JPH10130075A - 軽量セラミックス成形物の製造方法 - Google Patents

軽量セラミックス成形物の製造方法

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JPH10130075A
JPH10130075A JP28392196A JP28392196A JPH10130075A JP H10130075 A JPH10130075 A JP H10130075A JP 28392196 A JP28392196 A JP 28392196A JP 28392196 A JP28392196 A JP 28392196A JP H10130075 A JPH10130075 A JP H10130075A
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ceramic
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water
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Yuzo Aido
勇三 相戸
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰を利用して、軽量でかつ機械的特性等
の優れたセラミックス成形物を低コストで製造する方法
を提供する。 【解決手段】 (1) 石炭灰、(2) 第1リン酸アルミニウ
ムや珪酸ナトリウム等の無機固合剤、(3) 真比重0.0
5〜0.8程度の無機中空粒子を主成分とするセラミッ
クス原料組成物を用いて、予備成形し、更に300〜6
00℃の温度で焼成することによって、軽量でかつ物理
的、機械的特性の優れたセラミックス成形物を低コスト
で製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭灰を主たる原
料として軽量なセラミックス成形物を経済的に製造する
方法に関するものであり、更に詳細には、産業廃棄物と
して大量に排出される石炭灰を有効活用でき、かつ軽量
性、耐熱性、機械的性質等において優れた軽量セラミッ
クス成形物を低コストで製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】火力発電用エネルギー源として、石炭が
大量に用いられており、その燃え滓である石炭灰も大量
に排出されている。
【0003】石炭灰の中で、特に微細なフライアッシュ
がある。フライアッシュは火力発電所等で微粉炭を燃焼
した際に生じた石炭灰が溶融しそれが高温燃焼ガスと共
に煙道へ運ばれる途中で急激に冷やされ、表面張力によ
ってガラス質の球状の微細粒子となったものである。こ
れが自己水和作用が有することから、一部のフライアッ
シュはフライアッシュセメントとして利用されている。
【0004】フライアッシュセメントは、ポルトランド
セメントと同じように水和反応によって凝結する。しか
しながら、500℃以上に加熱すると、セメント凝結物
中の結晶水が離脱することから、機械的強度は著しく低
下してしまう。
【0005】一方、石炭灰をポルトランドセメントや水
ガラス等の無機バインダーやポリビニルアルコール等の
有機バインダーと混合した後、高温で焼結してセラミッ
クス状の成形物を得ることも知られているが、この方法
では高い焼結温度を必要とするため、エネルギー面での
不利は免れない。
【0006】そこで、かかる問題を解決する手段とし
て、フライアッシュ等の石炭灰に、第1リン酸アルミニ
ウムを主とする無機固結剤、水及び酸化アルミニウム等
の硬化調節剤を混合し、成形及び乾燥後、焼成すること
によって、耐熱性、機械的特性等に優れたセラミックス
成形物を製造する方法が提案されている。
【0007】この方法は、比較的低温における焼成でも
緻密で強靭なセラミックス成形物の製造が可能という利
点を有するが、このセラミックス成形物は軽量性に劣る
ためその用途が制限されている。なお、フライシュ自身
も、中空粒子を含む微小粒子からなり、これから得られ
る成形物も他のセラミックス成形物(比重2.3〜2.
