JPH10147677A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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JPH10147677A
JPH10147677A JP30480396A JP30480396A JPH10147677A JP H10147677 A JPH10147677 A JP H10147677A JP 30480396 A JP30480396 A JP 30480396A JP 30480396 A JP30480396 A JP 30480396A JP H10147677 A JPH10147677 A JP H10147677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性、耐衝撃性のバランスと耐熱性に優れた
結晶性ポリスチレンを提供すること。 【解決手段】 (A)結晶性ポリスチレン100重量部
に(B)沸騰キシレン不溶部が10重量%以下で、且つ
沸騰キシレン可溶部の分岐点間の分子量が1,000な
いし300,000の範囲の分岐構造を有する結晶性ポ
リスチレン0.01乃至50重量部を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチレン系樹脂組成
物に関する。詳しくは、特定の構造の結晶性ポリスチレ
ンを配合してなる、剛性と衝撃のバランスに優れたスチ
レン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶性ポリスチレンとしてアイソタクチ
ック構造とシンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ンが知られている。従来結晶性ポリスチレンは製造方法
が難しいため、工業的にはほとんど利用されていなかっ
たが、近年、重合触媒の研究が進み、立体規則性のポリ
スチレンを工業的なレベルで製造することが可能になっ
てきた。一般に非晶性のポリスチレンでは、その物性を
改良する目的で種々の検討が行われており、ポリスチレ
ンの分子量或いは分子量分布を所望のものとする他に、
種々の添加物を添加することでその物性を改良しようと
する試みも広く行われている。
【0003】しかしながら結晶性のポリスチレンは、非
晶性のポリスチレンに比べてはるかに優れた物性を有し
ているものの、最終的に使用され物性が測定される成形
物での結晶化の様子によってその物性は大きく変化する
ことが知られている。すなわち、成形条件のほんの僅か
な違いで、結晶化の様子が大きく異なるため、成形して
得られる成形物の機械特性などの物性のばらつきが大き
い。実際には成形物の厚さや形状に違いがあり、成形条
件により例えば金型内の温度にもごくわずかな違いがあ
るなど、冷却条件を成形物全体に渡って一定にすること
はできない。すなわち結晶形が成形物の全ての範囲に渡
って同じであるポリスチレンは有り得ない。
【0004】従って、立体規則性のポリスチレンでは単
純にその立体規則性を制御するとか分子量或いは分子量
分布を所望のものとするとか特定の添加物を添加するこ
とではどのような物性を有する成形物が得られるのか
は、成形するまで分からないのが実情である。これに対
しては、成形物の結晶化度が成形物全体に渡って一定に
なるようにあるいは、球晶のサイズや形状が特定の大き
さになるように制御することで一定の物性が実現される
ことが予想されるが、未だにそのような成形物は得られ
ていない。
【0005】結晶性ポリスチレンは、軽量で機械的強度
に優れていることから、種々の用途に検討されている
が、剛性や耐熱性は優れているものの、耐衝撃性などの
物性が悪いために、ゴムをブレンドしたり、エチレンな
どとの共重合体にすることが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法でもある程
度の物性改良効果が得られるものの、せいぜい耐衝撃強
度の低下を防ぐことが出来る程度であり、物性のバラン
スで見ると剛性や耐熱性が大きく低下するためその改良
効果は不十分である。剛性や耐熱性、衝撃強度のバラン
スの優れたポリスチレン樹脂組成物の開発が望まれてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決して物性バランスの優れたスチレン系樹脂組成物に
ついて鋭意探索し本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、(A)結晶性ポリスチレ
ン100重量部と(B)沸騰キシレン不溶部が10重量
%以下で、且つ沸騰キシレン可溶部の分岐点間の分子量
が1,000ないし300,000の範囲の分岐構造を
有する結晶性ポリスチレン0.01乃至50重量部から
