JP2000273147A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2000273147A
JP2000273147A JP11079546A JP7954699A JP2000273147A JP 2000273147 A JP2000273147 A JP 2000273147A JP 11079546 A JP11079546 A JP 11079546A JP 7954699 A JP7954699 A JP 7954699A JP 2000273147 A JP2000273147 A JP 2000273147A
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epoxy resin
epoxy
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Nobutaka Takasu
信孝 高須
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型半導体装置への充填性と離型性に優れ、
且つ半導体装置の耐半田性に優れる半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 一般式(1)で示され、且つ融点が50
〜150℃の結晶性エポキシ樹脂、一般式(5)で示さ
れるフェノール樹脂、溶融シリカ粉末、及び硬化促進
剤、特に好適にはアミジン化合物、グアニジン化合物、
イミダゾール化合物からなる群から選択される少なく一
個以上を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物において、総フェノール樹脂のフェノール性水酸基数
に対する総エポキシ樹脂のエポキシ基数の比率が1.1
〜1.3であることを特徴とする半導体封止用エポキシ
樹脂組成物。 【化1】 【化2】 (式中、Rは、水素、炭素数1から9までのアルキル
基、又はハロゲン原子から選択される基であり、互いに
同一であっても、異なっていても良い。一般式(5)の
nは平均値で、1〜5の正数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性、耐半田性
に優れ、特に薄型半導体パッケージに好適な半導体封止
用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI等の半導体素子の封止方法
としてエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コ
スト、大量生産に適しており、採用されて久しく、信頼
性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂
の改良により特性の向上が図られてきた。しかし、近年
の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向にお
いて、半導体の高集積化も年々進み、又、半導体装置の
表面実装化が促進されるなかで、半導体封止用エポキシ
樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきてい
る。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では解決
出来ない問題点も出てきている。その最大の問題点は、
表面実装の採用により半導体装置が半田浸漬、或いはリ
フロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされ、吸
湿した水分が爆発的に気化する際の応力により、半導体
装置にクラックが発生したり、チップ、リードフレー
ム、インナーリード上の各種メッキされた各接合部分と
樹脂組成物の硬化物の界面で、剥離が生じ信頼性が著し
く低下する現象である。
【0003】更に、近年半導体装置の薄型化に伴い、半
導体装置中に占める樹脂組成物の厚みが一段と薄くなっ
てきており、例えば、64M、256MDRAM用のパ
ッケージは、1mm厚のTSOPが主流となりつつあ
る。これら薄型半導体装置には、成形時の充填性が良好
で、金線変形が少なく、チップやリードフレームの変形
(チップシフトやダイパッドシフトと呼ぶ)がない樹脂
組成物が要求され、そのためエポキシ樹脂組成物は、成
形時の流動性に優れることが必要である。半田処理によ
る信頼性低下の改善と、成形時の流動性向上を両立する
ために、エポキシ樹脂組成物中の溶融シリカ粉末の充填
量を増加させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化
を達成し耐半田性を向上させるとともに、低溶融粘度の
樹脂を使用して、成形時に低粘度で高流動性を維持させ
る手法が一般的となりつつある。この手法に使用するエ
ポキシ樹脂としては、特に常温では固体で、溶融時は粘
度が極端に低下する結晶性のエポキシ樹脂があり、特に
その代表的な例として、ビフェニル型エポキシ樹脂のよ
うな2官能エポキシ樹脂が広く使用されている(特開平
5−175364、特開平5−343570、特開平6
−80763各号公報等)。一方、半田処理による信頼
