JPH10147548A - γ,δ−不飽和ケトンの製法 - Google Patents

γ,δ−不飽和ケトンの製法

Info

Publication number
JPH10147548A
JPH10147548A JP9310119A JP31011997A JPH10147548A JP H10147548 A JPH10147548 A JP H10147548A JP 9310119 A JP9310119 A JP 9310119A JP 31011997 A JP31011997 A JP 31011997A JP H10147548 A JPH10147548 A JP H10147548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
reaction
acetoacetate
carbonate
unsaturated ketone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9310119A
Other languages
English (en)
Inventor
Heinz Dr Etzrodt
エッツロート ハインツ
Manfred Stroezel
シュトレツェル マンフレート
Dietmar Dr Weller
ヴェラー ディートマール
Hagen Dr Jaedicke
イェディッケ ハーゲン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JPH10147548A publication Critical patent/JPH10147548A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/673Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/676Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by change of size of the carbon skeleton by elimination of carboxyl groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有利な溶剤中でのキャロル反応によるγ,δ
−不飽和ケトンの製造に関する。 【解決手段】 a)ビニルカルビノール又はプロパルギ
ルアルコールとアセト酢酸アルキルエステル又はジケテ
ンとの反応及び b)得られたアセトアセテートの熱転位反応、により
γ,δ−不飽和ケトンを製造する方法において、工程
a)及び/又は工程b)を、溶剤としての一般式Iの環
式カルボナート又は一般式IIのγ−ラクトン: 【化1】 中で実施することを特徴とする、γ,δ−不飽和ケトン
の製法。 【効果】 香料、ビタミンA、ビタミンE及び医薬品の
ための中間生成物が良好に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特に有利な溶剤中で
のキャロル反応によるγ,δ−不飽和ケトンの製造に関
する。
【0002】2−メチル−2−ヘプテン−6−オンのよ
うな、γ,δ−不飽和ケトンは香料、ビタミンA、ビタ
ミンE及び医薬品を製造するための需要の多い中間生成
物である。従って、この化合物を有利な方法で製造する
ための試みは非常に多くなされている。
【0003】
【従来の技術】重要な公知の製法はビニルカルビノール
又はプロパルギルアルコールとアセト酢酸アルキルエス
テル又はジケテンとの反応及び次いで得られたアセトア
セテートの熱転位である(キャロル反応;M.F. Carrol
l, J.Chem.Soc.1940、p.704-706及びp.1266-1268参
照)。
【0004】US 2638484からは、2−メチル
−3−ブテン−2−オールを金属ナトリウムの存在でジ
ケテンと反応させ、かつ得られたビニルジメチルカルビ
ノールアセトアセテートを還流下に注意深く加熱し所望
の2−メチル−2−ヘプテン−6−オンに転位させるこ
とが公知である。最初の工程を温度約0℃で実施しなけ
ればならないこと、連続して作業することができないこ
と、及びナトリウム及びジケテンでの作業は工業的な規
模では問題であることは、この方法の欠点である。
【0005】US 2795617からは第2の反応工
程、即ちアセトアセテートの転位を、触媒量のアルミニ
ウムトリアルコキシド、例えばアルミニウムトリイソプ
ロピラートの存在で、温度135〜165℃で実施する
ことが公知である。この反応を溶剤の不在下に実施す
る。この方法においても、γ,δ−不飽和ケトンの収率
はなお不十分である。
【0006】GB 695313の方法によれば、2−
メチル−3−ブテン−2−オールのアセトアセテートを
300〜600℃にガス相で加熱した。しかしながら、
達せられた不飽和ケトンの収率は使用したアセトアセテ
