JPH10132388A - 一缶二水路風呂給湯器の熱交換器 - Google Patents

一缶二水路風呂給湯器の熱交換器

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JPH10132388A
JPH10132388A JP35937496A JP35937496A JPH10132388A JP H10132388 A JPH10132388 A JP H10132388A JP 35937496 A JP35937496 A JP 35937496A JP 35937496 A JP35937496 A JP 35937496A JP H10132388 A JPH10132388 A JP H10132388A
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JP
Japan
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heat
reheating
water pipe
hot water
heat absorbing
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Application number
JP35937496A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Muneta
佳宏 棟田
Takeo Yamaguchi
武雄 山口
Masanori Enomoto
正徳 榎本
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Gastar Co Ltd
Original Assignee
Gastar Co Ltd
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Publication date
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
  • Details Of Fluid Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風呂単独使用時の給湯側吸熱水管内滞留水の
沸騰や、給湯単独使用時における追い焚き側吸熱水管内
滞留水の突沸騒音の発生を防止する一缶二水路風呂給湯
器の熱交換器を提供する。 【解決手段】 熱交換器の熱交換胴枠31内に複数のフ
ィンプレート4を縦水平方向に配列配置する。各フィン
プレート4には給湯側吸熱水管2と追い焚き側吸熱水管
3を横水平方向に等ピッチ間隔で貫通装着する。給湯側
吸熱水管2と追い焚き側吸熱水管3は接触させて両者の
熱交換を自在とする。フィンプレート4の下方部には追
い焚き側吸熱水管3の配列領域まで奥深く食い込む切り
欠き空間部34を設ける。各追い焚き側吸熱水管3の周
囲領域にはフィンプレート4から追い焚き側吸熱水管3
側への伝熱量を抑制する遮熱スリット35を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風呂の追い焚き加
熱と給湯加熱を行う一缶二水路風呂給湯器の熱交換器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7には出願人が開発している一缶二水
路風呂給湯器のシステム構成が模式的に示されている。
同図において、器具ケース1内には給湯熱交換と追い焚
き熱交換を複合的に行う熱交換器9が配設されている。
【0003】この熱交換器9の下方側にはバーナ5が配
置されており、このバーナ5の下方側には燃焼の給排気
を行う燃焼ファン6が配置されている。バーナ5にはガ
ス通路19が接続されており、このガス通路19には通
路の開閉を行う電磁弁7,8とガスの供給量(バーナの
