JPH10129198A - 転写シート及びそれを用いた絵付け方法 - Google Patents

転写シート及びそれを用いた絵付け方法

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JPH10129198A
JPH10129198A JP30574896A JP30574896A JPH10129198A JP H10129198 A JPH10129198 A JP H10129198A JP 30574896 A JP30574896 A JP 30574896A JP 30574896 A JP30574896 A JP 30574896A JP H10129198 A JPH10129198 A JP H10129198A
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thermoplastic resin
layer
transfer
transfer sheet
self
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Application number
JP30574896A
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English (en)
Inventor
Keiji Taniguchi
圭司 谷口
Jiyunko Masushio
淳子 増汐
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス製品等に少量多品種のカラーの絵柄を
簡便に絵付けすることができ、且つ絵柄欠陥の発生がな
く鮮明で高品質であり、更に耐摩耗性に優れた絵柄を絵
付けすることができる転写シート及び絵付け方法を提供
する。 【解決手段】 支持体の少なくとも片面に剥離層を設
け、該剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹脂を含有
する転写層を設けた転写シート。これを利用した絵付け
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス製品及び/
又はガラス層表面を有する陶磁器に絵付けを行うために
用いる転写シート及びそれを用いる絵付け方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス製品やガラス層表面を有する陶磁
器などに絵付けを行う方法としては、転写シートを用
い、絵柄を有する転写層をガラス製品やガラス層表面を
有する陶磁器などに転写する方法が従来から広く用いら
れている。このような転写シートにおける絵柄は、通常
スクリーン印刷によって作成される。スクリーン印刷に
おいては、ステンレススチールあるいはプラスチックな
どの細線からなる織物に感光性高分子を塗布し、それに
絵柄に応じたパターンの露光を行い、感光した部分を溶
解または残留させ、織目を露出させてスクリーン印刷版
を作成する。次に、焼成顔料、ガラス成分および有機ビ
ヒクルからなるペーストを用い、スクリーン印刷版の絵
柄に応じたパターンの織目を通して、水溶性高分子を塗
布した転写シート台紙に絵柄印刷を行い、その絵柄全面
にカバーコートを施すことによって転写シートが作成さ
れる。そして、このようにして作成された転写シートを
水に浸し、絵柄およびカバーコートを台紙から剥がし
て、それをガラス製品やガラス層表面を有する陶磁器な
どに貼り付け、500〜1000℃で焼成することによ
り、ガラス製品や陶磁器などに絵付けが行われる。
【0003】しかしながら、このようなスクリーン印刷
による方法では、例えばフルカラーの絵柄を絵付けする
場合には数十枚のスクリーン印刷版を作成する必要があ
り、少量多品種の絵柄を絵付けするには不適当であると
いう問題があった。この問題を解決する方法として、特
開平7−214890号公報には、フルカラー電子写真
複写機等に代表される乾式印刷複写機を使用して、水溶
性高分子物質が塗布されている紙上または水溶性ベース
フィルム上に有機重合体と無機顔料およびガラス成分と
からなる複合粉体を電気的に乾式印刷して絵柄を形成
し、次いで絵柄全面に樹脂等によりカバーコートを施す
ことにより転写紙を作成し、その転写紙を水に浸して絵
柄およびカバーコートを台紙から剥がして、それをガラ
ス製品や陶磁器などに貼り付けて焼成することにより絵
付を行う方法が開示されている。
【0004】しかしながら、この方法は、絵柄およびカ
バーコートをガラス製品や陶磁器などに貼り付ける際に
水を完全に排除しつつシワ等を発生させることなく完全
に密着するように貼り付ける必要があること、また、こ
の様にして貼り付けた絵柄およびカバーコートを乾燥さ
せて焼成前に水分を完全に除去する必要があることな
ど、作業が煩雑であり熟練を要するという難点がある。
また、この絵付方法によりガラス製品や陶磁器などに形
成された絵柄はガラス層などによって被覆されておらず
耐摩耗性に劣るという欠点がある。
【0005】特開平3−23983号公報には、転写用
台紙上にガラスフリットと着色顔料とを重量で1:9〜
3:7の割合で含有する絵柄インキの印刷層を有し、こ
の絵柄インキの印刷層と転写用台紙との間および(また
