JPH10131166A - 跳圧作業車、跳圧装置及び地均し方法 - Google Patents

跳圧作業車、跳圧装置及び地均し方法

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JPH10131166A
JPH10131166A JP23168697A JP23168697A JPH10131166A JP H10131166 A JPH10131166 A JP H10131166A JP 23168697 A JP23168697 A JP 23168697A JP 23168697 A JP23168697 A JP 23168697A JP H10131166 A JPH10131166 A JP H10131166A
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arm
pressure
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JP23168697A
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Masatoshi Uchihashi
政敏 内橋
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Road Paving Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】跳圧機を地面に掘ってある狭い施工溝の底で使
用する場合において、エンジンの騒音や排気ガスの影響
により作業者にとって劣悪となっている作業環境を改善
する。 【解決手段】跳圧作業車(A) の自走作業車(1) はクロー
ラ(10)を備えており、フレーム(11)には昇降装置(2) が
設けられている。昇降装置(2) のガイド支柱(20)には油
圧シリンダーにより昇降される昇降ガイド体(21)が嵌め
込まれている。昇降ガイド体(21)には昇降基台(24)が昇
降可能に嵌め込んである。昇降基台(24)にはアーム装置
(3) が取り付けられている。アーム装置(3) は油圧シリ
ンダー(S2)により水平方向に回動する基アーム(31)と油
圧シリンダー(S3)により上下に回動する昇降回動アーム
(32)を備えている。昇降回動アーム(32)には跳圧装置
(4) が取り付けられている。跳圧装置(4) は取着部材(4
0)と油圧モーター(41)で回動調整される取着板(44)を有
し、取着板(44)の両端部には跳圧機(48)が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、水道管等
を埋設する工事において、埋め戻しをした土に圧力を加
えて地均しをする跳圧作業車、跳圧装置及び地均し方法
に関するものである。更に詳しくは、自走作業車を使用
して、埋め戻しをした土の跳圧作業を省力化して効率よ
く行うことができる跳圧作業車、跳圧装置及び地均し方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水道管の配管等、土の埋め戻しを行う施
工においては、埋め戻した土の地均しをするために跳圧
機(ランマー装置)が使用されている。従来の跳圧機
は、エンジンによって比較的速い速度で上下に駆動され
るスタンパーを備え、装置の重量とスタンパーの面圧を
利用して土を締め固めるものである。跳圧機を使用した
跳圧作業は、跳圧機を作業者が手で支え、機械を前後左
右に移動させながら使用し、土を数回に分けて戻して、
複数の階層に分けて行っていた。ところで、上記したよ
うな施工においては、危険防止のため、一日の作業終了
時間までに、土の埋め戻し作業を終えなければならない
規定になっている。すなわち、地面に施工溝や穴を残し
たまま、その日の作業を終えることはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
跳圧機には、次のような課題があった。 (a)跳圧機は、一般に地面に掘ってある狭い施工溝の
底で使用される場合が多く、エンジンの騒音や排気ガス
