JPH10135491A - ダイオードの製造方法および保護ダイオードを備えた電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents

ダイオードの製造方法および保護ダイオードを備えた電界効果トランジスタの製造方法

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JPH10135491A
JPH10135491A JP8284428A JP28442896A JPH10135491A JP H10135491 A JPH10135491 A JP H10135491A JP 8284428 A JP8284428 A JP 8284428A JP 28442896 A JP28442896 A JP 28442896A JP H10135491 A JPH10135491 A JP H10135491A
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region
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diode
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Junichiro Kobayashi
純一郎 小林
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオードのpn接合における接合容量の増
大を伴わずにその製造工程を簡素化する。 【解決手段】 半絶縁性のGaAs基板11の主表面に
n型不純物領域12a,12bを形成後、n型不純物領
域12aおよび12bの間の領域にp型不純物領域13
を形成し、ラテラル型のnpn型ダイオードを形成す
る。p型不純物領域13を形成した領域には元々n型不
純物領域が存在せず、また、p型不純物領域13とn型
不純物領域12a,12bとのオーバーラップ量はステ
ッパの高精度化によって十分小さくできるので、p型不
純物領域13の下側のn型不純物濃度は無視できる程度
に小さい。このため、p型不純物領域13をn型不純物
領域12a,12bよりも浅く形成したとしても、pn
接合の深さ方向の接合容量を小さく保つことは十分可能
であり、製造工程を簡素化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板の主表面
に横方向に形成されるラテラル型のダイオードの製造方
法およびそのような保護ダイオードを備えた電界効果ト
ランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のラテラル型のダイオード
は、次のようにして製造されていた。すなわち、まず図
7(a)に示したように、半絶縁性のGaAs(ガリウ
ム・砒素)基板101の主表面に選択的に所定の深さの
n型不純物領域102を形成する。次に、同図(b)に
示したように、n型不純物領域102の中央領域に、こ
のn型不純物領域102を2つのn型不純物領域102
a,102bへと分断するようにしてp型不純物領域1
03を形成する。これによりp型不純物領域103の両
側にはpn接合が形成され、npn型のラテラル型ダイ
オードが製造される。
【0003】このとき、後から形成したp型不純物領域
103の下部にn型不純物領域102が残存していると
pn接合における接合容量が増大することとなるので、
これを避けるために、p型不純物領域103aの形成深
さをn型不純物領域102よりも十分深くする必要があ
る。このような方法は、n型不純物領域102を貫通し
てp型不純物領域103を形成するようにしていること
から、通常、貫通型と呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、ラ
テラル型ダイオードの製造においては、n型不純物領域
102a,102bに比べてp型不純物領域103の深
さを十分深くする必要があった。このため、例えばp型
不純物領域103の形成を拡散法で行う場合には長時間
の拡散が必要となってプロセス時間が長くなり、また、
p型不純物領域103の形成をイオン注入法により行う
場合には高エネルギーのイオン注入が必要となってプロ
セス条件に制約が生ずる等、製造工程の簡素化が困難で
あった。
【0005】この問題を解決するため、図8に示したよ
うに、n型不純物領域の中央部(p型不純物領域を形成
する部分)のGaAs基板101の主表面に予め凹部1
04を形成し、この凹部104を含む領域にp型不純物
領域105を形成する方法がある。この方法では、凹部
104の深さの分だけp型不純物領域105自体の深さ
