JPH10130223A - アミンオキサイド水溶液 - Google Patents

アミンオキサイド水溶液

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JPH10130223A
JPH10130223A JP28500996A JP28500996A JPH10130223A JP H10130223 A JPH10130223 A JP H10130223A JP 28500996 A JP28500996 A JP 28500996A JP 28500996 A JP28500996 A JP 28500996A JP H10130223 A JPH10130223 A JP H10130223A
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誠 久保
Akira Fujio
明 藤生
Hiroyuki Terasaki
博幸 寺▲崎▼
Takanari Sakai
隆也 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度のアルカノイルアミドアルキルアミン
オキサイドを含有し、しかも良好な流動性を有するアミ
ンオキサイド水溶液の提供。 【解決手段】 炭素数8〜22の脂肪酸を1〜4重量%含
有し、アルカノイルアミドアルキルアミンオキサイド
(I)の含有量が35重量%以上、水分含有量が60重量%
以下であるアミンオキサイド水溶液。 【化1】 (式中、R1は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル
基、R2及びR3は炭素数1〜3のアルキル基等、n は2〜
3の数を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄剤等の界面活性
剤として有用なアミンオキサイド水溶液に関し、詳しく
は、高濃度のアルカノイルアミドアルキルアミンオキサ
イドを含有し、しかも流動性が良好なアミンオキサイド
水溶液に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
洗浄剤等に用いられる界面活性剤は、界面活性能の他に
生分解性、安全性、皮膚に対して低刺激性である等、諸
特性に優れたものが要望されており、これらの要件を満
たす界面活性剤としてアルカノイルアミドアルキルアミ
ンオキサイドが知られている。
【0003】このアルカノイルアミドアルキルアミンオ
キサイドは、アルキルサルフェート(AS)やアルキル
エトキシサルフェート(ES)等のアニオン活性剤又は
アルキルエトキシレートやアルキルグルコシド(AG)
等のノニオン活性剤に添加した場合に於いて、優れた増
泡効果や洗浄作用を示す。
【0004】このようなアルカノイルアミドアルキルア
ミンオキサイドは、大抵はその30〜35重量%水溶液の形
で市販されているが、アルカノイルアミドアルキルアミ
ンオキサイド水溶液の輸送及び貯蔵を割安にするために
は高度に濃縮されたアルカノイルアミドアルキルアミン
オキサイド水溶液を製造することが望ましい。しかし、
一般に水溶性界面活性剤溶液の濃度が高くなると粘度も
上昇することは公知であり、アルカノイルアミドアルキ
ルアミンオキサイドの水溶液も、脱水によって濃縮した
場合、このアミンオキサイド濃度が36〜38重量%で急激
な粘度上昇が起こり、さらに脱水を続けた場合は流動性
がなくなる。
【0005】従って、本発明の課題は、高濃度のアルカ
ノイルアミドアルキルアミンオキサイドを含有し、しか
も良好な流動性を有するアミンオキサイド水溶液を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、アルカノイルアミドアルキ
ルアミンオキサイド水溶液中の遊離脂肪酸の含有量を一
定範囲に調整することにより、高濃度のアルカノイルア
ミドアルキルアミンオキサイドを含有し、しかも流動性
が良好なアミンオキサイド水溶液が得られることを見い
だし本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、 炭
素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸を1〜4重量%含有
し、一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1は炭素数7〜21の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2及びR3はそ
れぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキ
ル基を示し、n は2〜3の数を示す。)で表されるアル
カノイルアミドアルキルアミンオキサイドの含有量が35
重量%以上、水分含有量が60重量%以下であることを特
徴とするアミンオキサイド水溶液を提供するものであ
る。また、本発明は、更にグリセリンを0.5 〜4重量%
含有する上記アミンオキサイド水溶液を提供するもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0010】本発明において、炭素数8〜22の飽和又は
不飽和脂肪酸としては、硬化又は不硬化のヤシ油脂肪
酸、ラウリン酸、リシノール酸、魚油脂肪酸、エルカ酸
等が挙げられ、天然の植物油あるいは動物油に由来する
飽和又は不飽和の脂肪酸が好ましく、特にヤシ油脂肪酸
が好ましい。これらの脂肪酸は1種又は2種以上の混合
物として用いることができる。
【0011】本発明のアミンオキサイド水溶液中の炭素
数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸の含有量は1〜4重量