は)絵柄インキの印刷層の上にガラスフリットインキの
層を設けてなる陶磁器絵付け用転写シートが開示されて
おり、この転写シートは、ホットスタンプ法など従来と
同様な用法で使用して絵付けできることが示されてい
る。この方法によれば、作業の煩雑さや熟練の必要がな
く、また焼成により絵柄上にガラス層が形成されるため
耐摩耗性が向上する。
【0006】しかしながら、この陶磁器絵付け用転写シ
ートを用い、ホットスタンプ法により陶磁器の様な硬く
て変形せず表面に微視的な凹凸のある製品に絵付けを行
った場合、この様な製品に転写された絵柄インキの印刷
層は接着部と非接着部(所謂浮き)が混在する状態とな
り、この状態で転写用台紙を剥離すると絵柄インキ印刷
層の転写不良により絵柄欠陥が発生し、また焼成時の絵
流れにより絵柄欠陥が発生するという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
このような問題点を解決し、ガラス製品及び/又はガラ
ス層表面を有する陶磁器に少量多品種のカラーの絵柄を
簡便に絵付けすることができ、且つ絵柄欠陥の発生がな
く鮮明で高品質であり、更に耐摩耗性に優れた絵柄を絵
付けすることができる転写シート及び絵付け方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、支
持体の少なくとも片面に剥離層を設け、該剥離層上にガ
ラスフリットと熱可塑性樹脂を含有する転写層を設けた
ことを特徴とする転写シートによって達成される。ま
た、本発明の上記課題は、支持体の少なくとも片面に剥
離層を設け、剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹脂
を含有する転写層を設けた転写シートの該転写層上及び
/又は転写層中に焼成顔料を含有するトナーによりトナ
ー画像からなる絵柄を形成し、一方、ガラス製品及び/
又はガラス層表面を有する陶磁器の表面に熱可塑性樹脂
層を形成し、該熱可塑性樹脂層に転写シートの転写層面
を密着させ、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹
脂層から分離することにより絵柄を有する転写層を熱可
塑性樹脂層上に転写し、次いで絵柄を有する転写層を焼
成することを特徴とする絵付け方法によって達成され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】転写シートにおける転写層の熱可
塑性樹脂としては、自己架橋型ポリマーが好ましい。転
写層の熱可塑性樹脂として自己架橋型ポリマーを用いた
場合には、ガラス製品やガラス層表面を有する陶磁器の
表面に形成された熱可塑性樹脂層に転写シートの転写層
面を密着させ、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性
樹脂層から分離することにより絵柄を有する転写層を熱
可塑性樹脂層上に転写する工程において、熱可塑性樹脂
層に転写シートの転写層面を密着させ、加熱圧接した初
期の時点では上記ポリマーが架橋前であることにより比
較的低温で軟化して熱可塑性樹脂層によく接着する。そ
して、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂層か
ら分離する時点では架橋が進行して転写層の熱可塑性が
少なくなり、絵柄を有する転写層が熱可塑性樹脂層上に
きれいに転写されるようになる。
【0010】さらに、熱可塑性樹脂層上に転写された絵
柄を有する転写層を焼成する工程において、自己架橋型
ポリマーの架橋が更に進行し熱可塑性の性質がなくなっ
て行くことから、焼成時の温度上昇によっても転写層が
溶融流動化することがなく、所謂絵流れ(絵柄を構成し
ている焼成顔料が移動する現象)が発生しないため鮮明
で高品質な絵付けを行うことができる。
【0011】自己架橋型ポリマーとしては、自己架橋成
分としてメチロール基、アルコキシメチル基、カルボキ
シル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミド基、アミ
ノ基、ビニル基などを有する自己架橋型ポリマーが好ま
しく、特に自己架橋成分としてメチロール基及び/又は
アルコキシメチル基を有する自己架橋型ポリマー、更に
具体的には自己架橋成分としてメチロール基及び/又は
アルコキシメチル基を有するエチレン−酢ビ−アクリル
系共重合樹脂が好ましい。自己架橋成分としてメチロー
ル基及び/又はアルコキシメチル基を有するものは、転
写シートの保存安定性を向上させることができると共に
加熱による架橋反応性にも優れている点で好ましいもの
である。また、転写シートの保存安定性と加熱による架
橋反応性とを両立させるためには、架橋反応温度が80
℃以上250℃以下である自己架橋型ポリマーが特に好
ましい。
【0012】次に、転写層に用いるガラスフリットとし
ては、珪素、アルミニウム、カルシウム、マグネシウ
ム、硼素、アルカリ金属、鉛、亜鉛、ジルコニウムなど
の酸化物が例示できるが、市販品の中から素材の材質、
焼成温度、焼成顔料とのマッチングなどの条件に応じて
適宜の物性および粒径を有するものを選択すればよい。
通常は、粒径が1〜10μm、好ましくは3〜5μmの
範囲で融解温度が700℃〜800℃の範囲のものが好
