JPH10138499A - インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェット装置

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JPH10138499A
JPH10138499A JP30144896A JP30144896A JPH10138499A JP H10138499 A JPH10138499 A JP H10138499A JP 30144896 A JP30144896 A JP 30144896A JP 30144896 A JP30144896 A JP 30144896A JP H10138499 A JPH10138499 A JP H10138499A
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JP
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groove
liquid
ink jet
grooved member
discharge port
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JP30144896A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Karita
誠一郎 刈田
Kiyomi Aono
清美 青野
Tsutomu Abe
力 阿部
Koichi Komata
好一 小俣
Hironori Tajima
裕基 但馬
Hiroshi Koizumi
寛 小泉
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ばね部材の製造のための手間やコストが嵩
み、組み立て作業が正しく行われない場合にはプリント
品質が低下する。 【解決手段】 電気熱変換体18が設けられた基板13
と、電気熱変換体18に対応する溝32およびこれら溝
32の一端に連通して液滴を吐出するための吐出口31
が形成された溝付き部材14と、この溝付き部材14を
基板13に接合するための接合ユニット16とを具え、
基板13と溝付き部材14とを接合して吐出口31に連
通する液路33を形成するようにしたインクジェットヘ
ッド11であって、接合ユニット16は、溝32が形成
された面と反対側の溝付き部材14の面に当接する押圧
面41を持った板ばね39を有し、溝付き部材14は、
溝32が形成された面と反対側の面から突出して板ばね
39の押圧面41が当接するばね受け部42を有し、こ
のばね受け部42は、溝32の形成領域に対応して設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドおよびこのインクジェットヘッドが搭載されるイン
クジェット装置に関し、特に吐出口がプリント媒体のプ
リント領域の全幅に亙って配置されたフルラインタイプ
のものに応用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリント法は、インクジ
ェットヘッドに配設された吐出口からインクやこのイン
クの特性を調整するための処理液を吐出させ、これを紙
などのプリント媒体に付着させることにより、プリント
を行う方法であり、騒音の発生が極めて少なく、かつ高
速プリントが可能である。なかでも、熱エネルギーを液
体に作用させ、液体を急激に加熱することによって気泡
を発生させ、この気泡の体積膨張によって液路内の液体
を吐出口から液滴として噴射し、気泡の消滅時に液室か
ら液路内に液体を導入するようにした形態のインクジェ
ットヘッドは、プリント信号に対する応答性が良いこ
と、および高マルチヘッド化が容易であることなどの利
点を有する。
【0003】かかる一般的なインクジェットヘッドは、
それぞれ液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部が
設けられた基板と、吐出エネルギー発生部に対応する溝
およびこれら溝の一端にそれぞれ連通する吐出口が形成
された溝付き部材とを具え、これら基板と溝付き部材と
を相互に接合することによって、吐出口にそれぞれ連通
する液路を形成し、吐出エネルギー発生部に対応した液
路から吐出口を介して液滴を吐出させるようにしてい
る。
【0004】このようなインクジェットヘッドの主要部
の断面構造を図16に示す。すなわち、ベースプレート
12上に固定された基板13には、溝付き部材14が重
ね合わされ、この溝付き部材14にはばね部材39の先
端部が押し当てられており、このばね部材39のばね力
によって溝付き部材14の溝32および凹部27が形成
された面が図示しない吐出エネルギー発生部が設けられ
た基板13に密着し、各吐出エネルギー発生部を含む液
路33および共通液室35を形成する。インクなどの液
体は、溝付き部材14の液体供給路37および共通液室
35を通って液路33に供給され、この液路33に臨む
図示しない吐出エネルギー発生部により吐出口31から
液滴となって吐出される。
【0005】このような構造のインクジェットヘッド1
1においては、溝付き部材14に対するばね部材39の
押圧面41の位置によって、溝付き部材14の溝32が
形成された面と基板13との密着性を左右することが判
明している。通常、溝32が形成された領域の真上にば
ね部材39の押圧面41が位置するように、溝付き部材
14に対するばね部材39の押圧面41の押圧位置を設
定することが望ましい。例えば、図17に示すように、
ばね部材39の押圧面41の押圧位置が、溝付き部材1
4の溝32が形成された領域から後方(図中、右方向)
にずれていたりすると、溝付き部材14の溝32が形成
された面と基板13との密着状態が低下し、隣接する液
路33の間での液体の漏洩、つまりクロストークが発生
し、プリント品質の低下をもたらす虞がある。
【0006】このようなことから、板厚の厚いばね部材
39を使用した場合には、その押圧面41に面取り部5
8を形成し、押圧面41の長さ(溝32の長手方向に沿
った寸法)を溝32の長手方向に沿った長さ(一般的に
は、0. 3〜0. 5mm程度)に対応させ、さらに押圧面
41全体が均一に溝付き部材14の上面に当接するよう
