JP4771391B2 - 計重装置のヒステリシス補正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は計重装置、例えばトラックスケールのヒステリシス補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、計量装置にはヒステリシス現象が見られる。例えばトラックスケールの、のせ台にはトラックがのり、その全重量がのせ台を支持しているロードセルにより計重されるのであるが、このような実際の計重を行う前に、のせ台への荷重対ロードセルの出力特性の較正テストが行われる。のせ台に分銅を順次のせて行き、ロードセルの出力が読みとられる。秤量値(最大荷重)まで分銅をのせ、次にのせていた分銅を順次、取り下ろして行くのであるが、0→最大荷重まではのせ台の荷重−ロードセルの出力の関係はほぼ直線的である。然しながら、最大荷重→0への荷重の漸減時にはロードセルの出力は、のせ台への荷重値が同一であっても図3又は図4のK2 又はK4 で示されるように若干、大きくなる。これがいわゆるヒステリシス現象であるが、のせ台のたわみの残りやロードセル自体の機構の変化などが起因しているものと考えられる。このようなヒステリシス現象を実測して真の荷重を得るための補正方法は種々、提案されている。
【0003】
例えば特開平6−160164号公報では、その特許請求の範囲に記載されているように、「所与の荷重進捗履歴において、最小および最大荷重間に生じるヒステリシス効果に対して電子秤量スケールの出力を補正する方法であって、前記最大から前記最小荷重にまでにわたる前記スケールの増加線形特性値を表す、経験的に得られた多項式を記憶するステップ、前記最大から前記最小荷重までにわたる前記スケールの減少線形特性値を表す、経験的に得られた多項式を記憶するステップ、前記経験的に得られた増加線形多項式を組み込み、それらのずれを表す増加重量補正式を記憶するステップ、前記経験的に得られた減少線形多項式を組み込み、それらのずれを表す減少重量補正式を記憶するステップ、前記スケールに加えられた荷重の表現値Rを得るステップ、前記表現値Rを、記憶されている以前の荷重表現値PRと比較するステップ、前記表現値Rが前記荷重進捗の反転を表すとき、前記以前の表現値PRに対するオフセットを値WOとして決定するステップ、前記表現値Rが前記以前の表現値PRより大きいとき、前記増加重量式へ適用する前記表現値RおよびWOとして、補正値を得、前記表現値Rが前記以前の表現値PRより小さいとき、前記減少重量式へ適用する前記表現値RおよびWOとして、補正値を得るステップ、前記補正値の量だけ、前記表現値Rを調節するステップ、前記調節値を出力するステップ、および次に得られる表現値Rと比較するために、前記調節値を前記以前の表現値PRとして記憶するステップ、から成ることを特徴とする方法」が記載されている。
然しながら、以上の各ステップを実行することは相当な演算処理が必要となる。
【0004】
また、特開平10−148566号公報では、上記公報に対して履歴曲線を実験で求めた結果、誤りがあるとして、これを改良した技術を提案している。これによれば、その解決手段の項で述べているように「ロードセルのヒステリシス特性を表す漸減曲線から漸増曲線に折り返す今回の折返点に至った際に、今回の折返点と前回の折返点と既知の漸増曲線上の所定の中点を選択する選択手段と、これら選択した3つの点を通るようにして今回の折返点以降の漸増曲線を表す数式を作成する数式作成手段と、この作成した数式を使用してヒステリシス誤差を演算する誤差演算手段と、ロードセルが出力した計量表現値Rと計量表現値Rにおけるヒステリシス誤差DRの和を計算してこの和を補償済み計量信号として生成する補償済み計量信号生成手段と、を具備する。」技術であるが、上記公報と同様な多数の演算ステップを必要とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、演算処理を簡単化し、従ってコストを低下させる計重装置のヒステリシス補正方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題は、計重装置ののせ台にのせる荷重を零から漸次大きくして行き、漸次小さくして行った時の出力のヒステリシス分の補正方法において、予め求められた、荷重を零から漸次大きくして行き秤量荷重から小さくして行って得られる荷重の出力特性値データを、零から秤量荷重の間で複数区間に分け、これら区間毎に所定の補正値を定めるようにし、荷重に対応する区間の該補正値で出力値を補正することを特徴とする計重装置のヒステリシス補正方法、によって解決される。
