JPH10147706A - 可塑性のあるポリウレタン弾性体の製造方法 - Google Patents

可塑性のあるポリウレタン弾性体の製造方法

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JPH10147706A
JPH10147706A JP8323511A JP32351196A JPH10147706A JP H10147706 A JPH10147706 A JP H10147706A JP 8323511 A JP8323511 A JP 8323511A JP 32351196 A JP32351196 A JP 32351196A JP H10147706 A JPH10147706 A JP H10147706A
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JP
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polyol
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polyurethane elastomer
polyisocyanate
silicone oil
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JP8323511A
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English (en)
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Katsumi Nakauchi
克美 中内
Masayuki Nakamura
昌幸 中村
Keiichi Kamiya
圭一 紙谷
Naohiro Morozumi
直洋 両角
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Meisei Chemical Works Ltd
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Meisei Chemical Works Ltd
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、原料の組み合わせにより比較的容
易に弾性、強度、硬度等を調節できるポリウレタンを基
材とし、ブリードアウトなどの相溶性の問題が起きにく
く、成形性の良好なポリウレタン弾性体の製造方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、2官能ポリオールと3官能以
上のポリオールを組み合わせたものにポリイソシアネー
トを反応させてポリウレタン弾性体を製造する際に、可
塑剤としてシリコーンオイルを添加して得られるポリウ
レタン弾性体、その製法並びに該ポリウレタン弾性体よ
りなる成形物に関するものである。上記製造工程におけ
るポリオールとポリイソシアネートのOH/NCOのモ
ル比を1〜1.5とし、上記製造工程におけるシリコー
ンオイルの添加量はポリウレタン弾性体全体に対して1
0重量%以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可塑性、成形性、
安定性の良好なポリウレタン弾性体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタンをはじめとする樹脂
に可塑性をもたらす添加剤として主に鉱油が使用されて
きたが、これを用いて可塑性をもたらすには、数十重量
%以上の添加量を必要とし、そのため樹脂成分との相溶
性等が問題であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料の組み
合わせにより比較的容易に弾性、強度、硬度等を調節で
きるポリウレタンを基材とし、ブリードアウトなどの相
溶性の問題が起きにくく、成形性の良好なポリウレタン
弾性体の製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、他の可塑剤と
比べわずかな添加量で可塑性をもたらすシリコーンオイ
ルを可塑剤として添加することにより、ブリードアウト
などの相溶性の問題が起きにくいポリウレタン弾性体を
得ることを可能とした。
【0005】即ち、本発明の方法は、2官能ポリオール
と3官能ポリオールを組み合わせてポリイソシアネート
を反応させる際に、可塑剤としてシリコーンオイルを添
加することを特徴とするものであり、上記製造工程にお
けるポリオールとポリイソシアネートのOH/NCOの
モル比を1〜1.5とする。
【0006】上記製造工程におけるシリコーンオイルの
添加量は、ポリウレタン弾性体全体の10重量%以下で
充分であり、通常は1〜5重量%が好ましい。また、使
用可能なシリコーンオイルの例としては、低粘度(1〜
10cs)のポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0007】本発明で使用するポリオールとポリイソシ
アネートのOH/NCOのモル比は1〜1.5であれば
良いが、1.2〜1.4であるのが好ましい。なお、前
記モル比が1未満の場合、イソシアネートが過剰とな
り、未反応のイソシアネートが残ってしまう。また、
1.5を越えると硬化物が柔らかくなり、強度も不十分
である。
【0008】また、ポリオールの分子量は、1500〜
10000特に2000〜5000が好ましい。分子量
が1500未満であれば、得られるポリウレタンは硬く
て脆いものになる。10000を越えるようであれば、
得られるポリウレタンは柔らかくなりすぎ、場合によっ
ては硬化せず、液状となってしまう傾向がある。
【0009】なお、ポリオールは、2官能と3官能以上
のものを組み合わせて使用するが、それぞれの使用量
は、2官能と3官能のポリオールを使用する場合、3官
能のポリオール1モルに対して2官能のポリオールを1
〜3モル、特に2.7モル程度の割合で反応させるのが