ートに対して、僅かに13.8〜最高53.4%である。
【0007】GB 886353の方法によれば、アリ
ルアセトアセテートをアルミニウムトリ(アセチルアセ
トネート)の存在において140〜170℃に加熱する
ことにより転位を行っている。この方法においても達成
された収率はなお不十分である。
【0008】アリルアセトアセテートの製造におけるジ
ケテンとの問題のある作業を回避するために、工業的な
規模の反応の場合、ジケテンの代わりにしばしばこれか
ら容易に製造可能なアセト酢酸の低級アルキルエステル
を使用する。100℃を越える温度において、アセト酢
酸エステルからアルコールが切断され、これを留去する
ことができる(J. Org. Chem. 56(1991), 1713-1718参
照)。
【0009】2−メチル−3−ブテン−2−オール(沸
点=98℃)をこの方法により反応させる場合、引き続
くアリルアセトアセテートの転位のために必要な反応温
度120〜220℃は、大過剰のアセト酢酸エチルエス
テル(沸点=169℃)を使用することによってのみ達
せられるが(DBP1068696参照)、この反応条
件下にアセト酢酸エステルはそれ自体とも反応し、かつ
他の副生成物とともに形成されたデヒドロ酢酸は他の副
反応を惹起する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
はビニルカルビノール又はプロパルギルアルコールとア
セト酢酸アルキルエステル又はジケテンとの反応及び引
き続き得られたアセトアセテートの熱転位反応により
γ,δ−不飽和ケトンを製造する方法において、アセト
酢酸エステルの大過剰なしにすますことができ、アセト
アセテートの転位を常圧下に連続的に、かつ非常に良好
な収率で実施することができるように改良することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】キャロル反応が五員環−
ラクトン及び五員環カルボナート中で著しく促進される
ということが、意外にも見出された。転位に必要な15
0℃を越える反応温度は比較的高沸点の五員環ラクトン
及び五員環カルボナート中で過圧なしに達せられる、そ
れというのも低沸点のメチルブテノール(沸点=98
℃)はアセト酢酸エステルと迅速に反応開始し、2−メ
チル−2−ヘプテン−6−オンが形成する。溶剤として
使用した環式ラクトン又は環式カルボナートを分解する
ことなく、アセト酢酸メチルエステルから形成されたメ
タノールは120〜220℃の反応温度で連続的に留出
する。
【0012】こうして、本発明の課題は、 a)ビニルカルビノール又はプロパルギルアルコールと
アセト酢酸アルキルエステル又はジケテンとの反応、及
び b)得られたアセトアセテートの、γ,δ−不飽和ケト
ンへの、場合によりアルミニウム触媒が存在していても
よい、熱転位反応(キャロル反応)、によりγ,δ−不
飽和ケトンを製造する方法において、反応工程a)及び
/又は反応工程b)を、溶剤としての一般式Iの環式カ
ルボナート又は一般式IIのγ−ラクトン:
【0013】
【化2】
【0014】[式中、基R1、R2及びR3はH、メチル
又はエチルを表し、有利にH又はメチルを表し、かつR
4はH、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル又は
メトキシメチルを表す]中で実施することを特徴とする
γ,δ−不飽和ケトンの製法である。
【0015】一般式Iの環式五員環カルボナートととし
ては汎用されるアルキレンカルボナート、例えばエチレ
ンカルボナート、1,2−プロピレンカルボナート、イ
ソブチレンカルボナート及び1,2−ブチレン−カルボ
ナートである、即ち式中のR1〜R4がH又はメチルを表
わすか、もしくは式中のR1〜R3がH又はメチルを表
し、かつR4がエチルを表す一般式Iのカルボナート、
並びに式中R1〜R3が付加的にエチルを表していてよ
く、かつR4がH、メチル、エチル、イソプロピル、フ
ェニル又はメトキシメチルを表すものを挙げることがで
きる。
【0016】本発明において使用した環式カルボナート
は相応するアルキレンオキシドをCO2と反応させるこ
とにより、大規模生産においても著しく安価に製造可能
である。この環式カルボナートは一般に高い沸点を有
し、常圧で問題なく温度170℃を達成することができ
る。これは毒性を有さず(ラットのLD50は、例えば
1,2−プロピレンカルボナートに関しては、経口投与
において29000mg/kgであり、かつエチレンカ
ルボナートに関しては10000mg/kgである)、
このことはビタミン前駆物質の製造のために重要であ
り、かつ生物学的に良好に分解可能である(社報“Alky
lencarbonate”、Firma Huels AG、Juli 1991参照)。
【0017】一般式IIの特に好適な五員環ラクトンと
しては、γ−ブチロラクトン、3−メチル−γ−ブチロ
ラクトン、3,4−ジメチル−γ−ブチロラクトン、4,