ましい。
【0013】転写層における熱可塑性樹脂とガラスフリ
ットの含有量比率としては、転写層の転写性、焼成後の
ガラス層の均質性や厚さの点から、重量比で1:10〜
20:1が好ましく、特に1:5〜10:1が好まし
い。1:10よりもガラスフリット成分が多くなると転
写層の転写性が悪くなり、20:1よりもガラスフリッ
ト成分が少なくなると焼成後のガラス層が均質に形成さ
れなくなる。また、転写層の乾燥付着量としては5g/
2〜200g/m2が好ましい。5g/m2よりも少な
いと、ガラス製品やガラス層表面を有する陶磁器などの
表面に形成された熱可塑性樹脂層上に絵柄を有する転写
層を転写した場合の転写均質性が十分でなく、200g
/m2よりも多いと絵柄を有する転写層の転写性が悪く
なる。転写層には、必要に応じて、粘着性付与剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、
ワックス、可塑剤、充填剤などを含有させてもよい。
【0014】転写シートにおける剥離層としては、シリ
コン化合物からなる剥離層、あるいはシリコン化合物を
含有する剥離層が好ましい。シリコン化合物としては、
シリコンオイル、シリコンワックス、シリコンゴム、シ
リコン樹脂などを用いることができるが、シリコンゴム
が好ましく、特に常温硬化型シリコンゴムが好ましい。
常温硬化型シリコンゴムを用いることにより、剥離層形
成時に加熱を必要とせず低コストで製造できると共に十
分な架橋密度を確保できるため、転写シートの絵柄を有
する転写層面を、ガラス製品やガラス層表面を有する陶
磁器の表面に形成された熱可塑性樹脂層に密着させて加
熱圧接した際、剥離層と転写層との熱溶融混合が起こら
ず、冷却後でも剥離層と転写層との界面が初期状態に維
持されているため冷却後においても絵柄を有する転写層
は剥離層からきれいに剥離される。
【0015】従って、転写シートの絵柄を有する転写層
面を熱可塑性樹脂層に密着させて加熱圧接した後、転写
シートを熱可塑性樹脂層から分離して転写層を熱可塑性
樹脂層上に転写する際に転写シートが熱いうちに熱可塑
性樹脂層から分離する必要はなく、また、大面積の転写
層を熱可塑性樹脂層上に転写する際に、転写層が剥離層
から剥離し始める時点と転写層の剥離が終了する時点で
転写シートの温度が変化しても転写層と剥離層との剥離
性は変化せず、絵柄を有する転写層が熱可塑性樹脂層上
にきれいに転写される。剥離層の乾燥付着量としては
0.05g/m2〜5g/m2が好ましい。0.05g/
2よりも少ないと転写層の剥離が不十分であり、5g
/m2よりも多いと剥離が重くなり、また不経済であ
る。
【0016】転写シートの支持体としては、紙、合成
紙、布、不織布、皮革、またポリエチレンテレフタレー
ト、ジアセテートセルロース、トリアセテートセルロー
ス、アクリル系ポリマー、セロハン、セルロイド、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエー
テルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等の樹脂シート、金属板、金属箔
などが挙げられ、また、これらの材料を適宜組み合わせ
て製造した複合シートや、これらに塗工やラミネートに
よって耐水性や導電性を付与したものなども使用するこ
とができる。特に、秤料20〜200g/m2の紙を用
いることが好ましく、これににより、比較的低コストで
転写シートを製造することができ、また焼成顔料を含有
するトナーを用いて転写層上及び/又は転写層中にトナ
ー画像からなる絵柄を形成するための電子写真複写装置
などにおいて、転写シートの搬送安定性を高めることが
できる。
【0017】本発明の転写シートを製造するには、例え
ば、シリコン化合物の溶解液、シリコン化合物の分散液
あるいはシリコン化合物のエマルジョンなどの剥離層形
成用塗工液を紙などの支持体上に塗布し乾燥させて剥離
層を設け、次いで、熱可塑性樹脂の溶解液、熱可塑性樹
脂の分散液あるいは熱可塑性樹脂のエマルジョンにガラ
スフリットを分散した転写層形成用塗工液を剥離層上に
塗布し乾燥させて転写層を設ければよい。
【0018】各塗工液を塗布するには、ロールコータ
ー、ブレードコーター、ワイヤーバーコーター、エアナ
イフコーター、ロッドコーター等のコーターを適宜使用
すればよい。また、ホットメルトコーター、ラミネート
コーター等を使用して支持体上に剥離層や転写層を形成
してもよい。
【0019】特に、剥離層形成用塗工液として、シリコ
ン化合物の水性エマルジョン、例えば常温硬化型シリコ
ンゴムなどの水性エマルジョンを用い、また転写層形成
用塗工液として熱可塑性樹脂の水性エマルジョン、例え
ば自己架橋型ポリマーの水性エマルジョンにガラスフリ
ットを分散した分散液を用いることにより、転写シート
製造時の有機溶剤の揮散がなく、環境にやさしく且つ低
コストで転写シートを製造することができる。
【0020】次に、転写シートの転写層上及び/又は転
写層中にトナー画像からなる絵柄を形成するための焼成
顔料を含有するトナーについて説明する。焼成顔料を含
有するトナーとしては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、
