JP4788034B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び耐半田クラック性に優れた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体素子の封止方法として、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形による方法が、低コスト、大量生産に適した方法として採用されて久しく、信頼性もエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により向上が図られてきた。
しかし、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積化も年々進み、又半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では解決できない問題点も出てきている。
【0003】
その最大の問題点は、半導体装置の表面実装の採用により半導体装置が半田浸漬或いはリフロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされ、半導体装置が吸湿した水分が爆発的に気化する際の応力により、半導体装置が割れたり、半導体素子、リードフレーム、インナーリード上の各種メッキされた接合部分との各界面で、剥離が生じ信頼性が著しく低下する現象である。
更に、近年半導体装置の薄型化に伴い、半導体装置中に占めるエポキシ樹脂組成物の硬化物の厚みが一段と薄くなってきており、64M、256MDRAM用の半導体装置は、1mm厚のTSOPが主流となりつつある。これらの薄型半導体装置には、エポキシ樹脂組成物の成形時の充填性が良好で、金線変形が少なく、半導体素子やリードフレームの変形(チップシフトやダイパッドシフトと呼ぶ)がないことが要求され、そのためエポキシ樹脂組成物には、成形時の流動性に優れることが必要である。
【0004】
一方、半導体封止用エポキシ樹脂組成物には難燃剤成分として、臭素含有の有機化合物(以下、臭素化合物という)、及び三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物が配合されている。しかしながら、世界的な環境保護の意識の高まりのなか、臭素化合物や、アンチモン化合物を使用せずに難燃性を有するエポキシ樹脂組成物の要求が大きくなってきている。
更に、半導体装置を150〜200℃での高温で長時間保管すると、難燃剤である臭素化合物やアンチモン化合物は、半導体素子の抵抗値の増加や、金線の断線を引き起こすことが知られている。この観点からも、臭素化合物やアンチモン化合物を使用しない高温保管特性に優れるエポキシ樹脂組成物の開発が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、流動性、硬化性等の成形性に優れ、熱時強度の向上、吸湿率の低減により、基板実装時における半導体装置の耐半田クラック性を著しく向上させ、更に難燃性に優れるため、臭素化合物、アンチモン化合物を削減もしくは全く含まず、高温保管特性を向上させた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)(A)式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)、式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)の群から選ばれる1種以上を含むフェノール樹脂、(C)無機充填材、及び(D)硬化促進剤を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
前記式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上であり、前記式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上であり、
全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭素原子及びアンチモン原子が、それぞれ0.1重量%以下であり、無機充填材の配合量が、全エポキシ樹脂組成物中80〜85重量%である半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
【化3】
(pは平均値で1〜6の正の数)
【0007】
【化4】
(R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。aは0〜3の整数、bは1又は2、cは0〜5の整数、dは0〜4の整数。 又水酸基はナフタレン環のいずれのリングに結合してもよく、両リングに結合してもよい)
(2)第(1)項記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる式(1)で示されるエポキシ樹脂について述べる。汎用のオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をエポキシ化する前のベース樹脂は、メチレン結合を介してオルソクレゾールが繰り返し構造に組み込まれているのに対し、本発明で用いられる式(1)で示されるエポキシ樹脂はエポキシ化する前のベース樹脂は、パラキシリレン結合を介してフェノールが繰り返し構造に組み込まれていることから、このベース樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は、耐熱性を低下させることなく、エポキシ基の官能基密度が適当に緩和されることにより、耐半田クラック性及び熱時強度等が優れているものと考えられる。
更にフェノール間がパラキシリレンで結合されているため、主鎖中の芳香環の含有率が一定で、かつフェノール樹脂との結合点濃度が小さくなり、優れた耐燃性を示す特徴を有し耐湿性にも優れている。
【0009】
式(1)で示される樹脂の特性を損なわない範囲で他のエポキシ樹脂と併用することができる。併用する場合の式(1)のエポキシ樹脂の配合量としては、全エポキシ樹脂中に30重量%以上が好ましく、更に望ましくは50重量%以上が好ましい。
併用するエポキシ樹脂としては、分子内にエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指す。例えば、ビスフェノールA型、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、トリフェノールメタン型、ジシクロペンタジエン変性フェノール型、ビフェニル型、ハイドロキノン型、スチルベン型、ビスフェノールF型等のエポキシ樹脂が挙げられるが、これらは限定されるものではない。
【0010】
