JPH10131974A - 密封型転がり軸受 - Google Patents
密封型転がり軸受Info
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- JPH10131974A JPH10131974A JP29139796A JP29139796A JPH10131974A JP H10131974 A JPH10131974 A JP H10131974A JP 29139796 A JP29139796 A JP 29139796A JP 29139796 A JP29139796 A JP 29139796A JP H10131974 A JPH10131974 A JP H10131974A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- peripheral edge
- outer peripheral
- peripheral surface
- outer ring
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7843—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
- F16C33/7853—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with one or more sealing lips to contact the inner race
- F16C33/7856—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with one or more sealing lips to contact the inner race with a single sealing lip
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/7816—Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material
- F16C33/783—Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material of the mounting region
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
Abstract
(57)【要約】
【課題】 外輪５に対してシールリング９ａが回転する
事を防止し、この回転に伴う騒音の発生やシール性の低
下を防止する。 【解決手段】 シールリング９ａを構成するシール材１
４ａの外周縁部を、外輪５の端部内周面に形成した係止
溝８ａに係止する。この係止溝８ａを構成する突条部１
１の一部に切り欠き部１５を設ける。又、上記シールリ
ング９ａを構成する補強板１３ａの外周縁部に、上記突
条部１１に向け折れ曲がった外周縁折り曲げ部２０を形
成する。上記シール材１４ａの一部と上記切り欠き部１
５との係合に基づき、上記外輪５に対してシールリング
９ａが回転する事を防止する。
事を防止し、この回転に伴う騒音の発生やシール性の低
下を防止する。 【解決手段】 シールリング９ａを構成するシール材１
４ａの外周縁部を、外輪５の端部内周面に形成した係止
溝８ａに係止する。この係止溝８ａを構成する突条部１
１の一部に切り欠き部１５を設ける。又、上記シールリ
ング９ａを構成する補強板１３ａの外周縁部に、上記突
条部１１に向け折れ曲がった外周縁折り曲げ部２０を形
成する。上記シール材１４ａの一部と上記切り欠き部１
５との係合に基づき、上記外輪５に対してシールリング
９ａが回転する事を防止する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明に係る密封型転がり
軸受は、例えば、コンプレッサ、オルタネータの如き自
動車用補機の回転支持部分に組み込んで、これら補機の
回転軸を回転自在に支持する。
軸受は、例えば、コンプレッサ、オルタネータの如き自
動車用補機の回転支持部分に組み込んで、これら補機の
