JP2002308669A - ケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体 - Google Patents

ケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体

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JP2002308669A JP2001106229A JP2001106229A JP2002308669A JP 2002308669 A JP2002308669 A JP 2002308669A JP 2001106229 A JP2001106229 A JP 2001106229A JP 2001106229 A JP2001106229 A JP 2001106229A JP 2002308669 A JP2002308669 A JP 2002308669A
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Kazuo Shibahara
数雄 柴原
Akihito Hayashi
明史 林
Yoshimasa Hosoi
祥全 細井
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    • C04B2111/34Non-shrinking or non-cracking materials

Abstract

(57)【要約】 【課題】特に、1000℃を超える高温下でも収縮が抑
制ないしは防止された材料を提供する。 【解決手段】ゾノトライト及び/又はウォラストナイト
を主成分とするケイ酸カルシウム及びシリカを含むこと
を特徴とするケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体に係
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ酸カルシウム
・シリカ複合成形体に関する。特に、各種窯業炉用の耐
火レンガ及び内張用耐火断熱材、耐火被覆材、その他の
耐火材等のように、1000℃を超える高温において使
用できる材料に関する。
【0002】
【従来技術】従来、高温で使用される耐火物は、一般に
密度が高く、断熱性は不十分である。耐火性、断熱性等
に優れた材料としては、ケイ酸カルシウム成形体が知ら
れているものの、ケイ酸カルシウムは用途、使い方等に
よっては以下のような問題を有することが知られてい
る。
【0003】ビル、工場等の建築構造物の柱、梁等を構
成する鉄骨は、火災時に高温にさらされると急激に機械
的強度が低下し、構造物の崩壊を招くおそれがある。そ
こで、鉄骨を火災による高温から保護し、機械的強度の
低下を抑制ないしは防止するために鉄骨に耐火被覆層が
形成される。
【0004】従来、このような耐火被覆層としては、軽
量であること、断熱性に優れていること、耐火性が高い
こと等の利点からケイ酸カルシウム成形体が汎用されて
いる。このケイ酸カルシウム成形体では、通常の火災に
よる高温(約1000℃まで)には耐えることができ
る。
【0005】しかしながら、従来のケイ酸カルシウム成
形体では、自動車トンネル火災のように1000℃を超
える高温下には耐えることができない。特に、1000
℃を超える高温下では収縮が大きくなる結果、十分な耐
火性、耐熱性、断熱性等を得ることができなくなるおそ
れがあり、1000℃を超える高温下でも使用できる高
温用耐火材の開発が望まれている。
【0006】例えば、海底に設置される沈埋トンネル
は、複数のトンネルユニットがゴムシール等を介して接
合されることによって構成されている。その接合部のゴ
ムシールは、火災等による高温から保護するために耐火
被覆することが必要である。この場合、トンネル内で自
動車火災(炭化水素火災)が発生すると、1200℃程
度までに温度上昇するおそれがある。ところが、従来の
耐火被覆材として使用されているケイ酸カルシウム成形
体では大きな収縮が起こるので、ゴムシールが火災によ
る高温にさらされて接合部が破壊されるおそれがある。
このため、接合部の耐火被覆材の裏面側にさらに別の耐
火被覆材を設置して耐火被覆を二重にする等の煩雑な施