なるスチレン系樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する結晶性ポリスチ
レン(A)は、結晶性を有するポリスチレンであれば特
に制限はなく、スチレン系単量体として、スチレン、α
−メチルスチレン、α−エチルスチレンのような側鎖ア
ルキル置換スチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレ
ン、o−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレ
ン、p−メチルスチレンのような核アルキル置換スチレ
ン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、トリブロ
モスチレン、テトラヒドロスチレン等のハロゲン化スチ
レン及びp−ヒドロキシスチレン、o−メトキシスチレ
ン等が挙げられる。特に好ましくは、スチレン、α−メ
チルスチレン、及びp−メチルスチレンである、スチレ
ン系単量体はこれらのうちの一種又は二種以上を混合し
て用いることができる。
【0010】また、本発明ではスチレン系単量体及びス
チレン系単量体と共重合可能な単量体との共重合であっ
ても良く、スチレン系単量体と共重合可能な単量体とし
てはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニ
トリル、マレオニトリル、α−クロロアクリロニトリ
ル、メチルメタクリレート等のアクリル酸エステル系単
量体、マレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイ
ミド系単量体、アクリル酸エステル等が挙げられ、特に
アクリロニトリルやメタクリル酸メチルが好ましい。
【0011】本発明の共重合体構成成分であるスチレン
系単量体と共重合可能な単量体との使用割合としてはス
チレン系単量体と共重合可能な単量体とのモル比は95
/5〜5/95の範囲にあることが好ましい。また一部
を単量体の総和に対して30重量%以下の割合において
他の単量体の一種以上を持って置き換えても良い。これ
らの共重合体にはランダム共重合体、あるいはブロック
共重合体も含まれる。例えば、スチレンとエチレン、ブ
テン、ペンテン、ヘキセン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3−メチルペンテン、4−メチルペンテンなど
のオレフィンとの2元あるいは3元共重合体等が挙げら
れる。その他にポリプロピレン、ポリブテン、ポリペン
テン、ポリヘキセン、ポリヘプテン、ポリオクテン等の
ポリ−α−オレフィンやポリシクロペンテン、ポリノル
ボルネン等の環状ポリオレフィンと結晶性ポリスチレン
との複合体等も使用することができる。これらのポリス
チレンはすでに工業的に入手することが可能なものもあ
り、さらに触媒を用いて製造することもできる。
【0012】結晶性ポリスチレンを製造するに用いる触
媒としては、通常、工業的にポリプロピレンを製造する
ために用いられている触媒が使用される。例えば三塩化
チタン触媒や塩化マグネシウム等の担体上に三塩化チタ
ンや四塩化チタンを担持した担体触媒等が用いられる。
さらにジシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド
とアルミノキサンの組み合わせで代表されるような均一
系の触媒も利用できる。重合方法は溶媒重合法、塊状重
合法、気相重合法など従来の重合法が用いられる。
【0013】本発明で結晶性とは立体規則性を有するポ
リスチレンの高分子鎖がある対称に従って規則正しく周
期的に配列している構造を有するもので、合成方法ある
いは成形方法によって異なるが、X線による回折現象が
認められるものあるいは赤外吸収スペクトルから結晶バ
ンドの吸収が観測されるもの、あるいは熱分析によって
融点または結晶化温度が認められるものを言う。立体規
則性は通常NMRスペクトルから求めたアイソタクチッ
クペンダット分率あるいはシンジオタクチックペンタッ
ド分率で表される。本発明ではアイソタクチックペンダ
ット分率あるいはシンジオタクチックペンタッド分率が
0.2以上、好ましくは0.3以上、より好ましくは
0.4以上のポリスチレンである。アイソタクチックペ
ンダット分率あるいはシンジオタクチックペンタッド分
率が0.2より低くても、結晶性であれば本発明の対象
である。
【0014】本発明において用いる沸騰キシレン不溶部
が10重量%以下で、且つ沸騰キシレン可溶部に分岐点
間の分子量が1,000ないし300,000の範囲の
分岐構造を有する結晶性ポリスチレン(以下、分岐構造
を有する結晶性ポリスチレン(B)と記す)とはポリマ
ー主鎖の途中で主鎖が2本以上に分岐している構造のポ
リスチレンやポリスチレンを架橋剤と反応させることに
よって化学架橋させたり、主鎖に反応性の官能基を導入
して反応させることにより分岐架橋させた分岐構造を有
