JPH10147576A - キナゾリン誘導体の新規製造方法およびその製造中間体 - Google Patents
キナゾリン誘導体の新規製造方法およびその製造中間体Info
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- JPH10147576A JPH10147576A JP32108496A JP32108496A JPH10147576A JP H10147576 A JPH10147576 A JP H10147576A JP 32108496 A JP32108496 A JP 32108496A JP 32108496 A JP32108496 A JP 32108496A JP H10147576 A JPH10147576 A JP H10147576A
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- quinazoline
- acceptable acid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】キナゾリン誘導体(I) の新規製造方法及びその
製造中間体(II)の提供。 【解決手段】下式(II) 【化1】 で示される化合物を、水と水溶性エ−テル系溶媒との混
合溶媒中、塩基性条件下に過マンガン酸カリウムで酸化
して下式(I) 【化2】 で示されるキナゾリン誘導体を得、次いで、必要に応じ
てその薬理学的に許容される酸付加塩に導くことを特徴
とするキナゾリン誘導体(I) またはその薬理学的に許容
される酸付加塩の製造方法。 【効果】上記製造方法によれば、キナゾリン誘導体(I)
またはその薬理学的に許容される酸付加塩を工業的生産
において効率よく製造することができる。
製造中間体(II)の提供。 【解決手段】下式(II) 【化1】 で示される化合物を、水と水溶性エ−テル系溶媒との混
合溶媒中、塩基性条件下に過マンガン酸カリウムで酸化
して下式(I) 【化2】 で示されるキナゾリン誘導体を得、次いで、必要に応じ
てその薬理学的に許容される酸付加塩に導くことを特徴
とするキナゾリン誘導体(I) またはその薬理学的に許容
される酸付加塩の製造方法。 【効果】上記製造方法によれば、キナゾリン誘導体(I)
またはその薬理学的に許容される酸付加塩を工業的生産
において効率よく製造することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キナゾリン誘導体
の新規製造方法およびその製造中間体に関する。更に詳
しくは、新しいタイプの抗腫瘍剤として有用な、下式
(I)
の新規製造方法およびその製造中間体に関する。更に詳
しくは、新しいタイプの抗腫瘍剤として有用な、下式
(I)
【0002】
【化4】 で示されるキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容
される酸付加塩の新規製造方法およびその製造中間体に
関する。
される酸付加塩の新規製造方法およびその製造中間体に
関する。
【0003】
【従来の技術】抗腫瘍剤の研究開発は、主として直接癌
細胞を攻撃する薬剤の探索を中心に行われてきた。しか
し、これによって開発されたタイプの抗腫瘍剤は、癌細
胞のみならず正常細胞の増殖に対しても損傷を与えるた
め、骨髄毒性などの重篤な副作用が発現し易いなどの欠
点を有している。
細胞を攻撃する薬剤の探索を中心に行われてきた。しか
し、これによって開発されたタイプの抗腫瘍剤は、癌細
胞のみならず正常細胞の増殖に対しても損傷を与えるた
め、骨髄毒性などの重篤な副作用が発現し易いなどの欠
点を有している。
【0004】キナゾリン誘導体(I)およびその薬理学
的に許容される酸付加塩、例えば、その塩酸塩(KB−
8498)は、上記の如き、直接癌細胞を攻撃する従来
の抗腫瘍剤とは異なり、固形腫瘍組織の血流を抑制する
作用機作により抗腫瘍効果を示す新しいタイプの抗腫瘍
剤である{第55回日本癌学会総会において発表[日本癌
学会総会記事; Abst 705(96.10)、鐘紡・鐘紡ガン研 池
田善明ら−腫瘍血流抑制作用を有する新規抗腫瘍薬 KB-
8498の抗腫瘍効果、191頁、同 Abst 2337(96.10)、鐘紡・
鐘紡ガン研 関田隆ら−腫瘍血流抑制作用を有する新規
抗腫瘍薬 KB-8498の作用機作、 603 頁参照]、特願平8-
145013号公報参照}。
的に許容される酸付加塩、例えば、その塩酸塩(KB−
8498)は、上記の如き、直接癌細胞を攻撃する従来
の抗腫瘍剤とは異なり、固形腫瘍組織の血流を抑制する
作用機作により抗腫瘍効果を示す新しいタイプの抗腫瘍
剤である{第55回日本癌学会総会において発表[日本癌
学会総会記事; Abst 705(96.10)、鐘紡・鐘紡ガン研 池
田善明ら−腫瘍血流抑制作用を有する新規抗腫瘍薬 KB-
8498の抗腫瘍効果、191頁、同 Abst 2337(96.10)、鐘紡・
鐘紡ガン研 関田隆ら−腫瘍血流抑制作用を有する新規
抗腫瘍薬 KB-8498の作用機作、 603 頁参照]、特願平8-
145013号公報参照}。