の影響で、作業者にとって辛い作業である。しかも、い
わば仕上げの作業である跳圧作業は、上記した理由から
急がされるため、複数の跳圧機を同時に使用するのが一
般的で、作業環境は劣悪となる。
【0004】(b)跳圧機は、小型のものでも100k
g前後の重量がある。ところが、施工溝の側面には土圧
による崩落を防止するために支持部材が両側面を突っ張
った状態で複数取り付けてあり、溝底部で跳圧作業を行
うには、跳圧機をこの支持部材を越えて移動させなけれ
ばならない。しかし、跳圧機の重量は作業者一人で持ち
上げられるものではなく、複数の作業者が協力して行う
ことになる。このため、作業の効率が悪く、これも省力
化の大きなネックとなっている。
【0005】本発明は上記課題を解消するもので、水道
管等を埋設する工事において、埋め戻した土に圧力を加
えて締め固める跳圧作業を省力化して効率よく行うこと
ができる跳圧作業車、跳圧装置及び地均し方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、跳圧作業車であって、自走作業車と、当該
自走作業車に設けてある跳圧機と、当該跳圧機の高さ及
び作業方向を調整する調整装置と、を備えていることを
特徴とする、跳圧作業車である。
【0007】第2の発明にあっては、跳圧作業車であっ
て、自走作業車と、当該自走作業車に設けてある跳圧機
と、当該跳圧機の高さ及び作業方向を調整する調整装置
と、を備えており、上記跳圧機は上記自走作業車の油圧
系統を使用した油圧モーターにより駆動されるようにし
てあることを特徴とする、跳圧作業車である。
【0008】第3の発明にあっては、跳圧作業車であっ
て、自走作業車と、当該自走作業車に設けてある昇降装
置と、当該昇降装置に設けてあり、アーム方向の調整を
する調整手段を有するアーム装置と、当該アーム装置に
設けてある跳圧装置と、を備えており、上記跳圧装置
は、取着基体と、当該取着基体に複数設けてある跳圧機
と、上記取着基体を水平方向において回動させる回動手
段とを備えていることを特徴とする、跳圧作業車であ
る。
【0009】第4の発明にあっては、跳圧作業車であっ
て、自走作業車と、当該自走作業車に設けてある昇降装
置と、当該昇降装置に設けてあり、アーム方向の調整を
する調整手段を有するアーム装置と、当該アーム装置に
設けてある跳圧装置と、を備えており、上記跳圧装置
は、取着基体と、当該取着基体に複数設けてある跳圧機
と、上記取着基体を水平方向において回動させる回動手
段とを備えており、上記アーム装置は、アームを畳んで
上記跳圧機を上記自走作業車上に載置することができる
ようにしてあることを特徴とする、跳圧作業車である。
【0010】第5の発明にあっては、作業車に取り付け
て使用される跳圧装置であって、作業車に取り付けるた
めの取着手段を有する取着基体と、当該取着基体に設け
てある跳圧機と、を備えていることを特徴とする、跳圧
装置である。
【0011】第6の発明にあっては、作業車に取り付け
て使用される跳圧装置であって、作業車に取り付けるた
めの取着手段を有する取着基体と、当該取着基体に複数
設けてある跳圧機と、上記取着基体を水平方向において
回動調整する回動調整手段と、を備えていることを特徴
とする、跳圧装置である。
【0012】第7の発明にあっては、上記取着基体は、
遊び昇降手段を介して昇降可能な昇降部材を有し、上記
跳圧機は当該昇降部材に取り付けてあることを特徴とす
る、第5または第6の発明に係る跳圧装置である。
【0013】第8の発明にあっては、上記遊び昇降手段
がリンク機構であることを特徴とする、第7の発明に係
る跳圧装置である。
【0014】第9の発明にあっては、地均し方法であっ
て、自走作業車に設けてある跳圧機の高さ及び作業方向
を施工部の高さ及び方向に合わせて調整するステップ、
上記跳圧機の姿勢を実質的に保持し、上記自走作業車を
作業方向へ走行させるステップ、を含むことを特徴とす
る、地均し方法である。
【0015】(作 用)第1及び第9の発明では、調整
装置によって跳圧機を施工部の高さ及び方向に合わせ、
自走作業車を作業方向に沿って走行させることにより、
安全に、かつ効率よく跳圧作業ができる。また、跳圧機