性において、エポキシ樹脂組成物の硬化物と半導体パッ
ケージ内部に存在する半導体素子やリードフレーム等の
基材との界面の接着性は非常に重要になってきている。
この界面の接着力が弱いと半田処理後の基材との界面で
剥離が生じ、更にはこの剥離に起因するパッケージクラ
ックが発生する。界面の接着力向上の観点から、硬化剤
としてのフェノール樹脂も多くの構造が提案されている
が、特に式(5)のフェノール樹脂はその可撓性、低吸
湿性において特徴があり、本用途に好適であることが知
られている(特開平8−143648、特開平9−31
67、特開平9−235353各号公報など)。
【0004】しかしながら、従来の結晶性の2官能エポ
キシ樹脂と式(5)のフェノール樹脂との組み合わせに
よる樹脂組成物では、成形温度での溶融粘度が低いとい
う特徴はあるが、一方、2官能エポキシ樹脂と水酸基密
度が低く可撓性を有する式(5)のフェノール樹脂との
組み合わせという官能基数の限界により硬化物のガラス
転移温度が低くなるという欠点を有する。このため成形
時の硬化が遅く、従って熱時硬度が低く、離型の際に成
形品が金型に付着したり、成形品が破損するといった現
象がみられ、これらの成形作業性改善のため、ガラス転
移温度を高くする必要性が指摘されている。又、これら
の樹脂組成物の成形品は、半田処理の温度での機械的強
度が低いことから、気化・膨張した水分の蒸気圧による
発生応力に耐える充分な強度を得るため、更にガラス転
移温度の向上が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、薄型半導体
装置への充填性が良好で、金線変形、チップシフト、及
びダイパッドシフトの少ない、即ち成形時高流動性の特
徴を有し、しかも成形時の離型性及び硬化物の耐半田性
にも優れる樹脂組成物の開発を目的としてなされたもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(A)一
般式(1)〜(4)で示され、且つ融点が50〜150
℃の結晶性エポキシ樹脂、(B)一般式(5)で示され
るフェノール樹脂、(C)溶融シリカ粉末、及び(D)
硬化促進剤、特に好適な硬化促進剤としてアミジン化合
物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物からなる群
から選択される少なくとも一個以上を必須成分とする半
導体封止用エポキシ樹脂組成物において、(B)フェノ
ール樹脂のフェノール性水酸基数に対する(A)エポキ
シ樹脂のエポキシ基数の比率が1.1〜1.3である半
導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて半導
体装置を封止してなる半導体装置である。
【化6】
【0007】
【化7】
【0008】
【化8】
【0009】
【化9】
【0010】
【化10】 (式(1)〜式(5)中のRは、水素原子、ハロゲン原
子、又は炭素数1から9までのアルキル基から選択され
る基であり、互いに同一であっても、異なっていても良
い、一般式(5)のnは平均値で、1〜5の正数)
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるエポキシ樹脂は、式(1)のビフェ
ニル型エポキシ樹脂、式(2)のハイドロキノン型エポ
キシ樹脂、式(3)のスチルベン型エポキシ樹脂、式
(4)のビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群か
ら選択され、且つ融点50〜150℃の結晶性エポキシ
樹脂である。一般式(1)〜(4)で示され、且つ融点
50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂の具体例を以下に
示すが、これらに限定されるものではない。
【化11】
【0012】
【化12】
【00l3】
【化13】
【0014】
【化14】
【0015】これらのエポキシ樹脂は、1分子中にエポ
キシ基を2個有するジエポキシ化合物であり、更にいず
れも結晶性を示すため、融点未満の温度では固体である
が、融点以上の温度で融解し低粘度の液状物質となる。
このため溶融シリカを多量に配合しても樹脂組成物の成
形時の溶融粘度が低いので、薄型半導体装置への充填性
に優れ、半導体素子の金線変形が少なく、又、チップシ
フトやダイパッドシフトが少ない。一般式(1)〜
(4)の結晶性エポキシ樹脂の融点が50℃未満だと、
樹脂組成物の製造工程において融着を起こしやすく、作
業性が著しく低下するので好ましくない。又、150℃
を越えると、樹脂組成物を加熱混練する製造工程で充分
に融解しないため、材料の均一性に劣るといった問題点
を有するので好ましくない。これらのエポキシ樹脂の融
点は、示差走査熱量計(セイコー電子(株)・製SSC
520)を用いて、常温から昇温速度5℃/分で昇温し
た結晶融解の吸熱ピークの頂点の温度を示す。
【0016】本発明のエポキシ樹脂は、更に他のエポキ
シ樹脂と併用しても差し支えない。併用可能なエポキシ
樹脂としては、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマー全般を指し、例えば、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ
樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ナフトー
ル型エポキシ樹脂等が挙げられる。又、これらのエポキ
シ樹脂は、単独もしくは混合して用いても差し支えな
い。
【0017】本発明に用いられる一般式(5)で示され
るフェノール樹脂としては、以下に示される構造のもの
が具体的に示されるが、これらに限定されるものではな
い。
【化15】 本発明のフェノール樹脂は、更に他のフェノール樹脂と
併用しても差し支えない。併用可能なフェノール樹脂と
してはエポキシ樹脂と硬化反応し、架橋構造を形成でき
るフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、
ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、キシリレン変性フェノ
ール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペン
タジエン変性フェノール樹脂、ビスフェノールA、トリ
フェノールメタン等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。樹脂組成物の成形時の流動性を高める
ためには、これらのフェノール樹脂の溶融粘度は低い方
が好ましく、150℃で5ポイズ以下の粘度を示すフェ
ノール樹脂硬化剤が好適である。
【0018】本発明に用いられる溶融シリカ粉末として
は、例えば、火炎中で溶融された天然シリカ、及び、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を加水分
解して得られる合成シリカ等が挙げられる。又、その形
状・製法により球状シリカと破砕シリカがある。溶融シ
リカ粉末の配合量としては、全樹脂組成物中に75〜9
3重量%が好ましい。75重量%未満だと、樹脂組成物
の硬化物の吸湿量が増大し、しかも半田処理温度での強
度が低下してしまうため、半田処理時に半導体装置にク
ラックが発生し易くなり好ましくない。一方、93重量
%を越えると、樹脂組成物の成形時の流動性が低下し、
未充填やチップシフト、パッドシフトが発生し易くなり
好ましくない。特に溶融シリカ粉末を高充填するために
は、球状のものが好ましい。又、粒度分布としては広い
ものが、成形時の樹脂組成物の溶融粘度を低減するため
に有効である。
【0019】本発明に用いられる硬化促進剤は、前記エ
ポキシ樹脂とフェノール樹脂との架橋反応の触媒となり
得るものを指し、具体例としては、トリブチルアミン、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラ
フェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の
有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダ
ゾール化合物等が挙げられるが、特に好適な硬化促進剤
はアミジン化合物、グアニジン化合物、及びイミダゾー
ル化合物からなる群から選ばれる一種以上である。これ
らの化合物は、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との
架橋反応を促進するとともに、更にその塩基性の強さか
らエポキシ樹脂中のエポキシ基同士の開環重合の開始触
媒としても作用することが特徴である。アミジン化合物
としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,
3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が、グア
ニジン化合物としては、例えば、1,5,7−トリアザ
ビシクロ(4,4,0)デセン−5、7−メチル−1,
5,7−トリアザビシクロ(4,4,0)デセン−5、
ペンタメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン等
が、又、イミダゾール化合物としては、例えば、2−メ
チルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−イミダゾ
ール、2−フェニル−4−メチル−イミダゾール等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。又、上
記群の化合物は、無機酸或いは有機酸との塩の形でも使
用できる。又、これらは単独でも混合して用いても差し
支えない。
【0020】本発明の樹脂組成物では、総フェノール樹
脂のフェノール性水酸基数に対する総エポキシ樹脂のエ
ポキシ基数の比率が1.1〜1.3の範囲にあることが
重要である。一般式(5)のフェノール樹脂はその低吸
湿性、可撓性のために、半導体装置の半田処理後の基材
とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面の接着性が良好
であり、又耐半田クラック性にも優れることは既に述べ
たとおりであるが、一方、成形時の硬化性に劣る欠点が
ある。特に反応点である水酸基の間を剛直なビフェニル
構造が存在するために全ての水酸基の反応が完結しにく
