JPH10140356A - 気化装置及びcvd装置 - Google Patents

気化装置及びcvd装置

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JPH10140356A
JPH10140356A JP30011896A JP30011896A JPH10140356A JP H10140356 A JPH10140356 A JP H10140356A JP 30011896 A JP30011896 A JP 30011896A JP 30011896 A JP30011896 A JP 30011896A JP H10140356 A JPH10140356 A JP H10140356A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時変化を伴わず且つ安定した気化原料を生
成できるようにし、汎用的で高品質な成膜ができるよう
にする。 【解決手段】 気化装置10Aは液体原料11を収納す
る液体原料容器12と、液体原料11を加熱手段21で
加熱して気化させることにより液体原料11から気化原
料13を生成する気化器14とを備えている。液体原料
容器12の底面下部には、液体原料11の液面を超音波
15で振動させることにより液体原料11から微粒子状
の液滴16を液体原料11の液面に生じさせる超音波発
振器17が設けられている。液体原料容器12の上部に
は、液滴16が混合された搬送用ガス18を液体原料容
器12から搬出する搬出管20が設けられている。気化
器14には、該気化器14によって気化された気化原料
13を反応炉50に搬送する気化原料搬送管22が気化
器14の搬出側の開口端に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学気相成長(以
下、CVDと略記する。)法を用いて種々の薄膜を形成
する薄膜形成装置、特に、液体原料を気化して薄膜形成
装置に供給する気化装置及び該気化装置を用いたCVD
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高密度かつ高集
積化は急速な進展を見せており、例えば、ダイナミック
ランダムアクセスメモリ(=DRAM)に代表される半
導体メモリにおいてもその集積度は向上の一途にある。
しかしながら、DRAMにおいて各セルに蓄積される電
荷量は集積度によらずほぼ一定の値を維持する必要があ
る。従来のDRAMは、容量膜であるシリコン酸化膜の
膜厚を薄くすることなどにより電荷量を一定値に維持し
ていたが、薄膜化が限界に近づいているため、異なるア
プローチによって容量の確保を行なう必要がでてきた。
この対策として、容量膜に高誘電率の材料を用いる動き
がある。例えば、1GbitのDRAMにおいては比誘
電率が25程度の酸化タンタルを用いることが有力視さ
れ、1Gbitを越えるDRAMについては比誘電率が
数100以上のチタン酸バリウムストロンチウム(=B
ST)やチタン酸ジルコン酸鉛(=PZT)を用いるこ
とが有力視されている。
【0003】一般に、DRAMの基板上の段差部を有す
るキャパシタ用電極上にBSTやPZTの容量膜を形成
するには、カバレッジが良好なCVD法を用いるのが最
も有効である。以前はβ−ジケトン系のジピバロイルメ
タン(=DPM)等を配位させた金属錯体材料を昇華さ
せることによりBSTやPZTの原料ガスを得ていた。
近年、原料ガスの供給を安定して行なえるため、これら
の金属錯体材料を溶媒に溶解し、その溶液を気化させる
ことにより原料ガスを得る方法が主流となりつつある。
【0004】このような、従来の溶液気化方式のCVD
装置の例として特開平7−94426に開示されている
CVD装置が挙げられる。
【0005】以下、従来の溶液気化方式のCVD装置を
図面を参照しながら説明する。
【0006】図6は従来のCVD装置の構成断面図であ
る。図6に示すように、本CVD装置は大別して、気化
原料を生成する気化器101と該気化器101から供給
される気化原料を加熱して反応させる反応炉150とに
より構成されている。
【0007】液体原料を気化させる気化室102を有す
る気化器101には、気化室102の周囲の壁材の内部
に該気化器101を所定温度に加熱するヒータ103が
埋設されている。さらに、気化器101には、気化室1
02において生成された気化原料を反応炉150に搬送
する希釈ガスを気化室102に高速に流入させるための
先細の絞り部104aをその先端部に有するテーパ状細
管104と、気化室102において生成された気化原料
を反応炉150に供給する原料ガス輸送管105とが接
続されている。気化室102における原料ガス輸送管1
05の開口部付近には気化原料に混入する異物をろ過す
るフィルター106が設けられている。原料ガス輸送管
105の周囲には、所定温度よりも低下することにより
生じる気化原料の再結露を防止するために所定温度に保
つ保温用ヒータ107が所定間隔を空けたらせん状に設
けられている。
【0008】テーパ状細管104の上流端は希釈ガスの
流量を調節する希釈ガス供給器110に接続されてい
る。また、テーパ状細管104の内部には、液体原料を
気化室102に供給する液体原料供給管111がテーパ
状細管104の中心部を軸線方向に延びるように設けら
れている。液体原料供給管111の下流端はテーパ状細
管104の絞り部104aの下流端にノズル111aと
して開口しており、液体原料供給管111の上流端は、
テーパ状細管104の上流端の近傍においてテーパ状細
管104の径方向の外向きに屈曲して該テーパ状細管1
04の側面を内側から外側に貫通し、液体原料の流量を
調節する液体原料供給器112に接続されている。液体
原料供給器112の上流側は液体原料を収容する原料容
器113に接続されている。原料容器113に上部には
液体原料供給器112に液体原料を圧送する圧送ガス管
114が接続されている。
【0009】反応炉150の内部には、基板151を保
持する基板保持台152が設けられ、反応炉150の側
壁には反応路150を加熱する反応炉加熱手段153が
設けられ、反応炉150の上部には気化原料と反応させ
る反応ガスを反応炉150内に供給する反応ガス輸送管
が設けられている。
【0010】以下、前記のように構成された従来のCV
D装置の動作を説明する。
【0011】まず、原料容器113内の液体原料は、圧
送ガス管114を通って送られてくる圧送ガスによって
加圧され、加圧された状態の液体原料は液体原料供給器
112によって流量が調節された後、液体原料供給管1
11を通ってノズル111aの先端にまで送られる。
【0012】一方、希釈ガス供給器110により流量が
調節された希釈ガスはテーパ状細管104に送られ、該
テーパ状細管104の先端部の絞り部104aにおいて
希釈ガスはその流速を速める。その結果、流速が速い希
釈ガスによってノズル111aの先端から出る液体原料
は細かな液滴となり気化器101の気化室102内に噴
射される。気化器101は加熱ヒータ103により例え
ば200℃に加熱されているため、噴射された液滴より
なる液体原料は気化室102の内壁に触れたり、又は内
壁の輻射熱によって気化する。気化した原料ガスはフィ
ルター106を通過し、再結露を防止する保温用ヒータ
107により保温された原料ガス輸送管105を通って
反応炉150に供給される。