回転軸を回転自在に支持する。
【０００２】
【従来の技術】従来から、自動車用補機の回転軸を支持
する為に、図４に示す様な転がり軸受１を、広く使用し
ている。この転がり軸受１は、外周面に内輪軌道２を有
する内輪３と、内周面に外輪軌道４を有する外輪５と、
上記内輪軌道２と外輪軌道４との間に転動自在に設けた
複数の転動体６とを備える。この複数の転動体６は、保
持器７によって、転動自在に保持している。
する為に、図４に示す様な転がり軸受１を、広く使用し
ている。この転がり軸受１は、外周面に内輪軌道２を有
する内輪３と、内周面に外輪軌道４を有する外輪５と、
上記内輪軌道２と外輪軌道４との間に転動自在に設けた
複数の転動体６とを備える。この複数の転動体６は、保
持器７によって、転動自在に保持している。
【０００３】又、上記外輪５の軸方向（図４の左右方
向）両端部内周面にはそれぞれ係止溝８、８を形成して
おり、これら各係止溝８、８に、それぞれシールリング
９、９の外周縁部を係止している。上記各係止溝８、８
はそれぞれ、上記外輪５の軸方向中央寄りの段部１０、
１０と、この外輪５の軸方向端部側に、直径方向内方に
突出する状態で形成した突条部１１、１１との間に設け
ている。一方、それぞれ円輪状に形成した、上記各シー
ルリング９、９の内周縁部は、上記内輪２の軸方向両端
部外周面に、その全周に亙って形成した凹溝１２、１２
内に進入している。この様なシールリング９、９の存在
により、上記転動体６設置部分に存在するグリースが外
部に漏洩する事を防止している。
向）両端部内周面にはそれぞれ係止溝８、８を形成して
おり、これら各係止溝８、８に、それぞれシールリング
９、９の外周縁部を係止している。上記各係止溝８、８
はそれぞれ、上記外輪５の軸方向中央寄りの段部１０、
１０と、この外輪５の軸方向端部側に、直径方向内方に
突出する状態で形成した突条部１１、１１との間に設け
ている。一方、それぞれ円輪状に形成した、上記各シー
ルリング９、９の内周縁部は、上記内輪２の軸方向両端
部外周面に、その全周に亙って形成した凹溝１２、１２
内に進入している。この様なシールリング９、９の存在
により、上記転動体６設置部分に存在するグリースが外
部に漏洩する事を防止している。
【０００４】上記各シールリング９、９は、図５に詳示
する様に、金属製の補強板１３と、ゴム、エラストマー
等の弾性材製のシール材１４とから成る。このシール材
１４は、外周側（図５の上側）と内周側（図５の下側）
との両端部で、上記補強板１３よりも直径方向（図５の
上下方向）に突出している。そして、上記シール材１４
の外周縁部を上記係止溝８、８に嵌合させ、内周縁部を
上記凹溝１２、１２内に進入させている。この内周縁部
は、上記各凹溝１２、１２の内面に摺接させる場合もあ
る。
する様に、金属製の補強板１３と、ゴム、エラストマー
等の弾性材製のシール材１４とから成る。このシール材
１４は、外周側（図５の上側）と内周側（図５の下側）
との両端部で、上記補強板１３よりも直径方向（図５の
上下方向）に突出している。そして、上記シール材１４
の外周縁部を上記係止溝８、８に嵌合させ、内周縁部を
上記凹溝１２、１２内に進入させている。この内周縁部
は、上記各凹溝１２、１２の内面に摺接させる場合もあ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従来の密封型転がり軸
受の場合、シールリング９、９が外輪５に対して回転す
るのを防止する為の力は、シール材１４、１４の外周縁
部外面と係止溝８、８の内面との間の摩擦力のみによっ
て得ていた。そして、この摩擦力は、上記シール材１
４、１４の外周縁部を上記各係止溝８、８内に係止する
際に、これら各シール材１４、１４の外周縁部を弾性的
に圧縮する事により発生させていた。
受の場合、シールリング９、９が外輪５に対して回転す
るのを防止する為の力は、シール材１４、１４の外周縁
部外面と係止溝８、８の内面との間の摩擦力のみによっ
て得ていた。そして、この摩擦力は、上記シール材１
４、１４の外周縁部を上記各係止溝８、８内に係止する
際に、これら各シール材１４、１４の外周縁部を弾性的
に圧縮する事により発生させていた。