燃焼熱量)を開弁量によって制御する比例弁10が介設
されている。なお、前記比例弁10の開弁量制御は、具
体的には、比例弁10に印加される電流(開弁駆動電
流)の可変制御によって行われている。
【0004】前記熱交換器9の給湯側吸熱水管2の入水
側には給水管11が接続されており、この給水管11に
は給水温度を検出する給水温度検出センサ12と、給水
流量(湯張りの場合には湯張り流量)を検出する流量検
出センサ13が設けられている。なお、給水管11の入
口側は水道管に接続されている。
【0005】前記給湯側吸熱水管2の出水側には給湯管
14が接続されており、この給湯管14は外部配管を介
して台所等の所望の給湯場所に導かれている。前記給湯
側吸熱水管2の出水側の流路には給湯温度を検出する給
湯温度センサ15が設けられている。
【0006】前記熱交換器9の追い焚き側吸熱水管3の
入水側には管路16の一端側が接続され、管路16の他
端側は循環ポンプ17の吐出側に接続されている。そし
て、循環ポンプ17の吸込側と浴槽18は戻り管20に
よって接続されており、この戻り管20には浴槽18の
循環湯水の温度を風呂温度として検出する風呂温度セン
サ21が設けられている。前記追い焚き側吸熱水管3の
出水側には往管22の一端側が接続され往管22の他端
側は浴槽18に接続されており、浴槽18から戻り管2
0を介して循環ポンプ17、管路16、追い焚き側吸熱
水管3および管路22を介して浴槽18に至る通路は追
い焚き循環通路23を構成している。
【0007】前記熱交換器9に接続された給湯管14は
給湯通路として機能し、この給湯管14と追い焚き循環
通路23(図7においては管路16)は湯張り通路24
によって連通接続されており、この湯張り通路24には
通路の開閉を行う注湯弁25が介設され、この注湯弁2
5の下流側の通路24には浴槽18の水位を水圧によっ
て検出する水位センサ(圧力センサ)26が設けられて
いる。
【0008】前記流量検出センサ13、温度センサ1
2,15,21、水位センサ26等のセンサ検出信号は
制御装置27に加えられており、この制御装置27には
リモコン28が接続されている。このリモコン28には
給湯温度を設定する給湯温度設定手段や、風呂温度を設
定する風呂温度設定手段や、湯張り運転を指令するボタ
ンや、必要な情報を表示する表示部等が設けられてい
る。
【0009】前記制御装置27は各種センサ検出信号と
リモコン28の情報を取り込み、内部に与えられている
シーケンスプログラムに従い、給湯運転と、湯張り運転
と、追い焚き運転を次のように制御する。
【0010】例えば、台所等に導かれた給湯通路の水栓
30が開けられ、流量検出センサ13により作動流量が
検出されると、燃焼ファン6の回転が行われ、電磁弁
7,8の開動作が行われてバーナ5に燃料ガスが供給さ
れると共に、図示されていない点着火手段によりバーナ
5の燃焼が行われ、給湯温度センサ15で検出される給
湯温度がリモコン28で設定される給湯設定温度に一致
するように比例弁10への開弁駆動電流を制御し、熱交
換器9の給湯側吸熱水管2を通る水をバーナ5の火炎に
より加熱して設定温度の湯を作り出し、この湯を給湯管
14を介して給湯場所へ給湯する。
【0011】そして、水栓30が閉められて、流量検出
センサ13からオフ信号が出力されたときに、バーナ燃
焼を停止し、給湯運転モードの動作を終了する。
【0012】また、リモコン28により湯張り運転モー
ドが指令されると、注湯弁25が開けられる。そして、
流量検出センサ13により作動流量が検出されると、給
湯運転の場合と同様にバーナ5の燃焼が開始し、熱交換
器9で作り出された湯は給湯管14、湯張り通路24を
通り、さらに分岐して管路16から追い焚き側吸熱水管
3を経て往管22を通る通路と戻り管20を通る通路の
両側から浴槽18に湯が落とし込まれる。そして、設定
水位までの湯の水量が落とし込まれたとき、又は水位セ
