JPH10148230A - ドラムブレーキ - Google Patents

ドラムブレーキ

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JPH10148230A
JPH10148230A JP32219096A JP32219096A JPH10148230A JP H10148230 A JPH10148230 A JP H10148230A JP 32219096 A JP32219096 A JP 32219096A JP 32219096 A JP32219096 A JP 32219096A JP H10148230 A JPH10148230 A JP H10148230A
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JP
Japan
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brake
anchor bracket
mounting
drum
vibration
Prior art date
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Pending
Application number
JP32219096A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Takeda
信之 武田
Tomiro Sekiguchi
富郎 関口
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、取付部の周囲の部分の剛性を高
めることにより、アンカーブラケットの共振を抑え、そ
の共振に基づくブレーキ鳴きを防止するドラムブレーキ
を提供する。 【解決手段】 アンカーブラケット2の取付部12に
は、ブレーキドラムが取り付けられる回転部材の回転軸
線A−Aの周りの周方向に点在する複数の取付孔13が
形成される。アンカーブラケット2には、取付孔13の
環状に並んだ周方向取付孔列の外側の周方向に沿って延
びるリブ部20が形成される。取付部12の外側の領域
で生じる周方向に波打つようなモードの振動は、リブ部
20に曲げを生じさせる。リブ部20はこの振動に抵抗
となり、ブレーキ鳴きを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、制動時の振動や
ブレーキ鳴きを防止することができるドラムブレーキに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のドラムブレーキの基本的な構造に
ついて図3を参照して説明する。図3では、ブレーキド
ラム24は概略、椀状の形状を有しているものである
が、説明状、破断して示してある。ドラムブレーキ1
は、一般に、固定部材であるアンカーブラケット26に
支持され且つブレーキドラム24の内周面25と対向す
る位置に設けられた一対のブレーキシュー3,4、ブレ
ーキドラム24の内周面25からブレーキシュー3,4
を離す方向に付勢するばね等の復帰手段5、及びアンカ
ーブラケット26に設けられ且つ復帰手段5の力に抗し
てブレーキシュー3,4をブレーキドラム24の内周面
25に押圧する作動機構6を具備している。また、ブレ
ーキシュー3,4は、ウェブ7と、ウェブ7に交差する
ように設けられたリム8と、リム8の外周面に取り付け
られた摩擦ライニング9とから成る。ドラムブレーキ1
が車両に適用された場合には、回転部材は車輪や車軸で
あり、作動機構6はホイールシリンダである。アンカー
ブラケット26(或いはバッキングプレートとも称され
る)は、車軸を回転可能に支持するアクスルケースのフ
ランジ部又はステアリングナックルのフランジ部等の車
両の固定部材(図示せず)に取り付けられる。
【0003】作動機構6の作動によってブレーキシュー
3,4を復帰手段5の力に抗してブレーキドラム24の
内周面25に押圧すると、ブレーキドラム24を取り付
けた回転部材(図示せず)に制動がかかる。アンカーブ
ラケット26のアンカー部14は、ブレーキシュー3,
4を枢動可能に支持しており、制動時にブレーキシュー
3,4に作用するブレーキドラムからの引き摺り力を支
える。
【0004】図1に示されたアンカーブラケット2は、
この発明によるドラムブレーキに備わるものであるが、
基本的な構造は、従来のアンカーブラケット26と変わ
るところがない。以下に、図1に基づいて、従来のアン
カーブラケットの基本的な部分を説明する。アンカーブ
ラケットの本体10の中央には、車軸を通すための車軸
