JP3113336B2 - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置Info
- Publication number
- JP3113336B2 JP3113336B2 JP27982691A JP27982691A JP3113336B2 JP 3113336 B2 JP3113336 B2 JP 3113336B2 JP 27982691 A JP27982691 A JP 27982691A JP 27982691 A JP27982691 A JP 27982691A JP 3113336 B2 JP3113336 B2 JP 3113336B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base
- ink
- recording head
- spring member
- leaf spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録ヘ
ッドおよびインクジェット記録装置に関し、詳しくは、
その吐出口からインクを吐出するためのインクジェット
記録ヘッドおよび該ヘッドから吐出されたインクにより
記録を行うインクジェット記録装置に関する。
ッドおよびインクジェット記録装置に関し、詳しくは、
その吐出口からインクを吐出するためのインクジェット
記録ヘッドおよび該ヘッドから吐出されたインクにより
記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のインクジェット記録ヘッドの代
表的な構成の1つとして、吐出エネルギー発生素子とし
ての電気熱変換体(ヒータ)が形成された基板(以下、
ヒータボードと呼ぶ)と、インク路用溝等が形成され、
また、吐出口が形成されたオリフィスプレートが一体成
形された他の部材(以下、天板と呼ぶ)とを接合してな
るものが従来より知られている。
表的な構成の1つとして、吐出エネルギー発生素子とし
ての電気熱変換体(ヒータ)が形成された基板(以下、
ヒータボードと呼ぶ)と、インク路用溝等が形成され、
また、吐出口が形成されたオリフィスプレートが一体成
形された他の部材(以下、天板と呼ぶ)とを接合してな
るものが従来より知られている。
【0003】この接合にあたっては、ヒータボードと天
板とを接着剤で固定し、さらに付勢力を与えるためのば
ねにより天板上部から機械的圧力を加えて十分な密着状
態を得ていた。
板とを接着剤で固定し、さらに付勢力を与えるためのば
ねにより天板上部から機械的圧力を加えて十分な密着状
態を得ていた。
【0004】図1ないし図3はこの構成の従来例を示す
図である。支持体300に貼り付けられたヒータボード
100と、天板1300とのインク吐出方向(図3にお
いて図面と垂直な方向)の位置決めを、ヒータボード1
00の端面をオリフィスプレート部400に突き当てる
ようにして行いながら、ヒータボード100と天板13
00とを接合させる。次に、押えばね500の両端下部
に設けた爪507を、支持体300に設けた穴部307
に嵌入させ、その折曲部507aをヒータボード100
の下面に掛止する。これにより、押えばね500は天板
1300の上部から機械的圧力を加えることができる。
図である。支持体300に貼り付けられたヒータボード
100と、天板1300とのインク吐出方向(図3にお
いて図面と垂直な方向)の位置決めを、ヒータボード1
00の端面をオリフィスプレート部400に突き当てる
ようにして行いながら、ヒータボード100と天板13
00とを接合させる。次に、押えばね500の両端下部
に設けた爪507を、支持体300に設けた穴部307
に嵌入させ、その折曲部507aをヒータボード100
の下面に掛止する。これにより、押えばね500は天板
1300の上部から機械的圧力を加えることができる。
【0005】また、ヒータボード100と天板1300
の接合にあたっては、図1に示されるように、天板13
00の両側端部の後方に設けられた三角形状の接着剤仮
止め部1300aに接着剤1300cを塗布した上、イ
ンク路溝1300dと電気熱変換体の発熱部(ヒータ)
100aとの位置が対応するようにして両者を接合し仮
止めを行う。
の接合にあたっては、図1に示されるように、天板13
00の両側端部の後方に設けられた三角形状の接着剤仮
止め部1300aに接着剤1300cを塗布した上、イ
ンク路溝1300dと電気熱変換体の発熱部(ヒータ)
100aとの位置が対応するようにして両者を接合し仮
止めを行う。
【0006】また、別の接合の構成として図3に示すよ
うに、天板1300の接合面側に段差を設けることによ
り、インク路が形成される領域と接着剤塗布領域とが異
なるようにする。すなわち、支持体300にヒータボー
ド100を接着剤により接合した後、天板1300の段
差の付いた両側端部下面および/または支持体300上
のヒータボード100の両側部に接着剤1300cを塗
布し、支持体300に天板1300を接合する。これに
より、インク路および共通液室1300eへの接着剤の
流れ込みを防止することができる。
うに、天板1300の接合面側に段差を設けることによ
り、インク路が形成される領域と接着剤塗布領域とが異
なるようにする。すなわち、支持体300にヒータボー
ド100を接着剤により接合した後、天板1300の段
差の付いた両側端部下面および/または支持体300上
のヒータボード100の両側部に接着剤1300cを塗
布し、支持体300に天板1300を接合する。これに
より、インク路および共通液室1300eへの接着剤の
流れ込みを防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