好ましい。
【0010】本発明で使用するポリオールの具体例とし
ては、例えば2官能ポリオールとしてエチレングリコー
ル、プロピレングリール、ハイドロキノン、ビスフェノ
ールA、1,6−ヘキサンジオール等の低分子量のポリ
オール類、さらにそれらジオール類にアルキレンオキシ
ド類を付加させたポリオキシアルキレンポリオール、メ
チルアミン、n−ブチルアミン、アニリン等の低分子量
のアミン類にアルキレンオキシド類を付加させたポリオ
キシアルキレンポリオール、さらにはエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール等のポリオールとアジピン
酸、フタル酸等の二塩基酸との縮合反応により得られる
ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、アクリルポリオール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の加水分解物等があげられる。これらは単独で用
いても良く、2種類以上併用しても良い。3官能以上の
ポリオールとしてグリセリン、トリメチロールプロパ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリ
トール等の低分子量のポリオール類、さらにそれらにア
ルキレンオキシド類を付加させたポリオキシアルキレン
ポリオール等があげられる。これらは単独で用いても良
く、2種類以上併用してもよい。
【0011】また、本発明で使用するポリイソシアネー
トとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TD
I)、粗製トリレンジイソシアネート( 粗製TDI)、
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添ジ
フェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネート( クルードMD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボ
ルネンジイソシアネート(NBDI)等があげられる
が、これらに限定されるものではない。これらは単独で
用いても良く、2種類以上併用しても良い。
【0012】本発明ではシリコーンオイルと他の可塑剤
を併用しても良く、その他の可塑剤としては、難燃効果
もあるTOP(トリ−2−エチルヘキシルホスフェー
ト) 、TPP(トリフェニルホスフェート) 、TCP(
トリクレジルホスフェート) 、TXP(トリキシレニル
ホスフェート) 、CDP(クレジルジフェニルホスフェ
ート)等のリン含有物、また、リン系以外では、DOS
(ジ−2−エチルヘキシルセバケート) 、DOA(ジ−
2−エチルヘキシルアジベート) 、DOP(ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート) 、DIDP( ジイソデシルフ
タレート) 、DIDA( ジイソデシルアジベート) 等が
用いられる。これらは、単独で使用しても2種類以上併
用しても良い。添加量としては、ポリウレタン弾性体全
体に対して25重量%以下が好ましい。
【0013】その他の添加剤として、ウレタンの硬化温
度を高くして早く反応を完結させるため、耐熱性を付与
する熱安定剤を使用するのが望ましい。この熱安定剤と
しては、カルバジド系化合物が用いられる。
【0014】以上のような原料を用いて可塑性、安定性
の良好なポリウレタン弾性体を成形することが可能であ
る。
【0015】成形時に使用しうる型としては、金型、樹
脂型、木型等があるが、基本的には全ての型が使用でき
る。但し、型に付着しやすいので離型剤が必要である。
【0016】本発明のポリウレタン弾性体の製法におい
ては、2官能のアルキレンオキシド鎖を有するポリオー
ル及び3官能以上のアルキレンオキシド鎖を有するポリ
オールにポリイソシアネートを反応させてポリウレタン
を合成する。このとき、使用する全てのポリオールとポ
リイソシアネートを一段階の工程で反応させることも可
能であるし、二段階の工程で反応させることも可能であ
る。後者の場合、(1)2官能ポリオールとポリイソシ
アネートを反応させた後、(2)得られた反応組成物に
3官能以上のポリオールとポリイソシアネートを添加混
合するのが好ましい。前記(1)の工程におけるポリオ
ールとポリイソシアネートのOH/NCOのモル比を1
〜1.5好ましくは1.1〜1.2とし、かつ前記
(1)(2)の全工程で使用するポリオールとポリイソ
シアネートのOH/NCOのモル比を1〜1.5好まし
くは1.2〜1.4とするのが良い。シリコーンオイル
等の各種添加剤は上記いずれの反応工程において添加し
ても良い。最終的に反応混合物をあらかじめ加熱してお
いた型に流し込み、100℃で2時間加熱することによ
り、反応硬化させる。もちろん原料中の水分には十分注
意し、成形物に気泡が入らないように、プレポリマー合
成前に加熱脱水操作を行い、水分を除去しておく必要が
ある。また、全ての成分を混合した後、さらに脱気操作
を行い、成形物に泡が入らないようにする。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明の製法を実施例に基づ
き説明する。その中で示される添加量の%は、使用成分
全量に対する重量%を意味している。
【0018】実施例1 ポリプロピレングリコールの両端にポリエチレングリコ
ールが結合したPEG−PPG−PEGブロック共重合
体(MW=2000)49%、グリセリンにプロピレン
オキシドを付加させさらに末端にエチレンオキシドが結
合した3官能ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
共重合体(MW=5000)43%に対し、ポリジメチ
ルシロキサン(製品名;SH200オイル( 粘度2c
s)[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製])
1%、熱安定剤(カルバジド系化合物[製品名;MS−