貫通孔11が形成されている。車軸貫通孔11の周囲に
は、アンカーブラケットを車両の固定部材に取り付ける
ための取付部12が配設されている。取付部12は、車
軸貫通孔11の周りにおいて周方向に延びる環状の領域
を占めている。取付部12には、取付け用のボルトが挿
通するための周方向に点在する取付孔13(簡略のた
め、2つの取付孔のみに符号を付す)が形成されてい
る。
【0005】ブレーキシュー3,4を回動自在に支持す
るアンカー部14が、取付部12と一体的に設けられて
いる。アンカー部14は、本体10から延長して形成さ
れたアンカー片15と、本体10からオフセットしてア
ンカー片15と平行に形成されたアンカー片17とから
成る。各アンカー片15,17にはそれぞれアンカーピ
ン19を取り付けることができるピン孔16,18が形
成されている。ブレーキシュー3,4は、そのウェブ7
の一端に形成された弧状部或いは孔部がアンカーピン1
9と係合することにより回動自在に支持される。ブレー
キシュー3,4に作用するブレーキ反力は、アンカーピ
ン19からアンカー片15,17を介してアンカーブラ
ケットに支持される。
【0006】ドラムブレーキ1においては、摩擦ライニ
イグ9の摩擦特性及びブレーキシュー3,4の剛性に起
因して制動時にブレーキ鳴きが発生することがある。特
に、車両に用いられているブレーキの場合、ブレーキ鳴
きは車両の運転者や車両の周囲に居る人に不快感を与え
るものである。制動時においてドラムブレーキから発生
するブレーキ鳴きの分析の結果、ブレーキ鳴きの発生原
因の一つとして、アンカーブラケットの共振が挙げられ
る。アンカーブラケットの取付部12より外側の領域
は、非固定の状態であるので振動を生じやすい。
【0007】アンカーブラケットの振動を分析すると、
アンカーブラケットの振動は、図1において、矢印α,
β(矢印α,βは、ある瞬間における振動変位の方向を
示したものである)で示す方向の振動である。この振動
の振幅は、車軸貫通孔11の周方向の位置で異なり、図
4に示すように、即ち回転部材の回転軸線の周りにおい
て振動を生じていない場合の基準線γから見て、アンカ
ーブラケットの図1の手前方向の変位、即ちα方向の変
位を基準線γの径方向外方に、そしてアンカーブラケッ
トの図1の後ろ方向の変位、即ちβ方向の変位を径方向
内方に表すと、車軸貫通孔11の周りに沿っての振動の
モードは、特に振幅が大きな領域がアンカー部14とは
反対側の領域B−Bにおいて3方向に存在する三つ指形
をしていることが分かっている。三つ指形の領域では、
アンカーブラケットは、周方向で見て、振動の腹と節が
交互に現れる振動をしている。
【0008】一方、ドラムブレーキのアンカーブラケッ
トについては、車両のナックル等の固定部材への取付部
からブレーキシューが衝当するアンカー部までの範囲が
補強を要する領域であるとして、比較的薄板のアンカー
ブラケット本体の上記領域を比較的厚板の補強板で補強
したものが、提案されている(例えば、特開平3−18
6606号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示のものは、アンカーブラケットの補強対策とし
て提案された構造であって、取付部の強度を高めるため
に取付部及びアンカー部のみを補強したものである。ア
ンカーブラケットの他の部分については、その強度は向
上しておらず、振動し易さにおいて変わるところはな
い。即ち、上記公報に開示されたものは、アンカーブラ
ケットの振動モードを、ブレーキ鳴きを防止するために
変更しようとするものではなく、又実際にブレーキ鳴き
を防止することはできないものである。したがって、ア
ンカーブラケットの共振モードによる振動を起因とする
ブレーキ鳴きを防止することができるドラムブレーキが
望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、アンカーブラケットが振動
するのは、固定側に対する取付部よりもその周囲の部分
であることに着目し、振動に対して曲げで対向する方向
にリブを形成することで取付部の周囲の部分の剛性を高
めることにより、アンカーブラケットの共振に基づくブ
レーキ鳴きを防止することができるドラムブレーキを提
供することである。
【0011】この発明は、上記の目的を解決するため、
以下のように構成されている。即ち、この発明は、回転
部材に取り付けられたブレーキドラム、固定部材に取り
付けるための取付部を有するアンカーブラケット、前記
アンカーブラケットに枢動可能に支持され且つ前記ブレ
ーキドラムの内周面と対向する位置に配設されたブレー