セレン、チタン、モリブデン、クロム、マンガンなどの
酸化物、および金、ロジウムなどの貴金属コロイド、セ
レンカドミウムなどで例示される無機顔料および必要に
応じて前記ガラスフリット成分を熱結着性樹脂で結合
し、それに粉砕、分級などの処理を施して得られる複合
粉体が好ましい。このような複合粉体としては、平均粒
径が1〜20μmのものが好ましく、平均粒径が1μm
よりも小さいと製造が困難であり、20μmよりも大き
いと絵柄の鮮明性に劣るようになる。製造の容易性と絵
柄の鮮明性とから、複合粉体の平均粒径は特に3〜15
μmであることが好ましい。
【0021】焼成顔料を含有するトナーの具体的な製造
方法としては、例えば上記の無機顔料および必要に応じ
て前記ガラスフリット成分を熱結着性樹脂と共に加熱ニ
ーダで混合するか、或いは有機溶剤の存在下で3本ロー
ルで混合し、次いでそれを粗粉砕し、更にボールミルや
ジェットミル等で所望の粒度になるまで粉砕を行い、そ
れを分級して複合粉体とする方法を用いることができ
る。
【0022】焼成顔料を含有するトナーに用いる熱結着
性樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリア
ミド、ホルムアルデヒド変成ポリアミド、ポリエステ
ル、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸等
の二塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物等のグリ
コールとからなるポリエステル、ポリエステルウレタ
ン、ポリエーテルウレタン等のウレタン系重合体、エポ
キシ樹脂、スチレンやメタクリル酸低級アルキルエステ
ルの単独あるいは共重合体からなるビニル共重合体など
が例示できる。
【0023】さらに、焼成顔料を含有するトナーには、
トナーの電荷を調整するために、従来公知の含金アゾ系
顔料や染料、有機硼酸塩類、第4級アンモニウム塩類な
どを添加することができる。
【0024】焼成顔料を含有するトナーにより、転写シ
ートの転写層上及び/又は転写層中にトナー画像からな
る絵柄を形成するには、例えば、単色絵柄原稿やフルカ
ラー絵柄原稿を作成し、それを通常の電子写真複写機あ
るいはカラー電子写真複写機などにより、焼成顔料を含
有するイエロートナー、マゼンタトナーおよび/または
シアントナーなどを用いて転写シートの転写層上に複写
すればよい。
【0025】次に、上記のような転写シートを用いた本
発明の絵付け方法について詳細に説明する。本発明の絵
付け方法は、支持体の少なくとも片面に剥離層を設け、
剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹脂を含有する転
写層を設けた転写シートの該転写層上及び/又は転写層
中に焼成顔料を含有するトナーによりトナー画像からな
る絵柄を形成し、一方、ガラス製品及び/又はガラス層
表面を有する陶磁器の表面に熱可塑性樹脂層を形成し、
該熱可塑性樹脂層に転写シートの転写層面を密着させ、
加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂層から分離
することにより絵柄を有する転写層を熱可塑性樹脂層上
に転写し、次いで絵柄を有する転写層を焼成することを
特徴とする絵付け方法である。
【0026】ガラス製品及び/又はガラス層表面を有す
る陶磁器(以下被転写体という)の表面に形成された熱
可塑性樹脂層に、転写シートの絵柄を有する転写層面を
密着させ、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂
層から分離することにより絵柄を有する転写層を熱可塑
性樹脂層上に転写させるには、例えば被転写体が平面状
であれば平面状の加熱体を用い、被転写体が曲面状であ
れば曲面状及び/又は被転写体の形状に応じて変形可能
な加熱体を用いて、被転写体の熱可塑性樹脂層に密着さ
せた転写シートを加熱圧接し、冷却後、転写シートを熱
可塑性樹脂層から分離すればよい。また、被転写体が平
面状あるいは曲面状のいずれの場合にも、加熱体として
ヒートローラーのような回転体を用いることができる。
加熱体による加熱温度、すなわち絵柄を有する転写層の
転写温度としては、転写シートの保存安定性と加熱圧接
の操作性から、80℃〜250℃の範囲が好ましい。
【0027】被転写体の表面に形成される熱可塑性樹脂
層の厚さは、0.1μm〜2mmの範囲であることが好
ましい。0.1μmよりも薄い場合には転写均一性が不
十分となり絵柄ヌケが発生するようになり、2mmを越
えた場合には絵柄を有する転写層を焼成した後の絵柄に
ムラや絵流れが発生するようになる。絵柄にムラや絵流
れが発生するのは、熱可塑性樹脂層が厚すぎるため、焼
成により融着すべき焼成顔料とガラス面との距離が大き
く、焼成により熱可塑性樹脂層が消失する過程で焼成顔
料が初期の位置から移動し易くなるからであると考えら
れる。
【0028】被転写体の表面に熱可塑性樹脂層を形成す
るには、例えば熱可塑性樹脂の溶液、エマルジョンある
いは分散液を、流し塗り、スプレー塗工、ハケ塗り、ワ
イヤーバー塗工、ロールコーター塗工、静電塗工、カー
テンフロー塗工、スクリーン印刷、グラビア印刷などに
より、被転写体の表面に塗布あるいは印刷し乾燥させれ