【０００６】一方、自動車用補機の回転軸を支持する為
の密封型転がり軸受の場合、使用時に、エンジンが発す
る熱により、相当の高温に曝らされる場合がある。この
結果、上記シール材１４、１４を構成する弾性材が変質
し、上記摩擦力を確保できない場合が生じる。例えば、
上記弾性材がニトリルブタジエンゴム（ＮＢＲ）である
場合には、温度上昇に伴って上記シール材１４、１４が
収縮（体積が減少）したり永久変形したりする。この結
果、上記各係止溝８、８に対する上記各シール材１４、
１４の外周縁部の締め代が減少し、上記摩擦力が低下し
て、上記各係止溝８、８の内側で上記各シール材１４、
１４が回転し易くなる。
の密封型転がり軸受の場合、使用時に、エンジンが発す
る熱により、相当の高温に曝らされる場合がある。この
結果、上記シール材１４、１４を構成する弾性材が変質
し、上記摩擦力を確保できない場合が生じる。例えば、
上記弾性材がニトリルブタジエンゴム（ＮＢＲ）である
場合には、温度上昇に伴って上記シール材１４、１４が
収縮（体積が減少）したり永久変形したりする。この結
果、上記各係止溝８、８に対する上記各シール材１４、
１４の外周縁部の締め代が減少し、上記摩擦力が低下し
て、上記各係止溝８、８の内側で上記各シール材１４、
１４が回転し易くなる。
【０００７】この様に締め代が減少し、上記各シール材
１４、１４が回転し易くなると、これら各シール材１
４、１４を組み込んだシールリング９、９の連れ回り
（内輪３の回転に伴ってシールリング９、９が回転する
事）が発生し易くなる。そして、この連れ回りが発生し
た場合には、外部から転がり軸受に伝わる振動等に励起
されて、上記各シールリング９、９が、鳴き音と呼ばれ
る騒音を発生する。又、これら各シールリング９、９に
よる密封性を悪化させて、転がり軸受１の寿命を低下さ
せる。
１４、１４が回転し易くなると、これら各シール材１
４、１４を組み込んだシールリング９、９の連れ回り
（内輪３の回転に伴ってシールリング９、９が回転する
事）が発生し易くなる。そして、この連れ回りが発生し
た場合には、外部から転がり軸受に伝わる振動等に励起
されて、上記各シールリング９、９が、鳴き音と呼ばれ
る騒音を発生する。又、これら各シールリング９、９に
よる密封性を悪化させて、転がり軸受１の寿命を低下さ
せる。
【０００８】特に、近年は、転がり軸受１の寿命延長、
信頼性の向上等を目的として、シール材１４、１４とし
てゴムを使用する場合が増えており、ゴム製のシール材
１４、１４を使用したシールリング９、９の連れ回り防
止の要求が増している。本発明の密封型転がり軸受は、
この様な事情に鑑みて発明したものである。
信頼性の向上等を目的として、シール材１４、１４とし
てゴムを使用する場合が増えており、ゴム製のシール材
１４、１４を使用したシールリング９、９の連れ回り防
止の要求が増している。本発明の密封型転がり軸受は、
この様な事情に鑑みて発明したものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の密封型転がり軸
受は、前述した従来の密封型転がり軸受と同様、外周面
に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する
外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設
けた複数の転動体と、少なくとも上記内輪の軸方向一端
部外周面と上記外輪の一端部内周面との間に設けてこれ
ら両周面同士の間を塞ぐ、円輪状のシールリングとを備
える。そして、このシールリングは、金属製で円輪状の
補強板と、この補強板により補強した弾性材製のシール
材とから成り、このシール材の外周縁部で上記補強板の
外周縁よりも直径方向外方に突出した部分を上記外輪の
端部内周面に形成した係止溝に係止する事により、上記
外輪の端部内周面に支持している。又、上記係止溝は、
この外輪の軸方向中央寄りの段部と、この外輪の軸方向
端部側に、直径方向内方に突出する状態で形成した突条
部との間に設けている。
受は、前述した従来の密封型転がり軸受と同様、外周面
に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する