7)に比べて比較的軽量ではあるが、例えば建築・土木
材料として、一段と軽量性に優れかつ安価なセラミック
ス成形物が要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
主たる目的は、石炭灰を利用して特に軽量性に優れたセ
ラミックス成形物を低コストで製造する方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述の課題を
解決すべく鋭意研究の結果、「ガラスバルーン」「シラ
スバルーン」等と称される無機中空粒子を有効に利用す
ることによって、良好な軽量セラミックス成形物が得ら
れることを見い出だし、本発明に到達した。
【0010】かくして、本発明の課題は、次に述べる各
方法によって達成される。
【0011】(1)石炭灰、無機固結剤及び無機中空粒
子を主成分とするセラミックス形成用組成物を所定の形
状に成形した後、焼成することを特徴とする軽量セラミ
ックス成形物の製造方法。
【0012】(2)石炭灰、無機固結剤、硬化調節剤及
び無機中空粒子を主成分とするセラミックス形成用組成
物を所定の形状に成形した後、焼成することを特徴とす
る軽量セラミックス成形物の製造方法。
【0013】上記1,2の方法において使用する無機中
空粒子は、平均粒径0.01〜2mm、真比重(見掛け
比重)0.05〜0.8の「ガラスバルーン」「シラス
バルーン」等と呼ばれる微小無機中空粒子が好適であ
り、セラミックス形成用組成物における石炭灰と該無機
中空粒子との配合割合を石炭灰100重量部に対し無機
中空粒子5〜100重量部とするのが好ましい。
【0014】上記の無機固結剤としては、第1燐酸アル
ミニウム又は珪酸ナトリウムが好適に使用され、硬化調
節剤としては、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ホ
ウ素及びカルシウムから選ばれた少なくとも1種の金属
の酸化物又は水酸化物が好適に使用される。
【0015】セラミックス形成用組成物における石炭灰
と無機固結剤との配合割合は、石炭灰100重量部に対
し無機固結剤10〜150重量部の範囲内とするのが適
当であり、上記2のように硬化調節剤を使用する場合、
該硬化調節剤の使用割合は、石炭灰100重量部に対し
硬化調節剤1〜30重量部の範囲内とするのが適当であ
る。
【0016】本発明方法では、必要に応じて、上記1,
2のセラミックス形成用組成物に、水、水を含有する物
質もしくは水を遊離する物資を添加配合して成形するこ
とができ、この場合、水分量を石炭灰100重量部当り
40重量部以下、好ましくは5〜30重量部、とするの
が適当である。
【0017】上記1,2のセラミックス形成用組成物
は、所定の形状に成形した後、焼成されてセラミックス
化するが、この焼成は、通常、300〜600℃の酸素
含有雰囲気又は不活性ガス雰囲気中で行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明方法において使用する石炭
灰は、火力発電所その他の工場から排出される石炭灰が
使用される。これらの石炭灰の中でも「フライアッシ
ュ」と呼ばれる均一で微細な石炭灰が好適に使用され
る。このフライアッシュは火力発電所等で微粉炭を燃焼
した際に生じた石炭灰が溶融し、それが高温燃焼ガスと
共に煙道へ運ばれる途中、急激に冷やされ、表面張力に
よってガラス質の球状の微細粒子となったものである。
【0019】この石炭灰は少量の炭素を含むものでもよ
く、例えば、炭素含有率15重量%以下のフライアッシ
ュが好適に使用可能である。
【0020】本発明方法では、この石炭灰に、無機固結
剤と無機中空粒子、更に必要により硬化調節剤を加えて
セラミック形成用組成物を調製する。
【0021】ここで、無機固結剤促進剤としては、第1
燐酸アルミニウム又は珪酸ナトリウムが好適に使用され
る。
【0022】第1燐酸アルミニウムは、化学式;Al2
3 ・3P2 5 ・6H2 O[すなわち、Al(H2
4 3 ]で表される水溶性の酸性燐酸塩であり、多く
の場合、水溶液として市販されているが、本発明方法で
は、結合水(結晶水)以外には実質的に水を含まない固
相の第1燐酸アルミニウム、具体的には粉末状の第1燐
酸アルミニウムを使用してもよく、また、第1燐酸アル
ミニウムの水溶液を使用してもよい。
【0023】また、珪酸ナトリウムは、化学式;Na2
SiO3 で表されるメタ珪酸ナトリウム及びその水和
物、化学式;Na4 SiO4 で表されるオルト珪酸ナト
リウム等の各種の珪酸のナトリウム塩を総称し、いわゆ
る「水ガラス」と称される珪酸ナトリウム水溶液も使用
可能である。
【0024】これらの無機固結剤の使用量(結合水及び
他の水分の量を除く)は、石炭灰100重量部に対し1