5−ジメチル−γ−ブチロラクトン及び5−エチル−γ
−ブチロラクトン、特にγ−ブチロラクトンを挙げるこ
とができる。
【0018】本発明により使用した、一般式IIのγ−
ブチロラクトンも大規模に、相応するブタンジオールを
脱水素することにより有利に製造可能である。
【0019】この反応において生じたアルカノールは、
意外にも反応条件下に環式カルボナート又はラクトンを
ほとんど攻撃せず、例えばプロピレンカルボナートの使
用の際にはこの溶剤を全く精製することなしに反応サイ
クル10回まで再使用することができる(実施例1参
照)。γ,δ−不飽和ケトンの単離の後に分離した環式
カルボナート又はラクトンは触媒の補充なしに新たな反
応サイクルに供給することができる。未反応のアセトア
セテートの残分はこの際溶剤中に残り、失われることは
ない。
【0020】五員環カルボナート及び五員環ラクトンは
一般に生じたγ,δ−不飽和ケトンに対して50〜10
00重量%、有利に100〜500重量%の量で使用さ
れる。
【0021】ビニルカルビノール又はプロパルギルアル
コールとしては本発明方法においては一般式III:
【0022】
【化3】
【0023】[式中、R5は炭素原子数1〜20の、ア
ルコキシ基又はハロゲンにより置換されていてもよい、
分枝又は非分枝で、飽和の又はオレフィン系で1つ又は
複数不飽和の脂肪族基又は脂環式−脂肪族基を表し、R
6はH又は低級アルキル基、有利にメチル基又はエチル
基を表し、R7はH又は低級アルキル基、有利にHを表
し、かつ点線は更なる結合を表してもよい]のアルコー
ルを使用することができる。
【0024】挙げることができるのは、例えば2−メチ
ル−ブテン−2−オール、ネロリドール、10,11−
ジヒドロ−ネロリドール、リナロール、6,7−ジヒド
ロ−リナロール、ゲラニルリナロール、イソフィトール
又は1−アルキン−3−オール、例えばデヒドロリナロ
ール及び2−メチル−3−ブチン−2−オールである。
本発明による反応は2−メチル−3−ブテン−2−オー
ル、即ち、式中R5及びR6がメチル基を表し、R7はH
を表す、一般式IIIの化合物を使用する際に特に有利
に達せられる。
【0025】本発明方法を実施するために、一般的に次
のように行う;最初の工程において、アリルアルコール
又はプロパルギルアルコールを公知技術で、即ち、溶剤
なしに、もしくは該反応のために公知の溶剤、例えばジ
エチルエーテル、トルエン又はキシレン中で、該反応の
ために公知の塩基性触媒の不存在又は存在下に、ジケテ
ンと反応させ、かつ引き続き得られたアセトアセテート
の熱転位を、場合により使用した溶剤の留去後に、及び
場合によりアルミニウム触媒の存在下に、溶剤としての
一般式Iの五員環カルボナート又は一般式IIのγ−ラ
クトン中で実施するか、又は、有利にはビニルカルビノ
ール又はプロパルギルアルコールとアセト酢酸アルキル
エステル又はジケテンとの反応も、引き続く得られたア
セトアセテートの、場合によりアルミニウム触媒の存在
下での熱転位も、、溶剤としての一般式Iの五員環カル
ボナート又は一般式IIのγ−ラクトン中で実施する。
本発明の方法の後者の変法が、実質的に1つの容器中で
反応を実施することができるという大きな利点を有して
いる。
【0026】本発明の方法の重要な点は、いずれにしろ
最初に形成されたアセトアセテートを五員環カルボナー
ト又は一般式IIの五員環−ラクトン中で転位させるこ
とである。
【0027】アリルアルコール、又はプロパルギルアル
コールとジケテンとの反応を公知法で塩基性触媒の存在
下に実施する。そのような触媒としては三級アミン、例
えばピリジン及び特にp−N,N−ジメチルアミノピリ
ジンを挙げることができる。ビニルカルビノール又はプ
ロパルギルアルコールとジケテンとの反応も、引き続く
熱転位も、一般式Iの五員環カルボナート又は一般式I
Iのγ−ラクトン中で実施する、即ち実質的に1つの容
器中で反応させる場合、最初の反応工程を塩基性触媒の
不存在下に、又は存在するとしても、塩基性触媒の少量
の存在下に実施することが勧められる。
【0028】熱転位反応の反応温度は一般に120〜2
20℃、有利に140〜190℃であった。
【0029】熱転位は公知アルミニウム触媒の不存在下
に又は存在下に実施することができる。
【0030】該反応のための公知アルミニウム触媒とし
ては例えばアルミニウムアルコラート、例えばアルミニ
ウム−トリ−(イソプロポキシド)又はアルミニウム−
トリ−(ブトキシド)類の1つ;又はアルミニウム−ト
リ−(アセチルアセトナト)又はアルミニウム−トリ−
(アルキルアセチルアセテート)、例えばアルミニウム
トリ−(メチルアセテート)を考慮することができる。
【0031】ビタミン−A−製造及びビタミン−E−製
造のために重要な2−メチル−2−ヘプテン−6−オン
を2−メチル−ブテン−2−オールとアセト酢酸メチル
エステルとを反応させることにより製造するためには、