【0005】KB−8498は、上記日本癌学会総会に
おいて、ヌードマウスの皮下に移植したヒト胃癌株St-4
等の種々の実験腫瘍における固形腫瘍に対して、優れた
抗腫瘍効果を示すことが、その化学構造式とともに報告
されている。しかしながら、その製造方法については、
報告されていない。
おいて、ヌードマウスの皮下に移植したヒト胃癌株St-4
等の種々の実験腫瘍における固形腫瘍に対して、優れた
抗腫瘍効果を示すことが、その化学構造式とともに報告
されている。しかしながら、その製造方法については、
報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、工業的
生産に適した、キナゾリン誘導体(I)またはその薬理
学的に許容される酸付加塩、なかでも、KB−8498
に係る新規製造方法につき種々検討を加えた。
生産に適した、キナゾリン誘導体(I)またはその薬理
学的に許容される酸付加塩、なかでも、KB−8498
に係る新規製造方法につき種々検討を加えた。
【0007】更に、本発明は、キナゾリン誘導体(I)
またはその薬理学的に許容される酸付加塩を製造するた
めの新規製造中間体の提供を目的としている。
またはその薬理学的に許容される酸付加塩を製造するた
めの新規製造中間体の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
を行った結果、キナゾリン誘導体(I)またはその薬理
学的に許容される酸付加塩の製造において、下式(I
I)
を行った結果、キナゾリン誘導体(I)またはその薬理
学的に許容される酸付加塩の製造において、下式(I
I)
【0009】
【化5】 で示される化合物を、不活性溶媒中、過マンガン酸カリ
ウムで酸化して前記式(I)で示されるキナゾリン誘導
体を得、次いで、必要に応じてその薬理学的に許容され
る酸付加塩に導くことを特徴とするキナゾリン誘導体
(I)またはその薬理学的に許容される酸付加塩の製造
方法が上記の目的に適うことを見い出して本発明を完成
させた。
ウムで酸化して前記式(I)で示されるキナゾリン誘導
体を得、次いで、必要に応じてその薬理学的に許容され
る酸付加塩に導くことを特徴とするキナゾリン誘導体
(I)またはその薬理学的に許容される酸付加塩の製造
方法が上記の目的に適うことを見い出して本発明を完成
させた。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】キナゾリン誘導体(I)またはそ
の薬理学的に許容される酸付加塩の本発明による製造
は、後述する製造方法によって得られる新規製造中間体
としての化合物(II)を、不活性溶媒中、化合物(I
I)に対して通常1〜2当量、好ましくは1.2当量の
過マンガン酸カリウムで、通常−5〜20℃、好ましく
は、0〜10℃下に、通常1〜20時間、好ましくは
1.5〜7時間、酸化反応を行うことによってキナゾリ
ン誘導体(I)を得、次いで、必要に応じて、常法によ
り、その薬理学的に許容される酸付加塩に導くことによ
って行うことができる。
の薬理学的に許容される酸付加塩の本発明による製造
は、後述する製造方法によって得られる新規製造中間体
としての化合物(II)を、不活性溶媒中、化合物(I
I)に対して通常1〜2当量、好ましくは1.2当量の
過マンガン酸カリウムで、通常−5〜20℃、好ましく
は、0〜10℃下に、通常1〜20時間、好ましくは
1.5〜7時間、酸化反応を行うことによってキナゾリ
ン誘導体(I)を得、次いで、必要に応じて、常法によ
り、その薬理学的に許容される酸付加塩に導くことによ
って行うことができる。
【0012】上記酸化反応において、過マンガン酸カリ
ウムは、通常、適宜の回数に分割して添加することが好
ましい。
ウムは、通常、適宜の回数に分割して添加することが好
ましい。
【0013】上記酸化反応における、不活性溶媒として
は、例えば、水と、水と相溶性の有機溶媒、例えば、テ
トラヒドロフラン、ジメトキシエタン等の水溶性エ−テ
ル系溶媒、ジメチルホルムアミドとの混合溶媒等が挙げ
られる。なかでも、水とテトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン等の水溶性エ−テル系溶媒との混合溶媒が好ま
しく、特に、混合比1:4〜2:3の水とテトラヒドロ
フランとの混合溶媒が好ましい。
は、例えば、水と、水と相溶性の有機溶媒、例えば、テ
トラヒドロフラン、ジメトキシエタン等の水溶性エ−テ
ル系溶媒、ジメチルホルムアミドとの混合溶媒等が挙げ
られる。なかでも、水とテトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン等の水溶性エ−テル系溶媒との混合溶媒が好ま
しく、特に、混合比1:4〜2:3の水とテトラヒドロ
フランとの混合溶媒が好ましい。
【0014】また、上記酸化反応は、塩化ベンジルトリ
エチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド等の相間移動触媒の存在下、水と、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン等の不活性有機溶媒との混合溶媒中
