JP2009144926A - 携帯端末装置及び可撓性回路基板 - Google Patents

携帯端末装置及び可撓性回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】2筐体間における配線作業の容易化を実現させるとともに、配線用のケーブルに加えられるストレスを軽減してケーブルの損傷・断線を未然に防止することができる2軸構造と、この2軸構造の内部に配置される可撓性回路基板と、この2軸構造を備えた2軸サブアセンブリ及び携帯端末装置と、を提供する。
【解決手段】表示部Aに対する操作部Bの回動動作の中心となる略円柱状の開閉軸71と、開閉軸71に略直角に連接され表示部Aの回動動作の中心となる略円柱状の回動軸と、を備える2軸構造であって、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部72、91bから回動軸を構成する。これら柱状部72、91bの間に可撓性回路基板80を挟み込んで2軸サブアセンブリCを構成する。カメラユニット60を開閉軸と回動軸との交叉部に搭載した2軸サブアセンブリD、Eを用いて携帯端末装置2、3を構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、2軸構造、可撓性回路基板、2軸サブアセンブリ及び携帯端末装置に関する。
従来より、情報通信機能や個人情報管理機能を有するPDA、携帯電話機、PHS(R)等の携帯端末装置が種々実用化されている。現在においては、表示部側の筐体と、操作部側の筐体と、をヒンジで折畳み可能に連結して構成した折畳式の携帯端末装置が提案されている。
また、近年においては、直交する2軸を有する軸構造(以下、「2軸構造」という)を備えた折畳式の携帯端末装置が提案されている。かかる2軸構造は、一方の筐体に対する他方の筐体の開閉動作の中心となる開閉軸と、この開閉軸に対して略直角に設けられ一方の筐体の回動動作の中心となる回動軸と、を備えるものである。
従来の2軸構造としては、表示部側の筐体と操作部側の筐体とを折畳み可能に連結するヒンジと、このヒンジと直角に設けられたピボットと、からなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。ピボットは、ヒンジに突設した固定軸筒に、表示部側の筐体に突設された回転軸筒を回転可能に嵌合させて構成したものであり、表示部側の筐体の回動動作を実現させる。
特開平11−30226号公報(第2頁、第2図)
ところで、前記した従来の2軸構造のピボットには、2筐体間における配線を可能にする中空部が設けられており、この中空部にFPC(Flexible Printed Circuit:可撓性回路基板)等のケーブルを挿通することによって、2筐体を電気的に接続している。
しかし、ヒンジとピボットとの交叉部付近には、ピボットの回動機構(固定軸筒及び回転軸筒)が設けられているため、この回動機構が妨げとなって、配線作業が困難になるという問題があった。また、前記した従来の2軸構造のピボットを採用すると、筐体の回動動作により、ピボットの中空部に挿通されたケーブルに過剰なストレスが加えられる場合があり、ケーブルの損傷や断線を招くおそれがあった。
本発明の課題は、2筐体間における配線作業の容易化を実現させるとともに、配線用のケーブルに加えられるストレスを軽減してケーブルの損傷・断線を未然に防止することができる2軸構造を提供することである。
また、本発明の課題は、前記2軸構造の内部に配置される可撓性回路基板を提供することである。
また、本発明の課題は、前記2軸構造及び前記可撓性回路基板を備えた2軸サブアセンブリを提供することである。
また、本発明の課題は、前記2軸構造を備えた携帯端末装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
例えば図5又は図15に示すように、
2筐体(A、B)を連結する2軸構造であって、
一方の筐体(A)に対する他方の筐体(B)の回動動作の中心となる略円柱状の開閉軸(71)と、
前記開閉軸(71)に略直角に連接され、一方の筐体(A)の回動動作の中心となる略円柱状の回動軸と、を備え、
前記回動軸は、
平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部(72及び91b、又は、173及び192c)から構成されてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、回動軸は、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなるので、これら柱状部の間に配線用のケーブルを挟み込むことができる。従って、従来の2軸構造におけるピボットを採用した場合のように、回転機構によって配線作業が妨げられることがないので、配線作業の容易化を実現させることができる。また、一方の筐体の回動動作の影響によって電線に過剰なストレスが加えられることが少ないので、電線の損傷・断線を未然に防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の2軸構造において、
例えば図15に示すように、
前記開閉軸は、
平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部(172及び192b)から構成されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、開閉軸及び回動軸の双方が、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなるので、開閉軸と回動軸との交叉部に、配線のためのスペースや、カメラユニット等の他のデバイスを配置するためのスペースを設けることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の2軸構造において、
例えば図5又は図15に示すように、
前記回動軸は、