メチルブテノールとアセト酢酸メチルエステルとの反応
も、得られたアセトアセテートの熱転位も、一般式Iの
五員環カルボナート又は一般式IIの五員環−ラクトン
中で実施する、即ち実質的に1つの容器中で反応させる
のが、特に有利である。
【0032】この際、この反応のために公知のアルミニ
ウム触媒1種を含有する一般式Iの五員環カルボナート
又は一般式IIの五員環ラクトンを予め装入して170
〜180℃に加熱し、かつこの熱混合物中にメチルブテ
ノール及びアセト酢酸メチルエステルからなる混合物を
ゆっくりと供給し、この際生じたCO2を排出し、低沸
点物を留去する。反応の終了後、メチルヘプテノンを常
圧又は減圧下に留出させ、蒸留残分を反応媒体として新
たに使用する。
【0033】本発明による反応媒体を9回再利用する際
にも明らかな収率の低下は観察されなかったので、反応
を連続的に実施することができるということを前提とす
ることができる。
【0034】本発明による方法を用いて、香料、ビタミ
ンA、ビタミンE及び医薬品の製造のための中間生成物
として特に望まれるγ,δ−不飽和ケトンも工業的規模
で簡単な方法で、非常に良好な収率で製造される。
【0035】
【実施例】
実施例1 2−メチル−3−ブテン−2−オールとアセト酢酸メチ
ルエステルとの1,2−プロピレンカルボナート中での
反応 a) 1,2−プロピレンカルボナート 45g及び別に
(GB886353により)製造したアルミニウム−ト
リ−(メチルアセチルアセテート)−触媒2.8gから
なる混合物に、アセト酢酸メチルエステル(AME;純
度98%)29.03g(0.25モル)及び2−メチル
−3−ブテン−2−オール(MBE;純度94%)2
3.68g(0.275モル)からなる混合物を180℃
で、撹拌下に2時間かけてポンプで供給した。この時間
の間にCO2が排出し、約2/3までメタノールからな
り、かつ約1/3まで未反応の2−メチル−3−ブテン
−2−オールからなる容易に沸騰する物質8gを留去し
た。引き続き、更に180℃で30分間撹拌し、次いで
冷却し、かつこの反応混合物から100ミリバールの減
圧で、所望の2−メチル−2−ヘプテン−6−オンを留
出させた。
【0036】b)この際生じた蒸留残分を、あらたに前
記量のAME及びMBEと180℃で2時間かけて混合
し、反応混合物を180℃で30分間撹拌し、次いで冷
却し、かつ得られた2−メチル−2−ヘプテン−6−オ
ンをここから留出させた。
【0037】c)工程b)を更に8回繰り返した。使用
したMBEに対して、10回のバッチ全てにおける2−
メチル−2−ヘプテン−6−オンの平均収率は理論値の
88%であった(内部標準を用いるガスクロマトグラフ
ィー測定)。
【0038】実施例2 a) 10,11−ジヒドロ−ネロリドール及びジケテ
ンからの10,11−ジヒドロ−ネロリドールアセトア
セテートの製造 ジエチルエーテル50ml中の10,11−ジヒドロ−
ネロリドール9g(0.04モル)及びp−N,N−ジ
メチルアミノ−ピリジン60mgの溶液に20℃で20
分間かけてジケテン5.05g(0.074モル)を滴下
した。引き続き、この溶剤を40℃で穏やかに留出させ
た。
【0039】b) 1,2−プロピレンカルボナート中
での10,11−ジヒドロ−ネロリドールアセトアセテ
ートのキャロル反応 工程a)中で得られた反応混合物を更に精製することな
く、1,2−プロピレンカルボナート20ml及びアル
ミニウム−トリ−(メチル−アセチルアセテート)30
0mgからなる混合物中に180℃で20分間かけて、
滴下した。引き続き、180℃で更に10分間撹拌し、
かつ次いでそれぞれヘプタン50mlで2回抽出した。
合した抽出物を蒸留した。13,14−ジヒドロ−ファ
ルネシルアセトン(farnesylaceton)の収率は、10,1
1−ジヒドロ−ネロリドールに対して理論値の88%で
あった。
【0040】この際、触媒を含有するプロピレンカルボ
ナートを再使用することができる。
【0041】実施例3 a) γ−ブチロラクトン中での2−メチル−ブテン−
2−オールとアセト酢酸メチルエステルとの反応 γ−ブチロラクトン100mlと実施例1中に記載した
触媒5.6gとからの溶液を温度170〜180℃に加
熱し、かつこれにAME58.06g(0.5モル)及び
MBE47.36g(0.55モル)からなる混合物を1
70〜180℃で30分間かけて撹拌下に滴下した。引
き続き170℃で更に30分間撹拌し、冷却し、得られ
た2−メチル−2−ヘプテン−6−オンを常圧で留出さ
せた。86重量%のメチルヘプテノン59.7gが単離
された。
【0042】b) 工程a)中で生じた蒸留残分を新た
に、AME58.06g及びMBE47.36gからなる
混合物と170〜180℃で撹拌下に30分間かけて混
合し、この反応混合物を170℃で更に30分間撹拌
し、冷却し、ここからメチルヘプテノンを留出させた。
【0043】c) 工程b)を更に3回繰り返した。使
