JPH10146740A - 工具異常検出装置 - Google Patents
工具異常検出装置Info
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- JPH10146740A JPH10146740A JP30297096A JP30297096A JPH10146740A JP H10146740 A JPH10146740 A JP H10146740A JP 30297096 A JP30297096 A JP 30297096A JP 30297096 A JP30297096 A JP 30297096A JP H10146740 A JPH10146740 A JP H10146740A
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Abstract
ることなく工具異常を検出することができる工具異常検
出装置を提供すること。 【解決手段】 状態スイッチ23によって空運転である
ことが確認されると、所定期間のモータ電流を測定し、
その平均値Inoを求める動作を複数回行い、その後、
その平均値Inoの平均値X0 及びその標準偏差σ0 を
求め(S103)、更に実加工においても同様に平均値
Inの平均値X及び標準偏差σを求め(S104)、そ
の平均値X0 、X及び標準偏差σ0 、σと予めRAM7
4に記憶されたしきい値Lとを比較し、その大小関係を
液晶ディスプレイ25に表示し、その表示結果に基づい
て再度しきい値Lをテンキーパネル27から入力する
(S107)。
Description
折れ等を検出するための工具異常検出装置に関する。
ータ負荷を検出する負荷検出手段と、検出された加工付
加と評価基準値との比較により工作機械の工具の異常の
有無を判定する判定手段とを備える工具異常検出装置が
あり、例えば特開平7−132440号公報に記載のも
のがある。
るものでは、試切削時のモータ負荷のサンプリングデー
タからモータ負荷の基準データと分散を求め、この分散
を用いてサンプリングデータのばらつきに応じたしきい
値を設定し、基準データとモータ負荷の実測データとを
一定時間毎に比較し、この両データの差がしきい値を超
えるか否かを監視して、例えば工具の異常の有無を判定
していた。
技術では、例えばドリルやタップ等の工具径が小さく
て、実運転時のモータ負荷と空運転時のモータ負荷との
差が微小な場合には、正常に加工が行われているにも関
わらず工具異常と判定されることがあった。このような
誤判定があると、例えば工作機械を停止させて工具を交
換するといった不要な作業を実行してしまい、能率の低
下や正常な工具を交換することによる経費の無駄等の問
題があった。
になされたものであり、工具異常検出装置におけるかか
る誤判定を防止することを目的としている。
の手段として、請求項1記載の工具異常検出装置は、工
作機械の主軸または送り軸のモータ負荷を検出する負荷
検出手段と、該検出されたモータ負荷と評価基準値との
比較により前記工作機械の工具の異常の有無を判定する
判定手段とを備える工具異常検出装置において、前記工
作機械が空運転であるか実運転であるかを示す入力を行
うための運転状態入力手段と、空運転時の前記モータ負
荷に基づいて算出される無負荷時基準値および実運転時
の前記モータ負荷に基づいて算出される負荷時基準値と
前記評価基準値との大小関係を比較する比較手段と、該
比較手段による比較結果に応じた表示を行う結果表示手
段と、前記評価基準値を入力するための基準値入力手段
とを設けている。
取り外した状態で工作機械を運転したり、ワークテーブ
ルにワークを載せないで工作機械を運転することであ
り、要すれば工具とワークとが干渉しない状態での運転
を言うのである。また、実運転とは、例えば主軸に装着
された工具でワークを実際に加工する運転であり、その
実運転にはデータ収集のための試加工も含まれる。
出手段は、例えば工作機械の主軸モータの負荷電流値、
電圧値または電力値のいずれか、あるいは工具に負荷さ
れる力に応じた信号を出力するロードセルの出力等によ
って、工作機械のモータ負荷を検出する。なお、負荷検
出手段は、主軸のモータ負荷または送り軸のモータ負荷
