JPH10143868A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH10143868A
JPH10143868A JP31288596A JP31288596A JPH10143868A JP H10143868 A JPH10143868 A JP H10143868A JP 31288596 A JP31288596 A JP 31288596A JP 31288596 A JP31288596 A JP 31288596A JP H10143868 A JPH10143868 A JP H10143868A
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signal
circuit
waveform
waveform equalization
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JP31288596A
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Naoya Arai
直哉 新井
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Kenwood KK
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Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクの傾斜による波形干渉を精度良く
抑制する。 【解決手段】 光ディスクにレーザビームを当てたとき
の戻りビームを光ピックアップの4分割フォトダイオー
ド1で検出し、演算器2で(A+B+C+D)を加算し
RF信号を生成する。A/D変換器3でA/D変換後、
波形等化回路4に入力する。一方、演算器20で(A+
D)−(B+C)の演算を行い、LPF21で低域成分
を抽出して光ディスクのラジアル方向の傾斜エラーを検
出し、A/D変換後、制御回路23に入力する。制御回
路23は傾斜エラーの大きさに応じて波形等化回路4の
特性の可変制御をし、傾きエラーが小さく再生パルスの
幅がそれほど広くなっていないときは波形等化を浅く行
い、傾きエラーが大きく再生パルスの幅が広くなってい
るときは波形等化を深く行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はLD(レーザディス
ク)、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディス
ク)、ビデオCD、DVD(ディジタルバーサタイルデ
ィスク)、CD−ROM、DVD−ROM、DVD−R
AM等の光ディスクに対する再生を行う光ディスク装置
に係り、とくに波形干渉を抑えて読み取りエラーを低減
させるようにした光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDプレーヤでCDの記録信号を光ピッ
クアップで検出する際、CDのソリや偏芯、振動、回転
ムラなどにより、光ピックアップから発射されたレーザ
ビームがCDの信号面に垂直に入射しない事がある。こ
のとき、光ピックアップの光学系に収差(コマ収差、非
点収差等)が生じる。また、光ピックアップに対するC
Dの信号面の高さが高過ぎたり、低過ぎたりすると、フ
ォーカスサーボ系の対物レンズがフォーカスアクチュエ
ータの中心からかなり外れた位置で焦点の追従動作をす
ることになるが、この場合も、光ピックアップの光学系
に収差が生じたり、焦点ずれが生じたりする。光ピック
アップの光学系に生じた収差や焦点ずれにより、再生パ
ルス幅が広がって波形干渉が起き易くなる。例えば、図
11の上側に示す如く、CDの記録情報がチャネルビッ
ト周期Tの時間間隔で・・,1,0,1,・・となって
おり、パルス幅Tで間隔Tだけ離れた2つのマークA,
Bとなっていたとき、CDの再生波形は、図11の下側
に示す如く、A,Bからt0 だけ遅れてピークを示すパ
ルスA´,B´とその合成波C´(=A´+B´)とな
る。ところが、A´,B´のパルス幅が広がっているた
め波形干渉が起き、合成波C´(=A´+B´)はA
´, B´のピークの中間に大きなピークを成し、再生