用したMBEに対する、5バッチ全てにわたっての2−
メチル−2−ヘプテン−6−オンの平均収率は、理論値
の85%であった。
【0044】実施例4 1,2−プロピレンカルボナート中での2−メチル−3
−ブチン−2−オールとアセト酢酸メチルエステルとの
反応 実施例1に記載されたアルミニウム−トリ−(メチルア
セチルアセテート)−触媒5.3g及び1,2−プロピレ
ン−カルボナート85gからなる混合物を170℃に加
熱し、更にこの温度でアセト酢酸メチルエステル55g
(0.47モル)及び2−メチル−3−ブチン−2−オ
ール43.7g(0.52モル)からなる混合物を均質に
4時間かけて添加した。添加終了後、更に170℃で3
0分間撹拌した。この時間の間CO2を排出し、かつ容
易に沸騰する物質を留去した。引き続き、冷却し、かつ
約100ミリバールの減圧で反応混合物から、生じた2
−メチル−2,4−ヘプタジエン−6−オンを留出させ
た。純粋な2−メチル−2,4−ヘプタジエン−6−オ
ン42gが得られ、これは2−メチル−3−ブチン−2
−オールに対して理論値の72%の収率に相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディートマール ヴェラー ドイツ連邦共和国 ルートヴィヒスハーフ ェン シェルメンツァイレ 72 (72)発明者 ハーゲン イェディッケ ドイツ連邦共和国 ルートヴィヒスハーフ ェン アングラーシュトラーセ 38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)ビニルカルビノール又はプロパルギ
    ルアルコールとアセト酢酸アルキルエステル又はジケテ
    ンとの反応、及び b)得られたアセトアセテートの、γ,δ−不飽和ケト
    ンへの、アルミニウム触媒が存在していてもよい、熱転
    位反応、によりγ,δ−不飽和ケトンを製造する方法に
    おいて、反応工程a)及び/又は反応工程b)を、溶剤
    としての一般式Iの環式カルボナート又は一般式IIの
    γ−ラクトン: 【化1】 [式中、基R1、R2及びR3はH、メチル又はエチルを
    表し、かつR4はH、メチル、エチル、イソプロピル、
    フェニル又はメトキシメチルを表す]中で実施すること
    を特徴とする、γ,δ−不飽和ケトンの製法。
  2. 【請求項2】 反応工程a)及び/又は反応工程b)を
    溶剤としてのエチレンカルボナート、1,2−プロピレ
    ンカルボナート、1,2−ブチレンカルボナート又はイ
    ソブチレンカルボナート中で実施する請求項1記載の
    γ,δ−不飽和ケトンの製法。
  3. 【請求項3】 反応工程a)及び/又は反応工程b)を
    溶剤としてのγ−ブチロラクトン、3−メチル−γ−ブ
    チロラクトン、3,4−ジメチル−γ−ブチロラクト
    ン、4,5−ジメチル−γ−ブチロラクトン又は5−エ
    チル−γ−ブチロラクトン中で実施する請求項1記載の
    γ,δ−不飽和ケトンの製法。
  4. 【請求項4】 反応工程b)を温度120〜220℃で
    実施する請求項1記載のγ,δ−不飽和ケトンの製法。
  5. 【請求項5】 2−メチル−2−ヘプテン−6−オンを
    製造するために、2−メチル−3−ブテン−2−オール
    及びアセト酢酸メチルエステルの混合物を温度170〜
    180℃でゆっくりと一般式Iの環式カルボナート又は
    一般式IIのγ−ラクトン及びアルミニウム触媒からな
    る混合物中に添加し、反応の終了後メチルヘプテノンを
    留出し、かつ蒸留残査を新たに反応媒体として使用する
    請求項1記載のγ,δ−不飽和ケトンの製法。
JP9310119A 1996-11-14 1997-11-12 γ,δ−不飽和ケトンの製法 Withdrawn JPH10147548A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19647117A DE19647117A1 (de) 1996-11-14 1996-11-14 Verfahren zur Herstellung gamma,delta-ungesättigten Ketonen durch Caroll-Reaktion in cyclischen Carbonaten oder gamma-Lactonen als Lösungsmittel
DE19647117.6 1996-11-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10147548A true JPH10147548A (ja) 1998-06-02

Family

