JPH10135188A - プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

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JPH10135188A
JPH10135188A JP28664596A JP28664596A JPH10135188A JP H10135188 A JPH10135188 A JP H10135188A JP 28664596 A JP28664596 A JP 28664596A JP 28664596 A JP28664596 A JP 28664596A JP H10135188 A JPH10135188 A JP H10135188A
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JP
Japan
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plasma
gas
selectivity
film
etching
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Application number
JP28664596A
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English (en)
Inventor
Masahiko Tanaka
雅彦 田中
Hirokazu Arai
宏和 新井
Kiwamu Fujimoto
究 藤本
Masaru Sasaki
勝 佐々木
Ikunari Shiba
育成 柴
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クリーンな塩素系プラズマの特性を損なうこと
なく、異方性形状とフォトレジストに対する高選択比を
両立させることができるプラズマ処理方法およびプラズ
マ処理装置を提供する。 【解決手段】(1)塩素ガス、酸素ガスおよび炭化水素系
ガスを含む混合ガスをプラズマ化して、シリコン膜や金
属シリサイド膜をエッチングするプラズマ処理方法。 (2)塩素ガスおよび酸化炭素系ガスを含む混合ガスをプ
ラズマ化して、シリコン膜や金属シリサイド膜をエッチ
ングするプラズマ処理方法。 (3)塩素ガスおよび酸素ガスを含む混合ガスをプラズマ
化し、このプラズマを炭素を主成分とする固体材料に照
射してプラズマ中に炭素を供給しつつ、このプラズマに
よりシリコン膜や金属シリサイド膜をエッチングするプ
ラズマ処理方法およびプラズマ処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理方
法、特にシリコン膜または金属シリサイド膜をエッチン
グするプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリシリコン膜や金属シリサイド
膜などのシリコン系膜のエッチングは、フッ素系ガス、
HBrガス、塩素ガスなどをエッチングガスとしてプラ
ズマを発生させて試料に照射することにより行われてい
る。
【0003】しかし、フッ素系ガスは、エッチング速度
は大きいものの、垂直なエッチング形状(以下、異方性
形状と呼ぶ。)を得ることが難しいという問題点を有し
ている。
【0004】また、HBrガスは、フォトレジストに対
する高選択比が得られ、また垂直なエッチング形状を得
やすいという利点を有しているが、反応容器内の堆積物
が多くその除去に時間がかかるという問題や反応容器や
真空ポンプに対する腐食性が塩素ガスなどに比べて強く
反応容器を加熱するなどの腐食対策をとる必要があると
いう問題がある。
【0005】一方、塩素ガスは、HBrガスにくらべて
反応容器内の堆積物が少なくまた腐食の問題も小さく、
またフッ素系ガスにくらべて異方性形状を得やすいとい
う利点を備えている。この異方性形状は、通常、試料に
印加する高周波により制御される。
【0006】しかしながら、塩素ガス単体では、良好な
異方性形状を得ようとして試料に印加する高周波電力を
大きくすると、下地の酸化膜に対する選択比が小さくな
り、下地酸化膜がエッチングされてしまう。
【0007】そこで、塩素ガスに酸素ガスを添加するこ
と、すなわち塩素ガスと酸素ガスの混合ガスをエッチン
グガスとして用いることが行われている。酸素ガスを添
加することにより、酸化物系の側壁保護膜が形成され異