ンサ26により設定水位が検出されたときに注湯電磁弁
25が閉じられバーナ5の燃焼が停止して湯張り運転モ
ードの動作が終了する。
【0013】追い焚き運転モードの動作においては、注
湯弁25が閉じられている状態で、循環ポンプ17が回
転駆動され、浴槽18内の湯水の循環が追い焚き循環通
路23を介して行われ、風呂温度センサ21により浴槽
の風呂温度が検出される。そして、風呂検出温度が風呂
設定温度よりも低いときには、バーナ5の燃焼が行わ
れ、追い焚き循環通路23を通して循環する浴槽湯水を
熱交換器9で加熱する。風呂温度センサ21により浴槽
湯水の温度が風呂設定温度に達したことが検出されたと
きに、循環ポンプ17の停止とバーナ5の燃焼停止が行
われて追い焚き運転モードの動作が終了する。
【0014】図6は熱交換器9の具体的構造を示すもの
である。同図において、上下開口の長方形筒状を呈する
金属製の熱交換胴枠31の外周に給水管11が巻き付け
られており、熱交換胴枠31の内部には、伝熱性に優れ
た銅等の複数のフィンプレート4が起立状の向きにして
水平縦方向に等間隔をもって配列配置されている。
【0015】図5に示すように、各フィンプレート4に
は、水平横方向(フィンプレートの横幅方向)に等間隔
をもって複数の給湯側水管嵌合孔32が配列形成されて
おり、この給湯側水管嵌合孔32の水平配列群は上下2
段に形成されている。
【0016】下段の給湯側水管嵌合孔32の上側には該
給湯側水管嵌合孔32の水平横方向の配列間隔と同一の
ピッチ間隔をもって追い焚き側水管嵌合孔33が配列配
置されており、この各追い焚き側水管嵌合孔33の下側
と対応する各給湯側水管嵌合孔32の上側は接触する構
成となっている。
【0017】前記熱交換胴枠31に配列配置されて成る
複数のフィンプレート4の下段と上段の各給湯側水管嵌
合孔32には給湯側吸熱水管2が貫通装着されており、
下段と上段の各給湯側吸熱管2の配列群の隣り合わせの
水管は、一方側の出側と他方側の入側がU字形状をした
接続管で直列に連結されており、また、上段の直列配列
群の給湯側吸熱水管2の出側と下段の直列配列群の給湯
側吸熱水管2の入側はU字形状をした接続管により連結
され、各給湯側吸熱水管2は全体として直列に連通連結
され、下段の給湯側吸熱水管2の入口側は給水管11に
接続され、上段の給湯側吸熱水管2の出側は給湯管14
に接続される。
【0018】各フィンプレート4に配列配置されて成る
前記追い焚き側水管嵌合孔33には追い焚き側吸熱水管
3が貫通装着されており、各追い焚き側吸熱水管3の隣
同士の一方側の出側と他方側入口側はU字形状の接続管
により連結されて各追い焚き側吸熱水管3は直列に連通
接続され、その連通接続体の入口側は追い焚き循環通路
23の管路16(図7)に接続され、追い焚き側吸熱水
管3の連通接続体の出側は往管22に接続される。
【0019】前記下段配列の給湯側吸熱水管2とその上
側の追い焚き側吸熱水管3とは接触されて、給湯側吸熱
水管2と追い焚き側吸熱水管3との間で熱交換が自在に
行われるようになっている。なお、フィンプレート4と
給湯側吸熱水管2はその嵌合位置でろう付け等により固
定されており、同様に、フィンプレート4と追い焚き側
吸熱水管3もその嵌合位置でろう付け等により固定され
ている。
【0020】上記の如く、複数のフィンプレート4に給
湯側吸熱水管2と追い焚き側吸熱水管3を貫通装着する
ことにより、1個の熱交換器9により給湯加熱と追い焚
き加熱が共通のバーナ5の燃焼により行われるのであ
る。なお、図6中の37は排気キャップであり、この排
気キャップ37はねじを用いて熱交換胴枠31の上端に
締結固定される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】一缶二水路風呂給湯器
を風呂単独運転(追い焚き単独運転)させると、バーナ
5の燃焼により、追い焚き側吸熱水管3を通る浴槽18
