JPH10130106A - 置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents
置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤Info
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- JPH10130106A JPH10130106A JP28421896A JP28421896A JPH10130106A JP H10130106 A JPH10130106 A JP H10130106A JP 28421896 A JP28421896 A JP 28421896A JP 28421896 A JP28421896 A JP 28421896A JP H10130106 A JPH10130106 A JP H10130106A
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Abstract
芸用殺菌剤として有用な新規化合物の提供。 【構成】 式(I)の置換ピラゾール誘導体、その製造
方法及びその誘導体を有効成分とする農園芸用殺菌剤
(式中、R1 は水素、ハロゲン、低級アルキル、シクロ
アルキル、アルケニル、シアノ、アルコキシカルボニ
ル、ニトロ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、ア
ルキルスルホニル、または式(II)の基(R5、R
6 は、独立して、水素、低級アルキル)で示される基;
R2 は水素、アルキル、フェニル、シクロアルキル、ハ
ロアルキル、ハロゲン、アルキルチオ、アルキルスルフ
ィニル、アルキルスルホニル;R3 は水素、低級アルキ
ル;R4 は低級アルキル;Arは(置換)フェニル)
Description
誘導体、その製造方法およびその誘導体を有効成分とし
て含有する農園芸用殺菌剤に関する
発されてきているが、その効力や耐性菌の出現等で必ず
しも満足すべきものとは言えない。また、特開昭 61-29
1565号公報には、ある種のピラゾール誘導体が殺菌活性
を有することが記載されているが、そこに記載されてい
る化合物においても、効力、残効性、薬害等の点で満足
すべきものではなく、植物病害に対して更に有用な農園
芸用殺菌剤の開発が要望されている。
うな状況に鑑み、優れた殺菌活性を有する化合物を開発
すべく種々検討を重ねた。その結果、ピラゾール環の1
位の窒素原子にN−アルコキシイミノアセテート基が結
合し、5位に芳香環が結合した、これまでその構造が全
く知られていない下記一般式(I)で示される新規な置
換ピラゾール誘導体が優れた殺菌活性を有することを見
出し、本発明を完成するに至った。
基、シクロアルキル基、アルケニル基、シアノ基、アル
コキシカルボニル碁、ニトロ基、アルキルチオ基、アル
キルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、または (式中、R5 およびR6 はそれぞれ独立して、水素原
子、低級アルキル基を表わす。)で示される基を表わ
し、R2 は水素原子、アルキル基、フェニル基、シクロ
アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、アルキル
チオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル
基を表わし、R3 は水素原子または低級アルキル基を表
わし、R4 は低級アルキル基を表わし、Arはフェニル
基または置換フェニル基を表わす。]で示される置換ピ
ラゾール誘導体、 2) 一般式(II) (式中、R1 、R2 、R4 およびArは前記と同じ意味
を表わす。)で示される化合物を塩基の存在下、アルキ
ル化剤と反応させる一般式(I)で示される置換ピラゾ
ール誘導体の製造方法、および 3) 前記1記載の一般式(I)で示される置換ピラゾ
ール誘導体の1種または2種以上を有効成分として含有
する農園芸用殺菌剤に関するものである。
わすハロゲン原子は弗素、塩素、臭素、ヨウ素原子であ
り、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
R4 、R5 およびR6 が表わすアルキル基は、炭素数1
〜6のものであり、直鎖状でも分枝状でも良い。具体例
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルおよびその異性体基が挙げられる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜6のものであり、例え
ば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシルが挙げられ、中でもシクロプロピルが好
ましい。
基は、炭素数2〜4のものであり、直鎖状でも分枝状で
も良い。例えばビニル、プロペニル、ブテニルが挙げら
れ、中でもプロペニルが好ましい。
カルボニル基は、炭素数2〜5のものであり、アルコキ
シ基中のアルキル基部分は直鎖状でも分枝状でも良い。