方性形状を得やすくなる。また、下地酸化膜のエッチン
グ速度が小さくなるので、試料に印加する高周波電力を
大きくしても、下地の酸化膜に対する選択比を大きくで
きるので、下地酸化膜のエッチング量を少なくできる。
【0008】すなわち、塩素ガスと酸素ガスの混合ガス
を用いる方法は、塩素プロセス本来の反応堆積物の少な
いクリーンなプロセスという利点に加え、異方性形状と
下地酸化膜選択比を両立させることができるという利点
を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この塩
素と酸素の混合ガスを用いてシリコン系膜をエッチング
するプラズマ処理方法は、有機系材料であるフォトレジ
ストが酸素プラズマによりエッチングされるため、フォ
トレジストに対する選択比が小さくなるという問題があ
った。
【0010】そのため、ポリシリコン膜の膜厚が厚いキ
ャパシタ部の電極形成プロセス等のエッチング時間の長
いプロセスや、下地が平坦化されていない、すなわち高
段差上のビット線形成プロセス等の長いオーバーエッチ
ングが必要なプロセスなどに適用することが困難であっ
た。
【0011】特に、電子サイクロトロン共鳴(ECR:
Electron Cyclotron Resonance)プラズマを用いるプラ
ズマ処理方法は、イオンの指向性が高いため、異方性形
状を得やすいという利点を有する一方、そのため逆にフ
ォトレジストに対する高選択比を得ることが難しかっ
た。
【0012】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであって、クリーンな塩素系プラズマの
特性を損なうことなく、フォトレジストに対する高選択
比が得られるプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ処理方
法は、塩素ガス、酸素ガスおよび炭化水素系ガスを含む
混合ガスをプラズマ化して、シリコン膜または金属シリ
サイド膜をエッチングすることを特徴としている(第1
発明)。
【0014】本発明のプラズマ処理方法は、塩素ガスお
よび酸化炭素系ガスを含む混合ガスをプラズマ化して、
シリコン膜または金属シリサイド膜をエッチングするこ
とを特徴としている(第2発明)。
【0015】本発明のプラズマ処理方法は、塩素ガスお
よび酸素ガスを含む混合ガスをプラズマ化し、このプラ
ズマを炭素を主成分とする固体材料に照射してプラズマ
中に炭素を供給しつつ、このプラズマによりシリコン膜
または金属シリサイド膜をエッチングすることを特徴と
している(第3発明)。
【0016】本発明のプラズマ処理装置は、反応容器内
に炭素を主成分とする固体材料が配設されていることを
特徴としている(第4発明)。
【0017】本発明のプラズマ処理方法にあっては、エ
ッチングガスとして塩素ガスと酸素ガスまたは酸素を含
むガスの混合ガスを用いているので、下地酸化膜に対す
る選択比を向上し、加えて異方性形状を得ることができ
る。
【0018】さらに炭化水素系ガス(第1発明)、酸化
炭素系ガス(第2発明)、炭素を主成分とする固体材料
(第3発明)から炭素をプラズマ中に供給することによ
り、炭化水素を主成分とするフォトレジストのエッチン
グが抑制され、その結果フォトレジストに対する選択比
を向上させることができる。
【0019】また、本発明のプラズマ処理装置(第4発
明)にあっては、反応容器内に炭素を主成分とする固体
材料が配設されているので、第3発明のプラズマ処理方
法を実施することができる。
【0020】なお、ここでいうシリコン膜には、ポリシ
リコン膜、アモルファスシリコン膜、単結晶シリコン膜
などがある。金属シリサイド膜には、例えばタングステ
ンシリサイド(WSi)、チタンシリサイド(TiS
i)、モリブデンシリサイド(MoSi)などがある。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、E
CRプラズマを用いたエッチングを例にとり、図面に基
づき説明する。
【0022】(実施の形態1)図8は、ECRプラズマ
処理装置を示す模式的縦断面図である。この装置は、マ
イクロ波と磁場との相互作用によるECRを利用してプ
ラズマを生成し、ポリシリコン膜をエッチングする装置
である。
【0023】反応容器は、プラズマ生成室10と反応室
11とからなっている。
【0024】プラズマ生成室10の上部には、石英製な