するポリスチレンであり、後記のように分岐点から延び
ているそれぞれの主鎖の長さが十分長いものであればど
のような構造のものでもよい。
【0015】本発明で重要なことはこのようにして形成
された分岐構造を有する結晶性ポリスチレン中の沸騰キ
シレン可溶部の分岐点間の分子量が1,000ないし3
00,000の範囲の分岐構造を有することである。
【0016】本発明において分岐点間の分子量とは、そ
の結晶性ポリマーの分子量をその結晶性ポリマー中に含
まれる分岐点の数で除した値を表す。
【0017】一方、結晶性ポリマーの絡み合い点間分子
量は高分子化合物の一次構造によって決まる物質固有の
ものである。これは溶融時における粘弾性的性質を決定
する重要な要素であり、古くから様々な物質について測
定されており、分岐構造からそれを予測する理論によ
り、計算により求めることもできることが知られてい
る。例えばWu等の論文、(Polymer Engineering and
Science, MID-JULY 1990,Vol.30, No13, P753-761)等
にいくつかの高分子化合物の絡み合い点間分子量の値や
計算方法が記載されている。
【0018】絡み合い点間分子量の求め方の例として
は、例えば以下のような方法が挙げられる。すなわち、
単分散高分子の粘度の分子量依存性は実験的にある臨界
分子量を越えると分子鎖同志が絡み合い、分子量の粘度
依存性が大きくなることが知られており、多くの高分子
については、この臨界分子量は絡み合い点間分子量の2
ないし3倍になることが知られている。
【0019】従って(1)種々の分子量を持つ試料につ
いて定常流粘度測定を行ない、臨界分子量を求める。
(2)種々の分子量の試料について動的粘弾性測定を行
ない、ゴム状平坦部が現れないものから臨界分子量を求
める。(3)臨界分子量以上の分子量を持つ試料の動的
粘弾性測定を行ない、G’の高さより絡み合い点間分子
量を求めると言った方法が知られている。また分子量分
布が広い場合には、G’がゴム状領域でも平坦とならな
いため、G”のピーク面積から計算する方法も知られて
いる。また結晶性高分子においては、ゴム状平坦部を観
測するために温度を下げて測定すると、結晶化が始ま
り、測定できないことがある。この様な場合には高温で
もゴム状平坦部が観測されるような高分子量の試料を用
いるか、G’とG”の交点の値GC を求めてから計算す
る方法が知られている。アイソタクチックポリスチレン
を例にとって(3)の方法で絡み合い点間分子量を求め
たところ28,000という値が得られた。
【0020】本発明では結晶性ポリマー中の分岐点間あ
るいは主鎖を結ぶ橋架け点間の分子量と絡み合い点間分
子量の割合が重要であるが、上述のように結晶性ポリマ
ーの絡み合い点間分子量は高分子化合物の一次構造によ
って決まる物質固有のものであることから本発明では結
晶性ポリマー中の分岐点間の分子量の大きさが非常に重
要である。
【0021】すなわち、ここで結晶性ポリマー中の分岐
点間の分子量の大きさが長鎖分岐構造あるいは主鎖を結
ぶ橋架け構造を有しない結晶性ポリマーの絡み合い点間
分子量の0.1よりも小さいものは流動性が悪くなった
り、ポリマー中にゲルが多くなってくるので好ましくな
い場合がある。
【0022】特にゲル分が多いと、物性が低下して、ま
た成形物も良好なものが得られなくなる。いずれの構造
のものにしろ、分岐点の数が多くなってくるとポリマー
がゲル化してしまうが、ゲル化したものでも結晶性の制
御は可能であるが、最終的な物性や取扱い易さを考慮す
れば、沸騰キシレン不溶部が10重量%以下の物が好ま
しく、リサイクル性などを考慮すると分岐度の低い、沸
騰キシレン不溶部が0.1重量%以下のゲル化していな
いものがより好ましい。
【0023】(B)の分岐構造を有する結晶性ポリスチ
レンの沸騰キシレン可溶部の分岐間の分子量は1,00
0〜300,000、好ましくは3,000〜100,
000、さらに好ましくは3,000〜50,000で
ある。
【0024】すなわち、ここでポリスチレン中の架橋点
間の分子量の大きさが1,000よりも小さいものは流
動性が悪くなったり、ポリマー中にゲルが多くなってく
るので好ましくない。特にゲル分が多いと、物性が低下
して、また成形物も良好なものが得られなくなる。すな
わち、分岐点間の分子量が300,000を越える分子
量である場合には、物性向上効果が小さくなるので好ま
しくない。
【0025】逆に結晶性ポリマー中の分岐点間の分子量
が長鎖分岐構造あるいは主鎖を結ぶ橋架け構造を有しな
い結晶性ポリマーの絡み合い点間分子量の10倍を越え
る分子量である場合には、ポリマーの二つの分子鎖が接
近して、二つの分子鎖間距離をその平行を保ちつつ近づ
け、ポリマー主鎖に規則的な長距離構造をもたらすとい
う効果が小さくなって、結晶性を制御することが困難と
なるので好ましくない。
【0026】本発明では、結晶性ポリマー中の分岐点間