【0013】なお、フィルター106は、気化室102
において十分に気化しなかった液体原料の微粒子や、固
化してしまった粒子を再蒸発させたりトラップしたりす
るために設けられている。反応炉105の側壁も気化さ
れた原料が結露するのを防止する反応炉加熱手段153
によって所定温度に設定されている。また、例えば酸化
剤としての酸素ガスが原料ガス輸送管105とは別系統
の反応ガス輸送管154を通して反応炉150に供給さ
れる。これにより、基板保持台152の基板保持面に成
膜を行なう基板151を載置し、原料ガス分解温度以上
に基板151を昇温すると、基板151の表面上で原料
ガスの分解と酸化とが同時に進行するため、基板151
の表面に酸化物薄膜が成膜される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のCVD装置は、液体原料供給管111及びそのノズ
ル111aに液体原料を供給することにより該液体原料
を細かな液滴としているため、装置停止時に、ノズル1
11aに至る配管に残留する液体原料の変質や析出によ
る目詰まりを防止する必要がある。従って、装置停止ご
とに残留液体原料を除去する手順を経る必要があり、装
置の運用に煩雑さを生じるだけでなく、目詰まり除去に
専用の配管を設ける必要があるなど、装置構成が複雑に
なるという問題を有していた。
【0015】また、気化器101による液体原料の微粒
化には限界があり、また細管から出る液体を高速の気流
によって液滴を生成するという原理上、比較的径が大き
な液滴が生じるなど、その気化される原料は不均一さを
伴わざるを得なかった。このため、十分に気化せず気化
器を通過する液体原料が存在する一方で、逆に過熱され
ることにより固体成分が析出してしまうことになる。こ
れに対処するため、フィルター106を設けてこれらの
液体原料や固体成分を除去しているが、フィルター10
6を設けたために該フィルター106を定期的に交換す
る必要が生じ、装置の連続運用ができないという問題を
有していた。また、フィルター106はその運用の状況
に応じて該フィルター106を通過する気化原料の流量
に変化が生じるため、結果として気化原料の供給量に経
時的な変化を引き起こすので、実際の成膜にあたっては
経験に頼る部分が大きくなり、汎用的なCVD装置とし
て利用できないという問題を有していた。
【0016】本発明は、前記従来の問題を一挙に解決
し、経時変化を伴わず且つ安定した気化原料を生成でき
るようにし、汎用的で高品質な成膜ができるようにする
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決する手段】前記の目的を達成するため、本
発明は、液体原料の液面を超音波で振動させることによ
り、液体原料の液面から径がそろい且つ極めて細かな微
粒子状の液滴を生じさせ、該液滴を加熱して気化原料と
するものである。
【0018】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、気化装置を、液体原料を収納する液体原料容器と、
前記液体原料容器に設けられ、前記液体原料の液面を超
音波で振動させることにより、前記液体原料から微粒子
状の液滴を前記液面に生じさせる超音波発振器と、前記
液滴と混合され該液滴を搬送するための搬送用ガスを前
記液体原料容器内に供給する搬送用ガス供給管と、前記
液体原料容器内で前記搬送用ガスに混合された前記液滴
を搬送しながら加熱手段で加熱して気化することにより
気化原料を生成すると共に、生成された気化原料を搬送
する気化原料搬送管とを備えている構成とするものであ
る。
【0019】請求項1の構成により、液体原料容器に設
けられた超音波発振器が、液体原料の液面を超音波で振
動させることにより、液体原料から微粒子状の液滴を液
体原料の液面に生じさせるため、微粒子状の液滴の径が
ほぼ均一になるので、径が大き過ぎるために気化部にお
いて液滴が気化されずに液体のまま残ったり、径が小さ
過ぎるために個体成分が析出したりすることがない。こ
れにより、加熱手段によって気化される際に生成される
気化原料が均一となる。従って、気化原料に混入する異
物がなくなるので、気化原料の通路に異物をろ過するフ
ィルターが不要となる。また、細管に液体原料を流さな
いため、細管が目詰まりを起こすことがない。
【0020】請求項2の発明は、請求項1の構成に、前
記気化原料搬送管に設けられ、該気化原料搬送管を搬送
される前記気化原料が凝縮しないように該気化原料を保
温する保温手段をさらに備えている構成を付加するもの
である。
【0021】請求項3の発明は、請求項1の構成に、前
記超音波発振器は前記液体原料容器の底部に設けられて
いる構成を付加するものである。
【0022】請求項4の発明は、請求項1の構成に、前
記気化原料搬送管の内部に設けられ、該気化原料搬送管
の内壁面に付着する前記液滴が前記液体原料に混入する
ことを防止する混入防止手段をさらに備えている構成を
付加するものである。
【0023】請求項5の発明は、請求項4の構成に、前
記混入防止手段は、前記気化原料搬送管の内径が部分的
に拡大している拡大部と、前記拡大部に設けられ、頂点
が搬送方向に位置し且つ周端部が前記拡大部における前
記気化原料搬送管の内壁面よりも外側に位置する円錐状
体とを有している構成を付加するものである。
【0024】請求項6の発明は、請求項1の構成に、前
記気化原料搬送管内を搬送される前記液滴が前記加熱手
段により加熱される前に気化しないよう前記液滴を冷却
する冷却手段をさらに備えている構成を付加するもので
ある。
【0025】請求項7の発明は、請求項6の構成に、前
記冷却手段は前記液滴を室温程度に冷却する構成を付加
するものである。
【0026】請求項8の発明が講じた解決手段は、気化
装置を、液体原料及び搬送用ガスが供給され、供給され
た液体原料の液面を超音波発信器が発する超音波で振動
させることにより、前記液体原料から微粒子状の液滴を
前記液面に生じさせる液滴生成手段と、前記液滴生成手
段から前記液滴と混合された搬送用ガスが供給され、供
給された液滴を加熱して気化することにより気化原料を
生成する気化原料生成手段とを備えている構成とするも
のである。
【0027】請求項8の構成により、液滴生成手段に設
けられている超音波発振器が出力する超音波を用いて、
液滴生成手段に供給される液体原料の液面を超音波で振
動させることにより、液体原料から微粒子状の液滴を液
体原料の液面に生じさせるため、微粒子状の液滴の径が
均一になるので、径が大き過ぎるために気化原料生成手
段において液滴が気化されずに液体のまま残ったり、径
が小さ過ぎるために個体成分が析出したりすることがな
い。これにより、気化原料生成手段において生成される
気化原料が均一となる。従って、気化原料に混入する異
物がなくなるので、気化原料の通路に異物をろ過するフ
ィルターが不要となる。また、細管に液体原料を流さな
いため、細管が目詰まりを起こすことがない。
【0028】請求項9の発明は、請求項8の構成に、前
記液滴生成手段と前記気化原料生成手段とは一体化され
ている構成を付加するものである。
【0029】請求項9の構成により、液滴生成手段と気
化原料生成手段とが一体化されているため、構成が簡単
になると共に装置のメンテナンスもさらに容易になる。
【0030】請求項10の発明は、請求項9の構成に、
前記気化原料生成手段の底面が前記液滴生成手段の底面