いため、成形後に水酸基が残ってしまう傾向が強い。硬
化物中にフェノール性水酸基が残存すると、吸湿率が高
く、又曲げ強度等の機械特性が低下するため、半導体パ
ッケージの耐半田性が低い結果となる。そこで、エポキ
シ樹脂のエポキシ基とフェノール樹脂の水酸基との官能
基数をエポキシ基過剰にすることにより、エポキシ樹脂
組成物の硬化性の向上が図れるとともに、硬化後の吸湿
特性、機械特性の低下を防止することができる。総フェ
ノール樹脂のフェノール性水酸基数に対する総エポキシ
樹脂のエポキシ基数の比率が1.1より小さいとこの効
果が得られず、一方1.3より大きいと逆に架橋密度が
小さくなりすぎて、硬化性や耐熱性を損なう。なお、硬
化物中に残存した過剰なエポキシ基は半導体素子やリー
ドフレームなどの基材との接着性向上に効果があるた
め、上記範囲内であれば好ましい結果を与える。
【0021】更に、総フェノール樹脂のフェノール性水
酸基数に対する総エポキシ樹脂のエポキシ基数の比率が
1.1〜1.3の範囲にあり、かつ硬化促進剤としてア
ミジン化合物、グアニジン化合物、及びイミダゾール化
合物からなる群から選ばれる一種以上を使用すると、エ
ポキシ基がフェノール性水酸基と付加反応すると同時
に、エポキシ基同士の開環重合も行い、硬化性の更なる
向上と硬化物のガラス転移温度を高くすることができ
る。エポキシ基同士の開環重合により樹脂組成物の硬化
物の架橋密度が向上し、ガラス転移温度が高くなるた
め、成形時の離型性に優れ、又、半田処理時の機械的強
度の上昇による耐半田性の向上も図ることができる。更
に、エポキシ基同士の開環重合では、フェノール性水酸
基との付加反応の場合と異なり、反応後に水酸基が生成
しないため、硬化物の吸湿率を低減できるという特長も
有する。又、樹脂組成物中の結晶性エポキシ樹脂の相対
的な配合割合が増加することから、成形時の樹脂組成物
の低溶融粘度化が更に可能になるという利点も有する。
【0022】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)成
分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アン
チモン等の難燃剤、ポリシロキサン化合物に代表される
低応力剤、カップリング剤、カーボンブラックに代表さ
れる着色剤、天然ワックス及び合成ワックス等の離型剤
等が適宜配合可能である。本発明の樹脂組成物は、
(A)〜(D)成分、及びその他の添加剤等を、ミキサ
ー等を用いて混合後、加熱ニーダや熱ロールを用いて加
熱混練し、続いて冷却、粉砕することで得られる。本発
明の樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封
止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモー
ルド、コンプレッションモールド、インジェクションモ
ールド等の従来の成形方法で硬化成形すればよい。
【0023】以下、本発明を実施例で具体的に説明す
る。配合単位は重量部とする。 実施例1 式(6)を主成分とするエポキシ樹脂(エポキシ当量195、融点105℃) 5.2重量部
【化16】
【0024】 式(7)のフェノール樹脂(水酸基当量198、軟化点90℃) 4.8重量部
【化17】 球状溶融シリカ粉末 89.0重量部 トリフェニルホスフィン 0.2重量部 カルナバワックス 0.5重量部 カーボンブラック 0.3重量部 をミキサーを用いて混合した後、表面温度が90℃と4
5℃の2本ロールを用いて30回混練し、得られた混練
物シートを冷却後粉砕して、樹脂組成物を得た。得られ
た樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示
す。
【0025】評価方法 スパイラルフロー:EMMI−I−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。
単位はcm。 離型性:50ピンのリードオンチップ構造のTSOP
(パッケージサイズは、10×21mm、厚み1.0m
m、シリコンチップはサイズ9×18mm、リードフレ
ームは鉄/ニッケル合金(42アロイ)製、チップとイ
ンナーリード間は厚み100μmのポリイミドテープで
接着されている)を、金型温度175℃、成形圧力75
kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形し
た。成形後、金型が開いた際の金型からの離型性を評価
した。○は離型性良好を示し、×は金型付着、又はラン
ナー折れが発生したことを示す。 熱時硬度:前記32ピンリードオンチップ構造のTSO
Pを成形後、金型が開いてから10秒後に、バーコル#
935硬度計を用いてパッケージ表面の硬度を測定し
た。 チップシフト量:前記32ピンリードオンチップ構造の
TSOPを、樹脂組成物の注入方向に沿って中心で切断
し、断面を観察することでチップ両端のパッケージ下面
からの距離を求め、その差をチップシフト量とした。単
位μm。 ガラス転移温度(Tg):金型温度175℃、射出圧力
75kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形
