JPH10130469A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
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- JPH10130469A JPH10130469A JP28480896A JP28480896A JPH10130469A JP H10130469 A JPH10130469 A JP H10130469A JP 28480896 A JP28480896 A JP 28480896A JP 28480896 A JP28480896 A JP 28480896A JP H10130469 A JPH10130469 A JP H10130469A
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- epoxy resin
- resin composition
- silica powder
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 半導体薄型パッケージの充填性に優れ、バリ
発生のないパッケージを成形でき、且つ成形されたパッ
ケージの耐半田性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組
成物の提供。 【解決手段】 (A)一般式(1)で示されるエポキシ
樹脂を総エポキシ樹脂中に30重量%以上含むエポキシ
樹脂、(B)150℃における溶融粘度が5ポイズ以下
のフェノール樹脂硬化剤、(C)溶融シリカ粉末、及び
(D)硬化促進剤を必須成分とする半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物において、(C)成分の溶融シリカ粉末が
全樹脂組成物中に75〜93重量%を占め、粒子径15
0μm以上の粒子が0.2重量%以下、粒子径75μm
以上の粒子が2重量%以下の特定の粒子径分布を有し球
状シリカ粉末が70重量%以上である半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物。 (RはH、C1〜9のアルキル基、ハロゲン原子から選
択される基。)
発生のないパッケージを成形でき、且つ成形されたパッ
ケージの耐半田性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組
成物の提供。 【解決手段】 (A)一般式(1)で示されるエポキシ
樹脂を総エポキシ樹脂中に30重量%以上含むエポキシ
樹脂、(B)150℃における溶融粘度が5ポイズ以下
のフェノール樹脂硬化剤、(C)溶融シリカ粉末、及び
(D)硬化促進剤を必須成分とする半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物において、(C)成分の溶融シリカ粉末が
全樹脂組成物中に75〜93重量%を占め、粒子径15
0μm以上の粒子が0.2重量%以下、粒子径75μm
以上の粒子が2重量%以下の特定の粒子径分布を有し球
状シリカ粉末が70重量%以上である半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物。 (RはH、C1〜9のアルキル基、ハロゲン原子から選
択される基。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形性、耐半田性に
優れ、特に薄型半導体パッケージに好適な半導体封止用
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
優れ、特に薄型半導体パッケージに好適な半導体封止用
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI等の半導体素子の封止方法
としてエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形による
方法が低コスト、大量生産に適した方法として採用され
て久しく、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤である
フェノール樹脂の改良により向上が図られてきた。しか
し、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場
動向において、半導体の高集積化も年々進み、又、半導
体パッケージの表面実装化が促進されるなかで、半導体
封止用エポキシ樹脂組成物(以下、樹脂組成物という)
への要求は益々厳しいものとなってきている。このた
め、従来からの樹脂組成物では解決出来ない問題点も出
てきている。その最大の問題点は、半導体パッケージの
表面実装の採用によりパッケージが半田浸漬、或いはリ
フロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされるた
めに、パッケージが割れたり、チップ、リードフレー
ム、インナーリード上の各種メッキされた接合部分、或
いはLOC構造のパッケージでは、ポリイミドテープ接
着剤等と樹脂組成物との各界面で、剥離が生じ信頼性が
著しく低下する現象である。
としてエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形による
方法が低コスト、大量生産に適した方法として採用され
て久しく、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤である
フェノール樹脂の改良により向上が図られてきた。しか
し、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場
動向において、半導体の高集積化も年々進み、又、半導
体パッケージの表面実装化が促進されるなかで、半導体
封止用エポキシ樹脂組成物(以下、樹脂組成物という)
への要求は益々厳しいものとなってきている。このた