よりも高く設定されている構成を付加するものである。
【0031】請求項10の構成により、気化原料生成手
段の底面が液滴生成手段の底面よりも高く設定されてい
るため、気化原料に液滴が混入することを防ぐことがで
きる。
【0032】請求項11の発明が講じた解決手段は、C
VD装置を、請求項1に記載の気化装置と、前記気化装
置の前記気化原料搬送管の搬出側と接続され、該気化原
料搬送管により搬送されてきた前記気化原料を加熱して
反応させる反応炉と、前記反応炉の内部に設けられ、基
板を保持する基板保持台と、前記反応炉に設けられ、該
反応路を加熱する反応炉加熱手段とを備えている構成と
するものである。
【0033】請求項11の構成により、請求項1に記載
の気化装置を備えているため、該気化装置から均質で且
つ安定した気化原料が供給される。
【0034】請求項12の発明は、請求項11の構成
に、前記基板保持台は、前記基板を所定の温度に加熱す
る基板加熱手段を有している構成を付加するものであ
る。
【0035】請求項13の発明は、請求項11の構成
に、前記気化原料と反応する反応ガスを前記反応炉内に
供給する反応ガス供給管をさらに備えている構成を付加
するものである。
【0036】請求項14の発明は、請求項13の構成
に、前記反応ガス供給管から供給される前記反応ガスは
2,NO,N2O及びO3のうちの少なくとも1つを含む
構成を付加するものである。
【0037】請求項15の発明が講じた解決手段は、C
VD装置を、反応炉と、前記反応炉の内部に設けられて
おり、請求項8に記載の気化装置を有し、該気化装置に
より液体原料から気化原料を生成する気化原料生成部
と、前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料
生成部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上
の基板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成
膜部とを備えている構成とするものである。
【0038】請求項15により、気化原料生成部に請求
項8に記載の気化装置を有しているため、該気化原料生
成部から均質で且つ安定した気化原料が供給される。
【0039】請求項16の発明は、請求項15の構成
に、前記気化原料生成部における前記液滴生成手段は、
前記液体原料が前記気化原料生成手段により加熱される
前に気化しないよう前記液体原料を冷却する冷却手段を
有している構成を付加するものである。
【0040】請求項17の発明が講じた解決手段は、C
VD装置を、反応炉と、前記反応炉の内部に設けられて
おり、請求項9に記載の気化装置を有し、該気化装置に
より液体原料から気化原料を生成する気化原料生成部
と、前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料
生成部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上
の基板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成
膜部とを備えている構成とするものである。
【0041】請求項17により、気化原料生成部に請求
項9に記載の気化装置を有しているため、該気化原料生
成部から均質で且つ安定した気化原料が供給される。
【0042】請求項18の発明が講じた解決手段は、C
VD装置を、反応炉と、前記反応炉の内部に設けられて
おり、請求項10に記載の気化装置を有し、該気化装置
により液体原料から気化原料を生成する気化原料生成部
と、前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料
生成部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上
の基板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成
膜部とを備えている構成とするものである。
【0043】請求項18により、気化原料生成部に請求
項10に記載の気化装置を有しているため、該気化原料
生成部から均質で且つ安定した気化原料が供給される。
【0044】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)本発明の第1の実施形態を図面を参
照しながら説明する。
【0045】図1は本発明の第1の実施形態に係る気化
装置及び該気化装置を用いたCVD装置の構成断面図で
ある。図1に示すように、CVD装置1は液体原料を気
化した気化原料を生成する気化装置10Aと気化原料を
加熱して反応させる反応炉50とにより構成されてい
る。気化装置10Aは、成膜の原料である液体原料11
を収納する液体原料容器12と、液体原料11を加熱し
て気化させることにより液体原料11から気化原料13
を生成する気化器14とを備えている。液体原料容器1
2の底面下部には、液体原料11の液面を超音波15で
振動させることにより液体原料11から微粒子状の液滴
16を液体原料11の液面に生じさせる超音波発振器1
7が設けられている。液体原料容器12の上部には、液
滴16と混合し液滴16を反応炉50に搬送するための
不活性ガス、例えばアルゴンよりなる搬送用ガス18を
供給する搬送用ガス供給管19と、液滴16が混合され
た搬送用ガス18を液体原料容器12から搬出する気化
原料搬送管の一部としての搬出管20とが設けられてい
る。気化器14は、搬出管20の搬出側の開口端に滑ら
かに接続される筒形状を有し、その外周面には気化器1
4の内部を流通する液滴16を気化させる加熱手段21
が設けられている。なお、図示したように気化器14の
径を搬出管20の径よりも大きくし、搬送用ガス18の
流速を抑えることにより液滴16が十分に加熱されるよ
うにしてもよい。また、気化器14は搬出管20の一部
の外周面又は内周面に加熱手段21を設けて、搬出管2
0と一体的に形成されていてもよい。気化器14には、
該気化器14によって気化された気化原料13を反応炉
50に搬送する気化原料搬送管22が気化器14の搬出
側の開口端に滑らかに接続されている。気化原料搬送管
22の搬出側の開口端は反応炉50の上部に接続されて
いる。なお、気化原料搬送管22の外周部には、気化原
料13が冷えて再液化(=凝縮)することを防止する保
温手段としての保温ヒーター23が装着されている。
【0046】反応炉50には、その内部に反応室51が
設けられており、反応室51の上部には、気化原料搬送
管22の搬出側の開口端が接続され、先端部が末広がり
形状の気化原料導入部52が設けられている。反応炉5
0の外壁面には、気化装置10Aから供給された気化原
料の再結露を防ぐために反応路50の壁面の温度を調整
する反応炉加熱手段53が設けられている。反応室51
の底部には、基板保持面に被成膜対象の例えばシリコン
よりなる基板54を保持する基板保持台55が設置さ
れ、該基板保持台55の基板保持部には基板54を所定
の温度に加熱する基板加熱手段としてのシース抵抗ヒー
ター56が配置されている。また、反応室51の上部に
は、気化原料と反応する反応ガス57を反応室51に供
給する反応ガス供給管58が設けられ、反応室51の底
部から反応室51の排気を行なう排気手段59が排気管
を通じて接続されている。
【0047】以下、前記のように構成された気化装置1