内湯水の追い焚き加熱が行われるが、熱交換器9内には
給湯側吸熱水管2が設けられているために、この給湯側
吸熱水管2内に滞留している湯水の加熱も同時に行われ
ることになる。湯水が滞留している給湯側吸熱水管2に
はフィンプレート4からバーナ5の燃焼の熱が伝熱さ
れ、給湯側吸熱水管2内の湯が上昇する。この給湯側吸
熱水管2内の熱は該給湯側吸熱水管に接触している追い
焚き側吸熱水管3を介して追い焚き側吸熱水管3を循環
する浴槽側の循環水に吸熱されて、給湯側吸熱水管2内
の湯の沸騰が抑制されるが、浴槽湯水の追い焚きによ
り、浴槽湯温が上昇すると、給湯側吸熱水管2側から追
い焚き側吸熱水管3側への吸熱量が減少し、フィンプレ
ート4からの供給熱量が多いことから、給湯側吸熱水管
2内の湯が沸騰する場合が生じ、この沸騰現象を確実に
防止できないという問題がある。
【0022】また、給湯単独運転を行うと、一般に、給
湯運転時の方が追い焚き運転時の場合よりもバーナ5の
燃焼熱量が大きいため、滞留している追い焚き側吸熱水
管3内の湯水にバーナ燃焼の熱が急激に伝わるために、
追い焚き側吸熱水管3内の滞留水が突沸し、騒音を発生
させるという問題があった。
【0023】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、風呂単独使用時に給湯側吸
熱水管内の沸騰現象を確実に防止し、かつ、給湯の単独
使用時における追い焚き側吸熱水管内の滞留水の突沸に
よる騒音を確実に防止することが可能な一缶二水路風呂
給湯器の熱交換器を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のような手段を講じている。すなわち、
第1の発明は、上下開口の熱交換胴枠内に複数のフィン
プレートが起立状の姿勢で水平縦方向に間隔を介して配
列配置され、これらの配列配置されたフィンプレートに
は、水平横方向に配列ピッチ間隔をもって複数折り返し
状に連続的に連通させて貫通装着された上下1段以上の
給湯側吸熱水管と、同じく水平横方向に配列ピッチ間隔
をもって複数折り返し状に連続的に連通させて貫通装着
された追い焚き側吸熱水管とが設けられている一缶二水
路風呂給湯器の熱交換器において、最下段の給湯側吸熱
水管の水平横方向の配列ピッチ間隔と追い焚き側吸熱水
管の水平横方向の配列ピッチ間隔は等しく設定されて各
配列の追い焚き側吸熱水管は最下段の各給湯側吸熱水管
の上側に添わせて両者の吸熱水管間での熱交換が自在に
近接配置されており、フィンプレートにはその下端から
追い焚き側吸熱水管の水平配列領域内まで食い込む切り
欠き空間部が最下段の各給湯側給水管間に形成され、ま
た、フィンプレートには各追い焚き側吸熱水管の周囲領
域にフィンプレートから追い焚き側吸熱水管への伝熱を
抑制する遮熱スリットが設けられている構成をもって課
題を解決する手段としている。
【0025】また、第2の発明は、前記第1の発明の構
成を備えたものにおいて、切り欠き空間部の食い込み先
端は略追い焚き側吸熱水管の各中心を結ぶ水平線上位置
まで奥深く食い込んでおり、遮熱スリットは追い焚き側
吸熱水管の左右両側から上側を囲む領域に形成されてい
る構成をもって課題を解決する手段としている。
【0026】さらに、第3の発明は、前記第1又は第2
の発明の構成を備えたものにおいて、追い焚き側吸熱水
管が貫通装着するフィンプレートの水管嵌合孔の内周面
に周方向に伸びる凹部が形成され、前記水管嵌合孔に貫
通装着された追い焚き側吸熱水管とフィンプレート間に
形成される前記凹部の空間を遮熱スリットとした構成を
もって課題を解決する手段としている。
【0027】上記構成の発明において、一缶二水路風呂
給湯器の風呂単独使用時においては、バーナの燃焼によ
り、熱交換器内の追い焚き側吸熱水管の加熱が行われる
が、その際に、給湯側吸熱水管の加熱も同時に行われ
