JPH101360A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH101360A
JPH101360A JP8153929A JP15392996A JPH101360A JP H101360 A JPH101360 A JP H101360A JP 8153929 A JP8153929 A JP 8153929A JP 15392996 A JP15392996 A JP 15392996A JP H101360 A JPH101360 A JP H101360A
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善裕 大川
Tatsuji Furuse
辰治 古瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比誘電率が30〜42で、Qfが40000G
Hz以上であり、共振周波数の温度係数τf を−15〜
+15ppm/℃の範囲内で、かつ、共振周波数の温度
係数τf の曲がりΔτf を−2〜+2ppm/℃の範囲
内とした誘電体磁器組成物を得る。 【解決手段】金属元素として少なくともBa、Tiを含
有し、これらのモル比による組成式を、BaO−xTi
2 と表した時、前記xが3.9≦x≦4.1を満足す
る主成分100重量部に対して、CuO換算で0.01
〜7重量部のCuと、必要に応じてZnO換算で20重
量部以下のZnを含有する誘電体磁器組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波、ミリ
波等の高周波領域において、高いQ値を有する誘電体磁
器組成物に関するものであり、例えば、マイクロ波やミ
リ波などの高周波領域において使用される種々の共振器
用材料やMIC用誘電体基板材料、誘電体導波路用材料
や積層型セラミックコンデンサ等に用いることができる
誘電体磁器組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘電体磁器は、マイクロ波やミリ
波等の高周波領域において、誘電体共振器、MIC用誘
電体基板や導波路等に広く利用されている。
【0003】従来より、この種の誘電体磁器としては、
例えば、特開昭57−69607号公報に開示されるよ
うなものが知られている。この公報に開示される誘電体
磁器は、BaO−xTiO2 において3.9≦x≦4.
1の組成物100重量部に対して、1〜26重量部のZ
nOを添加してなるものである。
【0004】このような誘電体磁器では、比誘電率が3
0〜40で、測定周波数f=3.5GHzにおけるQ値
が4500程度、即ちQf=15750GHzであり、
さらに共振周波数の温度係数τf を−25〜+25pp
m/℃の範囲で制御することができる。
【0005】しかしながら、この上記特開昭57−69
607号公報に開示される誘電体磁器ではQf値が15
750GHz程度と未だ低く、また、共振周波数の温度
係数τf の曲がり、即ち、温度ドリフトの直線性が低い
という問題があった。
【0006】このような問題を解決するために、特開昭
61−10806号公報に開示されるものが知られてい
る。この公報に開示される誘電体磁器組成物は、一般式
BaTi4 9 で表される組成物100重量部に対し
て、約1〜25重量部のZnOと、約1.5〜6重量部
のTa2 5 とを添加、混合してなるもので、特性とし
ては、温度ドリフト特性を表すΔτf を0付近に制御す
ることができるとともに、この時の測定周波数13GH
zにおける誘電損失tanδを3.65〜3.86×1
-4(Qf値33700〜36000)とすることがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、ますます使用周
波数が高周波となり、しかも温度変化に対しても高精度
の制御が必要になっている。しかしながら、上記特開昭
61−10806号公報に開示される誘電体磁器では、
温度ドリフト特性(Δτf )を0付近に制御した時のQ
f値が33700〜36000と未だ低いという問題が
あった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決すべく、鋭意検討した結果、Ba−Ti系誘電
体磁器組成物において、Cuおよび必要に応じてZnを
所定量添加含有することにより、比誘電率が30〜42
で、Qfが40000GHz以上であり、共振周波数の
温度係数τf を−15〜+15ppm/℃の範囲で、か
つ、−40〜85℃における共振周波数の温度係数τf
の曲がり(温度ドリフト:Δτf )を−2〜+2ppm
/℃の範囲で制御することができ、このようにΔτfを
0付近に制御した時のQf値を40000以上の高Qf
値とすることができることを見い出し、本発明に至った
のである。
【0009】即ち、本発明の誘電体磁器組成物は、金属
元素として少なくともBa、Tiを含有し、これらのモ
ル比による組成式を、BaO−xTiO2 と表した時、
前記xが3.9≦x≦4.1を満足する主成分100重
量部に対して、CuをCuO換算で0.01〜7重量部
含有し、さらに必要に応じてZnをZnO換算で20重
量部以下含有するものである。
【0010】
【作用】本発明においては、組成式BaO−xTiO2
で表されるBa−Ti系誘電体磁器組成物にCuを添加
することにより、Qf値を40000以上と大幅に向上
することができる。
【0011】また、Cuを添加することにより、誘電率
を大きくし、かつ共振周波数τf をマイナスへ制御する
ことができると共に、共振周波数の温度係数τf の曲が
り(温度ドリフト:Δτf )を−2〜+2ppm/℃の
範囲で制御することができ、温度ドリフトの直線性を向
上することができる。また、Cuを添加することによっ
て焼成温度を低下させることができる。
【0012】さらに、これに加えてZnを添加すればQ
f値を向上することができ、しかも共振周波数の温度係
数τf をプラスからマイナス側に移行させることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の誘電体磁器組成物は、B
a−Ti系誘電体磁器組成物において、Cuおよび必要
に応じてZnを所定量添加含有するものである。
【0014】モル比による主成分の組成式を、BaO−
xTiO2 と表した時、xが3.9≦x≦4.1の範囲
内としたのは、Qf値を向上するためであり、xの値が
3.9より小さい場合はQf値向上の効果が小さく、x
が4.1よりも大きくなるとQf値が低下するからであ
る。なお、Qfの値を低下させないためにはxの値は
3.92以上4.08以下が望ましい。
【0015】また、上記主成分100重量部に対してC
uをCuO換算で0.01〜7重量部含有させたのは、
CuがCuO換算で0.01重量部よりも少ない場合や
7重量部よりも多い場合には、共振周波数の温度係数τ
f の曲がり(温度ドリフト:Δτf )が−2〜2ppm
/℃の範囲外となり、実用的でないからである。なお、
Δτf を0付近にするという観点から、CuはCuO換
算で主成分100重量部に対して0.1〜5重量部の範
囲で含有することが望ましい。
【0016】さらに、主成分100重量部に対してZn
含有量をZnO換算で20重量部以下としたのは、Zn
が20重量部よりも多い場合には共振周波数の温度係数
τfが−15ppm/℃よりも小さくなり、実用的でな
いからである。なお、Znの含有量は、共振周波数の温
度係数τf をより0に近くするという観点から主成分1
00重量部に対して15重量部以下添加含有することが
望ましい。
【0017】以上のように、本発明の誘電体磁器組成物
は、上記主成分の組成式において、3.92≦x≦4.
08であり、主成分100重量部に対して、ZnをZn
O換算で15重量部以下、CuをCuO換算で0.1〜
5重量部添加含有させることが望ましい。
【0018】この場合には、Qf値が42000GHz
以上、共振周波数の温度係数τf が−6〜+10ppm
/℃の範囲、共振周波数の温度係数τf の曲がり(温度
ドリフト:Δτf )を−1〜+1ppm/℃の範囲内に
制御することができ、Δτfを0付近とした時のQf値
を44000以上とすることができる。
【0019】また、本発明の誘電体磁器組成物には、B
aTi4 9 結晶相が主結晶相として存在し、Znを添
加した場合には磁器中にBa3 Ti12Zn7 34結晶相
が均一に分散するものであるが、その他の結晶が少々析
出していても良い。特に本発明ではZnの添加によって
Ba3 Ti12Zn7 34結晶相を析出させることによ
り、Qf値を向上するとともに、温度係数τfをプラス
側からマイナス側に制御することができる。なお、これ
らの結晶相の存在については、X線回折により確認する
ことができる。
【0020】本発明の誘電体磁器組成物は、原料粉末と
して、BaCO3 、TiO2 、ZnO、CuO粉末を準
備し、これらを上記した組成比となるように秤量し、Z
rO2 ボールにより粉砕混合し、この混合粉末を仮焼し
た後、再度ZrO2 ボールにより粉砕混合し、この仮焼
粉末をプレス成形やドクタ−ブレ−ド法等の公知の方法
により所定形状に成形し、大気中または酸素雰囲気中に
おいて1050〜1300℃で1〜10時間焼成するこ
とにより得られる。なお、原料粉末は、焼成により酸化
物を生成する水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を用
いても良い。また、このような製造工程中に、本発明の
誘電体磁器中には、不可避不純物として、Al,Si,
Ca,Mg,Fe,Hf,Sn等が各元素当たり0.5
重量%以下含まれることもある。なお、CuOは仮焼後
に添加しても良い。
【0021】本発明の誘電体磁器組成物においてZnを
添加した場合、BaTi4 9 結晶相中にBa3 Ti12
Zn7 34結晶相を均一に分散させるためには、特に1
050〜1200℃の温度で0.1時間以上仮焼するこ
とが必要である。その理由は、1050℃よりも低温で
0.1時間未満の仮焼では、Ba3 Ti12Zn7 34
晶相が形成され難いからである。
【0022】
【実施例】原料として純度99%以上のBaCO3 、T
iO2 、ZnO、CuOの粉末を用いて、上記主成分の
組成式のx、Cu量およびZn量が表1に示す割合とな
るように秤量し、純水を媒体とし、ZrO2 ボールを用
いたボ−ルミルにて20時間湿式混合した。なお、表1
中のCu量、Zn量はそれぞれCuO、ZnO換算量で
ある。次にこの混合物を乾燥(脱水)し、1150℃で
2時間仮焼した。この仮焼物を粉砕し、バインダ−を混
合した後誘電特性評価用の試料として直径12mm、高
さ6.5mmの円柱状に1ton/cm2 の圧力でプレ
ス成形し、これを酸化雰囲気中において1050〜12
70℃で2時間焼成し、直径およそ10mm、高さ5.
5mmの円柱状の試料を得た。
【0023】誘電特性の評価は、前記試料を用いて誘電
体円柱共振器法にて周波数6〜7GHzにおける比誘電
率とQ値を測定した。Q値と測定周波数fとの積で表さ
れる値を表1に記載した。また、−40〜85℃の温度
範囲における共振周波数を測定し、25℃での共振周波
数を基準にして共振周波数の温度係数τf を算出した。
これらの結果を表1に記載した。尚、表1中におけるτ
f1は−40℃における共振周波数の温度係数であり、τ
f2は85℃における共振周波数の温度係数である。さら
に、共振周波数の温度係数の曲がりΔτf を Δτf =τf1−τf2 の式から求め、結果を表1に記載した。
【0024】この表1から、本発明の誘電体磁器組成物
(No.1〜15、18)では、比誘電率が33以上、
Qf値が40000GHz以上とすることができ、特に
Zn量を20重量部以下としたもの(No.1〜15)
では、共振周波数の温度係数τf が±15ppm/℃の
範囲内で、かつ共振周波数の温度係数τf の曲がりΔτ
f が−2〜+2ppm/℃の優れた特性を有することが
判る。また、共振周波数の温度係数の曲がりΔτf が0
付近の時のQf値を43000以上という高Qf値にで
きることが判る。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の誘電体磁器
組成物は、金属元素として少なくともBa、Tiを含有
し、これらのモル比による組成式を、BaO−xTiO
2 と表した時、前記xが3.9≦x≦4.1を満足する
主成分100重量部に対して、CuO換算で0.01〜
7重量部のCuと、必要に応じてZnO換算で20重量
部以下のZnを含有することにより、比誘電率が30〜
42で、Qfが40000GHz以上であり、共振周波
数の温度係数τf を−15〜+15ppm/℃の範囲内
で、かつ、共振周波数の温度係数τf の曲がりΔτf
−2〜+2ppm/℃の範囲内とすることができ、しか
も共振周波数の温度係数の曲がりΔτf が0付近の時の
Qf値を40000以上とすることができ、さらに磁器
強度を向上することができる。これによりマイクロ波や
ミリ波などの周波数領域において使用される種々の共振
器用材料やMIC用誘電体基板材料、誘電体導波路用材
料等に最適とすることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属元素として少なくともBa,Tiを含
    有し、これらの金属酸化物のモル比による組成式を、 BaO−xTiO2 と表した時、前記xが、 3.9≦x≦4.1 を満足する主成分100重量部に対して、CuO換算で
    0.01〜7重量部のCuを含有することを特徴とする
    誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】上記主成分100重量部に対して、さらに
    ZnO換算で20重量部以下のZnを含有することを特
    徴とする請求項1記載の誘電体磁器組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100444225B1 (ko) * 2001-05-01 2004-08-16 삼성전기주식회사 유전체 자기 조성물, 이를 이용한 자기 커패시터 및 그 제조방법
JP2006273616A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Tdk Corp 誘電体磁器組成物

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