に、押圧面41に端面加工を施している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図16および図17に
示すような従来のインクジェットヘッドにおいては、溝
付き部材14の溝32が形成された面と基板13とが確
実に密着するように、溝32の長さに応じてばね部材3
9の押圧面41に面取り部58を形成したり、押圧面4
1の角度やその平滑性に注意を払って端面加工を施した
上、これらを精度よく組み立てる必要があった。
【0008】このため、ばね部材39の加工に要する手
間や製造コストが嵩む上、組み立てに要する手間も嵩む
という不具合があり、この組み立て作業が正しく行われ
ない場合には、プリント品質が低下してしまう虞があっ
た。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、ばね部材の先端部に特
別な加工を施すことなく、基板と溝付き部材の溝が形成
された面とを確実に密着状態で接合し得るインクジェッ
トヘッドおよびこのインクジェットヘッドを用いたイン
クジェット装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
それぞれ液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部が
設けられた基板と、前記吐出エネルギー発生部に対応す
る溝およびこれら溝の一端にそれぞれ連通する吐出口が
形成された溝付き部材と、この溝付き部材の前記溝が形
成された面を前記基板に押し当ててこれらを接合するた
めの接合ユニットとを具え、前記基板と前記溝付き部材
とを接合することにより前記吐出口にそれぞれ連通する
液路を形成し、前記吐出エネルギー発生部に対応した前
記液路から前記吐出口を介して液滴を吐出させるように
したインクジェットヘッドであって、前記接合ユニット
は、前記溝が形成された面と反対側の前記溝付き部材の
面に当接する押圧面を持ったばね部材を有し、前記溝付
き部材は、前記溝が形成された面と反対側の面から突出
して前記ばね部材の前記押圧面が当接するばね受け部を
有し、このばね受け部は、前記溝の形成領域に対応して
設けられていることを特徴とするインクジェットヘッド
にある。
【0011】また、本発明の第2の形態は、それぞれ液
滴を吐出するための吐出エネルギー発生部が設けられた
基板と、前記吐出エネルギー発生部に対応する溝および
これら溝の一端にそれぞれ連通する吐出口が形成された
溝付き部材と、この溝付き部材の前記溝が形成された面
を前記基板に押し当ててこれらを接合するための接合ユ
ニットとを有し、前記基板と前記溝付き部材とを接合す
ることにより前記吐出口にそれぞれ連通する液路を形成
し、前記吐出エネルギー発生部に対応した前記液路から
前記吐出口を介して液滴を吐出させるようにしたインク
ジェットヘッドの取り付け部を具えたインクジェット装
置であって、前記接合ユニットは、前記溝が形成された
面と反対側の前記溝付き部材の面に当接する押圧面を持
ったばね部材を有し、前記溝付き部材は、前記溝が形成
された面と反対側の面から突出して前記ばね部材の前記
押圧面が当接するばね受け部を有し、このばね受け部
は、前記溝の形成領域に対応して設けられていることを
特徴とするインクジェット装置にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態によるインク
ジェットヘッドにおいて、吐出口が開口する溝付き部材
の吐出口面に対して溝の長手方向に沿ったばね受け部の
反対側に位置する後端は、吐出口と反対側の溝の後端を
含む溝が形成された面と垂直な平面内に位置するか、あ
るいはこの平面よりも吐出口面側に位置するものである
ことが好ましい。また、ばね受け部の溝の長手方向に沿
った先端側は、吐出口面側に臨んでいてもよいし、溝付
き部材には、ばね部材の先端面の位置を規制する位置規
制部がばね受け部の先端側にさらに突出状態で形成され
ていてもよい。さらに、溝の長手方向に沿ったばね受け
部の長さは、溝の長手方向に沿ったばね部材の押圧面の
長さよりも小さいことが好ましく、吐出口が開口する溝
付き部材の吐出口面から溝の長手方向に沿ったばね受け
部の後端までの距離は、吐出口面から溝の長手方向に沿
った当該溝の後端までの距離以下に設定されていること
が有効である。溝付き部材には、吐出口と反対側の溝の
後端に連通して液体が供給される共通液室となる凹部が
形成されていることが好ましく、吐出エネルギー発生部
は、液体に膜沸騰を生じさせて吐出口から液体を吐出さ
せるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有す
るものであってもよい。
【0013】なお、液体は、インクか、プリント媒体に
吐出されるインクの特性を調整する処理液か、あいはこ
れらインクおよび処理液であってもよい。
【0014】本発明によるインクジェットヘッドの概念
を表す図1および図2に示すように、ベースプレート1
2上に固定された基板13には、溝付き部材14が重ね
合わされる。溝32および凹部27が形成された面と反
対側の溝付き部材14の面には、吐出口31が開口する
吐出口面29に先端側が臨むばね受け部42が突設され
ており、このばね受け部42には接合ユニットの一部を
構成するばね部材39の押圧面41が押し当てられる。
吐出口面29からばね受け部42の後端までの距離は、
吐出口面29から溝32の後端までの距離と同じか、あ
るいはこれよりも短く設定されている。
【0015】図1においては、ばね受け部42全面にば
ね部材39の押圧面41が当接した状態を示しており、
これによって溝32が形成された溝付き部材14の面が
基板13の表面に確実に密着する。図2に示すように、
溝付き部材14に対してばね部材39の先端部の位置が
多少ずれたとしても、ばね部材39の押圧面41は、溝
付き部材14のばね受け部42にのみ押し当たるため、
溝32が形成された溝付き部材14の面が基板13の表
面に確実に密着し、各吐出エネルギー発生部を含む液路
33および共通液室35を形成する。インクなどの液体
は、溝付き部材14のインク供給路37および共通液室
35を通って液路33に供給され、この液路33に臨む
図示しない吐出エネルギー発生部により吐出口31から
液滴となって吐出される。