工が強いられているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
のケイ酸カルシウム成形体では、特に1000℃を超え
る高温下での用途に使用することは困難であり、この点
において改善すべき余地がある。
【0008】従って、本発明は、特に、1000℃を超
える高温下でも収縮が抑制ないしは防止された材料を提
供することを主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる従来
技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定成分の
組合せからなる材料が上記目的を達成できることを見出
し、ついに本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、下記のケイ酸カルシ
ウム・シリカ複合成形体に係るものである。
【0011】1.ゾノトライト及び/又はウォラストナ
イトを主成分とするケイ酸カルシウム及びシリカを含む
ことを特徴とするケイ酸カルシウム・シリカ複合成形
体。
【0012】2.シリカが、石英、クリストバライト、
トリジマイト及び非晶質シリカの少なくとも1種からな
る微粒子である前記項1記載のケイ酸カルシウム・シリ
カ複合成形体。
【0013】3.さらに補強繊維を含む前記項1又は2
に記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体。
【0014】4.ゾノトライト及び/又はウォラストナ
イトを主成分とするケイ酸カルシウムがケイ酸カルシウ
ムとシリカとの合計量中15〜90重量%であり、シリ
カが上記合計量中10〜85重量%である前記項1〜3
のいずれかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形
体。
【0015】5.ケイ酸カルシウムが実質的にゾノトラ
イトからなり、上記ケイ酸カルシウムがケイ酸カルシウ
ムとシリカとの合計量中5〜90重量%であり、シリカ
が上記合計量中10〜95重量%である前記項1〜3の
いずれかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形
体。
【0016】6.ケイ酸カルシウムが、ゾノトライト及
び/又はウォラストナイトの2次粒子からなる前記項1
〜5のいずれかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合
成形体。
【0017】7.シリカが平均粒径50μm以下の微粒
子である前記項1〜6のいずれかに記載のケイ酸カルシ
ウム・シリカ複合成形体。
【0018】8.前記項1〜7のいずれかに記載のケイ
酸カルシウム・シリカ複合成形体からなる耐火材。
【0019】9.前記項1〜7のいずれかに記載のケイ
酸カルシウム・シリカ複合成形体からなる耐火被覆材。
【0020】10.前記項1〜7のいずれかに記載のケイ
酸カルシウム・シリカ複合成形体を焼成して得られるケ
イ酸カルシウム・シリカ複合焼結体。
【0021】11.前記項10記載のケイ酸カルシウム・
シリカ複合焼結体からなる耐火材。
【0022】12.前記項10記載のケイ酸カルシウム・
シリカ複合焼結体からなる耐火被覆材。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のケイ酸カルシウム・シリ
カ複合成形体は、ゾノトライト及び/又はウォラストナ
イトを主成分とするケイ酸カルシウム及びシリカを含む
ことを特徴とする。
【0024】ケイ酸カルシウムは、ゾノトライト及び/
又はウォラストナイトを主成分とする。本発明では、ゾ
ノトライト及び/又はウォラストナイトからなるケイ酸
カルシウムが好ましい。なお、本発明の効果を妨げない
範囲内で他の結晶形(トバモライト等)が含まれていて
も良い。
【0025】また、ケイ酸カルシウムは、1次粒子(単
結晶)の状態であっても良いし、1次粒子が三次元的に
絡み合った集塊物(2次粒子)であっても良い。本発明
では、2次粒子からなるゾノトライト及び/又はウォラ
ストナイト、特に2次粒子からなるゾノトライトが成形
性、強度、軽量性等の見地より望ましい。
【0026】シリカは、SiO2を成分とするものであ