情報が・・,1,1,1,・・となって記録情報と異な
ってしまう。アイパターンで見たとき、波形干渉が起き
ていなければ図12(1)の如くアイがはっきり開いて
開口率が高くなっているが、波形干渉が起きると図12
(2)に示す如く開口率が下がって、読み取りエラーが
生じてしまう。
【0003】CDのソリの内、ラジアル方向のスキュー
に対しては、レーザビームと信号面の垂直関係を維持す
るためのチルトサーボ装置が設けてあり、CDのソリに
合わせて光ピックアップを傾斜させることで光ピックア
ップがディスク半径方向のどの位置にあっても、信号面
に垂直にレーザビームが入射するようにしている。図1
3はチルトサーボ装置の構成図であり、31はCD、3
2はCDを規定の線速度で回転するスピンドルモータ、
33は光ピックアップであり、ガイドレール34に嵌合
した状態でディスク半径方向にスライド可能である。ガ
イドレール34はCD31の内周側端部が支点Oで回動
自在に軸支されており、外周側端部はチルトモータ35
の回転軸と結合され、チルトモータ35の正転または逆
転で上昇または下降して、光ピックアップ33を図13
の反時計方向に傾斜させたり時計方向に傾斜させる。3
6は光ピックアップ33に装着されたチルトセンサであ
り、この内、発光ダイオード37から発射した光がCD
31の信号面で反射し、両側の受光ダイオード38,3
9で受光されたときの受光量差がCD31と光ピックア
ップ33との傾斜を表すようになっている。
【0004】受光ダイオード38と39の出力は、差動
増幅器40で差が取られ、光ピックアップ33に対する
CD31の信号面のラジアル方向の傾斜角θに比例した
チルトエラー信号TiEが形成される。光ピックアップ
33に対するCD31の信号面のラジアル方向の傾斜角
θの測り方を図14に示す。光ピックアップ33に対し
CD31の信号面が平行な状態を基準として、CD31
の信号面が反時計方向に傾く方向を+に測り、時計方向
に傾く方向を−に測る。受光ダイオード38と39の受
光量が等しいとTiEが零となり、光ピックアップ33
とCD31の信号面のラジアル方向とが平行で、ラジア
ル傾斜角θが零であることを示す。受光ダイオード38
の方が39より受光量が多いとTiEが正となり、光ピ
ックアップ33に対するCD31の信号面のラジアル傾
斜角θが+であることを示す。逆に、受光ダイオード3
8の方が39より受光量が少ないとTiEが負となり、
光ピックアップ33に対するCD31の信号面のラジア
ル傾斜角θが−であることを示す。
【0005】差動増幅器40の出力は位相補償増幅器4
1で位相補償されたのち、コンパレータ42で正負の基
準値と比較し、正側基準値を越えたときは正転指令信号
をモータドライブ回路43に与え、チルトモータ44を
正転させ、ガイドレール45と一緒に光ピックアップ4
6を反時計方向に回動させ、逆に、負側基準値を越えた
ときは逆転指令信号をモータドライブ回路47に与え、
チルトモータ44を逆転させることで、ガイドレール4
5と一緒に光ピックアップ33を時計方向に回動させ
て、CD31の信号面のラジアル方向との傾斜を小さく
する。これにより、ディスク半径方向の位置によらず、
CD31のラジアル方向に見たときにレーザビームが信
号面に垂直に当たるようにする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たチルトサーボ装置では、CD31のラジアルスキュー
に起因してRF信号に生じた波形干渉を直接補正するこ
とはできず、CD31の信号面に対する光ピックアップ
33の姿勢を調整することで間接的に補正しているだけ
である。このため、CD31のラジアルスキューに基づ
く波形干渉の抑制という点では精度の良い方法ではなか
った。また、CD31の信号面とレーザビームとの傾斜
には、ラジアル方向のスキューに基づくもの以外に、タ
ンジェンシャル方向のスキューに基づくものが有るが、
従来のCDプレーヤは、光ピックアップ33に対するC
D31の信号面のタンジェンシャル方向の傾斜を補正す
る装置を備えておらず、タンジェンシャル方向の傾斜に
よる波形干渉につき何らの対策もしていなかった。同様
に、光ピックアップ33に対するCD31の信号面の高
さ方向のずれによる波形干渉についても何らの対策もし