例としてはメトキシカルボニル、エトキシカルボニルが
挙げられ、中でもメトキシカルボニル基が好ましい。
アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、およびアル
キルスルホニル基は、アルキル部分の炭素数1〜4のも
のであり、基中のアルキル基部分は直鎖状でも分枝状で
も良い。アルキルチオ基の例としては、メチルチオ、エ
チルチオが挙げられ、中でもメチルチオが好ましい。ア
ルキルスルフィニル基の例としてはメチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニルが挙げられ、中でもメチルスル
フィニルが好ましい。アルキルスルホニル基の例として
は、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられ、
中でもメチルスルホニルが好ましい。
ル基は、前記アルキル基中の水素原子が1〜3個のハロ
ゲン原子で置換されたものに相当し、例えばトリフルオ
ロメチルが挙げられる。
ル基の置換基としては、例えば、低級(炭素数1〜4程
度、以下同じ。)アルキル、低級ハロアルキル、低級ア
ルコキシ、低級ハロアルコキシ、ハロゲン(弗素、塩
素、臭素など)、フェニル、ジ低級アルキルアミノ、シ
アノ等が挙げられる。上記置換基は、同一または異なる
ものが複数存在していてもよい。
物の代表例、およびその物性を第1表に示す。但し、本
発明化合物はこれらのみに限定されるものではない(化
合物番号は、後の記載においても参照される。)。な
お、表中のMeはメチル基、Prはプロピル基を表わ
す。
データを示す。
る。一般式(I)で示される本発明化合物は、下記反応
工程式(a)に示すように、例えば一般式(II)で示さ
れる化合物を塩基の存在下、アルキル化剤と反応させる
ことにより製造することができる。
化剤との反応において、アルキル化剤としてはヨウ化メ
チル等のアルキルハロゲン化物、ジメチル硫酸等の硫酸
エステル類が使用される。塩基としては、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩類、水素化ナトリウム、
水酸化ナトリウム等のナトリウム塩等が用いられる。反
応に供せられる試剤の量は、一般式(II)で示される化
合物1当量に対してアルキル化剤は通常約1〜10当
量、塩基は約1〜2当量である。上記反応において反応
温度および反応時間は通常約0℃〜100℃、10分〜
24時間である。上記反応は通常溶媒が用いられる。使
用しうる溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類等があげられる。
反応終了後は通常の後処理を行い、必要に応じてクロマ
トグラフィー、再結晶等の操作によって精製することに
より、目的とする一般式(I)で示される本発明化合物
を得ることができる。
般式(II)で示される化合物は、例えば下記反応工程式
(b)で示されるように、一般式(III) で示されるピラ
ゾール誘導体と一般式(IV)で示されるヒドロキシイミ
ノ酢酸エステル誘導体(例えば、2−クロロ−2−ヒド
ロキシイミノ酢酸アルキルエステル、2−ブロモ−2−
ヒドロキシイミノ酢酸アルキルエステルなど)とを塩基
の存在下反応させることにより製造することができる。
は、例えばピリジン、トリエチルアミン、4−N,N−
ジメチルアミノピリジン等の三級アミン、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基
等が挙げられる。反応に供せられる試剤の量は、一般式
(III) で示されるピラゾール誘導体1当量に対して、一
般式(IV)で示されるヒドロキシイミノ酢酸エステル誘導
体を約1〜2当量、塩基は約1〜2当量である。上記反
応において、反応温度および反応時間は、通常約10℃
〜150℃、約10分〜24時間の範囲である。また、
反応溶媒は必ずしも必要とはしないが、使用する場合、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメ
トキシエタン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルム
アミド等の酸アミド類等、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類、アセトニトリル、N−メチルピロリド
ン等が使用される。
いた一般式(III) で示されるピラゾール誘導体は、例え
ば下記反応工程式に従って製造することができる。式中
Bは塩基を表わし、他の記号は前記と同じ意味を表わ
す。
対して、有効成分を、噴霧、散布、塗布等して処理する
か、または植物の種子、または植物の周囲の土壌あるい
は種子を播種する土壌、水田、水耕栽培の水を有効成分
で処理することにより行うことができる。適用は植物が
病原菌に感染する前または感染後に行うことができる。
剤,水和剤、乳化剤、懸濁剤、液状濃縮剤、錠剤、顆粒
剤、エアロゾル、ペースト剤、粉末剤、燻煙剤などのよ
うな農薬用殺菌剤に適する薬剤として使用することがで
きる。このような態様は、少なくとも一種の本発明化合
物と適当な固体または液体の担体類、及び所望により、