どのマイクロ波導入窓13が配設され、マイクロ波発振
器(図示せず)からのマイクロ波が、導波管12を介し
て供給されマイクロ波導入窓13からプラズマ生成室1
0に導入される構成になっている。プラズマ生成室10
の周囲にはこれと同心状に磁場発生コイル14が配設さ
れている。
【0025】反応室11の側壁には、ガス導入管15が
設けられ、反応室11の下部壁には排気口19が形成さ
れている。反応室11の中央には、試料台18が配設さ
れている。試料台18は、静電チャック機構と、冷却機
構と、高周波電極とを備えている。静電チャック機構に
より試料Sを試料台18上に静電力により吸着保持し、
冷却機構により試料Sを冷却し、また高周波電源21か
ら高周波電極に高周波を印加することにより、試料Sに
入射するイオンのエネルギを制御できる。
【0026】プラズマ生成室10および反応室11の内
壁に沿って、防着板16a、16b、16c、16d、
16eが設けられている。これらの防着板は、プラズマ
生成室10および反応室11の内壁がプラズマに直接曝
されることを防ぐことにより、内壁がスパッタされるこ
とにより生じる汚染や、反応堆積物の内壁への付着を防
止する。
【0027】このプラズマ処理装置を用いて、シリコン
膜や金属シリサイド膜をエッチングする方法について説
明する。試料Sは、例えばポリシリコン膜やタングステ
ンポリサイド膜(WSi/PolyーSi)が成膜されたシ
リコンウエハである。
【0028】試料Sを、試料台18上に載置し吸着保
持する。
【0029】プラズマ生成室10および反応室11を
所定の圧力まで排気する。
【0030】ガス導入管15からプラズマ生成室10
および反応室11にエッチングガスを所定の流量で導入
し、所定の圧力とする。
【0031】磁場発生コイル14に直流電流を通流し
て、プラズマ生成室10内にECR励起に必要な磁場を
発生させる。マイクロ波発振器(図示せず)からマイク
ロ波を導波管12を介してプラズマ生成室10に導入す
る。マイクロ波と磁場の相互作用によるECR励起によ
り、エッチングガスをプラズマ化させる。プラズマ発生
後に、高周波電源21により試料台18に高周波電力を
印加する。プラズマ中のイオンやラジカルなどの活性種
が試料S上に導かれ、試料S上のポリシリコン膜やタン
グステンポリサイド膜がエッチングされる。
【0032】(イ)エッチングガスとして、塩素ガス、
酸素ガスおよび炭化水素系ガスを含む混合ガスを用いれ
ば良い。なお、炭化水素系ガスとしては、例えばC
4、C26、C38、C24、C22などを用いるこ
とができる。
【0033】なお、塩素ガスの流量100に対して、酸
素ガスの流量を2〜30、炭化水素系ガスの流量を2〜
30とすることが好ましい。
【0034】(ロ)エッチングガスとして、塩素ガスお
よび酸化炭素系ガスを含む混合ガスを用いれば良い。な
お、酸化炭素系ガスとしては、例えばCO、CO2など
を用いることができる。
【0035】なお、塩素ガスの流量100に対して、酸
化炭素系ガスの流量を5〜40とすることが好ましい。
【0036】これらの混合ガスを用いることにより、フ
ォトレジストおよび下地酸化膜に対して高選択比のま
ま、シリコン膜または金属シリサイド膜を異方性形状で
エッチングすることができる。
【0037】なお、エッチングガスとして、塩素ガス、
酸素ガスおよび炭化水素系ガスを含む混合ガスを用いた
場合、さらにフォトレジストに対する選択比と下地酸化
膜に対する選択比を個別にコントロールできるという利
点を有している。すなわち、炭化水素系ガスの流量によ
りフォトレジストに対する選択比を、酸素ガスの流量に
より下地酸化膜に対する選択比をそれぞれ制御すること
ができる。
【0038】また、エッチングガスとして、塩素ガス、
酸化炭素系ガスを含む混合ガスを用いた場合、ガス系が
2元系で簡便であるという利点を有している。なお、フ
ォトレジストに対する選択比と下地酸化膜に対する選択
比のコントロールは、酸化炭素系ガスのガス種の選択、
例えばCOとCO2の選択などにより行うことができ
る。
【0039】(実施の形態2)図7は、本発明のECR
プラズマ処理装置を示す模式的縦断面図である。この装
置は、防着板16dおよび16eをアモルファスカーボ
ンの薄板などの炭素を主成分とする材料とした点のみ図
8に示す装置と異なっている。その他の部分は、図8に
示す装置と同じであるので、説明を省略する。
【0040】このプラズマ処理装置を用いて、シリコン
膜や金属シリサイド膜をエッチングする方法について説