ていなかった。本発明は上記した従来技術の問題に鑑
み、光ディスクの傾斜、高さ方向のずれによる波形干渉
を精度良く抑制できる光ディスク装置を提供すること
を、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
光ディスク装置では、光ディスクにレーザビームを当て
たときの戻りビームを検出する光ピックアップと、光ピ
ックアップの検出出力からRF信号を生成するRF信号
生成回路と、RF信号の波形等化を行うための波形等化
特性の変更可能な波形等化回路と、光ディスクの傾きエ
ラーを検出する傾きエラー検出回路と、該傾きエラー検
出手段で検出された傾きエラーに従い、前記波形等化回
路の波形等化特性を可変制御する制御回路を備えたこと
を特徴としている。レーザビームが光ディスクに斜めに
入射すると、光ピックアップの光学系に収差が生じ、再
生パルス幅が広がってしまう。この光ディスク装置によ
れば、RF信号を波形等化回路に通し、光ディスクの傾
きエラーに応じて、傾きエラーが小さく再生パルスの幅
がそれほど広くなっていないときは波形等化を浅く行
い、傾きエラーが大きく再生パルスの幅が広くなってい
るときは波形等化を深く行うことで、傾きエラーの度合
いに関わらず常に最適な波形等化を行って、波形干渉を
確実に抑制することができる。
【0008】本発明の請求項2記載の光ディスク装置で
は、傾きエラー検出回路は、光ディスクのラジアル方向
の傾斜エラーを検出することを特徴としている。これに
より、光ディスクのラジアル方向の傾斜エラーで、隣接
トラックからのクロストーク妨害が発生する恐れが有る
場合に、確実に波形干渉を抑えることができる。
【0009】本発明の請求項3記載の光ディスク装置で
は、光ピックアップはA,B,C,Dの4つの検出出力
を行い、傾きエラー検出手段は、(A+D)−(B+
C)の演算を行い、低域成分を抽出して光ディスクのラ
ジアル方向の傾斜エラーを検出するようにしたことを特
徴としている。これにより、光ディスクのラジアル方向
に見た信号読み取り用のレーザビームと光ディスク信号
面との直交関係のずれを直接検出することができ、ラジ
アル方向の傾斜エラーに起因する波形干渉を精度良く抑
制することができる。
【0010】本発明の請求項4記載の光ディスク装置で
は、傾きエラー検出回路は、光ディスクのタンジェンシ
ャル方向の傾斜エラーを検出することを特徴としてい
る。これにより、光ディスクのタンジェンシャル方向の
傾斜エラーで、オントラックの前後のマークからのクロ
ストーク妨害が発生する恐れが有る場合に、確実に波形
干渉を抑えることができる。本発明の請求項5記載の光
ディスク装置では、光ピックアップはA,B,C,Dの
4つの検出出力を行い、傾き検出手段は、(A+B)−
(C+D)の演算を行い、低域成分を抽出して光ディス
クのタンジェンシャル方向の傾斜エラーを検出するよう
にしたことを特徴としている。これにより、光ディスク
のタンジェンシャル方向に見た信号読み取り用のレーザ
ビームと光ディスク信号面との直交関係のずれを直接検
出することができ、タンジェンシャル方向の傾斜エラー
に起因する波形干渉を精度良く抑制することができる。
【0011】本発明の請求項6記載の光ディスク装置で
は、光ディスクにレーザビームを当てたときの戻りビー
ムを検出する光ピックアップと、光ピックアップの検出
出力からRF信号を生成するRF信号生成回路と、RF
信号の波形等化を行うための波形等化特性の変更可能な
波形等化回路と、光ディスクの高さエラーを検出する高
さエラー検出手段と、該高さエラー検出手段で検出され
た高さエラーに従い、前記波形等化回路の波形等化特性
を可変制御する制御回路とを備えたことを特徴としてい
る。光ディスクが光ピックアップに対し、高過ぎたり、
低過ぎたりすると、光ピックアップの光学系に収差が生
じたり、焦点ずれが生じて再生パルス幅が広がってしま
う。この光ディスク装置によれば、RF信号を波形等化
回路に通し、光ディスクの高さエラーに応じて、高さエ
ラーが小さく再生パルスの幅がそれほど広くなっていな
いときは波形等化を浅く行い、高さエラーが大きく再生
パルスの幅が広くなっているときは波形等化を深く行う
ことで、高さエラーの度合いに関わらず常に最適な波形
等化を行って、波形干渉を確実に抑制することができ