め、従来からの樹脂組成物では解決出来ない問題点も出
てきている。その最大の問題点は、半導体パッケージの
表面実装の採用によりパッケージが半田浸漬、或いはリ
フロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされるた
めに、パッケージが割れたり、チップ、リードフレー
ム、インナーリード上の各種メッキされた接合部分、或
いはLOC構造のパッケージでは、ポリイミドテープ接
着剤等と樹脂組成物との各界面で、剥離が生じ信頼性が
著しく低下する現象である。
【0003】更に、近年パッケージの薄型化に伴い、パ
ッケージ中に占める樹脂組成物の厚みが一段と薄くなっ
てきており、64M、256MDRAM用のパッケージ
は、1mm厚のTSOPが主流となりつつある。これら
薄型パッケージには、樹脂組成物の成形時のパッケージ
充填性が良好で、金線変形が少なく、チップやリードフ
レームの変形(チップシフトやダイパッドシフトと呼
ぶ)がないことが要求され、そのため樹脂組成物は、成
形時の流動性に優れることが必要である。半田処理によ
る信頼性低下の改善と、成形時の流動性向上を両立する
ために、樹脂組成物中の溶融シリカ粉末の充填量を増加
させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し
耐半田性を向上させるとともに、低溶融粘度の樹脂を使
用して、成形時低粘度で高流動性を維持させる手法が一
般的となりつつある。この手法に使用するエポキシ樹脂
としては、特に常温では固体で、溶融時は粘度が極端に
低下する結晶性のエポキシ樹脂があり、特にその代表的
な例として、ビフェニル型エポキシ樹脂が広く使用され
始めている(特開平5−175364、特開平5−34
3570、特開平6−80763各号公報等)。
ッケージ中に占める樹脂組成物の厚みが一段と薄くなっ
てきており、64M、256MDRAM用のパッケージ
は、1mm厚のTSOPが主流となりつつある。これら
薄型パッケージには、樹脂組成物の成形時のパッケージ
充填性が良好で、金線変形が少なく、チップやリードフ
レームの変形(チップシフトやダイパッドシフトと呼
ぶ)がないことが要求され、そのため樹脂組成物は、成
形時の流動性に優れることが必要である。半田処理によ
る信頼性低下の改善と、成形時の流動性向上を両立する
ために、樹脂組成物中の溶融シリカ粉末の充填量を増加
させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し
耐半田性を向上させるとともに、低溶融粘度の樹脂を使
用して、成形時低粘度で高流動性を維持させる手法が一
般的となりつつある。この手法に使用するエポキシ樹脂
としては、特に常温では固体で、溶融時は粘度が極端に
低下する結晶性のエポキシ樹脂があり、特にその代表的
な例として、ビフェニル型エポキシ樹脂が広く使用され
始めている(特開平5−175364、特開平5−34
3570、特開平6−80763各号公報等)。
【0004】しかしながら、従来の結晶性エポキシ樹
脂、特にビフェニル型エポキシ樹脂では、成形温度での
溶融粘度が低いという特徴はあるが、その主骨格である
ビフェニル構造では、2官能のみという官能基数の限界
もあり、熱時強度、ガラス転移温度等の硬化物特性が低
いという問題点も指摘されている。一方、低粘度樹脂を
用いた樹脂組成物では、成形時に金型のエアベント部か
ら樹脂組成物が漏れ出てしまう現象、いわゆるバリの発
生が著しく、このため流動性の向上とバリの低減との両
立も大きな課題となっている。
脂、特にビフェニル型エポキシ樹脂では、成形温度での
溶融粘度が低いという特徴はあるが、その主骨格である
ビフェニル構造では、2官能のみという官能基数の限界
もあり、熱時強度、ガラス転移温度等の硬化物特性が低
いという問題点も指摘されている。一方、低粘度樹脂を
用いた樹脂組成物では、成形時に金型のエアベント部か
ら樹脂組成物が漏れ出てしまう現象、いわゆるバリの発
生が著しく、このため流動性の向上とバリの低減との両
立も大きな課題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、薄型パッケ
ージでの充填性が良好で、金線変形、チップシフトやダ
イパッドシフトの少ない、即ち成形時高流動性の特徴を
有し、しかも成形時にバリの発生が少なく、更に耐半田
性をはじめとする硬化物特性の良好な樹脂組成物の開発
を目的としてなされたものである。
ージでの充填性が良好で、金線変形、チップシフトやダ
イパッドシフトの少ない、即ち成形時高流動性の特徴を
有し、しかも成形時にバリの発生が少なく、更に耐半田
性をはじめとする硬化物特性の良好な樹脂組成物の開発
を目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(A)一
般式(1)で示されるエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂中
に30重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)150℃に
おける溶融粘度が5ポイズ以下のフェノール樹脂硬化
剤、特に好ましくは一般式(2)で示されるフェノール
樹脂硬化剤、(C)溶融シリカ粉末、及び(D)硬化促
進剤を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物
において、(C)成分の溶融シリカ粉末が全樹脂組成物
中に75〜93重量%を占め、且つ全溶融シリカ粉末中
に占める粒子径150μm以上の粒子が0.2重量%以
下、粒子径75μm以上の粒子が2重量%以下、粒子径
12〜48μmの粒子が30重量%以上、粒子径2〜6
μmの粒子が10重量%以上、粒子径1μm以下の粒子
が2重量%以上であり、且つ、全溶融シリカ粉末中に占
める球状シリカ粉末が70重量%以上である半導体封止
用エポキシ樹脂組成物である。
般式(1)で示されるエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂中