0〜150重量部が好ましく、更に好ましくは20〜1
00重量部である。
【0025】水分を含有させる場合は、石炭灰を含む混
合組成物中の全水分量を石炭灰100重量部に対し20
重量部以下の範囲に調整するのが好ましい。
【0026】本発明方法では、更に硬化調節剤を添加す
ることもできる。この硬化調節剤としては、アルミニウ
ム、マグネシウム、亜鉛、ホウ素及びカルシウムから選
ばれた少なくとも1種の金属の酸化物又は水酸化物が好
ましく使用される。
【0027】無機中空粒子は、平均粒径が0.01〜2
mm(特に好ましくは0.01〜0.5mm)で、かつ
真比重が(見掛け比重)0.05〜0.8(特に好まし
くは0.1〜0.7)の「ガラスバルーン」「シラスバ
ルーン」「シリカバルーン」等と称される微小な無機中
空粒子が好適である。なお、平均粒径が上記範囲より小
さいと軽量化の効果が小さく、また、上記範囲より大き
いと成形時に粒子が潰れやすくなる。
【0028】ガラスバルーンの具体例としては、住友ス
リーエム社製のグラスバブルス:K−1(真比重0.1
25、50%粒径68μm)、K−37(真比重0.3
7、50%粒径50μm)、S−32(真比重0.3
2、50%粒径39μm)等、旭硝子社製のセルスター
(CEL−STAR):Z28(真比重0.28、平均
粒径55μm)、Z36(真比重0.28、平均粒径3
5μm)等及び巴工業社製ガラスバルーンHGS:HG
S−12(真比重0.15〜0.17、平均粒径110
μm)、HGS−16(真比重0.17〜0.18、平
均粒径40μm)等が挙げられる。また、シラスバルー
ンの具体例としては、旭硝子社製Qセル:Q−CEL3
00(真比重0.21、平均粒径65μm)、Q−CE
L600(真比重0.43、平平均粒径60μm)や、
三機工業社製サンキライト:Y02(嵩比重0.23〜
0.26、粒径44−75μm)等が挙げられる。更
に、シリカバルーンの具体例としては、日本フェライト
社製フェライト52/7FG(比重0.7、粒径30〜
100μm)等が挙げられる。
【0029】なお、ここでいう真比重(見掛け比重)と
は、球状粒子それ自体の体積を基準とする比重であり、
嵩比重とは、容器等に最密充填した粒子集合体の体積
(したがって粒子間の空間も含む)を基準とする比重で
ある。
【0030】セラミックス形成用組成物における石炭灰
と該無機中空粒子との配合割合は、石炭灰100重量部
に対し、無機中空粒子5〜100重量部(特に5〜50
重量部)とするのが好ましい。無機中空粒子の割合がこ
れより多いと成形が難しくなり、これより少ないと、軽
量化効果がと乏しく本発明の目的を達成し難い。
【0031】必要に応じて石炭灰と無機固結剤と無機中
空粒子とを主成分とする混合組成物に添加混合される硬
化調節剤の量は、石炭灰100重量部に対して1〜30
重量部(特に5〜20重量部)が好ましい。硬化調節剤
の量が過大になると成形物の生産コストが上昇するので
適当でない。
【0032】本発明者の検討によれば、石炭灰(FA)
と無機固結剤(B)と無機中空粒子(G)と硬化調節剤
(C)の配合割合は、 FA/B=100/10〜100/150 FA/G=100/5 〜100/100 FA/C =100/1 〜100/30 とするのが好適である。
【0033】上記のごとく、本発明方法で用いるセラミ
ックス原料組成物は、石炭灰、無機固結剤、無機中空粒
子を主成分とし、これに必要に応じて硬化調節剤を含む
が、更に、必要に応じ、補強用の短繊維やウイスカー等
を混合することもできる。補強用の繊維としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、SiC繊維、アラミド繊維、高分子
量ポリエチレン繊維、ミルドファイバー等が好適であ
る。
【0034】これら各成分の配合割合は、石炭灰(F
A)と無機固結剤(B)と無機中空粒子(G)と硬化調
節剤(C)の合計重量(FA+B+G+C)に対し20
重量%以下が適当である。
【0035】上記成分の混合は、乾式混合、湿式混合の
いずれでもよいが、水又は水を遊離する物質を添加する
場合は、石炭灰100重量部に対して水0〜40重量
部、特に5〜30重量部にするのが、成形性を維持しな
がら乾燥工程を省略又は短縮できるので好ましい。
【0036】また、上記のセラミックス原料組成物は、
30〜180℃、好ましくは80〜100℃、で5分間
〜30時間加熱し、プレセラミックス化してから使用し
てもよい。このプレセラミックスの形態は粉末状でもペ
レット状でも差支えない。
【0037】本発明方法によれば、上記のセラミックス
原料組成物をそのままあるいはプレセラミックス化した
後、予備成形し、300〜600℃の酸素含有雰囲気又
は不活性ガス雰囲気中で焼成する。予備成形では、セラ