を浅く形成しても、p型不純物領域105がn型不純物
領域102を貫通してn型不純物領域102の最深部に
まで到達できるようになるので、拡散時間の短縮化やイ
オン注入エネルギーの低減が可能となるが、その一方、
凹部104の形成という新たな工程が必要となり、製造
工程の簡素化という課題は解決できなかった。
【0006】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、pn接合における接合容量
の増大を伴わずに製造工程を簡素化することができるダ
イオードの製造方法および保護ダイオードを備えた電界
効果トランジスタの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のダイオー
ドの製造方法は、半絶縁性基板の主表面に、相互に離間
した2つの第1導電型不純物領域を形成する工程と、2
つの第1導電型不純物領域によって挟まれた領域の主表
面に第2導電型不純物領域を形成し、第1導電型不純物
領域と第2導電型不純物領域の接合部を形成する工程と
を含むものである。
【0008】このダイオードの製造方法では、第2導電
型不純物領域を形成する領域には第1導電型不純物領域
が形成されていないので、第2導電型不純物領域を浅く
形成したとしても、この第2導電型不純物領域の下側に
第1導電型不純物領域が残存することはほとんどなく、
両導電型領域の接合(pn接合)の深さ方向の接合容量
を小さくすることができる。また、フォトリソグラフィ
工程工程におけるマスク合わせを十分精度よく行うこと
ができれば、第1導電型不純物領域と第2導電型不純物
領域とのオーバーラップ量を十分小さくすることがで
き、第1導電型不純物領域より第2導電型不純物領域を
浅くしたとしてもpn接合の深さ方向の接合容量を十分
小さくすることができる。
【0009】請求項2記載のダイオードの製造方法で
は、請求項1記載のダイオードの製造方法において、第
2導電型不純物領域の形成工程の前に、さらに、第2導
電型不純物領域の形成領域の主表面に凹部を形成する工
程を含むように構成したものである。
【0010】このダイオードの製造方法では、第2導電
型不純物領域を形成すべき領域の主表面に予め凹部を形
成しておき、この凹部から第2導電型不純物を導入して
第2導電型不純物領域を形成するようにしたので、第2
導電型不純物の導入に要する拡散時間やイオン注入エネ
ルギーを増大させなくとも、第1導電型不純物領域より
深い位置まで第2導電型不純物領域を形成することがで
き、pn接合の深さ方向の接合容量を極めて小さくする
ことができる。
【0011】請求項3記載の保護ダイオードを備えた電
界効果トランジスタの製造方法は、半絶縁性基板の主表
面に電界効果トランジスタのソース領域とゲート電極と
を形成する工程と、ソース領域とゲート電極との間の半
絶縁性基板の主表面に相互に離間した2つの第1導電型
不純物領域を形成する工程と、2つの第1導電型不純物
領域によって挟まれた領域の主表面に第2導電型不純物
領域を形成し、第1導電型不純物領域と第2導電型不純
物領域の接合部を形成する工程と、2つの第1導電型不
純物領域をそれぞれ前記ソース領域およびゲート電極に
接続する工程とを含むように構成したものである。
【0012】請求項4記載の保護ダイオードを備えた電
界効果トランジスタの製造方法は、第2導電型不純物領
域の形成工程の前に、さらに、第2導電型不純物領域の
形成領域の主表面に凹部を形成する工程を含むように構
成したものである。
【0013】請求項3または請求項4記載の保護ダイオ
ードを備えた電界効果トランジスタの製造方法では、保
護ダイオードのpn接合の深さ方向の接合容量の低減が
簡単な工程によって実現される。この結果、電界効果ト
ランジスタの高周波特性(カットオフ周波数特性等)の
低下を招くことなく、電界効果トランジスタ全体の製造
工程の簡素化が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態に係るダイオ
ードの製造方法における主要工程を表すものである。本
実施の形態では、まず図1(a)に示したように、半絶
縁性のGaAs基板11の主表面にn型不純物を選択的
に導入し、相互に離間した領域に所定の深さの2つのn
型不純物領域12a,12bを形成する。n型不純物領
域12aと12bとの間隔は、後工程で形成されるp型
不純物領域の幅よりも僅かに小さくする。このとき、n
型不純物領域12a,12bの形成領域の画定にはフォ
トリソグラフィ技術を用い、また、導入するn型不純物
としては例えばシリコン(Si)を用いる。この不純物
導入は、ドーズ量を例えば1〜3×1013/cm2
し、打ち込みエネルギーを例えば100〜200keV
