JPH10146530A - 酸化チタン系光触媒およびその製造方法 - Google Patents

酸化チタン系光触媒およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10146530A
JPH10146530A JP9207008A JP20700897A JPH10146530A JP H10146530 A JPH10146530 A JP H10146530A JP 9207008 A JP9207008 A JP 9207008A JP 20700897 A JP20700897 A JP 20700897A JP H10146530 A JPH10146530 A JP H10146530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium oxide
photocatalyst
atomic ratio
titanium
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9207008A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Tada
弘明 多田
Koji Shimoda
耕二 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON ITA GLASS TECHNO RES KK
Original Assignee
NIPPON ITA GLASS TECHNO RES KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON ITA GLASS TECHNO RES KK filed Critical NIPPON ITA GLASS TECHNO RES KK
Priority to JP9207008A priority Critical patent/JPH10146530A/ja
Publication of JPH10146530A publication Critical patent/JPH10146530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/06Filtering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/06Filtering
    • B60H2003/0675Photocatalytic filters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな光反応効率を有する光触媒を提供す
る。 【解決手段】 表面よりも深い層におけるO/Ti原子
数比が表面におけるO/Ti原子数比よりも小さいこと
を特徴とする酸化チタン系光触媒である。本発明の酸化
チタン系光触媒薄膜の外側表面から深さ方向にO/Ti
原子数比が徐々に減少していることが好ましい。光触媒
活性は酸化チタン系光触媒薄膜の厚みに強く依存する。
使用条件によっても最適な膜厚は異なるが、酸化チタン
系光触媒薄膜の厚みが20〜500nmの厚みの範囲で
良好な光触媒活性を発現させることができ、得られた光
触媒は可視光照射でも光触媒活性を有する。特に、オフ
ィス、自動車内の空気浄化、さらには抗菌、防汚性能、
防曇性能を目的とした窓ガラスに好適に使用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒、特に、病
院、オフィスおよび自動車に設置される窓ガラスや壁材
にコーティングするに適した光触媒およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】既存の光触媒材料の中で、最も高い光触
媒活性を有し、かつ、優れた耐久性を持つ酸化チタンは
微粒子の形で抗菌剤として実用化されている。現在まで
に、TiO2 などの半導体を固体支持体に固定化した種
々の光反応リアクターが提案されている。例えば、特開
昭63−97234号公報には、透明材料の粒子、フレ
ークまたは繊維の表面に白金、パラジウムなどを添加し
た酸化チタニウムの薄膜を被覆させた固定化光触媒が記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、さらに高い光
反応効率を有する光触媒を担持した物品を開発をするこ
により、抗菌剤としてだけでなく、環境の汚染防止材料
としての利用可能性があり、このような光触媒の開発に
大きな期待が寄せられている。そこで、本発明の課題