ミックス原料組成物を、成形用の型に充填し、300℃
以下の温度、1〜500Kg/cm2 の圧力で成形する
ことが適当であり、特に、セラミックス原料組成物を、
成形用の型に入れ、1〜500Kg/cm2 の圧力で成
形する際、300℃以下、特に50〜100℃に加熱す
ることが好ましい。
【0038】また、このセラミックス原料組成物を、成
形用の型に入れ、1〜500Kg/cm2 、好ましくは
10〜500Kg/cm2 、の圧力で加圧しつつ300
〜600℃、に加熱成形することにより成形と同時に焼
成を行ってセラミックス成形物とすることもできるが、
一般に前者の手段(予備成形−焼成)を併用するのが好
ましい。
【0039】この予備成形においては、公知の圧縮成形
の技術を応用することができる。すなわち、所望の形状
及び寸法の金型を用い、公知の型締め機を用いて加圧
し、加圧した金型を内部加熱あるいは外部加熱によって
上記の温度に保持することによって、目的とするセラミ
ックス成形物を得ることができる。この加圧加熱は、少
なくとも10分間、好ましくは30分〜3時間程度実施
するのが適当である。
【0040】本発明方法における焼成は、金型に入れた
まま行っても、あるいは金型から成形物を取り出した後
に行ってもよい。この焼成は必ずしも加圧下に行う必要
はないが、金型中で加圧を維持したまま焼成してもよ
い。焼成の時間は、後焼成の温度によって相違するが、
一般に、300〜600℃では30分〜3時間が適当で
ある。焼成の雰囲気は、空気でも不活性ガスでもよい。
かくして、上記のセラミックス原料組成物は、このよう
な比較的低温での成形及び焼成でも、強靭で耐熱性の良
好なセラミックス成形品となる。
【0041】この際、焼成温度が高くなり過ぎると、無
機中空粒子の変形が起こりやすく、軽量性が低下するお
それがある。
【0042】かくして、見掛け比重0.8〜1.8で、
軽量性が良好で十分な機械的特性を備えたセラミックス
ミ成形物が得られる。
【0043】この成形物は製造後、必要に応じ、塗装、
研磨加工、切削加工等の処理を行ってもよい。
【0044】
【実施例】次に、本発明方法の実施例及び比較例を説明
するが、これらは本発明の理解を助けるためのものであ
って、これらによって本発明の範囲が限定されるもので
はない。なお、例中の「部」はとくに断らない限り、重
量部を意味する。
【0045】[実施例1]火力発電所の石炭灰として得
られるフライアッシュ100部(炭素含有量10重量
%)に、無機固結剤として粉末状第1リン酸アルミニウ
ム組成物(多木化学株式会社製「第1リン酸アルミニウ
ム100P」)100部及び無機中空粒子として微小な
ガラス中空粒子「グラスバブルズK−37」(住友スリ
ーエム株式会社製;50%粒径0.05mm、見掛け比
重0.37)40部、硬化調節剤としてアルミナ粉末1
0部を混合して均質なセラミックス原料組成物を調製し
た。
【0046】この原料組成物を、内寸125mm×15
0mmの金型に入れ、300℃に加熱した型締め機で、
50Kg/cm2 で60分間加熱加圧し、パネル状の予
備成形物を得た。そして、金型から取り出した予備成形
物を電気炉に入れ空気中で徐々に昇温し、300℃で6
0分間保持して焼成した。徐冷した後、電気炉から取り
出して、セラミックス成形物(成形板)を得た。
【0047】得られた成形板の見掛け比重は1.35、
曲げ強度(3点曲げ)は127Kg/cm2 (比曲げ強
度は94Kg/cm2 )、曲げ弾性率は112Ton/
cm2 (比曲げ弾性率は83Ton/cm2 )であり、
満足すべき軽量性及び極めて良好な機械的特性を示し
た。
【0048】[実施例2]実施例1と同じフライアッシ
ュ100部に、無機固結剤として珪酸ナトリウム(キシ
ダ化学株式会社製試薬「粉末珪酸ナトリウム」)50
部、無機中空粒子として「グラスバルーン:CEL−S
TAR Z36」(旭硝子株式会社製、平均粒径0.3
5mm、見掛け比重0.35)5部、硬化調節剤として
アルミナ粉末10部及び水18.3部(全組成物中に占
める水分率10重量%に相当)を混合して均質なセラミ
ックス原料組成物とした。
【0049】この原料組成物を、内寸125mm×15
0mmの金型に入れ、常温で、50Kg/cm2 の面圧
で15分間保持して、パネル状の予備成形物を成形し
た。更に、この予備成形物を、100℃に加熱した恒温
槽内で60分間乾燥した後、電気炉に入れ、徐々に昇温
し、350℃に達してから60分間保持して焼成を行っ
た後、徐冷し、該電気炉からパネル状のセラミックス成
形物(成形板)を取り出した。
【0050】このようにして得られ成形板の見掛け比重
は1.29、曲げ強度(3点曲げ)は131Kg/cm
2 (比曲げ強度は102Kg/cm2 )、曲げ弾性率は