有効成分の分散性や、他の性質の改善のために適当な補
助剤(例えば、界面活性剤、展着剤、分散剤、安定剤)
とともに混合する通常の方法によって得ることができ
る。
植物性物質、繊維状物質、人工の可塑性粉末、粘土(例
えば、カオリン、ベントナイト、白土)、タルク及び無
機物(軽石、硫黄粉末)、化学肥料などがある。液体の
担体類および希釈剤としては、水、アルコール類、ケト
ン類、エーテル類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
エステル類、ニトリル類、アミド類(N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド)、ハロゲン化炭
化水素などがある。
ステル、スルホン酸アルキル、ポリエチレングリコール
エーテル、多価アルコールエステル類などがある。展着
剤または分散剤の例は、カゼイン、ゼラチン、デンプン
粉、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、アル
ギン酸、リグニン、ベントナイト、ポリビニルアルコー
ル、パイン油、糖蜜及び寒天などが挙げられる。
合物、燐酸トリクレジル、トルー油、エポキシ油、界面
活性剤類、脂肪酸類およびそのエステル類が挙げられ
る。上記の成分に加えて、本発明の製剤は他の殺菌剤、
殺虫剤、除草剤、または肥料と混合して使用することが
できる。
発明化合物(I)を、1〜95重量%、好ましくは1〜
50重量%含む。これらの製剤は単独でまたは希釈して
使用することができ、本発明の化合物を約1g〜5kg
/ヘクタール、好ましくは約2g〜100g/ヘクター
ルを、通常約1〜 50000ppm,好ましくは約50〜10
00ppmの濃度で使用する。
病害としては、イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、
ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus) 、紋枯病(Rhizo
ctonia solani)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、ム
ギ類のうどんこ病(Erysiphegraminis f.sp. hordei, Er
ysiphe graminis f.sp. tritici) 、さび病(Puccinia s
triiformis, Puccinia graminis, Puccinia recondita
f.sp. tritici, Puccinia hordei)、赤かび病(Gibberel
la zeae) 、網斑病(Pyrenophora teres) 、雪腐病(Typh
ula incarnata, Typhula ishikariensis, Sclerotinia
borealis, Micronectriell a nivalis)、裸黒穂病(Usti
lago nuda) 、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries, Tille
tia toetida) 、眼紋病(Tapesia yallundea) 、雲形病
(Phynchosporium secalis f.sp. hordei) 、葉枯病(Sep
toria tritici)、ふ枯病(Lentosphaeria nodorum) 、カ
ンキツの黒点病(Diaporthe citri) 、そうか病(Elsinoe
fawcettii) 、褐色腐敗病(Phytophthora citrophthor
a) 、緑かび病(Penicilliumdigitatum) 、青かび病(Pen
icillium italicum)、リンゴのモニリア病(Monilinia m
ali)、腐らん病(Valsa ceratosperma)、うどんこ病(Pod
osphaera leucotricha) 、斑点落葉病(Alternaria alte
rnata apple pathotype)、黒星病(Venturiainaequalis)
、赤星病(Gymnosporangium yamadae) 、輪紋病(Botrio
phaeria berengeriana f.sp. piricola) 、すす点病(Zy
gophiala jamaicensis)、すす斑病(Gloeodes pomigena)
、黒点病(Mycosphaerella pomi) 、炭そ病(Glomerella
cingulata)、褐斑病(Diplocarpon mali)、ナシの黒星
病(Venturia nashicola)、黒斑病(Alternaria alternat
a japanese pear pathotype)、輪紋病(Physalospora pi
ricola) 、赤星病(Gymnosporangium asiaticum) 、モモ
の灰星病(Monilinia fructicola)、黒星病(Cladosporiu
m carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsissp.)