キシュー、前記ブレーキシューを前記ブレーキドラムの
内周面から離す方向に付勢する復帰手段、及び前記アン
カーブラケットに設けられ且つ前記復帰手段の力に抗し
て前記ブレーキシューを前記ブレーキドラムに押圧する
作動機構を具備し、前記アンカーブラケットの前記取付
部には前記回転部材の回転軸線の周りの周方向に点在す
る複数の取付孔が形成され、前記アンカーブラケットに
は前記取付孔の周方向取付孔列の外側の周方向に沿って
延びるリブ部が形成されていることから成るドラムブレ
ーキに関する。
【0012】この発明は、上記のように構成されている
ので、次のように作用する。即ち、この発明によるドラ
ムブレーキによれば、作動機構の作動により、復帰手段
の力に抗してブレーキシューをブレーキドラムに押圧す
ると、アンカーブラケットに枢動可能に支持されたブレ
ーキシューは、対向するブレーキドラムの内周面に対し
て摩擦摺動してブレーキドラムの回転を停止させようと
する。ブレーキドラムから与えられる引き摺り力は、ア
ンカーブラケットに支えられる。このときにアンカーブ
ラケットの回転部材の回転軸線の周りの周方向に点在す
る複数の取付孔が形成されて構成されている取付部の外
側の領域においては、上記振動モードの分析によって判
明しているような、板面に垂直方向に変位する振動が生
じようとするが、アンカーブラケットには取付孔の周方
向取付孔列の外側の周方向に沿って延びるリブ部が形成
されているので、リブ部は、上記の振動が生じるときに
は振動周期毎に方向が異なる曲げによって対抗して振動
を抑制するので、結果的に取付部の外側の領域の剛性が
高められることになり、アンカーブラケットの振動、特
に共振が回避される。
【0013】リブ部は、取付部を囲む全周に形成して
も、部分的に形成してもよい。即ち、取付孔の周方向取
付孔列が環状に連なって形成される場合には、リブ部
を、その環状の列の外側の周方向に沿って延びるように
形成することができる。また、周方向取付孔列が環状に
連なって形成される場合であっても、リブ部は、特に振
動の大きな領域をカバーする範囲内で部分的に形成する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明の実施例を説明する。図1はこの発明によるドラ
ムブレーキに備わるアンカーブラケットを示す斜視図で
ある。この発明においても、ドラムブレーキの基本的な
構造については図3に基づいて先に説明したものと変わ
るところはないので、再度の説明を省略する。アンカー
ブラケットの基本的な構造については、既に図1に基づ
いて説明したとおりであるので、再度の説明を省略す
る。
【0015】図1に示されるアンカーブラケット2の車
軸貫通孔11の周囲においては、回転部材の回転軸線A
−Aの周りの周方向に点在する複数個の取付孔13が列
となって形成されており、この取付孔13の列を含む環
状の領域が取付部12を構成している。回転軸線A−A
は、通常ブレーキドラム24の回転軸線と一致してお
り、車軸貫通孔11の中心軸線と一致している。アンカ
ーブラケット2には取付孔13の周方向取付孔列の外側
の周方向に沿って延びるリブ部20が形成されている。
リブ部20は、円21の一部の範囲、即ち取付孔13の
周方向取付孔列の外側の周方向の一部の範囲に亘って形
成されている。
【0016】リブ部20が形成される範囲は、図4に示
す、特にアンカー部14とは反対側において3方向に存
在する三つ指形の振幅が大きな周方向領域B−Bに対応
して形成するのが、振動を抑制する上で好ましい。この
領域では、振動は回転軸線A−Aの周りの周方向に波を
打つような態様で発生するから、リブ部20はその長手
方向に沿って曲げを生じ、しかも各振動周期毎にその長
手方向に沿って曲げの方向が変わることになる。この曲
げが振動に対する抵抗となるので、取付部12よりも外
側の領域の剛性が高められ、振動、特に矢印α,βで示
される方向のアンカーブラケット2の共振を抑制するこ
とができる。リブ部20を設けない従来のアンカーブラ
ケットでは、取付部12の外側の領域の固有振動数は約
8000〜10000Hzであったが、リブ部20を設
けたこの発明によるドラムブレーキに備わるアンカーブ
ラケットの固有振動数は20000Hz以上となり、人
の可聴周波数域外となり、この振動モードに基づく耳障
りなブレーキ鳴きを防止すくことができる。
【0017】図2は、この発明によるドラムブレーキの
別の実施例に備わるアンカーブラケット22を示す斜視
図である。図2には、図1に示したアンカーブラケット
2と基本的には同じであり、同じ構成要素には同じ符号
を付して、これらの詳細な記載を省略する。図2に示す