92Ton/cm2 (比曲げ弾性率は71Ton/cm
2 )であり、十分な軽量性と良好な機械的特性とを示し
た。
【0051】[実施例3]実施例1と同じフライアッシ
ュ100部に、無機固結剤として珪酸ナトリウム(キシ
ダ化学株式会社製試薬「粉末珪酸ナトリウム」)50部
及び無機中空粒子としてシラスバルーン(旭硝子株式会
社製「Q−CEL:600」:平均粒径0.06mm、
見掛け比重0.43)30部、硬化調節剤として水酸化
アルミニウム(日本軽金属株式会社製「水酸化アルミ」
15.3部及び水23.1部(全組成物中に占める水分
率13重量%に相当)を混合して均質なセラミックス原
料組成物とした。
【0052】この原料組成物を、実施例2と同様の操作
で加圧成形及び予備乾燥をした後、電気炉に入れて、3
50℃で焼成を行い、パネル状のセラミックス成形物
(成形板)を得た。
【0053】得られた成形物(成形板)の見掛け比重は
1.05、曲げ強度は128Kg/cm2 (比曲げ強度
は122Kg/cm2 )、曲げ弾性率は105Ton/
cm2 (比曲げ弾性率は100Ton/cm2 )であ
り、優れた軽量性と良好な機械的特性とを示した。
【0054】更に、上記のごとく製造したパネル状予備
成形物(熱処理前)の表面に、耐熱塗料用フリット「1
5−3753」(日本フェロー株式会社製)を水に分散
させた液を塗布し、乾燥後、電気炉に入れて300℃か
ら徐々に昇温して550℃に達したところで60分間保
持して焼き付けを行った。このようにして得られたパネ
ルは、表面に光沢のある上薬を施した化粧板様の軽量な
パネルであった。
【0055】[実施例4]実施例1と同じフライアッシ
ュ100部に、無機固結剤として粉末状第1リン酸アル
ミニウム組成物(多木化学株式会社製「第1リン酸アル
ミニウム100P」)100部、無機中空粒子として
「グラスバブルズK−37」(住友スリーエム株式会社
製;50%粒径0.054mm、見掛け比重0.25)
20部、そして硬化調節剤として水酸化アルミニウム
(日本軽金属株式会社製「水酸化アルミ」)15.3部
を混合して均質なセラミックス原料組成物を調製した。
【0056】この原料組成物を、実施例1と同様の金型
に入れ、300℃に加熱した型締め機で、面圧50Kg
/cm2 で60分間加熱加圧し、パネル状の予備成形物
を得た。
【0057】金型から取り出した予備成形物を、電気炉
に入れ、実施例1と同様にして300℃で焼成を行い、
パネル状のセラミックス成形物(成形板)を得た。
【0058】得られた成形板の見掛け比重は1.40、
曲げ強度(3点曲げ)は154Kg/cm2 (比曲げ強
度は110Kg/cm2 )、曲げ弾性率は106Ton
/cm2 (比曲げ弾性率は76Ton/cm2 )であ
り、満足すべき軽量性及び極めて良好な機械的特性を示
した。
【0059】更に、上記のごとく製造したパネル状セラ
ミックス成形物の表面に、大橋化学工業株式会社製塗料
「イベリアンコートRD」を塗工した。すなわち、該成
形物に「シーラーS」で下塗りし、乾燥後、「イベリア
ンコートRD」主剤(石材調仕上げ材)を塗り、更にそ
の上に「サラタイルSC」(透明トップコート)を塗っ
て乾燥(室温養生)して、表面に石材模様を施した軽量
パネルを得た。
【0060】[実施例5]実施例1と同じフライアッシ
ュ100部に、無機固結剤として珪酸ナトリウム(キシ
ダ化学株式会社製試薬「粉末珪酸ナトリウム」)50
部、無機中空粒子として「グラスバブルズK−1」(住
友スリーエム株式会社製;50%粒径68μmm、見掛
け比重0.125)5部、硬化調節剤としてアルミナ粉
末10部、補強用繊維として日東紡績株式会社製ガラス
繊維パウダー「PF A−101」5部及び水18.8
部(全組成物中10重量%に相当)を混合し、均質なセ
ラミックス原料組成物を調製した。
【0061】この原料組成物を、実施例1と同様の金型
に入れ、常温で50Kg/cm2 の面圧で15分間保持
し、パネル状の予備成形物を得た。次いで、この予備成
形物を予備乾燥した後、電気炉に入れて徐々に昇温し3
00℃に達してから同温度に60分間保持して焼成を行
った後、徐冷を行い、パネル状のセラミックス成形物
(成形板)を得た。
【0062】得られた成形板の見掛け比重は1.38、
曲げ強度は136Kg/cm2 、曲げ弾性率は106T
on/cm2 であり、満足すべき軽量性及び極めて良好
な機械的特性を示した。
【0063】
【発明の効果】以上のごとき本発明方法によれば、軽量
かつ強靭で耐熱性の優れたセラミックス成形物を得るこ
とができる。特に条件を選べば、比重が0.8〜1.4
程度の一段と軽量性の良好な多孔質なセラミックス成形
物が得られる。
【0064】従って、本発明方法によるセラミックス成
形物は、その価格及び特性を生かして、例えば、建築用