る。
【0012】本発明の請求項7記載の光ディスク装置で
は、高さエラー検出手段は、フォーカスエラー信号の低
域成分を抽出して光ディスクの高さエラーを検出するよ
うにしたことを特徴としている。これにより、特別な高
さセンサを設けなくても光ピックアップに対する光ディ
スクの高さエラーを検出することができ、また、信号読
み取り用のレーザビームを用いることで対物レンズ光軸
上での高さエラーの検出が出来るので、高さエラーに起
因する波形干渉を精度良く抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図1を参照して本発明の実
施の形態を具体的に示した一実施例を説明する。図1は
本発明に係るDVDプレーヤのRF信号再生系を示す回
路図である。1は光ピックアップに内蔵された4分割フ
ォトダイオードであり、光ピックアップから発射された
レーザビームがDVD(図14の符号310参照)の信
号面で反射したあとの戻りビームを受光し、A,B,
C,Dの検出信号を出力する。2は演算器であり、(A
+B+C+D)の演算を行ってRF信号を生成する。3
はRF信号を所定のサンプリング周波数(例えば、単位
チャネルビット周期をTとして、1/Tの2倍以上の周
波数)でEFMデータに同期したサンプリングクロック
でサンプリングし、x(t)として出力するA/D変換
器、4は波形等化特性の変更可能な波形等化回路であ
る。
【0014】この波形等化回路4はトランスバーサルフ
ィルタから成り、この内、5はx(t)を遅延時間τだ
け遅延しx(t−τ)として出力する遅延回路、6はx
(t−τ)を遅延時間τだけ遅延しx(t−2τ)とし
て出力する遅延回路、7はx(t)に0〜1の値を取る
可変の係数Kを乗じる減衰回路、8はx(t−2τ)に
0〜1の値を取る可変の係数Kを乗じる減衰回路、9は
減衰回路7の出力を反転する反転回路、10は減衰回路
8の出力を反転する反転回路、11はx(t−τ)から
反転回路9と10の出力を加算し、g(t)として出力
する加算回路である。遅延回路5と6の遅延時間τは、
ここではEFM信号の符号再生間隔である単位チャネル
ビット周期に設定してある。減衰回路7と8の係数Kは
後述する制御回路により、リアルタイムで可変設定され
る。
【0015】4分割フォトダイオード1を図2の位置に
置いたとき、左右方向がDVDのラジアル方向に相当
し、上下方向がDVDのタンジェンシャル方向に相当す
る。(A+D)−(B+C)の成分は、DVDのラジア
ル方向に見たときの信号読み取り用レーザビームとDV
D信号面との直交関係からのずれを直接示しており、図
13におけるラジアル傾斜角θを精度良く表すことにな
る。20は4分割フォトダイオード1の出力を用いて
(A+D)−(B+C)の演算を行い、光ピックアップ
に対するDVD信号面のラジアル方向の傾斜角θに比例
した傾斜エラー信号を生成する演算器、21は傾斜エラ
ー信号から不要な高域成分を取り除くLPFであり、こ
こではDVDの平均的な傾斜が判れば良いので、カット
オフ周波数は10Hz程度とする。22はLPF21か
ら出力される傾斜エラー信号RSEをA/D変換するA
/D変換器であり、サンプリング周波数が1/τの2倍
以上の周波数を持ちEFMデータに同期したサンプリン
グクロックでサンプリングをする。23は制御回路であ
り、A/D変換器22から入力したA/D変換後の傾斜
エラー信号RSE´を用いて、波形等化回路4の減衰回
路7,8の係数Kをリアルタイムで変更することで、ラ
ジアル傾斜エラー量であるラジアル傾斜角θに応じて波
形等化特性を可変し、もってラジアル傾斜エラー量に関
わらず常に最適な波形等化を行わせる。
【0016】制御回路23はマイコンで構成されてお
り、傾斜エラー信号RSE´の示すラジアル傾斜エラー
量θに応じて係数値Kを変化させたルックアップテーブ
ルを記憶した係数ROM24を内蔵している。ルックア
ップテーブルには、図3に示す如く、最大±θ0 の範囲
で傾斜エラー量の絶対値に比例して0〜1の範囲で係数
値Kが直線的に変化するグラフがテーブルとして記憶さ
れている。制御回路23はA/D変換器22から新たな
傾斜エラー信号RSE´を入力する度に、係数ROM2
4のルックアップテーブルを参照して、傾斜エラー信号
RSE´の示すラジアル傾斜エラー量θに対応する係数