【0016】本発明の第2の形態によるインクジェット
装置において、吐出口は、プリント媒体のプリント領域
の全幅に亙って配列しているものであってもよい。
【0017】
【実施例】本発明によるインクジェットヘッドの一実施
例について、図3〜図13を参照しながら詳細に説明す
る。
【0018】本実施例におけるインクジェットヘッドの
外観を表す図3およびその分解状態を表す図4に示すよ
うに、本実施例のインクジェットヘッド11は、セラミ
ックスや金属などで形成されたベースプレート12と、
このベースプレート12上に重ね合わされる複数のヒー
タボード13と、これらヒータボード13の前端側に重
ね合わされる溝付き部材14と、インクなどの液体が蓄
えられた図示しない液体タンクに連通して液体を溝付き
部材14に供給するための液体供給ユニット15と、こ
の溝付き部材14をヒータボード13に接合するための
接合ユニット16と、ヒータボード13の後端側に配置
される配線基板17とで主要部が構成される。
【0019】図3, 図4およびベースプレート12とヒ
ータボード13との接合部分の断面構造を拡大して表す
図5に示すように、本発明の基板としての各ヒータボー
ド13の前端部上面には、本発明の吐出エネルギー発生
部としての電気熱変換体18がそれぞれ所定間隔Pにて
形成され、これら電気熱変換体18にそれぞれ電気的に
接続する電極パッド19が各ヒータボード13の後端部
上面にそれぞれ所定間隔で形成されている。シリコンウ
ェハなどから半導体装置製造技術を用いて形成される各
ヒータボード13は、ベースプレート12上に所定の厚
さの接着剤20を介して接合されており、相互に隣接す
る各ヒータボード13の間隔も、これらヒータボード1
3の側端に位置する各電気熱変換体18の間隔が先の所
定間隔Pとなるように設定されている。また、これら隣
接するヒータボード13の間には、ベースプレート12
側へのインクの漏出を防止するための封止剤21が充填
されている。
【0020】なお、隣接するヒータボード13の間隙部
分からインクが漏出する虞のない場合には、上述した封
止剤21を使用する必要はない。また、本実施例では1
28個の電気熱変換体18を360dpi の密度に対応す
る70. 5μmの間隔Pでそれぞれ形成したヒータボー
ド13を採用している。また、上述した電気熱変換体1
8の代わりに圧電素子を吐出エネルギー発生部として使
用するようにしてもよい。
【0021】ヒータボード13と共に接着剤を介してベ
ースプレート12上に接合される配線基板17の前端部
接合面には、ヒータボード13の後端部上面に形成され
た電極パッド19と対応する電極パッド22が突設さ
れ、これら電極パッド19, 22はワイヤボンディング
などを介して電気的に接続される。この配線基板17の
電極パッド22は、当該配線基板17の後端中央部に設
けたコネクタ23に接続し、さらにこのコネクタ23を
介して各電気熱変換体18に対する通電のオン/オフを
制御する図示しない制御装置に接続する。
【0022】本実施例におけるベースプレート12の形
状を表す図6に示すように、例えば、アルミニウムのダ
イキャスト成型により作られるベースプレート12に
は、ヒータボード13を支持するためのヒータボード支
持部24や、配線基板17を位置決めするための突起部
25の他に、接着剤20を供給するための接着剤供給溝
26やこの接着剤供給溝26に接続する凹部27、さら
にはヒータボード13をこのベースプレート12上に仮
固定するために用いられる吸引用の開口28などが形成
されている。
【0023】溝付き部材14の正面形状を表す図7およ
びその平面形状, 底面形状をそれぞれ表す図8, 図9お
よび図7中のX−X矢視断面構造を表す図10に示すよ
うに、溝付き部材14の正面側を向く吐出口面29に
は、ベースプレート12およびヒータボード13の前端
面に当接する位置決め用のフランジ部30が設けられて
おり、このフランジ部30を貫通して吐出口面29に一
端が開口する吐出口31の他端には、溝付き部材14の
底面前端部に前記所定間隔Pで刻設される台形断面の溝
32が連通している。後述する液路33を形成するため
のこれら台形断面の溝32の他端は、溝付き部材14の
底面後部にその長手方向に沿って形成された凹部34に
接続し、後述する共通液室35を形成するためのこの凹
部34には、溝付き部材14をその長手方向に沿って貫
通するステンレス鋼管などの円筒状をなす液体供給管3
6の外周面の一部が臨んだ状態となっている。そして、
この液体供給管36には、当該液体供給管36内に形成
される液体供給路37と凹部34とを連通する液体供給
孔38が穿設されている。
【0024】溝付き部材14の上面の吐出口面29側に
は、後述する接合ユニット16の板ばね39の先端面の
位置を規制するための位置規制部40と、本発明のばね
部材としての板ばね39の押圧面41が当接するばね受
け部42とが突設されている。ばね受け部42は、溝3
2の真上に形成されることが望ましく、このばね受け部
42の後端は、溝32の後端、つまりこの溝32に連通
する凹部34の前端を含む底面に対して垂直な平面内に
あるか、あるいはこの平面よりも位置規制部40側に位
置していることがより好ましい。換言すれば、吐出口面
29からばね受け部42の後端までの距離は、同じく吐
出口面29から溝32の後端までの距離と同じか、ある
いはこれよりも短く設定すべきである。
【0025】これにより、板ばね39の押圧面41が溝
付き部材14のばね受け部42に当接し、その真下に位
置する溝付き部材14の溝32の部分に集中荷重が負荷
する結果、ばね受け部42に対する板ばね39の押圧面
41の位置が多少ずれた場合でも、溝32が形成された
溝付き部材14の底面先端部に荷重が集中するため、ク
ロストークに最も影響を与える溝付き部材14の底面先
端部を確実にヒータボード13に接合することができ
る。
【0026】なお、溝付き部材14の上面からのばね受
け部42の突出量は、これが変形して板ばね39の押圧
面41が溝付き部材14の上面にも当接してしまうよう
な虞がない寸法、例えば0. 1mm程度でもよい。
【0027】矩形の棒状をなす溝付き部材14の長手方
向両端部から突出する液体供給管36の両端部には、ベ
ースプレート12に融着接合された液体供給ユニット1
5の一部を構成する可撓性の液体配管43が図示しない
