返して、既にN個の漸増から漸減に折り返す各折返点
(各折返点の計量表現値をRRj (j=1、・・・、
N)とする。)とN個の漸減から漸増に折り返す各折返
点(各折返点の計量表現値をRLj (j=1、・・・、
N)とする。)を通過してきたとする。ただし、RR
j+1 <RRj 、RLj+1 >RLj とする。そして、漸増
曲線及び漸減曲線を表す多項式の作成のための便宜上、
計量表現値RL0 とRRN+1 を0とし、計量表現値RR
0 とRLN+1をRm とする。つまり、
【0038】 Rm =RR0 >RR1 >・・・>RRj >RRj+1 >・・・ ・・>RRN >RRN+1 =0 ・・・・(16) 0=RL0 <RL1 <・・・<RLj <RLj+1 <・・・ ・・<RLN <RLN+1 =Rm ・・・・(17) である。
【0039】初めに、ステップ118における荷重漸減
曲線を表す多項式の作成手順を図7及び図4を参照して
説明する。今、図4に示すヒステリシス誤差が荷重漸増
曲線7に沿って推移しており、荷重が漸増から漸減に変
化する折返点TN が判別されたとする。この折返点TN
の計量表現値R=R1 とする。ここで、計量表現値R1
=RR0 であるか否かを判定し(S200)、R1 =R
0 でありYESと判定した場合は、荷重が図4に示す
m で漸増から漸減に変化したと認められるので、今回
以降のヒステリシス誤差を演算する多項式として、予め
記憶部に記憶している漸減曲線2を表す多項式(8)を
使用する(S202)。そして、ステップ200におい
て、R1 ≠RR0 でありNOと判定した場合(R1 <R
m )は、漸減曲線8を表す多項式を以下のように計算す
る。
【0040】まず、 RRj+1 ≦R1 <RRj (j=0、1、・・・、N)・・・(18) を満足するjを見出す(S204)。次に、j=0であ
るか否かを判定し(S206)、j=0でありYESと
判定した場合は、このj=0に対応する漸減から漸増に
変化する前回の折返点T0 における計量表現値RLj
RL0 (j=0)である。即ち、荷重が0の時に漸減か
ら漸増に折り返してヒステリシス誤差DRが漸増曲線1
に沿って推移してきたと認められる。従って、漸減曲線
8の多項式を求めるために、今回得られた計量表現値R
1 を(9)式と(10)式に代入してDR(R1 /3)
とDR(2R1 /3)を算出し(S208)、そして、
図2に示すようにしてh1 〔R1 、DR(R1 )〕、h
2 〔2R1 /3、DR(2R1 /3)〕、h3 〔R1
3、DR(R1 /3)〕の3点の座標を用いて、(1
1)式の定数L1 、M1 、N1 を3元一次連立方程式を
解いて求める(S210)。これによって、(11)式
の多項式を作成することができる。そして、この作成さ
れた漸減曲線8を表す多項式を出力すると共に記憶する
(S214)。次回のヒステリシス補償処理のために、
個数Nをj+1とし(S216)、N個目の折返点TN
の計量表現値RRN をR1 としてそれぞれ記憶し(S2
18)、更に、ステップ210又は212で作成した多
項式(11)により、ヒステリシス誤差DR(RRN
とDR((Rm +RRN )/2)を算出して記憶すると
共に、新たなNに対してRRN+1 を0とし、RLN+1
m としてそれぞれ記憶する(S220)。このDR
(RRN )とDR((Rm +RRN )/2)は、図8に
示すステップ312で使用される。しかる後に、ステッ
プ120に進む。
【0041】なお、ステップ206において、j≠0で
ありNOと判定した場合は、図3に示す漸減曲線6の多
項式を作成した上記手順に従って処理を行う。即ち、q
1 〔R1 、DR(R1 )〕、q2 〔RLj 、DR(RL
j )〕、qT2〔RLj /2、DR(RLj /2)〕の3
点の座標を用いて、(11)式の定数L1 、M1 、N1
を3元一次連立方程式を解いて求めて(11)式の多項
式を作成する(S212)。そして、この作成した多項
式を出力すると共に記憶し(S214)、上記と同様
に、ステップ216、218、220の処理を行い、ス
テップ120に進む。
【0042】次に、ステップ106における荷重漸増曲
線を表す多項式の作成手順を図4及び図8を参照して説
明する。今、図4に示すヒステリシス誤差が荷重漸減曲
線8に沿って推移しており、荷重が漸減から漸増に変化
する折返点TN ’(図示せず)が判別されたとする。こ
の折返点TN ’の計量表現値R=R1 (図示せず)とす
る。ここで、計量表現値R1 =RL0 であるか否かを判