1,2のいずれの従来例でも、図2に示すように、押え
ばね500の折曲部507aをヒータボード100に掛
止する際、あるいはこの掛止によって押えばね500の
一部がヒータボード100に接触する際には、これら掛
止等によってヒータボード100に欠けを生じることが
あった。これはヒータボード100がSi等によりな
り、その材質が欠けやすいためであり、このように欠け
を生じることによって、ヒータボード上の電極配線等の
断線や、欠けた破片のインク路内への侵入による吐出不
良が発生する場合があった。
1,2のいずれの従来例でも、図2に示すように、押え
ばね500の折曲部507aをヒータボード100に掛
止する際、あるいはこの掛止によって押えばね500の
一部がヒータボード100に接触する際には、これら掛
止等によってヒータボード100に欠けを生じることが
あった。これはヒータボード100がSi等によりな
り、その材質が欠けやすいためであり、このように欠け
を生じることによって、ヒータボード上の電極配線等の
断線や、欠けた破片のインク路内への侵入による吐出不
良が発生する場合があった。
【0008】また、ヒータボード100上に接着面を必
要としないこと等により、ヒータボードが小型化される
上記図3の構成では、天板1300の押えばね500の
爪507を通すための穴部1300fに爪507を挿入
する際に、天板1300と接触してこれをこじってしま
うことがあり、この場合も天板1300とヒータボード
100との接合等に不具合を生じ、正常な吐出ができな
くなることがあった。
要としないこと等により、ヒータボードが小型化される
上記図3の構成では、天板1300の押えばね500の
爪507を通すための穴部1300fに爪507を挿入
する際に、天板1300と接触してこれをこじってしま
うことがあり、この場合も天板1300とヒータボード
100との接合等に不具合を生じ、正常な吐出ができな
くなることがあった。
【0009】これらに対し、上記ヒータボード100の
欠け、あるいは天板1300の穴部1300fのこじれ
を極力防止するため、折曲部507aを爪507に密着
させることにより折曲部が開かないようにすることが考
慮される。しかし、この場合、組立時に爪507を掛止
できない場合や、組立後に外れる等の不良が発生するこ
とがある。また、この掛止を確実にするため、爪507
の掛止が外れにくい方向、すなわち爪507をヒータボ
ードに押し付ける方向にも、付勢力を与えることが好ま
しいが、この場合も、前述のようにヒータボードに欠け
が発生しやすくなる。いずれにおいても、前記不良の解
消ができなかった。
欠け、あるいは天板1300の穴部1300fのこじれ
を極力防止するため、折曲部507aを爪507に密着
させることにより折曲部が開かないようにすることが考
慮される。しかし、この場合、組立時に爪507を掛止
できない場合や、組立後に外れる等の不良が発生するこ
とがある。また、この掛止を確実にするため、爪507
の掛止が外れにくい方向、すなわち爪507をヒータボ
ードに押し付ける方向にも、付勢力を与えることが好ま
しいが、この場合も、前述のようにヒータボードに欠け
が発生しやすくなる。いずれにおいても、前記不良の解
消ができなかった。
【0010】本発明は、上記課題を解消するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、押えばねに
よって天板とヒータボードとを接合する際に、押えばね
によるヒータボードの欠けや天板のこじれを防止し吐出
不良等のない良好な記録ヘッドおよびこれを用いたイン
クジェット記録装置を提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、押えばねに
よって天板とヒータボードとを接合する際に、押えばね
によるヒータボードの欠けや天板のこじれを防止し吐出
不良等のない良好な記録ヘッドおよびこれを用いたイン
クジェット記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インク吐出口からインクを吐出するために利用される吐
出エネルギーを発生するための吐出エネルギー発生素子
を有した第1基体と、該第1基体と接合されることで、
前記インク吐出口に連通したインク路を構成する第2基
体と、前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合す
るために用いられる板ばね部材と、を備えたインクジェ
ット記録ヘッドにおいて、前記第1基体を取付けるため
の支持体と、該支持体と係合する前記板ばね部材との間
に前記第1基体と前記第2基体とを挟み込み、前記板ば
ね部材の前記係合による押圧力によって前記第1基体と
前記第2基体とを接合し、かつ該接合状態において前記
板ばね部材と前記第1基体とが直接接触しないことを特
徴とする。
インク吐出口からインクを吐出するために利用される吐
出エネルギーを発生するための吐出エネルギー発生素子
を有した第1基体と、該第1基体と接合されることで、
前記インク吐出口に連通したインク路を構成する第2基
体と、前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合す
るために用いられる板ばね部材と、を備えたインクジェ
ット記録ヘッドにおいて、前記第1基体を取付けるため
の支持体と、該支持体と係合する前記板ばね部材との間
に前記第1基体と前記第2基体とを挟み込み、前記板ば
ね部材の前記係合による押圧力によって前記第1基体と
前記第2基体とを接合し、かつ該接合状態において前記
板ばね部材と前記第1基体とが直接接触しないことを特