れば限定的ではない。例えば、石英、クリストバライ
ト、トリジマイト及び非晶質シリカの少なくとも1種を
用いることができる。これらは、天然シリカ、合成シリ
カ又は産業副産物として得られるシリカのいずれであっ
ても良い。具体的には、珪石、珪砂、珪藻土焼成品等の
シリカ純度の高い珪藻土、アエロジル等の微粒子状の無
水ケイ酸、フェロシリコン製造時の副産物として得られ
るシリカフューム等が挙げられる。特に、珪石等を粉砕
して得られる石英よりなるシリカ微粒子が性能及びコス
ト面から好ましい。
【0027】シリカの形態・大きさは特に限定されない
が、通常は粒子状シリカを使用すれば良い。粒子状シリ
カの粒度(平均粒径)は限定的でなく、最終製品の用
途、使用目的、最終製品の大きさ等に応じて適宜定める
ことができる。例えば、耐火レンガのように低かさ比重
が要求されない用途では、比較的粒度の粗いシリカを使
用すれば良い。また例えば、成形体に所望の断熱性等を
付与するために低いかさ比重の成形体を得ようとする場
合には、比較的粒度の細かなシリカを用いれば良い。よ
り具体的には、例えば、本発明成形体を耐火被覆材のよ
うな用途に用いる場合は、通常は平均粒径50μm以下
の微粒子を好適に採用することができる。かかる範囲内
の平均粒径をもつシリカ微粒子を用いる場合には、10
00℃を超える高温下であっても成形体の収縮(線収縮
率)をより効果的に抑えることが可能となる。
【0028】本発明成形体における各成分の含有量は特
に限定されず、最終製品の用途、使用目的、所望の特性
(例えば、収縮抑制効果、強度、成形性、断熱性)、ケ
イ酸カルシウムの種類等に応じて適宜設定すれば良い。
例えば、以下のような範囲内に設定することができる。
【0029】(1)ゾノトライト及び/又はウォラスト
ナイトを主成分とするケイ酸カルシウムがケイ酸カルシ
ウムとシリカとの合計量中15〜90重量%であり、シ
リカが上記合計量中10〜85重量%とすれば良い。
【0030】(2)ケイ酸カルシウムが実質的にゾノト
ライトからなる場合、上記ケイ酸カルシウムがケイ酸カ
ルシウムとシリカとの合計量中5〜90重量%であり、
シリカが上記合計量中10〜95重量%とすることがで
きる。
【0031】本発明成形体において、これらの範囲内に
設定することによって、優れた収縮抑制効果がより確実
に発揮されるとともに、良好な保形性、ひいては必要な
強度をより確実に確保することができる。特に、上記シ
リカ含有量を10〜85重量%とすることにより良好な
軽量性、比強度等を付与することができる。
【0032】本発明成形体では、これらの成分のほか
に、必要に応じて補強繊維等の添加材を含有させること
もできる。補強繊維としては、公知の繊維を採用でき
る。例えば、ガラス繊維、セラミックファイバー、炭素
繊維等の無機繊維、パルプ、木綿、アラミド繊維、ナイ
ロン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
プロピレン繊維等の有機繊維を挙げることができる。補
強繊維の添加量は、繊維の種類等に応じて適宜設定すれ
ば良い。
【0033】本発明成形体のかさ比重は、用途、使用目
的、所望の特性(収縮抑制効果、強度、断熱性等)等に
応じて適宜調節できる。前記のように、耐火レンガ等の
低かさ比重を必要としない用途では、比較的高いかさ比
重に設定すれば良い。これに対し、断熱性を高める必要
がある場合は、かさ比重を低くすれば良い。より具体的
には、例えば本発明成形体を耐火材(特に耐火被覆材)
として使用する場合は、通常は1.5以下の範囲内、好
ましくは0.3〜1.2に設定すれば良い。
【0034】また、本発明成形体は、1200℃で3時
間焼成後の線収縮率が15%以下であることが好まし
く、より好ましくは9%以下、最も好ましくは5%以下
である。線収縮率は、シリカ含有量、シリカ粒度、かさ
比重等の変更によって適宜調節することが可能である。
【0035】本発明成形体の使用可能な温度は、使用条
件にもよるが約1700℃程度までである。このような
物性をもつ本発明成形体は、例えば沈埋トンネル接合部
耐火被覆材等の耐火被覆材として好適に用いることがで
きる。
【0036】本発明成形体は、加熱処理されていない成
形体(非加熱成形体)のほか、焼結温度未満の温度で加