に30重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)150℃に
おける溶融粘度が5ポイズ以下のフェノール樹脂硬化
剤、特に好ましくは一般式(2)で示されるフェノール
樹脂硬化剤、(C)溶融シリカ粉末、及び(D)硬化促
進剤を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物
において、(C)成分の溶融シリカ粉末が全樹脂組成物
中に75〜93重量%を占め、且つ全溶融シリカ粉末中
に占める粒子径150μm以上の粒子が0.2重量%以
下、粒子径75μm以上の粒子が2重量%以下、粒子径
12〜48μmの粒子が30重量%以上、粒子径2〜6
μmの粒子が10重量%以上、粒子径1μm以下の粒子
が2重量%以上であり、且つ、全溶融シリカ粉末中に占
める球状シリカ粉末が70重量%以上である半導体封止
用エポキシ樹脂組成物である。
【化3】 (式中、Rは水素、炭素数1から9までのアルキル基、
ハロゲン原子から選択される基であり、互いに同一であ
っても、異なっていても良い。)
ハロゲン原子から選択される基であり、互いに同一であ
っても、異なっていても良い。)
【0007】
【化4】 (式中、m≧0、n≧0、且つ m+n≧1) 以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分の
エポキシ樹脂は、一般式(1)で示される。この構造の
エポキシ樹脂は通常スチルベン構造型エポキシと呼ばれ
る。既に多くの研究が以前よりなされ、報文も数多く発
表されている。又、半導体封止材料用途への適用もいく
つか提案されている(特開平6−345849、特開平
8−73562各号公報等)。このスチルベン骨格は剛
直な平面ないし棒状構造を有していることで、分子同士
が配向し易いため液晶や液晶性高分子の代表的構造であ
る。この構造を有するエポキシ樹脂を用いた樹脂組成物
は、硬化後、エポキシ樹脂の剛直な分子骨格及びその分
子同士の配向性によって、良好な耐熱性を示す。このた
め従来の結晶性エポキシ樹脂の代表であるビフェニル型
エポキシ樹脂に比べ、ガラス転移温度及び、熱時強度が
高く、又、耐湿性に優れる等の特徴を有している。
エポキシ樹脂は、一般式(1)で示される。この構造の
エポキシ樹脂は通常スチルベン構造型エポキシと呼ばれ
る。既に多くの研究が以前よりなされ、報文も数多く発
表されている。又、半導体封止材料用途への適用もいく
つか提案されている(特開平6−345849、特開平
8−73562各号公報等)。このスチルベン骨格は剛
直な平面ないし棒状構造を有していることで、分子同士
が配向し易いため液晶や液晶性高分子の代表的構造であ
る。この構造を有するエポキシ樹脂を用いた樹脂組成物
は、硬化後、エポキシ樹脂の剛直な分子骨格及びその分
子同士の配向性によって、良好な耐熱性を示す。このた
め従来の結晶性エポキシ樹脂の代表であるビフェニル型
エポキシ樹脂に比べ、ガラス転移温度及び、熱時強度が
高く、又、耐湿性に優れる等の特徴を有している。
【0009】更に、この構造のエポキシ樹脂は、せん断
応力によって分子が配向し易いことから、低圧トランス
ファー成形において金型内(特に薄型パッケージの様に
せん断応力のかかり易い構造の金型で)の樹脂組成物の
流動性が高く、薄型パッケージへの充填性に優れる。従
って、本発明の目的である薄型パッケージ封止用樹脂組
成物には好適なエポキシ樹脂である。一般式(1)で示
されるエポキシ樹脂としては、例えば、以下の式(3)
〜式(5)等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
応力によって分子が配向し易いことから、低圧トランス
ファー成形において金型内(特に薄型パッケージの様に
せん断応力のかかり易い構造の金型で)の樹脂組成物の
流動性が高く、薄型パッケージへの充填性に優れる。従
って、本発明の目的である薄型パッケージ封止用樹脂組
成物には好適なエポキシ樹脂である。一般式(1)で示
されるエポキシ樹脂としては、例えば、以下の式(3)
〜式(5)等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【化5】
【0010】本発明のエポキシ樹脂と併用可能なエポキ
シ樹脂としては、エポキシ基を有するモノマー、オリゴ
マー、ポリマー全般を指し、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェノールメ
タン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノ
ール類のエポキシ化樹脂等が挙げられるが、特に耐半田
性に優れる樹脂組成物を得るためには、ビフェノールジ
グリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールジグリ
シジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテ
ル、テトラメチルビスフェノールFジグリシジルエーテ
ル等に代表される、室温で結晶性を示すエポキシ樹脂が
好ましい。又、一般式(1)と併用するエポキシ樹脂
は、単独もしくは混合して用いても差し支えない。本発
明のエポキシ樹脂の使用割合は、総エポキシ樹脂中に3
0重量%以上が望ましい。30重量%未満だと、この結
晶性エポキシ樹脂の特徴である、成形時の高流動性と耐
熱性の高さが発現しない。
シ樹脂としては、エポキシ基を有するモノマー、オリゴ
マー、ポリマー全般を指し、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェノールメ
タン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノ
ール類のエポキシ化樹脂等が挙げられるが、特に耐半田
性に優れる樹脂組成物を得るためには、ビフェノールジ
グリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールジグリ
シジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテ
ル、テトラメチルビスフェノールFジグリシジルエーテ
ル等に代表される、室温で結晶性を示すエポキシ樹脂が
好ましい。又、一般式(1)と併用するエポキシ樹脂
は、単独もしくは混合して用いても差し支えない。本発
明のエポキシ樹脂の使用割合は、総エポキシ樹脂中に3
0重量%以上が望ましい。30重量%未満だと、この結
晶性エポキシ樹脂の特徴である、成形時の高流動性と耐
熱性の高さが発現しない。
【0011】本発明に用いられる(B)成分のフェノー
ル樹脂硬化剤は、150℃での溶融粘度が5ポイズ以下
であることを特徴とする。溶融粘度が150℃で5ポイ
ズを越えると、これを用いた樹脂組成物の溶融粘度が高
くなり成形時の流動性が低下し、金型内の成形品の未充
填や金線変形、素子の傾き(いわゆるチップシフト)が
発生し好ましくない。フェノール樹脂の150℃での溶
融粘度の測定方法としては、ICIコーンプレート粘度
計が簡便であり、且つ一般的である。フェノール樹脂と
しては、エポキシ樹脂と硬化反応し、架橋構造を形成で
きるフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラッ
ク樹脂、キシリレン変性フェノール樹脂、テルペン変性
フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール
樹脂、ビスフェノールA、トリフェノールメタン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
のフェノール樹脂は、単独もしくは混合して用いること
ができる。又、各種フェノール樹脂を併用した場合の溶
融粘度は、それぞれ単独のフェノール樹脂の溶融粘度の
値を指すのではなく、使用した全フェノール樹脂の溶融
混合物の溶融粘度が150℃で5ポイズ以下ということ
である。
ル樹脂硬化剤は、150℃での溶融粘度が5ポイズ以下
であることを特徴とする。溶融粘度が150℃で5ポイ
ズを越えると、これを用いた樹脂組成物の溶融粘度が高
くなり成形時の流動性が低下し、金型内の成形品の未充
填や金線変形、素子の傾き(いわゆるチップシフト)が
発生し好ましくない。フェノール樹脂の150℃での溶
融粘度の測定方法としては、ICIコーンプレート粘度
計が簡便であり、且つ一般的である。フェノール樹脂と
しては、エポキシ樹脂と硬化反応し、架橋構造を形成で
きるフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラッ
ク樹脂、キシリレン変性フェノール樹脂、テルペン変性
フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール
樹脂、ビスフェノールA、トリフェノールメタン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
のフェノール樹脂は、単独もしくは混合して用いること
ができる。又、各種フェノール樹脂を併用した場合の溶
融粘度は、それぞれ単独のフェノール樹脂の溶融粘度の
値を指すのではなく、使用した全フェノール樹脂の溶融
混合物の溶融粘度が150℃で5ポイズ以下ということ
である。
【0012】樹脂組成物の耐半田性の点から、特に効果
のあるフェノール樹脂としては、一般式(2)で示され
るキシリレン変性フェノール樹脂が好適である。このフ
ェノール樹脂は、フェノールとp−キシリレングリコー
ルジメチルエーテル、或いはm−キシリレングリコール
ジメチルエーテルとの重縮合反応により合成される。こ
の構造は低吸湿性、熱時の低弾性率化、リードフレー
ム、チップ等部材との高密着性等の特性を有するため、
吸湿した水分が半田処理により気化した際に発生する応
力を低減し、パッケージクラック発生の防止効果が大き
い。更に、一般式(2)の構造中の、p−キシリレン骨
格に対するm−キシリレン骨格の割合が増加するにつ
れ、これを用いた樹脂組成物の熱時強度が向上する特徴
があり、より耐半田性に優れる傾向にある。
のあるフェノール樹脂としては、一般式(2)で示され
るキシリレン変性フェノール樹脂が好適である。このフ
ェノール樹脂は、フェノールとp−キシリレングリコー
ルジメチルエーテル、或いはm−キシリレングリコール
ジメチルエーテルとの重縮合反応により合成される。こ
の構造は低吸湿性、熱時の低弾性率化、リードフレー
ム、チップ等部材との高密着性等の特性を有するため、
吸湿した水分が半田処理により気化した際に発生する応
力を低減し、パッケージクラック発生の防止効果が大き
い。更に、一般式(2)の構造中の、p−キシリレン骨
格に対するm−キシリレン骨格の割合が増加するにつ
れ、これを用いた樹脂組成物の熱時強度が向上する特徴
があり、より耐半田性に優れる傾向にある。
【0013】本発明に用いられる(C)成分の溶融シリ
カ粉末は、例えば、火炎中で溶融された天然シリカ、及
び、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を
加水分解して得られる合成シリカを指す。又、その形状
・製法により球状シリカと破砕シリカに分類される。本
発明に用いられる(C)成分の溶融シリカ粉末の配合量
としては、全樹脂組成物中に75〜93重量%が好まし
い。75重量%未満だと、成形したパッケージの吸湿量
が増大し、半田処理温度での強度が低下してしまうた
め、半田処理時にパッケージにクラックが発生し易くな
り好ましくない。一方、93重量%を越えると、樹脂組
成物の成形時の流動性が低下し、未充填やチップシフ
ト、パッドシフトが発生し易くなり好ましくない。又、
溶融シリカ粉末の粒度分布を、ある一定の範囲内にする
と、成形性の向上に大きな効果があることが判明した。
カ粉末は、例えば、火炎中で溶融された天然シリカ、及
び、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を