外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設
けた複数の転動体と、少なくとも上記内輪の軸方向一端
部外周面と上記外輪の一端部内周面との間に設けてこれ
ら両周面同士の間を塞ぐ、円輪状のシールリングとを備
える。そして、このシールリングは、金属製で円輪状の
補強板と、この補強板により補強した弾性材製のシール
材とから成り、このシール材の外周縁部で上記補強板の
外周縁よりも直径方向外方に突出した部分を上記外輪の
端部内周面に形成した係止溝に係止する事により、上記
外輪の端部内周面に支持している。又、上記係止溝は、
この外輪の軸方向中央寄りの段部と、この外輪の軸方向
端部側に、直径方向内方に突出する状態で形成した突条
部との間に設けている。
【００１０】特に、本発明の密封型転がり軸受に於いて
は、上記突条部の円周方向少なくとも１個所には、当該
部分で上記係止溝の幅寸法を広くする凹部若しくは切り
欠き部を設けている。又、上記補強板の外周縁部は、上
記突条部に向け折れ曲がっている。そして、上記シール
材の一部で上記凹部若しくは切り欠き部に対向する部分
は、自身の弾性と上記補強板の外周縁部による押し付け
力とにより、この凹部若しくは切り欠き部に係合して、
上記外輪に対する上記シールリングの回転防止を図って
いる。
は、上記突条部の円周方向少なくとも１個所には、当該
部分で上記係止溝の幅寸法を広くする凹部若しくは切り
欠き部を設けている。又、上記補強板の外周縁部は、上
記突条部に向け折れ曲がっている。そして、上記シール
材の一部で上記凹部若しくは切り欠き部に対向する部分
は、自身の弾性と上記補強板の外周縁部による押し付け
力とにより、この凹部若しくは切り欠き部に係合して、
上記外輪に対する上記シールリングの回転防止を図って
いる。
【００１１】
【作用】上述の様に構成される本発明の密封型転がり軸
受の場合には、シールリングが外輪に対して回転するの
を防止する為の力は、シール材の外周縁部外面と係止溝
の内面との間の摩擦力だけでなく、このシール材の一部
と凹部若しくは切り欠き部との係合力も加わる。従っ
て、上記シールリングが外輪に対し回転する事を有効に
防止できて、このシールリングの回転に起因する騒音の
発生や寿命の低下を防止できる。
受の場合には、シールリングが外輪に対して回転するの
を防止する為の力は、シール材の外周縁部外面と係止溝
の内面との間の摩擦力だけでなく、このシール材の一部
と凹部若しくは切り欠き部との係合力も加わる。従っ
て、上記シールリングが外輪に対し回転する事を有効に
防止できて、このシールリングの回転に起因する騒音の
発生や寿命の低下を防止できる。
【００１２】
【発明の実施の形態】図１〜３は、本発明の実施の形態
の１例を示している。尚、本発明の特徴は、シールリン
グ９ａ、９ａの外周縁部と、外輪５の軸方向（図１の左
右方向）両端部内周面に形成した係止溝８ａ、８ａとの
係合構造を工夫する事により、これら各シールリング９
ａ、９ａが外輪５に対し回転する事を防止する点にあ
る。転がり軸受１自体の構造は、前述の図４に示した従
来構造と同様であるから、同等部分に就いては同一符号
を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、
本発明の特徴部分を中心に説明する。尚、保持器７の形
状の相違は、本発明の要旨とは全く関係がない。
の１例を示している。尚、本発明の特徴は、シールリン
グ９ａ、９ａの外周縁部と、外輪５の軸方向（図１の左
右方向）両端部内周面に形成した係止溝８ａ、８ａとの
係合構造を工夫する事により、これら各シールリング９
ａ、９ａが外輪５に対し回転する事を防止する点にあ
る。転がり軸受１自体の構造は、前述の図４に示した従
来構造と同様であるから、同等部分に就いては同一符号
を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、
本発明の特徴部分を中心に説明する。尚、保持器７の形
状の相違は、本発明の要旨とは全く関係がない。
【００１３】上記各係止溝８ａ、８ａの片側を仕切る突