徴とする。
【0012】また、被記録媒体にインクを吐出すること
により記録を行うインクジェット記録装置において、イ
ンク吐出口からインクを吐出するために利用される吐出
エネルギーを発生するための吐出エネルギー発生素子を
有した第1基体と、該第1基体と接合されることで、前
記インク吐出口に連通したインク路を構成する第2基体
と、前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合する
ために用いられる板ばね部材と、を備えたインクジェッ
ト記録ヘッドを備え、該インクジェット記録ヘッドは、
前記第1基体を取付けるための支持体と、該支持体と係
合する前記板ばね部材との間に前記第1基体と前記第2
基体とを挟み込み、前記板ばね部材の前記係合による押
圧力によって前記第1基体と前記第2基体とを接合し、
かつ該接合状態において前記板ばね部材と前記第1基体
とが直接接触しないことによって構成されることを特徴
とする。
により記録を行うインクジェット記録装置において、イ
ンク吐出口からインクを吐出するために利用される吐出
エネルギーを発生するための吐出エネルギー発生素子を
有した第1基体と、該第1基体と接合されることで、前
記インク吐出口に連通したインク路を構成する第2基体
と、前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合する
ために用いられる板ばね部材と、を備えたインクジェッ
ト記録ヘッドを備え、該インクジェット記録ヘッドは、
前記第1基体を取付けるための支持体と、該支持体と係
合する前記板ばね部材との間に前記第1基体と前記第2
基体とを挟み込み、前記板ばね部材の前記係合による押
圧力によって前記第1基体と前記第2基体とを接合し、
かつ該接合状態において前記板ばね部材と前記第1基体
とが直接接触しないことによって構成されることを特徴
とする。
【0013】
【作用】以上の構成によれば、ヒータボード等の第1基
体とインク路等を構成する天板等の第2基体とを機械的
に接合するため板ばね部材を用いる構成において、第1
基体を取付けるための支持体と、この支持体と係合する
板ばね部材との間に第1基体と第2基体とを挟み込み、
板ばね部材の上記係合による押圧力によって第1基体と
第2基体とを接合し、かつその接合状態において板ばね
部材と第1基体とが直接接触しないようにするので、板
ばね部材が第1基体を損傷させることを防止できる。
体とインク路等を構成する天板等の第2基体とを機械的
に接合するため板ばね部材を用いる構成において、第1
基体を取付けるための支持体と、この支持体と係合する
板ばね部材との間に第1基体と第2基体とを挟み込み、
板ばね部材の上記係合による押圧力によって第1基体と
第2基体とを接合し、かつその接合状態において板ばね
部材と第1基体とが直接接触しないようにするので、板
ばね部材が第1基体を損傷させることを防止できる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0015】図4および図5は本発明の第1実施例を示
し、これら図において図1〜図3に示した要素と同様の
要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
し、これら図において図1〜図3に示した要素と同様の
要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0016】図4は、ヒータボード100と天板130
0とを接合し固定する構成の一例を示す分解斜視図であ
る。本図では、簡略化のために天板1300と一体成型
されているオリフィスプレート400については一点鎖
線で示し、また、ヒータボード100上のヒータやこれ
に電気パルスを印加するための電極等の配線パターンの
図示を省略してある。吐出口は、天板1300とヒータ
ボード100が接合に際して接触している領域にほぼ沿
ったインク路1300dの前方でこれに対応して位置す
るよう、オリフィスプレート400に複数設けられてい
る。
0とを接合し固定する構成の一例を示す分解斜視図であ
る。本図では、簡略化のために天板1300と一体成型
されているオリフィスプレート400については一点鎖
線で示し、また、ヒータボード100上のヒータやこれ
に電気パルスを印加するための電極等の配線パターンの
図示を省略してある。吐出口は、天板1300とヒータ
ボード100が接合に際して接触している領域にほぼ沿
ったインク路1300dの前方でこれに対応して位置す
るよう、オリフィスプレート400に複数設けられてい
る。
【0017】ヒータボード100と天板1300との位
置決めは、ヒータボード100の端面をオリフィスプレ
ート400に突き当てることによって行う。この位置決
めに伴うこれらの接合,固定は、以下のようにして行
う。
置決めは、ヒータボード100の端面をオリフィスプレ
ート400に突き当てることによって行う。この位置決
めに伴うこれらの接合,固定は、以下のようにして行
う。
【0018】ここで、ヒータボード100は既に支持体
300に接着剤306により接合されており、この状態
で天板1300の両方の内側部分および/または支持体
300上のヒータボード100の両側端部分に接着剤1
300cを塗布し、これら部分を互いに接合させること
により天板1300をヒータボード100に固定する。
このように、接着剤の塗布部位を適切に選択することに
より、インク路1300dおよび共通液室1300eへ
の接着剤の流れ込みを防止することが可能となる。
300に接着剤306により接合されており、この状態
で天板1300の両方の内側部分および/または支持体