加水分解して得られる合成シリカを指す。又、その形状
・製法により球状シリカと破砕シリカに分類される。本
発明に用いられる(C)成分の溶融シリカ粉末の配合量
としては、全樹脂組成物中に75〜93重量%が好まし
い。75重量%未満だと、成形したパッケージの吸湿量
が増大し、半田処理温度での強度が低下してしまうた
め、半田処理時にパッケージにクラックが発生し易くな
り好ましくない。一方、93重量%を越えると、樹脂組
成物の成形時の流動性が低下し、未充填やチップシフ
ト、パッドシフトが発生し易くなり好ましくない。又、
溶融シリカ粉末の粒度分布を、ある一定の範囲内にする
と、成形性の向上に大きな効果があることが判明した。
【0014】最近の薄型パッケージは1mmから1.4
mmの厚みが主流となり、パッケージ中に占める素子、
リードフレームの合計厚み500〜800μmを差し引
いた樹脂組成物の肉厚は、上下それぞれ100〜450
μm程度となってきている。この薄い流路に樹脂組成物
を充填していくためには、溶融シリカ粉末の最大粒子径
が150μm以上のものが実質的にないことが必要であ
る。更に、最近広く採用されつつあるLOC構造のDR
AM用TSOPパッケージでは、チップとインナーリー
ドとの間を50〜150μm厚のポリイミドテープで接
着しており、この厚みのギャップを樹脂組成物で充填し
ないと可撓性の高いポリイミドテープが変形し、チップ
がシフトし易くなってしまう。チップシフトを防止する
ためには、粒子径75μm以上の溶融シリカ粉末の存在
割合も極力少ないことが望ましい。具体的には、粒子径
150μm以上の粒子が全溶融シリカ粉末中0.2重量
%を越えると、成形時に未充填が発生し好ましくない。
又、粒子径75μm以上の粒子が全溶融シリカ粉末中2
重量%を越えると、チップシフトを生じ易くなり好まし
くない。
mmの厚みが主流となり、パッケージ中に占める素子、
リードフレームの合計厚み500〜800μmを差し引
いた樹脂組成物の肉厚は、上下それぞれ100〜450
μm程度となってきている。この薄い流路に樹脂組成物
を充填していくためには、溶融シリカ粉末の最大粒子径
が150μm以上のものが実質的にないことが必要であ
る。更に、最近広く採用されつつあるLOC構造のDR
AM用TSOPパッケージでは、チップとインナーリー
ドとの間を50〜150μm厚のポリイミドテープで接
着しており、この厚みのギャップを樹脂組成物で充填し
ないと可撓性の高いポリイミドテープが変形し、チップ
がシフトし易くなってしまう。チップシフトを防止する
ためには、粒子径75μm以上の溶融シリカ粉末の存在
割合も極力少ないことが望ましい。具体的には、粒子径
150μm以上の粒子が全溶融シリカ粉末中0.2重量
%を越えると、成形時に未充填が発生し好ましくない。
又、粒子径75μm以上の粒子が全溶融シリカ粉末中2
重量%を越えると、チップシフトを生じ易くなり好まし
くない。
【0015】更に、樹脂組成物の成形時の溶融粘度を低
減し、金型内の流動性を高めるためには、粒子径が1μ
m以下の溶融シリカ粉末が、全溶融シリカ粉末中2重量
%以上存在すること、且つ全溶融シリカ粉末中に、球状
シリカ粉末を70重量%以上とすることが必要である。
この範囲を外れると、樹脂組成物の流動性が低下し、チ
ップシフト等パッケージ内部の素子の変形が起こる他、
素子を構成する各部材との濡れ性が低下するため、各部
材と樹脂組成物との界面の接着力が著しく低下し、パッ
ケージの吸湿後の半田処理で、界面剥離やパッケージク
ラックを生じ易くなり好ましくない。ところが、金型の
エアベント部のギャップ厚みが通常2〜10μmである
ために、粒子径が1μm以下の溶融シリカ粉末はこのエ
アベント部のギャップから流出し易く、このため成形品
にバリが発生し易い。特に本発明の式(1)のエポキシ
樹脂は、せん断応力により容易に流動性が向上する性質
を有するため、薄型パッケージへの充填性に優れる反
面、バリを発生し易く、特に粒子径1μm以下の溶融シ
リカ粉末と組み合わせることにより、バリの長さも大き
くなる欠点がある。
減し、金型内の流動性を高めるためには、粒子径が1μ
m以下の溶融シリカ粉末が、全溶融シリカ粉末中2重量
%以上存在すること、且つ全溶融シリカ粉末中に、球状
シリカ粉末を70重量%以上とすることが必要である。
この範囲を外れると、樹脂組成物の流動性が低下し、チ
ップシフト等パッケージ内部の素子の変形が起こる他、
素子を構成する各部材との濡れ性が低下するため、各部
材と樹脂組成物との界面の接着力が著しく低下し、パッ
ケージの吸湿後の半田処理で、界面剥離やパッケージク
ラックを生じ易くなり好ましくない。ところが、金型の
エアベント部のギャップ厚みが通常2〜10μmである
ために、粒子径が1μm以下の溶融シリカ粉末はこのエ
アベント部のギャップから流出し易く、このため成形品
にバリが発生し易い。特に本発明の式(1)のエポキシ
樹脂は、せん断応力により容易に流動性が向上する性質
を有するため、薄型パッケージへの充填性に優れる反
面、バリを発生し易く、特に粒子径1μm以下の溶融シ
リカ粉末と組み合わせることにより、バリの長さも大き
くなる欠点がある。
【0016】バリの発生を防止するためには、このエア
ベント部のギャップからの溶融シリカ粉末及び樹脂の流
出を防止することが必要であり、このためにはエアベン
ト部のギャップに溶融シリカ粉末が密に充填して(最密
充填と呼ぶ)、エアベントを塞ぐことが効果的である。
即ち、エアベント部のギャップより粒子径の大きい大粒
子径の粒子の充填の隙間を、中粒子径の粒子が充填し、
更に、大粒子径と中粒子径による充填でなお残された隙
間を、小粒子径の粒子が充填する最密充填モデルを形成
することにより、小粒子径の粒子及び低粘度樹脂成分が
成形圧によりエアベント部から流出するのを防止でき
る。この最密充填モデルを形成するためには、粒子径1
μm以下の粒子が、全溶融シリカ粉末中2重量%以上存
在する場合は、粒子径2〜6μmの粒子が10重量%以