の移動を機械化しているので、運転作業者は例えば施工
部が狭い施工溝の底である場合であっても溝の外で運転
でき、跳圧機のそれぞれに運転作業者がつく必要もない
ので、作業を省力化できる。これにより、例えば溝内部
の崩落防止のための支持部材を越えて跳圧機を移動させ
るような場合にも、人力を必要とせず容易に越えさせる
ことができる等、効率のよい埋め戻し作業が可能とな
る。
【0016】第2の発明では、跳圧機の駆動を自走作業
車の油圧系統を使用した油圧モーターにより行うように
してあるので、エンジン駆動のものと比較して騒音が低
レベルであり、排気ガスも発生せず、作業環境の向上を
図ることができる。
【0017】第3の発明では、昇降装置によってアーム
装置の高さを調整し、調整手段によってアーム方向を調
整して、跳圧機を施工部の高さ及び方向に合わせ、自走
作業車を作業方向に沿って走行させることによって、効
率よく跳圧作業ができる。また、跳圧機は取着基体に複
数設けてあり、取着基体は回動手段によって水平方向に
回動させることができるので、例えば作業方向におい
て、各跳圧機の作業面が重ならないように跳圧機の位置
を設定すれば、一台の跳圧機で作業するより広い幅の跳
圧作業が可能となる。また、各跳圧機の作業面が重なる
ように跳圧機の位置を設定すれば、狭い施工部を短時間
で跳圧する場合に有用である。
【0018】第4の発明では、跳圧機を使用しないとき
や、跳圧作業を伴わずに跳圧作業車を移動させるときに
は、調整手段によってアーム装置のアームを畳み、これ
により跳圧機を自走作業車上に載せておけば、跳圧作業
車が全体として安定し、安全に走行できる。
【0019】第5の発明では、跳圧作業車に使用される
自走作業車のように専用の作業車ではなく、一般的な油
圧ショベル系掘削機等の作業車のアーム先端部等に跳圧
機を取り付けることが可能となるので、跳圧作業をする
ためのアタッチメントとして使用でき、専用機のものと
比較して、価格的にも機械の導入が容易になる。
【0020】第6の発明では、複数の跳圧機を作業車に
取り付けることが可能になり、取着基体は回動手段によ
って水平方向に回動させることができる。従って、例え
ば作業方向において、取着基体を回動させ、各跳圧機の
作業面が重ならないように跳圧機の位置を設定すれば、
一台の跳圧機で作業するより広い幅の跳圧作業が可能と
なる。また、各跳圧機の作業面が重なるように跳圧機の
位置を設定すれば、狭い施工部を短時間で跳圧する場合
に有用である。
【0021】第7及び第8の発明では、昇降枠体すなわ
ち跳圧機は自重によって降下し、下部のスタンパーが地
面に着いたときには、リンク機構等の遊び昇降手段の作
用により油圧ショベル系掘削機等のアームに昇降可能な
所要の幅を持たせることができる。従って、アームを操
作して跳圧作業を行うときに、高さの設定にそれ程精度
を要求されず、跳圧作業がしやすくなり、能率も向上す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る跳圧作業車
の実施の形態を示す側面図、図2は図1に示す跳圧作業
車の正面図、図3はアーム昇降装置の構造を示し、昇降
基体が最上部まで上昇した状態を示す説明図、図4はア
ーム昇降装置の構造を示し、昇降基体が最下部まで下降
した状態を示す説明図、図5はアーム回動装置の構造を
示す説明図である。図6は作業方向において跳圧装置の
作業面が重なるようにしてある状態の説明図、図7は作
業方向において跳圧装置の作業面が一部重ならないよう
にしてある状態の説明図である。
【0023】符号Aは跳圧作業車で、自走作業車1と、
昇降装置2と、アーム装置3と、跳圧機4とを備えてい
る。それぞれについて、以下に説明する。自走作業車1
はクローラ10を備えている。クローラ10上部に設け
てあるフレーム11の上部には操作部12が設けてあ
る。フレーム11の前部側には、昇降装置2が設けられ
ている。
【0024】昇降装置2は四角筒状のガイド支柱20を
備えている。ガイド支柱20の内部には油圧シリンダー
S1のボトム側がロッドヘッドを上に向けて収容固定し
てある。ガイド支柱20には、同じく四角筒状でガイド
支柱20よりやや長い昇降ガイド体21が移動可能に嵌