前記開閉軸(71)との交叉部から離隔した部分に、前記回動軸を中心とした前記一方の筐体(A)の回動動作を実現させる回動機構(74又は176)を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、回動軸は、開閉軸との交叉部から離隔した部分に回動機構を備えており、従来の2軸構造のように開閉軸と回動軸との交叉部付近に回動機構を設けていないので、交叉部付近に配線のためのスペースを確保することができるとともに、交叉部のスリム化及びコンパクト化を実現させることができる。
請求項4に記載の発明は、
例えば図4に示すように、
可撓性回路基板(80)であって、
略中央部(81a)で折曲可能とされる帯状の第1延在部(81)と、
前記第1延在部(81)の両端部(81b、81b)に連接され、前記第1延在部(81)に対して略直角にかつ相互に反対方向に延在する帯状の第2延在部(82、82)と、
前記第1延在部(81)の略中央部(81a)付近、及び、前記第2延在部(82、82)の前記第1延在部(81)と反対側の端部(82a、82a)に設けられた接続端子(83、84)と、
を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第1延在部の略中央部で折曲し、第1延在部同士及び第2延在部同士を重ねることにより、1枚の可撓性回路基板から、各端部に接続端子を備えた略T字形状のケーブルを形成することができる。そして、第1延在部の端部を一方の筐体側に配置し、第2延在部の端部を他方の筐体側に配置することにより、これら2筐体間を電気的に接続することができる。
請求項5に記載の発明は、
例えば図5及び図6に示すように、
請求項1から3の何れか一項に記載の2軸構造と、請求項4に記載の可撓性回路基板(80)と、を備える2軸サブアセンブリ(C)において、
前記可撓性回路基板(80)は、
前記第1延在部(81)の略中央部(81a)で折曲され、前記第1延在部(81)同士及び前記第2延在部(82、82)同士が重ねられることにより略T字形状とされ、
略T字形状とされた前記可撓性回路基板(80)の前記第1延在部(81)が、前記2軸構造の前記回動軸を構成する2つの前記柱状部(72、91b)に挟まれて配置され、
略T字形状とされた前記可撓性回路基板(80)の前記第2延在部(82、82)が、前記回動軸から相互に反対方向に対称に引き出されるとともに、前記回動軸を中心に対称に巻回されてなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、略T字形状とされた可撓性回路基板の第1延在部を、回動軸を構成する2つの柱状部に挟み込んで配置し、かつ、第2延在部を、回動軸から相互に反対方向に対称に引き出して回動軸を中心に対称に巻回するので、可撓性回路基板に作用するストレスを軽減することができる。また、従来の2軸構造のような回動軸の内部にケーブルを通すという工程を経ずに配線及び組立を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、
例えば図14、図15又は図20に示すように、
請求項1から3の何れか一項に記載の2軸構造を備える携帯端末装置(2、3)であって、
前記2軸構造における前記開閉軸と前記回動軸の交叉部にカメラユニット(60)が搭載されてなることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、回動軸は、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなるので、これら柱状部の間に配線用のケーブルを挟み込むことができる。従って、従来の2軸構造におけるピボットを採用した場合のように、回転機構によって配線作業が妨げられることがないので、配線作業の容易化を実現させることができる。また、一方の筐体の回動動作の影響によってケーブルに過剰なストレスが加えられることが少ないので、ケーブルの損傷・断線を未然に防ぐことができる。
請求項2記載の発明によれば、開閉軸及び回動軸の双方が、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなるので、開閉軸と回動軸との交叉部に、配線のためのスペースや、カメラユニット等の他のデバイスを配置するためのスペースを設けることができる。
請求項3記載の発明によれば、回動軸は、開閉軸との交叉部から離隔した部分に回動機構を備えており、従来の2軸構造のように開閉軸と回動軸との交叉部付近に回動機構を設けていないので、交叉部付近に配線のためのスペースを確保することができるとともに、交叉部のスリム化及びコンパクト化を実現させることができる。
請求項4記載の発明によれば、第1延在部の略中央部で折曲し、第1延在部同士及び第2延在部同士を重ねることにより、1枚の可撓性回路基板から、各端部に接続端子を備えた略T字形状のケーブルを形成することができる。そして、第1延在部の端部を一方の筐体側に配置し、第2延在部の端部を他方の筐体側に配置することにより、これら2筐体間を電気的に接続することができる。
請求項5記載の発明によれば、略T字形状とされた可撓性回路基板の第1延在部を、回動軸を構成する2つの柱状部に挟み込んで配置し、かつ、第2延在部を、回動軸から相互に反対方向に対称に引き出して回動軸を中心に対称に巻回するので、可撓性回路基板に作用するストレスを軽減することができる。また、従来の2軸構造のような回動軸の内部にケーブルを通すという工程を経ずに配線及び組立を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る折畳式携帯電話機の開状態における斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の分解斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの一部である2軸コア部の構成を説明するためのものであり、図2に示した回動フレームを裏側から見た状態の拡大図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの一部であるFPCの平面図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの分解斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの斜視図である。 