、ブドウのべと病(Plasmopara viticola) 、褐斑病(Ps
eudocercospora vitis)、輪紋病(Marssonina viticola)
、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella c
ingulata)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(Ph
akopsora ampelopsidis) 、枝膨病(Phomopsis sp.) 、
カキのうどんこ病(Phyllactinia kakicola) 、炭そ病(C
olletotrichum gloeosporioides)、角斑落葉病(Cercosp
ora kaki,)、丸星落葉病(Mycosphaerella n awae) 、ウ
メの黒星病(Cladosporium carpophilum)、オウトウの灰
星病(Monilinia fructicola)、ウリ類のうどんこ病(Sph
aerotheca fuliginea)、べと病(Pseudoperonospora cub
ensis)、つる枯病(Didymella bryoniae)、炭そ病(Colle
totorichum legenarium)、苗立枯病(Pythium cucurbita
cearum, Pythium debaryanum, Rhizoctonia solani) 、
トマト輪紋病(Alternaria solani) 、葉かび病(Cladosp
orium fulvum) 、疫病(Phytophthora infestans)、ナス
の褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe ci
choracearum)、アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria ja
ponica, Alternaria bracicae, Alternaria brassicic
ola)、白斑病(Cercosporella brassicae) 、ホウレンソ
ウのべと病(Peronospora spinaciae) 、疫病(Phytophth
ora sp.)、タマネギのべと病(Peronospora destructo
r)、疫病(Phytophthora nicotiana)、灰色腐敗病(Botry
tis allii)、ネギのさび病(Puccinia allii)、ショウガ
の根茎腐敗病(Pyrhium ultimum, Pythium zigiberis)、
イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli) 、炭そ病(G
lomerella cingulata)、ダイズの紫斑病(Cercospora ki
kuchii) 、べと病(Peronospora manshurica)、黒とう病
(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseolorum v
ar. sojae)、アズキの褐斑病(Cercospora canescens)、
さび病(Uromyces phaseoli var. azukicola)、インゲン
の炭そ病(Colletotrichum lindemuthianum) 、ラッカセ
イの黒渋病(Cercosporidium personatum) 、褐斑病(Cer
cospora arachidicola) 、そうか病(Shaceloma arachid
is) 、エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi) 、ジャガ
イモの夏疫病(Alternaria solani) 、疫病(Phytophthor
a infestans)、チャの網もち病(Exobasidium reticulat
um) 、白星病(Elsinoeleucospila)、輪斑病(Pestalotio
psis theae, Pestalotiopsis longiseta)、タバコの赤
星病(Alternaria longipes) 、うどんこ病(Erysiphe ci
choracearum)、炭そ病(Colletotrichum gloeosporioide
s)、テンサイの褐斑病(Cercospora beticola) 、シバの
カーブラリア葉枯病(Curvularia geniculata) 、葉枯病
(Rhizoctonia solani)、疑似葉枯病(Ceratobasidium sp
p.) 、ピシウム病(Pythium periplocum, Pythium grami
nicola, Pythium vanterpoolii) 、バラの黒星病(Diplo
carpon rosae) 、うどんこ病(Shaerotheca pannosa) 、
キクの褐斑病(Septoria obesa)、白さび病(Puccinia ho
riana)、種々の作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、
菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)等が挙げられる。
明化合物の農園芸用殺菌剤としての試験例を具体的に説
明する。
−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2
−メトキシイミノアセテート(化合物No.20)の合
成 メチル 2−(3−メチル−5−(4−クロロフェニ