本発明で用いられる式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)は、フェノール類と、ヒドロキシナフタレン類、もしくはジヒドロキシナフタレン類とを酸触媒存在下、アルデヒド源としてのホルムアルデヒド等で共縮合して得られるノボラック型樹脂であり、フェノール類と、ヒドロキシナフタレン類、もしくはジヒドロキシナフタレン類とはランダム共重合型であるのが一般的である。又ヒドロキシナフタレン類としては、α−ナフトール類、β−ナフトール類のいずれでもよい。式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上が難燃性や耐半田クラック性等の点から好ましい。
【0011】
本発明で用いられる式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)は、例えばビス(メトキシメチル)ベンゼン類とヒドロキシナフタレン類、もしくはジヒドロキシナフタレン類、或いはビス(メトキシメチル)ベンゼン類とフェノール類、ヒドロキシナフタレン類、もしくはジヒドロキシナフタレン類とをフリーデル・クラフツ・アルキル化反応により重合させたものである。又ヒドロキシナフタレン類としては、α−ナフトール類、β−ナフトール類のいずれでもよい。式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上が難燃性や耐半田クラック性等の点から好ましい。
フェノール樹脂(2a)、(2b)、(2c)の具体例を以下に示す。
【化5】
【0012】
式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)、式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)の群から選ばれる1種以上を含むフェノール樹脂を式(1)で示されるエポキシ樹脂の硬化剤として用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、従来のフェノールノボラック樹脂を用いた場合に比べ、硬化物のガラス転移温度を越えた高温域での強度が高く、又硬化物の吸湿率が低い。その結果として吸湿後の半導体装置の表面実装における半田付け時の耐半田クラック性に優れている。
又ナフタレン骨格は芳香族骨格を多く有するため、難燃性に優れ、エポキシ樹脂との組合せによっては、良好な難燃性を発現できる。
【0013】
式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)、式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)の150℃での溶融粘度としては、0.1〜1.5ポイズが好ましい。0.1ポイズ未満だと、エポキシ樹脂組成物の硬化性が低下し、更に硬化物の架橋密度が低下するためガラス転移温度が低下するので好ましくない。1.5ポイズを越えると、溶融時の流動性が低下するので好ましくない。150℃での溶融粘度は、ICI粘度計(コーン&プレート型)を用いて測定した。
【0014】
式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)、式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)の群から選ばれる1種以上を含むフェノール樹脂の配合量を調節することにより、耐半田クラック性を最大限に引き出すことができる。耐半田クラック性の効果を引き出すためには、前記の樹脂硬化剤の配合量は、全樹脂硬化剤中に30重量%以上が好ましく、望ましくは50重量%以上が好ましい。30重量%未満だと、高温時の強度や低吸湿化が十分に得られず、その結果として充分な耐半田クラック性の向上が望めないおそれがあり、又難燃性が低下するので好ましくない。併用するフェノール樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂等が挙げられるが、これらは限定されるものではない。
【0015】
本発明に用いられる無機充填材としては、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いてもよい。これらの内では、球状の溶融シリカを全量、或いは一部破砕シリカを併用することが好ましい。無機充填材の平均粒径としては5〜30μm、最大粒径としては150μm以下が好ましく、特に平均粒径5〜20μm、最大粒径74μm以下が好ましい。又、粒子の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができる。更に無機充填材は、予めシランカップリング剤等で表面処理されているものを用いてもよい。
本発明の無機充填材の配合量としては、全エポキシ樹脂組成物中に80〜85重量%が好ましい。80重量%未満だと、該エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して得られる半導体装置の吸湿量が増加し、半田処理温度での強度が低下し、半田処理時にクラックが発生し易くなるので好ましくない。一方85重量%を越えると、流動性が低下し、未充填やチップシフト、パッドシフトが発生し易くなり、難燃性も劣る。難燃性については、その機構は不明だが、無機充填材の配合量には最適値がある。
【0016】
本発明に用いられる硬化促進剤は、エポキシ樹脂と樹脂硬化剤との架橋反応の触媒であり、具体例としては、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。これらは単独でも混合して用いてもよい。
【0017】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(D)成分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン等の難燃剤を含有することは差し支えないが、半導体装置が150〜200℃の高温下で電気特性の安定性を要求される用途では、臭素原子、アンチモン原子の含有量が、それぞれ全エポキシ樹脂組成物中に0.1重量%以下であるものが好ましく、完全に含まれない方がより好ましい。臭素原子、アンチモン原子のいずれかが0.1重量%を越えると、高温に放置した時に半導体装置の抵抗値が時間と共に増大し、最終的には半導体素子の金線が断線する不良が発生するおそれがある。又環境保護の点からも、臭素原子、アンチモン原子のそれぞれの含有量が0.1重量%以下で、極力含有されていないことが望ましい。
【0018】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(D)成分を必須成分とするが、これ以外に必要に応じてシランカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、及びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