で行うこともできる。
エチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド等の相間移動触媒の存在下、水と、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン等の不活性有機溶媒との混合溶媒中
で行うこともできる。
【0015】上記酸化反応は、通常、塩基性条件下に行
われるが、予め、反応系中に水酸化カリウム等の塩基の
0.1〜0.8当量を添加しておくことが好ましい。
われるが、予め、反応系中に水酸化カリウム等の塩基の
0.1〜0.8当量を添加しておくことが好ましい。
【0016】更に、得られた酸付加塩は、常法により、
塩交換することによって、他の酸付加塩に導くこともで
きる。
塩交換することによって、他の酸付加塩に導くこともで
きる。
【0017】KB−8498の場合には、上記製造方法
で得られるキナゾリン誘導体(I)を、例えば、マレイ
ン酸塩とした後、当該マレイン酸塩に塩酸トリエチルア
ミンを作用させて、塩交換することによりキナゾリン誘
導体(I)の1塩酸塩(KB−8498)を容易に得る
ことができる。
で得られるキナゾリン誘導体(I)を、例えば、マレイ
ン酸塩とした後、当該マレイン酸塩に塩酸トリエチルア
ミンを作用させて、塩交換することによりキナゾリン誘
導体(I)の1塩酸塩(KB−8498)を容易に得る
ことができる。
【0018】キナゾリン誘導体(I)の薬理学的に許容
される酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸
塩および酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸
塩、コハク酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
される酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸
塩および酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸
塩、コハク酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
【0019】また、本発明の上記製造方法において、キ
ナゾリン誘導体(I)の薬理学的に許容される上記酸付
加塩がその水和物として得られる場合には、これら水和
物の製造方法も本発明の製造方法に包含される。
ナゾリン誘導体(I)の薬理学的に許容される上記酸付
加塩がその水和物として得られる場合には、これら水和
物の製造方法も本発明の製造方法に包含される。
【0020】上記製造方法において用いられる化合物
(II)は、例えば、以下のようにして製造することが
できる。
(II)は、例えば、以下のようにして製造することが
できる。
【0021】即ち、下式
【0022】
【化6】 で示されるように、化合物(III)と、化合物(II
I)に対して1〜1.5当量の化合物(IV)とを、化
合物(III)に対して1〜1.5当量のt−ブトキシ
カリウムの存在下、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド等の不活性有機溶媒中、通常−2
0〜30℃、好ましくは−10〜10℃で、通常1〜1
0時間、好ましくは1〜5時間反応後、得られた反応生
成物を精製することなく、または、簡単に精製し、次い
で、アセトニトリル等の不活性有機溶媒中、ピペラジン
[化合物(III)換算で通常2〜10当量、好ましく
は3〜5当量]を、通常40〜80℃、好ましくは40
〜65℃で、通常1〜10時間、好ましくは1〜3時間
反応させて化合物(II)を製造することができる。
I)に対して1〜1.5当量の化合物(IV)とを、化
合物(III)に対して1〜1.5当量のt−ブトキシ
カリウムの存在下、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド等の不活性有機溶媒中、通常−2
0〜30℃、好ましくは−10〜10℃で、通常1〜1
0時間、好ましくは1〜5時間反応後、得られた反応生
成物を精製することなく、または、簡単に精製し、次い
で、アセトニトリル等の不活性有機溶媒中、ピペラジン
[化合物(III)換算で通常2〜10当量、好ましく
は3〜5当量]を、通常40〜80℃、好ましくは40
〜65℃で、通常1〜10時間、好ましくは1〜3時間
反応させて化合物(II)を製造することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0024】実施例14−[(3―シクロペンテニル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリンの製造 :2,4−ジクロロキ
ナゾリン[J.Am.Chem.Soc.,53,3867(1931) 参照] 11
8.3gおよび3−シクロペンテノール[J.Org.Chem.,3