%、好ましくは 1.5〜3.5 重量%である。炭素数8〜22
の飽和又は不飽和脂肪酸の含有量が1重量%未満である
と良好な流動性を得ることができず、4重量%を超える
とアミンオキサイドと脂肪酸の複合体含量が多くなり、
洗浄性能や起泡力に影響を及ぼす。
【0012】また本発明のアミンオキサイド水溶液はグ
リセリンを 0.5〜4重量%、更に1〜3.5 重量%含有す
ることが好ましい。グリセリンを含有することにより流
動性をより向上させることができる。
【0013】本発明に係わる一般式(I)で表されるア
ルカノイルアミドアルキルアミンオキサイドは、例え
ば、以下に示す方法により製造することができる。
【0014】即ち、先ず、一般式(II) R1−COOR4 (II) (式中、R1は前記の意味を示し、R4はH 、炭素数1〜3
のアルキル基又は油脂から R1COO- 基を除いた残基を示
す。)で表される脂肪酸又はその誘導体と、一般式(II
I)
【0015】
【化3】
【0016】(式中、R2,R3及びnは前記の意味を示
す。)で表されるジアルキルアミノアルキルアミンとを
反応させてアミドアミンを得た後、得られたアミドアミ
ンを過酸化水素等で酸化することにより得ることができ
る。
【0017】上記一般式(II)で表される脂肪酸又はそ
の誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステア
リン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸又はその低級アル
キルエステル、ヤシ油、ヒマシ油、ナタネ油、牛脂、魚
油等の植物油又は動物油が挙げられ、。ラウリン酸又は
ヤシ油が好ましい。これらの脂肪酸又はその誘導体は1
種又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0018】上記一般式(III) で表されるジアルキルア
ミノアルキルアミンとしては、ジメチルアミノプロピル
アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルア
ミノプロピルアミン、ジヒドロキシエチルアミノプロピ
ルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミ
ノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジヒ
ドロキシエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、ジメ
チルアミノプロピルアミンが好ましい。
【0019】本発明のアミンオキサイド水溶液は、上記
の酸化工程において、予め炭素数8〜22の飽和又は不飽
和脂肪酸、更に必要によりグリセリンを上記含有量にな
るように添加してから酸化する方法、あるいは上記酸化
工程後に炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸、更に必
要によりグリセリンを上記含有量になるように添加する
方法等により得ることができるが、予め炭素数8〜22の
飽和又は不飽和脂肪酸、更に必要によりグリセリンを上
記含有量になるように添加してから酸化する方法が好ま
しい。
【0020】本発明のアミンオキサイド水溶液のpHは特
に限定されないが、pH5〜8が好ましい。
【0021】本発明のアミンオキサイド水溶液中の、一
般式(I)で表されるアルカノイルアミドアルキルアミ
ンオキサイドの含有量は35重量%以上、好ましくは38重
量%以上、水分含有量は60重量%以下である。このよう
にアルカノイルアミドアルキルアミンオキサイドを高濃
度に含有させることにより輸送や貯蔵を割安にすること
ができ経済的である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。
【0023】実施例1 <アミド化>精製ヤシ油(Mw657.5) 220gを、温度計、
攪拌器、冷却管、N2吹き込み装置を備えた1リットル容
5ツ口フラスコに移し、N2を吹き込みながら(25ml/mi
n) 、温度を 180℃まで昇温した。その後、ジメチルア
ミノプロピルアミン(DMAPA)107.3g(Mw102.2 、1.05
モル)を同温度で3時間で滴下し、赤外分光光度計(I
R)を用いて予め作成していたヤシ油(1720cm-1,エス
テル吸収)の検量線より、残存ヤシ油がトレースとなっ
た時点でN2の吹き込み量を増加し(500ml/min)、残存DM
APA がガスクロマトグラフで 0.1%以下に到達した時に
反応を終了し、冷却して、アミドアミンを得た。
【0024】<酸化>上記アミド化で得られたアミドア
ミン混合物 300gを攪拌機、温度計、還流冷却器を備え
た2リットル容4ツ口フラスコに移した後に、酸価(A
V)260 のヤシ油脂肪酸10gとイオン交換水306 gを仕
込み、80℃まで加熱した。その後、35%H2O2水溶液97g
を2時間かけて滴下した後に5時間熟成を行い反応を終
了した。以下の組成を有する、粘度(25℃)80cps のア
ミンオキサイド水溶液が得られた。
【0025】 ・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド 38 % ・炭素数8〜22の脂肪酸 1.8% ・グリセリン 3.1% ・アミドアミン 0.1% 実施例2 <アミド化>ラウリン酸(Mw200) 200gを、温度計、攪
拌器、冷却管、N2吹き込み装置を備えた1リットル容5
ツ口フラスコに移し、N2を吹き込みながら(25ml/min)
、温度を180℃まで昇温した。その後、ジメチルアミノ
プロピルアミン(DMAPA)107.3g(Mw102.2 、1.05モ
ル)を同温度で3時間滴下し、酸価(AV)が6となった