ID=7811687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9310119A Withdrawn JPH10147548A (ja) 1996-11-14 1997-11-12 γ,δ−不飽和ケトンの製法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5874635A (ja)
EP (1) EP0842917B1 (ja)
JP (1) JPH10147548A (ja)
CN (1) CN1184096A (ja)
DE (2) DE19647117A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121166A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Kuraray Co Ltd 不飽和ケトンの製造方法
JP2002121165A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Kuraray Co Ltd 不飽和ケトンの製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19840746A1 (de) * 1998-09-07 2000-03-09 Basf Ag Verfahren zur Herstellung gamma,delta-ungesättigter Ketone durch Carroll-Reaktion
DE19853908A1 (de) * 1998-12-07 2000-06-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von ungesättigten Ketonen
KR100567102B1 (ko) * 2000-10-05 2006-03-31 에스케이 주식회사 케롤반응 혼합물의 흡착에 의한 잔존 촉매의 제거방법
CN102115437B (zh) * 2010-04-12 2014-05-07 上海海嘉诺医药发展股份有限公司 制备γ,δ-不饱和酮的方法
WO2017098049A1 (en) 2015-12-11 2017-06-15 Dsm Ip Assets B.V. Process for the manufacture of 6,10,14-trimethylpentadecan-2-one

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1068696B (de) * 1959-11-12 Badische Anilin- £x Soda-Fabrik Aktiengesellschaft, Ludwigshafen/Rhein Verfahren zur Herstellung von in d-Stellung verzweigten, /, ö-olefindsch-ungesättigten Ketonen
US2795617A (en) * 1957-06-11
GB695313A (en) * 1951-02-23 1953-08-05 British Ind Solvents Ltd Improved process for the production of unsaturated ketones
US2638484A (en) * 1951-06-05 1953-05-12 Hoffmann La Roche Preparation of an octenone
DE1053498B (de) * 1955-04-19 1959-03-26 Hoffmann La Roche Verfahren zur Herstellung von ungesaettigten Ketonen
GB886353A (en) * 1959-01-14 1962-01-03 Distillers Co Yeast Ltd Production of unsaturated ketones
DE1286018B (de) * 1967-02-04 1969-01-02 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 6, 10-Dimethyl-undecatrien-(3, 5, 10)-on-(2)
DE2842149A1 (de) * 1978-09-28 1980-04-10 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung von 3-aminocrotonsaeureamid
DE2928944A1 (de) * 1979-07-18 1981-02-12 Basf Ag Verbessertes verfahren zur herstellung von hoeheren ungesaettigten ketonen

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121166A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Kuraray Co Ltd 不飽和ケトンの製造方法