条部１１、１１には、円周方向１乃至複数個所に、切り
欠き部１５を形成している。従って上記各係止溝８ａ、
８ａの幅寸法は、この切り欠き部１５を形成した部分で
広くなっている。又、上記各シールリング９ａ、９ａを
構成する補強板１３ａ、１３ａの外周縁部は、上記突条
部１１、１１に向け折れ曲がっている。即ち、これら各
補強板１３ａ、１３ａは、全体を円輪状に形成してお
り、直径方向中間部に主平板部１６を有する。この主平
板部１６の内周縁部は、上記転がり軸受１の軸方向内側
に向け斜めに折り曲げて、内径側傾斜部１７としてい
る。又、上記主平板部１６の外周縁部は、やはり上記転
がり軸受１の軸方向内側に向け斜めに折り曲げて、外径
側傾斜部１８としている。そして、この外径側傾斜部１
８の外周縁部を直径方向外方に向け、上記主平板部１６
とほぼ平行になるまで折り曲げて曲面部若しくは平坦部
とし、外径側平板部１９としている。更に、この外径側
平板部１９の外周縁部を上記転がり軸受１の軸方向外側
に、即ち上記突条部１１に向け斜めに折り曲げて、外周
縁折り曲げ部２０としている。
条部１１、１１には、円周方向１乃至複数個所に、切り
欠き部１５を形成している。従って上記各係止溝８ａ、
８ａの幅寸法は、この切り欠き部１５を形成した部分で
広くなっている。又、上記各シールリング９ａ、９ａを
構成する補強板１３ａ、１３ａの外周縁部は、上記突条
部１１、１１に向け折れ曲がっている。即ち、これら各
補強板１３ａ、１３ａは、全体を円輪状に形成してお
り、直径方向中間部に主平板部１６を有する。この主平
板部１６の内周縁部は、上記転がり軸受１の軸方向内側
に向け斜めに折り曲げて、内径側傾斜部１７としてい
る。又、上記主平板部１６の外周縁部は、やはり上記転
がり軸受１の軸方向内側に向け斜めに折り曲げて、外径
側傾斜部１８としている。そして、この外径側傾斜部１
８の外周縁部を直径方向外方に向け、上記主平板部１６
とほぼ平行になるまで折り曲げて曲面部若しくは平坦部
とし、外径側平板部１９としている。更に、この外径側
平板部１９の外周縁部を上記転がり軸受１の軸方向外側
に、即ち上記突条部１１に向け斜めに折り曲げて、外周
縁折り曲げ部２０としている。
【００１４】上述の様に構成される補強板１３ａ、１３
ａと共に上記各シールリング９ａ、９ａを構成するシー
ル材１４ａ、１４ａは、この補強板１３ａ、１３ａを、
上記主平板部１６の内側面（転がり軸受の軸方向中央に
対向する面）を除き包埋している。そして、このシール
材１４ａ、１４ａの内周縁部に形成したシールリップ２
１を、内輪３の端部外周面に形成した凹溝１２、１２の
内側面に摺接させている。
ａと共に上記各シールリング９ａ、９ａを構成するシー
ル材１４ａ、１４ａは、この補強板１３ａ、１３ａを、
上記主平板部１６の内側面（転がり軸受の軸方向中央に
対向する面）を除き包埋している。そして、このシール
材１４ａ、１４ａの内周縁部に形成したシールリップ２
１を、内輪３の端部外周面に形成した凹溝１２、１２の
内側面に摺接させている。
【００１５】一方、上記シール材１４ａ、１４ａの外周
縁部で上記外周縁折り曲げ部２０を包埋した部分の、自
由状態での厚さ寸法Ｔ14a は、上記係止溝８ａ、８ａの
うち、このシール材１４ａ、１４ａが係合する部分の幅
寸法Ｗ8aよりも少し大きく（Ｔ14a ＞Ｗ8a）している。
従って、上記シールリング９ａ、９ａの外周縁部を上記
係止溝８ａ、８ａに係合させた状態では、上記シール材
１４ａ、１４ａの外周縁部が厚さ方向（図１、２の左右
方向）に弾性的に圧縮される。そして、この弾性圧縮に
基づいて上記シール材１４ａ、１４ａの外周縁部の両側
面が、上記係止溝８ａ、８ａの内側面に弾性的に押し付
けられる。上記シールリング９ａ、９ａは、この押し付
けに基づいて上記シール材１４ａ、１４ａの外周縁部の
両側面と上記係止溝８ａ、８ａの内側面との間に作用す
る摩擦力より、前記外輪５に対する回り止めを図られ
る。
縁部で上記外周縁折り曲げ部２０を包埋した部分の、自
由状態での厚さ寸法Ｔ14a は、上記係止溝８ａ、８ａの
うち、このシール材１４ａ、１４ａが係合する部分の幅
寸法Ｗ8aよりも少し大きく（Ｔ14a ＞Ｗ8a）している。
従って、上記シールリング９ａ、９ａの外周縁部を上記