ストレーナを介して連結されている。この液体配管43
は、インクなどの液体を蓄える図示しない液体タンクに
接続しており、これにより、液体タンク内の液体は、液
体供給ユニット15の液体配管43を介して液体供給管
36内から液体供給孔38および共通液室35となる凹
部34を通って液路33となる溝32に供給される。
【0028】図3および接合ユニット16の平面構造を
表す図11ならびに後述するばね力調整治具44を取り
付けた状態の断面構造を表す図12に示すように、本実
施例における接合ユニット16は、配線基板17の上か
らベースプレート12にかしめやボルトによって一体的
に固定されるばねホルダ45と、このばねホルダ45に
基端側が一体的に埋設された上述の板ばね39とを有す
る。この板ばね39を支持するばねホルダ45は、PP
Sなどの樹脂からなり、板ばね39とインサート成型な
どで一体に構成される。この場合、板ばね39の基端側
の固定強度を高めるため、この板ばね39の一体成型部
分には切り起こし部46がプレス形成されている。
【0029】リン青銅やステンレス鋼などから作られる
板ばね39の先端側には、ヒータボード13の間隔と対
応した間隔で切り欠き部47が形成され、これによって
仕切られた部分には、それぞれ矩形の開口部48が形成
されている。この板ばね39の先端部は下方に折り曲げ
られ、この折り曲げ部49が溝付き部材14の位置規制
部40に当接することにより、押圧面41が吐出口面2
9よりも前方(図12中、左側)に配置されるような不
具合を未然に防止している。
【0030】これにより、板ばね39の押圧面41に面
取りや平坦化などの特別な加工を付加することなく、製
造時の打ち抜きのままの状態で使用することができ、製
造コストやその製造に要する手間を大幅に削減すること
ができる。
【0031】溝付き部材14に対する板ばね39の押圧
力は、溝付き部材14の剛性にもよるが、1つの吐出口
31当たり14g〜28g程度必要である。従って、本
実施例の如きフルラインタイプのインクジェットヘッド
11の場合には、板ばね39全体の付勢力が数十キログ
ラムになるため、各ヒータボードに13に対応して仕切
られた部分の付勢力が4〜5kgとなるように、切り欠き
部47を形成することが好ましい。
【0032】このように、上述した溝32や凹部34が
形成された溝付き部材14は、上述した板ばね39など
を有する接合ユニット16を介してヒータボード13上
に固定され、溝付き部材14の底面は、ヒータボード1
3の上面に密着状態で接合される。この場合、ヒータボ
ード13の各電気熱変換体18がそれぞれ溝32と正対
するように、ヒータボード13と溝付き部材14とが位
置決めされ、溝付き部材14のフランジ部30がベース
プレート12およびヒータボード13の前端面に密着状
態で押し当てられる。本実施例におけるインクジェット
ヘッド11は、212mmの印字幅に対応して3008個
の吐出口31を有するように、24個のヒータボード1
3を用いている。
【0033】これにより、一端がそれぞれ吐出口31と
なった複数の液路29がヒータボード13の前端部上面
と溝付き部材14の各溝32との間に形成され、さらに
これら液路29の他端にそれぞれ連通する共通液室35
がヒータボード13の中央部上面と溝付き部材14の凹
部34との間に形成される。そして、電気熱変換体18
に対する通電によって電気熱変換体18が発熱し、この
電気熱変換体18が臨む液路29内の液体が加熱されて
発泡し、この発泡のエネルギによって液路29内の液体
が吐出口31から液滴となって吐出される。
【0034】上述した溝付き部材14を構成する材料と
しては、所定間隔Pの溝32を正確に形成できるような
ものであれば良いが、機械的強度や寸法安定性および耐
インク性などに優れたものであることが好ましい。この
ような条件を満足する材料としては、エポキシ樹脂, ア
クリル樹脂, ジグリコール, ジアルキルカーボネート樹
脂, 不飽和ポリエステル樹脂, ポリウレタン樹脂, ポリ
イミド樹脂, メラミン樹脂, フェノール樹脂, 尿素樹脂
などを挙げることができ、特にその成型性や耐インク性
などの観点から、ポリサルフォンやポリエーテルサルフ
ォンなどを採用することが好ましい。
【0035】なお、ヒータボード13と溝付き部材14
とを接合するに際し、これらの位置決めを予め行う必要
があるため、上述した板ばね39の押圧力を解除してお
く必要がある。このためのばね力調整治具44について
以下に説明しておく。
【0036】本実施例におけるばね力調整治具44が装
着されたインクジェットヘッド11の断面構造を表す図
12に示すように、ばね力調整治具44は、ばねホルダ
45の後方から突出する板ばね39の基端部に係止する
係止部50が形成された調整ナット51と、この調整ナ
ット51にねじ込まれる調整ねじ52と、この調整ねじ
52が貫通する長孔53を形成したばね力調整レバー5
4とを有する。板ばね39の開口部48の先端側には、
ばね力調整レバー54の先端部に形成した係止部55が
係止しており、上述した調整ねじ52に対する調整ナッ
ト51のねじ込み量を変えることにより、調整ナット5
1の係止部50がてことなって、ばね力調整レバー54
の先端部の位置が図12中、上下に変位する結果、溝付
き部材14に対する板ばね39の押圧力の解除を行うこ
とができるようになっている。
【0037】具体的には、調整ねじ52を右回転するこ
とにより、調整ナット51をばね力調整レバー54に押
し当て、これによって板ばね39の押圧面41を溝付き
部材14のばね受け部42から引き離し、ヒータボード
13に対する溝付き部材14の押圧力を解除する。この
状態にてヒータボード13と溝付き部材14との位置決
めを行った後、調整ナット51を左回転して調整ナット
51の係止部50を板ばね39の基端部から引き離し、
これによって板ばね39に対するばね力調整レバー54
の係止部55の係止状態を解除し、板ばね39の押圧面
41が溝付き部材14のばね受け部42に押し当ってヒ
ータボード13に溝付き部材14が接合される。しかる
後、このばね力調整治具44をインクジェットヘッド1
1から取り外せばよい。
【0038】このように、ばね力調整治具44を使用す
ることによって、ヒータボード13と溝付き部材14と
の位置決め後の接合作業を容易に行うことができる。ま