ばよい。
【0029】ガラス製品の表面に形成する熱可塑性樹脂
層にける熱可塑性樹脂、或いはガラス層表面を有する陶
磁器の表面に形成する熱可塑性樹脂層にける熱可塑性樹
脂としては、自己架橋型ポリマーが好ましい。熱可塑性
樹脂層にける熱可塑性樹脂として自己架橋型ポリマーを
用いることにより、熱可塑性樹脂層上に転写された絵柄
を有する転写層を焼成する工程において、自己架橋型ポ
リマーの架橋が進行し熱可塑性の性質がなくなって行く
ことから、焼成時の温度上昇によっても熱可塑性樹脂層
が溶融流動化することがなく、所謂絵流れ(絵柄を構成
している焼成顔料が移動する現象)が発生しないため鮮
明で高品質な絵付けを行うことができる。
【0030】自己架橋型ポリマーのなかでも、自己架橋
成分としてメチロール基及び/又はアルコキシメチル基
を有する自己架橋型ポリマーが架橋反応性に優れている
点で好ましく、特に自己架橋成分としてメチロール基及
び/又はアルコキシメチル基を有するエチレン−酢ビ−
アクリル系共重合樹脂が好ましい。
【0031】転写シートにおける転写層の熱可塑性樹脂
または上記被転写体の表面に形成される熱可塑性樹脂層
の熱可塑性樹脂としては、自己架橋型ポリマーが好まし
いが、自己架橋型ポリマー以外に本発明の効果を損なわ
ない範囲で以下の如き材料を使用すること、または自己
架橋型ポリマーと併用することができる。すなわち、そ
のような材料としては、ポリウレタン、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリオレフィン、硝酸セルロースなどのセ
ルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレ
ンなどのスチレン樹脂またはスチレン共重合体、ポリ
(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エ
チルなどのアクリル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合
体、エチレンビニルアルコール共重合体などのビニル重
合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ロジン、ロジン
変性マレイン酸樹脂などのロジンエステル樹脂、ポリイ
ソプレンゴム、スチレンフタジエンゴムなどの天然また
は合成ゴム類、および各種アイオノマーなどが挙げられ
る。
【0032】ポリウレタンには、イソシアネート類と分
子末端がヒドロキシル基であるポリオールとの反応によ
り得られる熱可塑性ポリウレタンが含まれる。イソシア
ネート類としては、例えばトリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネートなどの
芳香族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
などの脂環族ジイソシアネート、トリメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネ
ートなどの脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられ、ポ
リオールとしては、アルカンポリオール、ポリエステル
ポリオール、ポリエーテルポリオールなどのポリヒドロ
キシ化合物が挙げられる。これらのポリヒドロキシ化合
物は少なくとも一種用いられる。
【0033】アルカンポリオールとしては、1,5−ペ
ンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10
−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどの
アルカンジオールなどが挙げられ、ポリエステルポリオ
ールとしては、脂肪族ポリエステルジオール、例えば後
述する脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸のいず
れか一方の成分を構成単位として含むポリエステルジオ
ールが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、
例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAとエ
チレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加
化合物などのポリエーテルジオールが挙げられる。
【0034】ポリアミドとしては、例えばナイロン6、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13、ナイロン
610、ナイロン612、ナイロン616などや、これ
らのナイロン原料を用いた共重合ナイロン(例えばナイ
ロン6/12等)などが例示できる。
【0035】ポリエステルとしては、脂肪族ジオールお
よび脂肪族ジカルボン酸のいずれか一方の成分を構成単
位として含むポリエステル、特に脂肪族ジオールと脂肪
族ジカルボン酸を構成成分とする脂肪族ポリエステルが
挙げられ、飽和脂肪族カルボン酸の単位を含むポリエス
テルガ好ましい。脂肪族ジオール成分としては、例えば