上、更に粒子径12〜48μmの粒子が30重量%以上
であることが必要である。この範囲を外れる粒子径分布
の溶融シリカ粉末では、バリを効果的に防止できず、流
動性も低下する。本発明の溶融シリカ粉末の粒子径の測
定方法としては、粒子径150μm以上及び75μm以
上の粒子の存在割合の測定には、湿式篩法による篩残粒
子の重量測定法を、又、粒子径1μm以下、2〜6μ
m、及び12〜48μmの粒子の存在割合の測定には、
レーザー回折式粒度分布測定機(シーラス社・製、モデ
ル715)を用いた。
ベント部のギャップからの溶融シリカ粉末及び樹脂の流
出を防止することが必要であり、このためにはエアベン
ト部のギャップに溶融シリカ粉末が密に充填して(最密
充填と呼ぶ)、エアベントを塞ぐことが効果的である。
即ち、エアベント部のギャップより粒子径の大きい大粒
子径の粒子の充填の隙間を、中粒子径の粒子が充填し、
更に、大粒子径と中粒子径による充填でなお残された隙
間を、小粒子径の粒子が充填する最密充填モデルを形成
することにより、小粒子径の粒子及び低粘度樹脂成分が
成形圧によりエアベント部から流出するのを防止でき
る。この最密充填モデルを形成するためには、粒子径1
μm以下の粒子が、全溶融シリカ粉末中2重量%以上存
在する場合は、粒子径2〜6μmの粒子が10重量%以
上、更に粒子径12〜48μmの粒子が30重量%以上
であることが必要である。この範囲を外れる粒子径分布
の溶融シリカ粉末では、バリを効果的に防止できず、流
動性も低下する。本発明の溶融シリカ粉末の粒子径の測
定方法としては、粒子径150μm以上及び75μm以
上の粒子の存在割合の測定には、湿式篩法による篩残粒
子の重量測定法を、又、粒子径1μm以下、2〜6μ
m、及び12〜48μmの粒子の存在割合の測定には、
レーザー回折式粒度分布測定機(シーラス社・製、モデ
ル715)を用いた。
【0017】本発明に用いられる(D)成分の硬化促進
剤としては、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤
との架橋反応を促進するものであればよく、例えば、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
等のアミジン系化合物、トリフェニルホスフィン、テト
ラフェニルホスフォニウム・テトラフェニルボレート塩
等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイ
ミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。これらの硬化促進剤は単独でも混合し
て用いても差し支えない。
剤としては、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤
との架橋反応を促進するものであればよく、例えば、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
等のアミジン系化合物、トリフェニルホスフィン、テト
ラフェニルホスフォニウム・テトラフェニルボレート塩
等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイ
ミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。これらの硬化促進剤は単独でも混合し
て用いても差し支えない。
【0018】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)成
分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アン
チモン等の難燃剤、ポリシロキサン化合物に代表される
低応力剤、カップリング剤、カーボンブラックに代表さ
れる着色剤、天然ワックス及び合成ワックス等の離型剤
等が適宜配合可能である。成形材料とするには、全成分
を混合後、加熱ニーダや熱ロールを用いて加熱混練し、
続いて冷却、粉砕することで目的とする樹脂組成物が得
られる。
分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アン
チモン等の難燃剤、ポリシロキサン化合物に代表される
低応力剤、カップリング剤、カーボンブラックに代表さ
れる着色剤、天然ワックス及び合成ワックス等の離型剤
等が適宜配合可能である。成形材料とするには、全成分
を混合後、加熱ニーダや熱ロールを用いて加熱混練し、
続いて冷却、粉砕することで目的とする樹脂組成物が得
られる。
【0019】以下、本発明を実施例で具体的に説明す
る。 実施例1 式(3)で示されるエポキシ樹脂(融点124℃) 4.0重量部
る。 実施例1 式(3)で示されるエポキシ樹脂(融点124℃) 4.0重量部
【化6】
【0020】 式(6)で示されるキシリレン変性フェノール樹脂 4.0重量部
【化7】 (但し、mは1以上の混合品であり、m≧6である成分
の重量割合は32重量%であり、又、150℃の溶融粘
度が2.8ポイズ、水酸基当量は170) 表1に示される粒度分布を有する球状溶融シリカ粉末 89.0重量部 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという ) 0.2重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 0.5重量部 三酸化アンチモン 1.0重量部 カーボンブラック 0.3重量部 カルナバワックス 0.5重量部 なお、溶融シリカ粉末の粒度分布の測定方法は、前記し
たとおりである。各成分をミキサーを用いて混合した
後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて3
0回混練し、得られた混練物シートを冷却後粉砕して、
樹脂組成物とした。得られた樹脂組成物の特性を以下の
方法で評価した。結果を表1に示す。
の重量割合は32重量%であり、又、150℃の溶融粘
