JPH10138341A - 熱収縮性二軸配向ポリアミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

熱収縮性二軸配向ポリアミドフィルム及びその製造方法

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JPH10138341A
JPH10138341A JP29613996A JP29613996A JPH10138341A JP H10138341 A JPH10138341 A JP H10138341A JP 29613996 A JP29613996 A JP 29613996A JP 29613996 A JP29613996 A JP 29613996A JP H10138341 A JPH10138341 A JP H10138341A
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JP
Japan
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film
biaxially oriented
heat
oriented polyamide
alkylenediamine
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Application number
JP29613996A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yamagishi
健一 山岸
Shunichi Kawakita
俊一 川北
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 易滑性及び透明性に優れた熱収縮性の二軸配
向ポリアミドフィルム、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミド
を 0.03 〜 0.15 重量%含有し、100 ℃の熱水中で5分
間処理した時の縦及び横方向の熱収縮率が20%以上であ
る二軸配向ポリアミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性及び易滑性
に優れた熱収縮性二軸配向ポリアミドフィルム及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリアミドフィルムは、機械的
特性、光学的特性、熱的特性、ガスバリヤー性をはじ
め、耐摩耗性、耐衝撃性、耐ピンホール性に優れてお
り、食品包装用途を中心に幅広く用いられている。ま
た、高い熱収縮性を有するシュリンクタイプの二軸配向
ポリアミドフィルムは、山菜、旬菜などの水物製品、ハ
ム、ソーセージなどの加工食肉製品、ならびに日用雑貨
用品の収縮包装用として幅広く使用されている。しかし
ながら、ポリアミドフィルムは吸湿性が高いため、吸湿
時にフィルムのスリップ性が低下して、印刷加工や他の
フィルムとのラミネート加工時にシワの発生や印刷不良
などの種々の問題が発生しやすい。
【0003】フィルムのスリップ性を向上させる方法と
して、通常、酸化ケイ素などの無機微粉末を添加する方
法が用いられているが、フィルムに十分なスリップ性を
与えるために必要な量を添加した場合、フィルムの透明
性が低下して、包装袋としての商品価値が低下するとい
う問題がある。二軸配向ポリアミドフィルムにおいて
は、フィルムのスリップ性を向上させるために、アルキ
レンビス脂肪酸アミド等の有機化合物を添加する方法も
用いられているが(特公平7−47653 号公報、特開平6
−240134号公報等)、高い熱収縮性を有するシュリンク
タイプの二軸配向ポリアミドフィルムを製造する際に用
いた場合には十分なスリップ性を付与することは困難で
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決しようとするものであり、透明性及び易滑性に優
れた熱収縮性二軸配向ポリアミドフィルム及びその製造
方法を提供することを目的とするもである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアミ
ドにアルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドを特定量添
加し、かつ特定の製法を用いることにより本発明の課題
が解決されることを見い出し本発明に到達した。すなわ
ち、本発明の要旨は以下の通りである。 (1)アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドを 0.03
〜 0.15 重量%含有し、100 ℃の熱水中で5分間処理し
た時の縦及び横方向の熱収縮率が20%以上であることを
特徴とする二軸配向ポリアミドフィルム。 (2)曇度が 4.0%以下、オイラー摩擦係数が 0.3以下
である上記(1)記載の二軸配向ポリアミドフィルム。 (3)アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドを 0.03
