JPH10136718A - 移動農機のステップ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 足乗せ用のステップを着脱自在に取り付ける
と共に、ステップフレームを分割可能に取り付けて荷造
り時の機体左右幅を縮小可能とする。 【解決手段】 多条田植機１０の運転席前方に、センタ
ーステップ２８とサイドステップ３０が設けられてい
る。前記センターステップ２８は、メインフレーム３４
により支持され、該メインフレーム３４の左右側面には
サイドフレーム４６が螺着され、該サイドフレーム４６
の後部には、サポートフレーム４２を介してリヤサイド
フレーム４３が螺着されている。更に、サイドフレーム
４６とリヤサイドフレーム４３には、サイドステップ３
０とリヤサイドステップ３２が着脱自在に装着されてい
る。そして、多条田植機１０を梱包する際は、サイドス
テップ３０とリヤサイドステップ３２を取り外し、次い
でサイドフレーム４６とリヤサイドフレーム４３を機体
１６から取り外して機体左右幅の縮小を図る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の移
動農機に関し、詳しくは運転席前方にセンターステップ
とサイドステップを取り付け、更にサイドステップの後
部にリヤサイドステップを取り付けてなる移動農機のス
テップ取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】乗用田植機等における運転席の前方に
は、左右に伸びた足乗せ用のセンターステップが設けら
れ、その左右両側の前後にサイドステップ、更に該サイ
ドステップの後部にリヤサイドステップが設けられてい
て、オペレータはこれらの各ステップを利用して、降車
することなく機体の前部に積載された苗を後方の植え付
け装置に円滑に供給できるようになっている。

【０００３】すなわち、苗の植え付け速度の向上に伴
い、前記苗植え付け装置への苗の補給効率も高められる
ようになっており、例えば植え付け作業中における苗載
せ台への苗の補給を行うため、走行機体の前部または後
部には、予め多量のマット苗を載置した補助苗台が設け
られている。この補助苗台に用意されたマット苗は、苗
植え付け装置の苗載せ台のマット苗が残り少なくなった
際に、乗用田植機を運転しているオペレータの手によ
り、走行機体を停止させた状態で前記センターステツプ
またはサイドステップを足場として補助苗台から苗載せ
台に移して補給される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述のよう
な移動農機を海外に輸出する際等には、コンテナ（木
枠）の中に機体を収納して梱包しなければならないが、
前記コンテナの大きさは予め定められているため、その
限られたスペースの範囲内に納まるように移動農機を梱
包しなければならない。

【０００５】しかし、例えば前記サイドステップとリヤ
サイドステップを下面から支持するサイドフレームとフ
ェンダフレームとは、機体の左右側面に突出していて該
機体横幅を大きくしているため、そのままでは移動農機
自身を限られた大きさのコンテナに梱包することができ
ないため、従来は、前記サイドステップ等を支持してい
るフレーム部分を前部取り外さなければならないという
課題があった。

【０００６】このため、従来から、前記サイドフレーム
やフェンダフレーム等を簡単な操作により機体から取り
外せるようにして、機体左右幅を縮小可能なステップ取
付構造が要望されていた。

【０００７】この発明は、斯かる課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、足乗せ用の
ステップを着脱自在に取り付けると共に該ステップを支
持するステップフレームを分割可能に取り付けること
で、荷造り時の機体左右幅を縮小可能とした移動農機の
ステップ取付構造を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、前輪（１２）および後輪（１４）にて支
持されかつ上部に運転席（２２）が配置された機体（１
６）を有し、運転席前方に設けられたセンターステップ
（２８）の左右側面にサイドステップ（３０）を取り付
け、かつ前記センターステップ（２８）の左右側面でか
つ前記サイドステップ（３０）の後部にリヤサイドステ
ップ（３２）を取り付けてなる移動農機（１０）におい
て、前記センターステップ（２８）を下面から支持する
メインフレーム（３４）の左右側面に、サイドフレーム
（４６）を着脱自在に取り付け、前記サイドフレーム
（４６）の後部に、サポートフレーム（４２）を介して
リヤサイドフレーム（４３）を着脱自在に取り付け、更
に前記サイドフレーム（４６）とリヤサイドフレーム
（４３）に前記サイドステップ（３０）とリヤサイドス
テップ（３２）を夫々着脱自在に取り付け、前記サイド
ステップ（３０）及びリヤサイドステップ（３２）を前
記サイドフレーム（４６）及びリヤサイドフレーム（４
３）から取り外すと共に、前記サイドフレーム（４６）
とリヤサイドフレーム（４３）を機体（１６）から取り
外すことにより機体左右幅を縮小可能とした、ことを特
徴とする。

【０００９】（作用）以上の構成により、本発明の移動
農機（１０）は、運転席前方にセンターステップ（２
８）と、該センターステップ（２８）の左右側面にサイ
ドステップ（３０）が取り付けられ、また前記センター
ステップ（２８）の左右側面で前記サイドステップ（３
０）の後部にはリヤサイドステップ（３２）が取り付け
られている。

【００１０】前記センターステップ（２８）は、その下
面をメインフレーム（３４）によって支持され、該メイ
ンフレーム（３４）の左右側面にはサイドフレーム（４
６）がボルト等により前記メインフレーム（３４）に対
し着脱自在に取り付けられている。このサイドフレーム
（４６）の後部には、機体中央側から左右側方に向けて
突設されたサポートフレーム（４２）を介してリヤサイ
ドフレーム（４３）がボルト等により着脱自在に取り付
けられ、更に前記サイドフレーム（４６）とリヤサイド
フレーム（４３）には、前記サイドステップ（３０）と
リヤサイドステップ（３２）とが嵌入等の手段により夫
々着脱自在に取り付けられている。

【００１１】そして、移動農機（１０）を梱包する場合
等に、前記サイドステップ（３０）とリヤサイドステッ
プ（３２）を、前記サイドフレーム（４６）とリヤサイ
ドフレーム（４３）から取り外し、次いで前記サイドフ
レーム（４６）とリヤサイドフレーム（４３）を機体
（１６）から取り外すことにより、機体左右幅を縮小す
ることが可能となる。

【００１２】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参
照するために示すものであって、本発明の構成をなんら
限定するものではない。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。

【００１４】図１及び図２は、本発明を適用した乗用の
多条田植え機を示すもので、この乗用田植え機１０は、
車輪１２，１４により支持された機体１６を有し、この
機体１６にはその前側にエンジン部１８が搭載され、中
央の上部には座席シート２０を有する運転席２２が配置
されている。また、前記機体１６の後方には、リンク機
構２４を介して植付部２６が昇降自在に支持されてい
る。

【００１５】前記運転席２２の前方の機体１６上には、
左右に伸びた足乗せ用のセンターステップ２８が設けら
れ、その左右両側の前後に、サイドステップ３０とリヤ
サイドステップ３２が設けられ、更に、運転席２２の後
部の左右側にリヤステップ３３が設けられている。これ
により、オペレータはこれらサイドステップ３０および
リヤサイドステップ３２等を利用して、降車することな
く機体１６の前部に積載された苗を後方の植付部２６に
円滑に供給できるようになっている。

【００１６】ここで本発明は、前記センターステップ２
８を下面から支持するメインフレームの左右側面に、サ
イドフレームを着脱自在に取り付け、前記サイドフレー
ムの後部に、サポートフレームを介してリヤサイドフレ
ームを着脱自在に取り付けた、ことを特徴としている。

【００１７】図３〜図６に示すように、機体１６の前後
方向の左右両側にはメインフレーム３４が設けられ、こ
のメインフレーム３４は、機体前後方向に沿って略々平
行に伸張されたメインステー３５と、サブステー３７
と、これらメインステー３５とサブステー３７間を一体
的に連結する補強アーム４８と、を有して枠体に形成さ
れている。このメインフレーム３４は、前部をボルト等
によりエンジン搭載側フレームと接続されている。

【００１８】前記センターステップ２８は、メインフレ
ーム３４上に合成樹脂板や金属板からなるステップ材が
載置されて形成されている。このステップ材は、例えば
その下部に弾性挟圧部を有する取り付け金具（図示せ
ず）が一体的に固定されていて、この取り付け金具を前
記メインフレーム３４に嵌入することで、ステップ材が
該メインフレーム３４に着脱自在に取り付けられる。

【００１９】また、図３と図７〜図９に示すように、前
記メインフレーム３４の左右両外側には、ボルト４５に
よりサイドフレーム４６が着脱自在に取り付けられてい
る。このサイドフレーム４６は、枠体に形成されたフレ
ーム枠４６ａと、該フレーム枠４６ａからアーム部材４
６ｂにより下方に向けて一体的に吊下された乗降用のス
テップ部４６ｃとを有している。

【００２０】前記メインフレーム３４およびサイドフレ
ーム４６の後部には、後方に向って斜め上方に延びるフ
ェンダフレーム３６がボルト３８により取り付けられて
いる。一方、機体後方のリアステップフレーム４０から
機体左右の両外側に向けて、サポートフレーム４２が突
出されていて、該サポートフレーム４２の外側端部にリ
ヤサイドブラケット４４が取り付けられている。

【００２１】そして、このリヤサイドブラケット４４と
前記フェンダフレーム３６とで、リヤサイドフレーム４
３が形成されている。

【００２２】前記サポートフレーム４２は、図１０及び
図１１に示すように、機体左右方向に突出する横ステー
５０及び受け金具５８と、機体前後方向に延びる縦ステ
ー５２とを有し、横ステー５０の外側端部にはフランジ
５４が固定されている。また、前記リヤサイドブラケッ
ト４４は、断面コ字状に折曲されていて、前記サポート
フレーム４２とはフランジ５４を介してボルト５６によ
り取り付けられている。

【００２３】そして、前記フェンダフレーム３６は、前
記サポートフレーム４２に固定された受け金具５８とリ
ヤサイドブラケット４４とにより下面から支持され、ボ
ルト５７により締結固定されている。

【００２４】また本発明は、前記サイドフレーム４６と
リヤサイドブラケット４４に前記サイドステップ３０と
リヤサイドステップ３２を夫々着脱自在に取り付けた、
ことを特徴としている。

【００２５】すなわち、図２及び図３に示すように、前
記サイドステップ３０はセンターステップ２８と同様
に、サイドフレーム４６上に合成樹脂板や金属板からな
るステップ材が載置されて形成されている。そして、こ
のステップ材は、その下部に固定された取り付け金具
（弾性挟圧部を有する）を前記サイドフレーム４６のク
ランプ部４７に嵌入することで、ステップ材が該サイド
フレーム４６に着脱自在に取り付けられる。

【００２６】また、リヤサイドブラケット４４によって
支持されたフェンダフレーム３６の上面に、前記と同様
のステップ材が載置されてリヤサイドステップ３２が形
成されている。このようにして、前記サイドステップ３
０とリヤサイドステップ３２を前記サイドフレーム４６
及びリヤサイドブラケット４４から取り外すことができ
る。

【００２７】更に、図１２は、前記サイドフレーム４６
とリヤサイドブラケット４４、並びに前後車輪１２，１
４等を機体から取り外したときの状態を示している。

【００２８】すなわち、図３及び図１２において、メイ
ンフレーム３４からサイドフレーム４６を取り外すに
は、ボルト４５を外すことにより可能であり、また、機
体からリヤサイドブラケット４４を取り外すには、まず
ボルト３８を外してフェンダフレーム３６をメインフレ
ーム３４とサイドフレーム４６から取り外し、更にフェ
ンダフレーム３６とサポートフレーム４２からリヤサイ
ドブラケット４４を取り外す。更にまた、前車軸６０か
ら前輪１２を外し、後車軸６２から後輪１４を外せば、
機体左右幅を縮小することができる。

【００２９】次に、本実施例の作用について説明する。

【００３０】図２に示すような組立完成後の乗用田植機
を、コンテナ等に梱包可能に分解するには、前記サイド
ステップ３０を大きな力で上方に引き抜くようにしてサ
イドフレーム４６から取り外し、また同様にリヤサイド
ステップ３２をフェンダフレーム３６から取り外す。次
いで、機体１６からサイドフレーム４６を分解するに
は、メインフレーム３４とサイドフレーム４６を固定し
ているボルト４５を外して該メインフレーム３４からサ
イドフレーム４６を取り外し、更にフェンダフレーム３
６を固定しているボルト３８及びボルト５７を外す。そ
して、前記フェンダフレーム３６をメインフレーム３４
等から取り外し、次いでサポートフレーム４２とリヤサ
イドブラケット４４を固定しているボルト５６を外し
て、該リヤサイドブラケット４４を取り外す。

【００３１】前述の作業と並行して、前車軸６０から前
輪１２を外し、後車軸６２から後輪１４を外せば、図１
２に示すように、機体左右幅を大幅に縮小することがで
き、荷造り時にはこの状態にて梱包することができる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、セ
ンターステップを下面から支持するメインフレームの左
右側面にサイドフレームを着脱自在に取り付け、また、
サイドフレームの後部に、サポートフレームを介してリ
ヤサイドフレームを着脱自在に取り付け、更に前記サイ
ドフレームとリヤサイドフレームにサイドステップとリ
ヤサイドステップを夫々着脱自在に取り付けたことによ
り、前記サイドフレームとリヤサイドフレームを機体か
ら簡単に取り外し機体左右幅を縮小することができるの
で、梱包輸送する際の省スペース化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した乗用の多条田植機の全体を示
す側面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】ステップフレームの取付け状態を示す平面図で
ある。

【図４】メインフレームの平面図である。

【図５】メインフレームの正面図である。

【図６】メインフレームの側面図である。

【図７】サイドフレームの平面図である。

【図８】サイドフレームの正面図である。

【図９】サイドフレームの側面図である。

【図１０】サポートフレームとリヤサイドブラケットの
平面図である。

【図１１】サポートフレームとリヤサイドブラケットの
側面図である。

【図１２】機体からサイドフレーム等を取り外して機体
横幅を縮小したときの状態を示す図である。

【符号の説明】

１０ 乗用田植機 １２ 前輪 １４ 後輪 １６ 機体 ２６ 植付部 ２８ センターステップ ３０ サイドステップ ３２ リヤサイドステップ ３４ メインフレーム ３５ メインステー ３６ フェンダフレーム ３７ サブステー ４０ リヤステップフレーム ４２ サポートフレーム ４３ リヤサイドフレーム ４４ リヤサイドブラケット ４６ サイドフレーム ４８ 補強アーム ５０ 横ステー ５２ 縦ステー ５８ 受け金具 ３８，４５，５６，５７ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前輪および後輪にて支持されかつ上部に
   運転席が配置された機体を有し、運転席前方に設けられ
   たセンターステップの左右側面にサイドステップを取り
   付け、かつ前記センターステップの左右側面でかつ前記
   サイドステップの後部にリヤサイドステップを取り付け
   てなる移動農機において、 前記センターステップを下面から支持するメインフレー
   ムの左右側面に、サイドフレームを着脱自在に取り付
   け、 前記サイドフレームの後部に、サポートフレームを介し
   てリヤサイドフレームを着脱自在に取り付け、 更に前記サイドフレームとリヤサイドフレームに前記サ
   イドステップとリヤサイドステップを夫々着脱自在に取
   り付け、 前記サイドステップ及びリヤサイドステップを前記サイ
   ドフレーム及びリヤサイドフレームから取り外すと共
   に、前記サイドフレームとリヤサイドフレームを機体か
   ら取り外すことにより機体左右幅を縮小可能とした、 ことを特徴とする移動農機のステップ取付構造。