図6に示した2軸サブアセンブリの内部におけるFPCの配置態様を示す斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の閉状態を示す斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の(液晶ディスプレイを露出させた)閉状態を示す斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機のカメラユニットを用いて相手撮りを行う場合における表示部の回動状態を説明するための斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機のカメラユニットを用いて自分撮りを行う場合における表示部の回動状態を説明するための斜視図である。 図1に示した折畳式携帯電話機の表示部に背面音声出力部を設けた例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る折畳式携帯電話機の開状態における斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機の裏側の斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの分解斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機の2軸サブアセンブリの斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機の閉状態を示す斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機の(液晶ディスプレイを露出させた)閉状態を示す斜視図である。 図13に示した折畳式携帯電話機を用いてテレビ電話を行う場合における表示部の回動状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る折畳式携帯電話機の開状態における斜視図である。 図20に示した折畳式携帯電話機の閉状態を示す斜視図である。 図20に示した折畳式携帯電話機の(液晶ディスプレイを露出させた)閉状態を示す斜視図である。 図22に示した折畳式携帯電話機を横置きにした状態の斜視図である。 図23に示した折畳式携帯電話機の裏側の斜視図である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、本発明に係る2軸構造を有する携帯端末装置の例として、折畳式携帯電話機を挙げて説明することとする。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の開状態における斜視図であり、図2は、図1に示した折畳式携帯電話機1の分解斜視図である。折畳式携帯電話機1は、図1に示すように、液晶ディスプレイ20等が設けられた表示部Aと、操作キー群40が設けられた操作部Bと、が、2軸サブアセンブリC(図6参照:後述)を介して連結されてなるものである。
表示部Aは、表示部筐体10、各種画像情報を視覚表示する液晶ディスプレイ20、等から構成されている。
表示部筐体10は、図2に示すように、折り畳んだ際に内側に配置される表示部フロントケース11と、折り畳んだ際に外側に配置される表示部リアケース12と、から構成されている。表示部フロントケース11には、音声を出力する音声出力部11aが設けられている。
表示部フロントケース11と表示部リアケース12との間には、図2に示すように、液晶ディスプレイ20を構成する表示ユニット21や表示側基板22、表示ユニット21を支持する回動フレーム13、レシーバ部14、2軸サブアセンブリCの一部である回動機構部74、表示部Aと操作部Bとを電気的に接続するFPC80の表示部側接続端子84、等が収納される。
操作部Bは、操作部筐体30、操作キー群40、アンテナ50、カメラユニット60、等から構成されている。
操作部筐体30は、図2に示すように、折り畳んだ際に内側に配置される操作部フロントケース31と、折り畳んだ際に外側に配置される操作部リアケース32と、から構成されている。
操作部フロントケース31には、図2に示すように、図示されていないキーシートのキー群を露出させるキー孔群31a、2軸サブアセンブリCの一部を嵌合させる凹部31b、2軸サブアセンブリCの一部であるチルトユニット100を嵌合させる孔部31c、等が設けられている。操作部リアケース32には、バッテリ収納部32aが設けられるとともに、拡声スピーカ32b、アンテナ50、カメラユニット60、等が搭載されている。
また、操作部フロントケース31と操作部リアケース32との間には、図2に示すように、折畳式携帯電話機1全体を制御するメイン基板33、このメイン基板33を支持する中ケース34、2軸サブアセンブリCの一部である開閉軸71、表示部Aと操作部Bとを電気的に接続するFPC80の操作部側接続端子83、図示されてないキーシート、等が収納される。
操作キー群40は、通話や各種データ管理に係る入力操作を行うためのものであり、テンキー41や十字キー42等から構成されている。アンテナ50は、他の携帯電話機との通信を実現させる通信手段である。カメラユニット60は、レンズ部61(図8及び図11参照)や図示されていない光電変換素子等で構成されており、所定の被写体の画像情報を電気信号として取得するものである。本実施の形態においては、カメラユニット60のレンズ部61が横方向(図2の矢印Sの方向)に向けられている。
次に、表示部Aと操作部Bとを連結する2軸サブアセンブリCについて、図3から図7を用いて説明する。
2軸サブアセンブリCは、表示部A及び操作部Bを連結して、表示部A(一方の筐体)に対する操作部B(他方の筐体)の開閉動作を実現させるとともに、表示部Aの回動動作を実現させるものである。また、2軸サブアセンブリCの内部にはFPC80(図4参照)が配置されており、このFPC80により、表示部Aと操作部Bとを電気的に接続することが可能となる。