め込まれており、油圧シリンダーS1のロッドヘッドは
昇降ガイド体21の上部に固着されている。昇降ガイド
体21の前部側の上端部の左右側にはスプロケット22
が設けてあり、下端部の左右側にはスプロケット23が
設けてある。
【0025】昇降ガイド体21には四角筒状の昇降基台
24が移動可能に嵌め込んである。昇降基台24の前後
面の上下端部には昇降ガイド体21の表面に接するロー
ラ241が設けてある。昇降基台24の左右面の上下に
は同じくローラ242が設けてある。また、昇降基台2
4の前面側の上下端部には上記各スプロケット22、2
3と対応するスプロケット243、244が設けてあ
る。スプロケット22、23とスプロケット243、2
44にはチェーン25が巻掛けてあり、チェーン25の
一部はガイド支柱20の近傍に立設してあるチェーン固
定部材26の上端部に固着されている(図1ないし図4
参照)。
【0026】この構造によれば、図1、図2、図3に示
す初期の状態から油圧シリンダーS1のロッドを縮めて
昇降ガイド体21を下降させると、エンドレスに巻掛け
てあるチェーン25の作用によって、昇降基台24は昇
降ガイド体21に沿って下降する。昇降基台24の昇降
ガイド体21に対する昇降ストロークは、昇降ガイド体
21のガイド支柱20に対する昇降ストロークと同じで
ある。すなわち、昇降基台24のガイド支柱20に対す
る昇降ストロークは、昇降ガイド体21の約二倍になる
(図3、図4参照)。そして、昇降基台24にはアーム
装置3が取り付けられている。
【0027】アーム装置3は、アームを構成する基アー
ム31と昇降回動アーム32を備えている。基アーム3
1は昇降基台24の前面側に設けてある軸受具30に縦
軸ピン33を介して水平方向に回動可能に取り付けられ
ている。基アーム31は下方側が開放された断面コ状の
部材で形成してある。また、軸受具30の右側には縦軸
ピン34を介して油圧シリンダーS2のボトム側が水平
方向へ回動可能に取り付けてある(図1、図5参照)。
油圧シリンダーS2のロッドヘッドは縦軸ピン35を介
し基アーム31側部に回動可能に軸支してある。
【0028】上記昇降回動アーム32は、基アーム31
の先端部に横軸ピン36を介して昇降回動可能に取り付
けられている。昇降回動アーム32の先部側はほぼ45
°の角度で折曲されており、その先端部には横軸ピン3
7を介し、跳圧装置4が取り付けられている。跳圧装置
4については後述する。上記基アーム31の内部には、
油圧シリンダーS3のボトム側がロッドヘッドを前方へ
向けて横軸ピン38を介して上下に回動可能に取り付け
てある。油圧シリンダーS3のロッドヘッドは昇降回動
アーム32の後部側に横軸ピン39を介し、回動可能に
取り付けてある(図1参照)。
【0029】なお、油圧シリンダーS2のロッドを縮め
た状態では基アーム31は前方へ向き、伸ばした状態で
は左方へ90°回動して左を向くように各部の寸法が設
定してある。また、油圧シリンダーS3のロッドを伸ば
した状態では昇降回動アーム32の先部側が垂直にな
り、縮めた状態では後述するように基アーム31側へ回
動してアームが畳まれる。
【0030】上記したように、昇降回動アーム32先端
部には横軸ピン37を介して跳圧装置4が前後に回動可
能に取り付けられている。跳圧装置4は上部に取着部材
40を有しており、その下部には回動調整手段である油
圧モーター41が設けてある。油圧モーター41下部に
はそれにより軸周方向へ回動される回動体42が設けて
ある。回動体42の下部には横軸ピン43を介し、取着
基体である取着板44が回動可能に取り付けてある。
【0031】取着板44の前後側の下面には、基枠体4
5が水平方向に回動調整可能に設けてある。各基枠体4
5には、それぞれ上下一組のリンク46を介して昇降枠
体47が取り付けてある。リンク46は付勢手段(図示
省略)により回動に制御を受けるようにしてある。な
お、昇降枠体47すなわち後述する跳圧機48は自重に
よって降下し、下部のスタンパーが地面に着いたときに
は、リンク46の作用により油圧ショベル系掘削機等の
アームに昇降可能な所要の幅を持たせることができる。
従って、アームを操作して跳圧作業を行うときに、高さ