熱された成形体(加熱成形体)及び焼成によって得られ
る焼結体のいずれも包含する。上記焼結体としては、例
えばケイ酸カルシウム成分とシリカ成分とが反応した部
分を有するものであることが望ましい。
【0037】本発明成形体の製造方法は、ゾノトライト
及び/又はウォラストナイトを主成分とするケイ酸カル
シウムとシリカとを均一に混合できる限り特に限定され
ない。例えば、石灰質原料(生石灰、消石灰等)、珪酸
質原料(珪石、珪砂、珪藻土等)及び水を混合し、攪拌
下オートクレーブ中で水熱反応させることによりゾノト
ライトを主成分とするケイ酸カルシウムの集塊物(2次
粒子)よりなる水性スラリーを製造し、この水性スラリ
ーにシリカ及び必要に応じてウォラストナイト、補強繊
維等の添加材を添加混合した後、これを脱水し、成形し
た後、乾燥すれば本発明成形体が得られる。
【0038】また、ゾノトライトを主成分とするケイ酸
カルシウムの乾燥粉末にシリカを加え、必要に応じてウ
ォラストナイト、補強繊維、水等を加えて混合し、乾式
又は半乾式で本発明成形体を得ることもできる。
【0039】また、ウォラストナイトを分散させた水性
スラリーにシリカ、必要により補強繊維等の添加材を混
合した後、これを脱水・成形後、乾燥又は養生すること
によっても本発明成形体を得ることができる。ウォラス
トナイトとしては、天然品及び合成品のいずれも使用可
能である。例えば、前記のゾノトライトを主成分とする
ケイ酸カルシウムの集塊物(2次粒子)よりなる水性ス
ラリーを乾燥し、必要に応じて粉砕し、焼成して得られ
るウォラストナイトを使用することができる。
【0040】なお、前述したような人工的に合成された
2次粒子よりなるケイ酸カルシウム、ゾノトライト、ウ
ォラストナイトをそれぞれ合成ケイ酸カルシウム2次粒
子、合成ゾノトライト2次粒子、合成ウォラストナイト
2次粒子と呼ぶこととする。
【0041】さらに、本発明では、これらの方法で得ら
れた成形体を加熱したもの又は焼成して得られた焼結体
も、本発明成形体に包含される。従って、上記のゾノト
ライトを主成分とするケイ酸カルシウム及びシリカを含
む成形体を、ゾノトライトがウォラストナイトへ転移す
る温度以上で焼成してウォラストナイトを主成分とする
ケイ酸カルシウム及びシリカを含む本発明成形体を得る
ことができる。
【0042】水性スラリーの製造条件は、公知の方法に
従えば良い。例えば、ゾノトライトを主成分とするケイ
酸カルシウムの水性スラリーの製造条件であれば、石灰
質原料及び珪酸質原料をCaO/SiO2モル比を0.
90〜1.15程度とすれば良い。また、用いる水の量
は、固形分に対して通常5〜20重量倍程度とすれば良
い。水熱反応におけるオートクレーブは、攪拌機付きの
公知の装置を用いれば良い。
【0043】シリカを添加する時期は、上記のような水
熱反応後を含め、水熱反応前、水熱反応中の少なくとも
いずれかの時期にシリカを添加することができる。例え
ば、ゾノトライトを主成分とするケイ酸カルシウムの水
性スラリーを合成する上で珪酸質原料として本発明の効
果を損なわない範囲内で粗粒の珪石を用いて水熱反応を
行い、珪石の一部を未反応の状態で残してそれを本発明
のシリカの一部として利用し、さらに水であらかじめス
ラリー化させたシリカを追加で水熱反応中にオートクレ
ーブに圧入したり、水熱反応後にケイ酸カルシウムの水
性スラリーにシリカを添加混合して本発明のシリカを追
加することができる。
【0044】また、ケイ酸カルシウム及びシリカ以外の
添加材としては、補強繊維のほか、界面活性剤、難燃
剤、顔料、防水剤、撥水剤、セメント等を適宜配合する
ことができる。
【0045】上記の脱水方法・成形方法(脱水成形法)
も、公知のケイ酸カルシウム成形体の製造方法に従って
実施すれば良い。また、乾燥は、自然乾燥又は強制乾燥
のいずれでも良い。強制乾燥する場合は、通常100〜
200℃程度で加熱すれば良い。
【0046】加熱成形体又は焼結体を得る場合は、得ら
れた成形体を加熱すれば良い。加熱温度は、成形体の組
成、所望の特性等に応じて適宜設定すれば良い。例え
ば、後記の実施例1の試料1のような成形体から焼結体
を製造する場合、通常は上記成形体を1000〜170
0℃程度で加熱すれば良い。加熱時間は、加熱温度等に
応じて適宜設定すれば良い。加熱雰囲気は特に限定的で