る。給湯側吸熱水管内の滞留水の熱量は、追い焚き側吸
熱水管を循環する風呂の循環水に吸熱され、給湯側吸熱
水管内の湯の上昇が抑制されるが、風呂の追い焚きが進
み、追い焚き側吸熱水管を循環する風呂側の湯の温度が
上昇すると、給湯側吸熱水管側から追い焚き側吸熱水管
に吸熱する熱量が減少し、給湯側吸熱水管の温度が上昇
するが、この発明では、バーナからの熱を最も強く受け
る最下段の各給湯側吸熱水管間に切り欠き空間部が設け
られることで、給湯側吸熱水管の周辺部におけるフィン
プレートの蓄熱面積を減らしてフィンプレートから給湯
側吸熱水管側への伝熱量を抑制することで、給湯側吸熱
水管内の滞留水の沸騰は確実に防止される。
【0028】また、給湯の単独使用に際しては、バーナ
の燃焼により追い焚き側吸熱水管内の滞留した湯水にフ
ィンプレートを通じて熱の伝達が行われるが、前記の如
く、フィンプレートにはその下端側に切り欠き空間部が
設けられることで、フィンプレートから追い焚き側吸熱
水管側に伝わる熱量を減少させ、かつ、追い焚き側吸熱
水管の周辺領域に遮熱スリットが設けられているので、
この遮熱スリットの外側領域のフィンプレート側から追
い焚き側吸熱水管への伝熱を前記遮熱スリットにより遮
断し、追い焚き側吸熱水管内の滞留水への伝熱量を抑制
することで、急激な熱が追い焚き側吸熱水管内に伝熱さ
れることはなく、これにより、給湯単独使用時において
追い焚き側吸熱水管内の滞留水に突沸現象は生ぜず、こ
の突沸による騒音の発生を効果的に防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づき説明する。なお、以下の各実施形態例の熱交換
器は前記図7に示すような一缶二水路風呂給湯器に使用
されるものである。また、各実施形態例の熱交換器の概
観構成は図6に示した従来例と同様であり、これら従来
例と同一の名称部分には同一符号を付し、その重複説明
は省略する。
【0030】図1には本発明に係る熱交換器の第1実施
形態例の要部構成が示されている。この実施形態例が従
来例と異なる特徴的なことは、熱交換胴枠31の水平縦
方向に配列配置される複数のフィンプレート4を特有な
構成としたものであり、それ以外の構成は従来例と同様
である。図1において、フィンプレート4の下方部には
水平横方向(フィンプレート4の横幅方向)に等ピッチ
間隔で給湯側水管嵌合孔32が配列形成され、その上側
に給湯側水管嵌合孔32の配列ピッチ間隔と同じ間隔で
追い焚き側水管嵌合孔33が同様に水平横方向に配列形
成され、各給湯側水管嵌合孔32の上側と対応する各追
い焚き側水管嵌合孔33の下側は接触状態となってお
り、各給湯側水管嵌合孔32に貫通装着されて成る給湯
側吸熱水管2の上側と各追い焚き側水管嵌合孔33に貫
通装着されて成る各追い焚き側吸熱水管3の下側は接触
状態となって、給湯側吸熱水管2側と追い焚き側吸熱水
管3側との熱交換が自在となっている。
【0031】この実施形態例におけるフィンプレート4
の特徴的な構成は、フィンプレート4の下方部側に切り
欠き空間部34を設けたことと、追い焚き側吸熱水管3
の周辺領域に遮熱スリット35を設けたことである。切
り欠き空間部34は各給湯側水管嵌合孔32間に設けら
れており、この切り欠き空間部34はフィンプレート4
の下端側から追い焚き側吸熱水管3の配列領域のAゾー
ンに切り込みの先端側が食い込む位置まで奥深く切り欠
く形態で設けられており、この図1の例は、切り欠き空
間部34の食い込み先端は、水平横方向に配列配置され
て成る各追い焚き側水管嵌合孔の中心線を結ぶ領域まで
奥深く切り込み形成されている。
【0032】前記遮熱スリット35は各追い焚き側水管
嵌合孔33の左右両側から上側領域に設けられ、図1の
例では、各追い焚き側水管嵌合孔33の左右斜め上側の
両肩部領域にハ字形状の形態で設けられている。
【0033】なお、各給湯側吸熱水管2の接続形態およ