図3は、2軸サブアセンブリCの一部である2軸コア部70の構成を説明するためのものであり、図2に示した回動フレーム13を裏側から見た状態の拡大図である。図4は、2軸サブアセンブリCの一部となるFPC80の平面図である。図5は、2軸サブアセンブリCの分解斜視図であり、図6は、2軸サブアセンブリCの斜視図である。図7は、図6に示した2軸サブアセンブリC内におけるFPC80の配置態様を示す斜視図である。
2軸サブアセンブリCは、図3に示した2軸コア部70、図4に示したFPC80、第1軸ケース91、第2軸ケース92、チルトユニット100、等から構成される(図5参照)。
まず、図3を用いて、2軸コア部70の構成について説明する。2軸コア部70は、図3に示すように、操作部Bにチルトユニット100を介して回動自在に取り付けられる略円柱状の開閉軸71と、開閉軸71に対して略直角に配置され、開閉軸71に滑らかに連接された断面略半円形状の柱状部72と、を有する略T字型形状の部品である。開閉軸71と柱状部72との連接部は、開閉軸71と回動軸との交叉部となる。
開閉軸71は、操作部Bに対する表示部Aの開閉動作の中心となる軸である。開閉軸71の一方の端部には、図3に示すように、チルトユニット100の可動部120を嵌合させる嵌合部71aが設けられている。
2軸コア部70の柱状部72は、第1軸ケース91の柱状部91bと組み合わせられることにより、略円柱状の回動軸を構成するものであり、平坦部72aを有している。2軸コア部70の柱状部72と、第1軸ケース91の柱状部91bと、から構成される回動軸は、開閉軸71と表示部Aとを連結するとともに、表示部Aの回動動作の中心となる軸である。
2軸コア部70の柱状部72の端部には円板状のフランジ73が連接されており、このフランジ73に回動フレーム13の下方中央部13aが、回動機構74によって回動可能に取り付けられている。回動機構74は、柱状部72を中心とした回動フレーム13の回動動作を実現させる機構であり、円板状バネ75、クリック係止用凹部、クリック係止用突起、回転規制板、回転規制突起、等によって構成されている。
円板状バネ75は、回動フレーム13の下方中央部13aをフランジ73に押し付ける付勢力を発生させる弾性体である。回動フレーム13を回動させると、円板状バネ75の付勢力により、回動方向と反対方向の摩擦力(摺動抵抗)が回動フレーム13の下方中央部13aに作用することとなる。
また、回動フレーム13の下方中央部13aには、クリック係止用凹部が複数設けられた(図示していない)フレーム側円板が固定され、回動フレーム13とともに回動可能とされている。そして、このフレーム側円板と円板状バネ75の間には、クリック係止用突起が設けられ2軸コア部70の柱状部72に固定された(図示していない)軸側円板が設けられている。柱状部72に対して回動フレーム13を回動させると、軸側円板に設けられたクリック係止用突起が、フレーム側円板に設けられた複数のクリック係止用凹部に所定の間隔で嵌合し、所定のクリック感を発生させることができる。
また、回動フレーム13の下方中央部13aには(図示していない)回転規制突起が設けられており、2軸コア部70の柱状部72には(図示していない)扇形の回転規制板が設けられている。そして、柱状部72に対して回動フレーム13を回動させると、回転規制板に回転規制突起が当接して、所定角度以上の回動が規制されるようになっている。
本実施の形態における回動機構74は、回転規制突起及び回転規制板により、回動フレーム13の略270°の回動を実現させている。すなわち、回動フレーム13は、回動機構74によって、図3に示した状態から2軸コア部70の柱状部72を中心に時計回り(図1及び図3の矢印W1の方向)に略180°回動するとともに、反時計回り(図1及び図3の矢印W2の方向)に略90°回動する。
次に、図4を用いて、FPC80の構成について説明する。FPC80は、本発明における可撓性回路基板であり、表示部Aと操作部Bとを電気的に接続するものである。FPC80は、図4に示すように、中央部81aで折曲可能とされる帯状の第1延在部81と、第1延在部81の両端部81b、81bに連接され、第1延在部81に対して直角にかつ相互に反対方向に延在する帯状の第2延在部82、82と、から形成されている。
また、FPC80は、第1延在部81の中央部81a付近に操作部側接続端子83を有するとともに、第2延在部82、82の端部82aに表示部用接続端子84を有している。操作部側接続端子83は、図2に示したように、操作部フロントケース31と操作部リアケース32の内部に配置される。また、表示部用接続端子84は、図2に示したように、表示部フロントケース11と表示部リアケース12の間に配置される。
続いて、図5を用いて、2軸サブアセンブリCの他の構成について説明する。2軸サブアセンブリCは、図3に示した2軸コア部70及び図4に示したFPC80の他に、第1軸ケース91、第2軸ケース92、軸受部93、チルトユニット固定部品94及びチルトユニット100を備えている。
第1軸ケース91は、2軸コア部70の開閉軸71を覆う開閉軸カバー部91aと、断面略半円形状の柱状部91bと、を有している。第1軸ケース91の柱状部91bは、2軸コア部70の柱状部72と組み合わせられることにより、回動軸を構成するものであり、2軸コア部70の柱状部72の平坦部72aに対向する平坦部を有している。なお、2軸コア部70と第1軸ケース91とを組み合わせることにより、開閉軸71と、回動軸と、を有する2軸構造が構成されることとなる。
第2軸ケース92は、2軸コア部70の開閉軸71を覆う開閉軸カバー部92aと、2軸コア部70の柱状部72を覆う回動軸カバー部92bと、を有している。第1軸ケース91及び第2軸ケース92により、開閉軸71及び回動軸を保護することができる。
軸受部93は、操作部Bに固定されるとともに、2軸コア部70の開閉軸71を回動可能に支持するものである。チルトユニット固定部品94は、2軸コア部70の開閉軸71にチルトユニット100の可動部120を固定するための部品である。
チルトユニット100は、操作部Bに固定される固定部110と、2軸コア部70の開閉軸71に固定される可動部120と、を有している。チルトユニット100は、固定部110に対して可動部120を所定角度回動させたときにクリック感を与えたり、所定のトルクを発生させたりする機構である。