〜 0.15 重量%含有する未延伸ポリアミドフィルムを縦
及び横方向に二軸延伸した後、110 〜 140℃で熱固定す
ることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の二軸配
向ポリアミドフィルムの製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン1
2、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)及びそ
れらの混合物や共重合体が挙げられる。
【0007】本発明において用いられるアルキレンジア
ミンのモノ脂肪酸アミドとしては、熱固定温度以下で溶
融する化合物が好適であり、具体的には、エチレンモノ
ステアリン酸アミド、エチレンモノオレイン酸アミド、
エチレンモノパルミチン酸アミドなどの、融点が 140℃
以下のものが挙げられる。
【0008】アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドの
添加量は、 0.03 〜 0.15 重量%であることが必要であ
る。添加量が 0.03 重量%より少ないと、フィルムのス
リップ性が不十分であり、0.15 重量%より多く添加し
てもスリップ性はあまり変化せずフィルムの曇度が高く
なるので好ましくない。
【0009】アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドを
ポリアミドに添加する方法に特に制限はないが、脂肪酸
アミドの熱履歴を受けにくくするため、熱添着法や液体
注入法などの方法が好ましい。
【0010】本発明における原料として用いるポリアミ
ドには必要に応じてフィルムの性能に悪影響を与えない
範囲で、帯電防止剤、無機微粒子等を配合することがで
きる。
【0011】本発明のフィルムを製造する方法として
は、たとえば、ポリアミドを押出機を用いてTダイから
シート状に溶融押出しし、これをエアーナイフキャスト
法、静電印加キャスト法などのキャスティング法により
回転する冷却ドラム上で急冷し未延伸シートを製膜し、
次いで、未延伸シートを、逐次二軸延伸法又は同時二軸
延伸法を用いて、縦及び横方向に延伸する方法が採用さ
れる。
【0012】逐次二軸延伸法を用いる場合には、周速の
異なる加熱ローラ群からなるローラ式縦延伸機で未延伸
シートのガラス転移温度以上の温度で、延伸倍率 2.7〜
3.5倍で縦延伸し、引き続いてテンターにて、温度60〜
110℃、延伸倍率 3.0〜 4.0倍で横延伸する。また、同
時二軸延伸法を用いる場合には、延伸温度60〜 110℃
で、縦延伸倍率2.7〜 3.5、横延伸倍率 3.0〜 3.7で同
時二軸延伸する。
【0013】次に、縦及び横方向に二軸延伸された延伸
フィルムをテンター内で熱固定するが、熱固定温度は 1
10〜140 ℃の範囲とすることが必要である。熱固定の温
度が 110℃より低い場合は、フィルムの平面性が悪くな
ったり、フィルムが室温で自然収縮し、本発明の目的と
する熱収縮性の二軸配向ポリアミドフィルムを製造する
ことができない。熱固定の温度が140 ℃より高い場合に
は、熱処理が過剰となって、熱収縮性が不十分となり、
熱収縮性が得られない。
【0014】
【作用】本発明のフィルムが易滑性に優れる理由は、ア
ルキレンビス脂肪酸アミドより分子鎖が短く、分子のモ
ビリティーが大きいアルキレンモノ脂肪酸アミドが熱固
定部において溶融し、フィルム表面に効果的にブリード
アウトすることによるものと考えられる。
【0015】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、本発明におけるフィルムの特性値の測
定法は、次の通りである。
【0016】(1)オイラーの摩擦係数(易滑性) 30mmφの円筒に幅50mmのフィルムを 140度の抱き角にな
るように接触させ、フィルムの一端に1kgの荷重を掛
け、他端をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、
引張速度 500mm/min で引っ張った時に発生する張力T
1 (kg)より、下記式を用いてオイラーの摩擦係数μs
を求めた。 μs =(1/θ)lnT1 ただし、θ=2π(140/360 )である。 (2)曇度(透明性) JIS-K-6714法により測定した。 (3)熱収縮率 フィルムの縦方向(MD)及び横方向(TD)に標線を
いれた短冊状の試料を切り出し、100 ℃の熱水中で5分
間処理し、処理前後の標線間寸法を20℃×65%RHの平
衡状態で測定し、熱処理による縮み量を処理前寸法に対
する百分率で表した。
【0017】実施例1 相対粘度 3.0(25℃、96%濃硫酸中、濃度1g/dlで測
定)のナイロン6に、エチレンモノステアリン酸アミド
を 0.06 重量%添加し、温度 260℃で、幅 630mmのTダ
イよりシート状に溶融押出した後、エアーナイフキャス
ト法により表面温度15℃の回転ドラムに密着させて急冷
し、厚さ 150μm の未延伸シートを得た。次に、未延伸