300上のヒータボード100の両側端部分に接着剤1
300cを塗布し、これら部分を互いに接合させること
により天板1300をヒータボード100に固定する。
このように、接着剤の塗布部位を適切に選択することに
より、インク路1300dおよび共通液室1300eへ
の接着剤の流れ込みを防止することが可能となる。
【0019】本実施例では、接着剤1300cとして、
光硬化型の接着剤UV−201(商品名,グレースジャ
パン(株)製)を用い、これを上述のように塗布し、天
板1300とヒータボード100との上記位置決めを行
った後に、例えば10〜30J/cm2 の紫外線を照射
して接着剤を硬化させ両者を接合する。ここで、接着剤
1300cの存在部分はインク路と段差により異なる領
域に設けられており、しかも特に吐出口から離隔してい
るので、位置決めにあたっての試行回数の許容値が増大
する。この点で、本実施例は極めて好ましい形態である
ということができる。
光硬化型の接着剤UV−201(商品名,グレースジャ
パン(株)製)を用い、これを上述のように塗布し、天
板1300とヒータボード100との上記位置決めを行
った後に、例えば10〜30J/cm2 の紫外線を照射
して接着剤を硬化させ両者を接合する。ここで、接着剤
1300cの存在部分はインク路と段差により異なる領
域に設けられており、しかも特に吐出口から離隔してい
るので、位置決めにあたっての試行回数の許容値が増大
する。この点で、本実施例は極めて好ましい形態である
ということができる。
【0020】この状態では、接着剤による接着部分は、
上述のようにインク路が存在する領域外にある。従っ
て、インク路領域での一層充分な密着を得るために、天
板1300の上部側より押えばね500の付勢力を作用
させる。この押えばね500としては、例えば、ばね用
のリン青銅やステンレスを用いて形成することができ
る。この押えばね500の装着は、まずばね500の両
端下部に設けられた爪507を支持体300に設けた穴
部307に挿入し、さらに、爪507の先端部に形成さ
れた折曲部507bが、支持体300のヒータボード1
00との接合面とは異なる面側に設けられた座ぐりの座
面(以下、段差)300aに掛止されるまで爪507を
押し込む。これにより天板1300の上部から機械的圧
力を加えることができ、天板1300とヒータボード1
00との十分な密着状態が得られる。なお、このとき、
押えばね500の上面に設けられた穴500bを介して
天板1300のインク受口1500は上方に突出し、こ
れにより、不図示のインク供給路から共通液室1300
eへのインク供給が可能となる。
上述のようにインク路が存在する領域外にある。従っ
て、インク路領域での一層充分な密着を得るために、天
板1300の上部側より押えばね500の付勢力を作用
させる。この押えばね500としては、例えば、ばね用
のリン青銅やステンレスを用いて形成することができ
る。この押えばね500の装着は、まずばね500の両
端下部に設けられた爪507を支持体300に設けた穴
部307に挿入し、さらに、爪507の先端部に形成さ
れた折曲部507bが、支持体300のヒータボード1
00との接合面とは異なる面側に設けられた座ぐりの座
面(以下、段差)300aに掛止されるまで爪507を
押し込む。これにより天板1300の上部から機械的圧
力を加えることができ、天板1300とヒータボード1
00との十分な密着状態が得られる。なお、このとき、
押えばね500の上面に設けられた穴500bを介して
天板1300のインク受口1500は上方に突出し、こ
れにより、不図示のインク供給路から共通液室1300
eへのインク供給が可能となる。
【0021】ここで、図5は、押えばね500の爪50
7の支持体300等との結合状態を、これらの正面から
視た断面図である。
7の支持体300等との結合状態を、これらの正面から
視た断面図である。
【0022】ところで、従来、爪507を支持体300
ではなくヒータボード100に掛止していた理由は以下
のように説明することができる。すなわち、支持体30
0として、従来は入手が容易で安価なAl板等を用いて
いた。このような材料はその板厚が±80μm程度ばら
つくことが多く、このため用いる支持体の材料によって
爪507の変形量がばらつき、押えばね500に必要な
ばね力約1kgがばらついてしまうことがあった。
ではなくヒータボード100に掛止していた理由は以下
のように説明することができる。すなわち、支持体30
0として、従来は入手が容易で安価なAl板等を用いて
いた。このような材料はその板厚が±80μm程度ばら
つくことが多く、このため用いる支持体の材料によって
爪507の変形量がばらつき、押えばね500に必要な
ばね力約1kgがばらついてしまうことがあった。
【0023】本発明の実施例では、単に、掛止する相手
部材をヒータボードから支持体へと変更しただけではな
く、支持体300としてのAl板の上記段差300a
を、プレス加工する際に仕上げ矯正工程を追加し、板厚
より段差300aの深さを除いた掛止厚tを±10μm
に抑えるようにする。
部材をヒータボードから支持体へと変更しただけではな
く、支持体300としてのAl板の上記段差300a
を、プレス加工する際に仕上げ矯正工程を追加し、板厚
より段差300aの深さを除いた掛止厚tを±10μm
に抑えるようにする。
【0024】また、ヒータボード100あるいは天板1
300と爪507が接触しないように、爪507と天板
1300とのすきまSを0.5mm程度設ける。これに
より、押えばね500の弾性力が天板等との接触によっ
て他に分散されないため、その弾性力を接合のために用
いることができ、結果としてばね500のばね定数を抑