3000(明成化学工業(株)製])0.5%を加え、
120℃、20〜30mmHg、1時間加熱脱水する。
その後窒素で常圧に戻し、イソホロンジイソシアネート
7%と触媒ジブチル錫ジラウレートを追加し、良く攪拌
する。100℃オーブンで加熱しておいた成形型内に入
れ、100℃で2時間加熱硬化させることによりポリウ
レタン弾性体を得た。この弾性体中に含まれるウレタン
成分の製造原料におけるOH/NCO比は1.2であ
る。この弾性体は透明でありシリコーンオイルが均一に
溶解しているものだった。
【0019】実施例2 実施例1において、PEG−PPG−PEGブロック共
重合体を47%、3官能ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレン共重合体を42%、ポリジメチルシロキサン
を5%に変え、その他は同様の方法で製造した弾性体は
透明であり、シリコーンオイルが均一に溶解しているも
のだった。
【0020】実施例3 実施例1において、PEG−PPG−PEGブロック共
重合体を44.5%、3官能ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン共重合体を39.5%、ポリジメチルシ
ロキサンを10%に変え、その他は同様の方法で製造し
た弾性体は、少し濁り気味であり、これ以上ポリジメチ
ルシロキサンを加えるとブリードする可能性がある。
【0021】実施例4 前記の実施例1におけるPEG−PPG−PEGブロッ
ク共重合体33.5%に対し、可塑剤としてTOP(ト
リ−2−エチルヘキシルホスフェート)25%、ポリジ
メチルシロキサン5%、実施例1の熱安定剤0.5%を
加え、120℃、20〜30mmHg、1時間加熱脱水
する。その後窒素で常圧に戻し、イソホロンジイソシア
ネート3%と触媒ジブチル錫ジラウレートを加え、減圧
下80℃で1時間加熱する。その後、再度、窒素で常圧
に戻し、上記の3官能ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレン共重合体を31%、イソホロンジイソシアネー
ト2%と触媒ジブチル錫ジラウレートを追加し、良く攪
拌する。100℃オーブンで加熱しておいた成形型内に
入れ、100℃で2時間加熱硬化させることによりポリ
ウレタン弾性体を得た。なお、弾性体中に含まれるウレ
タン成分の製造原料におけるOH/NCO比は1.2で
ある。この弾性体は透明であるが少し濁り気味であるた
め、これ以上ポリジメチルシロキサンあるいは可塑剤を
加えるとブリードする可能性がある。
【0022】比較例1 実施例1において、PEG−PPG−PEGブロック共
重合体を19.5%、3官能ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン共重合体を17.5%に変え、可塑剤と
してDOS(ジ−2−エチルヘシルセバケート)60%
を添加し、その他は同様の方法で製造した弾性体は、実
施例3で得られたポリジメチルシロキサン10%使用に
よるポリウレタ弾性体とほぼ同じ柔らかさであるが、少
しブリードアウト気味である。
【0023】
【発明の効果】ポリウレタンの製造において、シリコー
ンオイルを添加することにより従来の可塑剤と比べてか
なり少ない量で同程度の可塑性をもたらすという結果に
なった。また、シリコーンオイルの添加量が多くなるほ
ど柔らかさを増すがウレタン樹脂との相溶性が悪くな
り、10重量%になると少しにごりを生じるようになっ
た。それ以上の添加はプリードアウトを招くことになる
ので他の可塑剤と併用する場合などは1〜5%重量にす
るのが好ましい。以上の説明から明らかなように、本発
明のポリウレタン弾性体は、従来衝撃吸収材として使用
されてきたものに含まれる可燃性可塑剤(鉱油)に代わ
り、シリコーンオイルを使用することにより可塑剤の使
用量を減らすことができ、ブリードアウトなどの相溶性
の問題が起こりにくいという特徴を持つ。さらに、可塑
剤の添加量が減少した分、難燃剤等の他の添加剤を多く
添加することができるようになるため、衝撃吸収材をは
じめ多くの用途に使用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紙谷 圭一 京都府京都市右京区西京極中沢町1番地 明成化学工業株式会社内 (72)発明者 両角 直洋 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2官能ポリオールと3官能以上のポリオ
    ールを組み合わせたものにポリイソシアネートを反応さ
    せてポリウレタン弾性体を製造する際に、上記製造工程
    におけるポリオールとポリイソシアネートのOH/NC
    Oのモル比を1〜1.5とし、可塑剤としてシリコーン
    オイルを添加することを特徴とするポリウレタン弾性体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 添加するシリコーンオイルの量をポリウ
    レタン弾性体全体の10重量%以下であることを特徴と
    する請求項1の方法。
JP8323511A 1996-11-18 1996-11-18 可塑性のあるポリウレタン弾性体の製造方法 Pending JPH10147706A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101331635B1 (ko) * 2012-05-10 2013-11-20 (주)네오켐 복합섬유 편성물용 섬유 가공제 및 이 가공제로 처리된 복합섬유 편성물
US20150291727A1 (en) * 2014-04-14 2015-10-15 Crosslink Technology Inc. Non-cytotoxic urethane elastomer
WO2018124130A1 (ja) 2016-12-28 2018-07-05 株式会社クラレ 分散剤が付着した熱可塑性樹脂繊維

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