明する。試料Sは、例えばポリシリコン膜やタングステ
ンポリサイド膜(WSi/PolyーSi)が成膜されたシ
リコンウエハである。
【0041】試料Sを、試料台18上に載置し吸着保
持する。
【0042】プラズマ生成室10および反応室11を
所定の圧力まで排気する。
【0043】ガス導入管15からプラズマ生成室10
および反応室11にエッチングガスとして塩素ガスと酸
素ガスをそれぞれ所定の流量で導入し、所定の圧力とす
る。
【0044】磁場発生コイル14に直流電流を通流し
て、プラズマ生成室10内にECR励起に必要な磁場を
発生させる。マイクロ波発振器(図示せず)からマイク
ロ波を導波管12を介してプラズマ生成室10に導入す
る。マイクロ波と磁場の相互作用によるECR励起によ
り、エッチングガスをプラズマ化させる。プラズマ発生
後に、高周波電源21により試料台18に高周波電力を
印加する。プラズマ中のイオンやラジカルなどの活性種
が試料S上に導かれ、試料S上のポリシリコン膜やタン
グステンポリサイド膜がエッチングされる。
【0045】このとき、防着板16d、16eがプラズ
マ照射を受けて炭素がプラズマ中に供給され、炭化水素
を主成分とするフォトレジストのエッチングが抑制さ
れ、フォトレジスト選択比を向上させることができる。
【0046】その結果、フォトレジストおよび下地酸化
膜に対して高選択比のまま、シリコン膜または金属シリ
サイド膜を異方性形状でエッチングすることができる。
【0047】なお、炭素を主成分とする材料は、この例
の試料台18の周囲の防着板16d、16eのように試
料Sの近傍に設けることが好ましいが、プラズマ照射を
受ける部分に設けさえすれば効果があることは言うまで
もない。
【0048】また、炭素を主成分とする材料としては、
アモルファスカーボンやグラファイトカーボンなどを用
いることができる。また、炭素の含有率は95%以上が
好ましく、99%以上がより好ましい。
【0049】なお、本発明のプラズマ処理方法が適用で
きる金属シリサイド膜としては、例えばタングステンシ
リサイド(WSi)、チタンシリサイド(TiSi)、
モリブデンシリサイド(MoSi)などが挙げられる。
【0050】また、上記の実施の形態1および実施の形
態2のいずれの場合も、ECRプラズマによるプラズマ
処理方法を例にとり説明したが、本発明のプラズマ処理
方法が例えば平行平板型高周波プラズマなどのECRプ
ラズマ以外にも適用できる。ただし、イオンの指向性が
高いECRプラズマにおいて、よりその効果を発揮する
ことは言うまでもない。
【0051】
【実施例】本発明の実施例について、図面に基づき説明
する。
【0052】(第1実施例)本発明の第1実施例につい
て説明する。図8に示すECRプラズマ処理装置を用い
て、ウエハに入射するイオンエネルギを変化させポリシ
リコン膜のフォトレジストに対する選択比(フォトレジ
スト選択比)と下地のシリコン酸化膜に対する選択比
(下地酸化膜選択比)を評価した。また、エッチング形
状の評価も併せて行った。ウエハに入射するイオンエネ
ルギの制御は、試料台の高周波電極に印加する高周波電
力を変化させることにより行った。なお、マイクロ波の
周波数は2.45GHz、高周波電極に印加する高周波
の周波数は13.56MHzとした。
【0053】(1)塩素ガス、酸素ガスおよび炭化水素
系ガスの混合ガスを用いる場合について、フォトレジス
ト選択比と下地酸化膜選択比を評価した。エッチング条
件は以下の通りである。エッチングガスの流量は、Cl
2:40sccm、O2:10sccm、CH4:10sccmとし、
圧力は1mTorrとした。マイクロ波パワーは1200W
とした。高周波パワーは、20〜80Wで変化させた
(本発明例1)。
【0054】なお、比較例として、エッチングガスの流
量がCl2:50sccmの場合(比較例1)とエッチング
ガスの流量がCl2:40sccm、O2:10sccmの場合
(比較例2)について、同じくフォトレジスト選択比と
下地酸化膜選択比を評価した。なお、その他のエッチン
グ条件は、本発明例1の条件と同じである。
【0055】図1は、フォトレジスト選択比と下地酸化
膜選択比の測定結果を示すグラフである。
【0056】比較例2(Cl2/O2)は、比較例1(C
2単体)にくらべて、下地酸化膜選択比は高い値が得
られているものの、フォトレジスト選択比が低くなって
いる。
【0057】一方、本発明例1(Cl2/O2/CH4