時点でN2の吹き込み量を増加し(500ml/min)、残存DMAP
A がガスクロマトグラフで0.1%以下に到達した時点で
反応を終了し冷却して、アミドアミンを得た。
【0026】<酸化>上記アミド化で得られたアミドア
ミン 284gを攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた2リ
ットル容4ツ口フラスコに移した後に、酸価(AV)260
のヤシ油脂肪酸10g、グリセリン10gとイオン交換水38
8 gを仕込み、80℃まで加熱した。その後、35%H2O2
溶液97gを2時間かけて滴下した後に5時間熟成を行い
反応を終了した。以下の組成を有する、粘度(25℃)60
cps のアミンオキサイド水溶液が得られた。
【0027】 ・ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド 38 % ・炭素数8〜22の脂肪酸 2.0% ・グリセリン 1.3% ・アミドアミン 0.1% 比較例1 <アミド化>実施例1と同様の条件でアミド化を行っ
た。 <酸化>ヤシ油脂肪酸を添加しない以外は、実施例1と
同様の条件で酸化を行った。以下の組成を有する非流動
性のアミンオキサイド水溶液が得られた。非流動性であ
るので粘度は測定不能であった。
【0028】 ・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド 38 % ・炭素数8〜22の脂肪酸 0.2% ・グリセリン 3.2% ・アミドアミン 0.1% 比較例2 <アミド化>実施例2と同様の条件でアミド化を行っ
た。 <酸化>ヤシ油脂肪酸及びグリセリンを添加しない以外
は実施例2と同様の条件で酸化を行った。以下の組成を
有する非流動性のアミンオキサイド水溶液が得られた。
非流動性であるので粘度は測定不能であった。
【0029】 ・ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド 38.5% ・炭素数8〜22の脂肪酸 0.8% ・グリセリン 0 % ・アミドアミン 0.1% 実施例3 <アミド化>実施例2と同様の条件でアミド化を行っ
た。 <酸化>ヤシ油脂肪酸10g及びグリセリン10gの代わり
に、ヤシ油脂肪酸20gを添加する以外は実施例2と同様
の条件で酸化を行った。以下の組成を有する、粘度 (25
℃)200 cps のアミンオキサイド水溶液が得られた。
【0030】 ・ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド 38 % ・炭素数8〜22の脂肪酸 3.3% ・アミドアミン 0.1%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 隆也 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸を
    1〜4重量%含有し、一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素数7〜21の直鎖又は分岐鎖のアルキル
    基又はアルケニル基を示し、R2及びR3はそれぞれ炭素数
    1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、
    n は2〜3の数を示す。)で表されるアルカノイルアミ
    ドアルキルアミンオキサイドの含有量が35重量%以上、
    水分含有量が60重量%以下であることを特徴とするアミ
    ンオキサイド水溶液。
  2. 【請求項2】 更にグリセリンを0.5 〜4重量%含有す
    る請求項1記載のアミンオキサイド水溶液
  3. 【請求項3】 炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸
    が、ヤシ油脂肪酸である請求項1又は2記載のアミンオ
    キサイド水溶液。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、R1CO- で表され
    る基が、ヤシ油脂肪酸又はラウリン酸から誘導される脂
    肪酸残基、R2及びR3がメチル基、n が3である請求項1
    〜3のいずれか一項に記載のアミンオキサイド水溶液。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000063718A (ja) * 1998-08-24 2000-02-29 Dainippon Ink & Chem Inc 水性インク組成物
EP1338644A1 (de) * 2002-02-23 2003-08-27 Clariant GmbH Hochkonzentrierte wässrige Lösungen von Betainen oder Aminoxiden
JP2011137056A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kao Corp 界面活性剤組成物

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EP1338644A1 (de) * 2002-02-23 2003-08-27 Clariant GmbH Hochkonzentrierte wässrige Lösungen von Betainen oder Aminoxiden
JP2011137056A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kao Corp 界面活性剤組成物

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