度が2.8ポイズ、水酸基当量は170) 表1に示される粒度分布を有する球状溶融シリカ粉末 89.0重量部 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという ) 0.2重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 0.5重量部 三酸化アンチモン 1.0重量部 カーボンブラック 0.3重量部 カルナバワックス 0.5重量部 なお、溶融シリカ粉末の粒度分布の測定方法は、前記し
たとおりである。各成分をミキサーを用いて混合した
後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて3
0回混練し、得られた混練物シートを冷却後粉砕して、
樹脂組成物とした。得られた樹脂組成物の特性を以下の
方法で評価した。結果を表1に示す。
【0021】評価方法 スパイラルフロー:EMMI−I−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。 チップシフト量:32ピンのLOC構造TSOP(パッ
ケージサイズは、10×21mm、厚み1.0mm、シ
リコンチップはサイズ9×18mm、リードフレームは
鉄/ニッケル合金(42アロイ)製、チップとインナー
リード間は厚み100μmのポリイミドテープで接着さ
れている)を175℃の金型温度、75kg/cm2の
成形圧力で2分間トランスファー成形を行った。成形品
を樹脂組成物の注入方向に沿ってパッケージ中心で切断
し、断面を観察することでチップ両端のパッケージ成形
品下面からの距離を求め、その差をチップシフト量とし
てμm単位で表示した。 バリの長さ:チップシフト量評価で成形した32ピンT
SOPパッケージに発生するバリの長さを測定し、mm
単位で表示した。 熱時強度:240℃での曲げ強さをJIS−K6911
の試験条件で測定した。 耐半田性:100ピンTQFPパッケージ(パッケージ
サイズは14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチ
ップサイズは8.0×8.0mm、リードフレームは4
2アロイ製)を175℃の金型温度、75kg/cm2
の射出圧力で2分間トランスファー成形を行い、175
℃で8時間の後硬化をした。成形品パッケージを85
℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置し、その
後240℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡でパッ
ケージを観察し、外部クラック((クラック発生パッケ
ージ数)/(全パッケージ数)×100)を%で表示し
た。又、チップと樹脂組成物との剥離面積の割合を超音
波探傷装置を用いて測定し、剥離率((剥離面積)/
(チップ面積)×100)を%で表示した。
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。 チップシフト量:32ピンのLOC構造TSOP(パッ
ケージサイズは、10×21mm、厚み1.0mm、シ
リコンチップはサイズ9×18mm、リードフレームは
鉄/ニッケル合金(42アロイ)製、チップとインナー
リード間は厚み100μmのポリイミドテープで接着さ
れている)を175℃の金型温度、75kg/cm2の
成形圧力で2分間トランスファー成形を行った。成形品
を樹脂組成物の注入方向に沿ってパッケージ中心で切断
し、断面を観察することでチップ両端のパッケージ成形
品下面からの距離を求め、その差をチップシフト量とし
てμm単位で表示した。 バリの長さ:チップシフト量評価で成形した32ピンT
SOPパッケージに発生するバリの長さを測定し、mm
単位で表示した。 熱時強度:240℃での曲げ強さをJIS−K6911
の試験条件で測定した。 耐半田性:100ピンTQFPパッケージ(パッケージ
サイズは14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチ
ップサイズは8.0×8.0mm、リードフレームは4
2アロイ製)を175℃の金型温度、75kg/cm2
の射出圧力で2分間トランスファー成形を行い、175
℃で8時間の後硬化をした。成形品パッケージを85
℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置し、その
後240℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡でパッ
ケージを観察し、外部クラック((クラック発生パッケ
ージ数)/(全パッケージ数)×100)を%で表示し
た。又、チップと樹脂組成物との剥離面積の割合を超音
波探傷装置を用いて測定し、剥離率((剥離面積)/
(チップ面積)×100)を%で表示した。
【0022】実施例2〜6、比較例1〜9 実施例1の配合に代えて、表1に示す割合で各成分を配
合し、実施例1と同様に混合・混練して樹脂組成物を得
た。実施例1と同様に評価した結果を表1及び表2に示
した。なお、実施例3〜5のエポキシ樹脂(4)は、前
記式(4)と同一のものであり、融点は146℃であ
る。又、実施例6、比較例9のYX−4000H(油化
シェルエポキシ(株)・製)は3,3’,5,5’−テ
トラメチルビフェノールジグリシジルエーテルである。
フェノール樹脂(7)、(8)の構造及び樹脂特性を、
下記に示す。
合し、実施例1と同様に混合・混練して樹脂組成物を得
た。実施例1と同様に評価した結果を表1及び表2に示
した。なお、実施例3〜5のエポキシ樹脂(4)は、前
記式(4)と同一のものであり、融点は146℃であ
る。又、実施例6、比較例9のYX−4000H(油化
シェルエポキシ(株)・製)は3,3’,5,5’−テ
トラメチルビフェノールジグリシジルエーテルである。
フェノール樹脂(7)、(8)の構造及び樹脂特性を、
下記に示す。
【化8】 (但し、重量比でm/n=3/1、m+nは1以上の混