び各追い焚き側吸熱水管3の接続形態は従来例と同様で
あり、各給湯側吸熱水管2の直列接続体の入側は給水管
11に接続され、出側は給湯管14に接続される。同様
に、各追い焚き側吸熱水管3の直列接続体の入側は追い
焚き循環通路23の管路16に接続され、出側は往管2
2に接続される。
【0034】この第1実施形態例においては、一缶二水
路風呂給湯器を風呂単独使用したときに、フィンプレー
ト4の下方部に切り欠き空間部34が形成されること
で、フィンプレートから給湯側吸熱水管2に伝わる熱量
を小さくすることができ、しかも、給湯側吸熱水管2と
追い焚き側吸熱水管3を接触させているので、給湯側吸
熱水管2内の滞留水の熱は追い焚き側吸熱水管3を循環
する風呂側(浴槽側)の循環湯水に吸熱されることで、
給湯側吸熱水管2内の滞留水の沸騰を確実に防止するこ
とが可能となる。
【0035】この場合、追い焚きにより風呂温度が上昇
して沸き上がり温度に近くなったときにおいても、前記
遮熱スリット35の伝熱抑制効果によってフィンプレー
ト4から追い焚き側吸熱水管3を通る湯水に多量の熱が
伝わって追い焚き側吸熱水管3を通る湯が異常高温にな
ることを防止でき、これにより、給湯側吸熱水管2側か
ら追い焚き側吸熱水管3側への吸熱量の大幅な低下を防
止でき、給湯側吸熱水管2内の滞留水の沸騰防止を図る
上で大きな効果を発揮するものである。
【0036】また、一缶二水路風呂給湯器を給湯単独使
用させた場合には、前記の如く、切り欠き空間部34が
追い焚き側吸熱水管3の配列領域(Aゾーン)まで深く
切り込んで形成されているので、フィンプレート4の蓄
熱面積を小さくすることで、フィンプレート4の蓄熱量
を小さくすることができ、これにより、フィンプレート
4から追い焚き側吸熱水管3側への熱の伝達量を小さく
できることとなり、さらに加えて、追い焚き側吸熱水管
3の周辺領域には前記遮熱スリット35が設けられるこ
とで、フィンプレート4の上方側から追い焚き側吸熱水
管3側に伝熱する熱量を抑制することが可能となり、こ
れら、切り欠き空間部34と遮熱スリット35の伝熱量
抑制効果によって追い焚き側吸熱水管内に急激な多量の
熱が供給されて追い焚き側吸熱水管3内の滞留水が突沸
するという従来の問題を防止でき、したがって、前記突
沸現象に起因して発生する騒音を確実に防止することが
可能となる。
【0037】図2は第2実施形態例の要部構成を示すも
のである。この第2実施形態例が前記第1実施形態例と
異なることは、フィンプレート4に貫通装着する給湯側
吸熱水管2を下段と上段の2段構成としたものであり、
それ以外の構成は前記第1実施形態例と同様であり、前
記第1実施形態例と同様の効果を奏することが可能とな
る。
【0038】図3は本発明の第3実施形態例を示すもの
である。この第3実施形態例は、前記第2実施形態例と
同様に、フィンプレート4に下段と上段の2段構成で給
湯側吸熱水管2を配列形成するが、この第3実施形態例
が前記第2実施形態例と異なることは、下段の給湯側吸
熱水管2の配列位置と上段の給湯側吸熱水管2の配列位
置とを1/2ピッチ分だけ位相をずらして配列したこと
であり、それ以外の構成は前記第2実施例体例と同様で
ある。この第3実施形態例も前記第1実施形態例および
第2実施形態例と同様の効果を奏することが可能であ
る。
【0039】なお、本発明は上記各実施形態例に限定さ
れることはなく、様々な実施の形態を採り得る。例え
ば、上記各実施形態例では、遮熱スリット35を追い焚
き側吸熱水管3の左右の斜め上側にハ字形状の形態で形
成したが、例えば、図4の(a)に示すように、追い焚
き側吸熱水管3の左右両側位置から追い焚き側水管嵌合
孔33に沿ってその上側を囲む円弧形態としたものでも
よく、あるいは、図4の(b)に示すように、追い焚き
側水管嵌合孔33の略左右両側位置に該追い焚き側水管
嵌合孔33の内周面に沿って周方向に伸長する凹部36