た、接合ユニット16の板ばね39の開口部48は、上
述したばね力調整レバー54の係止部55を係止させる
ために機能する他、溝付き部材14およびヒータボード
13と配線基板17とのワイヤボンディング部56の封
止のための封止剤を注入するための注入口としても機能
するようになっている。
【0039】かかるインクジェットヘッド11は、図1
3に示す如き製造手順に従って製造される。すなわち、
まず、図6に示す如きベースプレート12を製造する一
方、薄膜形成技術を利用して電気熱変換体18が設けら
れたヒータボード13を用意しておく。
【0040】次に、用意された複数のヒータボード13
をベースプレート12のヒータボード支持部24に位置
決め工具などを使用して高精度に位置決め状態で配列す
る。この場合、位置決めされたヒータボード13は、ベ
ースプレート12の下部に設置したバキューム工具によ
って、吸引用の開口28から吸引されて仮固定状態に保
持される(ステップa参照)。
【0041】次に、ベースプレート12の接着剤供給溝
26から接着剤20を流し込む。注入された接着剤20
は、接着剤供給溝26に連通する各凹部27に毛細管現
象によって入り込んで行く。その後、接着剤20を放置
乾燥させ、ヒータボード13をベースプレート12上に
完全に固定した後、バキューム工具による吸引を停止す
る。ヒータボード13をさらに強力に固定する必要があ
る場合には、吸引用の開口28から接着剤20を注入す
るようにしてもよい(ステップb参照)。
【0042】ベースプレート12に対するヒータボード
13の固定が完了した後、ベースプレート12およびヒ
ータボード13の吐出口31側の端面の段差をなくすた
め、これらの端面を研削加工して溝付き部材14のフラ
ンジ部30との密着性を確保する(ステップc参照)。
【0043】次に、位置決め用の突起部25を利用して
ベースプレート12上に配線基板17を位置決め状態で
接着する。これにより配線基板17に設けられた電極パ
ッド22とヒータボード13に設けられた電極パッド1
9とが個々に対応する所定の位置関係となる。そして、
配線基板17に設けられた電極パッド22とヒータボー
ド13に設けられた電極パッド19とをワイヤボンディ
ングにより電気的に接続する。この時、ワイヤボンディ
ング部56の導通チェックも行う(ステップd参照)。
【0044】そして、配線基板17の上から接合ユニッ
ト16をベースプレート12に取り付け(ステップe参
照)、さらにばね力調整治具44を装着して溝付き部材
14に対する板ばね39の押圧力を解除する(ステップ
f参照)。
【0045】このようにして、溝付き部材14をヒータ
ボード13上でフリー状態にしたのち、溝付き部材14
の溝32とヒータボード13の電気熱変換体18とが正
しい位置関係となるように溝付き部材14の位置決めを
行い(ステップg参照)、ばね力調整治具44を操作し
て板ばね39の押圧力を復元させ、溝付き部材14をヒ
ータボード13に接合する(ステップh参照)。この
時、板ばね39の押圧力の復元は、板ばね39の長手方
向中央部側から両端部に向けて順に行うことが望まし
い。これによって、溝付き部材14の反りを矯正しつつ
これを撓むことなくヒータボード13に押し当てること
ができ、その長手方向の全域に亙って良好な接合伏態を
確保することができる。溝付き部材14をヒータボード
13に接合した後、ばね力調整治具44はインクジェッ
トヘッド11から取り外される。
【0046】次に、液体供給ユニット15の液体配管4
3が溝付き部材14の両端から突出する液体供給管36
に連通するように、液体供給ユニット15がベースプレ
ート12に熱溶着などによって固定される(ステップi
参照)。液体供給管36に対する液体の供給は、この液
体供給管36の両端部から同時に供給しても構わない
し、また、何れか一方から循環供給するようにしても構
わない。
【0047】最後に、図示しないヘッドカバーがベース
プレート12を覆うように取り付けられ(ステップj参
照)、このヘッドカバーに形成された開口部および溝付
き部材14の開口部48から溝付き部材14およびワイ
ヤボンディング部56に封止剤を注入してインクジェッ
トヘッド11を完成する(ステップk参照)。
【0048】上述した実施例では、吐出口面29の吐出
口31が開口する部分に窪み部57を形成したインクジ
ェットヘッド11について説明したが、窪み部57を有
しないインクジェットヘッド11にも応用することが可
能である。
【0049】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの概略構造を図14に示すが、先の実施例と同一機
能の要素には、これと同一符号を記すに止め、重複する
説明は省略するものとする。すなわち、溝付き部材14
の正面は、単一の平面に形成され、ここが吐出口面29
となって吐出口31が開口している。また、溝付き部材
14にはその長手方向に沿って液体供給路37が一体的
に形成され、先の実施例の如き液体供給管36を省略し
ている。
【0050】本実施例では、先の実施例の如き窪み部5
7を吐出口面29に形成する必要がなくなるが、吐出口
31の周囲に付着するインク滴が図示しないプリント媒
体に付着する可能性が先の実施例よりも高くなる虞があ
る。
【0051】上述したようなインクジェットヘッド11
の取り付け部を有する本発明によるインクジェット装置
の一実施例の概略構造を図15に示す。すなわち、本実
施例のインクジェット装置は、フルラインタイプのカラ
ープリンタであり、イエロー色インク, マゼンタ色イン
ク, シアン色インク, ブラック色インクをそれぞれ蓄え
た4つのインクタンク61Y, 61M, 61C, 61B
(以下、これらをまとめてインクタンク61と記述す
る)には、それぞれ接続配管43を介して4つのインク
ジェットヘッド11Y, 11M, 11C, 11B(以
下、これらをまとめてインクジェットヘッド11と記述
する)の液体供給管36(図示省略)が接続しており、
各インクタンク61は、接続配管43に対して交換可能
に連結される。
【0052】制御装置62に接続するヘッドドライバ6
3によって各電気熱変換体18(図示省略)に対する通
電のオン/オフがそれぞれ切り換えられるインクジェッ
トヘッド11は、図1〜11に示した実施例のものと基
本的な構造は全く同じであり、無端の搬送用ベルト64
