JPH1013185A - 弾性表面波共振子 - Google Patents

弾性表面波共振子

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JPH1013185A
JPH1013185A JP16499896A JP16499896A JPH1013185A JP H1013185 A JPH1013185 A JP H1013185A JP 16499896 A JP16499896 A JP 16499896A JP 16499896 A JP16499896 A JP 16499896A JP H1013185 A JPH1013185 A JP H1013185A
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surface acoustic
acoustic wave
wave resonator
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Michiaki Takagi
道明 高木
勝己 ▲高▼山
Katsumi Takayama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、弾性表面波共振子において、縦イ
ンハーモニックモードによるスプリアス共振を抑圧する
手段を提供する。 【解決手段】 いわゆるエネルギー閉込型1ポートSA
W共振子においては、縦インハーモニックモードの存在
が知られている。この縦インハモーニックモードの変位
関数相互間に直交性が存在することを立証した後、すだ
れ状電極について、主振である縦基本波モードの変位関
数ψ0(X)に比例した電極指交差幅の重み付けを行う
ことにより、前記高次縦インハーモニックモード群全て
を抑圧してスプリアスの無いSAW共振子を実現したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波を用いた
弾性表面波共振子(以下、SAW(Surface Acoustic
Wave)共振子と略す)において、高次縦インハーモニ
ックモードによる不要共振(スプリアスとも呼ぶ)を選
択的に抑圧したSAW共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のSAW共振子のスプリアス抑圧法
に関して、弾性表面波の伝搬方向に直交する幅方向に定
在する高次横インハーモニックモードについては、特開
昭58−47317号公報に開示されている。
【0003】高次縦インハーモニックモードに関し、2
ポートSAW共振子については、特公平7−14133
号公報等に記載されている。
【0004】本発明の対象である1ポートSAW共振子
の高次縦インハーモニックモードの抑圧に関しては、前
記すだれ状電極(以下略してIDT(Interdigital Tr
ansducer)と称す。)の電極指対数を少なく設定する方
法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では、全てのスプリアスを抑圧することは不可能であ
る。従って、発振器に組み込んだ際に、前記スプリアス
との結合による周波数ジャンプが原因による通信不良を
来すという課題があった。
【0006】さらに、1ポートSAW共振子において
は、前記IDTの対数を減少させると、SAW共振子の
電気的等価抵抗R1が増加して、発振回路の構成が困難
となる。ことに数百MHz帯で、電気機械結合係数の小
さい水晶基板を用いたSAW共振子においては、前記I
DT対数を多くとる必要がある。従って、前記の高次縦
モードスプリアスが無く、等価抵抗R1を発振器動作可
能水準の10Ω程度にすることが不可能であるという課
題があった。
【0007】さらにまた、共振子型フィルタにおいて、
複数の縦モードを選択的に励振した多重モードフィルタ
のスプリアスを無くすことができないという課題があっ
た。
【0008】そこで本発明はこのような問題点を解決す
るもので、その目的とするところは、スプリアスの存在
を無くして、前記周波数ジャンプがなく、等価抵抗R1
が小さく発振が容易なSAW共振子を実現することにあ
る。
【0009】さらにはSAW共振子を用いたスプリアス
のない共振子型フィルタを実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の弾性表面波共振子は、圧電体平板上に、
弾性表面波を励振するすだれ状電極と1対の反射器とか
らなる弾性表面波共振子において、該弾性表面波共振子
は、前記すだれ状電極のもつトータル反射係数Гを10
>Γ>0.8としたエネルギー閉込型であり、前記すだ