のいずれか一方を検出してもよいし、両方を検出しても
よい。
ではあるが、モータ負荷は、空運転時では実運転時より
も小さくなる。したがって、評価基準値を、空運転時の
モータ負荷に基づいて算出される無負荷時基準値と実運
転時のモータ負荷に基づいて算出される負荷時基準値と
の間になるように設定すれば、負荷検出手段によって検
出されたモータ負荷と評価基準値との比較により工作機
械の工具の異常の有無を判定することができる。より具
体的に述べれば、検出されたモータ負荷が評価基準値よ
りも小さければ空運転ということができ、例えば工具の
折れ等により工具がワークに当たっていない状態であ
り、検出されたモータ負荷が評価基準値よりも大きけれ
ば実運転ということができ、工具が正常にワークに当た
っていて工具に異常はないといえる。
は、それぞれ1つの数値とする必要はなくある範囲の値
としてもよい。この発明では、運転状態入力手段により
工作機械が空運転であるか実運転であるかを示す入力が
なされる。運転状態入力手段は、例えば押したり倒した
りの操作でポジションが切り換えられるスイッチのよう
なものでよい。
いて算出される無負荷時基準値および実運転時のモータ
負荷に基づいて算出される負荷時基準値と評価基準値と
の大小関係を比較し、結果表示手段は、比較手段による
比較結果に応じた表示を行う。この表示は、単に大小関
係を表示するだけでもよいし、どれだけ大きいか小さい
かを表示してもよい。したがって、比較手段は、複数の
入力電圧の大小を比較してそれに応じた信号を出力する
回路でもよいし、CPUにこの機能を果たさせることも
できる。また結果表示手段としては、大小関係に応じて
ランプを点灯させる程度でも十分であり、例えば7セグ
メントLEDやディスプレイ装置で数値を表示したり、
「評価基準値が大きすぎます」のように大小関係を言葉
で表示してもよい。
表示を見ながら基準値入力手段を操作して評価基準値を
入力することができるから、例えば2〜3回の試行によ
り、適切な評価基準値を入力することができる。基準値
入力手段としては、テンキーパネルやダイヤルが例示さ
れる。
られた評価基準値(例えば無負荷時基準値と負荷時基準
値との中間値)を用いて、これと検出されたモータ負荷
とを比較により工作機械の工具の異常の有無を判定する
から、実運転時のモータ負荷と空運転時のモータ負荷と
の差が微小な場合であっても、誤判定するおそれはなく
常に正確な判定を実行できる。よって、工具異常の誤判
定によって、例えば工作機械を停止させて工具を交換す
るといった不要な作業を実行してしまい、能率の低下や
正常な工具を交換することによる経費の無駄等を生じる
こともない。
比較してそれに応じた信号を出力する回路によってもよ
いし、CPUにこの機能を果たさせることもできる。こ
の点は比較手段と同様である。請求項2記載の工具異常
検出装置は、工作機械の主軸または送り軸のモータ負荷
を検出する負荷検出手段と、該検出されたモータ負荷と
評価基準値との比較により前記工作機械の工具の異常の
有無を判定する判定手段とを備える工具異常検出装置に
おいて、前記工作機械が空運転であるか実運転であるか
を示す入力を行うための運転状態入力手段と、空運転時
の前記モータ負荷に基づいて算出される無負荷時基準値
と実運転時の前記モータ負荷に基づいて算出される負荷
時基準値との間の値として前記評価基準値を設定する評
価基準値設定手段とを設けている。
段および運転状態入力手段は、請求項1記載のものと同
様とできる。また、空運転、実運転、無負荷時基準値お
よび負荷時基準値も請求項1の説明で述べたと同様であ
る。評価基準値設定手段が、空運転時のモータ負荷に基
づいて算出される無負荷時基準値と実運転時のモータ負
荷に基づいて算出される負荷時基準値との間の値として
評価基準値を設定するので、判定手段は、これを用いて
工具の異常の有無を判定することができる。その判定の
手順例は、請求項1の説明で述べたものと同様でよい。
と同様に、実運転時のモータ負荷と空運転時のモータ負
荷との差が微小な場合であっても、誤判定するおそれは
なく常に正確な判定を実行できる。よって、工具異常の
誤判定によって、例えば工作機械を停止させて工具を交