JP2002121165A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Kuraray Co Ltd 不飽和ケトンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US5874635A (en) 1999-02-23
DE59702047D1 (de) 2000-08-24
EP0842917A1 (de) 1998-05-20
DE19647117A1 (de) 1998-05-28
CN1184096A (zh) 1998-06-10
EP0842917B1 (de) 2000-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3932462A (en) Manufacture of unsaturated ketones
EP3245185B1 (en) Intermediate compounds for producing perfuming ingredients
US3754016A (en) Novel cycloalkenone esters
Burness β-Keto Acetals. II. Synthesis of 3-Methyl-and 3-Phenyl-furans
JPH10147548A (ja) γ,δ−不飽和ケトンの製法
SU586834A3 (ru) Способ получени -ненасыщенных альдегидов
US5410094A (en) Tertiary alkynols
KR20010074970A (ko) 캐롤 반응에 의한 γ,δ-불포화 케톤의 제조 방법
JPH10120673A (ja) シクロカルボナート類の製造方法
IL159318A (en) Method for producing 2-(alkyl) cycloalkenone
Youssef et al. Correction of the literature concerning reactions of polyarylated carbinols. Novel suprafacial [1, 5] sigmatropic rearrangement
US3238260A (en) Production of ionone compounds
KR100651334B1 (ko) 비타민 e 제조용 불포화 케톤의 제조방법
JP2019112380A (ja) 3,7−ジメチル−7−オクテノールの製造方法及び3,7−ジメチル−7−オクテニル=カルボキシレート化合物の製造方法
US5471005A (en) Method of making 2,7-dimethyl-2,4,6-octatrienedial, a key intermediate in the commercial syntheses of various carotenoids
US4301084A (en) Process for the preparation of carboxylic acid esters of β-formyl-crotyl alcohol by an allyl rearrangement
US4042617A (en) Process for preparing a 2-methyl-(substituted aryl)-pyruvic acid compound
US4481372A (en) Process for preparing allyl alpha and beta ionones and intermediates therefor
CN109195942B (zh) 制备聚檀香醇类化合物的方法
EP0195053A1 (en) PROCESS FOR THE PREPARATION OF 1,3-CYCLOHEXANEDIONE DERIVATIVES AND INTERMEDIATES THEREOF.
EP2373606B1 (en) Processes for epimerizing cyclohexenyl ketones with subsequent aldol condensation to produce fragrance compounds
Rossi et al. A new stereocontrolled synthesis of the racemic forms of savinin and gadain
SU658881A1 (ru) Способ получени пиперитона
CN115768740A (zh) 制备茚丙烯醛衍生物的方法
JPS61118348A (ja) ヒドロキシメチレンアルコキシ酢酸エステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201