2,4138(1967)参照] 50.0gと、テトラヒドロフラン
1250mlとの溶液を−5℃まで冷却し、内温を0℃
以下に保つようにカリウム t―ブトキシド74.1g
を分割して加えた。反応混合物を−5℃付近で30分
間、次いで、0〜5℃で更に30分間攪拌した後、氷水
3750mlに注ぎ、15分間攪拌した。析出した結晶
をろ取し、水650mlで洗浄した。得られた結晶を、
約45℃でピペラジン154.0gとアセトニトリル9
40mlとの溶液に徐々に加えた後、約60℃で1.5
時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル2Lに注ぎ、水
1.2Lを加えて20分間攪拌した後、ろ過した。ろ液
を分液し、得られた有機層を水700mlで2回、次い
で、飽和食塩水700mlで洗浄した。得られた有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に約10分
の1まで濃縮した。濃縮液にイソプロピルエーテル36
0mlを加え、再び2分の1まで減圧下に濃縮し、氷冷
下に20分間攪拌した後、析出した結晶をろ取した。得
られた結晶を氷冷したイソプロピルエーテル50mlで
洗浄し、4−[(3―シクロペンテニル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリンの淡黄色結晶を12
1.13g得た(収率69%)。
ピペラジニル)キナゾリンの製造 :2,4−ジクロロキ
ナゾリン[J.Am.Chem.Soc.,53,3867(1931) 参照] 11
8.3gおよび3−シクロペンテノール[J.Org.Chem.,3
2,4138(1967)参照] 50.0gと、テトラヒドロフラン
1250mlとの溶液を−5℃まで冷却し、内温を0℃
以下に保つようにカリウム t―ブトキシド74.1g
を分割して加えた。反応混合物を−5℃付近で30分
間、次いで、0〜5℃で更に30分間攪拌した後、氷水
3750mlに注ぎ、15分間攪拌した。析出した結晶
をろ取し、水650mlで洗浄した。得られた結晶を、
約45℃でピペラジン154.0gとアセトニトリル9
40mlとの溶液に徐々に加えた後、約60℃で1.5
時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル2Lに注ぎ、水
1.2Lを加えて20分間攪拌した後、ろ過した。ろ液
を分液し、得られた有機層を水700mlで2回、次い
で、飽和食塩水700mlで洗浄した。得られた有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に約10分
の1まで濃縮した。濃縮液にイソプロピルエーテル36
0mlを加え、再び2分の1まで減圧下に濃縮し、氷冷
下に20分間攪拌した後、析出した結晶をろ取した。得
られた結晶を氷冷したイソプロピルエーテル50mlで
洗浄し、4−[(3―シクロペンテニル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリンの淡黄色結晶を12
1.13g得た(収率69%)。
【0025】NMR(250MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.65(2H,dd,J=3,16.5H
z),2.8−3.0(6H,m),3.90(4H,
m),5.7−5.9(1H,m),5.79(2H,
s),7.10(1H,ddd,J=1.5,7,8H
z),7.48(1H,dt,J=0.5,8.5H
z),7.57(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.89(1H,ddd,J=0.5,1.
5,8Hz). なお、上記で得られた4−[(3―シクロペンテニル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリンの一部
をとり、常法により塩酸塩とし、メタノール−アセトン
の混合溶媒から再結晶したものは、以下の物性値を示し
た。
pm):2.65(2H,dd,J=3,16.5H
z),2.8−3.0(6H,m),3.90(4H,
m),5.7−5.9(1H,m),5.79(2H,
s),7.10(1H,ddd,J=1.5,7,8H
z),7.48(1H,dt,J=0.5,8.5H
z),7.57(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.89(1H,ddd,J=0.5,1.
5,8Hz). なお、上記で得られた4−[(3―シクロペンテニル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリンの一部
をとり、常法により塩酸塩とし、メタノール−アセトン
の混合溶媒から再結晶したものは、以下の物性値を示し
た。
【0026】m.p.225℃付近で分解 NMR(250MHz,DMSO−d6 ,δppm):
2.58(2H,dd,J=2.5,16.5Hz),
2.94(2H,dd,J=7,16.5Hz),3.
18(4H,m),4.08(4H,m),5.81
(2H,s),5.7−5.9(1H,m),7.23
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.46(1
H,dt,J=0.5,8.5Hz),7.69(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.87
(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.38(2
H,br). 元素分析(C17H20N4 O・HCl・1/2H2 Oとして) 計算値(%) C:59.73,H:6.49,N:16.39 分析値(%) C:59.59,H:6.49,N:16.34
2.58(2H,dd,J=2.5,16.5Hz),
2.94(2H,dd,J=7,16.5Hz),3.
18(4H,m),4.08(4H,m),5.81
(2H,s),5.7−5.9(1H,m),7.23
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.46(1
H,dt,J=0.5,8.5Hz),7.69(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.87
(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.38(2
H,br). 元素分析(C17H20N4 O・HCl・1/2H2 Oとして) 計算値(%) C:59.73,H:6.49,N:16.39 分析値(%) C:59.59,H:6.49,N:16.34
【0027】実施例24−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリンの製造 :4−[(3−シクロペンテニル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン200.
0gとテトラヒドロフラン3.2Lとの溶液に、水80
0mlを加えた後、氷冷撹拌下に水酸化カリウム8.9
1gを加え、溶かした。次いで、内温が2℃になったと
き、過マンガン酸カリウム32.0gを加えた。内温が
徐々に上昇し、その後、再び2℃に下がったとき、過マ
ンガン酸カリウム32.0gを更に加えた。この操作を
更に2回繰り返した(このようにして過マンガン酸カリ
ウム128.0gを4分割して加えた)後、内温が2℃
になってから氷冷下に更に1時間撹拌した(この間、約
3.5時間を要した)。得られた反応混合物にメタノー
ル2Lを加え、50〜54℃で10分間撹拌し、内温が
42℃になってからろ過した。二酸化マンガンの結晶を
メタノール250mlで2回洗浄し、ろ液と洗液とを合
わせ、50〜60℃の水浴中で、全量が1.37kgに
なるまで減圧下に濃縮した。濃縮液を室温で2時間撹拌
し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を水250m
lで2回、アセトン250mlで2回洗浄し、4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリンの結晶を120.5g得た(収率54%)。この
一部をとって、メタノールから再結晶したものは以下の
物性を示した。
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリンの製造 :4−[(3−シクロペンテニル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン200.
0gとテトラヒドロフラン3.2Lとの溶液に、水80
0mlを加えた後、氷冷撹拌下に水酸化カリウム8.9
1gを加え、溶かした。次いで、内温が2℃になったと
き、過マンガン酸カリウム32.0gを加えた。内温が
徐々に上昇し、その後、再び2℃に下がったとき、過マ
ンガン酸カリウム32.0gを更に加えた。この操作を
更に2回繰り返した(このようにして過マンガン酸カリ
ウム128.0gを4分割して加えた)後、内温が2℃
になってから氷冷下に更に1時間撹拌した(この間、約
3.5時間を要した)。得られた反応混合物にメタノー
ル2Lを加え、50〜54℃で10分間撹拌し、内温が
42℃になってからろ過した。二酸化マンガンの結晶を
メタノール250mlで2回洗浄し、ろ液と洗液とを合
わせ、50〜60℃の水浴中で、全量が1.37kgに
なるまで減圧下に濃縮した。濃縮液を室温で2時間撹拌
し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を水250m
lで2回、アセトン250mlで2回洗浄し、4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリンの結晶を120.5g得た(収率54%)。この
一部をとって、メタノールから再結晶したものは以下の
物性を示した。
【0028】m.p.205−208℃ NMR(250MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.9−2.0(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),2.76(4H,m),3.27(1H,b
r),3.75(4H,m),4.08(2H,b
r),4.52(2H,br),5.58(1H,
m),7.14(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.38(1H,d,J=8.5Hz),7.6
1(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.83(1H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C17H22N4 O3 として) 計算値(%) C:61.80,H:6.71,N:16.96 分析値(%) C:61.83,H:6.70,N:17.05
1.9−2.0(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),2.76(4H,m),3.27(1H,b
r),3.75(4H,m),4.08(2H,b
r),4.52(2H,br),5.58(1H,
m),7.14(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.38(1H,d,J=8.5Hz),7.6
1(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.83(1H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C17H22N4 O3 として) 計算値(%) C:61.80,H:6.71,N:16.96 分析値(%) C:61.83,H:6.70,N:17.05
【0029】実施例34−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1塩酸塩の製造 :4−[(t−3,t−4
−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン120.0
gをメタノール476mlに懸濁し、室温で撹拌下、酢
酸115mlを加え、結晶を溶かした。この溶液をろ過
し、ろ紙をメタノール100mlで洗い、ろ液と洗液と
を合わせ、これにマレイン酸46.3gを加え、室温で
2時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、得られた結晶
をメタノールで洗浄し、4−[(t−3,t−4−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1マレイン酸塩の
結晶を127.3g得た。次いで、得られた4−[(t
−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
・1マレイン酸塩125.0gをメタノール675ml
に懸濁し、塩酸トリエチルアミン77.0gを加え、室