とするイオン注入法により行う。但し、これらの条件
は、形成しようとするダイオードのpn接合のブレーク
ダウン電圧に応じて変更可能である。また、不純物導入
は、通常の熱拡散法を用いて行うようにしてもよい。
【0016】次に、同図(b)に示したように、n型不
純物領域12aおよび12bの間の領域に例えば亜鉛
(Zn)等のp型不純物をイオン注入法により選択的に
導入し、p型不純物領域13を形成する。イオン注入後
は、結晶格子欠陥の修復等のためのアニール(熱処理)
を行う。なお、イオン注入条件は、形成しようとするダ
イオードのpn接合のブレークダウン電圧に応じて変更
可能である。また、不純物導入は、亜鉛を熱拡散させて
行うようにしてもよい。
【0017】こうして、p型不純物領域13とn型不純
物領域12a,12bとの間に、それぞれpn接合が形
成され、npn型のラテラル型ダイオードが完成する。
【0018】ここで、pn接合の接合容量を低減させる
ためには、p型不純物領域13の下部にn型不純物領域
ができるだけ残存しないようにすること、すなわち、p
型不純物領域13をn型不純物領域12a,12bより
も深く形成するのが望ましい。ところが、p型不純物領
域13とn型不純物領域12a,12bとのオーバーラ
ップ部を除き、p型不純物領域13の下側にはn型不純
物領域は元々存在していない。また、フォトリソグラフ
ィ工程で使用する露光装置(ステッパ)の露光精度(マ
スク合わせ精度)の近年における精度向上を考慮する
と、p型不純物領域13とn型不純物領域12a,12
bとの各オーバーラップ量dを十分小さくすることがで
きる。したがって、図2に示したように、p型不純物領
域13をn型不純物領域12a,12bよりも浅く形成
したとしても、pn接合の接合容量を小さく保つことは
十分可能であり、必ずしもn型不純物領域12a,12
bに比べてp型不純物領域13を深く形成する必要はな
い。このため、p型不純物領域13の形成をイオン注入
法により行う場合には注入エネルギーを高くする必要が
なくなり、また、p型不純物領域13の形成を拡散法で
行う場合には拡散に要する時間を短縮できる。すなわ
ち、製造工程の簡素化が可能となる。
【0019】なお、pn接合の接合容量の増大を抑える
には、図2のオーバーラップ量dは、n型不純物領域1
2a,12bの深さ程度以下、より具体的には0.5μ
m以下とするのが望ましい。また、p型不純物領域13
のキャリア濃度は、図3に示したように、n型不純物領
域12a,12bのキャリア濃度分布のピーク値Np
対して1桁以上高くすることが望ましい。なお、図3は
n型不純物領域12a,12bにおける深さ方向のキャ
リア濃度分布を表すものである。
【0020】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。
【0021】図4は本発明の他の実施の形態に係るダイ
オードの製造方法における主要工程を表すものである。
この図で、上記実施の形態(図1)と同一要素には同一
符号を付すものとする。本実施の形態では、まず図4
(a)に示したように、上記実施の形態の場合と同様の
条件によって、半絶縁性のGaAs基板11の主表面の
相互に離間した領域に2つのn型不純物領域12a,1
2bを形成する。次に、フォトリソグラフィ技術により
形成したレジストをマスクとして、n型不純物領域12
aと12bとの間の領域を選択的にエッチングし、所定
の深さの凹部14を形成する。
【0022】次に、凹部14のエッチングに使用したマ
スクを用いて、凹部14の内面からp型不純物である亜
鉛を拡散させ、p型不純物領域15を形成する。このと
き、凹部14の底面はn型不純物領域12a,12bの
表面よりも低い位置にあることから、拡散時間が比較的
短くても、形成されるp型不純物領域15の底部位置は
n型不純物領域12a,12bの底部位置よりも深くな
る。すなわち、凹部14の深さとp型不純物の深さ方向
の拡散距離との和がn型不純物領域12a,12bの深
さより大きくなるように制御を行えば、たとえp型不純
物領域15自体の深さが浅くとも、p型不純物領域15
はn型不純物領域12a,12bを略完全に貫通するこ
とができる。
【0023】ここで、凹部14の深さは、従来例(図
8)に示した凹部104に比べて浅く形成することがで
きる。これは、次のような理由による。
【0024】すなわち、図8では、n型不純物領域が2
つに分離されていないため、p型不純物領域105の下
部にn型不純物領域102a,102aを残存させない
ようにするためには、凹部104の深さをn型不純物領
域102よりも深く、あるいは、少なくともn型不純物
領域102の深さ方向のキャリア濃度分布のピーク位置
p(図3)よりも深く形成する必要がある。