定し(S300)、R1 =RL0 でありYESと判定し
た場合は、荷重が図4に示す0で漸減から漸増に変化し
たと認められるので、今回以降のヒステリシス誤差を演
算する多項式として、予め記憶部に記憶している漸増曲
線1を表す多項式(7)を使用する(S302)。そし
て、ステップ300において、R1 ≠RL0 でありNO
と判定した場合(R1 >0)は、漸増曲線8’(図示せ
ず)を表す多項式を以下のように計算する。
【0043】まず、 RLj+1 ≧R1 >RLj (j=0、1、・・・、N)・・・(19) を満足するjを見出す(S304)。次に、j=0であ
るか否かを判定し(S306)、j=0でありYESと
判定した場合は、このj=0に対応する漸増から漸減に
変化する前回の折返点T0 ’(図示せず)における計量
表現値RRj はRRm (j=0)である。即ち、荷重が
m の時に漸増から漸減に折り返してヒステリシス誤差
DRが漸減曲線2に沿って推移してきたと認められる。
従って、漸増曲線8’の多項式を求めるために、今回得
られた計量表現値R1 を(12)式と(13)式に代入
してDR((Rm +2R1 )/3)とDR((2Rm
1)/3)を算出し(S308)、そして、図2で説
明したようにして〔R1 、DR(R1 )〕、〔(Rm
2R1 )/3、DR((Rm +2R1 )/3)〕、
〔(2Rm +R1 )/3、DR((2Rm +R1 )/
3)〕の3点の座標を用いて、(15)式の定数
1 ’、M1 ’、N1 ’を3元一次連立方程式を解いて
求める(S310)。これによって、(15)式の多項
式を作成することができる。そして、この作成された漸
増曲線8’を表す多項式を出力すると共に記憶する(S
314)。次回のヒステリシス補償処理のために、個数
Nをj+1とし(S316)、N個目の折返点TN ’の
計量表現値RLN をR1 としてそれぞれ記憶し(S31
8)、更に、ステップ310、又は312で作成した多
項式(14)、又は(15)により、ヒステリシス誤差
DR(RLN )とDR(RLN /2)を算出して記憶す
ると共に、新たなNに対してRRN+1 を0とし、RL
N+1 をRmとしてそれぞれ記憶する(S320)。この
DR(RLN )とDR(RLN /2)は、図7に示すス
テップ212で使用される。しかる後に、ステップ10
8に進む。
【0044】なお、ステップ306において、j≠0で
ありNOと判定した場合は、図3に示す漸増曲線3の多
項式を作成した上記手順に従って処理を行う。即ち、
〔R1、DR(R1 )〕、〔RRj 、DR(R
j )〕、〔(Rm +RRj )/2、DR((Rm +R
j )/2)〕の3点の座標を用いて、(15)式の定
数L1 ’、M1 ’、N1 ’を3元一次連立方程式を解い
て求めて(15)式の多項式を作成する(S312)。
そして、この作成した多項式を出力すると共に記憶し
(S314)、上記と同様に、ステップ316、31
8、320の処理を行い、ステップ108に進む。
【0045】ただし、上記実施形態の計量装置に対して
以下に説明する機能を付加しておくことが好ましい。つ
まり、図3に示すように、ヒステリシス誤差DRが漸減
曲線4に沿って推移し、折返点2で折り返しがあり、次
に漸増曲線3を表す多項式を作成する際に、折返点1の
計量表現値R1 と計量表現値Rm との差が比較的大きい
と判定手段が判定した場合は、連立方程式を解いて(1
1)式を作成するために選択する3つの点の1つとして
計量表現値R1 とRm の中点のqT1〔(Rm +R1 )/
2、DR((Rm +R1 )/2)〕を既知通過点として
選択して(15)式を求めることとする。この場合は、
計量表現値(Rm +R1 )/2とR1 との距離が比較的
長いので、ヒステリシス曲線を表す(15)式を精度良
く求めることができる。しかし、図9に示すように、折
返点1の計量表現値R1 と計量表現値Rm とが非常に近
づいており、しかも、今回の折返点2と前回の折返点1
との間隔が比較的広い(R1 とR2 の間隔が比較的広
い)と判定手段が判定した場合は、中点のqT1を選択せ
ずに、今回の折返点2の計量表現値R2 と前回の折返点
1の計量表現値R1 との中点q3 〔(R1 +R2 )/
2、DR((R1 +R2)/2)〕を選択するように自
動的に切り換える構成とする。この場合は、計量表現値
(R1 +R2 )/2とR1 及びR2 との各距離が比較的
長いので、ヒステリシス曲線を表すことができる(1