係止溝８ａ、８ａに係合させた状態では、上記シール材
１４ａ、１４ａの外周縁部が厚さ方向（図１、２の左右
方向）に弾性的に圧縮される。そして、この弾性圧縮に
基づいて上記シール材１４ａ、１４ａの外周縁部の両側
面が、上記係止溝８ａ、８ａの内側面に弾性的に押し付
けられる。上記シールリング９ａ、９ａは、この押し付
けに基づいて上記シール材１４ａ、１４ａの外周縁部の
両側面と上記係止溝８ａ、８ａの内側面との間に作用す
る摩擦力より、前記外輪５に対する回り止めを図られ
る。
【００１６】更に、本発明の密封型転がり軸受の場合に
は、上記外周縁折り曲げ部２０を包埋した上記シール材
１４ａ、１４ａの外周縁部の一部で、上記切り欠き部１
５に対向する部分が、シール材１４ａ、１４ａ自身の弾
性と、前記補強板１３ａ、１３ａの外周縁部に形成した
外周縁折り曲げ部２０による押し付け力とにより、この
切り欠き部１５に係合する。即ち、この切り欠き部１５
内に上記シール材１４ａ、１４ａの一部が入り込む事に
より、このシール材１４ａ、１４ａと上記係止溝８ａ、
８ａとが凹凸係合する。そして、上記摩擦力に基づく制
止力とこの凹凸係合に基づく制止力とにより、上記外輪
５に対する上記シールリング９ａ、９ａの回転防止を図
る。
は、上記外周縁折り曲げ部２０を包埋した上記シール材
１４ａ、１４ａの外周縁部の一部で、上記切り欠き部１
５に対向する部分が、シール材１４ａ、１４ａ自身の弾
性と、前記補強板１３ａ、１３ａの外周縁部に形成した
外周縁折り曲げ部２０による押し付け力とにより、この
切り欠き部１５に係合する。即ち、この切り欠き部１５
内に上記シール材１４ａ、１４ａの一部が入り込む事に
より、このシール材１４ａ、１４ａと上記係止溝８ａ、
８ａとが凹凸係合する。そして、上記摩擦力に基づく制
止力とこの凹凸係合に基づく制止力とにより、上記外輪
５に対する上記シールリング９ａ、９ａの回転防止を図
る。
【００１７】上述の様に本発明の密封型転がり軸受の場
合には、上記各シールリング９ａ、９ａが上記外輪５に
対して回転するのを防止する為の力は、シール材１４
ａ、１４ａの外周縁部外面と係止溝８ａ、８ａの内面と
の間の摩擦力だけでなく、このシール材１４ａ、１４ａ
の一部と切り欠き部１５との係合力も加わる。この係合
力は、機械的な凹凸係合に基づくもので、比較的大きな
力となる。従って、上記シールリング９ａ、９ａが外輪
５に対し回転する事を有効に防止できて、このシールリ
ング９ａ、９ａの回転に起因する騒音の発生や寿命の低
下を防止できる。尚、図示は省略したが、前記突条部１
１、１１に切り欠き部１５を形成するのに代えて（或は
切り欠き部１５を形成すると共に）、上記係止溝８ａ、
８ａの一部内側面に凹部を形成し、この凹部を形成した
部分で上記係止溝８ａ、８ａの幅寸法を広くしても、同
様の効果を得られる。要は、この係止溝８ａ、８ａの幅
寸法を、円周方向の一部で広くすれば、上記シールリン
グ９ａ、９ａの回転防止を有効に図れる。
合には、上記各シールリング９ａ、９ａが上記外輪５に
対して回転するのを防止する為の力は、シール材１４
ａ、１４ａの外周縁部外面と係止溝８ａ、８ａの内面と
の間の摩擦力だけでなく、このシール材１４ａ、１４ａ
の一部と切り欠き部１５との係合力も加わる。この係合
力は、機械的な凹凸係合に基づくもので、比較的大きな
力となる。従って、上記シールリング９ａ、９ａが外輪
５に対し回転する事を有効に防止できて、このシールリ
ング９ａ、９ａの回転に起因する騒音の発生や寿命の低
下を防止できる。尚、図示は省略したが、前記突条部１
１、１１に切り欠き部１５を形成するのに代えて（或は
切り欠き部１５を形成すると共に）、上記係止溝８ａ、
８ａの一部内側面に凹部を形成し、この凹部を形成した
部分で上記係止溝８ａ、８ａの幅寸法を広くしても、同
様の効果を得られる。要は、この係止溝８ａ、８ａの幅
寸法を、円周方向の一部で広くすれば、上記シールリン
グ９ａ、９ａの回転防止を有効に図れる。
【００１８】
【実施例】以下、本発明の効果を確認する為に行なった
実験に就いて説明する。実験は、図２〜３に示す様な切
り欠き部１５の有無、並びに補強板１３、１３ａの形状
が、シールリング９、９ａを外輪５に対し回転させる為