以上の方法によって演算工程を簡略化し、コストを低下させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
一般に、計重装置のヒステリシス曲線は図1に示すような変化を示す。すなわち、荷重表示値Wはのせ台に分銅を順次のせていくことにより、総和がW1、W2と増加していき、この計重装置の秤量荷重表示値Wmまで分銅をのせ、次いでのせ台から、この、のせた分銅を順次、下ろしていく。計重装置の出力はA及びBのように変化する。Aはほぼ直線的に増加する。これは計重装置の出力値が直線的に増加するようにデータ処理をおこなっているからである。Bは上向きに凸形状の曲線となる。これは荷重を減少させていくときにのせ台のたわみが残っており、このためいく分か出力が大きめになるためである。
本発明によれば、秤量荷重表示値Wmとゼロ荷重表示値との間を複数の区間に分割する。図示の例では3分割した。図2に示すようにゼロからW1の区間ではh1、W1〜W2の区間ではh2、W2〜Wmの区間ではh3とヒステリシス補正値を定め、荷重を漸増していく時はAはほぼ直線的に増加するので計重装置の出力値をそのまま表示する。荷重を漸減していく時には、出力はBの曲線に沿って減少していくのであるが、この時には、ヒステリシス補正値h1、h2、h3を出力から減ずるようにし、直線Aに近づくようにしている。これらの補正は計重装置の制御部でおこなわれる。これによって、簡単な演算で迅速にこの計量装置ののせ台にのせた被計重量物の重量を漸増から漸減させていった場合でも、許容精度範囲内で測定することができる。
【0008】
【実施例】
次に本発明の実施例におけるトラックスケールのヒステリシス補正方法について説明する。なお秤量荷重もしくは最大荷重は40トンであり、1目量は10kgとする。
図3は第1の機種のトラックスケールについて実験した較正曲線を示す。すなわちのせ台への荷重を5トンずつ増大し最大荷重、すなわち40トンまで漸増していくと、ほぼ直線K1 状にロードセルの出力はW20、21、22と変化する。次いでのせ台から分銅を順次、減じていくと、曲線K2 のように出力は変動する。いわゆるヒステリシス曲線である。
0から20トンの領域が0〜1/2×最大秤量の範囲であり、これを超えて0.8×40トンの領域においてロードセルの出力はW20から21へと増大し、更に0.8×秤量から40トンまでの領域においては、出力はW21から22を直線的に増加する。なお、荷重漸増時には出力は直線Kとはわずかに異なるが、許容誤差内であるので無視される。
40トンから上述したように順次、分銅を減じていくと、ヒステリシス曲線K2 に従って減少していくのであるが、本発明によれば第1の区分、0から1/2×秤量トンの領域においてヒステリシス補正値は直線m3と近似される。すなわち、直線K1 に対して+3kgだけ増加させた直線m3と近似し、また1/2×秤量から0.8×秤量の範囲内においては、直線K1 に対して所定値4kgだけ増加した直線m2と近似し、更に0.8×秤量から最大秤量40トンまでの領域においては、直線K1 から2kgを増加させた直線m1に近似する。図からも明らかなように、ヒステリシス曲線K2 は直線m1、m2、m3により、ほぼ近似されていることは明らかである。
また、実測値であるヒステリシス曲線K2 から直線m3、m2、m1との差は十分に小さく、はかりの許容誤差より小さい。従って、このはかりの補正の精度を確保できるものである。
図3において、ヒステリシス曲線K2 は直線K1 に対して誇張的に示されており、実際は直線K1 に対して更に接近した値となり、従って、出力レベルの縦軸の値に比べて実際には、はるかに小さいものである。
【0009】
次に図4について説明する。
一般に計量器はのせ台部と指示計部から成り立っているが、トラックスケールのような機種の場合はその計量器の用途に応じて同一の指示計部を用いてはいるが、のせ台部は機種により種々の構造、大きさのものが採用される。ヒステリシスは荷重を漸減させたときに主としてのせ台に残っているたわみに起因するので機種毎にヒステリシス曲線が異なるのが普通である。
図4は第2の機種のトラックスケールについての実験値であるが、やはり最大秤量は40トンであり、その1/2の20トン及び0.8×40トンの各領域に分けてロードセルの出力が読みとられるのであるが、はかりののせ台への漸増方向では、ほぼ直線的に変化(K3 )し、更に最大荷重40トンから分銅を上述したように順次、下ろしていく時には、ヒステリシス曲線K4 に沿って減少する。これに対する近似直線がm4、m5であり、本実施の形態によれば0から20トンの領域では直線K3 に対して所定値2kgだけ増大させた直線m4とし、かつ20トンから32トンまでは直線K3 に対して2kgだけ増大させた直線、m4とされる。このようにすれば、ヒステリシス曲線K4 と直線m4、m5との差は図示したようにわずかであり、これは許容されるはかりの誤差よりは十分に小さい値である。よって、このはかりの補正の精度を確保できるものである。図3、図4のそれぞれの場合ののせ台に対応する補正値は各機種に共通の制御部に各機種毎の補正値として記憶される。