えることができる。また、ヒータボード100の欠けあ
るいは爪507が天板1300に接触することによる天
板のずれがなくなり、常に安定した良好な記録が可能な
記録ヘッドを得ることが可能となる。さらに、爪507
が天板1300等に接触しないことにより、すなわち、
爪507の折曲部507bが天板等に接触するおそれが
ないため、この折曲部を大きく広げることができ、この
結果、爪507の安定した掛止が可能となる。
300と爪507が接触しないように、爪507と天板
1300とのすきまSを0.5mm程度設ける。これに
より、押えばね500の弾性力が天板等との接触によっ
て他に分散されないため、その弾性力を接合のために用
いることができ、結果としてばね500のばね定数を抑
えることができる。また、ヒータボード100の欠けあ
るいは爪507が天板1300に接触することによる天
板のずれがなくなり、常に安定した良好な記録が可能な
記録ヘッドを得ることが可能となる。さらに、爪507
が天板1300等に接触しないことにより、すなわち、
爪507の折曲部507bが天板等に接触するおそれが
ないため、この折曲部を大きく広げることができ、この
結果、爪507の安定した掛止が可能となる。
【0025】図6ないし図9は図1示構成のそれぞれ変
形例を示す。なお、これらの図ではオリフィスプレート
400は省略してある。
形例を示す。なお、これらの図ではオリフィスプレート
400は省略してある。
【0026】図6は押えばね500の爪507の折曲部
507bを、爪507本体に密着させるように折り曲げ
るのではなく、同図に示される折曲角αを60°〜90
°とし、段差300aの面に密着するようにする。これ
により、押えばね500の外れが確実に防止できる。こ
の結果、折曲角を小さくできるので、押えばね500の
折曲部507bを加工する際の疲労破壊による不良品の
発生を解消し、また、折曲部507bのプレス型を簡易
にできる。
507bを、爪507本体に密着させるように折り曲げ
るのではなく、同図に示される折曲角αを60°〜90
°とし、段差300aの面に密着するようにする。これ
により、押えばね500の外れが確実に防止できる。こ
の結果、折曲角を小さくできるので、押えばね500の
折曲部507bを加工する際の疲労破壊による不良品の
発生を解消し、また、折曲部507bのプレス型を簡易
にできる。
【0027】図7(a)は押えばね500の爪507の
折曲部507aを、前記同様α=60°〜90°にして
おき、これを支持体300にねじ600でねじ止めした
ものを示す。これにより、掛止するだけの不安定さを解
消したもので、図7(b)でねじ締途中の状態を示すよ
うに、折曲部507aの支持体300への取付けによっ
ても、接合の際の付勢力を発生することができる。
折曲部507aを、前記同様α=60°〜90°にして
おき、これを支持体300にねじ600でねじ止めした
ものを示す。これにより、掛止するだけの不安定さを解
消したもので、図7(b)でねじ締途中の状態を示すよ
うに、折曲部507aの支持体300への取付けによっ
ても、接合の際の付勢力を発生することができる。
【0028】図8は、支持体300の下面に下面との角
度βが5〜20°の段差部300aを設けたもので、こ
れにより爪507の折曲部507bの掛止がより確実に
なる。
度βが5〜20°の段差部300aを設けたもので、こ
れにより爪507の折曲部507bの掛止がより確実に
なる。
【0029】また、図9(a)は、従来のように、折曲
部507bを内側に設けたものである。この状態に、さ
らに同図(b)のように、支持体300の穴307に、
次の工程で組み付ける供給タンク600の突起600a
を挿入することにより、爪507の掛止が外れないよう
にすることが可能となる。加えて、ここに注入される封
止剤を漏れなくすることもできる。
部507bを内側に設けたものである。この状態に、さ
らに同図(b)のように、支持体300の穴307に、
次の工程で組み付ける供給タンク600の突起600a
を挿入することにより、爪507の掛止が外れないよう
にすることが可能となる。加えて、ここに注入される封
止剤を漏れなくすることもできる。
【0030】なお、これらの爪507の折曲部507b
の折曲の向きは図9に示す例を除いては外側にしたが、
これは、押えばね500の組み込み前の状態を八の字状
にしておき、組み込み後に折曲部507bにそれが外れ
にくい方向の力が作用することを考慮したためであり、
内側に向けて折曲部507bを曲げることは図9に示す
例のとおり本発明において可能である。
の折曲の向きは図9に示す例を除いては外側にしたが、
これは、押えばね500の組み込み前の状態を八の字状
にしておき、組み込み後に折曲部507bにそれが外れ
にくい方向の力が作用することを考慮したためであり、
内側に向けて折曲部507bを曲げることは図9に示す
例のとおり本発明において可能である。
【0031】図10は本発明の上記各実施例にかかる記
録ヘッドを用いることが可能なインクジェット記録装置
の要部を示す概略斜視図である。
録ヘッドを用いることが可能なインクジェット記録装置
の要部を示す概略斜視図である。
【0032】図10において、記録ヘッド1は、その記
録紙7と対向する面に、記録紙7の搬送方向に8個のイ
ンク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド1に
は、この8個の吐出口それぞれに連通してインク路(不
図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応して、記
録ヘッド1を構成する基板にインク吐出のための熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体が形成されている。電気
熱変換体は、駆動データに応じてこれに印加される電気
パルスによって熱を発生し、これにより、インクに膜沸
騰を生じ、この膜沸騰による気泡の生成に伴って上記吐
出口からインクが吐出される。各インク路には、これら
に共通に連通する共通液室が設けられており、これに貯
留されるインクは、各インク路での吐出動作に応じてそ
のインク路に供給される。
録紙7と対向する面に、記録紙7の搬送方向に8個のイ
ンク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド1に
は、この8個の吐出口それぞれに連通してインク路(不
図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応して、記
録ヘッド1を構成する基板にインク吐出のための熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体が形成されている。電気
熱変換体は、駆動データに応じてこれに印加される電気
パルスによって熱を発生し、これにより、インクに膜沸
騰を生じ、この膜沸騰による気泡の生成に伴って上記吐
出口からインクが吐出される。各インク路には、これら
に共通に連通する共通液室が設けられており、これに貯
留されるインクは、各インク路での吐出動作に応じてそ
のインク路に供給される。
【0033】キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、
また、記録紙7の記録面と平行に延在する一対のガイド
レール3と摺動可能に係合する。これにより、記録ヘッ
ド1は、ガイドレール3に沿って移動することができ、
この移動に伴って所定のタイミングで上記記録面に向け
てインクを吐出することにより記録を行う。上記移動の
後、記録紙7を、図中矢印方向に所定量搬送し、再び上
記移動を行い記録を行う。このような動作を繰返すこと
により、記録紙7に順次記録を行っていく。
また、記録紙7の記録面と平行に延在する一対のガイド
レール3と摺動可能に係合する。これにより、記録ヘッ
ド1は、ガイドレール3に沿って移動することができ、
この移動に伴って所定のタイミングで上記記録面に向け
てインクを吐出することにより記録を行う。上記移動の
後、記録紙7を、図中矢印方向に所定量搬送し、再び上
記移動を行い記録を行う。このような動作を繰返すこと
により、記録紙7に順次記録を行っていく。
【0034】上述した記録紙7の搬送は、その記録面の
上下にそれぞれ配設された各々一対の搬送ローラ4およ
び5が回転することによって行われる。また、記録紙7
の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
上下にそれぞれ配設された各々一対の搬送ローラ4およ
び5が回転することによって行われる。また、記録紙7
の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
【0035】なお、上述したキャリッジ2の移動は、こ
れに取付けられる不図示の例えば、ベルトがモータによ
って駆動されることによって可能となり、また、搬送ロ
ーラ4および5の回転も同様にモータの回転がこれらに
伝達されることによって可能となる。
れに取付けられる不図示の例えば、ベルトがモータによ
って駆動されることによって可能となり、また、搬送ロ
ーラ4および5の回転も同様にモータの回転がこれらに
伝達されることによって可能となる。
【0036】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0037】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0038】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0039】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0040】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0041】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0042】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0043】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0044】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ヒータボード等の第1基体とインク路等を構
成する天板等の第2基体とを機械的に接合するため板ば
ね部材を用いる構成において、第1基体を取付けるため
の支持体と、この支持体と係合する板ばね部材との間に
第1基体と第2基体とを挟み込み、板ばね部材の上記係
合による押圧力によって第1基体と第2基体とを接合
し、かつその接合状態において板ばね部材と第1基体と
が直接接触しないようにするので、板ばね部材が第1基
体を損傷させることを防止できる。この結果、第1基体
であるヒータボードなどの欠けが無くなり、インク滴の
安定した吐出が得られ、常に安定した良好な記録品位を
得ることのできるインクジェット記録ヘッドを提供する
ことができる。
によれば、ヒータボード等の第1基体とインク路等を構
成する天板等の第2基体とを機械的に接合するため板ば
ね部材を用いる構成において、第1基体を取付けるため