は、比較例2(Cl2/O2)にくらべて、フォトレジス
ト選択比が高い値を示した。すなわち、本発明例1(C
2/O2/CH4)は、下地酸化膜選択比とフォトレジ
スト選択比の双方が高い領域を有することが確認でき
た。なお、本発明例1(Cl2/O2/CH4)の下地酸
化膜選択比が比較例2(Cl2/O2)にくらべて小さく
なっている理由は、炭素および水素の還元作用による酸
化膜エッチングレート増加のためと考えられる。
【0058】図2は、エッチング形状を示す模式図であ
る。(a)は本発明例1(Cl2/O2/CH4)の場
合、(b)は比較例2(Cl2/O2)の場合、(c)は
比較例1(Cl2)の場合である。それぞれ、図1中の
*のフォトレジスト選択比と下地酸化膜選択比の場合の
結果である。
【0059】本発明例1(Cl2/O2/CH4)の場
合、異方性の良好なエッチング形状を得ることができ
た。一方、比較例2(Cl2/O2)の場合、異方性の良
好なエッチング形状が得られたもののフォトレジストが
過度にエッチングされており、また比較例1(Cl2
体)の場合、下地酸化膜が過度にエッチングされてい
た。
【0060】(2)塩素ガスおよび酸化炭素系ガスの混
合ガスを用いる場合について、フォトレジスト選択比と
下地酸化膜選択比を評価した。エッチングガスの流量
が、Cl2:40sccm、CO:10sccm(本発明例2)
とCl2:40sccm、CO2:10sccm(本発明例3)の
2つの条件で評価した。その他のエッチング条件は以下
の通りである。圧力は1mTorrとした。マイクロ波パワ
ーは1200Wとした。高周波パワーは、20〜80W
で変化させた(本発明例1)。
【0061】図3は、フォトレジスト選択比と下地酸化
膜選択比の測定結果を示すグラフである。なお、比較の
ため、先の比較例1および比較例2の結果を図中に示し
ている。
【0062】本発明例2(Cl2/CO)および本発明
例3(Cl2/CO2)は、比較例2(Cl2/O2)にく
らべて、フォトレジスト選択比が高い値を示した。すな
わち、本発明例2(Cl2/CO)および本発明例3
(Cl2/CO2)は、下地酸化膜選択比とフォトレジス
ト選択比の双方が高い領域を有することが確認できた。
特に、本発明例2(Cl2/CO)においてその効果は
顕著であった。なお、本発明例2および本発明例3の下
地酸化膜選択比が比較例2にくらべて小さくなっている
理由は、炭素の還元作用による酸化膜エッチングレート
増加のためと考えられる。
【0063】図4は、エッチング形状を示す模式図であ
る。(a)は本発明例2(Cl2/CO)の場合、
(b)は本発明例3(Cl2/CO2)の場合である。そ
れぞれ、図3中の*のフォトレジスト選択比と下地酸化
膜選択比の場合の結果である。
【0064】本発明例2(Cl2/CO)および本発明
例3(Cl2/CO2)のいずれの場合も、異方性の良好
なエッチング形状を得ることができた。
【0065】以上の結果より、炭化水素や炭素のフォト
レジスト保護効果と酸素の側壁保護膜保護効果を合わせ
ることにより、異方性形状と高いフォトレジスト選択比
とを両立させることができることが確認できた。
【0066】(第2実施例)本発明の第2実施例につい
て説明する。図7に示すECRプラズマ処理装置を用い
て、ウエハに入射するイオンエネルギを変化させポリシ
リコン膜のフォトレジストに対する選択比(フォトレジ
スト選択比)と下地のシリコン酸化膜に対する選択比
(下地酸化膜選択比)を評価した。また、エッチング形
状の評価も併せて行った。ウエハに入射するイオンエネ
ルギの制御は、第1実施例と同様に試料台に印加する高
周波電力を変化させることにより行った。なお、マイク
ロ波の周波数は2.45GHz、試料台に印加する高周
波の周波数は13.56MHzとした。
【0067】この実施例においては、炭素を主成分とす
る材料としてアモルファスカーボン(炭素含有率:99
%)を用いた。すなわち、防着板16dおよび16eを
アモルファスカーボンの薄板とした。その他の防着板1
6a、16bおよび16cは図8に示す装置と同じく石
英である。
【0068】エッチング条件は以下の通りである。エッ
チングガスの流量は、Cl2:40sccm、O2:10sccm
とし、圧力は1mTorrとした。マイクロ波パワーは12
00Wとした。高周波パワーは、20〜80Wで変化さ
せた(本発明例4)。
【0069】図5は、フォトレジスト選択比と下地酸化
膜選択比の測定結果を示すグラフである。なお、比較の