換するといった不要な作業を実行してしまい、能率の低
下や正常な工具を交換することによる経費の無駄等を生
じることもない。
が評価基準値を入力する必要はないから、オペレータの
負担が軽くなるといえる。請求項3記載の工具異常検出
装置は、請求項1または2記載の工具異常検出装置にお
いて、前記負荷時基準値は、所定回数の試加工における
前記モータ負荷に基づいて算出されることを特徴とす
る。
るモータ負荷に基づいて算出されるので、製品となるワ
ークの加工に先立って試加工をすれば、評価基準値を一
層正確にできる。なお、試加工の回数は、例えば実験等
によって適宜設定されればよい。
項1ないし3のいずれか記載の工具異常検出装置におい
て、前記無負荷時基準値および負荷時基準値は、それぞ
れ所定期間または所定回数のサンプリング値の平均もし
くは分散または平均と分散の組合せで記述されることを
特徴とする。
準値および負荷時基準値を適切な値とすることができ
る。また、例えば平均と分散との和および差を用いて、
無負荷時基準値および負荷時基準値をある範囲の値とす
ることもできる。評価基準値にこのような範囲を持たせ
れば、誤判定の可能性を一層少なくしてより精密な判定
を実行できる。
の実施の形態を詳しく説明する。
工作機械10のメカニカルな構成について説明する。図
1に示すように、この工作機械10は、切削屑の飛散を
防止するためのスプラッシュガード12の内側にワーク
(図示しない)を載置するためのテーブル14、例えば
ドリルやタップ等の工具交換のためのATCマガジン1
6、工作機械本体(以下単に本体ともいう)20等が配
置されている。またスプラッシュガード12には、操作
パネル22、ワークの入出やメンテナンスのためのワー
ク交換口24、主にメンテナンス用の点検ハッチ26等
が設けられている。なお、操作パネル22には、運転状
態入力手段としての状態スイッチ23、結果表示手段と
しての液晶ディスプレイ25、基準値入力手段としての
テンキーパネル27が設けられている。
タップ等の工具を保持するための主軸28、主軸28を
回転駆動するための主軸モータ30、多数の鋼球を内蔵
して主軸側に固着されているナット部32とナット部3
2に内挿されるボールネジ34とからなるボールネジ機
構36、ボールネジ34を回転駆動するためのZ軸モー
タ38、ボールネジ34と平行に配されているガイドレ
ール40、ガイドレール40と主軸側とを連結するスラ
イド42等を備えている。なお、Z軸モータ38は、送
り軸の駆動モータに相当する。
36とZ軸モータ38とでZ軸方向の送りのためのZ軸
送り機構が構成され、Z軸モータ38によりボールネジ
34を回転させることで主軸28のZ軸方向の移動が行
われる。また図1に示されるテーブル14をX軸および
Y軸方向に移動させることができ、主軸28のZ軸方向
の移動と併せて、ワークと工具のX、Y、Z軸方向の相
対位置を変化させることができる。
Z軸方向の位置を制御するために図3に示される構成の
制御系を備えている。図3に示すように、この制御系
は、主軸28の回転を制御するための主軸制御系50、
主軸28のZ軸位置を制御するためのZ軸制御系60、
この制御系の中枢となるマイコン部70、操作パネル2
2およびテーブル14のX軸位置を制御するためのX軸
制御系(図示略)やテーブル14のY軸位置を制御する
ためのY軸制御系(図示略)等から構成されている。
モータ30に電力を供給するための主軸サーボアンプ5
2および主軸サーボアンプ52の供給電力を制御するた
めの軸制御回路54からなり、軸制御回路54はマイコ
ン部70のCPU72からの指示に従って主軸サーボア
ンプ52の動作を制御する構成である。Z軸制御系60
は、Z軸モータ38、Z軸モータ38に電力を供給する
ためのZ軸サーボアンプ62およびZ軸サーボアンプ6
2の供給電力を制御するための軸制御回路64からな
り、軸制御回路64はマイコン部70のCPU72から
の指示に従ってZ軸サーボアンプ62の動作を制御する
構成である。また、図示を省略したX軸制御系およびY
軸制御系も、これら主軸制御系50並びにZ軸制御系6
0とほぼ同様の構成である。
納しているROMや入出力ポート等を内蔵するワンチッ