なく、大気中、酸化性雰囲気、不活性ガス雰囲気、還元
性雰囲気等のいずれであっても良い。
【0047】
【発明の効果】本発明のケイ酸カルシウム・シリカ複合
成形体は、特に、1000℃を超える高温下での収縮抑
制効果に優れている。特に、加熱成形体又は焼結体は、
非加熱成形体に比べていっそう優れた収縮抑制効果を発
揮することができる。これら本発明成形体は、高温下で
使用される様々な用途に使用することが可能である。
【0048】とりわけ、シリカ含有量、シリカ粒度、か
さ比重等の調整により、収縮抑制効果をはじめ、強度、
断熱性、耐熱性、軽量性等を任意にコントロールするこ
とができ、各種の用途に適合した材料を提供することが
可能となる。例えば、所望の収縮抑制効果に加えて耐熱
性、耐火性、断熱性等を付与することにより、耐火被覆
材等の耐火材を提供することができる。
【0049】このように、本発明成形体は、ケイ酸カル
シウム成形体の既存の用途(例えば、内外装材、調湿
材、天井パネル、断熱材、遮音材、吸着材、炉材のバッ
クアップ材等)にはもちろん、上記特性がともに要求さ
れるような用途に有効に用いることができる。例えば、
耐熱用材料(炉材用、耐火材用等)、殊にトンネル(自
動車用トンネル)内壁等の耐火被覆材等の耐火材として
最適である。
【0050】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。但し、本発明は、これら実施例に
限定されるものではない。
【0051】なお、実施例中の線収縮率の測定は、以下
の方法により実施した。すなわち、15mm×50mm
×150mmの試験片を電気炉に入れ、所定温度まで昇
温後、その温度で所定時間保持し、常温まで冷却した後
の長さ方向の収縮率(ΔL)を下記式に従って求めた。
【0052】ΔL=[(L0−L1)/L0]×100
(但し、L0:加熱処理前の試験片の長さ、L1:加熱処
理後の試験片の長さを示す。) 実施例1 ケイ酸カルシウムとして「合成ゾノトライト2次粒子」
(平均粒径約90μm)、「合成ウォラストナイト2次
粒子」(平均粒径約85μm)、「市販の粉砕された天
然ウォラストナイト」を用い、シリカとして「粒度の異
なる石英(A、B)」、「クリストバライト」、「シリ
カフューム」を用い、これらを水の存在下で表1に示す
配合割合で混合したものに、さらに補強繊維としてパル
プを3.3重量部加えて混練した後、板状に脱水成形
し、得られた成形体を150℃で乾燥して15mm×3
10mm×310mmのケイ酸カルシウム・シリカ複合
成形体をそれぞれ得た。得られた成形体について、15
mm×50mm×150mmの試験片を切り出し、その
かさ比重及び1200℃で3時間加熱したときの線収縮
率をそれぞれ調べた。その結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】なお、試料1を1400℃で3時間加熱し
た場合の線収縮率を上記と同様にして調べた結果、その
値は5.5%であった。また、試料1について、常温及
び1200℃で3時間加熱後の曲げ強さをJIS−A−
9510に準拠して測定した結果、常温での曲げ強さが
380N/cm2、加熱処理後の曲げ強さは628N/
cm2であった。
【0055】試料1を1000℃に加熱保持した上で、
熱間曲げ強度を測定したところ、422N/cm2の値
が得られた。前記の結果と合わせて考察すると、本発明
成形体は高温に加熱されると加熱中及び加熱後の強度が
向上する傾向にあることがわかる。
【0056】また、試料1について、平板熱流計法(J
IS A 1412)によって熱伝導率を測定したとこ
ろ、平均温度150℃で0.073W/mkであり、良
好な断熱性能を示すことが確認された。
【0057】実施例2 ケイ酸カルシウムの2次粒子からなるスラリーを実施例
1と同様にして調製した。このスラリーに実施例1の試
料1と同様の配合でシリカ及びバルプを加え、混練した
後、実施例1と同様にして成形・乾燥して成形体を得
た。得られた成形体から15mm×50mm×150m
mの試験片を切り出し、これを1200℃で3時間加熱
後、常温まで冷却してケイ酸カルシウム・シリカ複合成
形体(焼結体)を得た。この焼結体のかさ比重は0.8
4であり、曲げ強さは615N/cm2であった。この