ル)ピラゾール−1−イル)−2−ヒドロキシイミノア
セテート 3.6g(12.3mmol)を乾燥N,N−ジメチ
ルホルムアミド20mlに溶解し、これに炭酸カリウム
2.5g(18.4mmmol)を室温で加えた。この溶液に
ジメチル硫酸 2.3g(18.4mmol)を室温下に滴下
し、同温で16時間撹拌した。反応混合物を60mlの
水にあけ、酢酸エチル50mlで3回抽出した。集めた
有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)
にて精製し、メチル2−(3−メチル−5−(4−クロ
ロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−メトキシイ
ミノアセテート 3.1gを淡黄色油状物として得た(収率
82%)。
−メチル−5−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1
−イル)−2−メトキシイミノアセテート(化合物N
o.21)の合成 製造例1で合成したメチル 2−(3−メチル−5−
(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−
メトキシイミノアセテート 0.7g( 2.3mmol)をア
セトン10mlに溶解し、1,3−ジクロロ−5,5−
ジメチルヒダントイン 0.5g( 2.3mmol)を室温で
加え同温で16時間撹拌した。その後溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:9)にて精製し、メチル 2−(4−ク
ロロ−3−メチル−5−(4−クロロフェニル)ピラゾ
ール−1−イル)−2−メトキシイミノアセテート 1.7
gを無色油状物として得た(収率89%)。
−メチル−5−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1
−イル)−2−メトキシイミノアセテート(化合物N
o.22)の合成 製造例1で合成したメチル 2−(3−メチル−5−
(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−
メトキシイミノアセテート 1.1g( 3.6mmol)をア
セトン10mlに溶解し、1,3−ジクロロ−5,5−
ジメチルヒダントイン 0.7g( 2.5mmol)を室温で
加え同温で16時間撹拌した。その後溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:9)にて精製し、メチル 2−(4−ブ
ロモ−3−メチル−5−(4−クロロフェニル)ピラゾ
ール−1−イル)−2−メトキシイミノアセテート 1.2
gを無色油状物として得た(収率89%)。
−メチル−3−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1
−イル)−2−メトキシイミノアセテート(化合物N
o.23)の合成 製造例1で合成したメチル 2−(5−メチル−3−
(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−
メトキシイミノアセテート 1.0g( 3.2mmol)を塩
化メチレン15mlに溶解し、ヨウ素 0.8g( 3.2mm
ol)を加え、次いで70%硝酸 0.3g( 3.2mmo
l)を室温で滴下し、同温で16時間撹拌した。反応混
合物を60mlの水にあけ、塩化メチレン層を分離し、
水槽を50mlの塩化メチレンで3回抽出した。集めた
有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4)
にて精製し、メチル 2−(4−ヨード−3−メチル−
5−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−
2−メトキシイミノアセテート 2.1gを油状物として得
た(収率97%)。
(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−
ヒドロキシイミノアセテートの合成 5−メチル−3−(4−クロロフェニル)ピラゾール1
0.0g(51.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミ
ド60mlに溶解し、炭酸水素ナトリウム 6.5g(78.0
mmol)を室温下に加えた。この溶液に2−クロロ−
2−ヒドロキシイミノ酢酸メチル10.7g(78.0mmo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド10mlの溶液を
室温下に速やかに滴下した。その後溶液を100℃に加
熱し、同温で1時間加熱した。室温まで冷却した溶液を
100mlの水にあけ、50mlの酢酸エチルで3回抽
出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥した。溶媒を留去後残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:2)にて精製し、メチル 2−(3−メチル−5−
(4−クロロフェニル)ピラゾール−1−イル)−2−
ヒドロキシイミノアセテート 3.6g(12.3mmol:収
率24%)およびその位置異性体であるメチル2−(5
−メチル−3−(4−クロロフェニル)ピラゾール−1
−イル)−2−ヒドロキシイミノアセテート 5.4g(1
8.4mmol:収率35%)をそれぞれ得た。
載する。防除効果は、調査時の発病面積率、発病長、病
斑数を肉眼観察し、防除指数を下記の5段階で示した。