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ポリメチレング
リコールなどが挙げられ、脂肪族ジカルボン酸として
は、例えばマレイン酸、フマル酸などの不飽和脂肪族ジ
カルボン酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸などの飽和
脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0036】ポリオレフィンとしては、例えば低密度ポ
リエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチ
レン、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4
−メチルペンテン−1)共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、
エチレン−(メタ)アクリレート共重合体、プロピレン
−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、無水
マレインなどの変性ポリオレフィンなどが挙げられ、変
性ポリオレフィンなどが好ましい。
【0037】
【作用】本発明によれば、支持体の少なくとも片面に剥
離層を設け、該剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹
脂を含有する転写層を設けたことを特徴とする転写シー
トを用い、転写シートの転写層上及び/又は転写層中に
焼成顔料を含有するトナーによりトナー画像からなる絵
柄を形成し、一方、ガラス製品及び/又はガラス層表面
を有する陶磁器の表面に熱可塑性樹脂層を形成し、該熱
可塑性樹脂層に転写シートの転写層面を密着させ、加熱
圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂層から分離する
ことにより絵柄を有する転写層を熱可塑性樹脂層上に転
写し、次いで絵柄を有する転写層を焼成することによ
り、ガラス製品及び/又はガラス層表面を有する陶磁器
に少量多品種のカラーの絵柄を簡便に絵付けすることが
でき、且つ絵柄欠陥の発生がなく鮮明で高品質で、更に
耐摩耗性に優れた絵柄を絵付けすることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説
明する。なお実施例中の部数は重量部を表すものであ
る。
【0039】実施例1 支持体として秤量104.7g/m2の上質紙を用い、
下記の組成よりなる剥離層用塗工液(A)を支持体の片
面にワイヤーバーで塗布し乾燥させて剥離層(乾燥塗布
量1.7g/m2)を形成した。 [剥離層用塗工液(A)] 常温硬化型シリコンゴムエマルジョン(SE−1980クリヤー、 東レ・ダウコーニング・シリコン社製、固形分45%) 10部 水 40部 次いで、下記下記の組成よりなる転写層用塗工液(A)
をジルコニアボールを使用したボールミルで1時間分散
した後、上記の剥離層上にワイヤーバーで塗布し乾燥さ
せて転写層(乾燥塗布量30g/m2)を形成し本発明
の転写シートを得た。 [転写層用塗工液(A)] メチロール成分含有自己架橋型エチレン−酢ビ−アクリル系共重合 樹脂エマルジョン(ポリゾールEF−421、昭和高分子社製、 分子量10万〜20万、Tg=−21℃、固形分45%、架橋温度 120℃以上) 10部 メチロール成分含有自己架橋型エチレン−酢ビ−アクリル系共重合 樹脂エマルジョン(ポリゾールEF−250N、昭和高分子社製、 分子量10万〜20万、Tg=20℃、固形分50%、架橋温度 120℃以上) 10部 ガラスフリット(ガラスフラックス10034、デグザ社製) 2.5部
【0040】一方、酸化コバルトを主成分とする青色顔
料300部、サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE8
4、オリエント化学社製)6部、酸価1のテレフタル酸
とビスフェノールAの酸化エチレン付加物からなるグリ
コールとから得られたポリエステル200部を混合し、
3本ロールで混練して得られた混練物を粗粉砕したの
ち、更にジェットミルで微粉砕し分級して平均粒径10
μmのトナーを製造した。この様にして製造した焼成顔
料を含有するトナーを乾式電子写真複写機(イマジオM
F530、リコー社製)にセットし、風景写真を原稿載
置部のコンタクトガラス上にセットしたのち、上記のよ
うにして得られた本発明の転写シートを手差し給紙部に
セットして通常の複写操作を行い、転写シートの転写層
上及び転写層中にトナー画像からなる風景の絵柄を形成
した。形成された風景の絵柄は鮮明で高画質の絵柄であ
った。
【0041】次に、耐熱ガラス板(厚さ5mm)の表面
に下記の熱可塑性樹脂層用塗工液(イ)を乾燥時平均厚
さが100μmになるようにハケ塗りし乾燥させて熱可
塑性樹脂層を形成した。 [熱可塑性樹脂層用塗工液(イ)] メチロール成分含有自己架橋型エチレン−酢ビ−アクリル系共重合 樹脂エマルジョン(ポリゾールEF−421、昭和高分子社製、 分子量10万〜20万、Tg=−21℃、固形分45%、架橋温度 120℃以上) 10部 メチロール成分含有自己架橋型エチレン−酢ビ−アクリル系共重合 樹脂エマルジョン(ポリゾールEF−250N、昭和高分子社製、 分子量10万〜20万、Tg=20℃、固形分50%、架橋温度 120℃以上) 10部
【0042】上記の様にして得られた耐熱ガラス板の熱
可塑性樹脂層面に上記転写シートの絵柄を有する転写層
面を密着させ、熱転写プレス機(ロータリープレス、毎
日マーク社製)を用いて160℃で15秒間加熱圧接し
たのち、一体化した耐熱ガラス板と転写シートを取り出
して室温まで冷却し、転写シートを熱可塑性樹脂層から
分離したところ、絵柄を有する転写層が完全に熱可塑性
樹脂層上に転写され、転写シートの支持体である上質紙
には絵柄が全く残らず、絵柄を有する転写層の転写性に
優れており、鮮明で高画質の絵柄が耐熱ガラス板に転写
された。
【0043】次いで、上記の様にして絵柄を有する転写
層が転写された耐熱ガラス板を電気炉に入れ、室温から
8時間かけて800℃まで昇温し、30分間800℃に
保持して絵柄を有する転写層を焼成したのち電源を切っ
て上記耐熱ガラス板をそのまま炉内に放置し室温まで徐
冷したところ、耐熱ガラス板に絵流れやムラなどの絵柄
欠陥の発生がなく鮮明で高品質な絵柄が絵付けされた。
絵付けされた絵柄は耐熱ガラス板によく接着しており、
また絵柄の表面がガラス層で被覆されており耐摩耗性に
優れたものであった。
【0044】実施例2 実施例1における転写層用塗工液(A)に代えて下記転
写層用塗工液(B)を用いた以外は実施例1と同様にし
て本発明の転写シートを得た。 [転写層用塗工液(B)] メチロール成分含有自己架橋型エチレン−酢ビ−アクリル系共重合 樹脂エマルジョン(ポリゾールEF−250N、昭和高分子社製、 分子量10万〜20万、Tg=20℃、固形分50%、架橋温度 120℃以上) 10部 非反応型カーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(スーパー フレックス460、第一工業製薬社製、Tg=−21℃、 固形分38%) 20部 ガラスフリット(ガラスフラックス10034、デグザ社製) 13部
【0045】この転写シートを用い実施例1と同様にし
て、転写シートの転写層上及び転写層中にトナー画像か
らなる風景の絵柄を形成した。次に、ガラス層表面を有
する白色タイル板(厚さ6mm)の表面に実施例1にお
ける熱可塑性樹脂層用塗工液(イ)を乾燥時平均厚さが
20μmになるようにハケ塗りし乾燥させて熱可塑性樹
脂層を形成した。上記の様にして得られた白色タイル板
の熱可塑性樹脂層面に上記転写シートの絵柄を有する転
写層面を密着させ、熱転写プレス機(ロータリープレ
ス、毎日マーク社製)を用いて160℃で15秒間加熱
圧接したのち、一体化した白色タイル板と転写シートを
取り出して室温まで冷却し、転写シートを熱可塑性樹脂
層から分離したところ、絵柄を有する転写層が完全に熱
可塑性樹脂層上に転写され、転写シートの支持体である
上質紙には絵柄が全く残らず、絵柄を有する転写層の転
写性に優れており、鮮明で高画質の絵柄が白色タイル板
に転写された。
【0046】次いで、上記の様にして絵柄を有する転写
層が転写された白色タイル板を電気炉に入れ、室温から
8時間かけて800℃まで昇温し、30分間800℃に
保持して絵柄を有する転写層を焼成したのち電源を切っ
て上記白色タイル板をそのまま炉内に放置し室温まで徐
冷したところ、白色タイル板に絵流れやムラなどの絵柄
欠陥の発生がなく鮮明で高品質な絵柄が絵付けされた。
絵付けされた絵柄は白色タイル板によく接着しており、
また絵柄の表面がガラス層で被覆されており耐摩耗性に
優れたものであった。
【0047】比較例1 実施例1において耐熱ガラス板の表面に熱可塑性樹脂層
を設けなかった以外は実施例1と同様にして絵付けを行
った。その結果、耐熱ガラス板に転写シートの絵柄を有
する転写層面を密着させ、熱転写プレス機(ロータリー
プレス、毎日マーク社製)を用いて160℃で15秒間
加熱圧接したのち、一体化した耐熱ガラス板と転写シー
トを取り出して室温まで冷却し、転写シートを耐熱ガラ
ス板から分離したところ、絵柄を有する転写層は転写シ
ートの支持体である上質紙には全く残らず完全に耐熱ガ
ラス板に転写されたが、絵柄を有する転写層のところど
ころが耐熱ガラス板に接着していない所謂浮きが発生し
ていた。次いで、絵柄を有する転写層が転写された耐熱
ガラス板を電気炉に入れ、室温から8時間かけて800
℃まで昇温し、30分間800℃に保持して絵柄を有す
る転写層を焼成したのち電源を切って上記耐熱ガラス板
をそのまま炉内に放置し室温まで徐冷したところ、浮き
が発生していた部分において絵柄の欠落や絵流れなどの
絵柄欠陥が発生した。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、支持体の少なくとも片
面に剥離層を設け、該剥離層上にガラスフリットと熱可
塑性樹脂を含有する転写層を設けたことを特徴とする転
写シートを用い、転写シートの転写層上及び/又は転写
層中に焼成顔料を含有するトナーによりトナー画像から
なる絵柄を形成し、一方、ガラス製品及び/又はガラス
層表面を有する陶磁器の表面に熱可塑性樹脂層を形成
し、該熱可塑性樹脂層に転写シートの転写層面を密着さ
せ、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂層から