の設定にそれ程精度を要求されず、跳圧作業がしやすく
なり、能率も向上する。
【0032】昇降枠体47にはそれぞれ跳圧機48が取
り付けてある。跳圧機48は本体481を有し、本体4
81は昇降枠体47に横軸ピン480を介して回動可能
に取り付けてある。そして、昇降枠体47の下部と本体
481の下部との間にはショックアブソーバ484が取
り付けてある。符号482は跳圧機48を駆動する油圧
モーター、483は上下動することにより土等に圧力を
加えて締め固めるスタンパーである。なお、スタンパー
483は作業前部側が斜め上方へ傾斜させてある。
【0033】なお、取着板44は油圧モーター41によ
り水平方向に回動調整され、例えば作業方向において、
各跳圧機48の作業面(スタンパー483の幅)の大部
分が重ならないように跳圧機48の位置を設定し、基枠
体45を回動調整して跳圧機48の方向を作業方向に合
せることにより、一台の跳圧機で作業するより広い幅の
跳圧作業が可能となる(図7参照)。
【0034】また、各跳圧機48の作業面の全部が重な
るように跳圧機48の位置を設定すれば、二台の跳圧機
48で続けて作業することができるので、狭い施工部を
短時間で跳圧する場合に有用である(図6参照)。上記
各油圧モーターS1、S2、S3及び油圧モーター4
1、482は自走作業車1の油圧系統を使用している。
なお、油圧モーターの代わりにガソリンエンジン等、他
の原動機を使用することもできる。
【0035】(作 用)図8は自走作業車を進行させな
がら施工溝底部の施工部の跳圧作業をしている状態を示
す説明図、図9は自走作業車を後退させながら施工溝底
部の施工部の跳圧作業をしている状態を示す説明図、図
10はアーム部材を畳み、跳圧機を自走作業車上に載置
している状態を示す側面図である。図1ないし図10を
参照して本発明の実施の形態の作用を説明する。
【0036】図8、図9に示す、水道管の埋設工事にお
ける埋め戻し作業を例にとって作用を説明する。 (1)施工溝5の底部に水道管6を敷設した後、土7を
適当な厚みをもって埋め戻す。 (2)施工溝5の横に、施工溝5に沿って走行できるよ
うに跳圧作業車Aを配置する。アーム装置3は昇降装置
2によって、図1のように上昇させてある。跳圧機48
のスタンパー483は地面から浮かせてある。
【0037】(3)油圧シリンダーS2により基アーム
31を左方へ90°回動させ、油圧モーター41によっ
て取着板44を回動させ、各跳圧機48の位置及び方向
を施工部に適合するように調整する。 (4)昇降装置2によってアーム装置3を下降させ、跳
圧装置4を施工溝5内部に降ろして各跳圧機48のスタ
ンパー483を土7の上面に接面させる。このとき、ス
タンパー483によって土7に所定の圧力がかかるよう
昇降装置2を調整する。
【0038】(5)各跳圧機48を駆動し、クローラ1
0を駆動して自走作業車1を進行させて、土7を締め固
め、地均しをする。 (6)自走作業車1を後退させて作業を行う場合は、一
旦、アーム装置3を上昇させて跳圧装置4を施工溝5か
ら外へ出し、取着板44を回動させて跳圧機48の向き
を変え、再度跳圧装置4を施工溝5内部に降ろし、自走
作業車1を後退させて地均しを行う。
【0039】このように、跳圧機48の移動を機械化し
ているので、運転作業者は施工溝5の外で運転できる。
また、跳圧機48のそれぞれに運転作業者がつく必要も
ないので、作業を省力化でき、例えば、施工溝5内部の
崩落防止のための支持部材を越えて跳圧機48を移動さ
せるような場合にも、人力を必要とせず容易に越えさせ
ることができる等、効率のよい埋め戻し作業が可能とな
る。また、跳圧機48の駆動を自走作業車1の油圧系統
を使用した油圧シリンダーS1、S2、S3及び油圧モ
ーター41、482により行うので、エンジン駆動のも
のと比較して騒音が低レベルであり、排気ガスも発生せ
ず、作業環境の向上を図ることができる。
【0040】更には、跳圧機48を使用しないときや、
跳圧作業を伴わずに跳圧作業車Aを移動させるときに
は、アーム装置3の基アーム31、昇降回動アーム32
を畳み、これにより跳圧機48を自走作業車1のフレー
ム11上に載せておけば、跳圧作業車Aが全体として安
定し、安全に走行できる。
【0041】図11は跳圧装置の他の使用状態を示す説
明図、図12は跳圧装置の他の使用状態を示す説明図で
ある。図面において、上記実施の形態と同一または同等
箇所には同一の符号を付して示している。図11に示す
跳圧装置4aは、取着部材40の上部に取着ブラケット
8が固着されている構造である。跳圧装置4aは、図1
1に示すように、油圧ショベル系掘削機のアーム先端部
に取り付けられ、上記跳圧作業車Aとほぼ同様の作業が
可能である。
【0042】図12に示す跳圧装置4bは、取着部材4
0の上部にチェーン9を備えている。チェーン9の一端
部は、油圧ショベル系掘削機のアーム先端部のバケット
Bに設けてある取着金具90に取り付けてある。跳圧装
置4bは、上記跳圧作業車Aとほぼ同様の作業が可能で
ある。
【0043】このように、跳圧装置4a、4bによれ
ば、上記跳圧作業車Aに使用される自走作業車1のよう
に専用の作業車ではなく、一般的な油圧ショベル系掘削
機のアーム先端部に跳圧機48を取り付けることが可能
となるので、跳圧作業をするためのアタッチメントとし
て使用でき、専用機のものと比較して、価格的にも機械
の導入が容易になる。
【0044】図13は跳圧装置の他の実施の形態を示
し、跳圧機を含む全体の長さを縮めた状態を示す正面
図、図14は跳圧装置の他の実施の形態を示し、跳圧機
を含む全体の長さを伸ばした状態を示す正面図である。
なお、図面において上記跳圧機4と同一または同等箇所
には同一の符号を付して示している。
【0045】跳圧装置4cは、上部に取着ブラケット8
が設けてある取着板44を備えている。取着板44の前
後側には、基枠体45が垂下して設けてある。各基枠体
45には、それぞれ上下一組のリンク46aを介して上
部昇降枠体47aの上部側が取り付けてある。また、上
部昇降枠体47aの下部側には、それぞれ上下一組のリ
ンク46bを介して下部昇降枠体49が取り付けてあ
る。リンク46bのうち上部側はねじりコイルバネ46
0によって下回動方向へ付勢され、回動に制御を受ける
ようにしてある。そして、下部昇降枠体49にはそれぞ
れ跳圧機48が取り付けてある。跳圧機48のスタンパ
ー483aは、上記スタンパー483と相違して、中間
部分は水平にし、両端側を上方へ傾斜させてある。この
構造によれば、前後どちらに進行させても跳圧装置4c
の方向を変える必要はない。
【0046】跳圧装置4cは、上記構造を備えており、
図13、図14に示すように二段に設けられたリンク4
6a、46bによって下部昇降枠体49すなわち跳圧機
48の昇降可能な幅は跳圧機4、4a、4bより更に大
きくなるので、油圧ショベル系掘削機等のアームを操作
して跳圧作業を行うときに、アームの上下変動の許容幅
が大きくなり、跳圧作業がよりしやすくなり、能率も更
に向上する。なお、跳圧作業を行うときは、図12、図
13に示すリンク46a、46bがほぼ水平になる状態
を保つようにする。このとき、上部昇降枠体47aはリ
ンク46a、46bとねじりコイルバネ460の作用に
より上方へ上昇しており、スタンパー483aと触れな
いように距離を保つようにしてある。
【0047】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)請求項1及び9記載の発明では、調整装置によっ
て跳圧機を施工部の高さ及び方向に合わせて、自走作業
車を作業方向に沿って走行させることにより、安全に、
かつ効率よく跳圧作業ができる。また、跳圧機の移動を
機械化しているので、運転作業者は、例えば施工部が狭
い施工溝の底である場合であっても溝の外で運転でき、
跳圧機のそれぞれに運転作業者がつく必要もないので、
作業を省力化できる。これにより、例えば溝内部の崩落
防止のための支持部材を越えて跳圧機を移動させるよう
な場合にも、人力を必要とせず容易に越えさせることが
できる等、効率のよい埋め戻し作業が可能となる。
【0049】(b)請求項2記載の発明では、跳圧機の
駆動を自走作業車の油圧系統を使用した油圧モーターに
より行うようにしてあるので、エンジン駆動のものと比
較して騒音が低レベルであり、排気ガスも発生せず、作
業環境の向上を図ることができる。
【0050】(c)請求項3記載の発明では、昇降装置
によってアーム装置の高さを調整し、調整手段によって
アーム方向を調整して、跳圧機を施工部の高さ及び方向
に合わせ、自走作業車を作業方向に沿って走行させるこ
とにより、効率よく跳圧作業ができる。また、跳圧機は
取着基体に複数設けてあり、取着基体は回動手段によっ
て水平方向に回動させることができるので、例えば作業
方向において、各跳圧機の作業面が重ならないように跳
圧機の位置を設定すれば、一台の跳圧機で作業するより
広い幅の跳圧作業が可能となる。また、各跳圧機の作業
面が重なるように跳圧機の位置を設定すれば、狭い施工
部を短時間で跳圧する場合に有用である。
【0051】(d)請求項4記載の発明では、跳圧機を
使用しないときや、跳圧作業を伴わずに跳圧作業車を移
動させるときには、調整手段によってアーム装置のアー
ムを畳み、これにより跳圧機を自走作業車上に載せてお
けば、跳圧作業車が全体として安定し、安全に走行でき
る。
【0052】(e)請求項5記載の発明では、跳圧作業
車に使用される自走作業車のように専用の作業車ではな
く、一般的な油圧ショベル系掘削機等の作業車のアーム
先端部等に跳圧機を取り付けることが可能となるので、
跳圧作業をするためのアタッチメントとして使用でき、
専用機のものと比較して、価格的にも機械の導入が容易
になる。
【0053】(f)請求項6記載の発明では、複数の跳
圧機を作業車に取り付けることが可能になり、取着基体
は回動手段によって水平方向に回動させることができ
る。従って、例えば作業方向において、取着基体を回動
させ、各跳圧機の作業面が重ならないように跳圧機の位
置を設定すれば、一台の跳圧機で作業するより広い幅の
跳圧作業が可能となる。また、各跳圧機の作業面が重な
るように跳圧機の位置を設定すれば、狭い施工部を短時
間で跳圧する場合に有用である。
【0054】(g)請求項7及び8記載の発明では、昇
降枠体すなわち跳圧機は自重によって降下し、下部のス
タンパーが地面に着いたときには、リンク機構等の遊び
昇降手段の作用により油圧ショベル系掘削機等のアーム
に昇降可能な所要の幅を持たせることができる。従っ
て、アームを操作して跳圧作業を行うときに、高さの設
定にそれ程精度を要求されず、跳圧作業がしやすくな
り、能率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る跳圧作業車の実施の形態を示す側
面図。
【図2】図1に示す跳圧作業車の正面図。
【図3】アーム昇降装置の構造を示し、昇降基体が最上
部まで上昇した状態を示す説明図。
【図4】アーム昇降装置の構造を示し、昇降基体が最下
部まで下降した状態を示す説明図。
【図5】アーム回動装置の構造を示す説明図。
【図6】作業方向において跳圧装置の作業面が重なるよ
うにしてある状態の説明図。
【図7】作業方向において跳圧装置の作業面が一部重な
らないようにしてある状態の説明図。
【図8】自走作業車を進行させながら施工溝底部の施工
部の跳圧作業をしている状態を示す説明図。
【図9】自走作業車を後退させながら施工溝底部の施工
部の跳圧作業をしている状態を示す説明図。
【図10】アーム部材を畳み、跳圧機を自走作業車上に
載置している状態を示す側面図。
【図11】跳圧装置の他の使用状態を示す説明図。
【図12】跳圧装置の他の使用状態を示す説明図。
【図13】跳圧装置の他の実施の形態を示し、跳圧機を
含む全体の長さを縮めた状態を示す正面図。
【図14】跳圧装置の他の実施の形態を示し、跳圧機を
含む全体の長さを伸ばした状態を示す正面図。
【符号の説明】
A 跳圧作業車 1 自走作業車 10 クローラ 11 フレーム 12 操作部 2 昇降装置 20 ガイド支柱 S1 油圧シリンダー 21 昇降ガイド体 22、23 スプロケット 24 昇降基台 241、242 ローラ 243、244 スプロケット 25 チェーン 26 チェーン固定部材 3 アーム装置 30 軸受具 31 基アーム 32 昇降回動アーム 33 縦軸ピン 34 縦軸ピン S2 油圧シリンダー 35 縦軸ピン 36 横軸ピン 37 横軸ピン S3 油圧シリンダー 38 横軸ピン 39 横軸ピン 4 跳圧装置 40 取着部材 41 油圧モーター 42 回動体 43 横軸ピン 44 取着板 45 基枠体 46、46a、46b リンク 460 ねじりコイルバネ 47 昇降枠体 47a 上部昇降枠体 47b 下部昇降枠体 48 跳圧機 480 横軸ピン 481 本体 482 油圧モーター 483 スタンパー 484 ショックアブソーバー 5 施工溝 6 水道管 7 土 8 取着ブラケット 9 チェーン 90 取着金具 B バケット 4a、4b、4c 跳圧装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 跳圧作業車であって、 自走作業車(1) と、 当該自走作業車(1) に設けてある跳圧機(48)と、 当該跳圧機(48)の高さ及び作業方向を調整する調整装置
    と、を備えていることを特徴とする、 跳圧作業車。
  2. 【請求項2】 跳圧作業車であって、 自走作業車(1) と、 当該自走作業車(1) に設けてある跳圧機(48)と、 当該跳圧機(48)の高さ及び作業方向を調整する調整装置
    と、を備えており、 上記跳圧機(48)は上記自走作業車(1) の油圧系統を使用
    した油圧モーター(482) により駆動されるようにしてあ
    ることを特徴とする、 跳圧作業車。
  3. 【請求項3】 跳圧作業車であって、 自走作業車(1) と、 当該自走作業車(1) に設けてある昇降装置(2) と、 当該昇降装置(2) に設けてあり、アーム方向の調整をす
    る調整手段を有するアーム装置(3) と、 当該アーム装置(3) に設けてある跳圧装置(4) と、を備
    えており、 上記跳圧装置(4) は、取着基体と、当該取着基体に複数
    設けてある跳圧機(48)と、 上記取着基体を水平方向において回動させる回動手段と
    を備えていることを特徴とする、 跳圧作業車。
  4. 【請求項4】 跳圧作業車であって、 自走作業車(1) と、 当該自走作業車(1) に設けてある昇降装置(2) と、 当該昇降装置(2) に設けてあり、アーム方向の調整をす
    る調整手段を有するアーム装置(3) と、 当該アーム装置(3) に設けてある跳圧装置(4) と、 を備えており、 上記跳圧装置(4) は、取着基体と、当該取着基体に複数
    設けてある跳圧機(48)と、 上記取着基体を水平方向において回動させる回動手段と
    を備えており、 上記アーム装置(3) は、アームを畳んで上記跳圧機(48)
    を上記自走作業車(1)上に載置することができるように
    してあることを特徴とする、 跳圧作業車。
  5. 【請求項5】 作業車に取り付けて使用される跳圧装置
    であって、 作業車に取り付けるための取着手段を有する取着基体
    と、 当該取着基体に取り付けてある跳圧機(48)と、を備えて
    いることを特徴とする、 跳圧装置。
  6. 【請求項6】 作業車に取り付けて使用される跳圧装置
    であって、 作業車に取り付けるための取着手段を有する取着基体
    と、 当該取着基体に複数取り付けてある跳圧機(48)と、 上記取着基体を水平方向において回動調整する回動調整
    手段と、を備えていることを特徴とする、 跳圧装置。
  7. 【請求項7】 上記取着基体は、遊び昇降手段を介して
    昇降可能な昇降部材を有し、上記跳圧機(48)は当該昇降
    部材に取り付けてあることを特徴とする、 請求項5または6記載の跳圧装置。
  8. 【請求項8】 上記遊び昇降手段がリンク機構であるこ
    とを特徴とする、 請求項7記載の跳圧装置。
  9. 【請求項9】 地均し方法であって、 自走作業車(1) に設けてある跳圧機(48)の高さ及び作業
    方向を施工部の高さ及び方向に合わせて調整するステッ
    プ、 上記跳圧機(48)の姿勢を実質的に保持し、上記自走作業
    車(1) を作業方向へ走行させるステップ、 を含むことを特徴とする、 地均し方法。
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