れ状電極を構成する電極指の交差幅につき、弾性表面波
の伝搬方向xに変化して、前記弾性表面波共振子の高次
縦インハーモニックモードの変位関数ψm(x)のいず
れか一つ、あるいは複数の和にほぼ比例する関数Wc
(x)により、交差幅に重み付けをしたことを特徴とす
る。
【0011】(2)(1)において、前記すだれ状電極
の交差幅を設定する関数Wc(x)が、主共振変位関数
ψ0(x)であって、三角関数の余弦関数(cos(k0
x))に比例したことを特徴とする。
【0012】(3)(1)において、前記すだれ状電極
の交差幅を設定する関数Wc(x)が、前記弾性表面波
共振子の高次縦インハーモニックモードのひとつの変位
関数ψm (m≠0)であって、三角関数の余弦関数(c
os(kmx))に比例して設定したことを特徴とす
る。
【0013】(4)(1)において、前記すだれ状電極
の交差幅を設定する関数Wc(x)が、前記弾性表面波
共振子の幅方向に関して対称であることを特徴とする。
【0014】(5)(1)において、前記すだれ状電極
の交差幅を設定する関数Wc(x)が、前記弾性表面波
共振子の主共振変位を含む高次縦インハーモニックモー
ドの2つあるいは、3つの複数の変位関数の和であっ
て、三角関数の余弦関数(cos(kmx))の和に比
例して設定したことを特徴とする。
【0015】(6)(1)において、前記圧電体平板が
水晶であることを特徴とする。
【0016】(7)(1)において、前記弾性表面波共
振子が1ポート型であることを特徴とする。
【0017】
【作用】水晶、タンタル酸リチウム、PZT、四ほう酸
リチウム等の圧電体材料から平板を切り出して、その表
面を鏡面研磨した後、レイリー型、ラム型、リーキー
型、BGS波等の弾性表面波の位相伝搬方向に対して直
交して、多数の平行導体からなる電極指を周期的に配置
したIDTを形成し、さらには、その両側に一対の反射
器を、多数のストリップ導体を平行にかつ周期的に配置
して構成し1ポート型のSAW共振子を形成する。
【0018】前記のSAW共振子において、前記IDT
を構成する際の要点として、正電極と負電極を1対とし
てM対としたときに、IDTの電極全体でのトータル反
射係数Гを次式(1)の通り定義した上で、10>Г>
0.8とすれば、振動エネルギーが共振子の中央に集中
した、いわゆるエネルギー閉込型SAW共振子(参考文
献:エネルギー閉じ込め弾性表面波共振子,信学技法U
S87−36,pp9−16(1987.9.))を実
現できることが知られている。
【0019】
【数1】
【0020】但し、ここでMは前記IDTの対数、bは
電極1本当たりの弾性表面波の反射係数、Hは前記導体
の膜厚、λは弾性表面波の波長である。
【0021】例えば、STカット水晶板でAl導体で形
成されたIDTであれば、b=0.255、H/λ=
0.03としてM=80対とすれば、図1の1ポートS
AW共振子を構成できる。このときΓ=2.448程度
となる。
【0022】こうして得られるエネルーギ閉じ込め型S
AW共振子において、弾性表面波の伝搬方向に直交し
て、前記SAW共振子の幅方向に横インハーモニックモ
ードと呼ばれる定在波が立つことが知られている。
【0023】前記横インハーモニックモードを支配する
方程式(下記の(2)式)とその固有モードが有する変
位の解析は、筆者等の文献:”常温に動的及び静的零温
度係数をもつKカット水晶SAW共振子”(第25回E
Mシンポジウム,P.79からP.80)に「3.3
横モードの共振周波数」として説明されている。
【0024】
【数2】
【0025】但し、ここでV(Y),YYは変位関数V
(Y)の二階微分の簡略記述であり、ωは角周波数、ω
0は該当する領域の素子角周波数、aは横方向の実効的
せん断剛性定数(無次元)、V(Y)は幅方向の表面波
変位の振幅、Yは表面波の波長で規格化したY座標であ
る。
【0026】筆者等は、さらに前記(2)式の方程式
が、従来は「モード結合理論」とか、「音響伝搬路の電
気的等価回路解析」で計算されてきた、縦インハーモニ
ックモードについても、定数aを変更すれば適用可能あ
ることを見いだした。
【0027】具体例でその内容を説明すると前記STカ
ットにおいては、横インハーモニックモード群は周波数
降下型のエネルギー閉じ込め型であり(a=0.033
の正値)、従って前記横インハーモニックモード群の共
振周波数は全て主共振周波数より高い側に存在するとい
う事実に対応する。
【0028】一方前記縦インハーモニックモード群は横
インハーモニックモード群に対して周波数上昇型のエネ
ルギー閉じ込め型(a=−4.4の負値)であるという
相違があるため、前記縦インハーモニックモード群の共
振周波数は主共振周波数より小さい側に順に存在すると
いう事実に対応する。