【0025】これに対し、本実施の形態では、n型不純
物領域12aおよび12bの間の領域には元々p型不純
物領域が存在せず、また、上記したようにn型不純物領
域12a,12bとp型不純物領域15とのオーバーラ
ップ量を十分小さくできることを考慮すれば、p型不純
物領域15の形成後においてもその下側にはn型不純物
は殆ど残存しない。このため、予め形成する凹部14の
深さが従来より浅くても、pn接合における深さ方向の
接合容量は十分小さくなる。また、n型不純物領域12
a,12bとp型不純物領域15とのオーバーラップ部
分では、p型不純物領域15の下側にn型不純物領域が
残存するが、この残存領域がn型不純物領域12a,1
2bのキャリア濃度分布のピーク位置pより深い領域部
分であれば、その部分のキャリア濃度は小さくなる。こ
のため、この部分でのpn接合の深さ方向の空乏層は大
きくなって、深さ方向の接合容量は横方向のpn接合の
容量に比べて十分小さくなり、実用上無視することがで
きる。
【0026】このように、本実施の形態では、n型不純
物領域12a,12b間に予め凹部14を形成する場合
に、この凹部14の深さを従来よりも浅くすることがで
きるので、その形成がより容易となる。したがって、従
来の凹部形成による方法に比べて製造工程の簡素化が可
能となる。
【0027】なお、本実施の形態のように半絶縁性基板
としてGaAs基板を用いる場合には、n型不純物領域
12a,12bの不純物濃度よりもp型不純物領域15
の不純物濃度を高くする方が容易であるため、npn型
ダイオードとしては、p型キャリア濃度がn型キャリア
濃度より高くなるように形成し、ブレークダウン電圧が
n型不純物領域12a,12bのキャリア濃度によって
定まるように設定するのが望ましい。
【0028】次に、以上説明したダイオードの製造方法
を電界効果トランジスタの保護ダイオードの製造に適用
した例を説明する。
【0029】図5は電界効果トランジスタの1つである
GaAsMESFET(Metal Semiconductor FET)の平
面構造を表すものである。このMESFETは、ソース
電極とドレイン電極との間のチャネル領域上に2つのゲ
ート電極を配置したいわゆるデュアルゲート型のGaA
sMESFETであり、例えば利得制御機能付加FET
や変換利得の得られるミクサ用素子等として用いられる
ものである。
【0030】図5に示したように、このMESFET
は、半絶縁性のGaAs基板11と、このGaAs基板
11上に選択的に形成されたチャネル領域22と、チャ
ネル領域22上からGaAs基板11上にかけての所定
の領域に選択的に形成されたオーム性電極であるソース
電極23およびドレイン電極24と、ソース電極23と
ドレイン電極24との間のチャネル領域22上に形成さ
れたショットキー接合からなる2つのゲート電極25
a,26aとを含んで構成されている。
【0031】ゲート電極25a,26aは、それぞれ対
応するようにして、GaAs基板11上に形成されたゲ
ートパッド25b,26bに接続され、ソース電極23
は、GaAs基板11上に延びるソース配線27に接続
されている。ソース配線27とゲートパッド25b,2
6bとの間のGaAs基板11には、図6に示した断面
構造の保護ダイオード28,29がそれぞれ形成されて
いる。ソース電極23とドレイン電極24との間のチャ
ネル領域22上には絶縁膜(図示せず)が形成され、さ
らにこれらの全体を覆うようにしてパッシベーション膜
(図示せず)が形成されている。
【0032】保護ダイオード28,29は、図6に示し
たように、ラテラル型のnpn型ダイオードであり、図
1で説明した製造工程によって形成されたものである。
この保護ダイオードのn型不純物領域12a,12b上
には、AuGe/Ni等からなるオーミック電極17
a,17bが形成されており、このうちオーミック電極
17aは図5におけるソース配線27と接続され、オー
ミック電極17bは図5におけるゲートパッド25bま
たは26bに接続されている。
【0033】次に、このような構成のMESFETの作
用を説明する。
【0034】このMESFETでは、ゲート電極25
a,26aに印加した電圧によりゲート電極25a,2
6aの下部のチャネル領域22に生ずる空乏層の厚みを
変化させ、これによりチャネル領域22の実質的な厚み
を変化させてソース電極23とドレイン電極24との間
の抵抗を変化させ、ドレイン電流を制御することができ
るようになっている。より具体的には、ゲート電極25
a,26aに正の電圧を印加すると、その下の空乏層は
縮んでドレイン電流は増加し、逆に負の電圧を印加する
と、その下の空乏層が伸びてドレイン電流は減少するよ
うに作用する。または、ゲート電極25a,26aとソ