5)式を精度良く求めることができる。
【0046】なお、中点q3 は未知であるので、ヒステ
リシス誤差DR((R1 +R2 )/2)は、漸増曲線1
上の計量表現値(R1 +R2 )/2におけるヒステリシ
ス誤差DRに対して今回の折返点2のオフセット値WO2
(折返点2と漸増曲線1とのDR方向の距離)に依存す
る経験的に得られた値H1 を加算した値とする(図9参
照)。 H1 =K1 O2 ・・・・(20) ただし、K1 は経験的に定めた係数である。
【0047】また、上記機能と同等の機能を図3に示す
漸減曲線6と図10に示す漸減曲線6を表す多項式を作
成する場合に適用するように設けることが好ましい。つ
まり、図3に示すように、ヒステリシス誤差DRが漸増
曲線3に沿って推移し、折返点3で折り返しがあり、次
に漸減曲線6を表す多項式を作成する際に、折返点2の
計量表現値R2 と計量表現値0との差が比較的大きいと
判定手段が判定した場合は、連立方程式を解いて(1
1)式を作成するために選択する3つの点の1つとして
計量表現値R2 と0の中点のqT2〔R2 /2、DR(R
2 /2)〕を既知通過点として選択して(11)式を求
めることとする。この場合は、計量表現値R2 /2と0
との距離が比較的長いので、ヒステリシス曲線を表すこ
とができる(11)式を精度良く求めることができる。
しかし、図10に示すように、折返点2の計量表現値R
2 と計量表現値0とが非常に近づいており、しかも、今
回の折返点3と前回の折返点2との間隔が比較的広い
(R2 とR3 の間隔が比較的広い)と判定手段が判定し
た場合は、中点のqT2を選択せずに、図10に示す今回
の折返点3の計量表現値R3 と前回の折返点2の計量表
現値R2 との中点q3 〔(R2 +R3 )/2、DR
((R2 +R3 )/2)〕を選択するように自動的に切
り換える構成とする。この場合は、計量表現値(R2
3 )/2とR2 及びR3 との各距離が比較的長いの
で、ヒステリシス曲線を表すことができる(11)式を
精度良く求めることができる。
【0048】なお、中点q3 は未知であるので、ヒステ
リシス誤差DR((R2 +R3 )/2)は、漸減曲線2
上の計量表現値(R2 +R3 )/2におけるヒステリシ
ス誤差DRに対して今回の折返点3のオフセット値WO3
(折返点3と漸減曲線2とのDR方向の距離)に依存す
る経験的に得られた値H2 を加算した値とする(図10
参照)。 H2 =K2 O3 ・・・・(21) ただし、K2 は経験的に定めた係数である。
【0049】また、上記実施形態では、ヒステリシス曲
線を3次関数の多項式により表したが、本発明は3次関
数の多項式により表すことに限定するものではない。つ
まり、多項式以外の数式により表すことができる場合は
その数式により表すこととしてもよい。更に、ロードセ
ル11のヒステリシス特性が2次関数の多項式により表
すことができる場合や、近似できる場合は、その2次関
数の多項式により表すこととしてもよい。ただし、この
2次関数の多項式は、計量表現値Rとヒステリシス誤差
DRの平面上の2つの既知通過点の座標に基づいて作成
することができるので、例えば今回の折返点と前回の折
返点の2点を既知通過点として選択してこの2次関数の
多項式を求めることができる。そして、上記実施形態と
同様に、この求めた数式や、2次関数の多項式に現在の
計量表現値Rを代入してヒステリシス誤差DRを演算
し、計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの和を演算
してヒステリシス誤差補償済み計量値を出力することが
できる。
【0050】そして、ヒステリシス誤差補償済み計量値
を計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの和により求
めたが、ヒステリシス誤差補償の必要な精度に応じて計
量表現値Rとヒステリシス誤差DRを他の演算式により
演算してヒステリシス誤差補償済み計量値を求めてもよ
い。
【0051】更に、本発明のヒステリシス誤差の補償方
法及びその機能付き計量装置は、ヒステリシス誤差を有
する例えば歪ゲージ式ロードセル、磁歪式ロードセル、
静電容量式ロードセル等の全ての計量器に適用すること
ができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によると、計量部に掛かる荷重が
増加から減少に、又は減少から増加に変更した後の変更
後のヒステリシス特性曲線は、荷重変更前のヒステリシ