は、光反応効率が高く、耐久性に優れた光触媒とその製
造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、O/Ti原子数比が表面から内部の方向に、連
続的に減少する酸化チタン系光触媒が非常に高い光触媒
活性を示すだけでなく、可視光にも応答することを見い
だした。すなわち本発明は 外側表面よりも深い層にお
けるO/Ti原子数比が表面におけるO/Ti原子数比
よりも小さいことを特徴とする酸化チタン系光触媒であ
る。
【0005】本発明を基材の表面に被覆された薄膜状の
酸化チタン系光触媒について説明する。本発明の酸化チ
タン系光触媒薄膜の外側表面から深さ方向にO/Ti原
子数比が徐々に減少していることが好ましく、前記外側
表面におけるO/Ti原子数比が最も高く、ラザフォー
ド・バックスキャッタリング法で測定して、2〜2.8
であり、前記外側表面よりも深い層、すなわち基材に接
する内側表面に近い場所におけるO/Ti原子数比が同
上法による測定法で1.0〜1.8の範囲にあることが
好ましい。
【0006】また、光触媒活性は酸化チタン系光触媒薄
膜の厚みに強く依存する。使用条件によっても最適な膜
厚は異なるが、酸化チタン系光触媒薄膜の厚みが20〜
500nmの厚み、さらに好ましくは50〜200nm
の範囲で良好な光触媒活性を発現させることができる。
更に前記外側表面よりも深い層においてフッ素が外側表
面層におけるフッ素含有量よりも高い濃度で含有されて
いることが好ましい。
【0007】本発明における酸化チタン系光触媒の作用
機構を、基板表面に被覆された状態の酸化チタン系光触
媒について説明する。作用の一つを次に述べる。図1に
示すように、基材表面に被覆された本発明による薄膜状
の酸化チタン系光触媒1を外側表面から数えてTiO2
/TiOx(1<x<2)/TiOの三層、すなわち外
側表面のTiO2層2、中間のTiOx層3、および基材
側表面のTiO層4の各層を仮想的に分離して示したモ
デル図である。図1では横方向に光触媒1の膜の厚み方
向の距離を示し、縦方向はエネルギー準位を示す。価電
子帯6の上方に伝導帯5が存在する。TiO2 内部に酸
素欠陥ができると、伝導帯5の下に酸素欠陥に基づく新
しい電子準位が生成する。従って、酸素欠陥の増加(O
/Ti原子数比の低下)と共に、表面から深さ方向に連
続的にフェルミエネルギー7が増加する。
【0008】図2は実際の薄膜の伝導帯5’および価電
子帯6’の変化を示している。図1の仮想の酸化チタン
の三層が接すると、基板との界面から外側表面方向に電
子移動が起こり、それらのフェルミエネルギーが図2の
7’に示すように一致する。その結果として伝導帯5’
および価電子帯6’に電位勾配が生じる。
【0009】光触媒薄膜に紫外光および可視光が照射さ
れると、紫外光吸収8および可視光吸収9により発生し
たフォトキャリヤー(励起電子e-−正孔h+対)はこの
電位勾配により反対方向に、即ち、正孔h+は表面方向
に、そして励起電子e-は基板との界面方向に、図の矢
印10、11で示す方向にそれぞれ移動して正孔h+
励起電子e-との間の距離が大きくなるために、再結合
の確率が減少し、フォトキャリヤーが有効に表面反応に
使われると考えられる。すなわち電荷分離効率が向上
し、光触媒膜の外側表面に吸着している有害有機物粒子
に向かって、再結合しなかった多数の励起電子と正孔が
移動して有害有機物粒子に到達して光触媒反応を生じさ
せて有機物粒子を分解生成物に変化させる。
【0010】他の一つの作用は、光触媒薄膜の外側表面
から内部の深い部分では、O/Ti原子数比の減少に伴
い、実質的なバンドギャップ(図2の伝導帯5’および
価電子帯6’の二つの曲線の間の縦方向距離)が小さく
なり、紫外光だけでなく紫外光よりもエネルギーの小さ
な可視光の照射によりフォトキャリヤーの生成が可能に
なり、可視光により光触媒反応を生じさせることができ
る。これは、酸素欠陥によりバンドギャップ中に生じた
レベルから伝導帯への電子励起が3eV以下になるため
と考えられる。
【0011】以上述べたように本発明による酸化チタン
系光触媒は、触媒の反応表面におけるO/Ti原子数比
(理論値では約2であるが、ラザフォード・バックスキ
ャッタリング法による実測値では2〜2.8)よりも反
応表面から深い内層におけるO/Ti原子数比を小さく
し、好ましくは表面から深さ方向にO/Ti原子数比を
徐々にまたは連続的に減少させることにより、活性低下
の主要因である再結合を最小限に抑制すると同時に可視
光の利用を可能にしたものである。
【0012】以上は酸化チタン系光触媒を基材表面に被