の構造材、仕上げ材、装飾材等の建築分野、道路の舗装
材、側壁、水路管等の土木分野、エクステリア部材、電
気絶縁部材等、広範な用途において有効に活用すること
ができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰、無機固結剤及び無機中空粒子を
    主成分とするセラミックス形成用組成物を所定の形状に
    成形した後、焼成することを特徴とする軽量セラミック
    ス成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 石炭灰、無機固結剤、硬化調節剤及び無
    機中空粒子を主成分とするセラミックス形成用組成物を
    所定の形状に成形した後、焼成することを特徴とする軽
    量セラミックス成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】 無機固結剤が、第1燐酸アルミニウム又
    は珪酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載のセラミックス成形物の製造方法。
  4. 【請求項4】 硬化調節剤が、アルミニウム、マグネシ
    ウム、亜鉛、ホウ素及びカルシウムから選ばれた少なく
    とも1種の金属の酸化物又は水酸化物であることを特徴
    とする請求項2記載のセラミックス成形物の製造方法。
  5. 【請求項5】 無機中空粒子が、ガラスバルーン、シラ
    スバルーン又はシリカバルーンであることを特徴とする
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載のセラミックス成
    形物の製造方法。
  6. 【請求項6】 無機中空粒子が、平均粒径0.01〜2
    mm、真比重(見掛け比重)0.05〜0.8の粒子で
    ある請求項1〜請求項5のいずれかに記載のセラミック
    ス成形物の製造方法。
  7. 【請求項7】 セラミックス形成用組成物における石炭
    灰と無機中空粒子との配合割合を、石炭灰100重量部
    に対し無機中空粒子5〜100重量部とすることを特徴
    とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のセラミッ
    クス成形物の製造方法。
  8. 【請求項8】 セラミックス形成用組成物における石炭
    灰と無機固結剤との配合割合を石炭灰100重量部に対
    し無機固結剤10〜150重量部とすることを特徴とす
    る請求項1〜請求項7のいずれかに記載のセラミックス
    成形物の製造方法。
  9. 【請求項9】 石炭灰、無機固結剤及び無機中級粒子を
    主成分とし、必要に応じて更に硬化促進剤を含有する組
    成物に、水、水を含有する物質もしくは水を遊離する物
    資を添加配合して成形することを特徴とする請求項1〜
    請求項8のいずれかに記載のセラミックス成形物の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 水、水を含有する物質もしくは水を遊
    離する物資を添加配合して成形するに当り、水分量を石
    炭灰100重量部当り40重量部以下とすることを特徴
    とする請求項9に記載のセラミックス成形物の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 焼成を300〜600℃の酸素含有雰
    囲気又は不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請
    求項1〜請求項10のいずれかに記載のセラミックス成
    形物の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186910A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Japan Fine Ceramics Center セラミックス系焼結体、バラスト、及びバラスト道床
WO2007129380A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Ge Techno Co., Ltd 浄水器用フィルター、その製造方法、並びに浄水器用フィルターを用いた浄水器
CN113213964A (zh) * 2021-06-26 2021-08-06 江西陶瓷工艺美术职业技术学院 一种利用建筑废弃物制备的轻质多孔材料及其制备方法

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