の支持体と、この支持体と係合する板ばね部材との間に
第1基体と第2基体とを挟み込み、板ばね部材の上記係
合による押圧力によって第1基体と第2基体とを接合
し、かつその接合状態において板ばね部材と第1基体と
が直接接触しないようにするので、板ばね部材が第1基
体を損傷させることを防止できる。この結果、第1基体
であるヒータボードなどの欠けが無くなり、インク滴の
安定した吐出が得られ、常に安定した良好な記録品位を
得ることのできるインクジェット記録ヘッドを提供する
ことができる。
【0046】また、本発明によれば、基板と溝付天板と
をバネ製板状部材によって押圧接合する際の押圧力の均
一性および確実性を確保,補償し、高品位記録が達成で
きるインクジェット記録ヘッドを提供することができ
る。
をバネ製板状部材によって押圧接合する際の押圧力の均
一性および確実性を確保,補償し、高品位記録が達成で
きるインクジェット記録ヘッドを提供することができ
る。
【図1】従来の記録ヘッドの組立を説明するための分解
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1に示した記録ヘッドを正面から視た断面図
である。
である。
【図3】他の従来例にかかる記録ヘッドの組立を説明す
るための分解斜視図である。
るための分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる記録ヘッドの組立を
説明するための分解斜視図である。
説明するための分解斜視図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドを正面から視た断面図
である。
である。
【図6】本発明の他の実施例にかかる記録ヘッドを正面
から視た断面図である。
から視た断面図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明のさらに他の実
施例にかかる記録ヘッドの正面図である。
施例にかかる記録ヘッドの正面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例にかかる記録ヘッド
を正面から視た断面図である。
を正面から視た断面図である。
【図9】(a)および(b)は、本発明のさらに他の実
施例にかかる記録ヘッドを正面から視た断面図である。
施例にかかる記録ヘッドを正面から視た断面図である。
【図10】本発明の記録ヘッドを用いたインクジェット
記録装置の斜視図である。
記録装置の斜視図である。
100 ヒータボード 100a 吐出用ヒータ 300 支持体 400 オリフィスプレート部 500 押えばね 507 爪 507b 折曲部 600 供給タンク 1300 天板 1300c 接着剤 1300d インク路形成用溝 1300e 共通液室形成用凹部 1500 インク導入口
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−101955(JP,A) 特開 平2−192954(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/01 B41J 2/32 B41J 2/235
Claims (6)
- 【請求項1】 インク吐出口からインクを吐出するため
に利用される吐出エネルギーを発生するための吐出エネ
ルギー発生素子を有した第1基体と、 該第1基体と接合されることで、前記インク吐出口に連
通したインク路を構成する第2基体と、 前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合するため
に用いられる板ばね部材と、 を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記第1基体を取付けるための支持体と、該支持体と係
合する前記板ばね部材との間に前記第1基体と前記第2
基体とを挟み込み、前記板ばね部材の前記係合による押
圧力によって前記第1基体と前記第2基体とを接合し、
かつ該接合状態において前記板ばね部材と前記第1基体
とが直接接触しないことを特徴とするインクジェット記
録ヘッド。 - 【請求項2】 前記板ばね部材は、当該挟み込みにおい
て前記第2基体の上面以外では当該第2基体と接触しな
いことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記
録ヘッド。 - 【請求項3】 前記板ばね部材は、前記支持体と、当該
支持体に形成された座ぐり面で係合することを特徴とす
る請求項2または3に記載のインクジェット記録ヘッ
ド。 - 【請求項4】 前記吐出エネルギー発生素子は熱エネル
ギーを発生し、該熱エネルギーによってインクに気泡を
生成し、該気泡の生成に基づいてインクを吐出すること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のイン
クジェット記録ヘッド。 - 【請求項5】 前記板ばね部材は前記支持体と係合する
部分に折り曲げ部を有しており、該折り曲げ部は前記第
1基体および第2基体から離間する方向に折り曲げられ
ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項6】 被記録媒体にインクを吐出することによ
り記録を行うインクジェット記録装置において、インク吐出口からインクを吐出するために利用される吐
出エネルギーを発生するための吐出エネルギー発生素子
を有した第1基体と、 該第1基体と接合されることで、前記インク吐出口に連
通したインク路を構成する第2基体と、 前記第1基体と前記第2基体とを機械的に接合するため