アンカーブラケット22においては、リブ部23は、取
付孔13の周方向取付孔列の外側の周方向の全周に亘っ
て形成されている。リブ部23の存在により取付部12
よりも外側のすべての周方向の領域の剛性が高められ、
矢印α,βで示される方向のアンカーブラケット22の
共振を抑制し、この振動モードに基づくブレーキ鳴きを
防止する。また、環状なリブ部23となるので、リブ部
23の加工において、車軸貫通孔11の周りでの応力等
のバランスが良い状態で成形される。
【0018】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏する。即ち、この発明によ
るドラムブレーキにおいては、アンカーブラケットに板
面に波を打つようなモードで垂直方向に変位する振動が
生じても、取付部には、回転部材の回転軸線の周りの周
方向に点在する複数の取付孔が形成されてされており、
且つアンカーブラケットには取付孔の周方向取付孔列の
外側の周方向に沿って延びるリブ部が形成されているの
で、リブ部の存在により取付部よりも外側の領域におい
て、上記モードの振動に対する剛性が高められ、振動、
特に共振が回避され、アンカーブラケットのブレーキ鳴
きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるドラムブレーキの一実施例に備
わるアンカーブラケットを示す斜視図である。
【図2】この発明によるドラムブレーキの別の実施例に
備わるアンカーブラケットを示す斜視図である。
【図3】従来のブレーキドラムを示す斜視図である。
【図4】従来のアンカーブラケットに生じる振動モード
を示す図である。
【符号の説明】
1 ドラムブレーキ 2 アンカーブラケット 3,4 ブレーキシュー 5 復帰手段 6 作動機構 12 取付部 13 取付孔 20 リブ部 22 アンカーブラケット 23 リブ部 24 ブレーキドラム A−A 回転部材の回転軸線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転部材に取り付けられたブレーキドラ
    ム、固定部材に取り付けるための取付部を有するアンカ
    ーブラケット、前記アンカーブラケットに枢動可能に支
    持され且つ前記ブレーキドラムの内周面と対向する位置
    に配設されたブレーキシュー、前記ブレーキシューを前
    記ブレーキドラムの内周面から離す方向に付勢する復帰
    手段、及び前記アンカーブラケットに設けられ且つ前記
    復帰手段の力に抗して前記ブレーキシューを前記ブレー
    キドラムに押圧する作動機構を具備し、前記アンカーブ
    ラケットの前記取付部には前記回転部材の回転軸線の周
    りの周方向に点在する複数の取付孔が形成され、前記ア
    ンカーブラケットには前記取付孔の周方向取付孔列の外
    側の周方向に沿って延びるリブ部が形成されていること
    から成るドラムブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記リブ部は、前記取付部を囲む全周又
    は部分的に形成されている請求項1に記載のドラムブレ
    ーキ。
JP32219096A 1996-11-19 1996-11-19 ドラムブレーキ Pending JPH10148230A (ja)

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JP32219096A JPH10148230A (ja) 1996-11-19 1996-11-19 ドラムブレーキ

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002130345A (ja) * 2000-10-24 2002-05-09 Hosei Brake Ind Ltd ドラムブレーキ
US6454062B1 (en) * 2001-02-19 2002-09-24 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Drum brake
JP2003097609A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Hosei Brake Ind Ltd ドラムブレーキ
JP2016125517A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社豊田自動織機 ドラムブレーキ装置

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