したテストピースを、更に175℃、4時間で後硬化さ
せ、熱機械分析装置〔セイコー電子(株)・製TMA−
120、昇温速度5℃/分〕を用いて測定した。単位は
℃。 熱時強度:240℃での曲げ強さをJIS−K6911
に準じて測定した。単位はkgf/mm2。 耐半田性:100ピンTQFP(パッケージサイズは1
4×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップサイズ
は8.0×8.0mm、リードフレームは42アロイ
製)を、金型温度175℃、射出圧力75kg/c
2、硬化時間2分でトランスファー成形し、175
℃、8時間で後硬化させた。得られた半導体パッケージ
を85℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置
し、その後240℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微
鏡で外部クラックを観察し、クラック数((クラック発
生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100)を%
で表示した。又、チップと樹脂組成物との剥離面積の割
合を超音波探傷装置を用いて測定し、剥離率((剥離面
積)/(チップ面積)×100)として、5個のパッケ
ージの平均値を求め、%で表示した。
【0026】実施例2〜5、比較例1〜4 表1に示す割合で各成分を配合し、実施例1と同様にし
て樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結
果を表1に示す。なお、実施例2〜5、比較例1〜4で
用いたエポキシ樹脂の性状を以下に示す。式(8)を主
成分とするエポキシ樹脂(エポキシ当量175、融点1
40℃)、式(9)を主成分とするエポキシ樹脂(エポ
キシ当量225、融点103℃)、式(10)を主成分
とするエポキシ樹脂(エポキシ当量190、融点82
℃)、式(11)を主成分とするエポキシ樹脂(エポキ
シ当量200、軟化点65℃)。式(12)のフェノー
ル樹脂(水酸基当量175、軟化点80℃)構造式
(8)〜(12)を以下に示す。
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】
【化21】
【0030】
【化22】
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いると、薄型半
導体装置への充填性と離型性に優れ、且つ封止された半
導体装置は、熱時強度、低吸湿性に優れるため、吸湿後
の耐半田性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 C H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 // B29K 63:00 B29L 31:34 Fターム(参考) 4F206 AA39C AB03 AB17 AH37 JA02 JB17 JF01 4J002 CC04X CC12X CD05W CD07W CD12W DJ017 EN026 ER026 EU066 EU116 EW016 EW176 EY016 FD156 GJ02 GQ01 4J036 AC01 AC05 AC06 AD07 AD08 AD09 AD10 DA05 DC31 DC41 DC46 FA05 FB07 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EB03 EB04 EB13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1)〜(4)で示され、
    且つ融点が50〜150℃の結晶性エポキシ樹脂、
    (B)一般式(5)で示されるフェノール樹脂、(C)
    溶融シリカ粉末、及び(D)硬化促進剤を必須成分とす
    る半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、(B)フ
    ェノール樹脂のフェノール性水酸基数に対する(A)エ
    ポキシ樹脂のエポキシ基数の比率が1.1〜1.3であ
    ることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 (式(1)〜式(5)中のRは、水素原子、ハロゲン原
    子、又は炭素数1から9までのアルキル基から選択され
    る基であり、互いに同一であっても、異なっていても良
    い、一般式(5)のnは平均値で、1〜5の正数)
  2. 【請求項2】(D)硬化促進剤がアミジン化合物、グア
    ニジン化合物、イミダゾール化合物からなる群から選択
    される少なくとも一種以上である請求項1記載の半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、及び2記載の半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなるこ
    とを特徴とする半導体装置。
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