【0029】前述の相違は前記定数aの正負に対応して
いる。前記のa値は、1ポートSAW共振子の実施例
(図1参照)についての実測値である。前式(2)を縦
モードに適用するためには、a=−4.4かつ座標Yを
Xとすればよい。
【0030】さらに検討を進めた結果、エネルギー閉じ
込め型SAW共振子においては、主共振モードの周波数
ω0を含めた、縦インハーモニックモード群および横イ
ンハーモニックモード群の共振周波数の全体が次の波数
分散式(3)で近似して表されることがわかった。
【0031】
【数3】
【0032】但し、ここでΩ=ω/ω0は規格化周波
数、ax(=−4.4)は縦方向(X)の定数、γxは縦
方向の規格化波数(弾性表面波の波数k0=2π/λで
割った値)、ay(=0.033)は横方向(Y)の定
数、γyは横方向の規格化波数(弾性表面波の波数k0
2π/λで割った値)である。λは弾性表面波の波長で
ある。前記の規格化波数γx 、γyは共振子の境界条件
により決定され、各モード毎に特定の値をもつ。
【0033】式(3)によれば、SAW共振子の共振周
波数は主振周波数Ω=1以外に、多数存在することがわ
かる。それはあたかも、2枚の対向する鏡の間に1本の
ろうそくを置くが如く、無数の虚像列が発生することに
類似している。そこでこの2次元的共振周波数の増加を
防止する手段としては、縦、横インハーモニックモード
群のいずれか一方の発生を完全になくす方法、即ち抑圧
する方法があげられる。
【0034】例えば今回の本発明の如く、縦インハーモ
ニックモード群を抑圧した場合においては、式(3)
は、次式(4)のように1次元化して、その共振周波数
は単調な増加配列となり主共振から離す設計が容易とな
る。
【0035】
【数4】
【0036】つぎに、縦インハーモニックモードの抑圧
原理につき説明する。前記の式(2)において、角周波
数ω0が振動変位関数V(X)を規定している。周波数
ポテンシャルとみなせるω0は場所Xの関数ω0(X)で
あるとみなしてよいから、反射器の周波数をωr 、ID
Tの周波数をX座標方向に一定なωtとして(図2)、
方程式を解いて振動変位関数V(X)を求めると、次式
(5)の解が得られる。解は反射器領域において指数関
数、IDT領域は三角関数となる。
【0037】但し前記ωr 、ωtは、反射器のストリッ
プ導体の周期Pr 、IDTの電極指周期Pt 、表面波の速
度をVsとして、ωr=2πVs /(2Pr)、ωt=2π
s/(2Pt)で与えられる(図1参照)。
【0038】
【数5】
【0039】式(5)において、波数kf、kmは縦モー
ド群の各固有モード次数m毎に与えられ、式(3)とk
m=γxの関係がある。また、斜対称モードは、IDTで
検出される電荷の総量が正負キャンセルされるために、
通常はSAW共振子のスプリアスとならない。
【0040】そこで次に、対称モード群について得られ
るn個の変位関数解V(X)をψ0、ψ1、ψ2、・・・
ψnとして、これらモード次数mとn間の関数の直交性
(式(6))を検証した。
【0041】
【数6】
【0042】検証方法は、前記の変位関数を2つ選択し
て掛けた上、X座標に関し積分して確かめた。結果の一
例を図3から図6に示す。図3はψ0(301)とψ
1(302)の関係、図4はψ0(401)とψ2(40
2)の関係、図5はψ0(501)とψ3(502)の関
係、図6はψ1(601)とψ2(602)の関係を示
す。いずれも異なる関数間で積分値303、403、5
05、606等は零となり、同一の関数間では零でなく
1に規格化できる。これらをまとめて表すと下式(7)
となる。
【0043】
【数7】
【0044】直交性の証明ができたので、次に高次縦イ
ンハーモニックモードの抑圧原理につき説明する。ID
Tの交差指電極は、その交差幅Wcに比例した振動電荷
が検出できることが知られている。そこで、IDTにお
いて交差幅Wcの作る形状Wc(X)を前記固有モード
の変位関数ψmに比例して設定すれば即ち、式(8)が
得られる。
【0045】
【数8】
【0046】但し、Bは定数である。さらに、固有モー
ドψnの共振時において、IDTで検出される総電荷量
nは、次式(9)で与えられる。
【0047】
【数9】
【0048】但し、keは電気機械変換係数である。従
って、式(7)から主共振変位ψ0(X)に比例した交
差形状Wc(X)とすれば(m=0の場合)、主共振モ
ードのみを選択して容易に励振させることができ、他の
モードは抑圧できる。
【0049】さらにm≠0であるψmを交差形状Wc
(X)に選択すれば、m次モードのみが励振可能とな
り、他は抑圧される。さらにまた、複数の例えば2つ、
3つの固有モードの和ψ0+ψ1、ψ012に比例し