に要するトルクの大きさ（単位はkg・cm ）に及ぼす影響
を測定する事で行なった。この結果を、次の表１に記載
した。尚、実験には、図１、４に示す様な深溝型で、外
径が３５mm、内径が１５mm、幅が１１mm、の単列深溝型
玉軸受（呼び番号：６２０２）を使用した。又、試料
は、本発明の実施例に属するもので、図１、２に示す様
な補強板１３ａと切り欠き部１５とを備える。又、試料
は、比較例に属するもので、図１、２に示す様な補強
板１３ａを備えるが、切り欠き部１５は備えない。更
に、試料は、比較例に属するもので、図４、５に示す
様な補強板１３を備え、切り欠き部１５は備えない。
又、何れの試料に就いても、シール材１４、１４ａはＮ
ＢＲにより造り、上記玉軸受に組み付け後、１５０℃の
温度で７０時間放置した。
実験に就いて説明する。実験は、図２〜３に示す様な切
り欠き部１５の有無、並びに補強板１３、１３ａの形状
が、シールリング９、９ａを外輪５に対し回転させる為
に要するトルクの大きさ（単位はkg・cm ）に及ぼす影響
を測定する事で行なった。この結果を、次の表１に記載
した。尚、実験には、図１、４に示す様な深溝型で、外
径が３５mm、内径が１５mm、幅が１１mm、の単列深溝型
玉軸受（呼び番号：６２０２）を使用した。又、試料
は、本発明の実施例に属するもので、図１、２に示す様
な補強板１３ａと切り欠き部１５とを備える。又、試料
は、比較例に属するもので、図１、２に示す様な補強
板１３ａを備えるが、切り欠き部１５は備えない。更
に、試料は、比較例に属するもので、図４、５に示す
様な補強板１３を備え、切り欠き部１５は備えない。
又、何れの試料に就いても、シール材１４、１４ａはＮ
ＢＲにより造り、上記玉軸受に組み付け後、１５０℃の
温度で７０時間放置した。
【００１９】
【表１】
【００２０】実験結果を示す上記表１の記載から明らか
な通り、本発明の密封型転がり軸受によれば、シール材
としてＮＢＲ等、高温で収縮したり永久変形したりする
弾性材を使用した場合でも、外輪に対してシールリング
が回転する事を有効に防止できる。特に、凹凸状に永久
変形する場合は、凹凸係合に基づく係止力が強くなり、
この効果が大きい。
な通り、本発明の密封型転がり軸受によれば、シール材
としてＮＢＲ等、高温で収縮したり永久変形したりする
弾性材を使用した場合でも、外輪に対してシールリング
が回転する事を有効に防止できる。特に、凹凸状に永久
変形する場合は、凹凸係合に基づく係止力が強くなり、
この効果が大きい。
【００２１】
【発明の効果】本発明の密封型転がり軸受は、以上に述
べた通り構成され作用するが、シールリングが外輪に対
し回転する事を有効に防止できる為、このシールリング
の回転に起因する騒音の発生や寿命の低下を防止でき
る。
べた通り構成され作用するが、シールリングが外輪に対
し回転する事を有効に防止できる為、このシールリング
の回転に起因する騒音の発生や寿命の低下を防止でき
る。
【図１】本発明の実施の形態の１例を示す部分断面図。
【図２】図１のＡ部拡大図。
【図３】図２のＢ矢視図。
【図４】従来の密封型転がり軸受の１例を示す部分断面
図。
図。
【図５】従来の密封型転がり軸受に組み込んでいるシー
ルリングの拡大断面図。
ルリングの拡大断面図。
１ 転がり軸受 ２ 内輪軌道 ３ 内輪 ４ 外輪軌道 ５ 外輪 ６ 転動体 ７ 保持器 ８、８ａ 係止溝 ９、９ａ シールリング １０ 段部 １１ 突条部 １２ 凹溝 １３、１３ａ 補強板 １４、１４ａ シール材 １５ 切り欠き部 １６ 主平板部 １７ 内径側傾斜部 １８ 外径側傾斜部 １９ 外径側平板部 ２０ 外周縁折り曲げ部 ２１ シールリップ
Claims (1)
- 【請求項１】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道
との間に転動自在に設けた複数の転動体と、少なくとも
上記内輪の軸方向一端部外周面と上記外輪の一端部内周
面との間に設けてこれら両周面同士の間を塞ぐ、円輪状
のシールリングとを備え、このシールリングは、金属製
で円輪状の補強板と、この補強板により補強した弾性材
製のシール材とから成り、このシール材の外周縁部で上