を挟んでプラテン65と対向するように、搬送用ベルト
64の搬送方向に沿って所定間隔で配列している。そし
て、制御装置62によって作動が制御される回復処理の
ためのヘッド移動手段66により、プラテン65との対
向方向に昇降し得るようになっている。各インクジェッ
トヘッド11の側方には、プリント用紙67に対するプ
リント作業に先立ち、液路29内に介在する古いインク
を吐出口31から吐出してインクジェットヘッド11の
回復処理を行うためのヘッドキャップ68がインクジェ
ットヘッド11の配列間隔に対して半ピッチずらした状
態で配置され、制御装置62によって作動が制御される
キャップ移動手段69により、それぞれインクジェット
ヘッド11の直下に移動し、吐出口31から吐出される
廃インクを受けるようになっている。
【0053】プリント用紙67を搬送する搬送用ベルト
64は、ベルト駆動モータ70に連結された駆動ローラ
71に巻き掛けられ、制御装置62に接続するモータド
ライバ72によってその作動が切り換えられる。また、
搬送用ベルト64の上流側には、この搬送用ベルト64
を帯電することにより、プリント用紙67を搬送用ベル
ト64に密着させるための帯電器73が設けられてお
り、この帯電器73は、制御装置62に接続する帯電器
ドライバ74によって、その通電のオン/オフが切り換
えられる。搬送用ベルト64の上にプリント用紙67を
供給するための一対の給紙ローラ75には、これら一対
の給紙ローラ75を駆動回転させるための給紙用モータ
76が連結され、この給紙用モータ76は、制御装置6
2に接続するモータドライバ77によって作動が切り換
えられる。
【0054】従って、プリント用紙67に対するプリン
ト作業に先立ち、インクジェットヘッド11がプラテン
65から離れるように上昇し、次いでヘッドキャップ6
5がこれらインクジェットヘッド11の直下に移動して
インクジェットヘッド11の回復処理を行った後、ヘッ
ドキャップ65を元の待機位置へ移動させ、さらにイン
クジェットヘッド11をプリント位置までプラテン65
側に移動する。そして、帯電器73を作動させると同時
に搬送用ベルト64を駆動し、さらに給紙ローラ75に
よってプリント用紙67を搬送用ベルト64上に載置
し、各インクジェットヘッド11によって所定の色画像
がプリント用紙67にプリントされる。
【0055】なお、本発明は、特にインクジェット方式
の中でも、液体の吐出を行わせるために利用されるエネ
ルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば、電
気熱変換体やレーザ光など)を具え、前記熱エネルギー
により液体の状態変化を生起させる方式のインクジェッ
トヘッドや、インクジェットカートリッジ、あるいはイ
ンクジェット装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば、プリントの高密度化および
高精細化が達成できるからである。
【0056】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書や、同第474
0796号明細書に開示されている基本的な原理を用い
て行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマ
ンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持
されているシートや液路に対応して配置される電気熱変
換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生
させ、インクジェットヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じ
させ、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内
の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長お
よび収縮により、吐出口を介してインクを吐出させ、少
なくとも1つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス
形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好
ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許
第4463359号明細書や、同第4345262号明
細書に記載されているようなものが適している。なお、
上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4
313124号明細書に記載されている条件を採用する
と、さらに優れたプリントを行うことができる。
【0057】また、インクジェットヘッドの構成として
は、上述の各明細書に開示されているような吐出口と液
路と電気熱変換体との組合せ構成(直線状液液路または
直角液液路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置さ
れている構成を開示する米国特許第4568333号明
細書や、米国特許第4459600号明細書を用いた構
成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気
熱変換体に対し、共通するスリットを電気熱変換体の吐
出部とする構成を開示する特開昭59−123670号
公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部
に対応させる構成を開示した特開昭59−138461
号公報に基いた構成としても、本発明の効果は有効であ
る。すなわち、インクジェットヘッドの形態がどのよう
なものであっても、本発明によればプリントを確実に効
率良く行うことができるようになるからである。
【0058】以上説明した本発明の実施例においては、
室温やそれ以下で固化し、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
液体自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行って液体の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御
するものが一般的であるから、使用プリント信号付与時
に液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギ
ーによる昇温を、固形状態から液体状態への状態変化の
エネルギーとして使用させることで積極的に防止するた
め、または液体の蒸発を防止するため、放置状態で固化
し加熱によって液化する液体を用いてもよい。何れにし
ても、熱エネルギーのプリント信号に応じた付与によっ
て液化し、液体が吐出されるものや、プリント媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるものなどのような、
熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のもの
を使用する場合も、本発明は適用可能である。このよう
な場合の液体は、特開昭55−56847号公報あるい
は特開昭60−71260号公報に記載されるような、
多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として
保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよう
な形態としてもよい。本発明においては、上述した各液
体に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実
行するものである。
【0059】さらに加えて、本発明に係るインクジェッ
ト装置の形態としては、ワードプロセッサやコンピュー
タ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別
体に設けられるものの他、リーダと組み合せた複写装
置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形
態を採るものや、特に長尺のインクジェットヘッドの要
求の高い捺染装置、および捺染装置と前処理装置, 後処
理装置とを組み込んだ捺染システムにおいてもプリント
むらのない長尺インクジェットヘッドを提供することが
でき、高精細高画質のプリントが可能な捺染装置及びシ
ステムを提供することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、溝付き部材に溝の形成
領域と対応したばね受け部を突設し、このばね受け部に
接合ユニットのばね部材の押圧面を押し当てるようにし
たので、ばね部材の押圧力を常に溝付き部材の溝の形成
領域に集中させることができ、吐出エネルギー発生部が
設けられた基板と溝付き部材との密着性を良好に保って
クロストークのない良好なプリント品質を確保すること
ができる。
【0061】また、ばね部材の押圧面に面取り部を形成
したり、あるいは押圧面を平滑に加工するような必要性
がなくなり、組み立てが容易で製造コストを削減するこ
とが可能なインクジェットヘッドを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2と共に本発明によるインクジェットヘッド
の概念を表す断面図である。
【図2】図1と共に本発明によるインクジェットヘッド
の概念を表す断面図である。
【図3】本発明によるインクジェットヘッドの外観を概
略的に表す斜視図である。
【図4】図3に示したインクジェットヘッドの分解斜視
図である。
【図5】図3に示したインクジェットヘッドにおけるベ
ースプレートとヒータボードとの接合部分を抽出拡大し
た断面図である。
【図6】図3に示したインクジェットヘッドにおけるベ
ースプレートの平面図である。
【図7】図3に示したインクジェットヘッドにおける溝
付き部材の正面図である。
【図8】図7に示した溝付き部材の平面図である。
【図9】図7および図8に示した溝付き部材の底面図で
ある。
【図10】図7中のX−X矢視断面の拡大図である。
【図11】図3に示したインクジェットヘッドにおける
接合ユニットの平面図である。
【図12】図3に示したインクジェットヘッドにばね力
調整治具を組み込んだ状態の断面図である。
【図13】本発明によるインクジェットヘッドの製造工
程の一例を表すフローチャートである。
【図14】本発明によるインクジェットヘッドの他の実
施例の主要部の概略構造を表す断面図である。
【図15】本発明によるインクジェット装置の一実施例
の概念図である。
【図16】図17と共に従来のインクジェットヘッドの
主要部の概略構造を表す断面図である。
【図17】図16と共に従来のインクジェットヘッドの
主要部の概略構造を表す断面図である。
【符号の説明】
11 インクジェットヘッド 12 ベースプレート 13 ヒータボード 14 溝付き部材 15 液体供給ユニット 16 接合ユニット 17 配線基板 18 電気熱変換体 19 電極パッド 20 接着剤 21 封止剤 22 電極パッド 23 コネクタ 24 ヒータボード支持部 25 突起部 26 接着剤供給溝 27 凹部 28 開口 29 吐出口面 30 フランジ部 31 吐出口 32 溝 33 液路 34 凹部 35 共通液室 36 液体供給管 37 液体供給路 38 液体供給孔 39 板ばね 40 位置規制部 41 押圧面 42 ばね受け部 43 液体配管 44 ばね力調整治具 45 ばねホルダ 46 切り起こし部 47 切り欠き部 48 開口部 49 折り曲げ部 50 係止部 51 調整ナット 52 調整ねじ 53 長孔 54 ばね力調整レバー 55 係止部 56 ワイヤボンディング部 57 窪み部 58 面取り部 61Y, 61M, 61C, 61B インクタンク 62 制御装置 63 ヘッドドライバ 64 搬送用ベルト 65 プラテン 66 ヘッド移動手段 67 プリント用紙 68 ヘッドキャップ 69 キャップ移動手段 70 ベルト駆動モータ 71 駆動ローラ 72 モータドライバ 73 帯電器 74 帯電器ドライバ 75 給紙ローラ 76 給紙用モータ 77 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小俣 好一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 但馬 裕基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小泉 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ液滴を吐出するための吐出エネ