チルトユニット100の固定部110を操作部Bに固定し、チルトユニット100の可動部120を2軸コア部70の開閉軸71の嵌合部71aに嵌合し、チルトユニット固定部品94で固定することにより、操作部Bに対する開閉軸71の開閉動作が可能となる。すなわち、チルトユニット100は、本発明における開閉機構である。
次に、図4から図6を用いて、2軸サブアセンブリCの組立手順について説明する。
まず、図4に示したFPC80を、第1延在部81の中央部81aで折曲し、第1延在部81同士及び第2延在部82同士を重ねることにより略T字形状とし、この略T字形状としたFPC80の第1延在部81を、図5に示すように、2軸コア部70の柱状部72の平坦部72a上に沿わせて配置する。
次いで、第1軸ケース91を、2軸コア部70の上方に被せ、2軸コア部70の柱状部72の平坦部72aと、第1軸ケース91の柱状部91bの平坦部とで、FPC80の第1延在部81を挟み込むようにするとともに、これら2つの柱状部72、91bで回動軸を構成する。
続いて、FPC80の第1延在部81を2軸コア部70の開閉軸71に螺旋状に1回巻き付けた後、2軸コア部70の開閉軸71及び回動軸を覆うように、第2軸ケース92を第1軸ケース91に固定する。この際、FPC80の第2延在部82を、回動軸から相互に反対方向に対称に引き出すようにする。そして、引き出された第2延在部82を、図6及び図7に示したように、回動軸を中心に左右対称に巻き付けて、2軸サブアセンブリCの組立を終了する。
続いて、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の使用態様について、図8から図11を用いて説明する。
図8及び図9は、折畳式携帯電話機1の閉状態を示す斜視図である。折畳式携帯電話機1を図8及び図9に示したようにコンパクトな閉状態とすることにより、携帯性が格段に向上する。
図8は、図1に示した状態から、2軸サブアセンブリCの開閉軸71を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて、操作部Bの操作キー群40に表示部Aの液晶ディスプレイ20を対向させるように折り畳んだ状態を示している。
図9は、図1に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリCの回動軸を中心に図1の矢印W1の方向に180°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリCの開閉軸71を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて折り畳んだ状態を示している。このように2段階の回動を経て折り畳むことにより、図9に示したように閉状態において表示部Aの液晶ディスプレイ20を表面に露出させることができる。
図10及び図11は、折畳式携帯電話機1のカメラユニット60を用いて撮影を行う場合における表示部Aの回動状態を説明するための斜視図である。
図10は、図1に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリCの回動軸を中心に図1の矢印W1の方向に90°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリCの開閉軸71を中心に操作部Bに対して表示部Aを略90°回動させた状態を示している。このように折畳式携帯電話機1を変形することにより、液晶ディスプレイ20と反対側にカメラユニット60のレンズ部61を配置することができる。そして、液晶ディスプレイ20に表示された相手の画像を視認しながら、相手撮りを行うことができる。
図11は、図1に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリCの回動軸を中心に図1の矢印W2の方向に90°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリCの開閉軸71を中心に操作部Bに対して表示部Aを略90°回動させた状態を示している。このように折畳式携帯電話機1を変形することにより、液晶ディスプレイ20側にカメラユニット60のレンズ部61を配置することができる。そして、液晶ディスプレイ20に表示された自分自身の画像を視認しながら、自分撮りを行うことができる。
なお、図1に示した折畳式携帯電話機1においては、液晶ディスプレイ20と同じ面に音声出力部11aが設けられている。このため、図9の閉状態にあるときに着信があった場合には、受信した音声を聴き取るために、まず表示部Aを開き、次いで表示部Aを180°回動させる、という2段階の操作が必要となる。このような2段階の操作を回避するため、図12に示すような背面音声出力部12aを表示部Aに設けることもできる。背面音声出力部12aを設けることにより、折畳式携帯電話機1が図9の閉状態にあるときに着信があった場合に、表示部Aを開くだけで、受信した音声を容易に聴き取ることができる。
本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の2軸サブアセンブリCにおいては、回動軸が、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部(2軸コア部70の柱状部72、及び、第1軸ケース91の柱状部91b)から構成されてなるので、これら柱状部の間にFPC80を挟み込むことができる。
従って、従来の2軸構造におけるピボットを採用した場合のように、回転機構によって配線作業が妨げられることがないので、配線作業の容易化を実現させることができる。また、表示部Aの回動動作の影響によってFPC80に過剰なストレスが加えられることが少ないので、FPC80の損傷・断線を未然に防ぐことができる。
また、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の2軸サブアセンブリCにおいては、回動軸は、開閉軸との交叉部(連接部)から離隔した部分に回動機構74を備えており、従来の2軸構造のように開閉軸と回動軸との交叉部付近に回動機構を設けていないので、交叉部付近に配線のためのスペースを確保することができるとともに、交叉部のスリム化及びコンパクト化を実現させることができる。
また、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の2軸サブアセンブリCを構成するFPC80は、第1延在部81の中央部81aで折曲し、第1延在部81同士及び第2延在部82同士を重ねることにより、各端部に接続端子(操作部側接続端子83、表示部側接続端子84)を備えた略T字形状のケーブルを1枚で形成することができる。そして、第1延在部81の中央部81aに設けられた操作部側接続端子83を操作部B側に配置し、第2延在部82の端部82aに設けられた表示部側接続端子84を表示部A側に配置することにより、これら表示部A及び操作部Bを電気的に接続することができる。
また、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の2軸サブアセンブリCにおいては、略T字形状とされたFPC80の第1延在部81を、回動軸を構成する2つの柱状部(2軸コア部70の柱状部72、及び、第1軸ケース91の柱状部91b)に挟み込んで配置し、かつ、第2延在部82を、回動軸から相互に反対方向に対称に引き出して回動軸を中心に対称に巻回するので、FPCに作用するストレスを軽減することができる。また、従来の2軸構造のような回動軸の内部にケーブルを通すという工程を経ずに配線及び組立を行うことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る折畳式携帯電話機2について説明する。なお、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2は、第1の実施の形態に係る折畳式携帯電話機1の2軸サブアセンブリの構成を変更したものであり、その他の構成については実質的に同一である。このため、重複する構成については説明を省略する。また、重複する構成を説明で用いる場合には、第1の実施の形態と同一の符号を付すこととする。
図13は、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2の開状態における斜視図であり、図14は、図13に示した折畳式携帯電話機2の裏側の斜視図である。折畳式携帯電話機2は、図13及び図14に示すように、液晶ディスプレイ20等が設けられた表示部Aと、操作キー群40が設けられた操作部Bと、が2軸サブアセンブリDを介して回動可能に連結されてなるものである。
本実施の形態における2軸サブアセンブリDは、第1の実施の形態における2軸サブアセンブリCと同様に、表示部A及び操作部Bを連結して、表示部A(一方の筐体)に対する操作部B(他方の筐体)の開閉動作を実現させるとともに、表示部Aの回動動作を実現させるものである。2軸サブアセンブリDは、カメラユニット60を搭載している。カメラユニット60のレンズ部61は、図14に示したように、折畳式携帯電話機2が開状態にあるときに外側(操作部Bの操作キー群40と反対側)を向くように配置されている。
2軸サブアセンブリDの構成について、図15及び図16を用いて説明する。図15は、2軸サブアセンブリDの分解斜視図であり、図16は、2軸サブアセンブリDの斜視図である。
2軸サブアセンブリDは、図15に示すように、カメラケースを兼ねる2軸コア部170、FPC180、第1軸ケース191、第2軸ケース192、チルトユニット100、カメラユニット60、等から構成される(図15参照)。
2軸コア部170は、カメラユニット60を収納するカメラ収納部171と、開閉軸を構成する開閉軸用柱状部172と、回動軸を構成する回動軸用柱状部173と、チルトユニット100を嵌合させる嵌合部174と、を有している。カメラ収納部171は、開閉軸と回動軸との交叉部となる。
開閉軸用柱状部172及び回動軸用柱状部173は、いずれも、断面略半円形状とされて平坦部を有しており、後述する第2軸ケース192の開閉軸用柱状部192b及び回動軸用柱状部192cと各々組み合わせられることにより、略円柱状の開閉軸及び回動軸を構成するものである。
2軸コア部170の回動軸用柱状部173の端部には円板状のフランジ175が連接されており、このフランジ175に回動機構176が設けられている。回動機構部17の構成は、第1の実施の形態における回動機構部74と実質的に同一である。回動機構部17により、回動フレーム13は、図15に示した状態から2軸コア部170の回動軸用柱状部173を中心に矢印W1の方向に略180°回動するとともに、矢印W2の方向に略90°回動するようにされている。
FPC180は、本発明における可撓性回路基板であり、表示部Aと操作部Bとを電気的に接続するものである。FPC180は、図15に示すように、2軸コア部170のカメラ収納部171の外側に配置される略L字型の直交部181と、この直交部181の両端部に連接された開閉軸側延在部182及び回動軸側延在部183と、から形成されている。
また、FPC80は、開閉軸側延在部182の端部に操作部側接続端子184を有するとともに、回動軸側延在部183の端部に表示部側接続端子185を有している。操作部側接続端子184は操作部Bの内部に配置され、表示部側接続端子85は、表示部Aの内部に配置される。
第1軸ケース191は、2軸コア部70のカメラ収納部171に収納されたカメラユニット60のレンズ部61側に配置されてカメラユニット60を保護するものであり、レンズ部61に対応する開口部191aを有している。
第2軸ケース192は、2軸コア部70の外側に配置されたFPC180の直交部181を覆うカバー部192aと、開閉軸を構成する開閉軸用柱状部192bと、回動軸を構成する回動軸用柱状部192cと、を有している。開閉軸用柱状部192a及び回動軸用柱状部192cは、いずれも、断面略半円形状とされて平坦部を有しており、前記した2軸コア部70の開閉軸用柱状部172及び回動軸用柱状部173と各々組み合わせられることにより、略円柱状の開閉軸及び回動軸を構成するものである。すなわち、2軸コア部170と第2軸ケース192とを組み合わせることにより、2軸構造が構成されることとなる。
次に、図15及び図16を用いて、2軸サブアセンブリDの組立手順について説明する。
まず、図15に示すように、FPC180の直交部181を2軸コア部170のカメラ収納部171の外側に沿わせて配置するとともに、2軸コア部170のカメラ収納部171にカメラユニット60を収納する。
次いで、第2軸ケース192を、2軸コア部170のカメラ収納部171のFPC180側に配置し、第2軸ケース192の開閉軸用柱状部192bと、2軸コア部170の開閉軸用柱状部172と、で、FPC180の開閉軸側延在部182を挟み込むようにするとともに、これら2つの柱状部172、192bで開閉軸を構成する。また、第2軸ケース192の回動軸用柱状部192cと、2軸コア部170の回動軸用柱状部173と、で、FPC180の回動軸側延在部183を挟み込むようにするとともに、これら2つの柱状部173、192cで回動軸を構成する。
その後、カメラユニット60及び2軸コア部170を挟み込むように、第1軸ケース191を第2軸ケース192に固定して、2軸サブアセンブリDの組立を終了する(図16参照)。
続いて、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2の使用態様について、図17から図19を用いて説明する。
図17及び図18は、折畳式携帯電話機2の閉状態を示す斜視図である。折畳式携帯電話機2を図17及び図18に示したようにコンパクトな閉状態とすることにより、携帯性が格段に向上する。
図17は、図13に示した状態から、2軸サブアセンブリDの開閉軸を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて、操作部Bの操作キー群40に表示部Aの液晶ディスプレイ20を対向させるように折り畳んだ状態を示している。
図18は、図13に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリDの回動軸を中心に図13の矢印W1の方向に180°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリDの開閉軸を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて折り畳んだ状態を示している。このように2段階の回動を経て折り畳むことにより、図18に示したように閉状態において表示部Aの液晶ディスプレイ20を表面に露出させることができる。
図19は、折畳式携帯電話機2を用いてテレビ電話を行う場合における表示部Aの回動状態を示す斜視図である。
図19は、図13に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリDの回動軸を中心に図13の矢印W1の方向に180°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリDの開閉軸を中心に操作部Bに対して表示部Aを略120°回動させた状態を示している。
このように折畳式携帯電話機2の表示部Aを回動させることにより、液晶ディスプレイ20側にカメラユニット60のレンズ部61を配置することができ、液晶ディスプレイ20に自分自身の画像を表示することができる。そして、操作部Bを所定の台に配置した状態でテレビ電話を行うことができる。例えば、受信した相手の画像と、カメラユニット60によって撮影される自分自身の画像と、を液晶ディスプレイ20に表示しながら、相手と通話することができる。
本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2の2軸サブアセンブリDにおいては、開閉軸及び回動軸が、平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなるので、これら柱状部の間にFPC180を挟み込むことができる。従って、従来の2軸構造におけるピボットを採用した場合のように、回転機構によって配線作業が妨げられることがないので、配線作業の容易化を実現させることができる。また、表示部Aの回動動作の影響によってFPC180に過剰なストレスが加えられることが少ないので、FPC180の損傷・断線を未然に防ぐことができる。
また、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2の2軸サブアセンブリDにおいては、回動軸は、開閉軸との交叉部(カメラ収納部171)から離隔した部分に回動機構176を備えており、従来の2軸構造のように開閉軸と回動軸との交叉部付近に回動機構を設けていないので、交叉部付近に配線のためのスペースを確保することができるとともに、交叉部のスリム化及びコンパクト化を実現させることができる。
また、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機2の2軸サブアセンブリDにおいては、開閉軸及び回動軸の双方が、平坦部を有する2つの柱状部から構成されてなるので、開閉軸と回動軸との交叉部に、カメラユニット等の他のデバイスを配置するためのスペースを設けることができる。
また、第2の実施の形態に係る折畳式携帯電話機2においては、2軸サブアセンブリDにカメラユニット60が搭載されているので、図13の状態において液晶ディスプレイ20を視認しながら相手撮りが可能である。また、図13の状態から2軸サブアセンブリDの回動軸を中心に操作部Bを180°回動させることにより、液晶ディスプレイ20を視認しながら自分撮りが可能となる。すなわち、折畳式携帯電話機2の形状をほとんど変えずに、液晶ディスプレイ20を視認しながら相手撮りと自分撮りの双方を行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る折畳式携帯電話機3について説明する。なお、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機3は、第2の実施の形態に係る折畳式携帯電話機2のカメラユニット60のレンズ部61の向きを変更したものであり、その他の構成については実質的に同一である。このため、重複する構成については説明を省略する。また、重複する構成を説明で用いる場合には、第2の実施の形態と同一の符号を付すこととする。