評価基準は特記した場合を除き、本評価基準に従った。 指数5:病斑が認められない、 指数4:発病面積率、発病長、病斑数が無処理区の1〜
10%未満、 指数3:発病面積率、発病長、病斑数が無処理区の10
〜30%未満、 指数2:発病面積率、発病長、病斑数が無処理区の30
〜50%未満、 指数1:発病面積率、発病長、病斑数が無処理区の50
〜100%未満、 指数0:発病面積率、発病長、病斑数が無処理区と同
等。
キュウリ(品種:光3号P型)に、キュウリうどんこ病
菌(Sphaerotheca fuliginea)の分生胞子を振りかけ接
種した。3日後、有効成分化合物をTween 20を含む水で
希釈して500ppmに調製した薬液200リットル/
10a相当量をスプレーガンを用いて散布した。その
後、ポットを温室内に保持し、接種12日後に第1、2
本葉に形成された病斑面積を調査し、前述評価基準に従
い防除指数を求めた。その結果、以下の化合物が500
ppmにて指数5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:3,4,6,10,
11,12,13,14,15,16,17,18,2
4,25,26,28,29,30,32,33,3
4,40,41,44,45,46,64,65。
イネ(品種:コシヒカリ)に有効成分化合物をTween 20
を含む水で希釈して500ppmに調製した薬液200
リットル/10a相当量をスプレーガンを用いて散布し
た。翌日イネいもち病(Pyricularia oryzae)の分生胞
子懸濁液を噴霧接種した。ポットを23℃湿室下に24
時間保持した後、次いで温室内に7日間保った後、接種
葉の病斑数を調査し、前述評価基準に従い防除指数を求
めた。その結果、以下の化合物が500ppmにて指数
5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:3,4,10,1
1,12,15,16,17,18,24,25,2
6,28,32,33,34,40,41,44,4
5,46,64,65。
キュウリ(品種:光3号P型)に有効成分化合物をTwee
n 20を含む水で希釈して500ppmに調製した薬液2
00リットル/10a相当量をスプレーガンを用いて散
布した。500ppmに調整した薬液20mlをスプレ
ーガンを用いて散布した。翌日キュウリべと病(Pseudo
peronospora cubensis)遊走子懸濁液を噴霧接種した。
ポットを22℃湿室下に18時間保持した後、次いで温
室内に5日間保って病斑長を調査し、前述評価基準に従
い防除指数を求めた。その結果、以下の化合物が500
ppmにて指数5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:2,3,4,6,1
0,11,12,13,15,16,17,18,2
0,21,24,25,26,28,29,30,3
2,33,34,40,41,44,45,46,6
4,65。
イネ(品種:コシヒカリ)に有効成分化合物をTween 20
を含む水で希釈して500ppmに調製した薬液200
リットル/10a相当量をスプレーガンを用いて散布し
た。500ppmに調製した薬液20mlをスプレーガ
ンを用いて散布した。翌日PDA培地上に生育したイネ
紋枯病病(Rhizoctonia solani)の菌そうをコルクボー
ラーで打ち抜き、葉鞘に張り付けることにより接種し
た。ポットを28℃湿室下に24時間保持した後、次い
で温室内に3日間保った後、病斑長を調査し、前述評価
基準に従い防除指数を求めた。その結果、以下の化合物
が500ppmにて指数5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:11,12,13,
15,16,17,18,21,24,25,26,2
8,29,30,32,33,34,40,41,4
4,45,46,64,65。
ハクサイ(品種:野崎2号)に有効成分化合物をTween
20を含む水で希釈して500ppmに調製した薬液20
0リットル/10a相当量をスプレーガンを用いて散布
した。翌日ハクサイ黒斑病(Alternaria brassicae)分
生子懸濁液を噴霧接種した。ポットを24℃湿室下に3
日間保持した後、次いで温室内に1日間保った後、接種
葉の発病面積率を調査し、前述評価基準に従い防除指数
を求めた。その結果、以下の化合物が500ppmにて
指数5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:3,4,5,10,
11,12,13,15,16,17,18,24,2
5,26,28,29,30,32,33,34,4
0,41,44,45,46,64,65。
キュウリ(品種:光3号P型)に有効成分化合物をTwee
n 20を含む水で希釈し、500ppmに調製した薬液2
00リットル/10a相当量をスプレーガンを用いて散
布した。翌日キュウリ灰色かび病(Botrytis cinerea)
の分生胞子懸濁液を噴霧接種した。ポットを22℃湿室
下に24時間保持した後、次いで温室内に2日間保った
後、接種葉の病斑数を調査し、前述評価基準に従い防除
指数を求めた。その結果、以下の化合物が500ppm
にて指数5を示した。 指数5を示した本発明化合物番号:2,3,4,10,
11,12,13,15,16,17,18,24,2
5,26,28,29,30,32,33,34,4
0,41,44,45,46,64,65。
は、広範な植物病害に対して予防、治療、浸透移行性に
関して優れた防除効果を示す一方、作物に対しては安全
性を示し優れた殺菌効果を示す農園芸用の殺菌剤として