次に秤量40トン、1目量10kgの秤の検定時を例にとって本発明を適用したヒステリシス補正について説明する。まず検定試験の手順について説明する。以下表示の確認は目視でおこなう。まず、はかりに分銅が載せられていないとき荷重表示値がゼロであることを確認する。ついで使用範囲の下限値を載せたときに正常に表示されるかどうかを確認する。即ち20目量に相当する200kgの分銅をのせ台にのせ、200kgが表示されることを確認する。ここで感度試験をおこなう。感度試験は1目量の1.4倍即ち14kgを200kgの分銅をのせたままでのせ台にのせる。210kgと表示されれば良好であると判断される。次いで、先にのせた200kgの分銅及び14kgの分銅をのせ台から下ろす。
次いで5トンの分銅をのせる。ここで装置の表示値を読み取り、正常に5トンが表示されていることを確認する(以下同様)。次いで5トンの分銅をのせる。表示値を読み取る。次いで5トンの分銅をのせる。表示値を読み取る。5トンの分銅をのせる。表示値を読み取る。これで20トンの荷重をのせ台にのせた。すなわち、1/2×秤量(40トン)となり、ここで感度試験をおこなう。
すなわち感度試験においては、上述したように低荷重域においてと同様にしておこなう。すなわち、14kgの分銅をのせ台にのせる。そして出力値が20トン+10kgを示せば、中荷重域における感度も合格もしくははかり使用可と認定する。偏置誤差試験は秤量の2分の1でおこなうと決められているのでここで偏置誤差試験をおこなう。偏置誤差試験は別途おこなってもよいが、のせ台にはすでに20トンをのせているので、0からのせ始めなくてもよく都合が良いからである。のせ台の荷重が0の場合にいきなり20トンをのせて行ってもよい。偏置誤差試験は、のせ台上で分銅を中央(現在位置)から右に、次に左に、そして中央にのせることによりおこなう。どの位置にのせても正しく20トンが表示されることを確認する。
再び荷重を漸増させる。5トンのせる。表示値を読み取る。5トンのせる。表示値を読み取る。5トンのせる。表示値を読み取る。次いで5トンのせる。表示値を読み取る。これにて最大荷重40トンがのせ台にのせられたことになる。
ここで、再びのせ台に14kgの分銅をのせる。これにより上述したように秤量荷重における感度の試験を行う。すなわち40トン+10kgの表示が得られると、はかり秤量荷重領域において感度も合格もしくははかり使用可と認定する。感度試験を終えたら14kgの分銅をおろす。
次に5トンずつを漸減させてゆく。表示値が5トンずつ減少しながら表示されていくことを確認する。5トン下ろす。5トン下ろす。・・・を順次行って、のせ台の分銅をすべておろしたとき荷重表示値が0であることを確認する。次に下限値分である上述の200kgをのせ、200kgが表示されることを確認する。次いで200kgの分銅をおろす。荷重表示が0であることを確認する。
以上で検定は終了するが、この検定をクリヤするためにはヒステリシス補正をおこなって正しい表示をおこなう必要がある。検定以外の場合、例えば定期検査の場合や一般の計量時において荷重を漸増させ、ある荷重から漸減させる場合においても本発明に基づくヒステリシス補正方法を用いることで良好な計量結果を得ることができる。以下本発明によるヒステリシス補正方法を適用する手順について検定の場合を例にとって図5〜図7のフローチャートで詳細に説明する。便宜上ヒステリシス補正に関係しない検定手順の説明は省略する。 以下の説明において出力値を読みとって処理するプロセスははかりの制御部が自動的におこなう。
【0010】
図5においてa段階でスタートし、b段階では所定の分銅5トンをのせ台に載置して計量装置であるトラックスケール(ロードセル)の出力値を読み取る。検定の実施例では5トンずつ、順次、のせ台にのせていくのであるが、その都度出力値を読み取り、前回の出力よりもその読み取り値が大きい場合には(c段階及びd段階)、これで荷重の増加方向、あるいは往時方向と認識する(e段階)。この場合には荷重は漸増方向であるので得られた出力値をそのまま表示する。順次分銅をのせる毎に出力値を読み取り、(f段階)、読み取り値が1/2×秤量+1トン以上の領域にくる(g段階)。YESであれば、本発明に関わるヒステリシス補正をおこなう必要のある荷重範囲に入ってきたことを制御部は認識する(h段階)。