に用いられる板ばね部材と、 を備えたインクジェット記録ヘッドを備え、 該インクジェット記録ヘッドは、前記第1基体を取付け
るための支持体と、該支持体と係合する前記板ばね部材
との間に前記第1基体と前記第2基体とを挟み込み、前
記板ばね部材の前記係合による押圧力によって前記第1
基体と前記第2基体とを接合し、かつ該接合状態におい
て前記板ばね部材と前記第1基体とが直接接触しない こ
とによって構成されることを特徴とするインクジェット
記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27982691A JP3113336B2 (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27982691A JP3113336B2 (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116288A JPH05116288A (ja) | 1993-05-14 |
JP3113336B2 true JP3113336B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=17616459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27982691A Expired - Fee Related JP3113336B2 (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3113336B2 (ja) |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP27982691A patent/JP3113336B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05116288A (ja) | 1993-05-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2659250B2 (ja) | 液体噴射記録ヘッドおよび液体噴射記録装置 | |
JPH05345425A (ja) | 記録カートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
KR0137632B1 (ko) | 액체 토출 분사 헤드 및 액체 토출 장치 | |
JPH03227636A (ja) | 液体噴射記録装置 | |
JP3113336B2 (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JP3115755B2 (ja) | インクジェット記録ヘッド、その製造方法およびインクジェット記録装置 | |
JP3190454B2 (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JPH09174849A (ja) | インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JP3416442B2 (ja) | インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 | |
JPH05246032A (ja) | インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドを搭載した記録装置 | |
JPH11188874A (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 | |
JP3255788B2 (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録ヘッドの製造方法 | |
JP2670456B2 (ja) | インクジェットヘッド及び該ヘッドを備えたインクジェットカートリッジ及び該カートリッジを搭載したインクジェット記録装置 | |
JP2801424B2 (ja) | インクジェット記録装置および該装置における吐出回復方法 | |
JP3138368B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP3376049B2 (ja) | 多色インクジェット記録ヘッド | |
JP3255787B2 (ja) | インクジェット記録ヘッド | |
JP3058458B2 (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JPH0839805A (ja) | インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JPH10157120A (ja) | 記録ヘッドユニットおよび該ユニットを用いたインクジェット記録装置 | |
JPH05138887A (ja) | 液体噴射記録ヘツド、その製造方法及び記録装置 | |
JPH03187753A (ja) | 記録装置 | |
JP2002337343A (ja) | インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 | |
JPH10138499A (ja) | インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 | |
JP2004034538A (ja) | 液体吐出ヘッド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |