JPH10130478A - 熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物

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JPH10130478A
JPH10130478A JP30566996A JP30566996A JPH10130478A JP H10130478 A JPH10130478 A JP H10130478A JP 30566996 A JP30566996 A JP 30566996A JP 30566996 A JP30566996 A JP 30566996A JP H10130478 A JPH10130478 A JP H10130478A
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JP
Japan
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polyester resin
resin composition
parts
thermosetting polyester
weight
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JP30566996A
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English (en)
Inventor
Akihiko Shirahata
明彦 白幡
Yoshiji Morita
好次 森田
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱硬化時に良好な流動性を有し、金型への
充填性が向上するのでピンホール等の発生がなく、不良
品発生の低下、成型サイクルタイムの短縮などを可能な
らしめる、成型加工性に優れた熱硬化性ポリエステル系
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ラジカル反応性基を有するポリエ
ステル系樹脂、(B)平均構造式:R1(R23Si
O)xSiR123(式中、 R1は水酸基または炭素原
子数1〜6の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であ
り、 R2,R3は炭素原子数1〜6の置換もしくは非置
換の一価炭化水素基である。xはポリスチレン換算によ
る重量平均分子量が10万以上となるような数であ
る。)で表わされる生ゴム状のジオルガノポリシロキサ
ンおよび(C)硬化触媒からなる熱硬化性ポリエステル
系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱硬化性ポリエステル系
樹脂組成物に関し、詳しくは成型加工性に優れた熱硬化
性ポリエステル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
エステル樹脂に代表されるラジカル反応性基を有するポ
リエステル系樹脂(熱硬化性ポリエステル系樹脂)は、
加熱硬化後、耐熱性,電気特性,機械的強度に優れた成
型物となるために電気部品用材料等として使用されてい
る。かかる熱硬化性ポリエステル系樹脂から成型物を得
る方法としては、ハンドレイアップ成型,スプレイアッ
プ成型,注型成型,真空成型,コールドプレス成型,ホ
ットプレス成型など各種の成型方法が選択適用されてい
る。中でもSMC(シートモールデイングコンパウン
ド)ホットプレス成型法はその取り扱いの簡便さから近
年広く利用されており、該成型法に用いられるポリエス
テル系樹脂組成物としては、熱分解する過酸化物により
架橋反応を起こす不飽和基を有するポリエステル系樹脂
に各種の添加剤が配合された組成物が使用されている。
しかし熱硬化性ポリエステル系樹脂は、一般に成型加工
性に劣るという等の欠点があった。そのためラジカル重
合性基を有するポリエステル系樹脂にシリコーンオイル
を添加配合してその成型性を向上させる試みがなされて
いる(例えば特開昭60−104113号公報,特開昭
64−81850号公報,特公平2−34182号公報
参照)。しかしこれらの組成物に使用されるシリコーン
オイルはいずれも粘度が低いものであり、そのため、成
型時にシリコーンオイルが滲み出して金型汚れが発生し
たり、成型物表面にべたつきが発生してその外観や使用
感が損なわれたりする等の問題点があった。また最近の
傾向として低温低圧成型の樹脂組成物が求められてお
り、さらに成型メーカーからは、 SMCホットプレス
成型法により成型品を作成する際の成型品の歪みの軽
減、ピンホールなどの不良品発生率の低下、リムなどへ
の充填のし易さなどを満たす熱硬化性ポリエステル系樹
脂組成物が切望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点の解消と要望に答えるべく鋭意研究した結果、本発
明に到達した。即ち、本発明の目的は、ホットプレス成
型法において比較的低温低圧成型を達成することが出来
るとともに、加熱硬化時に良好な流動性を有し、金型へ
の充填性が向上するのでピンホール等の発生がなく、不
良品発生の低下、成型サイクルタイムの短縮などを可能
ならしめる熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ラジカ
ル反応性基を有するポリエステル系樹脂100重量部、 (B)平均構造式:R1(R23SiO)xSiR12
3(式中、 R1は水酸基または炭素原子数1〜6の置換
もしくは非置換の一価炭化水素基であり、 R2,R3
炭素原子数1〜6の置換もしくは非置換の一価炭化水素
基である。xはポリスチレン換算による重量平均分子量
が10万以上となるような数である。)0.1〜10重
量部および (C)硬化触媒
0.01〜50重量部からなる熱硬化性ポリエステル系
樹脂組成物に関する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される(A)成分のポリエステル系樹脂はラジカル
反応性基を有するものであり、かかるポリエステル系樹
脂としては、いわゆる不飽和ポリエステル樹脂,ビニル
エステル樹脂およびこれらの混合物が挙げられる。本成
分に使用される不飽和ポリエステル樹脂とは、不飽和二
塩基酸と多価アルコールとを、必要に応じて飽和二塩基
酸を加えて、縮重合させて得られるエステル重合体また
は、このエステル重合体にスチレン等の不飽和単量体を
加えてなるものであり、硬化剤の添加または加熱等によ
り誘起されるラジカル反応によって硬化する性質を有す
る樹脂である。不飽和二塩基酸としては、無水マレイン
酸,フマル酸,イタコン酸,シトラコン酸などの置換ま
たは非置換の脂肪族不飽和二塩基酸またはその無水物が
挙げられ、多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル,プロピレングリコール,ジエチレングリコール,ト
リエチレングリコール,1,3−ブチレングリコール,
2,3−ブチレングリコール,1,4−ブチレングリコー
ルなどが挙げられる。飽和二塩基酸としては、無水フタ
ル酸,イソフタル酸,テトラクロロ無水フタル酸,ヘキ
サクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸,ジメチ
レンテトラヒドロフタル酸などの置換または非置換の芳
香族飽和二塩基酸またはその無水物や、コハク酸,アジ
ピン酸,セバチン酸などの置換または非置換の脂肪族飽
和二塩基酸が挙げられる。不飽和単量体としては、スチ
レン,tert−ブチルスチレン,ジビニルベンゼン,
ビニルトルエン,ジアリルフタレート,トリアリルシア
ヌレート,アクリル酸エステル類などの不飽和ポリエス
テル樹脂に対して反応性を有する不飽和基を有する単量
体やその部分重合体等が挙げられる。これらの原料の種
類や配合比率を変えることにより、硬化後の樹脂にさま
ざまな特性を付与することができる。例えば、不飽和単
量体としてトリアリルシアヌレートを使用すると耐熱性
に優れた不飽和ポリエステル樹脂となり、不飽和二塩基
酸としてイタコン酸を使用すると耐薬品性に優れた不飽
和ポリエステル樹脂となる。本発明に使用されるビニル
エステル樹脂とは、エポキシ樹脂と、アクリル酸やメタ
クリル酸などの不飽和塩基酸とを反応させて得られるエ
ステル重合体または、このエステル重合体に前記したよ
うなスチレン等の不飽和単量体を加えてなるものであ
り、硬化剤の添加または加熱等により誘起されるラジカ
ル反応によって硬化する性質を有する樹脂である。
【0006】本発明に使用される(B)成分の生ゴム状
のジオルガノポリシロキサンは、平均構造式:R1(R2
3SiO)xSiR123で表される。式中、R1は水
酸基または炭素原子数1〜6の置換もしくは非置換の一
価炭化水素基であり、一価炭化水素基として具体的に
は、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキ
シル基,ビニル基,フェニル基,ハロゲン化炭化水素
基,アミノ置換炭化水素基が例示される。R2,R3は炭
素原子数1〜6の置換もしくは非置換の一価炭化水素基
であり、一価炭化水素基として具体的には、メチル基,
エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキシル基,ビニル
基,フェニル基,ハロゲン化炭化水素基,アミノ置換炭
化水素基が例示される。xはポリスチレン換算による重
量平均分子量が10万以上となるような数であり、特に
30万以上となるような数であるのが好ましい。かかる
生ゴム状のジオルガノポリシロキサンは、通常、25℃
における粘度が100万センチストークス以上であり、
その分子量は25×104〜75×104の範囲である。
本発明組成物中における該ジオルガノポリシロキサンの
役割は、いわゆる流動化促進剤であるが、離型剤的な効
果も有している。従来、オルガノポリシロキサンを添加
してなる有機樹脂組成物は、粘着剤が接着しにくくなっ
たり塗装性が低下するという欠点が指摘されていたが、
本成分のような高分子量の直鎖状オルガノポリシロキサ
ンを、ラジカル反応性基を有するポリエステル系樹脂に
添加した場合には、上記欠点が軽微になることも見出さ
れた。尚、本成分のジオルガノポリシロキサンは(A)
成分のポリエステル系樹脂に直接添加配合してもよい
が、その反応性希釈剤であるスチレンモノマーやメチル
メタクリレートなどで希釈した後これを該樹脂に添加混
合することもできる。
【0007】本発明に使用される(C)成分の硬化触媒
は、上記(A)成分中のラジカル反応性基の架橋反応を
開始し促進するものであればよく、具体的には、アシル
パーオキサイド,ケトンパーオキサイド,ジアルキルパ
ーオキサイド,ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル等の有機アゾ化合物の
ようなラジカル重合触媒が例示される。また必要な場合
には、本成分に加えて反応促進剤を使用することもでき
る。かかる反応促進剤としては上記有機過酸化物による
ラジカルの発生を容易にする作用を有するものが好まし
く、例えば、コバルト有機酸塩,バナジウム有機酸塩,
マンガン有機酸塩,第3級アミン化合物が挙げられる。
この反応促進剤は、特に本発明組成物を低温で成型する
際に好適に使用される。
【0008】本発明組成物は上記(A)成分〜(C)成
分からなるが、これらの成分に加えて、必要に応じて各
種の添加剤を配合することができる。かかる添加剤とし
ては、ガラスファイバー,炭素繊維などの繊維強化剤;
ポリスチレン,ポリ酢酸ビニル,ポリメチルメタクリレ
ートなどの低収縮剤;比表面積200g/m2の湿式法
シリカなどの増粘剤;炭酸カルシウム,水酸化アルミニ
ウムなどの無機質充填剤;各種着色剤,重合開始剤,重
合禁止剤,着色剤,増量剤などが挙げられる。
【0009】以上のような本発明組成物は成型加工性に
優れ、また加熱硬化させることにより耐熱性,電気特
性,機械的強度等に優れた成型物となる。このため本発
明組成物の成型物は、耐薬品用部品,ユニットバスのバ
スタブ,床,壁,天井のパネル,キッチン,トイレ部
品,事務機器,エンジンフードなどの自動車部品,ゲー
ムセンター機器等広い分野に使用される。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。実施例中、部は重量部を表す。
【0011】
【実施例1】無水マレイン酸とエチレングリコールの重
縮合物である不飽和ポリエステル樹脂[東レ(株)製;
商品名AR−61]100部に、ポリスチレン換算重量
平均分子量50万の生ゴム状の両末端水酸基封鎖ジメチ
ルポリシロキサンの50%スチレンモノマー溶液を2部
加え、さらに1インチ長のチップドストランドガラス繊
維30部,ポリスチレン100部,炭酸カルシウム14
0部,比表面積200g/m2の湿式法シリカ1部,過
酸化ベンゾイル1部,ヒドロキノン0.05部を添加配
合して熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を調製した。
得られた熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物430g
を、図1に示す成型体が得られる成型性評価用金型を用
いて、金型温度130℃,プレス圧力70kg/c
2,保持時間1分の条件下で圧縮成型し、リム付きの
平面成型体を得た。この成型品は金型のリム部分に完全
に充填されており、またその表面潤滑性は良好でピンホ
ールも観察されなかった。
【0012】
【実施例2】無水マレイン酸とエチレングリコールの重
縮合物である不飽和ポリエステル樹脂[東レ(株)製;
商品名AR−61]100部に、ポリスチレン換算重量
平均分子量45万の生ゴム状の両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルポリシロキサンの50%スチレンモノ
マー溶液を2部加え、さらに1インチ長のチップドスト
ランドガラス繊維30部,ポリスチレン100部,炭酸
カルシウム140部,比表面積200g/m2の湿式法
シリカ1部,過酸化ベンゾイル1部,ヒドロキノン0.
05部を添加配合して熱硬化性ポリエステル系樹脂組成
物を調製した。得られた熱硬化性ポリエステル系樹脂組
成物430gを実施例1と同様にして成型して成型体を
得た。この成型品は金型のリム部分に完全に充填されて
おり、またその表面潤滑性は良好でピンホールも観察さ
れなかった。
【0013】
【実施例3】無水マレイン酸とエチレングリコールの重
縮合物である不飽和ポリエステル樹脂[東レ(株)製;
商品名AR−61]100部に、ポリスチレン換算重量
平均分子量50万の生ゴム状の両末端ビニルジメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキ
サン共重合体(ジメチルシロキサン単位とビニルメチル
シロキサン単位のモル比は99.5:0.5であった。)
の50%スチレンモノマー溶液を2部加え、さらに1イ
ンチ長のチップドストランドガラス繊維30部,ポリス
チレン100部,炭酸カルシウム140部,比表面積2
00g/m2の湿式法シリカ1部,過酸化ベンゾイル1
部,ヒドロキノン0.05部を添加配合して熱硬化性ポ
リエステル系樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性
ポリエステル系樹脂組成物430gを実施例1と同様に
して成型して成型体を得た。この成型品は金型のリム部
分に完全に充填されており、またその表面潤滑性は良好
でピンホールも観察されなかった。
【0014】
【比較例1】実施例1において、生ゴム状のジメチルポ
リシロキサンの50%スチレンモノマー溶液を添加しな
かった以外は実施例1と同様にして熱硬化性ポリエステ
ル系樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性ポリエス
テル系樹脂組成物を実施例1と同様にして成型して成型
体を得た。該ポリエステル系樹脂組成物のリム部分への
充填は、両末端部分において平面部からそれぞれ53ミ
リ、55ミリまでの到達にとどまっており、完全な充填
にならなかった。また成型品表面には数ヶ所のピンホー
ルが観察された。
【0015】
【実施例4】無水マレイン酸とエチレングリコールの重
縮合物である不飽和ポリエステル樹脂[東レ(株)製;
商品名AR−61]100部に、ポリスチレン換算重量
平均分子量50万の生ゴム状の両末端ビニルジメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキ
サン共重合体(ジメチルシロキサン単位とビニルメチル
シロキサン単位のモル比は99.5:0.5であった。)
の50%スチレンモノマー溶液を2部加え、さらに1イ
ンチ長のチップドストランドガラス繊維40部,ポリス
チレン70部,炭酸カルシウム120部,比表面積20
0g/m2の湿式法シリカ1部,過酸化ベンゾイル1
部,ヒドロキノン0.05部を添加配合して熱硬化性ポ
リエステル系樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性
ポリエステル系樹脂組成物430gを、図1に示す成型
体が得られる成型性評価用金型を用いて、金型温度12
0℃,プレス圧力90kg/cm2,保持時間1分の条
件下で圧縮成型し、リム付きの平面成型体を得た。この
成型品は金型のリム部分に完全に充填されており、また
その表面潤滑性は良好でピンホールも観察されなかっ
た。
【0016】
【実施例5】無水マレイン酸とエチレングリコールの重
縮合物である不飽和ポリエステル樹脂[東レ(株)製;
商品名AR−61]100部に、ポリスチレン換算重量
平均分子量50万の生ゴム状の両末端水酸基封鎖ジメチ
ルシロキサン・フェニルメチルシロキサン共重合体(ジ
メチルシロキサン単位とフェニルメチルシロキサン単位
のモル比は92.5:7.5であった。)の50%スチレ
ンモノマー溶液を2部加え、さらに1インチ長のチップ
ドストランドガラス繊維40部,ポリスチレン70部,
炭酸カルシウム120部,比表面積200g/m2の湿
式法シリカ1部,過酸化ベンゾイル1部,ヒドロキノン
0.05部を添加配合して熱硬化性ポリエステル系樹脂
組成物を調製した。得られた熱硬化性ポリエステル系樹
脂組成物430gを実施例4と同様にして成型して成型
体を得た。この成型品は金型のリム部分に完全に充填さ
れており、またその表面潤滑性は良好でピンホールも観
察されなかった。
【0017】
【比較例2】実施例4において、生ゴム状のジメチルシ
ロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体の50%ス
チレンモノマー溶液を添加しなかった以外は実施例4と
同様にして熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を調製し
た。得られた熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を実施
例4と同様にして成型して成型体を得た。該ポリエステ
ル系樹脂組成物のリム部分への充填は、両末端部分にお
いて平面部からそれぞれ57ミリ、58ミリまでの到達
にとどまっており、完全な充填にならなかった。また成
型品表面には数ヶ所のピンホールが観察された。
【0018】
【実施例6】ビニルエステル樹脂[帝人(株)製;商品
名T−1]100部に、25℃における粘度が100万
センチストークスの生ゴム状の両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルポリシロキサンを1部加え、さらに1
インチ長のチップドストランドガラス繊維30部,ポリ
メチルメタクリレート60部,水酸化アルミニウム15
0部,過酸化ベンゾイル1部,ヒドロキノン0.05部