覆した場合について述べたが、基材は必ずしも必要では
なく、触媒自体がフィルム状、フレーク状、粒粉状、ま
たは繊維状などの形状を有していてもよい。このように
基材に被覆されていない場合は、光触媒の全表面を反応
表面として働かせることが好ましく、光触媒の表面にお
いてO/Ti原子数比を高くし、内部はO/Ti原子数
比を小さくする。
【0013】本発明の酸化チタン光触媒は、ゾルゲル
法、真空蒸着法、気相蒸着法、液相析出法その他の製造
法により製造することができるが、特に、アセチルアセ
トンのようなキレート化剤でチタンアルコキシドを化学
修飾した錯体を原料としてゾルゲル法を用い、焼成条件
を制御することにより、深さ方向のO/Ti比を連続的
に変化させた酸化チタン系薄膜を容易に作製することが
できる。
【0014】本発明で使用されるチタンアルコキシドと
しては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられ
る。 Ti−(OR)4 (1) ここで、R は水素原子および炭素数1〜5の有機基を
表わす。
【0015】チタンアルコキシドとしては、具体的に
は、テトラメトキシチタニウム、テトラエトキシチタニ
ウム、テトライソプロポキシチタニウム、テトライソプ
ロポキシチタニウムイソプロパノール錯体、テトラn−
プロポキシチタニウム、テトライソブトキシチタニウ
ム、テトラn−ブトキシチタニウム、 テトラsec−ブト
キシチタニウム、テトラt−ブトキシチタニウムなどが
好便に使用できる。これ以外にも、テトラ(2−エチル
ヘキシルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシチタ
ン、ジn−ブトキシ-ビス(トリエタノールアミナー
ト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリ
コレート、チタニウムステアレートなどを用いてもよ
い。
【0016】一般式(1)で表わされる化合物のアルコ
キシ基(−OR)の一部が、ハロゲン基で置き換わった
チタニウムモノクロリドトリアルコキシド、チタニウム
ジクロリドジアルコキシドなどのチタンハロゲン化物の
アルコキシドなどを使用することもできる。また、上記
のチタンアルコキシドのアルコキシ基のうちの少なくと
も一つが、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、アクリル
酸、メタクリル酸などの有機酸類で置き換わったアルコ
キシチタニウム有機酸塩類を用いることも可能である。
【0017】次に本発明において用いられるキレート化
剤について説明する。キレート化剤(配位安定化試薬)
としては、次の一般式(2)で表わされるβ−ジケトン
化合物、あるいは一般式(3)で表わされるβ−ケトエ
ステル化合物が好適に用いられる。これらは単独で用い
ても、混合して用いてもよい。
【化1】 ここで、R2およびR3は有機基であり、かつR2、R3
炭素数の合計が2以上10以下である。
【0018】R2およびR3の有機基は、一般式(1)で
表わされる化合物におけるRに相当する有機基を用いる
ことができる。R2およびR3は、同一でも異なっていて
もよい。例えば、2,4−ペンタンジオン(別名アセチ
ルアセトン、R2=R3=メチル基)、2,4−ヘキサンジ
オン(R2=メチル基、R3=エチル基)、2,4−ヘプタ
ンジオン(R2=メチル基、R3=プロピル基)、2,4−
オクタンジオン(R2=メチル基、R3=ブチル基)、3,
5−ヘプタンジオン(R2=エチル基、R3=エチル基)、
3,5−オクタンジオン(R2=エチル基、R3=プロピル
基)、3,5−ノナンジオン(R2=エチル基、R3=ブチ
ル基)、1−フェニル−1,3−ブタンジオン(ベンゾ
イルアセトン、R2=メチル基、R3=フェニル基)などが
挙げられる。これ以外に、 2,2,6,6−テトラメ
チル−3,5−ヘプタンジオン、ビニルアセチルアセト
ンなどが挙げられるが、安価に入手できる点でアセチル
アセトンが好ましい。
【0019】また、β−ケトエステル化合物としては、
【化2】 ここで、R4およびR5は有機基であり、かつR4、R5
炭素数の合計が2以上10以下である。
【0020】R4およびR5の有機基は、一般式(1)で
表わされる化合物におけるR1 に相当する有機基を用い
ることができる。R4およびR5は、同一でも異なってい
てもよい。具体的には、アセト酢酸メチル(R4=R5=メ
チル基)、アセト酢酸エチル(R4=メチル基、R5=エチ
ル基)、アセト酢酸プロピル(R4=メチル基、R5=プロ
ピル基)、アセト酢酸ブチル(R4=メチル基、R5=ブチ
ル基)、アセト酢酸フェニル(R4=メチル基、R5=フェ
ニル基)のようなアセト酢酸エステルを列挙することが
でき、これらの中でアセト酢酸アルキルエステル、特に
アセト酢酸メチルおよびアセト酢酸エチルが、比較的に
安価に入手できるので好適である。
【0021】次に、キレート化剤とチタンアルコキシド
の配合割合について説明する。キレート化剤は、チタニ
ウムイオンの一部もしくは全部を配位安定化させるよう
に加えられる。チタニウムイオンの通常の配位数は6で
ある。したがって、チタニウムに対して少なくとも1当
量から3当量の範囲で、キレート化剤が存在することが
望ましい。
【0022】ゾルゲル法による膜の作製方法において用
いるチタンアルコキシドとキレート化剤との錯体を含有
する溶液中の、チタンアルコキシドの濃度は0.5〜5
ミリモル/dm3、 アセチルアセトン濃度はチタンアル
コキシド1モルに対して1〜3モルが適当である。通常
は、全固形分換算濃度の値を3〜15%の範囲内に入る
ように有機溶媒で希釈することにより、液の粘度を調節
して使用される。
【0023】上記有機溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノールのようなアルコール類、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、へキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ジアセトンアルコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコールなどが挙げられる。
【0024】上記チタンアルコキシドとキレート化剤と
の錯体を含有する溶液を基材表面にディップ法その他の
方法により塗布し、これを酸化雰囲気中で加熱焼成する
と塗布膜はその外側表面から加水分解、縮重合反応、酸
化反応が生じるが、キレート化剤が存在しているので、
キレート化剤が存在していない場合に比して、塗膜の厚
みの深さ方向の酸化反応の遅れが生じやすくなり、結果
として膜の外側表面は完全に酸化してTiO2 となり、
内部または基材との界面では酸素が不足状態のTiOと
なる。
【0025】上記塗布膜の焼成条件は、低すぎると表面
にアナターゼ結晶層を形成できず、高すぎると内部まで
完全に酸化されてしまって、外側表面よりも深い層にお
けるO/Ti原子数比が外側表面におけるO/Ti原子
数比と同じ値(理論値は2.0)となり、本発明の効果
が得られなくなる。従って好ましくは400〜700℃
で、より好ましくは450〜650℃で、10〜100
分間焼成する。
【0026】本発明において、酸化チタン系光触媒薄膜
を基材表面に形成する場合、その基材としては、ガラ
ス、石英、セラミックスまたは金属からなり、板状、フ
ィルム状、フレーク状、粒子状、粉状、棒状、繊維状そ
の他の形状のものを使用することができる。ガラス板基
材を窓ガラスとして使用する場合には、光触媒膜を励起
することができる光、すなわち紫外光および/または可
視光を透過するものであることが好ましく、基材の材料
1cmあたり20%以上、より好ましくは50%以上、
更に好ましくは90%以上の光透過率を有することが好
ましい。
【0027】また上記基材はその表面が平滑であっても
よいが、窓ガラスのような透視性が要求されることがな
いときは、光触媒反応速度を向上させるために、その表
面が粗面になっていることが好ましい。この表面粗面化
法としては、特に限定されず、HF水溶液による化学的
エッチングおよび研磨材による物理的なスリ加工などを
用いればよい。凹凸の深さとしては、紫外および/また
は可視光を散乱するために、深さ約200nm以上が好
ましい。しかし、凹凸の深さが大きすぎると、基材の機
械的強度が小さくなり破損しやすくなる、その結果、上
限は0.1mmであることが望ましく、特に0.5〜1
0μmの範囲が好適である。凹凸のピッチは特に限定さ
れないが、当然凹凸深さによって異なる。通常は凹凸の
深さの10倍程度のものが使用される。
【0028】また本発明において、酸化チタン触媒の表
面に白金、金、パラジウム、または銀のような貴金属が
担持させることができ、この貴金属の担持により光触媒
反応速度を更に向上させることができる。光触媒膜の外
側表面に貴金属を担持する方法としては、含浸法、沈澱
法、イオン交換法、光電析法、混練法等を用いることが
できる。貴金属としては白金を最も好適に用いることが
できる。その担持量は酸化チタン薄膜重量に対して0.
01〜20重量%の範囲で用いることが望ましく、さら
には0.1〜2.5重量%の範囲が特に好ましい。
【0029】本発明により製造された光触媒は、家庭、
事務所、病院、あるいは半導体工業、液晶産業、薬品工
業、食品工業、農林産業、医薬、精密機械工業等の各種
産業におけるクリーンルーム、無菌室等における密閉空
間、例えば安全キャビネット、クリーンボックス、貴重
品の保管庫、貴重品の密閉搬送空間、クリーンな密閉空
間(各種気体の存在下あるいは真空中)の清浄、室内空
間の空気浄化、抗菌、防汚、透明板の防曇(親水性維
持)等に用いることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて本発明を
詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定さ
れるものではない。 実施例1、比較例1、2 85.6g(0.3モル)のチタンテトライソプロポキ
シド(Ti(OPr)4) に撹拌しながらに60.3g
(0.6モル)のアセチルアセトン(AcAc)をビュ
レットを用いて徐々に滴下し、約1時間撹拌することに
より安定なTi(AcAc)2(OPr)2錯体溶液(1
50mL)を得た(実施例溶液(イ))。
【0031】また、チタンテトライソプロポキシド2
8.39gを18.43gの無水エタノールに添加し,
室温で約3分間撹拌した後に,氷冷した(溶液A)。エ
タノール(18.43g),水(1.8g),塩酸
(0.29g)の混合水溶液を調製した(溶液B)。上
記溶液Aを撹拌しながら,上記溶液Bをビュレットを用
いてゆっくりと滴下することにより,均一混合溶液とし
た。(比較例1溶液)基板としては、透明な石英基板
(20×50×1mm)を使用した。上記の実施例溶液
(イ)および1種の比較例1溶液を用いてディッピング
法により、基板上に薄膜を形成させた(基板引き上げ速
度=3.8cm/分)。約30分静置乾燥した後に、空
気中で500℃で30分間焼成した。試料aは実施例溶
液(イ)とし、試料bを比較例1溶液とした。
【0032】走査型電子顕微鏡による膜厚分析の結果
(測定精度=約10%)、いずれの試料も膜厚は約70
nmであった。X線回折による測定の結果、いずれの膜
もアナターゼ型酸化チタン構造を有していることが明ら
かになった。また試料aについて、ラザフォード・バッ
クスキャッタリング法により膜の深さ方向の各元素の含
有量(原子%)を求めたところ、図3(試料a)および
表1の通りであった。試料aでは、表面でO/Ti原子
数比は2.8であり、この比率は深さ方向に徐々に減少
し深さ約30nmでO/Ti原子数が最も低くなり約
1.7となっている。なお、図3で珪素(Si)は石英
基板から由来するものであり、また炭素(C)はチタン
アルコキシドの中の炭素が残留したものと考えられる。
【0033】
【表1】
【0034】得られた光触媒試料の触媒活性を、その表
面に1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン(TMCTS)を被覆し、それに光を照射し触媒が
TMCTSを光分解する速さを測定する方法(多田、L
angmuir、第12巻、第4号、第966〜971
頁、1996年)により調べた。上記の試料をUV/O
3 洗浄(50℃−10分間)した後に、真空デシケータ
中にセットし、真空ポンプで約10Torrに減圧して
から内部温度を80℃に保持した。系を閉じてから、2
00μLの1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサン(TMCTS)を注射器で注入後、30分間
加熱した。さらに、真空ポンプで減圧しながら、100
℃に昇温し30分間加熱することにより未反応のTMC
TSをコールドトラップした。これにより、光触媒薄膜
上にTMCTS単分子膜を形成させた。表面が親水性で
あった上記試料はTMCTS単分子膜の形成により、そ
の表面は撥水性に変化した。2kW高圧水銀灯を光源と
して20cmの距離へだてた各試料板の酸化チタン膜の
膜面に垂直方向に光照射することにより、TMCTS単
分子膜のメチル基が酸化分解され、表面の親水性が徐々
に増加した。TMCTS単分子膜の酸化分解速度が大き
いほど試料の光触媒活性が大きいことを示している。結
果をまとめて表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】アセチルアセトンを使用しない比較例に比
して、アセチルアセトンを使用した実施例1の分解速度
定数は約2倍またはそれ以上であり光触媒活性が非常に
高いことを示している。
【0037】また、試料aおよび石英基板(TiO2
覆なし、比較例2)について、可視光源としてXeラン
プを用いて、420nm以上の波長の光を照射した時の
光触媒活性評価結果を表3に示す。比較例1の試料(ア
セチルアセトン使用せず)では殆どTMCTSの分解は
起こっていない。これに対して、実施例1(試料a)で
は分解が起こっている。
【0038】
【表3】
【0039】以上の結果から、本発明による酸化チタン
系光触媒薄膜は、可視光光触媒としても作用しているこ
とが明らかである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による、表
面よりも内部でO/Ti比が小さく、好ましくは表面か
ら深さ方向にO/Ti比が連続的に減少した酸化チタン
系光触媒は、優れた光触媒活性を有するのみならず、可
視光照射でも光触媒活性を有する。特に、オフィス、自
動車内の空気浄化、さらには抗菌、防汚性能、防曇性能
を目的とした窓ガラスに好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光触媒において仮想的に3層に
分離して原理を説明する図である。
【図2】本発明による光触媒において正孔と励起電子の
移動を説明する原理を説明する図である。
【図3】本発明による一実施例の光触媒の深さ方向の原
子比を示すグラフである。
【図面の符号】
1 酸化チタン系光触媒薄膜 2 TiO2層 3 TiOx層 4 TiO層 5、5’ 伝導帯 6、6’ 価電子
帯 7、7’ フェルミエネルギー 8 紫外光吸収 9 可視光吸収 10 表面方向拡
散 11 内部方向拡散

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面よりも深い層におけるO/Ti原子