ース電極23との間(実際はゲートパッド25b,26
bとソース配線27との間)には、それぞれ保護ダイオ
ード28,29が設けられているため、サージ電圧等か
らMESFETを保護することができる。
【0035】このMESFETは次のようにして形成す
る。まず、GaAs基板11の主表面に、n型不純物を
選択的に導入してチャネル領域22を形成する。次に、
全面に導電膜を形成したのち、これを選択的にエッチン
グ除去して、ソース電極23、ソース配線27およびド
レイン電極24を形成する。次に、全面に導電膜を形成
し、これを選択的にエッチング除去することで、ゲート
電極25a,26aおよびゲートパッド25b,26b
を形成する。なお、ゲートパッド25bとゲート電極2
5aとをつなぐゲート配線とソース配線27との間は絶
縁膜で絶縁する。さらに、図1で説明した工程により、
ソース配線27とゲートパッド25b,26bとの間の
GaAs基板11に保護ダイオード28,29を形成す
る。その後、保護ダイオード28,29のオーミック電
極17a,17bをそれぞれソース配線27およびゲー
トパッド25b,26bに接続する。その後、全面にパ
ッシベーション膜(図示せず)を形成し、MESFET
の製造を完了する。
【0036】以上の工程のうち、保護ダイオード28,
29の形成工程は、図1で説明したように、従来の方法
に比べて簡素化できる。すなわち、保護ダイオードのp
n接合の深さ方向の接合容量の低減を簡単な工程によっ
て実現することができる。この結果、電界効果トランジ
スタの高周波特性(カットオフ周波数特性等)の低下を
招くことなく電界効果トランジスタの製造工程を簡素化
でき、性能維持と製造コスト低減とを同時に実現でき
る。
【0037】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れるものではなく、その均等の範囲で種々変形可能であ
る。例えば、上記実施の形態では、電界効果トランジス
タとしてGaAsMESFETに保護ダイオードを内蔵
させる場合を説明したが、そのほか、J−FET(接合
型FET)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor
FET) に保護ダイオードを内蔵させる場合にも適用する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または請
求項2記載のダイオードの製造方法によれば、半絶縁性
基板の主表面に相互に離間した2つの第1導電型不純物
領域を形成すると共に、これらの2つの第1導電型不純
物領域によって挟まれた領域に第2導電型不純物領域を
形成するようにしたので、第2導電型不純物領域を形成
する領域には元々第1導電型不純物領域が存在しないこ
ととなる。このため、第2導電型不純物領域を従来より
も浅く形成したとしても、第1導電型不純物領域と第2
導電型不純物領域とのオーバーラップ部を除けば第2導
電型不純物領域の下側に第1導電型不純物領域が残存す
ることはなく、両導電型領域の接合(pn接合)の深さ
方向の接合容量を小さくすることができる。また、フォ
トリソグラフィ工程工程におけるマスク合わせ精度を向
上させて第1導電型不純物領域と第2導電型不純物領域
とのオーバーラップ量を十分小さくできれば、第1導電
型不純物領域より第2導電型不純物領域を浅くしたとし
てもpn接合の深さ方向の接合容量を十分小さくするこ
とができる。すなわち、保護ダイオードの接合容量を小
さく抑えつつ、第2導電型不純物領域を浅く形成できる
こととなり、第2導電型不純物の導入に要する拡散時間
やイオン注入エネルギーを増大させる必要がない。この
ため、製造工程の簡素化、ひいては製造コストの低減が
可能になるという効果がある。
【0039】特に、請求項2記載のダイオードの製造方
法によれば、第2導電型不純物領域を形成すべき領域の
主表面に予め凹部を形成しておき、この凹部から第2導
電型不純物を導入して第2導電型不純物領域を形成する
ようにしたので、第2導電型不純物の導入に要する拡散
時間やイオン注入エネルギーを増大させずに、第1導電
型不純物領域より深い位置まで第2導電型不純物領域を
形成することができ、pn接合の深さ方向の接合容量を
極めて小さくすることができる。すなわち、従来の凹部
形成を伴う方法に比べ、第2導電型不純物領域の下側に
存在する第1導電型不純物量を極めて少なくすることが
でき、保護ダイオードの深さ方向の接合容量をより小さ
くできるという効果がある。
【0040】また、請求項3または請求項4記載の保護
ダイオードを備えた電界効果トランジスタの製造方法に
よれば、請求項1または請求項2に記載のダイオードの