の分子量の大きさは、例えば重合時の多官能性モノマー
の量をコントロールすることにより任意の大きさとする
ことも可能である。あるいは高分子反応では、官能基の
量をコントロールしたり反応の度合いをコントロールす
ることにより任意の大きさとすることが可能である。
【0027】これらの方法で分岐点間の分子量の大きさ
を変えることにより結晶性ポリマーの結晶化度、結晶化
温度、融点、結晶の大きさ、結晶化速度を制御すること
ができるということは従来全く知られていなかったこと
である。すなわち高分子鎖中の分岐点間の分子量の大き
さを小さくするほどポリマーの結晶化度は高くなり、融
点も高くなる。結晶化速度は速くなって、結晶の大きさ
は分岐点を有しないポリマーに比べて小さくなる。分岐
点間の分子量の大きさを大きくすれば、逆の結果が得ら
れる。
【0028】この様に本発明では高分子鎖中の分岐点間
の分子量の大きさをコントロールすることにより成形物
の結晶化度を任意に制御することが可能である。また結
晶のサイズを所望の大きさになるように、あるいは融点
を高めたり低めたり制御することで一定の物性を具現
し、結晶化速度を制御することにより最適な成形加工性
を得ることができる。
【0029】具体的には分岐構造を有するポリスチレン
は、通常はスチレンと共重合する事が可能な重合性不飽
和結合を少なくとも2つ以上有する3官能以上の多官能
性のモノマー(ビニル基は2官能と数える)を共重合さ
せたり、反応性の官能基を有するポリスチレン同志を反
応させることにより得られる。あるいは官能基を2つ以
上有する低分子化合物を架橋剤として用いてポリスチレ
ンをラジカル開始剤などで処理することによっても合成
することができる。
【0030】スチレンと共重合する事が可能な重合性不
飽和結合を少なくとも2つ以上有する3官能以上の多官
能性のモノマーとしては直鎖でも分岐があってもよく、
酸素、硫黄、硼素等のヘテロ原子や原子団を含んでいて
もよい種々のジエンやトリエン等の化合物が挙げられ
る。例えば多官能性のモノマーとして1,3−ブタジエ
ン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、
1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8
−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデ
カジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラ
デカジエン、ジビニルベンゼン、などが例示される。
【0031】これらの多官能性のモノマーの共重合体中
の含量は多官能性のモノマー含有量が0.0001ない
し5モル%の範囲で、より好ましくは0.0005ない
し3モル%の範囲である。特に多官能性のモノマー含有
量が0.0001モル%未満ではポリマーの結晶性にほ
とんど影響を与えないので本発明の目的が達成されな
い。また5モル%を越えて含有させると共重合体の分子
量が非常に大きくなりポリマーが溶媒に不溶になり、ま
た加熱しても不融部分が存在するようになり、成形加工
性が悪化するとともに物性も悪くなるため工業的な利用
価値がなくなる。これらの共重合体はランダム共重合体
またはブロック共重合体であってもよい。
【0032】これらモノマーと多官能性のモノマーとの
共重合体の製造において、重合に用いる触媒は、特に制
限はなくポリマーの製造に通常用いられるラジカル開始
剤やカチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤、あるい
は遷移金属化合物と有機金属化合物からなる触媒等を用
いて合成されるのが一般的であり、前述のポリオレフィ
ンの場合には、チーグラー触媒として知られている遷移
金属化合物としてハロゲン化チタン、有機金属化合物と
して有機アルミニウム化合物よりなる固体触媒、あるい
は炭化水素溶剤に可溶な遷移金属触媒としてシクロペン
タジエニル誘導体などの不飽和炭化水素化合物を配位子
とする周期律表第3族、第4族、第5族のメタロセン化
合物と、必要により有機アルミニウムと水または結晶水
とを反応することで得られるオリゴマーないしポリマー
であるアルミノキサン化合物よりなる活性化剤、あるい
はシクロペンタジエニル化合物を配位子とする周期律表
第3族、第4族、第5族の金属カチオン錯体と安定アニ
オンを形成する化合物より成る活性化剤を組み合わせた
触媒等が利用できる。
【0033】ポリスチレンを架橋剤と反応させることに
よって化学架橋させたり、主鎖に反応性の官能基を導入
して反応させることにより分岐構造を導入させる方法で
は、導入する官能基として特に制限はなく、反応して分
岐構造のポリスチレンを生成するものであれば良く、具
体的には無水マイレン酸等の酸無水物、エポキシ基、水
酸基、フェノール性水酸基、アルデヒド基、メルカプタ
ン基、カルボキシル基、ハロゲン、アミノ基、アミド
基、イミノ基、ビニル基やビニリデン基等の不飽和二重
結合、あるいは不飽和三重結合、カルボニル基、シアノ
基、ヒドロシリル基、アルコキシシリル基などの反応性
の官能基、あるいはアセチルアセトナート基のように金
属イオンとのキレート結合や塩を形成するキレート形成
基、塩形成基などが挙げられる。分岐構造のポリスチレ
ンはこれらの官能基を有するポリスチレン同志を反応さ
せることにより得られる。あるいは官能基を2つ以上有
する低分子化合物を架橋剤として用いて合成することが
できる。
【0034】例えばポリスチレン中に官能基として水酸
基を有している場合にはアルデヒド、N−メチロール化
合物、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、ビスハロ
ゲン化合物、ビスエポキシド、ビスアジリジン等が架橋
剤となる。カルボキシル基を有するポリマーはその相互
作用によって2次結合をつくるが、2価または多価金属
酸化物や有機酸の金属塩と反応してもイオン結合の架橋
を生成する。さらにジアミン、ジオール、ビスエポキシ
ド等が架橋剤となる。イミノ基やアミノ基はエピクロロ
ヒドリン、ジイソシアナート等が架橋剤となる。
【0035】また、分岐点はかならずしも化学的な結合
である必要はなく、比較的熱運動の容易なポリマー鎖の
部分(ソフトセグメント)と分子間力の非常に強い部分
(ハードセグメント)とが混在したポリマーのように二
次結合的なものであってもよい。
【0036】本発明のポリスチレン組成物において結晶
性ポリスチレン(A)と分岐構造を有する結晶性ポリス
チレン(B)の混合割合は、成分(A)100重量部に
対して、成分(B)0.01ないし50重量部であり、
物性の改良効果とコストのバランスを考えると0.5な
いし30重量部の混合量が好ましい。
【0037】本発明のポリスチレン組成物に通常ポリス
チレンの安定剤、改質剤として用いられる酸化防止剤、
紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤、造
核剤などの添加剤を添加することについては特に制限は
ない。
【0038】これらの各成分の混合方法については特に
制限はなく、ヘンシェルミキサー、ブレンダー等で混合
後、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキ
サー、ニーダー等で溶融混合することで組成物とするこ
とができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳細に説
明する。
【0040】実施例1 [分岐構造を有する結晶性ポリスチレンの合成]内容積
7リットルのステンレス製オートクレーブにトルエン1
リットルを入れ、さらにメチルアルミノキサン(東ソー
・アクゾ社製、重合度16.2)0.86gとジビニル
ベンゼン4.8gを装入した。さらにスチレン導入し
て、常法にしたがって合成した(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムトリクロリド3mgを10mlのトルエ
ンに溶解した溶液を加えて、75℃で重合した。重合終
了後、イソプロパノールで触媒を失活させ、ポリマーを
ろ過して取り出し、80℃で8時間真空乾燥して秤量し
たところ50.4gのスチレン/ジビニルベンゼン共重
合体を得た。重合前後の反応液の組成をガスクロマトグ
ラフで分析してジビニルベンゼンの反応量を計算すると
0.71gであった。得られた重合体の沸騰キシレン可
溶部は99.5重量%であり、ゲルは生成していなかっ
た。
【0041】1H−NMRでは末端ビニル基のシグナル
が観測され、その量は約0.02重量%であり、ほとん
どの二重結合は反応しているものと考えられる。また13
C−NMRから求めたmmmmペンタッド分率は0.9
8であり、135℃テトラリン溶液で測定した極限粘度
数(以下、[η]と記す)は1.69、1,2,4−ト
リクロロベンゼンを用いてゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーで測定した重量平均分子量と数平均分子量
との比(以下、Mw/Mnと記す。)は4.6であっ
た。このスチレンの分岐点間分子量は反応したジビニル
ベンゼンの97.6%が分岐点となっているものとして
計算すると7,340であった。
【0042】さらにジビニルベンゼンの装入量を変えて
重合したほかは同様にしてスチレンを重合して、沸騰キ
シレン可溶部が99.5重量%であり、分岐点間分子量
が18200の分岐構造を有する結晶性ポリスチレンを
得た。
【0043】〔結晶性シンジオタクチックポリスチレン
の製造〕内容積200リットルのステンレス製オートク
レーブにトルエン100リットルを入れ、さらにメチル
アルミノキサン(東ソー・アクゾ社製、重合度16.
2)64gを装入した。さらに20℃でスチレン30k
gを導入してシクロペンタジエニルチタニウムトリクロ
リド0.2gを1リットルのトルエンに溶解した溶液を
加えて、75℃で重合した。
【0044】重合終了後、イソプロピルアルコールを加
えて触媒を分解してポリマーを濾過して取り出し、80
℃で8時間真空乾燥して秤量したところ1.5kgの結
晶性ポリスチレンを得た。また、1,2,4−トリクロ
ロベンゼン溶液で測定した13C−NMRからシンジオ
タクチックペンタッド分率は0.91であり、135℃
テトラリン溶液で測定した極限粘度数(以下、〔η〕と
記す。)は1.05、1,2,4−トリクロロベンゼン
で測定した重量平均分子量と数平均分子量との比(以
下、MW/MNと記す。)は2.2であった。さらに示
差熱分析装置を用い10℃/minで昇温または降温す
ることで融点および結晶化温度の最大ピークとして測定
したところ融点268℃、結晶化温度230℃であっ
た。
【0045】[樹脂組成物の製造]上記の2つの分岐共
重合体を結晶性シンジオタクチックポリスチレン100
重量部に対し20重量部を加え、さらに酸化防止剤0.
1重量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部を加え
ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機で230℃で
加熱混合しペレットを得た。このペレットを用い射出成
形機(小松製作所(株)社製、FSM55T)でテスト
ピースを成形し物性を測定した。
【0046】曲げ弾性率はASTM−D790に、引張
強度はASTM−D638、アイゾット衝撃強度はAS
TM−D256に準拠して測定したところ、曲げ弾性率
はそれぞれ2810MPa、2750MPa、引張強度
はそれぞれ60MPa、58MPaであり、アイゾット
衝撃強度はそれぞれ15KJ/m2、13KJ/m2であ
った。
【0047】比較例1 分岐構造を有する結晶性ポリスチレンを加えずに結晶性
シンジオタクチックポリスチレンだけを用いた他は実施
例1と同様に物性の測定を行った。結果は、曲げ弾性率
は2100MPa、引張強度は38MPa、アイゾット
衝撃強度は6.5KJ/m2であった。
【0048】実施例2 [触媒の合成]直径12mmの鋼球9kgの入った内容
積4リットルの粉砕用ポットを4個装備した振動ミルを
用意する。各ポットに窒素雰囲気下で塩化マグネシウム
300g、テトラエトキシシラン60mlおよびα,
α,α−トリクロロトルエン45mlを入れ、40時間
粉砕した。こうして得た共粉砕物300gを5リットル
のフラスコに入れ、四塩化チタン1.5リットルおよび
トルエン1.5リットルを加え、100℃で30分間攪
拌処理し、次いで上澄液を除いた。再び四塩化チタン
1.5リットルおよびトルエン1.5リットルを加え、
100℃で30分間攪拌処理し、次いで上澄液を除い
た。その後固形分をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷
移金属触媒スラリーを得た。一部をサンプリングしてチ
タン分を分析したところチタン分は1.9重量%であっ
た。
【0049】[結晶性アイソタクチックポリスチレンの
製造]内容積100リットルのオートクレーブに窒素雰
囲気下トルエン800ml、上記で得られた遷移金属触
媒2g、ジエチルアルミニウムクロライド2.56m
l、p−トルイル酸メチル1.2mlおよびトリエチル
アルミニウム4mlを入れ、スチレン30kg、水素濃
度7.5%相当を圧入した後、60℃で2時間重合し
た。重合後未反応のスチレンを除き、パウダーを取り出
し、乾燥して10.2kgのパウダーを得た。得られた
パウダーは、[η]が0.86であり、融点230℃の
結晶性アイソタクチックポリスチレンであった。
【0050】[分岐構造を有する結晶性ポリスチレンの
製造]内容積100リットルのオートクレーブに窒素雰
囲気下トルエン800ml、上記で得られた遷移金属触
媒2g、ジエチルアルミニウムクロライド2.56m
l、p−トルイル酸メチル1.2mlおよびトリエチル
アルミニウム4mlを入れ、スチレン30kg、ジビニ
ルベンゼン9.6g、水素濃度7.5%相当を圧入した
後、60℃で2時間重合した。重合後未反応のスチレン
を除き、パウダーを取り出し、乾燥して9.6kgのパ
ウダーを得た。得られたパウダーは、[η]が0.89
であり、融点230℃である結晶性のスチレン共重合体
であった。また沸騰キシレンで6時間抽出した際の不溶
分の割合は0.001重量%であり、分岐点間分子量を
計算すると21,000であった。
【0051】[樹脂組成物の製造]上記のよに製造した
分岐構造を有する共重合体を上記で合成した結晶性アイ
ソタクチックポリスチレン100重量部に対し20重量
部添加して、実施例1と同様に成形し評価したところ、
曲げ弾性率はそれぞれ2280MPa、引張強度はそれ
ぞれ56MPa、アイゾット衝撃強度は12KJ/m2
であった。
【0052】実施例3 [分岐構造を有する結晶性ポリスチレンの合成]内容積
100リットルのオートクレーブに窒素雰囲気下トルエ
ン800ml、実施例2で製造した遷移金属触媒2g、
ジエチルアルミニウムクロライド2.56ml、p−ト
ルイル酸メチル1.2mlおよびトリエチルアルミニウ
ム4mlを入れ、スチレン30kg、シリルエチレン2
00gを加え、水素濃度7.5%相当を圧入した後、6
0℃で2時間重合した。重合後未反応のスチレンを除
き、パウダーを取り出し、乾燥して9.6kgのパウダ
ーを得た。得られたパウダーは、[η]が0.89であ
り、融点230℃、である結晶性のスチレン共重合体で
あった。尚、元素分析によればシリルエチレン単位を
0.068mol%含有していた。
【0053】得られた結晶性のスチレン共重合体100
重量部に対して安定剤として、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール0.1重量部、ステアリ
ン酸カルシウム0.1重量部、テトラキス[2−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
エチルカルボニルオキシメチル]メタン0.05重量部
を混合し、さらに無水マレイン酸を0.1重量部を混合
し、ヘンシェルミキサーで混合したのち、220℃で押
出機で加熱混合してペレット化して分岐構造を有する結
晶性ポリスチレンを得た。得られた分岐構造を有する結
晶性ポリスチレンの[η]は1.28であり、Mw/M
nは7.2であった。また、沸騰キシレンで6時間抽出
した際の不溶分の割合は0.001重量%であった。赤
外吸収スペクトルから反応したシリル基の濃度を求め、
分岐点間分子量を求めたたところ13000であった。
【0054】[樹脂組成物の製造]実施例2で製造した
結晶性アイソタクチックポリスチレン100重量部と上
記の分岐構造を有する結晶性ポリスチレン20重量部か
ら実施例1と同様に成形し、評価したところ、曲げ弾性
率は2250MPa、引張強度は58MPa、アイゾッ
ト衝撃強度は13KJ/m2であった。
【0055】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂組成物は、剛
性、耐衝撃性のバランスと耐熱性に優れた成形品を得る
ことが可能であり工業的に極めて価値がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)結晶性ポリスチレン100重量部
    と(B)沸騰キシレン不溶部が10重量%以下で、且つ
    沸騰キシレン可溶部の分岐点間の分子量が1,000な
    いし300,000の範囲の分岐構造を有する結晶性ポ
    リスチレン0.01乃至50重量部からなるスチレン系
    樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999020449A1 (en) * 1997-10-17 1999-04-29 The Dow Chemical Company Injection-molded articles made from long chain branched syndiotactic monovinylidene aromatic polymers
JP2005179389A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Dainippon Ink & Chem Inc 二軸延伸用スチレン系樹脂組成物、二軸延伸シート及びその製造方法

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