Kを読み出し、波形等化回路4の減衰回路7,8に設定
し直すようになっている。
【0017】次に図4〜図6を参照して上記した実施例
の動作を簡単に説明する。光ピックアップから発射され
たレーザビームはDVD信号面で反射し、戻りビームが
4分割フォトダイオード1で受光される。4分割フォト
ダイオード1からのA〜D出力は演算器2に入力され、
(A+B+C+D)の演算がなされてRF信号が生成さ
れる。そして、A/D変換器3でA/D変換されてx
(t)として波形等化回路4に入力される。
【0018】また、4分割フォトダイオード1からのA
〜D出力は演算器20に入力され、(A+D)−(B+
C)の演算がなされて、光ピックアップに対するDVD
信号面のラジアル方向の傾斜角θ(図14参照)に比例
した傾斜エラー信号を生成する。演算器20の出力はL
PF21に入力されて低域成分が取り出され、平均的な
傾斜角を示す傾斜エラー信号RSEとされ、さらにA/
D変換器22でA/D変換されディジタルの傾斜エラー
信号RSE´として制御回路23に入力される。制御回
路23はA/D変換器22から新たな傾斜エラー信号R
SE´を入力する度に、係数ROM24を参照して傾斜
エラー信号RSE´の示す傾斜エラー量θに対応する係
数Kを読み出し、波形等化回路4の減衰回路7,8に設
定し直す。
【0019】波形等化回路4の入力x(t)と出力g
(t)の関係式は、 g(t)=x(t−τ)−Kx(t)−Kx(t−2
τ) である。伝達関数H(jω)は、 H(jω)={1−K(e(jωτ)+e(−jωτ))}e(−jωτ) =(1−2Kcosωτ)e(−jωτ) 但し、e(m)はem を示すとなり、振幅特性|H(j
ω)|は図6に示す如く余弦特性となり、低域成分のレ
ベルが小さくなると同時に高域成分のレベルが大きくな
る。この結果、高域成分の強調がなされ、入力波形は鋭
くなって出力される。高域成分の強調の度合いはKの大
小に比例する。
【0020】DVD再生中の或る時点で、DVDのソリ
のため、ラジアル方向の傾斜エラー量θが大きな+θ1
となっているとき、光ピックアップの光学系に収差が生
じ、演算器2から出力されるRF信号中の再生パルス幅
が広がって波形干渉が起き易くなっている。このとき波
形等化回路4の減衰回路7と8には+θ1 に対応する大
きなK1 が設定される。よって、波形等化回路4は図6
の余弦特性の振幅Dが大きくなり、高域成分の強調の度
合いが大きくなった波形等化特性となる。
【0021】具体的に説明すると、傾斜エラー量θ=+
θ1 のときのA/D変換器3の出力x(t)をτだけ遅
延させたx(t−τ)を図4の上段の波形とすると、波
形等化回路4の反転回路9の出力(−K1 x(t))と
反転回路10の出力(−K1x(t−2τ))は図4の
中段の波形となり、加算回路11の出力g(t)は図4
の下段の波形となる。x(t−τ)で見たとき、符号再
生位置は0Tであるが、パルス幅が広がっているため隣
の符号再生位置+T、−1Tで零となっていない。しか
し、g(t)で見ると、パルス幅が狭くなって隣の符号
再生位置+T、−1Tで零となっており、波形干渉が起
きにくくなっていることが判る。
【0022】その後、ラジアル方向の傾斜エラー量θが
小さくなってほぼ零の+θ2 となったとき、光ピックア
ップの光学系に収差が生じ、演算器2から出力されるR
F信号中の再生パルス幅が狭くなってほぼ単位チャネル
ビット周期と等しくなり、波形干渉が起き難くなってい
る。このとき波形等化回路4の減衰回路7と8にはほぼ
零に対応する小さなK2 が設定される。よって、波形等
化回路4は図6の余弦特性の振幅Dが小さくなり、高域
成分の強調の度合いが小さくなった波形等化特性とな
る。
【0023】具体的に説明すると、傾斜エラー量θ=+
θ2 のときのA/D変換器3の出力x(t)をτだけ遅
延させたx(t−τ)を図5の上段の波形とすると、波
形等化回路4の反転回路9の出力(−K2 x(t))と
反転回路10の出力(−K2x(t−2τ))は図5の
中段の波形となり、加算回路11の出力g(t)は図5
の下段の波形となる。x(t−τ)で見たとき、符号再
生位置0Tの隣の符号再生位置+T、−1Tでほぼ零と
なっており、初めから波形干渉が起きにくくなってい
る。このとき、g(t)では、パルス幅がほんの少しだ