焼結体をさらに1200℃で10時間加熱した場合の線
収縮率は0%であった。また、上記焼結体の結晶構造を
X線回折により同定した結果、ウォラストナイト、石
英、クリストバライト及びトリジマイトが確認された。
さらに、上記焼結体を走査型電子顕微鏡及びエネルギー
分散型分析装置で観察した結果、焼結体中においてケイ
酸カルシウム結晶粒とシリカ結晶粒が反応している部分
の存在が確認された。また、実施例1の試料1を140
0℃で3時間加熱して得られた焼結体についても同様の
方法で観察したところ、上記と同様の部分が存在してい
た。
【0058】比較例1 シリカを添加しないほかは、実施例1と同様にして成形
体(試料9)を製造し、実施例1と同様にしてかさ比重
及び線収縮率を調べた。その結果を表1に示す。120
0℃で3時間熱処理した後の成形体は、線収縮率が2
1.5%であり、外観上からも変形していることが容易
に確認することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/94 C04B 14:38 Z //(C04B 28/18 111:28 14:04 35/16 Z 16:02 35/00 W 14:38) E21D 10/14 111:28 (72)発明者 細井 祥全 岐阜県本巣郡穂積町大字野田新田字北沼 4064−1 日本インシュレーション株式会 社生産事業部中央技術研究所内 Fターム(参考) 2D055 AA09 CA02 EA03 2E001 DE01 HA21 4G012 MA01 PA03 PA04 PA15 PA17 PA22 PA24 PC01 PC15 PD01 PD03 PE02 4G030 AA08 AA37 AA66 BA24 BA25 HA01 HA25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゾノトライト及び/又はウォラストナイト
    を主成分とするケイ酸カルシウム及びシリカを含むこと
    を特徴とするケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体。
  2. 【請求項2】シリカが、石英、クリストバライト、トリ
    ジマイト及び非晶質シリカの少なくとも1種からなる微
    粒子である請求項1記載のケイ酸カルシウム・シリカ複
    合成形体。
  3. 【請求項3】さらに補強繊維を含む請求項1又は2に記
    載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体。
  4. 【請求項4】ゾノトライト及び/又はウォラストナイト
    を主成分とするケイ酸カルシウムがケイ酸カルシウムと
    シリカとの合計量中15〜90重量%であり、シリカが
    上記合計量中10〜85重量%である請求項1〜3のい
    ずれかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体。
  5. 【請求項5】ケイ酸カルシウムが実質的にゾノトライト
    からなり、上記ケイ酸カルシウムがケイ酸カルシウムと
    シリカとの合計量中5〜90重量%であり、シリカが上
    記合計量中10〜95重量%である請求項1〜3のいず
    れかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形体。
  6. 【請求項6】ケイ酸カルシウムが、ゾノトライト及び/
    又はウォラストナイトの2次粒子からなる請求項1〜5
    のいずれかに記載のケイ酸カルシウム・シリカ複合成形
    体。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のケイ酸カ
    ルシウム・シリカ複合成形体からなる耐火材。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載のケイ酸カ
    ルシウム・シリカ複合成形体を焼成して得られるケイ酸
    カルシウム・シリカ複合焼結体。
  9. 【請求項9】請求項8記載のケイ酸カルシウム・シリカ
    複合焼結体からなる耐火材。
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