プ型のCPU72およびCPU72のワークエリアとな
るRAM74等からなり、周知のマイクロコンピュータ
として構成されている。このマイコン部70(厳密には
CPU72)は、制御プログラムに従って主軸制御系5
0、Z軸制御系60等を制御して、ワークに所定の加工
を施させるのである。また、マイコン部70は操作パネ
ル22に接続されており、マイコン部70は、操作パネ
ル22の状態スイッチ23が押操作されたときに出力す
る運転状態信号やテンキーパネル27からの数値入力信
号など各種の信号を取得したり、操作パネル22に信号
を送って操作パネル22の液晶ディスプレイ25の画像
や文字の表示を制御することやLEDランプの点滅等を
制御することができる。
2によって主軸モータ30に供給される電流(モータ電
流)に対応する電流値データを、軸制御回路54を介し
て取得することができる。つまり、CPU72はモータ
電流をリアルタイムで知ることができる。
1000秒毎にカウント値をインクリメントするカウン
タを内蔵していて、そのカウンタを使用することによ
り、例えばある加工の開始から終了までの所要時間のよ
うな、経過時間を計測することもできる。
手段および比較手段として機能するが、その詳細につい
ては後述する。次に、マイコン部70のCPU72の処
理に沿って、この工作機械10における工具異常検出の
手順について説明する。
れると、CPU72はメイン処理を開始し、例えばオペ
レータがテンキーパネル27を操作してしきい値Lとし
て入力した値を読み込んで、これをしきい値Lとして例
えばRAM74に記憶する(ステップ101、以下ステ
ップをSと略記する)。
らの運転状態信号が入力されているか否かに基づいて、
試データ判断のための処理の要否を判断する(S10
2)。ここで肯定判断であれば、CPU72はS103
の処理に進む。S103では、CPU72は、例えばA
TCマガジン16からの情報に基づいて、主軸28に工
具が装着されていないことを確認してから、試無負荷加
工(ワークに切削などの加工を施さない)を行い、その
ときの主軸モータ30のモータ電流の所定の測定区間
(図7(b)参照)について軸制御回路54から例えば
2/1000秒毎に送られてくる電流値データを取得し
てその電流値(サンプリング値)を記憶し、そのサンプ
リング値の平均を平均値Inoとして算出して例えばR
AM74に記憶する動作を複数回(本実施例では5回)
繰り返し、それら複数回の平均値Inoの平均値として
モータ電流の平均値X0 を算出し、さらに平均値X0 の
標準偏差σ0 を求めて、平均値X0 および標準偏差σ0
をRAM74の所定のエリアに記憶する。
ン16に指示して、主軸28に工具例えばドリルを装着
せてから、試切削加工(ワークに切削などの加工を施
す)を行い、そのときの主軸モータ30のモータ電流の
所定の測定区間(図7(a)参照)について軸制御回路
54から例えば2/1000秒毎に送られてくる電流値
データを取得してその電流値(サンプリング値)を記憶
し、そのサンプリング値の平均を平均値Inとして算出
して例えばRAM74に記憶する動作を複数回(本実施
例では5回)繰り返し、それら複数回の平均値Inの平
均値としてモータ電流の平均値Xを算出し、さらに平均
値Xの標準偏差σを求めて、平均値Xおよび標準偏差σ
をRAM74の所定のエリアに記憶する。図7に示され
るように、切削加工(試切削加工および実切削加工)に
おけるモータ電流の平均値Inは、試無負荷加工時のモ
ータ電流の平均値In0 よりも大きいから、この平均値
Xは上述の平均値X0 よりも大きくなる。
較判定処理を実行する(S105)。図5に示すよう
に、比較判定処理を開始すると、CPU72は、RAM
74からしきい値L、試無負荷加工時のモータ電流の平
均値X0 並びに標準偏差σ0 および試切削加工時のモー
タ電流の平均値X並びに標準偏差σを読み込む(S20
1)。
ータ電流のばらつき(本実施例ではX0 ±3σ0 、以下
無負荷時ばらつきという)、試切削加工時のモータ電流
のばらつき(本実施例ではX±3σ、以下負荷時ばらつ
きという)およびしきい値Lの大小関係を比較し、その
結果を表示するための処理を行う。
ばらつきの上限(X0 +3σ0 )が負荷時ばらつきの下