    ルギー発生部が設けられた基板と、前記吐出エネルギー
    発生部に対応する溝およびこれら溝の一端にそれぞれ連
    通する吐出口が形成された溝付き部材と、この溝付き部
    材の前記溝が形成された面を前記基板に押し当ててこれ
    らを接合するための接合ユニットとを具え、前記基板と
    前記溝付き部材とを接合することにより前記吐出口にそ
    れぞれ連通する液路を形成し、前記吐出エネルギー発生
    部に対応した前記液路から前記吐出口を介して液滴を吐
    出させるようにしたインクジェットヘッドであって、 前記接合ユニットは、前記溝が形成された面と反対側の
    前記溝付き部材の面に当接する押圧面を持ったばね部材
    を有し、 前記溝付き部材は、前記溝が形成された面と反対側の面
    から突出して前記ばね部材の前記押圧面が当接するばね
    受け部を有し、このばね受け部は、前記溝の形成領域に
    対応して設けられていることを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  2. 【請求項2】 前記吐出口が開口する前記溝付き部材の
    吐出口面に対して前記溝の長手方向に沿った当該ばね受
    け部の反対側に位置する後端は、前記吐出口と反対側の
    前記溝の後端を含む前記溝が形成された面と垂直な平面
    内に位置するか、あるいはこの平面よりも前記吐出口面
    側に位置することを特徴とする請求項1に記載のインク
    ジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ばね受け部の前記溝の長手方向に沿
    った先端側は、前記吐出口面側に臨んでいることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット
    ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記溝付き部材には、前記ばね部材の先
    端面の位置を規制する位置規制部が前記ばね受け部の先
    端側にさらに突出状態で形成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のインクジェットヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記溝の長手方向に沿った前記ばね受け
    部の長さは、前記溝の長手方向に沿った前記ばね部材の
    前記押圧面の長さよりも小さいことを特徴とする請求項
    1から請求項4の何れかに記載のインクジェットヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 前記吐出口が開口する前記溝付き部材の
    吐出口面から前記溝の長手方向に沿った前記ばね受け部
    の後端までの距離は、前記吐出口面から前記溝の長手方
    向に沿った当該溝の後端までの距離以下に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記
    載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 前記溝付き部材には、前記吐出口と反対
    側の前記溝の後端に連通して液体が供給される共通液室
    となる凹部が形成されていることを特徴とする請求項1
    から請求項6の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記吐出エネルギー発生部は、液体に膜
    沸騰を生じさせて前記吐出口から液体を吐出させるため
    の熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有することを
    特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載のイン
    クジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 液体は、インクおよび/またはプリント
    媒体に吐出されるインクの特性を調整する処理液である
    ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載
    のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 それぞれ液滴を吐出するための吐出エ
    ネルギー発生部が設けられた基板と、前記吐出エネルギ
    ー発生部に対応する溝およびこれら溝の一端にそれぞれ
    連通する吐出口が形成された溝付き部材と、この溝付き
    部材の前記溝が形成された面を前記基板に押し当ててこ
    れらを接合するための接合ユニットとを有し、前記基板
    と前記溝付き部材とを接合することにより前記吐出口に
    それぞれ連通する液路を形成し、前記吐出エネルギー発
    生部に対応した前記液路から前記吐出口を介して液滴を
    吐出させるようにしたインクジェットヘッドの取り付け
    部を具えたインクジェット装置であって、 前記接合ユニットは、前記溝が形成された面と反対側の
    前記溝付き部材の面に当接する押圧面を持ったばね部材
    を有し、 前記溝付き部材は、前記溝が形成された面と反対側の面
    から突出して前記ばね部材の前記押圧面が当接するばね
    受け部を有し、このばね受け部は、前記溝の形成領域に
    対応して設けられていることを特徴とするインクジェッ
    ト装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出口は、プリント媒体のプリン
    ト領域の全幅に亙って配列していることを特徴とする請
    求項10に記載のインクジェット装置。
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