合品であり、m+n≧6である成分の重量割合は40重
量%であり、又、150℃の溶融粘度が3.3ポイズ、
水酸基当量170)
合品であり、m+n≧6である成分の重量割合は40重
量%であり、又、150℃の溶融粘度が3.3ポイズ、
水酸基当量170)
【0023】
【化9】 (但し、mは1以上の混合品であり、m≧6である成分
の重量割合は60重量%であり、又、150℃の溶融粘
度が7.8ポイズ、水酸基当量168)
の重量割合は60重量%であり、又、150℃の溶融粘
度が7.8ポイズ、水酸基当量168)
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いると、薄型パ
ッケージの充填性に優れ、しかもバリの発生が皆無の半
導体パッケージ封止が可能となる。更に、本発明の樹脂
組成物で封止された半導体パッケージは、熱時強度、低
吸湿性に優れるため、吸湿後も耐半田性に優れる。
ッケージの充填性に優れ、しかもバリの発生が皆無の半
導体パッケージ封止が可能となる。更に、本発明の樹脂
組成物で封止された半導体パッケージは、熱時強度、低
吸湿性に優れるため、吸湿後も耐半田性に優れる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)一般式(1)で示されるエポキシ
樹脂を総エポキシ樹脂中に30重量%以上含むエポキシ
樹脂、(B)150℃における溶融粘度が5ポイズ以下
のフェノール樹脂硬化剤、(C)溶融シリカ粉末、及び
(D)硬化促進剤を必須成分とする半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物において、(C)成分の溶融シリカ粉末が
全樹脂組成物中に75〜93重量%を占め、且つ全溶融
シリカ粉末中に占める粒子径150μm以上の粒子が
0.2重量%以下、粒子径75μm以上の粒子が2重量
%以下、粒子径12〜48μmの粒子が30重量%以
上、粒子径2〜6μmの粒子が10重量%以上、粒子径
1μm以下の粒子が2重量%以上であり、且つ、全溶融
シリカ粉末中に占める球状シリカ粉末が70重量%以上
であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。 【化1】 (式中、Rは水素、炭素数1から9までのアルキル基、
ハロゲン原子から選択される基であり、互いに同一であ
っても、異なっていても良い。) - 【請求項2】 (B)成分の150℃における溶融粘度
が5ポイズ以下のフェノール樹脂硬化剤が、一般式
(2)である請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物。 【化2】 (式中、m≧0、n≧0、且つ m+n≧1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28480896A JPH10130469A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28480896A JPH10130469A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | エポキシ樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130469A true JPH10130469A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17683287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28480896A Withdrawn JPH10130469A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130469A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001151988A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-05 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2003012895A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2003048957A (ja) * | 2001-08-07 | 2003-02-21 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-10-28 JP JP28480896A patent/JPH10130469A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001151988A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-05 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2003012895A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2003048957A (ja) * | 2001-08-07 | 2003-02-21 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物 |
JP4710195B2 (ja) * | 2001-08-07 | 2011-06-29 | 住友ベークライト株式会社 | エポキシ樹脂組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
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Effective date: 20050216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |