JPH10126943A - ヒンジ部における接続部材の実装構造 - Google Patents

ヒンジ部における接続部材の実装構造

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JPH10126943A
JPH10126943A JP29594996A JP29594996A JPH10126943A JP H10126943 A JPH10126943 A JP H10126943A JP 29594996 A JP29594996 A JP 29594996A JP 29594996 A JP29594996 A JP 29594996A JP H10126943 A JPH10126943 A JP H10126943A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1、第2ケースの開閉動作によってヒンジ
部内の接続部材がねじれたりせず、接続部材を良好に屈
曲させて接続部材の断線を防ぐようにする。 【解決手段】 第1ケース1と第2ケース2とを回動可
能に連結する中空状のヒンジ部3内に円柱状のブラケッ
ト13を取り付け、このブラケット13内にシート状の
接続部材12の中間部12aを配置したから、第1、第
2ケース1、2を開閉させても、その開閉動作に伴って
接続部材12の中間部12aが従来のようにねじれるこ
とがない。しかも、ブラケット13の外周面に設けられ
た導出口17a、17bから接続部材12の各端部12
b、12cが各ケース1、2内に導かれているので、こ
の部分の接続部材12が第1、第2ケース1、2の開閉
動作に伴ってブラケット13の外周面に巻き付いたり巻
きほぐされたりするように屈曲し、これにより接続部材
12を良好に屈曲させ、接続部材12の断線を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子機器に用い
られるヒンジ部における接続部材の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電子手帳などの電子機器においては、キ
ー入力部が設けられた第1ケースと表示部が設けられた
第2ケースとをヒンジ部で回動可能に連結したものがあ
る。このような電子機器では、キー入力部で入力された
データを表示部に表示させるために、キー入力部と表示
部とを接続部材によって電気的に接続する必要があり、
しかも接続部材が機器の外部に露出しないように、ヒン
ジ部内を通して各ケース内に導いている。このようなヒ
ンジ部における接続部材の実装構造は、従来、第1、第
2ケースの各背面のうちの一方、例えば第2ケースの背
面の両側に中空状の突出部が設けられ、これに対向する
第1ケースの背面の両側に第2ケースの突出部が嵌合す
る凹部が設けられ、第2ケースの各突出部と第1ケース
の各凹部とが嵌合して互いに対向する各側面同士が円筒
状の軸部によって回動可能に連結されることにより、中
空状のヒンジ部が第1、第2ケースの背面の両側に形成
され、これら一方のヒンジ部内にシート状の接続部材の
中間部がクランク状に屈曲して配置され、このシート状
の接続部材の一端部が第1ケース内に導かれ、他端部が
第2ケース内に導かれた構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなヒンジ部における接続部材の実装構造では、中空状
のヒンジ部内にシート状の接続部材の中間部を押し込む
構造であるから、第1、第2ケースを開閉する際、ヒン
ジ部における突出部と凹部とが相反する方向に回動する
ため、ヒンジ部内の接続部材がねじれやすく、しかもヒ
ンジ部内の接続部材がねじれると、ヒンジ部から各ケー
ス内に導かれる接続部材の各端部の付け根、つまりヒン
ジ部近傍に位置する各端部がねじれた状態で折り曲がる
ため、局部的に曲げ応力が集中し、この部分が断線しや
すいという問題がある。特に、第1、第2ケースがそれ
ぞれ上ケースと下ケースとを接合してなる構造である場
合には、ヒンジ部を構成する突出部と凹部もそれぞれ上
下に分割されることになるため、組立て時にヒンジ部に
位置する接続部材の中間部の縁部が上下のケースに挾ま
れることがあり、このような状態で第1、第2ケースを
開閉させると、接続部材が切れて断線を起すという問題
もある。
【0004】この発明の課題は、第1、第2ケースの開
閉動作によってヒンジ部内の接続部材がねじれたりせ
ず、その開閉動作に伴って接続部材を良好に屈曲させて
接続部材の断線を防ぐようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
第1ケースと第2ケースとを回動可能に連結する中空状
のヒンジ部と、第1ケース内に一端部が配置され、その
他端部が第2ケース内に配置され、かつ中間部が前記ヒ
ンジ部内に配置されるシート状の接続部材と、ヒンジ部
内に配置されて第1ケースと第2ケースのいずれか一方
側に固定され、内部に接続部材の中間部が配置され、外
周面の両側に接続部材の導出口が設けられた円形状の受
け部材とを備えたことを特徴とする。したがって、この
請求項1記載の発明によれば、ヒンジ部内に配置された
受け部材の内部に接続部材の中間部が配置されているの
で、第1、第2ケースを開閉させても、その開閉動作に
伴って接続部材の中間部が従来のようにねじれることが
なく、しかも受け部材の外周面に設けられた導出口から
接続部材の各端部が各ケース内に導かれているので、こ
の部分の接続部材が第1、第2ケースの開閉動作に伴っ
て円形状の受け部材の外周面に巻き付いたり巻きほぐさ
れたりするように屈曲することになり、このため接続部
材を良好に屈曲させることができ、接続部材の断線を防
ぐことができる。この場合、請求項2に記載のごとく、
受け部材の各導出口が接続部材の挿通するスリット状に
形成され、その各導出口の縁に円弧状の面取り部が設け
られていれば、各導出口で接続部材を傷付けることなく
滑らかに屈曲させることができ、より一層、接続部材の
断線を防ぐことができる。
【0006】また、請求項3記載の発明は、第1ケース
と第2ケースとを回動可能に連結する中空状のヒンジ部
と、第1ケース内に一端部が配置され、その他端部が第
2ケース内に配置され、かつ中間部がヒンジ部内に配置
されるシート状の接続部材とを備え、ヒンジ部内に配置
される接続部材の中間部を軸方向に沿って折り曲げて重
ね合わせ、この重なり合う部分を接着手段で貼り合わ
せ、かつ接続部材の各端部のうちの一方を貼り合わされ
た中間部に巻き付くように折り返したことを特徴とす
る。したがって、この請求項3記載の発明によれば、接
続部材の中間部が軸方向に沿って折り曲げられて接着手
段によって貼り合わされているので、接続部材の中間部
の強度が補強されて強くなり、このため第1、第2ケー
スを開閉させた際、その開閉動作に伴って接続部材の中
間部が従来のようにねじれることがなく、しかも接続部
材の各端部のうちの一方を貼り合わされた中間部に巻き
付くように折り返しているので、第1、第2ケース内に
導かれる接続部材の各端部が第1、第2ケースの開閉動
作に伴って屈曲する際、前記一方の端部が中間部に巻き
付いたり巻きほずされたりするように余裕をもって屈曲
することになり、このため接続部材を良好に屈曲させる
ことができ、接続部材の断線を防ぐことができる。この
場合、請求項4に記載のごとく、接着手段は、両面接着
テープ、または芯材に接着剤を塗布したものなどである
ことが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]以下、図1〜図8を参照して、この発
明を電子手帳に適用した第1実施形態について説明す
る。図1は電子手帳の使用状態における斜視図である。
この電子手帳は、同図に示すように、第1ケース1と第
2ケース2とを備え、第1、第2ケース1、2の各背面
の両側がそれぞれ中空状のヒンジ部3によって回動可能
に連結され、これにより折り畳み可能な構造になってい
る。この場合、第1、第2ケース1、2は、それぞれ上
ケースと下ケースとを接合してなる構造であり、これに
伴ってヒンジ部3も上下に分割される構造になってい
る。そして、第1ケース1にはキー入力部4が設けられ
おり、第2ケース2には表示部5が設けられている。キ
ー入力部4は、テンキー、アルファベットキー、ファン
クションキー、カーソルキーなどの各種のキーが配列さ
れた構造になっている。表示部5は、液晶表示装置など
のフラットタイプのディスプレイであり、キー入力部4
で入力された情報を表示する構造になっている。
【0008】また、両側の各ヒンジ部3は、図2および
図3に示すように、それぞれ第2ケース2に設けられた
中空状のヒンジ突出部6と、第1ケース1設けられてヒ
ンジ突出部6が嵌合するヒンジ凹部7と、ヒンジ突出部
6とヒンジ凹部7とが対面する側面のうち、ヒンジ突出
部6の側面に設けられた円筒状の軸部6aと、ヒンジ凹
部7の側面に設けられて軸部6aが回動自在に連結する
軸孔7aとからなっている。この場合、第1ケース1の
背面における左右両側のヒンジ凹部7間には、電池など
を収納する収納用の収納突出部8が形成されており、第
2ケース2の背面には、収納突出部8が回動可能に配置
する収納凹部9が形成されている。そして、第1ケース
1と第2ケース2とは、第1ケース1の収納突出部8と
第2ケース2のヒンジ突出部6とが円筒状の軸部6aを
介して連通することにより、中空状の各ヒンジ部3を介
して連通している。
【0009】さらに、第1ケース1内には、図2に示す
ように、キー入力部4に接続された第1回路基板10が
設けられており、第2ケース2内には、表示部5に接続
された第2回路基板11が設けられている。そして、第
1ケース1内の第1回路基板10と第2ケース2内の第
2回路基板11とは、図2に示すように、接続部材12
によって電気的に接続されている。この接続部材12
は、ポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどの合
成樹脂からなるフレキシブルなフィルム基板であり、少
なくとも片面に配線リード(図示せず)が形成され、図
3に示すように、その中間部12aが左側のヒンジ部3
内に設けられた円柱状のブラケット(受け部材)13内
に配置され、その一端部(同図では下端部)12bが第
1ケース1内に導かれ、他端部(同図では上端部)12
cが第2ケース2内に導かれた構造になっている。
【0010】すなわち、接続部材12は、図3に示すよ
うに、中間部12aがブラケット13とほぼ同じ長さで
ブラケット13の外径よりも狭い幅に形成され、第1ケ
ース1内に導かれる一端部12bが中間部12aの右端
側の下辺から中間部12aに対し直角に延出され、第2
ケース2内に導かれる他端部12cが中間部12aの左
端側の上辺から中間部12aに対し直角に延出された構
造になっている。この場合、一端部12bの先端には、
第1ケース1内の第1回路基板10のコネクタ14に電
気的に接続される第1接続部15が形成されている。ま
た、他端部12cは中間部12aに対し直角に延出され
た上、右斜め上方に向けて延出され、図3中一点鎖線の
状態から同図中実線で示すように左側に折り返されてお
り、この折り返された部分には第2ケース2内の第2回
路基板11に電気的に接続される第2接続部16が設け
られている。
【0011】円形状のブラケット13は、図4に示すよ
うに、その中心部に沿って左端縁から右端部近傍に亘っ
て接続部材12の中間部12aが配置する挿通溝13a
が手前側(同図では紙面の表側)の外周面に開口された
状態で設けられているとともに、外周面における右端側
と左端側にそれぞれ接続部材12の各端部12b、12
cが導出するスリット状の導出口17a、17bが相反
する方向に向けて設けられた構造になっている。したが
って、接続部材12の中間部12aは、図3においてブ
ラケット13の手前側から挿通溝13a内に挿入され
る。また、これら各導出口17a、17bおよび挿通溝
13aの各縁部には、図5〜図11に示すように、円弧
状の面取り部18が設けられている。そして、このブラ
ケット13は、ヒンジ部3における第2ケース2のヒン
ジ突出部6の内部から円筒状の軸部6aを通りヒンジ凹
部7の側面に位置する第1ケース1の収納突出部8の内
部に連続して配置され、かつこの状態で第2ケース2の
ヒンジ突出部6にビス19によって固定され、これによ
り第2ケース2と一体的に回動する構造になっている。
この場合、ブラケット13は、図8(a)に示すよう
に、第1、第2ケース1、2が180°開いた際に、接
続部材12の一端部12bの導出口17aが第1ケース
1側に向いて斜め上方に位置し、また図8(b)に示す
ように、第1、第2ケース1、2が閉じられた際に、接
続部材12の一端部12bの導出口17aが第1ケース
1の後方に向いて斜め下方に位置した状態で取り付けら
れている。
【0012】このような電子手帳のヒンジ部3における
接続部材12の実装構造では、円柱状のブラケット13
を第2ケース2に対し固定した状態でヒンジ部3内に配
置し、このブラケット13の挿通溝13a内に接続部材
12の中間部12aを配置したので、図8(a)および
図8(b)に示すように、ヒンジ部3を中心に第1ケー
ス1と第2ケース2とを回動させて開閉させた際、ブラ
ケット13がヒンジ部3内において第2ケース2と共に
回動することになり、このため第1、第2ケース1、2
の開閉動作に伴ってヒンジ部3内に位置する接続部材1
2の中間部12aが従来のようにねじれることがない。
しかも、円柱状のブラケット13の外周面に設けられた
導出口17a、17bから接続部材12の各端部12
b、12cが各ケース1、2内に導かれているので、こ
の部分の接続部材12が第1、第2ケース1、2の開閉
動作に伴って円柱状のブラケット13の外周面に巻き付
いたり巻きほぐされたりするように屈曲することにな
る。このため、接続部材12を良好に屈曲させることが
でき、これにより接続部材12の断線を防ぐことができ
る。
【0013】この場合、特にブラケット13の各導出口
17a、17bの縁部には円弧状の面取り部18が設け
られているので、各導出口17a、17bで接続部材1
2を傷付けることなく滑らかに屈曲させることができ、
より一層、接続部材12の断線を防ぐことができる。ま
た、第1、第2ケース1、2がそれぞれ上ケースと下ケ
ースとを接合してなる構造であっても、接続部材12の
中間部12aがブラケット13内に配置されてヒンジ部
3内に組み込まれるので、組立て時に接続部材12の中
間部12aの縁部が上下のケースに挾まれることがな
く、このため従来のように第1、第2ケース1、2の開
閉動作によって接続部材12が切れて断線することはな
い。
【0014】なお、上記第1実施形態では、ビス19に
よってブラケット13を第2ケース2のヒンジ突出部6
に固定したが、これに限らず、例えば嵌め込みなどの固
定手段によって第2ケース2のヒンジ突出部6に固定し
てもよく、またブラケット13は必ずしも第2ケース2
に固定される必要はなく、第1ケース1に固定してもよ
く、さらにブラケット13は必ずしも第1、第2ケース
1、2のいずれかに固定する必要はない。
【0015】[第2実施形態]次に、図9〜図13を参
照して、この発明を電子手帳に適用した第2実施形態に
ついて説明する。なお、図1〜図8に示された第1実施
形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。この電子手帳も、第1実施形態と同様、第1ケース
1と第2ケース2とを備え、第1、第2ケース1、2の
各背面の両側がそれぞれヒンジ部3によって回動可能に
連結され、これにより折り畳み可能な構造になってい
る。そして、第1ケース1内の第1回路基板10と第2
ケース2内の第2回路基板11とは、図9に示すよう
に、接続部材20によって電気的に接続されている。こ
の接続部材20は、ポリイミドからなるフレキシブルな
フィルム基板であり、少なくとも片面に配線リード(図
示せず)が形成され、その中間部20aが図9および図
10に示すように左側のヒンジ部3内に配置され、その
一端部(同図では下端部)20bが第1ケース1内に導
かれ、他端部(同図では上端部)20cが第2ケース2
内に導かれた構造になっている。
【0016】すなわち、接続部材20は、ヒンジ部3を
通して各ケース1、2内に組み込まれる前の状態の中間
部12aの形状が、図11(a)に示すように、ヒンジ
部3とほぼ同じ長さでヒンジ部3の幅とほぼ同じ幅に形
成され、第1ケース1内に導かれる一端部12bが中間
部12aの右端側の下辺から中間部12aに対し直角に
延出され、第2ケース2内に導かれる他端部12cが中
間部12aの左端側の上辺から中間部12aに対し直角
に延出された構造になっている。そして、この接続部材
20は、ヒンジ部3を通して各ケース1、2内に組み込
まれる際に、図11(b)および図12に示すように、
中間部20aがヒンジ部3の軸方向に沿って2つに折り
曲げれて重ね合わされ、この重ね合わされた部分が両面
接着テープ21によって貼り合わされ、この貼り合わさ
れた部分に巻き付きように一端部20bが図11(c)
および図12に示すように折り返された構造になってい
る。
【0017】また、この接続部材20は、図13(a)
に示すように、第1、第2ケース1、2が180°開い
た際に、接続部材20の一端部20bが両面接着テープ
21で貼り合わされた中間部20aから巻きほぐされて
第1ケース1内にたるみをもった状態で配置され、また
図13(b)に示すように、第1、第2ケース1、2が
閉じられた際に、接続部材20の一端部20bがその中
間部20aに巻き付くように取り付けられている。な
お、接続部材20の一端部20bの先端には、第1実施
形態と同様、第1ケース1内の第1回路基板10のコネ
クタ14に電気的に接続される第1接続部22が形成さ
れている。また、他端部20cの先端も、第1実施形態
と同様、中間部12aに対し直角に延出された上、右斜
め上方に向けて延出され、その先端側が左側に折り返さ
れており、この折り返された部分には第2ケース2内の
第2回路基板11に電気的に接続される第2接続部23
が設けられている。
【0018】このような電子手帳のヒンジ部3における
接続部材12の実装構造では、接続部材20の中間部2
0aが軸方向に沿って折り曲げられて両面接着テープ2
1によって貼り合わされているので、接続部材20の中
間部20aの強度が補強されて強くなり、このため第
1、第2ケース1、2を開閉させた際、その開閉動作に
伴って接続部材20の中間部20aが従来のようにねじ
れることがなく、しかも接続部材20の一端部20bが
両面接着テープ21で貼り合わされた中間部20aに巻
き付くように折り返されているので、第1、第2ケース
1、2内に導かれる接続部材20の各端部20b、20
cが第1、第2ケース1、2の開閉動作に伴って屈曲す
る際、一端部20bが中間部20aに巻き付いたり巻き
ほずされたりするように余裕をもって屈曲することにな
り、このため接続部材20を良好に屈曲させることがで
き、これにより接続部材20の断線を防ぐことができ
る。
【0019】なお、上記第2実施形態では、接続部材2
0のベース材として、強度の強いポリイミドを用いた場
合について述べたが、これに限らず、例えばポリエチレ
ンテレフタレートなどの軟質樹脂を用いてもよい。この
場合には、硬質材料の芯材の両面に接着剤を塗布した接
着部材を用いて接続部材の中間部を貼り合わせることに
より、接続部材の中間部の強度を高めるようにすればよ
い。また、上記第1、第2実施形態では、電子手帳に適
用した場合について述べたが、これに限らず、卓上型電
子式計算機、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュー
タなどの電子機器に広く適用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、第1ケースと第2ケースとを回動可能に連
結する中空状のヒンジ部内に円形状の受け部材を設け、
この受け部材の内部にシート状の接続部材の中間部を配
置し、その一端部を第1ケース内に導き、他端部を第2
ケース内に導いたので、第1、第2ケースを開閉させて
も、その開閉動作によって接続部材の中間部が従来のよ
うにねじれることがなく、しかも受け部材の外周面に設
けられた導出口から接続部材の各端部が各ケース内に導
かれているので、この部分の接続部材が第1、第2ケー
スの開閉動作に伴って円形状の受け部材の外周面に巻き
付いたり巻きほぐされたりするように屈曲することにな
り、このため接続部材を良好に屈曲させることができ、
接続部材の断線を防ぐことができる。
【0021】また、請求項3記載の発明によれば、第1
ケースと第2ケースとを回動可能に連結する中空状のヒ
ンジ部内に、シート状の接続部材の中間部を軸方向に沿
って折り曲げて接着手段で貼り合わせた状態で配置した
ので、接続部材の中間部の強度が補強されて強くなり、
このため第1、第2ケースを開閉させた際、その開閉動
作によって接続部材の中間部が従来のようにねじれるこ
とがなく、しかも接続部材の各端部のうちの一方を貼り
合わされた中間部に巻き付くように折り返しているの
で、第1、第2ケース内に導かれる接続部材の各端部が
第1、第2ケースの開閉動作に伴って屈曲する際、前記
一方の端部が中間部に巻き付いたり巻きほずされたりす
るように余裕をもって屈曲することになり、このため接
続部材を良好に屈曲させることができ、接続部材の断線
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子手帳に適用した第1実施形態に
おける使用状態を示した外観斜視図。
【図2】図1の第1、第2ケースを180°開いた状態
での接続部材の実装構造を示した図。
【図3】図2の要部を拡大した断面図。
【図4】図3のブラケットの正面図。
【図5】図3のA−A断面図。
【図6】図3のB−B断面図。
【図7】図3のC−C断面図。
【図8】図1の電子手帳の使用時における接続部材およ
びブラケットの動作状態を示し、(a)は第1、第2ケ
ースを180°開いた状態での接続部材およびブラケッ
トの動作状態を示した図、(b)は第1、第2ケースを
閉じた状態での接続部材およびブラケットの動作状態を
示した図。
【図9】この発明を電子手帳に適用した第2実施形態に
おいて、第1、第2ケースを180°開いた状態での接
続部材の実装構造を示した図。
【図10】図9の要部を拡大した断面図。
【図11】図9の接続部材を示し、(a)は接続部材を
組み込む前の形状を示した平面図、(b)はその接続部
材の中間部を折り曲げて貼り合わせた状態の平面図、
(c)は第1ケースに導かれる接続部材の一端部を貼り
合わされた中間部に巻き付けるように折り返した状態の
平面図。
【図12】図11(c)の要部側面図。
【図13】図9の電子手帳の使用時における接続部材の
動作状態を示し、(a)は第1、第2ケースを180°
開いた状態での接続部材の動作状態を示した図、(b)
は第1、第2ケースを閉じた状態での接続部材の動作状
態を示した図。
【符号の説明】
1 第1ケース 2 第2ケース 3 ヒンジ部 12、20 接続部材 12a、20a 接続部材の中間部 12b、20b 接続部材の一端部 12c、20c 接続部材の他端部 13 ブラケット 17a、17b 導出口 18 面取り部 21 両面接着テープ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1ケースと第2ケースとを回動可能に連
    結する中空状のヒンジ部と、 前記第1ケース内に一端部が配置され、その他端部が前
    記第2ケース内に配置され、かつ中間部が前記ヒンジ部
    内に配置されるシート状の接続部材と、 前記ヒンジ部内に配置されて前記第1ケースと前記第2
    ケースのいずれか一方側に固定され、内部に前記接続部
    材の中間部が配置され、外周面の両側に前記接続部材の
    導出口が設けられた円形状の受け部材と、 を備えたことを特徴とするヒンジ部における接続部材の
    実装構造。
  2. 【請求項2】前記受け部材の各導出口は、前記接続部材
    が挿通するスリット状に形成され、その各導出口の縁に
    は、円弧状の面取り部が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載のヒンジ部における接続部材の実装構
    造。
  3. 【請求項3】第1ケースと第2ケースとを回動可能に連
    結する中空状のヒンジ部と、前記第1ケース内に一端部
    が配置され、その他端部が前記第2ケース内に配置さ
    れ、かつ中間部が前記ヒンジ部内に配置されるシート状
    の接続部材とを備え、 前記ヒンジ部内に配置される前記接続部材の中間部を軸
    方向に沿って折り曲げて重ね合わせ、この重なり合う部
    分を接着手段で貼り合わせ、かつ前記接続部材の各端部
    のうちの一方を前記貼り合わされた中間部に巻き付くよ
    うに折り返したことを特徴とするヒンジ部における接続
    部材の実装構造。
  4. 【請求項4】前記接着手段は、両面接着テープ、または
    芯材に接着剤を塗布したものなどであることを特徴とす
    る請求項3記載のヒンジ部における接続部材の実装構
    造。
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