図20は、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機3の開状態における斜視図である。折畳式携帯電話機3は、図20に示すように、液晶ディスプレイ20等が設けられた表示部Aと、操作キー群40が設けられた操作部Bと、が2軸サブアセンブリEを介して回動可能に連結されてなるものである。
本実施の形態における2軸サブアセンブリEは、第2の実施の形態における2軸サブアセンブリDと同様に、カメラユニット60を搭載している。カメラユニット60のレンズ部61は、図20に示したように、折畳式携帯電話機3が開状態にあるときに内側(操作部Bの操作キー群40側)を向くように配置されている。2軸サブアセンブリEの構成は、第2の実施の形態における2軸サブアセンブリDと実質的に同一であるので、説明を省略する。
続いて、本実施の形態に係る折畳式携帯電話機3の使用態様について、図21から図24を用いて説明する。
図21及び図22は、折畳式携帯電話機3の閉状態を示す斜視図である。折畳式携帯電話機3を図21及び図22に示したようにコンパクトな閉状態とすることにより、携帯性が格段に向上する。
図21は、図20に示した状態から、2軸サブアセンブリEの開閉軸を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて、操作部Bの操作キー群40に表示部Aの液晶ディスプレイ20を対向させるように折り畳んだ状態を示している。
図22は、図20に示した状態から、まず、表示部Aを2軸サブアセンブリEの回動軸を中心に図20の矢印W1の方向に180°回動させ、次いで、2軸サブアセンブリEの開閉軸を中心に操作部Bに対して表示部Aを回動させて折り畳んだ状態を示している。このように2段階の回動を経て折り畳むことにより、図22に示したように閉状態において表示部Aの液晶ディスプレイ20を表面に露出させることができる。
図23は、図22に示した折畳式携帯電話機3を横置きにした状態の斜視図であり、図24は、図23に示した折畳式携帯電話機3を裏側の斜視図である。このように折畳式携帯電話機3を変形することにより、液晶ディスプレイ20と反対側にカメラユニット60のレンズ部61を配置することができる。そして、操作部Bの側面に設けられたシャッタボタン35を押すことにより、横長にされた液晶ディスプレイ20に表示された相手の画像を視認しながら、相手撮りを行うことができる。
また、第3の実施の形態に係る折畳式携帯電話機3においては、2軸サブアセンブリEにカメラユニット60が搭載されているので、図20の状態において液晶ディスプレイ20を視認しながら自分撮りが可能である。また、図20の状態から2軸サブアセンブリEの回動軸を中心に操作部Bを180°回動させることにより、液晶ディスプレイ20を視認しながら相手撮りが可能となる。すなわち、折畳式携帯電話機3の形状をほとんど変えずに、液晶ディスプレイ20を視認しながら相手撮りと自分撮りの双方を行うことができる。
なお、第2及び第3の実施の形態においては、2軸サブアセンブリD、Eにカメラユニット60を搭載した例を示したが、カメラユニット60に代えて、ストロボ、センサ、小型液晶ディスプレイ等の他のデバイスを搭載することもできる。
A 表示部(一方の筐体)
B 操作部(他方の筐体)
C 2軸サブアセンブリ
2、3 折畳式携帯電話機(携帯端末装置)
60 カメラユニット
71 開閉軸
72、91b 柱状部
74、176 回動機構
80、180 FPC(可撓性回路基板)
81 第1延在部
82 第2延在部
83 操作部側接続端子
84 表示部側接続端子
100 チルトユニット(開閉機構)
172、192b 開閉軸用柱状部
173、192c 回動軸用柱状部

Claims (6)

  1. 2筐体を連結する2軸構造であって、
    一方の筐体に対する他方の筐体の回動動作の中心となる略円柱状の開閉軸と、
    前記開閉軸に略直角に連接され、一方の筐体の回動動作の中心となる略円柱状の回動軸と、を備え、
    前記回動軸は、
    平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなることを特徴とする2軸構造。
  2. 前記開閉軸は、
    平坦部を有する断面略半円形状の2つの柱状部から構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の2軸構造。
  3. 前記回動軸は、
    前記開閉軸との交叉部から離隔した部分に、前記回動軸を中心とした前記一方の筐体の回動動作を実現させる回動機構を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の2軸構造。
  4. 略中央部で折曲可能とされる帯状の第1延在部と、
    前記第1延在部の両端部に連接され、前記第1延在部に対して略直角にかつ相互に反対方向に延在する帯状の第2延在部と、
    前記第1延在部の略中央部付近、及び、前記第2延在部の前記第1延在部と反対側の端部に設けられた接続端子と、
    を有することを特徴とする可撓性回路基板。
  5. 請求項1から3の何れか一項に記載の2軸構造と、請求項4に記載の可撓性回路基板と、を備える2軸サブアセンブリにおいて、
    前記可撓性回路基板は、
    前記第1延在部の略中央部で折曲され、前記第1延在部同士及び前記第2延在部同士が重ねられることにより略T字形状とされ、
    略T字形状とされた前記可撓性回路基板の前記第1延在部が、前記2軸構造の前記回動軸を構成する2つの前記柱状部に挟まれて配置され、
    略T字形状とされた前記可撓性回路基板の前記第2延在部が、前記回動軸から相互に反対方向に対称に引き出されるとともに、前記回動軸を中心に対称に巻回されてなることを特徴とする2軸サブアセンブリ。
  6. 請求項1から3の何れか一項に記載の2軸構造を備える携帯端末装置であって、
    前記2軸構造における前記開閉軸と前記回動軸との交叉部にカメラユニットが搭載されてなることを特徴とする携帯端末装置。
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