を連続的あるいは間欠的(図4の(b)の例では間欠
的)に形成し、追い焚き側水管嵌合孔33に貫通装着さ
れた追い焚き側吸熱水管3とフィンプレート4間に形成
される前記凹部36の空間部を遮熱スリット35とした
ものでもよい。
【0040】前記図4の(a)に示す円弧状の遮熱スリ
ット35とした場合には、追い焚き側吸熱水管3の左右
両側からその上方部にかけて前記遮熱スリット35で囲
まれる広範囲でフィンプレート4の上方側から追い焚き
側吸熱水管3側への伝熱を効果的に抑制できるという効
果が得られることになる。
【0041】また、図4の(b)に示す遮熱スリット3
5の場合には、遮熱スリット35の部分では追い焚き側
吸熱水管3とフィンプレート4は非接触状態となるの
で、その部分での熱の伝熱を確実に遮断できるという効
果が得られる。
【0042】さらに、上記実施形態例では、給湯側吸熱
水管2と追い焚き側吸熱水管3を接触状態に配置して給
湯側吸熱水管2と追い焚き側吸熱水管3間の熱交換を自
在に形成したが、給湯側吸熱水管2と追い焚き側吸熱水
管3を微小隙間を介して近接配置したものでもよい。こ
の場合は、給湯側吸熱水管2と追い焚き側吸熱水管3間
の熱交換を効果的に行うために、その両者の水管2,3
の微小隙間に伝熱材料の、例えば、ろう材を充填するこ
とがより好ましい。
【0043】さらに、追い焚き側吸熱水管3は1段配列
構成としたが、これを上下の2段以上の配列構成として
もよい。
【0044】さらに、本発明の前記各実施形態例の熱交
換器は、図7に示すシステム以外の様々な他のシステム
の一缶二水路風呂給湯器に適用されるものである。
【0045】
【発明の効果】本発明は、フィンプレートの下方部に配
列された最下段の給湯側吸熱水管間に、該最下段の給湯
側吸熱水管の上側に配置される追い焚き側吸熱水管の水
平配列領域内まで奥深く食い込む切り欠き空間部が形成
され、さらに、追い焚き側吸熱水管の周囲領域に遮熱ス
リットを設けたものであるから、一缶二水路風呂給湯器
を風呂単独使用した場合においては、前記切り欠き空間
部を設けたことで、フィンプレートから給湯側吸熱水管
側への伝熱量を小さくすることができ、この伝熱量減少
効果と給湯側吸熱水管と追い焚き側吸熱水管が近接配置
されることによる給湯側吸熱水管側から追い焚き側吸熱
水管側への吸熱効果によって、給湯側吸熱水管内の滞留
水の沸騰現象を確実に防止することが可能となる。
【0046】また、一缶二水路風呂給湯器を給湯単独使
用した場合においては、前記切り欠き空間部が追い焚き
側吸熱水管の配列領域にまで食い込んで奥深く設けられ
ることで、フィンプレートの下側領域から追い焚き側吸
熱水管側への伝熱量を小さくすることができ、その上、
追い焚き側吸熱水管の周囲領域に設けられる遮熱スリッ
トによりフィンプレートの上方側から追い焚き側吸熱水
管側へ伝達される熱量を抑制できることになり、これら
切り欠き空間部および遮熱スリットの伝熱抑制効果によ
り、追い焚き側吸熱水管内の滞留水に多量の熱が伝達さ
れてその滞留水が突沸するという現象を防止でき、この
突沸に起因する騒音の発生を効果的に防止することが可
能となる。
【0047】特に、切り欠き空間部の食い込み先端を略
追い焚き側吸熱水管の各中心を結ぶ水平線上位置まで奥
深く食い込み形成する構成としたものにあっては、フィ
ンプレートの下方側から給湯側吸熱水管および追い焚き
側吸熱水管への伝熱量を小さくすることができるので、
前記追い焚き単独使用時における給湯側吸熱水管内滞留
水の沸騰防止と、給湯単独使用時における追い焚き側吸
熱水管内滞留水での突沸騒音の防止をより効果的に図る
ことができる。
【0048】さらに、追い焚き側吸熱水管とフィンプレ
ート間に形成した凹部空間を遮熱スリットとした構成に
あっては、その凹部空間領域においてフィンプレートと
追い焚き側吸熱水管とを完全に非接触状態にすることが
可能となり、これにより、その遮熱スリット部分では、