限(X−3σ)未満であるか否かを判断する(S20
2)。もし無負荷時ばらつきの上限(X0 +3σ0 )が
負荷時ばらつきの下限(X−3σ)以上であると、例え
ば図6(a)に示されるように無負荷時ばらつきと負荷
時ばらつきとがオーバラップしていることになり、無負
荷加工か負荷加工かの判別が正確にはできないので、工
具の折損の有無を正確に判定できないことになる。その
ため、S202で否定判断なら、CPU72は操作パネ
ル22に指示して、液晶ディスプレイ25に、図6
(a)に示されるような、無負荷時ばらつきと負荷時ば
らつきとがオーバラップしていることを示す画像と誤検
出の可能性がある旨のメッセージを表示させる(S20
3)。
2はS204に進んで、無負荷時ばらつきの上限(X0
+3σ0 )がしきい値L未満であるか否かを判断する。
もし無負荷時ばらつきの上限(X0 +3σ0 )がしきい
値L以上であると、例えば図6(b)に示されるよう
に、しきい値Lが無負荷時ばらつきの範囲に入っている
ことになる。そのため、S204で否定判断なら、CP
U72は操作パネル22に指示して、液晶ディスプレイ
25に、図6(b)に示されるような、しきい値Lが無
負荷時ばらつきの範囲内にあることを示す画像としきい
値Lの設定が小さすぎる旨のメッセージを表示させる
(S205)。
2はS206に進んで、負荷時ばらつきの下限(X−3
σ)がしきい値Lを超えているか否かを判断する。もし
負荷時ばらつきの下限(X−3σ)がしきい値L以下で
あると、例えば図6(c)に示されるように、しきい値
Lが負荷時ばらつきの範囲に入っていることになる。そ
のため、S206で否定判断なら、CPU72は操作パ
ネル22に指示して、液晶ディスプレイ25に、図6
(c)に示されるような、しきい値Lが負荷時ばらつき
の範囲内にあることを示す画像としきい値Lの設定が大
きすぎる旨のメッセージを表示させる(S207)。
値Lは無負荷時ばらつきと負荷時ばらつきの間にあるわ
けだから、CPU72は操作パネル22に指示して、液
晶ディスプレイ25に、図6(d)に示されるような、
しきい値Lが無負荷時ばらつきと負荷時ばらつきの間に
あることを示す画像としきい値Lの設定が適切である旨
のメッセージを表示させる(S208)。
てメイン処理に戻ると、CPU72は、比較判定処理の
結果に基づいてしきい値Lの再設定のの要否を判断する
(S106)。詳しくは、比較判定処理をS205で終
了した場合(しきい値Lが小さすぎたとき)またはS2
07で終了した場合(しきい値Lが大きすぎたとき)に
は、しきい値Lの再設定が必要と判断して(S106:
YES)、S107に進み、比較判定処理をS208で
終了したときには、しきい値Lの再設定は不要と判断し
て(S106:NO)、S108に進む。なお、比較判
定処理をS203で終了した場合(無負荷時ばらつきと
負荷時ばらつきとがオーバラップしているとき)には、
しきい値Lの設定を変えても対処できないので、CPU
72は、例えばエラー処理として、オペレータが何らか
の指示を入力するのを待ちその指示に従った処理を行
う。
ばオペレータが操作パネル22のテンキーパネル27を
操作して新たなしきい値Lを入力するのを待ち、入力さ
れたならこれをしきい値LとしてRAM74に記憶して
から、前述したS105(すなわち比較判定処理)を実
行する。したがって、S105〜S107を繰り返すこ
とにより、適切なしきい値Lを設定することができる。
なお、S107におけるしきい値Lの設定は、外部入力
によらずに、CPU72が無負荷時ばらつきと負荷時ば
らつきとの間になる適宜の値を選定して、これを新たな
しきい値Lとして自動設定する構成としてもよい。その
場合、CPU72は、請求項2に記載される評価基準値
設定手段として機能することになる。
断終了に伴う処理を実行する。このS108の処理を実
行した後または試データ判断のための処理は不要と判断
した場合(S102:NO)、CPU72はS109の
処理に進み、予め設定されている加工プログラムに従っ
てワークを加工する、実切削加工のための処理を実行す
る。
間の主軸モータ30のモータ電流をサンプリングし、そ
の平均値Iを求める(S110、図7(a)参照)。続
いて、CPU72は、このモータ電流の平均値Iとしき
い値Lとを比較して、平均値Iがしきい値Lを下回って
いなければ(S111:NO)、工具には例えば切削加
工に応じた負荷がある、つまり工具は折損していないと
判定できるから、S109に回帰して次の実切削加工を
実行する。
ば(S111:YES)、工具には例えば切削加工に応
じた負荷がない、つまり工具は折損していると判定でき
るから、S112に進んで異常信号を出力する。この異
常信号があると、操作パネル22では、例えば液晶ディ
スプレイ25に異常ありの表示をする、ブザを鳴らす、
警報灯を点灯する等により警報が発せられる。このよう
な警報によって、例えばオペレータは、工具の折損等の
異常があったことを知ることができ、工作機械10を停
止させて工具を交換する等の適宜の処理を行うことがで
きる。
10においては、そのしきい値Lを設定するための作業
に際しては、しきい値Lと無負荷時ばらつきおよび負荷
時ばらつきとの大小関係が液晶ディスプレイ25に表示
されるから、例えばオペレータは、液晶ディスプレイ2
5の表示を見ながら最適の値を入力してこれをしきい値
Lとして設定できる。
切削加工中のモータ電流の平均値Iとの比較によって工
具の折損の有無を判断するから、実切削加工時のモータ
負荷と試無負荷加工時のモータ負荷との差が微小な場合
であっても、誤判定するおそれはなく常に正確な判定を
実行できる。よって、工具異常の誤判定によって、例え
ば工作機械を停止させて工具を交換するといった不要な
作業を実行するおそれはなく、それによる能率の低下や
正常な工具を交換することによる経費の無駄等を生じる
こともない。
態について説明したが、本発明はこのような実施例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
でさまざまに実施できることは言うまでもない。例えば
実施例では、無負荷時ばらつき(X0 ±3σ0 )と負荷
時ばらつき(X±3σ)とを用いてしきい値Lの設定を
行っているが、たとえば無負荷時および負荷時の平均値
±標準偏差(X0 ±σ0 、X±σ)を用いてもよいし、
無負荷時および負荷時の平均値(X0 、X)のみある
いは無負荷時および負荷時の標準偏差(σ0 、σ)のみ
でもよい。
準値として主軸モータの所定の測定区間のモータ電流の
平均値を用いたが、例えば同様の測定区間のモータ電流
の最大値または積分値を用いることもできる。
具異常検出装置は、実運転時のモータ負荷と空運転時の
モータ負荷との差が微小な場合であっても、工具の異常
の有無を誤判定するおそれはなく常に正確な判定を実行
できる。よって、工具異常の誤判定によって、例えば工
作機械を停止させて工具を交換するといった不要な作業
を実行してしまうおそれはなく、そのような作業による
能率の低下や正常な工具を交換することによる経費の無
駄等を生じることもない。
項1の工具異常検出装置と同様に、実運転時のモータ負
荷と空運転時のモータ負荷との差が微小な場合であって
も、工具の異常の有無を誤判定するおそれはなく常に正
確な判定を実行できる。よって、工具異常の誤判定によ
って、例えば工作機械を停止させて工具を交換するとい
った不要な作業を実行してしまうおそれはなく、そのよ
うな作業による能率の低下や正常な工具を交換すること
による経費の無駄等を生じることもない。
力する必要はないから、オペレータの負担が軽くなると
いえる。請求項3記載の工具異常検出装置では、負荷時
基準値は、所定回数の試加工におけるモータ負荷に基づ
いて算出されるので、製品となるワークの加工に先立っ
て試加工をすれば、評価基準値を一層正確にできる。
負荷時基準値および負荷時基準値は、それぞれ所定期間
または所定回数のサンプリング値の平均もしくは分散ま
たは平均と分散の組合せで記述されるので、誤判定の可
能性を一層少なくしてより精密な判定を実行できる。
ある。
である。
ブロック図である。
処理のフローチャートである。
定処理のフローチャートである。
および負荷時ばらつきとしきい値の大小関係の表示例の
説明図であり、図6(a)は無負荷時ばらつきと負荷時
ばらつきとがオーバラップしている場合の説明図、図6
(b)はしきい値が無負荷時ばらつきの上限値よりも小
さい場合の説明図、図6(c)はしきい値が負荷時ばら
つきの下限値よりも大きいい場合の説明図、図6(d)
はしきい値が負荷時ばらつきと負荷時ばらつきの間にあ
る場合の説明図である。
結果のグラフであり、図7(a)は実切削加工時のモー
タ電流の測定結果の一例のグラフ、図7(b)は無負荷
加工時のモータ電流の測定結果の一例のグラフである。
価基準値設定手段) 74…RAM
Claims (4)
- 【請求項1】 工作機械の主軸または送り軸のモータ負
荷を検出する負荷検出手段と、該検出されたモータ負荷
と評価基準値との比較により前記工作機械の工具の異常
の有無を判定する判定手段とを備える工具異常検出装置
において、 前記工作機械が空運転であるか実運転であるかを示す入
力を行うための運転状態入力手段と、 空運転時の前記モータ負荷に基づいて算出される無負荷
時基準値および実運転時の前記モータ負荷に基づいて算
出される負荷時基準値と前記評価基準値との大小関係を
比較する比較手段と、 該比較手段による比較結果に応じた表示を行う結果表示
手段と、 前記評価基準値を入力するための基準値入力手段とを設
けたことを特徴とする工具異常検出装置。 - 【請求項2】 工作機械の主軸または送り軸のモータ負
荷を検出する負荷検出手段と、該検出されたモータ負荷
と評価基準値との比較により前記工作機械の工具の異常
の有無を判定する判定手段とを備える工具異常検出装置
において、 前記工作機械が空運転であるか実運転であるかを示す入
力を行うための運転状態入力手段と、 空運転時の前記モータ負荷に基づいて算出される無負荷
時基準値と実運転時の前記モータ負荷に基づいて算出さ
れる負荷時基準値との間の値として前記評価基準値を設
定する評価基準値設定手段とを設けたことを特徴とする
工具異常検出装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の工具異常検出装
置において、 前記負荷時基準値は、所定回数の試加工における前記モ
ータ負荷に基づいて算出されることを特徴とする工具異
常検出装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか記載の工具
異常検出装置において、 前記無負荷時基準値および負荷時基準値は、それぞれ所
定期間または所定回数のサンプリング値の平均もしくは
分散または平均と分散の組合せで記述されることを特徴
とする工具異常検出装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30297096A JP3814894B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 工具異常検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP30297096A JP3814894B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 工具異常検出装置 |
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JPH10146740A true JPH10146740A (ja) | 1998-06-02 |
JP3814894B2 JP3814894B2 (ja) | 2006-08-30 |
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JP30297096A Expired - Lifetime JP3814894B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 工具異常検出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1996
- 1996-11-14 JP JP30297096A patent/JP3814894B2/ja not_active Expired - Lifetime
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