図5のフローチャートにおいて、読み取り値が1/2秤量+1トン以上かという段階gで、NOであれば、その前段階のb、c、d、e、fを繰り返す。これについて更に詳細に説明すれば、全秤量に対して1/2秤量+1トン(即ち21トン)を確実に超えたという認識であり、21トンは本実施例の場合であって、秤量に対する一定の割合の荷重を超えたと認識できればよく、これより大であっても小であってもよい。つまり負荷された荷重が21トンを超えたので、これ以降漸減されてゆく場合にはその荷重の大きさで定まる補正値(図3、又は図4における荷重範囲における補正値)で出力値を補正して表示するが、21トンに達せずに荷重が漸減方向に移った場合には出力値をそのまま表示するという意味である。1/2秤量すなわち20トンまで荷重を負荷したのでここで偏置誤差試験をおこなう。偏置誤差試験を終えたら再度5トンずつ分銅を増加させる。
gの段階における荷重より更に荷重を増加していき、出力値を順次、読み取っていくのであるが、i段階、j及びk段階で読み取り値が以前の出力より大きいかどうか判断し、YESであれば、出力値をそのまま表示しi、j、k段階を繰り返す。次いで最大荷重に達するのでここから分銅を下ろして行く。NOに変わった段階でl(エル)に移る。この段階で以前の最も大きかったピーク値より10%以上出力が減ったかどうかを判断させ、YESであれば、ここで初めてのせ台にかける荷重が減少方向(復時)に変わったことを認識させる。検定の場合には秤量の40トンから5トンを下ろしたときに相当する。ここで補正を開始させる。すなわち補正しなければ許容誤差以上となる危険性があるので、この機種に対応する補正値を制御部に記憶されている補正値から選んで補正する(この場合図3及び図4の2通りの機種の補正値が記憶されている)。出力値−(出力値の領域の)補正値=表示値とする。(m段階)
次いで、のせ台から順次、分銅を下ろしていくが、n段階でこの時の出力値を読み取り、o段階では直前の出力値と比較する。次に、q段階で出力値が直前の出力より5トン以上大きいかどうか判断させ、NOであれば確かに5トンずつ下ろしていっているので、出力値−補正値を演算して、これを表示値とする。
また、q段階でYESであれば、s段階で出力値をそのまま表示値とする(補正しない)。
なお、段階sで出力値のままを表示し、補正しないとしたが、他の計量装置でも見られるように、荷重を漸減方向から漸増させていく時の出力値は、図3のK1 又は図4のK3 にほぼ近い値を示し、直線と見なせる特性を示すのでヒステリシス補正しないこととしている。
次いで、tの段階に移る。この段階はのせ台の分銅を全て下ろした状態である。通常はのせ台の歪みやロードセルのクリープのために出力値は完全には零にはならない。この段階で補正された出力値が0±4kg(0.4目量)の領域にあるかどうかを判断させ、YESであればu段階ではのせ台に分銅は無いと判断し、はかり目表示設定(検定時又は通常使用時)がされている場合にはゼロトラッキング範囲(のせ台にのっている荷重が0であるにも関わらず、許容範囲内の出力値を示した場合には、内部のハードにより強制的にゼロメモリとする機能)なので、ゼロリセットをかけて減少方向の認識をとく。もしゼロトラッキング機能がオフ設定の場合は、次の出力値が1トン以上になった場合に初めて減少方向の認識をとくようにしている。
あるいは、v段階で示すように、スパン調整モード(1kg表示とする)に設定されている場合には、この調整が終了してゼロリセット押しボタンによりリセットされた場合に減少方向の認識をとくようにしている。あるいはゼロリセットされないまま次の出力値が1トン以上になった場合に減少方向の認識をとくようにしている。
なおスパン調整とは、はかりの使用前に、のせ台にのっている荷重が0である時の出力、例えばロードセルの出力が、デジタル表示値で仮に300カウントとし、次いでのせ台にのせる荷重を秤量値の40トンをのせた時の表示値を10000カウントとすれば、この(10000−300)を演算し、この演算結果を40トン秤量で1目量10kgであるので4000で等分に割って1目量当たりのカウント数を調整することである。トラックスケールのような場合には最初に分銅テストをおこなったあとは必ずのせ台のたわみによる変形、ロードセルのクリープの影響が残るので必ずスパンの再調整が必要となる。このためスパン調整モードでは目量の1/10に当たる1kg表示機能をつけている。
【0011】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0012】
例えば以上の実施の形態では、トラックの計重用の計重装置について説明したが、他物体の計重用の計重装置にも本発明は適用可能である。