た交差形状Wc(X)を形成すれば、これらの固有モー
ド(0次と1次)あるいは、(0次、1次と2次)とを
同時に励振できることは式(9)にWc(X)を代入す
れば明かである。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
と図7により説明する。図1は本発明のSAW共振子の
一実施例である。図1中各部位の名称は、100は圧電
体平板、101と102は反射器、103と104はす
だれ状電極(IDT)、105と106等は反射器のス
トリップ導体、107と108等は前記IDT103と
104の電極指、直線109は前記導体ストリップ及び
電極指に直交する弾性表面波伝搬方向であるX軸であ
り、直線110は前記109のX軸に直角でSAW共振
子の幅方向であるY軸である。111と112の曲線は
IDTの電極指の交差幅が作る形状を示す曲線(包絡
線)である。前記圧電体平板100は例えば、水晶単結
晶より切出される水晶板あるいはタンタル酸リチウム等
の圧電基板よりなる。又前記IDT103と104及び
反射器101と102を形成する導体パターンは、圧電
体平板上に、Al、Au、Cu等の導体金属膜を蒸着あ
るいはスパッタ等の薄膜形成手段により形成した上で、
フォトリソグラフィ技術によりパターン形成して得られ
る。前記IDT103と104及び1対の反射器101
と102全体で1ポートSAW共振子を構成している。
【0051】前記SAW共振子を構成する際の要点は、
まずIDT103と104の電極指107(正電極)と
108(負電極)を1対としてM対としたときに、ID
Tの電極全体でのトータル反射係数Гを前述の(1)式
の通り定義した上で、10>Г>0.8としたいわゆる
エネルギー閉込型SAW共振子を構成することである。
【0052】例えば、水晶のSTカットにおいて、Al
導体で形成されたIDTであれば、b=0.255、H
/λ=0.03としてM=80対とすれば、十分に図1
の1ポートSAW共振子を構成できる。このときΓ=
2.448程度となることはすでに述べた通りである。
【0053】図中の曲線111と112は電極指の交差
幅Wc(X)のつくる形状を示し、前記Wc(X)は、
一例として縦インハーモニックモードの変位振幅を表す
前述の作用の節で述べた主共振変位関数ψ0(X)に比
例して設定してある。即ち、IDT領域において、Wc
(X)=2COS(k0x)である。
【0054】交差幅Wc(X)の形状は、図中のX軸に
関して対称性を持たせて設定することが望ましい。何故
ならば、前述の横インハーモニックモードの内の斜対称
モードの変位がX軸に対して原点対称(113のO)で
あるため、斜対称モード変位の電荷を正確にキャンセル
させてスプリアスとしないからである。
【0055】つぎに、図7に本発明の図1によるSAW
共振子の特性の一例を示す。同図は水晶STカットにお
いて、前記IDTの電極指の対数Mを270対とした場
合で、主共振の周波数f0として213MHzとした例
である。図7はSAW共振子の特性として、インピーダ
ンスZ(f)の周波数特性を示す。図中の細線301
は、従来の一定幅の交差幅を有するIDTの場合のイン
ピーダンスを示す。図中の太線303は、本発明のコサ
イン関数重み付けを行った場合のインピーダンスを示
す。304と305は主共振を表し、302は従来法に
よって現れた、1次高次縦インハーモニックモードの共
振である。302の共振は本発明の手段を用いた場合に
は存在しないことがわかる。
【0056】さらに他の応用例として、本発明を用いた
SAW共振子を複数個接続して、共振子型フィルタを構
成すれば、スプリアスのない良好な特性が得られること
も容易に推測できる。さらにまた、前述の作用の例のよ
うに、高次縦モード次数m≠0であるψmを交差形状W
c(X)に選択すれば、m次モードのみが励振可能とな
り、他は抑圧される。
【0057】さらにまた、複数の例えば2つ、3つの固
有モードの和ψ01、ψ012に比例した交差形状
Wc(X)を形成すれば、これらの固有モード(0次と
1次)あるいは、(0次、1次と2次)とを同時に励振
できるため、いわゆる、多重モード共振子が実現できる
ことになる。これは、式(9)に前記Wc(X)を代入
すれば明かである。この場合において、多重モード共振
子を動作させるのに必要なモードのみを励振しているか
ら、それ以外の高次縦モードは励振されず、従ってスプ
リアスとならないことによる。前記多重モード共振子は
フィルタへの応用が考えられる。
【0058】これら事実は水晶でなく他の材料を用いた
SAW共振子でも成り立ちうることは容易に推測でき
る。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、弾性