記補強板の外周縁よりも直径方向外方に突出した部分を
上記外輪の端部内周面に形成した係止溝に係止する事に
より、上記外輪の端部内周面に支持しており、上記係止
溝は、この外輪の軸方向中央寄りの段部と、この外輪の
軸方向端部側に、直径方向内方に突出する状態で形成し
た突条部との間に設けたものである密封型転がり軸受に
於いて、上記突条部の円周方向少なくとも１個所には、
当該部分で上記係止溝の幅寸法を広くする凹部若しくは
切り欠き部を設けており、上記補強板の外周縁部は、上
記突条部に向け折れ曲がっており、上記シール材の一部
で上記凹部若しくは切り欠き部に対向する部分は、自身
の弾性と上記補強板の外周縁部による押し付け力とによ
り、この凹部若しくは切り欠き部に係合して、上記外輪
に対する上記シールリングの回転防止を図っている事を
特徴とする密封型転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29139796A JPH10131974A (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 密封型転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29139796A JPH10131974A (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 密封型転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10131974A true JPH10131974A (ja) | 1998-05-22 |
Family
ID=17768379
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29139796A Pending JPH10131974A (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 密封型転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10131974A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002040037A (ja) * | 2000-07-26 | 2002-02-06 | Ntn Corp | 回転センサ付軸受およびモータ |
| JP2007064307A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Ntn Corp | 芯金無しシールおよび転がり軸受 |
| JP2013145023A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Ntn Corp | 転がり軸受 |
-
1996
- 1996-11-01 JP JP29139796A patent/JPH10131974A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002040037A (ja) * | 2000-07-26 | 2002-02-06 | Ntn Corp | 回転センサ付軸受およびモータ |
| JP2007064307A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Ntn Corp | 芯金無しシールおよび転がり軸受 |
| JP2013145023A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Ntn Corp | 転がり軸受 |
| WO2013108672A1 (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Ntn株式会社 | 転がり軸受 |
| CN104040201A (zh) * | 2012-01-16 | 2014-09-10 | Ntn株式会社 | 滚动轴承 |
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