シートを周速の異なる一連の加熱ローラ群からなる縦延
伸機に導き、温度55℃、延伸倍率 3.0倍で縦延伸し、続
いて、この縦延伸フィルムをテンター式横延伸機に導い
てクリップで把持し、60℃で予熱を行った後、温度90
℃、延伸倍率3.7 倍で横延伸した。その後、テンター内
で 130℃で定幅熱処理を施し、同温度で幅方向に 1.0%
の弛緩率で弛緩処理を行った。得られた二軸配向ポリア
ミドフィルムの両端部の未延伸残部をトリミングし、二
軸配向ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの
特性値を表1に示す。
【0018】実施例2〜5 アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミドの種類及びその
配合量、熱固定温度を変更した以外は実施例1と同様に
して二軸配向ポリアミドフィルムを得た。得られたフィ
ルムの特性値を表1に示す。
【0019】実施例6 実施例1で得られた未延伸シートを温度45℃で予熱を行
った後、、温度60℃にて、MD 3.0倍、TD 3.3倍の延
伸倍率で同時二軸延伸した。その後、テンター内で 130
℃で定幅熱処理を施し、同温度で幅方向に 1.0%の弛緩
率で弛緩処理を行った。得られた二軸配向ポリアミドフ
ィルムの両端部の未延伸残部をトリミングし、二軸配向
ポリアミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性値
を表1に示す。
【0020】比較例1 熱固定温度を 150℃とした以外は、実施例1と同様にし
て、二軸配向ポリアミドフィルムを得た。得られたフィ
ルムの特性値を表1に示す。得られたフィルムは、熱収
縮率が小さく、熱収縮フィルムとしての実用性能が得ら
れなかった。
【0021】比較例2 熱固定温度を 100℃とした以外は、実施例2と同様にし
て、二軸配向ポリアミドフィルムを得た。得られたフィ
ルムの特性値を表1に示す。得られたフィルムは、熱固
定温度が低すぎたため、室温で自然収縮した結果、熱収
縮率が小さくなり、熱収縮フィルムとしての実用性能が
得られなかった。
【0022】比較例3〜4 エチレンモノステアリン酸アミドの配合量を変更した以
外は実施例1と同様にして二軸配向ポリアミドフィルム
を得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。比較
例3では、アミド化合物の添加量が多すぎたため透明性
が低下し、比較例4では、アミド化合物の添加量が少な
いため易滑性が低下した。
【0023】比較例5 アミド化合物として、エチレンビスステアリン酸アミド
を用いた以外は、実施例3と同様にして二軸配向ポリア
ミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1
に示す。得られたフィルムは、易滑性及び透明性の乏し
いものであった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、易滑性及び透明性に優
れた熱収縮性の二軸配向ポリアミドフィルムが得られる
ため、製品外観及び加工性が格段に向上し、熱収縮性フ
ィルムとしての利用範囲が拡大する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミド
    を 0.03 〜 0.15 重量%含有し、100 ℃の熱水中で5分
    間処理した時の縦及び横方向の熱収縮率が20%以上であ
    ることを特徴とする熱収縮性二軸配向ポリアミドフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 曇度が 4.0%以下、オイラー摩擦係数が
    0.3以下である請求項1記載の二軸配向ポリアミドフィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 アルキレンジアミンのモノ脂肪酸アミド
    を 0.03 〜 0.15 重量%含有する未延伸ポリアミドフィ
    ルムを縦及び横方向に二軸延伸した後、110 〜140℃で
    熱固定することを特徴とする請求項1又は2記載の二軸
    配向ポリアミドフィルムの製造方法。
JP29613996A 1996-11-08 1996-11-08 熱収縮性二軸配向ポリアミドフィルム及びその製造方法 Pending JPH10138341A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017217435A1 (ja) * 2016-06-15 2018-07-12 ユニチカ株式会社 ポリアミド系フィルム及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2017217435A1 (ja) * 2016-06-15 2018-07-12 ユニチカ株式会社 ポリアミド系フィルム及びその製造方法

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