    数比が表面におけるO/Ti原子数比よりも小さいこと
    を特徴とする酸化チタン系光触媒。
  2. 【請求項2】 前記表面から深さ方向にO/Ti原子数
    比が徐々に減少している請求項1記載の酸化チタン系光
    触媒。
  3. 【請求項3】 ラザフォード・バックスキャッタリング
    法で測定して、前記表面におけるO/Ti原子数比が2
    〜2.8であり、前記表面から深い層におけるO/Ti
    原子数比が1.0〜1.8の範囲にある請求項1または
    2記載の酸化チタン系光触媒。
  4. 【請求項4】 20〜500nmの厚みまたは最小寸法
    を有する請求項1〜3のいずれかに記載の酸化チタン系
    光触媒。
  5. 【請求項5】 フィルム状、フレーク状、粒粉状または
    繊維状の形状を有する請求項1〜4のいずれかに記載の
    酸化チタン系光触媒。
  6. 【請求項6】 基材表面に被覆されてフィルム状の形状
    を有する請求項5記載の酸化チタン系光触媒。
  7. 【請求項7】 前記基材が無機物または金属からなり、
    かつ板状、フィルム状、フレーク状、粒子状、粉状、棒
    状、繊維状、織布状または不織布状の形状を有する請求
    項6記載の酸化チタン系光触媒。
  8. 【請求項8】 チタンアルコキシドとキレート化剤との
    錯体を含有する溶液を基材表面に被覆し、酸化性雰囲気
    中で加熱することを特徴とする酸化チタン系光触媒の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記キレート化剤はアセチルアセトンで
    ある請求項8記載の酸化チタン系光触媒の製造方法。
JP9207008A 1996-09-18 1997-08-01 酸化チタン系光触媒およびその製造方法 Pending JPH10146530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9207008A JPH10146530A (ja) 1996-09-18 1997-08-01 酸化チタン系光触媒およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24588696 1996-09-18
JP8-245886 1996-09-18
JP9207008A JPH10146530A (ja) 1996-09-18 1997-08-01 酸化チタン系光触媒およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10146530A true JPH10146530A (ja) 1998-06-02

Family

ID=26516013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9207008A Pending JPH10146530A (ja) 1996-09-18 1997-08-01 酸化チタン系光触媒およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10146530A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000010706A1 (fr) * 1998-08-21 2000-03-02 Ecodevice Laboratory Co., Ltd. Photocatalyseur de type a rayonnement visible et son procede de production
JP2001098219A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Agency Of Ind Science & Technol 空気中の窒素酸化物除去用光触媒コーティング及びこのコーティングを有する物品
US6722159B2 (en) 1997-03-14 2004-04-20 Ppg Industries Ohio, Inc. Photocatalytically-activated self-cleaning article and method of making same
JP2006326391A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Kiyomitsu Asano 光触媒、光触媒の製造方法及び低温酸化方法
JP2007237065A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 光触媒活性を有する抗菌剤及び抗菌処理方法
US7521133B2 (en) 2002-03-25 2009-04-21 Osaka Titanium Technologies Co., Ltd. Titanium oxide photocatalyst, process for producing the same and application
JP2010063979A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Totoku Electric Co Ltd 光触媒ファイバーの製造方法
JP2018184321A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 富士ゼロックス株式会社 メタチタン酸粒子及びその製造方法、光触媒形成用組成物、光触媒、並びに構造体
JP2018184322A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 富士ゼロックス株式会社 酸化チタン粒子及びその製造方法、光触媒形成用組成物、光触媒、並びに構造体

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6722159B2 (en) 1997-03-14 2004-04-20 Ppg Industries Ohio, Inc. Photocatalytically-activated self-cleaning article and method of making same