分離することにより絵柄を有する転写層を熱可塑性樹脂
層上に転写し、次いで絵柄を有する転写層を焼成するこ
とにより、ガラス製品及び/又はガラス層表面を有する
陶磁器に少量多品種のカラーの絵柄を簡便に絵付けする
ことができ、且つ絵柄欠陥の発生がなく鮮明で高品質
で、更に耐摩耗性に優れた絵柄を絵付けすることができ
る。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面に剥離層を設
    け、該剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹脂を含有
    する転写層を設けたことを特徴とする転写シート。
  2. 【請求項2】 転写シートの転写層上及び/又は転写層
    中に焼成顔料を含有するトナーにより形成されたトナー
    画像からなる絵柄を有することを特徴とする請求項1記
    載の転写シート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が自己架橋型ポリマーであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の転写シー
    ト。
  4. 【請求項4】 自己架橋型ポリマーが自己架橋成分とし
    てメチロール基及び/又はアルコキシメチル基を有する
    ことを特徴とする請求項3記載の転写シート。
  5. 【請求項5】 自己架橋型ポリマーが自己架橋成分とし
    てメチロール基及び/又はアルコキシメチル基を有する
    エチレン−酢ビ−アクリル系共重合樹脂であることを特
    徴とする請求項3記載の転写シート。
  6. 【請求項6】 支持体の少なくとも片面に剥離層を設
    け、剥離層上にガラスフリットと熱可塑性樹脂を含有す
    る転写層を設けた転写シートの該転写層上及び/又は転
    写層中に焼成顔料を含有するトナーによりトナー画像か
    らなる絵柄を形成し、一方、ガラス製品及び/又はガラ
    ス層表面を有する陶磁器の表面に熱可塑性樹脂層を形成
    し、該熱可塑性樹脂層に転写シートの転写層面を密着さ
    せ、加熱圧接したのち転写シートを熱可塑性樹脂層から
    分離することにより絵柄を有する転写層を熱可塑性樹脂
    層上に転写し、次いで絵柄を有する転写層を焼成するこ
    とを特徴とする絵付け方法。
  7. 【請求項7】 転写層における熱可塑性樹脂が自己架橋
    型ポリマーであることを特徴とする請求項6記載の絵付
    け方法。
  8. 【請求項8】 自己架橋型ポリマーが自己架橋成分とし
    てメチロール基及び/又はアルコキシメチル基を有する
    ことを特徴とする請求項7記載の絵付け方法。
  9. 【請求項9】 自己架橋型ポリマーが自己架橋成分とし
    てメチロール基及び/又はアルコキシメチル基を有する
    エチレン−酢ビ−アクリル系共重合樹脂であることを特
    徴とする請求項7記載の絵付け方法。
  10. 【請求項10】熱可塑性樹脂層における熱可塑性樹脂が
    自己架橋型ポリマーであることを特徴とする請求項6、
    7、8または9記載の絵付け方法。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂層における熱可塑性樹脂が
    自己架橋成分としてメチロール基及び/又はアルコキシ
    メチル基を有する自己架橋型ポリマーであることを特徴
    とする請求項6、7、8または9記載の絵付け方法。
  12. 【請求項12】熱可塑性樹脂層における熱可塑性樹脂が
    自己架橋成分としてメチロール基及び/又はアルコキシ
    メチル基を有するエチレン−酢ビ−アクリル系共重合樹
    脂であることを特徴とする請求項6、7、8または9記
    載の絵付け方法。
  13. 【請求項13】熱可塑性樹脂層の厚さが0.1μm乃至
    2mmであることを特徴とする請求項6、7、8、9、
    10、11または12記載の絵付け方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000072994A (ja) * 1998-08-26 2000-03-07 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 転写シート用印刷インキバインダー及びこれを用いた転写シート用印刷インキ
JP2013092690A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 General Co Ltd セラミック画像形成システム用カバーシート及びセラミック画像形成システム並びにセラミック画像形成方法
CN104448998A (zh) * 2014-12-31 2015-03-25 东莞光群雷射科技有限公司 一种镭射水转移花纸色层涂料及其制备方法和应用
JP2017115137A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 株式会社パイロットコーポレーション 可逆熱変色性スタンプ用インキ組成物

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