又本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(D)成分、及びその他の添加剤等をミキサー等を用いて充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。配合割合は重量部とする。
実施例1
式(5)で示されるエポキシ樹脂A(軟化点53℃、エポキシ当量239) 9.0重量部
【化6】
【0020】
式(6)で示されるフェノール樹脂C(軟化点81℃、水酸基当量210、150℃での溶融粘度1.4ポイズ) 8.0重量部
【化7】
【0021】
球状溶融シリカ 82.0重量部
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという) 0.2重量部
カーボンブラック 0.3重量部
カルナバワックス 0.5重量部
をミキサーを用いて混合した後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0022】
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。
硬化性:金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で成形し、型開き10秒後のバコール硬度を測定した。
熱時曲げ強度/熱時曲げ弾性率:240℃での曲げ強度/曲げ弾性率をJIS
K 6911に準じて測定した。単位はそれぞれN/mm2 。
難燃性:試験片(厚さ1/16インチ)を金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形し、UL−94垂直試験に準じて、Fmax、ΣFを求め難燃性を評価した。
耐半田クラック性:100ピンTQFP(パッケージサイズは14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップのサイズは、8.0×8.0mm、リードフレームは42アロイ製)を、金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形し、175℃、8時間で後硬化した。85℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置し、その後240℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡で観察し、クラック発生率[(外部クラック発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を%で表示した。又チップとエポキシ樹脂組成物の硬化物との剥離面積の割合を超音波探傷装置を用いて測定し、剥離率[(剥離面積)/(チップ面積)×100]を%で表示した。
吸湿率:半田クラック性評価における吸湿前後のパッケージの重量変化から求めた。
高温保管特性:模擬素子を25μm径の金線で配線した16ピンSOPを、金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形し、175℃、8時間で後硬化した。185℃の恒温槽で処理し、一定時間毎にピン間の抵抗値を測定した。初期の抵抗値から10%以上抵抗値が増大したパッケージ数が、15個中8個以上になった恒温槽処理時間を高温保管特性として表示した。この時間が長いと、高温安定性に優れていることを示す。単位は時間。
ブロム原子、アンチモン原子の含有量:直径40mm、厚さ5〜7mmの成形品を金型温度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分でトランスファー成形し、蛍光X線分析装置を用いて、全エポキシ樹脂組成物中の臭素原子、アンチモン原子の含有量を定量した。単位は重量%。
【0023】
実施例1、2、4、参考例3、5〜7、比較例1〜3
表1の配合に従って、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
なお、実施例1以外に用いた樹脂を以下に示す。
ビフェニル型エポキシ樹脂B(融点105℃、エポキシ当量195:油化シェルエポキシ(株)・製、YX4000)
式(7)で示されるフェノル樹脂D( 軟化点92℃、水酸基当量128、150℃での溶融粘度2.6ポイズ、樹脂中のオルソクレゾールの骨格をm、α−ナフトールの骨格をnとしたとき、n/(m+n)=0.3
【化8】
【0024】
式(7)で示されるフェノール樹脂E(軟化点79℃、水酸基当量110、147℃での溶融粘度2.0ポイズ、樹脂中のオルソクレゾールの骨格をm、α−ナフトールの骨格をnとしたとき、n/(m+n)=0.1
式(8)で示されるフェノール樹脂F(軟化点110℃、水酸基当量104、150℃での溶融粘度20ポイズ以上)
【化9】
臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点84℃、エポキシ当量285、臭素原子含有率35重量%:日本化薬(株)・製、BREN−S)
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、流動性、硬化性等の成形性と共に硬化物が高温で高強度であり、かつ低吸湿性により、これを用いて得られた半導体装置は基板実装時における耐半田クラック性に優れ、更に臭素化合物、アンチモン化合物を配合しなくても難燃性に優れるため、高温保管特性に優れる。
Claims (2)
- (A)式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)、式(3)同士が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2b)、又は式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)の群から選ばれる1種以上を含むフェノール樹脂、(C)無機充填材、及び(D)硬化促進剤を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
前記式(2)と式(3)がメチレン基を介して得られるフェノール樹脂(2a)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上であり、前記式(2)と式(3)が式(4)を介して得られるフェノール樹脂(2c)中の骨格の式(2)をm、骨格の式(3)をnとした場合、 n/(m+n)の比率は、0.25以上であり、
全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭素原子及びアンチモン原子が、それぞれ0.1重量%以下であり、無機充填材の配合量が、全エポキシ樹脂組成物中80〜85重量%である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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