0A及びCVD装置1の動作を説明する。まず、液体原
料容器12内には、例えば、Ba(DPM)2 ,Sr(D
PM)2 及びTiO(DPM)2 をモル比1:1:2の割
合で、且つ、全体で0.1mol/lの濃度になるよう
にTHF(テトラヒドロフラン)に溶解して生成された
液体原料11が蓄えられている。液体原料容器12の底
部の外側には、超音波発振器17が該底部に密着して設
けられており、液体原料11の液面に向けて超音波15
を発振する。超音波15は液体原料11内を伝播し、液
体原料11の液面に到達して液体原料11の液面に超音
波振動を発生させる。液体原料11は液体としての粘性
を有しており、単に振動するだけでなく、液面の振動に
より液体自体に慣性力が働くため、液体原料11の一部
が液面の一部から微粒子状の液滴16となって液体原料
容器12の上方の空間部に放出される。
【0048】なお、超音波発振器17は液体原料容器1
2の底部の外側に設けられているが、これに限らず、液
体原料容器12内の底面上であってもよい。また、液体
原料容器12の底部に限らず、側部であってもよい。
【0049】次に、液体原料容器11には搬送用ガス供
給管19を通して搬送用ガス18が供給されており、液
体原料容器12の上方の空間部に放出された多数の液滴
16はこの搬送用ガス18と混合され混合ガスとなっ
て、液体原料容器12の搬出管20から搬出され気化器
14に運ばれる。気化器14は加熱手段21によって、
液滴16が気化し且つ溶解されている原料のBa(DP
M)2 ,Sr(DPM)2 及びTiO(DPM)2 が分解し
ない温度、例えば250℃に設定されており、液滴16
は昇温され気化して気化原料13となる。
【0050】従来のノズル噴射方式では、液体原料の微
粒化には限界があり、液滴の径が最小でも数10μm程
度であったが、本実施形態においては、平均粒径が数μ
m程度の極めて細かな液滴16を得ることができる。こ
のため、液滴16の昇温及び気化が高速に行なわれると
共に、簡単な原理で超微粒子状の液体原料を得られるた
め、液体原料の粘度が安定であれば、超音波の強度で液
滴16の供給量が制御できる。従って、粒径の再現性も
高いため、安定した気化原料を供給することができる。
【0051】次に、気化原料13は搬送用ガス18と共
に気化原料搬送管22を搬送され反応炉50に供給され
る。気化原料搬送管22は該気化原料搬送管22に装着
されている保温ヒーター23により、例えば200℃に
保温されているため、気化原料13は再液化することな
く良好な気化状態を保持しつつ、反応炉50の気化原料
導入部52から反応室51に導入される。反応炉50の
壁面は、例えば、200℃に設定されたオイルを循環す
る反応炉加熱手段53によって反応室51内の温度が制
御されており、反応室51において気化原料13が再液
化することを防止している。一方、反応炉50には反応
ガス供給管58から、例えば酸素ガスなどの反応ガス5
7が供給され、気化原料13と共に基板保持台55の基
板保持部に載置されている基板54の表面に達する。基
板54は基板保持台55の基板保持部に配置されている
シース抵抗ヒーター56によって加熱され昇温されてい
る。
【0052】基板54の温度は成膜される膜の結晶状態
などを大きく左右する重要なパラメータであるが、本実
施形態では、例えば430℃に設定することにより、粒
径が小さなBST膜が形成される。未反応の気化原料1
3や反応ガス57又は反応によって生成した不要なガス
等は排気手段59を通じて反応室51の底部から外部に
排気される。
【0053】以上説明したように、本実施形態による
と、液体原料11の液面を超音波振動させることにより
微粒子状の液滴16が発生するため、従来の噴霧器と異
なり極めて粒径が細かい微粒化された液体原料を生成す
ることができる。その結果、良好な気化状態を実現でき
るため、従来のようにノズル部分でのパイプの目詰まり
やろ過フィルターの交換等のメンテナンスが不要とな
る。
【0054】従って、微粒化液体原料、すなわち液滴1
6の供給量に経時的変化を伴わないため、長期間にわた
って安定した気化原料の供給が可能となり、気化装置1
0Aを用いたCVD装置1によると、組成や成膜速度の
再現性が極めて良好になる。
【0055】なお、本実施形態では、反応室51に酸素
ガスよりなる反応ガス57を供給したが、特に反応ガス
57が必要でなければ、反応ガス供給管58を省略した
装置構成であってもよい。
【0056】また、本実施形態は成膜される膜の種類に
限定されるものではなく、液体原料又は溶液原料が分解
温度以下で得られる原料を有する材料であれば、成膜が
可能である。
【0057】また、複数の元素からなる膜を形成するに
は、超音波発信器17がそれぞれ設けられている液体原
料の数分の液体原料容器12,12,…を用いてこれら
の原料が個々に溶解された液体原料11,11,…をそ
れぞれ微粒化した後、混合し気化してもよい。ちなみ
に、この混合処理は気化した後であってもよいことは容
易に類推される。
【0058】また、本実施形態及び以下に説明する各実
施形態においても、成膜される膜の材質については一例
を示したに過ぎず、液体原料11が得られるものであれ
ば他の材質の膜形成も同様に行なえることは言うまでも
ない。
【0059】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の実
施形態を図面を参照しながら説明する。
【0060】図2は本発明の第2の実施形態に係る気化
装置及び該気化装置を用いたCVD装置の構成断面図で
ある。図2に示すように、CVD装置1は液体原料を気
化した気化原料を生成する気化装置10Bと気化原料を
加熱して反応させる反応炉50とにより構成されてい
る。なお、本実施形態のCVD装置1は、第1の実施形
態のCVD装置1とは気化装置10Bのみが異なるた
め、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付す
ことにより説明を省略する。図2に示すように、搬出管
20における気化器14の搬入側には、搬出管20の内
径が部分的に拡大された拡大部31と該拡大部31の内
部に頂点が搬送方向に位置する円錐状体30とを有する
混入防止手段が設けられている。円錐状体30の周端部
は拡大部31における搬出管20の内壁面よりも外側に
位置するように設けられており、搬出管20の内壁面に
付着する不要な液滴16aが落下して液体原料11に混
入するのを確実に防ぐことができる。円錐状体30の上
面に落下した不要な液滴16aは、拡大部31に設けら
れた受皿にいったん溜められ、受皿に溜まった液滴16
aは拡大部31に設けられた排出管32を通って外部に
排出される。
【0061】なお、本実施形態においては、搬出管20
が液体原料容器12の液面に対して垂直に延びるように
接続されているが、必ずしもこれに限るものではなく、
該液面に対して水平方向に延びるように接続されていて
もよい。ただし、搬出管20が水平方向に延びる場合
は、円錐状体30は必ずしも必要ではないが、搬出管2
0の内壁面に付着する不要な液滴16aが液体原料容器
12に逆流しないようにトラップする、例えば拡大部3
1のようなトラップ部と該トラップ部に溜まる不要な液
滴16aを搬出管20の外に排出する排出管32とは設
けてあることが好ましい。
【0062】また、円錐状体30と加熱手段21を有す
る気化器14との間に、搬出管20の温度上昇を防止す
る冷却水34A、34Bをその内部に循環させて搬出管
20の温度を所定の温度に保つ冷却手段33が搬出管2
0の外周部に設けられている。冷却手段33の設定温度
は液滴16が分解しない温度、例えば200℃以下であ
ればよいが、本実施形態においては気化状態のムラをな
くすため室温に近い25℃としている。
【0063】なお、混入防止手段及び冷却手段33は必
ずしも両方を備えている必要はなく、いずれか1つを備
えていてもよい。
【0064】以下、前記のように構成された気化装置1
0B及びCVD装置1の動作を説明する。第1の実施形
態の気化装置10Aにおいて、搬出管20の内壁に不要
な液滴16aが付着した場合に、これらの液滴16aが
液体原料容器12に逆流し、液体原料11に混入してし
まうことも考えられる。液体原料11が変質しやすい材
料であれば、不要な液滴16aが液体原料11に混入す
ると、不要な液滴16aの溶媒に対する成分比は液体原
料11の溶媒に対する成分比と比べて変化している可能
性があるため、液体原料11の質が低下してしまい、成
膜される膜質の低下や、供給の不安定を引き起こす場合
も考えられる。
【0065】従って、本実施形態の気化装置10Bは、
液体原料容器12内に不要な液滴16aが流入しないよ
うに搬出管20の内部に円錐状体30を設けている。円
錐状体30や搬出管20に付着した液滴16aは重力に
より落下し、拡大部31により受けられ排出液となる。
排出液は排出管32を通って外部に排出される。
【0066】なお、排出液が変質しない場合は、該排出
液を液体原料11として再利用できることはいうまでも
なく、効率的な利用を図ることができる。
【0067】一方、本気化装置10Bの気化原理による
と、液体原料11の液面を超音波を用いて振動させるこ
とにより極めて微細な液体原料が得られるため、均一且
つ良好な気化原料が得られることは第1の実施形態で説
明した通りである。しかしながら、液体原料11が未だ
開発途上にあり、完全ではないので、長期間の使用によ
っては、搬出管20の内壁面に液体原料11から析出す
る固形物が付着することが考えられる。第1の実施形態
の気化装置10Aにおいては、気化器14を加熱手段2
1を用いて加熱した際に、加熱手段21の熱が熱伝導に
より搬出管20に伝わるため、該搬出管20の温度が上
昇してしまう。その結果、液体原料11から析出する固
形物が搬出管20の内壁面に付着してしまい、固形物の
清掃や搬出管20の交換に手間がかかることも考えられ
る。
【0068】本実施形態においては、搬出管20の気化
器14付近に、冷却水34A,34Bにより搬出管20
を冷却する冷却手段33を設けることにより、搬出管2
0の温度上昇を防止している。これにより、搬出管20
の内壁面に固形物が付着することはなくなり、該固形物
は気化器14のみに付着するようになり、気化器14の
洗浄又は交換を行なうだけでCVD装置1の運用が可能
となる。
【0069】なお、混入防止手段は気化器14で生じる
固形物が液体原料容器12内に落下するのを防止する効
果も有している。
【0070】このように、本実施形態に係る気化装置1
0Bによると、搬出管20に付着し落下して液体原料容
器12に混入する不要な液滴16aを混入防止手段によ
り防止することができるため、液体原料11が変質しや
すい場合であっても、反応炉50に質が安定した気化原
料13を供給することができる。
【0071】また、搬出管20における該搬出管20と
気化器14との接続部付近に冷却手段33を設けること
により、搬出管20の温度上昇が抑制されるため、搬出
管20の内壁面において液体原料11から固形物が析出
し付着することを防止し、CVD装置1の運用を容易に
することできる。
【0072】なお、冷却手段33は冷却水33A,33
Bを循環させる方式としたが、これに限らず、例えば、
搬出管20にペルチェ素子を貼り付けるなどの別の方法
を用いて冷却してもよい。
【0073】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0074】図3は本発明の第3の実施形態に係る気化
装置及び該気化装置を用いたCVD装置の構成断面図で
ある。図3において、図1に示した部材と同一の部材に
は同一の符号を付すことにより説明を省略する。図3に
示すように、本実施形態に係る反応炉50の内部には、
その上部に気化原料生成部51Aが設けられ、その下部
に仕切板により気化原料生成部51Aと仕切られた成膜
部としての反応室51Bが設けられている。
【0075】気化原料生成部51Aの内部には、気化装
置10Cが配置され、該気化装置10Cは、底部の外側
に密着されるように設けられた超音波発信器62を有す
る液滴生成手段としての霧化室61と、該霧化室61と
配管によって接続され、霧化室61において生成された
液滴16を加熱して気化させることにより液体原料11
から気化原料13を生成する気化原料生成手段としての
気化器14とにより構成されている。霧化室61の導入
側には液体原料供給管63が接続されており、霧化室6
1は、液体原料供給管63と、例えば液体ポンプよりな
る液体原料供給器64とを介して液体原料容器12に接
続されている。また、霧化室61の上部における液体原
料供給管63の導入側の開口部付近には、液滴16と混
合され該液滴16を反応室51Bに搬送するための不活
性ガス、例えばアルゴンよりなる搬送用ガス18を供給
する搬送用ガス供給管19が設けられている。
【0076】液体原料容器12には、例えば、TiO
(DPM)2 をTHFに溶解した液体原料11が収納され
ている。
【0077】以下、前記のように構成された気化装置1
0C及びCVD装置の動作を説明する。液体原料容器1
2内の液体原料11は、液体原料供給器64によってそ
の流量が調節され、液体原料供給管63を通って霧化室
61に供給される。霧化室61の底部の外側に設けられ
ている超音波発振器62は超音波を発しており、霧化室
61に供給された液体原料11は、霧化室61の超音波
振動する底面に触れることにより、前記の実施形態と同
様に、液体原料11が微粒化されて液滴16が生成され
る。液体原料11よりなる液滴16は搬送用ガス供給管
19から供給される搬送用ガス18と混合されて気化器
14に搬送された後、気化器14の外周面に設けられた
加熱手段21により昇温され気化して気化原料13とな
る。気化器14において生成された気化原料13は、気
化原料搬送管22及び反応室51Bの上部に設けられた
気化原料導入部52を通って被成膜対象である、例えば
シリコンよりなる基板54の上面に供給される。
【0078】このように、本実施形態によると、反応炉
50の内部を気化原料生成部51Aと成膜部としての反
応室51Bとに分割し、外部から反応炉50の内部に液
体原料11を供給するため、気化装置10Cの小型化が
図れるので、CVD装置の配置の自由度が向上する。
【0079】また、反応炉50の内部に気化原料生成部
51Aを配置し、且つ、反応炉加熱手段53によって、
気化原料生成部51Aは例えば温度が200℃になるよ
うに保温されている。これにより、第1又は第2の実施
形態に示した気化原料搬送管22を保温する保温ヒータ
ー23を不要にすることができる。
【0080】一般に、気化原料ガス13は厳密な温度制
御が必要とされているため、本実施形態のように反応炉
50内で一括して温度制御することにより、装置構造の
簡略化と制御容易性とを図ることができる。
【0081】このように、本実施形態に係る気化装置1
0Cによると、液体原料11を外部から供給することに
より装置の小型化が達成され、配置の自由度が向上す
る。さらに本気化装置を用いたCVD装置においては、
温度制御された反応炉50内に気化装置10Cを配置す
ることにより、気化原料13の温度制御が容易になると
共に、CVD装置の構造を簡略化することができる。
【0082】なお、液体原料供給管63の温度上昇に伴
い、液体原料11が霧化室61の入口付近で沸騰するの
を防止するため、液体原料供給管63における霧化室6
1の搬入部付近に冷却手段を設けてもよい。
【0083】また、超音波発信器62を霧化室61の底
部の外側に設けたが、これに限らず、霧化室61内の底
面上であってもよい。
【0084】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0085】図4は本発明の第4の実施形態に係る気化
装置の構成断面図である。図4において、図3に示した
部材と同一の部材には同一の符号を付すことにより説明
を省略する。図4に示す気化装置10Dは、図3に示す
反応炉50の内部が仕切られた気化原料生成部51Aに
配置されている霧化室61と気化器14とよりなる気化
装置10Cが一体に構成されている。気化装置10Dに
は、その内部に1つの空間部よりなる気化室65が設け
られ、その底部の外側には液体原料11から微粒子状の
液体原料を生成する超音波発振器62が設けられてい
る。気化装置10Dの搬入側には、図示されていない液
体原料容器内の液体原料11を気化装置10Dに供給す
る液体原料供給管63と、気化原料13に混合され該気
化原料13を図示されていない反応室に搬送する搬送用
ガス18を供給する搬送用ガス供給管19とが独立に接
続されている。気化装置10Dの搬送方向の外周面には
液体原料11を加熱して気化原料13を生成する加熱手
段21が設けられている。気化装置10Dの搬出側に
は、気化原料13が混合された搬送用ガス18を反応室
に搬送する気化原料搬送管22が接続されている。
【0086】以下、前記のように構成された気化装置1
0Dの動作を説明する。液体原料供給管63から供給さ
れた液体原料11は、例えば250℃に設定された加熱
手段21によって加熱されている気化装置10D内の底
面に触れることにより一部が気化されるが、その大部分
の液体原料11は液体の状態で気化室65に導入され
る。気化室65の底面は超音波発振器62によって超音
波振動しており、気化室65の内部に液体のまま供給さ
れる液体原料11はこの底面の超音波振動によって微粒
子状の液滴16となる。該液滴16は極めて細かい微粒
子であるため、熱容量が小さいので250℃程度の温度
によって容易に気化されて気化原料13となる。気化装
置10Dにより生成された気化原料12は、搬送用ガス
供給管19から供給される搬送用ガス18と共に気化原
料搬送管22に送られ、第3の実施形態と同様にして反
応室に供給される。
【0087】このように、本実施形態に係る気化装置1
0Dによると、液体原料11から微粒子状の液滴16を
生成し、該液滴16から気化原料13を生成する過程を
1つの気化室65で行なえるため、装置の構造をさらに
簡略化できる。
【0088】さらに、液滴16が搬送用ガス18に搬送
される際に触れる壁面の面積を小さくすることができる
ため、液滴16が壁面に付着することによる再液化の発
生を低減できるので、より効率的な気化原料を反応室に
供給することができる。
【0089】また、長期間の運用に伴って気化装置10
Dの内部に残留物が生じても、該装置のみを洗浄又は交
換するだけで済むため、メンテナンスが容易である。
【0090】なお、液体原料11が気化室65に供給さ
れる際に、気化室65の底面に触れて直接昇温され気化
されることにより、運用当初に気化原料13の供給量が
不安定になることも考えられる。これを防止するため、
気化装置10Dの底部には加熱手段21を設けない構成
としてもよい。また、運用当初の供給量が不安定な間
は、気化原料13を反応室に供給せずに直接排気手段へ
排気するような構成にしてもよい。
【0091】また、超音波発信器62を気化装置10D
の底部の外側に設けたが、これに限らず、気化室65内
の底面上であってもよい。
【0092】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0093】図5は本発明の第5の実施形態に係る気化
装置の構成断面図である。図5において、図4に示した
部材と同一の部材には同一の符号を付すことにより説明
を省略する。図5に示す気化装置10Eは、底部の外側
に密着されるように設けられた超音波発信器62を有す
る液滴生成手段66と、該液滴生成手段66において生
成された液滴16を加熱して気化させることにより液体
原料11から気化原料13を生成する気化原料生成手段
67とにより構成されている。これにより、図3に示す
気化装置10Cの長所と図4に示す気化装置10Dの長
所とを併せ持つ構成としている。すなわち、気化装置1
0Eは、図3に示す霧化室61と気化器14とよりなる
気化装置10Cが一体にされた構成であるため、再液化
の発生を低減できるので、より効率的な気化原料を生成
できると共に、装置の構造の簡略化及び装置のメンテナ
ンスの容易化を図ることができる。
【0094】また、気化装置10Eは、液滴生成手段6
6と気化原料生成手段67とに分離され、且つ、気化原
料生成手段67の底面が液滴生成手段66の底面よりも
高くなるよう段差部が設定されているため、運用当初の
液体原料11が気化原料生成手段67の底部に直接触れ
ることによって昇温され気化されることがない。従っ
て、気化原料13は運用当初から安定して供給されるこ
とになる。
【0095】なお、気化原料生成手段67の底面と液滴
生成手段66の底面とに段差部を設定する代わりに、気
化原料生成手段67と液滴生成手段66との間に、該段
差部程度の高さの衝立を設けても同様の効果が得られ
る。
【0096】また、超音波発信器62を液滴生成手段6
6の底部の外側に設けたが、これに限らず、液滴生成手
段66の内部の底面上であってもよい。
【0097】
【発明の効果】請求項1の発明に係る気化装置による
と、超音波発振器が液体原料の液面を超音波で振動させ
ることにより、液体原料から極めて細かい微粒子状の液
滴が生じるため、加熱して得られる気化原料が均一とな
るので、安定して気化原料を供給することができる。
【0098】また、気化原料に混入する異物がなくなる
ので、気化原料の通路に異物をろ過するフィルターが不
要となると共に、細管に液体原料を流さないため、細管
が目詰まりを起こすことがなくなるため、装置のメンテ
ナンスが容易になる。
【0099】また、微粒子状の液体原料の供給量が経時
的変化を伴わないため、長期間にわたって安定した気化
原料を供給できる。
【0100】請求項2の発明に係る気化装置によると、
請求項1の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
気化原料搬送管を搬送される気化原料が凝縮しないよう
に気化原料搬送管を保温する保温手段を備えているた
め、反応炉に搬送される間に気化原料が凝縮しないの
で、さらに安定して気化原料を供給することができる。
【0101】請求項3の発明に係る気化装置によると、
請求項1の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
超音波発振器が液体原料容器の底部に設けられているた
め、発せられる超音波が液体原料の液面を効率よく振動
させることができるので、微粒子状の液体原料を効率よ
く確実に生成することができる。
【0102】請求項4の発明に係る気化装置によると、
請求項1の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
気化原料搬送管の内壁面に付着する不要な液滴が液体原
料に混入することを防止する混入防止手段を気化原料搬
送管の内部に備えているため、液体原料が不要な液滴に
汚染されないので、気化原料の質を安定して保つことが
できる。
【0103】請求項5の発明に係る気化装置によると、
請求項4の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
混入防止手段が気化原料搬送管を部分的に拡大した拡大
部と、該拡大部に設けられた、頂点が搬送方向に位置し
且つ周端部が拡大部の内壁面よりも外側に位置する円錐
状体とから構成されているため、不要な液滴が液体原料
に混入することを確実に防止できる。
【0104】請求項6の発明に係る気化装置によると、
請求項1の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
液滴が加熱手段に加熱される前に気化しないよう液滴を
冷却する冷却手段を備えているため、気化原料搬送管の
内壁面に液体原料から固形物が析出し付着することを防
止できるので、装置の運用を容易にすることができる。
【0105】請求項7の発明に係る気化装置によると、
請求項6の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
冷却手段が液滴を室温程度に冷却するため、気化原料搬
送管の内壁面に固形物が析出し付着することを確実に防
止することができる。
【0106】請求項8の発明に係る気化装置によると、
請求項1の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
液体原料容器と液体原料から微粒子状の液滴を生成する
液滴生成手段とが分離されているため、気化装置の小型
化を図ることができる。
【0107】請求項9の発明に係る気化装置によると、
請求項8の発明に係る気化装置の効果が得られる上に、
液滴生成手段と気化原料生成手段とが一体化されている
ため、微粒子状の液滴が搬送される際に触れる壁面の面
積が小さくなるので、液滴が壁面に付着することによる
再液化の発生を低減できる。これにより、効率的な気化
原料を生成することができる。
【0108】また、装置の構造が簡略化されると共に装
置のメンテナンスの容易化を図ることができる。
【0109】請求項10の発明に係る気化装置による
と、請求項9の発明に係る気化装置の効果が得られる上
に、気化原料生成手段の底面が液滴生成手段の底面より
も高く設定されているため、気化原料に液滴が混入する
ことを防ぐことができる。さらに、運用当初の液体原料
が気化原料生成手段の底部に直接触れることによって昇
温され気化されることがないので、気化原料は運用当初
から安定して供給されることになる。
【0110】請求項11の発明に係るCVD装置による
と、請求項1の発明に係る気化装置から均質で且つ安定
した気化原料が供給されるため、その供給に経時変化が
ないので、組成や成膜速度の再現性が極めて良好とな
り、その結果、汎用的で高品質な成膜ができる。
【0111】請求項12の発明に係るCVD装置による
と、請求項11の発明に係るCVD装置の効果が得られ
る上に、基板保持台が基板加熱手段を有しているため、
基板の温度を所定の温度に加熱することができるので、
基板上に所望の薄膜を確実に成膜することができる。
【0112】請求項13の発明に係るCVD装置による
と、請求項11の発明に係るCVD装置の効果が得られ
る上に、気化原料と反応する反応ガスを反応炉内に供給
する反応ガス供給管を有しているため、気化原料と反応
するガスを適当に選ぶことにより、基板上に所望の薄膜
を成膜することができる。
【0113】請求項14の発明に係るCVD装置による
と、請求項13の発明に係るCVD装置の効果が得られ
る上に、反応ガス供給管から供給される反応ガスはO2,
NO,N2O及びO3のうちの少なくとも1つを含むた
め、基板上に酸化物又は窒化物よりなる薄膜を確実に成
膜することができる。
【0114】請求項15の発明に係るCVD装置による
と、請求項8の発明に係る気化装置から均質で且つ安定
した気化原料が供給されるため、その供給に経時変化が
ないので、組成や成膜速度の再現性が極めて良好とな
り、その結果、汎用的で高品質な成膜ができる。また、
請求項8の発明に係る気化装置は、気化装置自体が小型
に構成されているため、CVD装置の構成の自由度が増
すと共に、温度制御が容易になる。
【0115】請求項16の発明に係るCVD装置による
と、請求項15の発明に係るCVD装置の効果が得られ
る上に、気化原料生成部における液滴生成手段が、気化
原料生成手段により加熱される前に気化しないよう液体
原料を冷却する冷却手段を有しているため、液滴生成手
段の温度上昇が抑制される。その結果、液体原料供給管
の内壁面に液体原料から固形物が析出し付着することを
防止できるので、装置の運用を容易にすることができ
る。
【0116】請求項17の発明に係るCVD装置による
と、請求項9の発明に係る気化装置から均質で且つ安定
した気化原料が供給されるため、その供給に経時変化が
ないので、組成や成膜速度の再現性が極めて良好とな
り、その結果、汎用的で高品質な成膜ができる。
【0117】請求項18の発明に係るCVD装置による
と、請求項10の発明に係る気化装置から均質で且つ安
定した気化原料が供給されるため、その供給に経時変化
がないので、組成や成膜速度の再現性が極めて良好とな
り、その結果、汎用的で高品質な成膜ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る気化装置及び該
気化装置を用いたCVD装置の構成断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る気化装置及び該
気化装置を用いたCVD装置の構成断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る気化装置及び該
気化装置を用いたCVD装置の構成断面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る気化装置の構成
断面図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係る気化装置の構成
断面図である。
【図6】従来の溶液気化方式のCVD装置の構成断面図
である。
【符号の説明】