ス特性曲線の終端部の今回の折返点とその荷重変更前の
ヒステリシス特性曲線上の前回の折返点の2点を通るの
で、この2点を通る漸減曲線若しくは漸増曲線、又はそ
れに近い曲線を荷重が変更した後のヒステリシス特性曲
線として作成するようにしている。そして、この作成し
た数式に基づいて変更後の計量表現値のヒステリシス誤
差を補償することとしているので、従来よりも精度の高
い補償済み計量信号を生成することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るヒステリシス誤差
補償機能付き計量装置の計量部における計量表現値Rと
ヒステリシス誤差DRとの関係を示す図である。
【図2】同実施形態に係る計量部の計量表現値Rとヒス
テリシス誤差DRとの関係を示す図である。
【図3】同実施形態に係る計量部の計量表現値Rとヒス
テリシス誤差DRとの関係を示す図である。
【図4】同実施形態に係る計量部の計量表現値Rとヒス
テリシス誤差DRとの関係を示す図である。
【図5】同実施形態に係る同計量装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図6】同実施形態に係る同計量装置のヒステリシス誤
差の補償手順を示すフローチャートである。
【図7】同実施形態に係る同計量装置における荷重漸減
曲線を表す多項式を作成する手順を示すフローチャート
である。
【図8】同実施形態に係る同計量装置における荷重漸増
曲線を表す多項式を作成する手順を示すフローチャート
である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る計量装置における
荷重漸増曲線を表す多項式を作成する手順の説明に使用
した計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を示
す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る計量装置におけ
る荷重漸減曲線を表す多項式を作成する手順の説明に使
用した計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を
示す図である。
【図11】従来のヒステリシス補償の計量装置における
荷重漸増減曲線を表す多項式を作成する手順の説明に使
用した計量表現値Rとヒステリシス誤差DRとの関係を
示す図である。
【符号の説明】
1、3 荷重漸増曲線 2、4 荷重漸減曲線 11 ロードセル 14 CPU

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量部のヒステリシス特性を表す漸増曲
    線から漸減曲線に、又は漸減曲線から漸増曲線に折り返
    す今回の折返点に至った際に、少なくとも当該今回の折
    返点又はその近傍点と当該今回の折返点を通る既知の漸
    増曲線又は漸減曲線上の前回の折返点又はその近傍点を
    選択する段階と、これら選択した2つの点を通るように
    して上記今回の折返点以降の上記漸減曲線若しくは上記
    漸増曲線、又はこれに近い曲線を表す数式を作成する段
    階と、この作成した数式を使用してヒステリシス誤差を
    演算する段階と、上記計量部が出力した計量表現値に対
    してヒステリシス誤差を補償する段階と、を具備するこ
    とを特徴とするヒステリシス誤差の補償方法。
  2. 【請求項2】 計量部のヒステリシス特性を表す漸増曲
    線から漸減曲線に、又は漸減曲線から漸増曲線に折り返
    す今回の折返点に至った際に、少なくとも当該今回の折
    返点又はその近傍点と当該今回の折返点を通る既知の漸
    増曲線又は漸減曲線上の前回の折返点又はその近傍点を
    選択する選択手段と、これら選択した2つの点を通るよ
    うにして上記今回の折返点以降の上記漸減曲線若しくは
    上記漸増曲線、又はこれに近い曲線を表す数式を作成す
    る数式作成手段と、この作成した数式を使用してヒステ
    リシス誤差を演算する誤差演算手段と、上記計量部が出
    力した計量表現値に対してヒステリシス誤差を補償して
    補償済み計量信号を生成する補償済み計量信号生成手段
    と、を具備することを特徴とするヒステリシス誤差補償
    機能付き計量装置。
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