有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式(I) [式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、シアノ基、アル
コキシカルボニル碁、ニトロ基、アルキルチオ基、アル
キルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、または (式中、R5 およびR6 は、それぞれ独立して、水素原
子、低級アルキル基を表わす。)で示される基を表わ
し、 R2 は水素原子、アルキル基、フェニル基、シクロアル
キル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、アルキルチオ
基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基を
表わし、 R3 は水素原子または低級アルキル基を表わし、 R4 は低級アルキル基を表わし、 Arはフェニル基または置換フェニル基を表わす。]で
示される置換ピラゾール誘導体。 - 【請求項2】 一般式(II) (式中、R1 、R2 、R4 およびArは請求項1の記載
と同じ意味を表わす。)で示される化合物を塩基の存在
下、アルキル化剤と反応させることを特徴とする一般式
(I) (式中、R3 は請求項1の記載と同じ意味を表わし、他
の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される置換ピ
ラゾール誘導体の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の置換ピラゾール誘導体の
1種または2種以上を有効成分として含有する農園芸用
殺菌剤。
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---|---|---|---|
JP28421896A JP3966929B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28421896A JP3966929B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130106A true JPH10130106A (ja) | 1998-05-19 |
JP3966929B2 JP3966929B2 (ja) | 2007-08-29 |
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ID=17675704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28421896A Expired - Fee Related JP3966929B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3966929B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003026513A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-29 | Sds Biotech:Kk | 置換ピラゾール誘導体を有効成分とする除草剤および植物生育調節剤 |
WO2003053937A1 (fr) * | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Sds Biotech K.K. | Nouveau derive de pyrazole substitue, procede de production de ce derive et composition herbicide le contenant |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP28421896A patent/JP3966929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003026513A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-29 | Sds Biotech:Kk | 置換ピラゾール誘導体を有効成分とする除草剤および植物生育調節剤 |
WO2003053937A1 (fr) * | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Sds Biotech K.K. | Nouveau derive de pyrazole substitue, procede de production de ce derive et composition herbicide le contenant |
US7192906B2 (en) | 2001-12-20 | 2007-03-20 | Sds Biotech K.K. | Substituted pyrazole derivatives, production process thereof, and herbicide compositions containing the derivatives |
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---|---|
JP3966929B2 (ja) | 2007-08-29 |
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