ため、先の比較例2の結果を図中に示している。
【0070】本発明例4は、比較例2にくらべて、フォ
トレジスト選択比が高い値を示した。すなわち、本発明
例4は、下地酸化膜選択比とフォトレジスト選択比の双
方が高い領域を有することが確認できた。なお、本発明
例4の下地酸化膜選択比が比較例2にくらべて小さくな
っている理由は、先の実施例と同様の理由のためと考え
られる。
【0071】図6は、本発明例4のエッチング形状を示
す模式図である。図5中の*のフォトレジスト選択比と
下地酸化膜選択比の場合の結果である。
【0072】本発明例4の場合、異方性の良好なエッチ
ング形状を得ることができた。
【0073】以上の結果より、炭素のフォトレジスト保
護効果と酸素の側壁保護膜保護効果を合わせることによ
り、異方性形状と高いフォトレジスト選択比とを両立さ
せることができることが確認できた。
【0074】
【発明の効果】本発明のプラズマ処理方法およびプラズ
マ処理装置は、クリーンな塩素系プラズマの特性を損な
うことなく、異方性形状とフォトレジストに対する高選
択比を両立させることができる。その結果、従来適用が
困難であったポリシリコン膜の膜厚が厚いキャパシタ部
の電極形成プロセス等のエッチング時間の長いプロセス
や、下地が平坦化されていない、すなわち高段差上のビ
ット線形成プロセス等の長いオーバーエッチングが必要
なプロセスなどにも適用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォトレジスト選択比と下地酸化膜選択比の測
定結果を示すグラフである。
【図2】エッチング形状を示す模式図である。
【図3】フォトレジスト選択比と下地酸化膜選択比の測
定結果を示すグラフである。
【図4】エッチング形状を示す模式図である。
【図5】フォトレジスト選択比と下地酸化膜選択比の関
係を示すグラフである。
【図6】エッチング形状を示す模式図である。
【図7】本発明のプラズマ処理装置の模式的縦断面図で
ある。
【図8】従来のプラズマ処理装置の模式的縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 プラズマ生成室 11 反応室 12 導波管 13 マイクロ波導入窓 14 磁場発生コイル 15 ガス導入管 16a、16b、16c、16d、16e 防着板 18 試料台 19 排気口 21 高周波電源 31 下地酸化膜(シリコン酸化膜) 32 ポリシリコン膜 33 フォトレジスト膜 S 試料(シリコンウエハ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 勝 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内 (72)発明者 柴 育成 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素ガス、酸素ガスおよび炭化水素系ガス
    を含む混合ガスをプラズマ化して、シリコン膜または金
    属シリサイド膜をエッチングすることを特徴とするプラ
    ズマ処理方法。
  2. 【請求項2】塩素ガスおよび酸化炭素系ガスを含む混合
    ガスをプラズマ化して、シリコン膜または金属シリサイ
    ド膜をエッチングすることを特徴とするプラズマ処理方
    法。
  3. 【請求項3】塩素ガスおよび酸素ガスを含む混合ガスを
    プラズマ化し、このプラズマを炭素を主成分とする固体
    材料に照射してプラズマ中に炭素を供給しつつ、このプ
    ラズマによりシリコン膜または金属シリサイド膜をエッ
    チングすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 【請求項4】反応容器内に炭素を主成分とする固体材料
    が配設されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8198103B2 (en) 2005-01-27 2012-06-12 International Business Machines Corporation Addition of ballast hydrocarbon gas to doped polysilicon etch masked by resist

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