け狭くなって符号再生位置+T、−1Tで零となり、波
形干渉が起きにくいままとなる。若し、傾斜エラー量θ
が小さいにも関わらず、波形等化回路4の減衰回路7,
8の係数Kを大きいままにすると、g(t)のパルス幅
はx(t)のパルス幅より狭くなり過ぎてしまい、かえ
って、波形干渉が起き易くなってしまったり、アイ開口
率が悪化するなどしてビットエラー率が増す。
【0024】上記した実施例によれば、RF信号を波形
等化回路4に通し、DVDのラジアル傾斜エラーに応じ
て、傾斜エラー量が小さく再生パルスの幅がそれほど広
くなっていないときは波形等化を浅く行い、傾斜エラー
量が大きく再生パルスの幅が広くなっているときは波形
等化を深く行うことで、傾斜エラーの度合いに関わらず
常に最適な波形等化を行って、ラジアル傾斜エラーに基
づく収差で波形干渉が起きる恐れが有る場合に、確実に
波形干渉を抑えることができる。しかも、演算器20で
(A+D)−(B+C)の演算を行い、LPF21で低
域成分を抽出してDVDのラジアル方向の傾斜エラーを
検出するので、DVDのラジアル方向に見た信号読み取
り用のレーザビームとDVD信号面との直交関係のずれ
を直接検出することができ、ラジアル方向の傾斜エラー
に起因する波形干渉を精度良く抑制することができる。
【0025】次に、図7を参照して本発明の実施の形態
を具体的に示した他の実施例を説明する。図7は本発明
に係るDVDプレーヤのRF信号再生系を示す回路図で
あり、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してあ
る。20Aは4分割フォトダイオード1の出力を用いて
(A+B)−(C+D)の演算を行い、光ピックアップ
に対するDVD信号面のタンジェンシャル方向の傾斜角
δに比例した傾斜エラー信号を生成する演算器である
(図2参照)。光ピックアップ3に対するDVDの信号
面のタンジェンシャル方向の傾斜角δの測り方を図8に
示す。光ピックアップ3に対しDVD310の信号面が
平行な状態を基準として、DVD310の信号面が反時
計方向に傾く方向を+に測り、時計方向に傾く方向を−
に測る。21Aは傾斜エラー信号から不要な高域成分を
取り除くLPFであり、ここではDVDのタンジェンシ
ャル方向の平均的な傾斜が判れば良いので、カットオフ
周波数は10Hz程度とする。22AはLPF21Aか
ら出力される傾斜エラー信号TSEをA/D変換するA
/D変換器であり、サンプリング周波数が1/τの2倍
以上の周波数を持ちEFMデータに同期したサンプリン
グクロックでサンプリングをする。23Aは制御回路で
あり、A/D変換器22Aから入力したA/D変換後の
傾斜エラー信号TSE´を用いて、波形等化回路4の減
衰回路7,8の係数Kをリアルタイムで変更すること
で、タンジェンシャル傾斜エラー量であるタンジェンシ
ャル傾斜角δに応じて波形等化特性を可変し、もってタ
ンジェンシャル傾斜エラー量に関わらず常に最適な波形
等化を行わせる。
【0026】制御回路23Aは図1の制御回路23と同
様にマイコンで構成されており、傾斜エラー信号TSE
´の示すタンジェンシャル傾斜エラー量δに応じて係数
値Kを変化させたルックアップテーブルを記憶した係数
ROM24Aを内蔵している。ルックアップテーブルに
は、図3に示す如く、最大±δ0 の範囲で傾斜エラー量
の絶対値に比例して0〜1の範囲で係数値Kが直線的に
変化するグラフがテーブルとして記憶されている。制御
回路23AはA/D変換器22Aから新たな傾斜エラー
信号TSE´を入力する度に、係数ROM24Aのルッ
クアップテーブルを参照して、傾斜エラー信号TSE´
の示すタンジェンシャル傾斜エラー量δに対応する係数
Kを読み出し、波形等化回路4の減衰回路7,8に設定
し直すようになっている。
【0027】この実施例によれば図1と全く同様にし
て、RF信号を波形等化回路4に通し、DVDのタンジ
ェンシャル傾斜エラーに応じて、タンジェンシャル傾斜
エラー量δの絶対値が小さく再生パルスの幅がそれほど
広くなっていないときは波形等化を浅く行い、傾斜エラ
ー量が大きく再生パルスの幅が広くなっているときは波
形等化を深く行うことで、傾斜エラーの度合いに関わら
ず常に最適な波形等化を行って、タンジェンシャル傾斜
エラーに基づく収差で波形干渉が起きる恐れが有る場合
に、確実に波形干渉を抑えることができる。しかも、演
算器20Aで(A+B)−(C+D)の演算を行い、L
PF21Aで低域成分を抽出してDVDのタンジェンシ
ャル方向の傾斜エラーを検出するので、特別のセンサを
設けなくてもDVDのタンジェンシャル方向に見た信号
読み取り用のレーザビームとDVD信号面との直交関係
のずれを直接検出することができ、タンジェンシャル方
向の傾斜エラーに起因する波形干渉を精度良く抑制する
ことができる。
【0028】次に、図9を参照して本発明の実施の形態
を具体的に示した他の実施例を説明する。図9は本発明
に係るDVDプレーヤのRF信号再生系を示す回路図で
あり、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してあ
る。20Bは4分割フォトダイオード1の出力を用いて
(A+C)−(B+D)の演算を行い、フォーカスエラ
ー信号を生成する演算器、21Bはフォーカスエラー信
号の低域成分を取り出し、光ピックアップに対するDV
D信号面の高さ方向の変位hに比例した高さエラー信号
HEを生成するLPFである。ここではDVDの平均的
な高さ変位が判れば良いので、カットオフ周波数は10
Hz程度とする。光ピックアップ3に対するDVDの信
号面の高さ変位hの測り方を図10に示す。光ピックア
ップ3に対しDVD310の信号面が基準高さにあると
きをh=0として、DVD310の信号面の高さが基準
より高くなる方向を+に測り、低くなる方向を−に測
る。22BはLPF21Bから出力される高さエラー信
号HEをA/D変換するA/D変換器であり、サンプリ
ング周波数が1/τの2倍以上の周波数を持ちEFMデ
ータに同期したサンプリングクロックでサンプリングを
する。23Bは制御回路であり、A/D変換器22Bか
ら入力したA/D変換後の高さエラー信号HE´を用い
て、波形等化回路4の減衰回路7,8の係数Kをリアル
タイムで変更することで、高さエラー量である高さ変位
hに応じて波形等化特性を可変し、もって高さエラー量
に関わらず常に最適な波形等化を行わせる。
【0029】制御回路23Bは図1の制御回路23と同
様にマイコンで構成されており、高さエラー信号HE´
の示す高さ変位hに応じて係数値Kを変化させたルック
アップテーブルを記憶した係数ROM24Bを内蔵して
いる。ルックアップテーブルには、図3に示す如く、最
大±h0 の範囲で傾斜エラー量の絶対値に比例して0〜
1の範囲で係数値Kが直線的に変化するグラフがテーブ
ルとして記憶されている。制御回路23BはA/D変換
器22Bから新たな高さエラー信号HE´を入力する度
に、係数ROM24Bのルックアップテーブルを参照し
て、高さエラー信号HEの示す高さエラー量hに対応す
る係数Kを読み出し、波形等化回路4の減衰回路7,8
に設定し直すようになっている。
【0030】この実施例によれば図1と全く同様にし
て、RF信号を波形等化回路4に通し、DVDの高さエ
ラーに応じて、高さエラー量hの絶対値が小さく再生パ
ルスの幅がそれほど広くなっていないときは波形等化を
浅く行い、高さエラー量が大きく再生パルスの幅が広く
なっているときは波形等化を深く行うことで、高さエラ
ーの度合いに関わらず常に最適な波形等化を行って、高
さエラーに基づく収差や焦点ずれによる波形干渉が起き
る恐れが有る場合に、確実に波形干渉を抑えることがで
きる。しかも、フォーカスエラー信号の低域成分を抽出
してDVDの高さ方向のエラーを検出するので、特別の
センサを設けなくて済む。
【0031】なお、上記した各実施例では、DVDプレ
ーヤを例に挙げたが、LDプレーヤ、MDプレーヤ、C
Dプレーヤなど、他の種類の光ディスク装置にも同様に
適用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置では、RF信号
を波形等化回路に通し、光ディスクの傾きエラーまたは
高さエラーに応じて、エラーが小さく再生パルスの幅が
それほど広くなっていないときは波形等化を浅く行い、
エラーが大きく再生パルスの幅が広くなっているときは
波形等化を深く行うことで、エラーの度合いに関わらず
常に最適な波形等化を行って、波形干渉を確実に抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るDVDプレーヤのRF