1 CVD装置 10A 気化装置 10B 気化装置 10C 気化装置 10D 気化装置 10E 気化装置 11 液体原料 12 液体原料容器 13 気化原料 14 気化器(気化原料生成手段) 15 超音波 16 液滴 16a 液滴 17 超音波発振器 18 搬送用ガス 19 搬送用ガス供給管 20 搬出管(気化原料搬送管) 21 加熱手段 22 気化原料搬送管 23 保温ヒーター(保温手段) 30 円錐状体 31 拡大部 32 排出管 33 冷却手段 34A 冷却水 34B 冷却水 50 反応炉 51 反応室 51A 気化原料生成部 51B 反応室(成膜部) 52 気化原料導入部 53 反応炉加熱手段 54 基板 55 基板保持台 56 シース抵抗ヒーター(基板加熱手段) 57 反応ガス 58 反応ガス供給管 59 排気手段 61 霧化室(液滴生成手段) 62 超音波発信器 63 液体原料供給管 64 液体原料供給器 65 気化室 66 液滴生成手段 67 気化原料生成手段

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体原料を収納する液体原料容器と、 前記液体原料容器に設けられ、前記液体原料の液面を超
    音波で振動させることにより、前記液体原料から微粒子
    状の液滴を前記液面に生じさせる超音波発振器と、 前記液滴と混合され該液滴を搬送するための搬送用ガス
    を前記液体原料容器内に供給する搬送用ガス供給管と、 前記液体原料容器内で前記搬送用ガスに混合された前記
    液滴を搬送しながら加熱手段で加熱して気化することに
    より気化原料を生成すると共に、生成された気化原料を
    搬送する気化原料搬送管とを備えていることを特徴とす
    る気化装置。
  2. 【請求項2】 前記気化原料搬送管に設けられ、該気化
    原料搬送管を搬送される前記気化原料が凝縮しないよう
    に該気化原料を保温する保温手段をさらに備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の気化装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波発振器は前記液体原料容器の
    底部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    の気化装置。
  4. 【請求項4】 前記気化原料搬送管の内部に設けられ、
    該気化原料搬送管の内壁面に付着する前記液滴が前記液
    体原料に混入することを防止する混入防止手段をさらに
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の気化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記混入防止手段は、前記気化原料搬送
    管の内径が部分的に拡大している拡大部と、前記拡大部
    に設けられ、頂点が搬送方向に位置し且つ周端部が前記
    拡大部における前記気化原料搬送管の内壁面よりも外側
    に位置する円錐状体とを有していることを特徴とする請
    求項4に記載の気化装置。
  6. 【請求項6】 前記気化原料搬送管内を搬送される前記
    液滴が前記加熱手段により加熱される前に気化しないよ
    う前記液滴を冷却する冷却手段をさらに備えていること
    を特徴とする請求項1に記載の気化装置。
  7. 【請求項7】 前記冷却手段は前記液滴を室温程度に冷
    却することを特徴とする請求項6に記載の気化装置。
  8. 【請求項8】 液体原料及び搬送用ガスが供給され、供
    給された液体原料の液面を超音波発信器が発する超音波
    で振動させることにより、前記液体原料から微粒子状の
    液滴を前記液面に生じさせる液滴生成手段と、 前記液滴生成手段から前記液滴と混合された搬送用ガス
    が供給され、供給された液滴を加熱して気化することに
    より気化原料を生成する気化原料生成手段とを備えてい
    ることを特徴とする気化装置。
  9. 【請求項9】 前記液滴生成手段と前記気化原料生成手
    段とは一体化されていることを特徴とする請求項8に記
    載の気化装置。
  10. 【請求項10】 前記気化原料生成手段の底面が前記液
    滴生成手段の底面よりも高く設定されていることを特徴
    とする請求項9に記載の気化装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の気化装置と、 前記気化装置の前記気化原料搬送管の搬出側と接続さ
    れ、該気化原料搬送管により搬送されてきた前記気化原
    料を加熱して反応させる反応炉と、 前記反応炉の内部に設けられ、基板を保持する基板保持
    台と、 前記反応炉に設けられ、該反応路を加熱する反応炉加熱
    手段とを備えていることを特徴とするCVD装置。
  12. 【請求項12】 前記基板保持台は、前記基板を所定の
    温度に加熱する基板加熱手段を有していることを特徴と
    する請求項11に記載のCVD装置。
  13. 【請求項13】 前記気化原料と反応する反応ガスを前
    記反応炉内に供給する反応ガス供給管をさらに備えてい
    ることを特徴とする請求項11に記載のCVD装置。
  14. 【請求項14】 前記反応ガス供給管から供給される前
    記反応ガスはO2,NO,N2O及びO3のうちの少なくと
    も1つを含むことを特徴とする請求項13に記載のCV
    D装置。
  15. 【請求項15】 反応炉と、 前記反応炉の内部に設けられており、請求項8に記載の
    気化装置を有し、該気化装置により液体原料から気化原
    料を生成する気化原料生成部と、 前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料生成
    部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上の基
    板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成膜部
    とを備えていることを特徴とするCVD装置。
  16. 【請求項16】 前記気化原料生成部における前記液滴
    生成手段は、前記液体原料が前記気化原料生成手段によ
    り加熱される前に気化しないよう前記液体原料を冷却す
    る冷却手段を有していることを特徴とする請求項15に
    記載のCVD装置。
  17. 【請求項17】 反応炉と、 前記反応炉の内部に設けられており、請求項9に記載の
    気化装置を有し、該気化装置により液体原料から気化原
    料を生成する気化原料生成部と、 前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料生成
    部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上の基
    板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成膜部
    とを備えていることを特徴とするCVD装置。
  18. 【請求項18】 反応炉と、 前記反応炉の内部に設けられており、請求項10に記載
    の気化装置を有し、該気化装置により液体原料から気化
    原料を生成する気化原料生成部と、 前記反応炉の内部に設けられており、前記気化原料生成
    部から前記気化原料の供給を受け、基板保持台の上の基
    板の表面に該気化原料をもとにして膜を生成する成膜部
    とを備えていることを特徴とするCVD装置。
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