フィンプレートから追い焚き側吸熱水管への伝熱を完璧
に遮断することが可能となり、給湯単独使用時における
追い焚き側吸熱水管内滞留水の突沸騒音の発生をより確
実に防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例の要部構成の説明図で
ある。
【図2】本発明の第2実施形態例の要部構成の説明図で
ある。
【図3】本発明の第3実施形態例の要部構成の説明図で
ある。
【図4】追い焚き側吸熱水管の周囲領域に設ける遮熱ス
リットの各種形態例の説明図である。
【図5】一缶二水路風呂給湯器に使用される従来の熱交
換器の主要部構成の説明図である。
【図6】一缶二水路風呂給湯器に使用される熱交換器の
外観説明図である。
【図7】一缶二水路風呂給湯器のシステム図である。
【符号の説明】
2 給湯側吸熱水管 3 追い焚き側吸熱水管 4 フィンプレート 32 給湯側水管嵌合孔 33 追い焚き側水管嵌合孔 34 切り欠き空間部 35 遮熱スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下開口の熱交換胴枠内に複数のフィン
    プレートが起立状の姿勢で水平縦方向に間隔を介して配
    列配置され、これらの配列配置されたフィンプレートに
    は、水平横方向に配列ピッチ間隔をもって複数折り返し
    状に連続的に連通させて貫通装着された上下1段以上の
    給湯側吸熱水管と、同じく水平横方向に配列ピッチ間隔
    をもって複数折り返し状に連続的に連通させて貫通装着
    された追い焚き側吸熱水管とが設けられている一缶二水
    路風呂給湯器の熱交換器において、最下段の給湯側吸熱
    水管の水平横方向の配列ピッチ間隔と追い焚き側吸熱水
    管の水平横方向の配列ピッチ間隔は等しく設定されて各
    配列の追い焚き側吸熱水管は最下段の各給湯側吸熱水管
    の上側に添わせて両者の吸熱水管間での熱交換が自在に
    近接配置されており、フィンプレートにはその下端から
    追い焚き側吸熱水管の水平配列領域内まで食い込む切り
    欠き空間部が最下段の各給湯側給水管間に形成され、ま
    た、フィンプレートには各追い焚き側吸熱水管の周囲領
    域にフィンプレートから追い焚き側吸熱水管への伝熱を
    抑制する遮熱スリットが設けられている一缶二水路風呂
    給湯器の熱交換器。
  2. 【請求項2】 切り欠き空間部の食い込み先端は略追い
    焚き側吸熱水管の各中心を結ぶ水平線上位置まで奥深く
    食い込んでおり、遮熱スリットは追い焚き側吸熱水管の
    左右両側から上側を囲む領域に形成されている請求項1
    記載の一缶二水路風呂給湯器の熱交換器。
  3. 【請求項3】 追い焚き側吸熱水管が貫通装着するフィ
    ンプレートの水管嵌合孔の内周面に周方向に伸びる凹部
    が形成され、前記水管嵌合孔に貫通装着された追い焚き
    側吸熱水管とフィンプレート間に形成される前記凹部の
    空間を遮熱スリットとした請求項1又は請求項2記載の
    一缶二水路風呂給湯器の熱交換器。
JP35937496A 1996-10-28 1996-10-28 一缶二水路風呂給湯器の熱交換器 Pending JPH10132388A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100471354B1 (ko) * 2001-07-02 2005-03-08 린나이코리아 주식회사 열교환기
JP2006317036A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Noritz Corp 熱交換器およびこれを備えた温水装置

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