WO2000010706A1 (fr) * 1998-08-21 2000-03-02 Ecodevice Laboratory Co., Ltd. Photocatalyseur de type a rayonnement visible et son procede de production
US6908881B1 (en) 1998-08-21 2005-06-21 Ecodevice Laboratory Co., Ltd. Visible radiation type photocatalyst and production method thereof
JP2001098219A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Agency Of Ind Science & Technol 空気中の窒素酸化物除去用光触媒コーティング及びこのコーティングを有する物品
JP4592846B2 (ja) * 1999-09-28 2010-12-08 独立行政法人産業技術総合研究所 空気中の窒素酸化物除去用光触媒コーティング及びこのコーティングを有する物品
US7521133B2 (en) 2002-03-25 2009-04-21 Osaka Titanium Technologies Co., Ltd. Titanium oxide photocatalyst, process for producing the same and application
JP2006326391A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Kiyomitsu Asano 光触媒、光触媒の製造方法及び低温酸化方法
JP4659517B2 (ja) * 2005-05-23 2011-03-30 清光 浅野 光触媒の製造方法
JP2007237065A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 光触媒活性を有する抗菌剤及び抗菌処理方法
JP2010063979A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Totoku Electric Co Ltd 光触媒ファイバーの製造方法
JP2018184321A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 富士ゼロックス株式会社 メタチタン酸粒子及びその製造方法、光触媒形成用組成物、光触媒、並びに構造体
JP2018184322A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 富士ゼロックス株式会社 酸化チタン粒子及びその製造方法、光触媒形成用組成物、光触媒、並びに構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7449245B2 (en) Substrates comprising a photocatalytic TiO2 layer
WO1998005413A1 (fr) Photocatalyseur et procede de preparation associe
JP4974459B2 (ja) 光触媒性TiO2層を含む支持体
Addamo et al. Photocatalytic thin films of TiO2 formed by a sol–gel process using titanium tetraisopropoxide as the precursor
CA2314381C (en) Article having photocatalytic activity
Andersson et al. Ag/AgCl-loaded ordered mesoporous anatase for photocatalysis
Hattori et al. Acceleration of oxidations and retardation of reductions in photocatalysis of a TiO2/SnO2 bilayer‐type catalyst
WO1996013327A1 (fr) Structure de photocatalyseur a l'oxyde de titane et procede pour sa fabrication
KR100417610B1 (ko) 가시광선 응답형 광촉매
CN103950253A (zh) 亲水性薄膜以及使用该亲水性薄膜的构件和结构物
JP5955984B2 (ja) 抗ウイルス性薄膜つき基材
JPH10146530A (ja) 酸化チタン系光触媒およびその製造方法
Gardin et al. Photocatalytic performance of hybrid SiO2− TiO2 films
JP4665221B2 (ja) 二酸化チタン光触媒担持体とその製造方法
US7989258B2 (en) Apatite-containing film having photocatalytic activity and a process for producing it
EP1341609A1 (en) Preparation of firmly-anchored photocatalitically-active titanium dioxide coating films with non-gelled organic-doped precursors
JP2002346393A (ja) 光触媒体およびその製造方法
JP2000273355A (ja) 光触媒塗料とその製造方法および用途
JP3381886B2 (ja) 光触媒構造体及びその製造方法
US20070084381A1 (en) Transparent film-forming composition
JP2004244608A (ja) 加水分解重縮合物溶液およびその製造方法、ならびにそれを用いた透明皮膜形成用組成物
JP2017000655A (ja) 抗ウイルス性薄膜つき基材
JP3831457B2 (ja) 光触媒活性を有する親水性構造体
JP3885248B2 (ja) 光触媒組成物
Hwang et al. Photocatalytic application of Au–TiO2 immobilized in polycarbonate film

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040330