製造方法を電界効果トランジスタの保護ダイオードに適
用したので、この保護ダイオードのpn接合の深さ方向
の接合容量の低減が簡単な工程によって実現される。こ
の結果、電界効果トランジスタの高周波特性(カットオ
フ周波数特性等)の低下を招くことなく、電界効果トラ
ンジスタ全体の製造工程の簡素化が可能となるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るダイオードの製造
方法の主要工程を表す素子断面図である。
【図2】図1に示したダイオードの製造方法の変形例を
説明するための素子平面図である。
【図3】n型不純物領域の深さ方向のキャリア濃度分布
を表す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るダイオードの製
造方法の主要工程を表す素子断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る保護ダイオードを
備えた電界効果トランジスタの製造方法を説明するため
の平面図である。
【図6】図5における保護ダイオードの構造を表す断面
図である。
【図7】従来のダイオードの製造方法の主要工程を表す
断面図である。
【図8】図7に示したダイオードの製造方法の変形例を
説明するための素子平面図である。
【符号の説明】
11…GaAs基板、12a,12b…n型不純物領
域、13…p型不純物領域、14…凹部、15…p型不
純物領域、17a,17b…オーミック電極、22…チ
ャネル領域、23…ソース電極、24…ドレイン電極、
25a,26a…ゲート電極、25b,26b…ゲート
パッド、27…ソース配線、28,29…保護ダイオー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性基板の主表面に、相互に離間し
    た2つの第1導電型不純物領域を形成する工程と、 前記2つの第1導電型不純物領域によって挟まれた領域
    の主表面に第2導電型不純物領域を形成し、第1導電型
    不純物領域と第2導電型不純物領域の接合部を形成する
    工程とを含むことを特徴とするダイオードの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2導電型不純物領域の形成工程の
    前に、さらに、 第2導電型不純物領域の形成領域の主表面に凹部を形成
    する工程を含むことを特徴とする請求項1記載のダイオ
    ードの製造方法。
  3. 【請求項3】 半絶縁性基板の主表面に、電界効果トラ
    ンジスタのソース領域とゲート電極とを形成する工程
    と、 前記ソース領域とゲート電極との間の半絶縁性基板の主
    表面に、相互に離間した2つの第1導電型不純物領域を
    形成する工程と、 前記2つの第1導電型不純物領域によって挟まれた領域
    の主表面に第2導電型不純物領域を形成し、第1導電型
    不純物領域と第2導電型不純物領域の接合部を形成する
    工程と、 前記2つの第1導電型不純物領域をそれぞれ前記ソース
    領域およびゲート電極に接続する工程とを含むことを特
    徴とする保護ダイオードを備えた電界効果トランジスタ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2導電型不純物領域の形成工程の
    前に、さらに、 第2導電型不純物領域の形成領域の主表面に凹部を形成
    する工程を含むことを特徴とする請求項3記載の保護ダ
    イオードを備えた電界効果トランジスタの製造方法。
JP8284428A 1996-10-25 1996-10-25 ダイオードの製造方法および保護ダイオードを備えた電界効果トランジスタの製造方法 Pending JPH10135491A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8816388B2 (en) 2011-09-08 2014-08-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device with gate protection diode

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US8816388B2 (en) 2011-09-08 2014-08-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device with gate protection diode

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