温で2時間撹拌した。結晶をろ取し、得られた結晶をメ
タノールで洗浄し、結晶94.4gを得た。得られた結
晶を30%(V/V)含水エタノール312mlに加熱
溶解し、ろ過した後、ろ液に、撹拌下、エタノール87
5mlを加え、室温で2.5時間撹拌した。析出した結
晶をろ取し、得られた結晶をエタノールで洗浄し、4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩を78.1g得た(収率60%)。
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1塩酸塩の製造 :4−[(t−3,t−4
−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン120.0
gをメタノール476mlに懸濁し、室温で撹拌下、酢
酸115mlを加え、結晶を溶かした。この溶液をろ過
し、ろ紙をメタノール100mlで洗い、ろ液と洗液と
を合わせ、これにマレイン酸46.3gを加え、室温で
2時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、得られた結晶
をメタノールで洗浄し、4−[(t−3,t−4−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1マレイン酸塩の
結晶を127.3g得た。次いで、得られた4−[(t
−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
・1マレイン酸塩125.0gをメタノール675ml
に懸濁し、塩酸トリエチルアミン77.0gを加え、室
温で2時間撹拌した。結晶をろ取し、得られた結晶をメ
タノールで洗浄し、結晶94.4gを得た。得られた結
晶を30%(V/V)含水エタノール312mlに加熱
溶解し、ろ過した後、ろ液に、撹拌下、エタノール87
5mlを加え、室温で2.5時間撹拌した。析出した結
晶をろ取し、得られた結晶をエタノールで洗浄し、4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩を78.1g得た(収率60%)。
【0030】m.p.235℃付近で分解 NMR(250MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.9−2.1(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),3.19(4H,m),4.0−4.2(6H,
m),4.56(2H,br),5.62(1H,
m),7.24(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.46(1H,d,J=8.5Hz),7.6
9(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.88(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.4
2(2H,br). 元素分析(C17H22N4 O3 ・HClとして) 計算値(%) C:55.66,H:6.32,N:15.27 分析値(%) C:55.39,H:6.22,N:15.35
1.9−2.1(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),3.19(4H,m),4.0−4.2(6H,
m),4.56(2H,br),5.62(1H,
m),7.24(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.46(1H,d,J=8.5Hz),7.6
9(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.88(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.4
2(2H,br). 元素分析(C17H22N4 O3 ・HClとして) 計算値(%) C:55.66,H:6.32,N:15.27 分析値(%) C:55.39,H:6.22,N:15.35
【0031】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、キナゾリン
誘導体(I)またはその薬理学的に許容される酸付加
塩、なかでも、KB−8498を工業的生産において効
率よく製造することができる。
誘導体(I)またはその薬理学的に許容される酸付加
塩、なかでも、KB−8498を工業的生産において効
率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 徳之 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目6番7− 504号
Claims (3)
- 【請求項1】 下式(I) 【化1】 で示されるキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容
される酸付加塩の製造において、下式(II) 【化2】 で示される化合物を、不活性溶媒中、過マンガン酸カリ
ウムで酸化して上記式(I)で示されるキナゾリン誘導
体を得、次いで、必要に応じてその薬理学的に許容され
る酸付加塩に導くことを特徴とするキナゾリン誘導体
(I)またはその薬理学的に許容される酸付加塩の製造
方法。 - 【請求項2】 薬理学的に許容される酸付加塩が塩酸塩
である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 下式(II) 【化3】 で示される化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32108496A JPH10147576A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | キナゾリン誘導体の新規製造方法およびその製造中間体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32108496A JPH10147576A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | キナゾリン誘導体の新規製造方法およびその製造中間体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10147576A true JPH10147576A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18128642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32108496A Pending JPH10147576A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | キナゾリン誘導体の新規製造方法およびその製造中間体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10147576A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019104697A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 国立大学法人茨城大学 | 含フッ素シクロアルカンジオールおよびその製造方法 |
-
1996
- 1996-11-15 JP JP32108496A patent/JPH10147576A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019104697A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 国立大学法人茨城大学 | 含フッ素シクロアルカンジオールおよびその製造方法 |
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