また以上の実施の形態では、0から1/2×秤量、1/2秤量〜0.8×秤量及び0.8×秤量〜最大荷重又は秤量、と区分したが、この区分を更に細かく、例えば5区分してそれぞれの区分において補正値を変えるようにしてもよい。
【0013】
また以上の実施の形態では、トラックスケールの2つの機種について説明したが、勿論、更に多くの機種について図3及び図4に示すような実験を行って、ヒステリシス補正値を求めて、機種をパターン化してそれぞれ適用するようにしてもよい。ヒステリシス曲線に近似するように2つ又は3つのm1、m2、m3、m4、m5直線を示したが、ヒステリシス曲線のふくらみの大きさによって、この補正値2kg、3kg、4kgの大きさはこれに限定されず、これより大きく、又は小さくしてもよい。以上のように補正値は整数ではなくて小数(例えば1.5kg)であってもよい。
また以上のg段階では、読み取り値が1/2秤量+1トン以上かどうか、すなわち秤量が40トンであれば、21トン以上かどうかを判断するようにしたが、これより更に大きい値又は小さい値で判断させるようにしてもよい。いずれにしても検定時に全秤量まで分銅を順次のせていき、40トンに達する前、例えば上記実施例では全秤量の5割+1トン以上で分銅をのせ台から下ろした場合を説明したが、この全秤量に対する割合は、5割に限ることなく、6割であっても7割であってもよい。いずれにしても、その計重装置の許容すべき誤差に応じて定めればよい。
【0014】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のヒステリシスの補正方法によれば、複雑なプログラムを必要とせず簡単な切り替え操作で許容の計重誤差を維持して、製造コストも低くして計重装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による計重装置の荷重表示値W対出力Pmのヒステリシス曲線を示すチャートである。
【図2】同チャートに対する本発明によるヒステリシス補正値を示すチャートである。
【図3】本発明の実施例による計重装置のヒステリシスの補正方法を説明するためのグラフである。
【図4】他機種の計重装置のヒステリシスの補正方法を説明するためのグラフである。
【図5】本発明の実施例による計重装置の補正方法を説明するフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 、K2 、K3 、K4 荷重−出力特性
m1〜m5 近似直線

Claims (3)

  1. 計重装置ののせ台にのせる荷重を零から漸次大きくして行き、秤量荷重から漸次小さくして行った時の荷重の出力特性値データを求め、荷重が減少方向にあると認識したときに、零から秤量荷重の間で分けた複数の区間毎に定めた所定の補正値で荷重に対応する区間の出力値を補正する計重装置のヒステリシス補正方法であって、
    前回の出力値より今回の出力値が大きい場合には、荷重は増加方向にあると認識し、
    前回の出力値より所定の割合以上に今回の出力値が小さい場合には、荷重は前記増加方向から減少方向に転じたと認識し、
    前記減少方向であるとの認識を維持した状態で前記のせ台にのせる荷重が零において、前記のせ台にのせる荷重が零のときにもかかわらず所定範囲内の出力値を示した場合は当該出力値を零とするゼロトラッキング機能がON設定の場合には、出力が前記所定範囲内のときに前記減少方向の認識を解くようにし、前記ゼロトラッキング機能がOFF設定の場合には、次の出力値が所定値以上になったときに前記減少方向の認識を解くようにしたことを特徴とする計重装置のヒステリシス補正方法。
  2. 前記減少方向であるとの認識を維持した状態で前記のせ台にのせる荷重が零において、スパン調整モードの場合には、該調整が終了して零リセット押しボタンを押してリセットしたときに前記減少方向の認識を解くか、前記零リセット押しボタンを押さないまま、次の出力値が所定値以上になった場合に前記減少方向の認識を解くようにしたことを特徴とする請求項1に記載の計重装置のヒステリシス補正方法。
  3. 前記荷重出力値を零から、前記秤量荷重に対し、所定の割合の荷重出力値を越えた荷重出力値まで漸次大きくし、該荷重出力値から漸次、零へと小さくして行った時には、前記区間毎の前記所定の補正を行うが、前記所定の割合の荷重出力値未満の荷重出力値まで漸次、大きくし該荷重出力値から漸次零へと小さくしていった時にはヒステリシス補正は行わないようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒステリシス補正方法。
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