表面波共振子のすだれ状電極(IDT)の電極指交差幅
に高次縦モード群の基本波モードである主共振の変位関
数ψ0に比例した幅重み付けを行うことにより、縦イン
ハーモニックモードの抑圧が可能となり、スプリアスの
ないSAW共振子が実現できることから、特に、周波数
可変型の発振器において周波数ジャンプの無い周波数が
常に得られる利点がある。
【0060】さらにまた、これらのスプリアスのないS
AW共振子から共振子型フィルターを構成できる他、主
共振を含む高次縦モードのうち、複数のモードの変位関
数ψ mの和に比例した電極指交差幅形状を設定すれば、
これら複数のモード群を選択的に励振でき、他モードを
抑圧してスプリアス特性のない共振子型フィルターを実
現でき、今後多大なメリットが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の1ポート型のSAW共振
子を示す平面図。
【図2】 本発明の一実施である1ポート型のSAW共
振子の周波数ポテンシャル関数ω0(X)を示す特性
図。
【図3】 図1のSAW共振子の変位直交性を示す特性
図。
【図4】 図1のSAW共振子の他の変位直交性を示す
特性図。
【図5】 図1のSAW共振子の他の変位直交性を示す
特性図。
【図6】 図1のSAW共振子の他の変位直交性を示す
図。
【図7】 本発明のSAW共振子の特性図。
【符号の説明】
100 圧電体平板 101 反射器 102 反射器 103 IDT 104 IDT

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体平板上に、弾性表面波を励振する
    すだれ状電極と1対の反射器とからなる弾性表面波共振
    子において、 該弾性表面波共振子は、前記すだれ状電極のもつトータ
    ル反射係数Гを10>Γ>0.8としたエネルギー閉込
    型であり、 前記すだれ状電極を構成する電極指の交差幅につき、弾
    性表面波の伝搬方向xに変化して、前記弾性表面波共振
    子の高次縦インハーモニックモードの変位関数ψ
    m(x)のいずれか一つ、あるいは複数の和にほぼ比例
    する関数Wc(x)により、交差幅に重み付けをしたこ
    とを特徴とする弾性表面波共振子。
  2. 【請求項2】前記すだれ状電極の交差幅を設定する関数
    Wc(x)が、主共振変位関数ψ0(x)であって、三
    角関数の余弦関数(cos(k0x))に比例したこと
    を特徴とする請求項1記載の弾性表面波共振子。
  3. 【請求項3】 前記すだれ状電極の交差幅を設定する関
    数Wc(x)が、前記弾性表面波共振子の高次縦インハ
    ーモニックモードのひとつの変位関数ψm(m≠0)で
    あって、三角関数の余弦関数(cos(kmx))に比
    例して設定したことを特徴とする請求項1記載の弾性表
    面波共振子。
  4. 【請求項4】 前記すだれ状電極の交差幅を設定する関
    数Wc(x)が、前記弾性表面波共振子の幅方向に関し
    て対称であることを特徴とする請求項1記載の弾性表面
    波共振子。
  5. 【請求項5】 前記すだれ状電極の交差幅を設定する関
    数Wc(x)が、前記弾性表面波共振子の主共振変位を
    含む高次縦インハーモニックモードの2つあるいは、3
    つの複数の変位関数の和であって、三角関数の余弦関数
    (cos(kmx))の和に比例して設定したことを特
    徴とする請求項1記載の弾性表面波共振子。
  6. 【請求項6】 前記圧電体平板が水晶であることを特徴
    とする請求項1記載の弾性表面波共振子。
  7. 【請求項7】 前記弾性表面波共振子が1ポート型であ
    ることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波共振子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100609219B1 (ko) * 2001-04-09 2006-08-02 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 탄성표면파 장치 및 통신 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100609219B1 (ko) * 2001-04-09 2006-08-02 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 탄성표면파 장치 및 통신 장치

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