信号再生系の回路図である。
【図2】DVDに対する4分割フォトダイオードの位置
関係の説明図である。
【図3】係数ROMに記憶されたテーブルの説明図であ
る。
【図4】波形等化回路の動作を示す波形図である。
【図5】波形等化回路の動作を示す波形図である。
【図6】波形等化回路の波形等化特性を示す線図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例に係るDVDプレーヤのR
F信号再生系の回路図である。
【図8】タンジェンシャル傾斜エラー量の説明図であ
る。
【図9】本発明の更に他の実施例に係るDVDプレーヤ
のRF信号再生系の回路図である。
【図10】高さエラー量の説明図である。
【図11】CDの記録情報と再生パルス波形の関係を示
す説明図である。
【図12】アイパターンの説明図である。
【図13】CDプレーヤのチルトサーボ装置の構成図で
ある。
【図14】ラジアル傾斜エラー量の説明図である。
【符号の説明】
1 4分割フォトダイオード 2、20、20
A、20B 演算器 3、21、21A、21B A/D変換器 4 波形等化回路 22、22A、2
2B LPF 23、23A、23B 制御回路 24、24A、2
4B 係数ROM 310 DVD 33 光ピックア
ップ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクにレーザビームを当てたとき
    の戻りビームを検出する光ピックアップと、 光ピックアップの検出出力からRF信号を生成するRF
    信号生成回路と、 RF信号の波形等化を行うための波形等化特性の変更可
    能な波形等化回路と、 光ディスクの傾きエラーを検出する傾きエラー検出回路
    と、 該傾きエラー検出手段で検出された傾きエラーに従い、
    前記波形等化回路の波形等化特性を可変制御する制御回
    路と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 傾きエラー検出回路は、光ディスクのラ
    ジアル方向の傾斜エラーを検出するようにしたこと、 を特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 光ピックアップはA,B,C,Dの4つ
    の検出出力を行い、 傾きエラー検出手段は、(A+D)−(B+C)の演算
    を行い、低域成分を抽出して光ディスクのラジアル方向
    の傾斜エラーを検出するようにしたこと、 を特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 傾きエラー検出回路は、光ディスクのタ
    ンジェンシャル方向の傾斜エラーを検出するようにした
    こと、 を特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 光ピックアップはA,B,C,Dの4つ
    の検出出力を行い、 傾き検出手段は、(A+B)−(C+D)の演算を行
    い、低域成分を抽出して光ディスクのタンジェンシャル
    方向の傾斜エラーを検出するようにしたこと、 を特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクにレーザビームを当てたとき
    の戻りビームを検出する光ピックアップと、 光ピックアップの検出出力からRF信号を生成するRF
    信号生成回路と、 RF信号の波形等化を行うための波形等化特性の変更可
    能な波形等化回路と、 光ディスクの高さエラーを検出する高さエラー検出手段
    と、 該高さエラー検出手段で検出された高さエラーに従い、
    前記波形等化回路の波形等化特性を可変制御する制御回
    路と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 高さエラー検出手段は、フォーカスエラ
    ー信号の低域成分を抽出して光ディスクの高さエラーを
    検出するようにしたこと、 を特徴とする請求項6記載の光ディスク装置。
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