を添加配合して熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を調
製した。得られた熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物4
30gを、図1に示す成型体が得られる成型性評価用金
型を用いて、金型温度120℃,プレス圧力70kg/
cm2,保持時間1分の条件下で圧縮成型し、リム付き
の平面成型体を得た。この成型品は金型のリム部分に完
全に充填されており、またその表面潤滑性は良好でピン
ホールも観察されなかった。
【0019】
【実施例7】ビニルエステル樹脂[帝人(株)製;商品
名T−1]100部に、ポリスチレン換算重量平均分子
量45万の生ゴム状の両末端トリメチルシロキシ基封鎖
ジメチルポリシロキサンの50%スチレンモノマー溶液
を2部加え、さらに1インチ長のチップドストランドガ
ラス繊維30部,ポリメチルメタクリレート60部,水
酸化アルミニウム150部,過酸化ベンゾイル1部,ヒ
ドロキノン0.05部を添加配合して熱硬化性ポリエス
テル系樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性ポリエ
ステル系樹脂組成物430gを実施例6と同様にして成
型して成型体を得た。この成型品は金型のリム部分に完
全に充填されており、またその表面潤滑性は良好でピン
ホールも観察されなかった。
【0020】
【比較例3】実施例6において、生ゴム状のジメチルポ
リシロキサンを添加しなかった以外は実施例6と同様に
して熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を調製した。得
られた熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物を実施例6と
同様にして成型して成型体を得た。該ポリエステル系樹
脂組成物のリム部分への充填は、両末端部分において平
面部からそれぞれ55ミリ、54ミリまでの到達にとど
まっており、完全な充填にならなかった。また成型品表
面には数ヶ所のピンホールが観察された。
【0021】
【発明の効果】本発明の熱硬化性ポリエステル系樹脂組
成物は上記(A)成分〜(C)成分からなり、特に
(B)成分の高粘度のジオルガノポリシロキサンを含有
しているので、加熱硬化時に流動性が飛躍的に向上す
る。これにより金型への充填性が向上するのでピンホー
ル等の発生がなく、不良品発生率の大幅な低減と、成型
サイクルタイムの短縮が可能であるという特徴を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例で使用された成型性評価用金型
により得られるリム付きの平面成型体である。(数値の
単位はmmである。)
【符号の簡単な説明】
1 平面成型体 2 リム部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ラジカル反応性基を有するポリエ
    ステル系樹脂100重量部、 (B)平均構造式:R1(R23SiO)xSiR12
    3(式中、 R1は水酸基または炭素原子数1〜6の置換
    もしくは非置換の一価炭化水素基であり、 R2,R3
    炭素原子数1〜6の置換もしくは非置換の一価炭化水素
    基である。xはポリスチレン換算による重量平均分子量
    が10万以上となるような数である。)で表わされる生
    ゴム状のジオルガノポリシロキサン 0.1〜1
    0重量部および (C)硬化触媒
    0.01〜50重量部からなる熱硬化性ポリエステル系
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分が不飽和ポリエステル樹脂で
    ある請求項1記載の熱硬化性ポリエステル系樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)成分がビニルエステル樹脂である
    請求項1記載の熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、ジメチルシロキサン・ビ
    ニルメチルシロキサン共重合体である請求項1記載の熱
    硬化性ポリエステル系樹脂組成物。
JP30566996A 1996-10-31 1996-10-31 熱硬化性ポリエステル系樹脂組成物 Pending JPH10130478A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210292495A1 (en) * 2017-04-20 2021-09-23 Electronics And Telecommunications Research Institute Light transmittance control film and composition for the light transmittance control film

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210292495A1 (en) * 2017-04-20 2021-09-23 Electronics And Telecommunications Research Institute Light transmittance control film and composition for the light transmittance control film

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