JPH10126172A - 差動増幅回路 - Google Patents

差動増幅回路

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JPH10126172A
JPH10126172A JP8298227A JP29822796A JPH10126172A JP H10126172 A JPH10126172 A JP H10126172A JP 8298227 A JP8298227 A JP 8298227A JP 29822796 A JP29822796 A JP 29822796A JP H10126172 A JPH10126172 A JP H10126172A
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power supply
supply terminal
amplifier circuit
differential amplifier
inverting input
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JP8298227A
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Juichi Yoneyama
寿一 米山
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で差動増幅回路の高周波域に
おける同相信号除去比CMRRの劣化を防止する。 【解決手段】 エミッタが共通の定電流源CSを介して
第1の電源端子に、コレクタが別個の負荷素子を介して
第2の電源端子に接続された第1,第2のトランジスタ
Q1,Q2を備え、第1のトランジスタのベースが反転
入力端子に、第2のトランジスタのベースが非反転入力
端子に接続された差動増幅回路において、第3および第
4のトランジスタQ3,Q4を設ける。第3のトランジ
スタはベースが反転入力端子に、エミッタが共通の定電
流源CSを介して第1の電源端子に、コレクタが第2の
電源端子に接続されている。第4のトランジスタのベー
スは非反転入力に接続され、エミッタは共通の定電流源
CSを介して第1の電源端子に、かつコレクタが第2の
電源端子に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動増幅回路に関
し、例えばビデオ信号処理等に使用する広帯域の差動増
幅回路において、高周波域における同相信号除去比(C
MRR)の劣化を防止してクロストーク雑音の影響を低
減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の差動増幅回路の構成を示
す。同図の差動増幅回路は、第1および第2のトランジ
スタQ1,Q2を有し、これらのトランジスタQ1,Q
2のエミッタは共通に定電流源CSの一端に接続されて
いる。定電流源CSの他端は第1の電源端子、すなわち
電圧VEEの低電圧側電源端子に接続されている。な
お、図3において各トランジスタQ1,Q2のエミッタ
と定電流源CSの一端との間に挿入されている抵抗Re
1とRe2はそれぞれ各トランジスタQ1,Q2のエミ
ッタの等価抵抗を表わしているが、個々のトランジスタ
の特性のばらつきを補正するために別のエミッタ抵抗を
それぞれのエミッタに直列に挿入することもできる。
【0003】各トランジスタQ1,Q2のコレクタはそ
れぞれ負荷抵抗Rl1およびRl2を通じて第2の電源
端子、すなわち電圧VDDの高電圧側端子に接続されて
いる。各トランジスタQ1,Q2のコレクタはさらにそ
れぞれ反転出力端子Voutnおよび非反転出力端子V
outpに接続されている。また、各トランジスタQ
1,Q2のベースはそれぞれ独立に非反転入力端子Vi
npおよび反転入力端子Vinnに接続されている。
【0004】図3の差動増幅回路の動作の概略は以下の
ようになる。まず、非反転入力信号Vinpと反転入力
信号Vinn(ここで、VinpおよびVinnはそれ
ぞれ非反転入力端子および反転入力端子を表わすと共
に、非反転入力端子に印加される電圧および非反転入力
端子に印加される電圧信号をも表わすものとする)がそ
れぞれ+ΔVinと−ΔVinだけ変化したものとし、
この場合の第1および第2のトランジスタQ1,Q2の
エミッタ電流の変化を求める。
【0005】この場合、入力電圧の平均値は変化してい
ないので、共通接続されたエミッタの電圧Veは変化せ
ず、ベース電圧のみが変化する。従ってエミッタ電流の
変化ΔIeは次式で表わされるようになる。
【数1】ΔIe=ΔVi/Re この場合Reはエミッタ抵抗であり、Re1=Re2=
Reとする。
【0006】概算のためベース電流を無視してコレクタ
電流とエミッタ電流が等しいものと仮定すると出力電圧
ΔVodは次式で表わされる。
【数2】 ΔVod=ΔIe・Rl=ΔVi・(Rl/Re) この式において、Rlは負荷抵抗であり、Rl1=Rl
2=Rlとする。
【0007】従って差動増幅回路の利得Gdは次式で表
わされる。
【数3】Gd=ΔVo/ΔVin=Rl/Re このような利得Gdを差動利得と称する。
【0008】次に、図3の差動増幅回路の非反転入力端
子Vinpと反転入力端子Vinnに共通の電圧ΔVc
を加えた場合の動作は以下のように行なわれる。
【0009】すなわち、前述の差動入力の場合と異な
り、この場合には共通エミッタの電圧はΔVcだけ上昇
するから、エミッタ電流の変化ΔIeは次のようにな
る。
【数4】ΔIE=ΔVc/RE この場合REは前記定電流源CSの等価抵抗である。
【0010】この場合、エミッタ電流の変化分が各トラ
ンジスタにそれぞれ同等に影響するものとし、コレクタ
電流はエミッタ電流に等しいとすると、出力電圧の変化
ΔVocは次のようになる。
【数5】ΔVoc=(ΔIE/2)・Rl=ΔVc・
(Rl/RE)/2
【0011】従って、この場合の利得Gcは次式で表わ
される。
【数6】Gc=Rl/2RE このような利得Gcを同相利得と称する。
【0012】以上のような差動利得Gdと同相利得Gc
との比を同相信号除去比(Common Mode R
ejection Ratio;以下CMRR)と称
し、以下のように表わされる。
【数7】CMRR=Gd/Gc=2RE/Re 一般に、RE=数MΩ〜数百MΩ、Re=数Ω〜数KΩ
であるから、CMRRは数千倍〜数十万倍程度になる。
【0013】差動増幅回路がこのような大きなCMRR
を有する性質を利用して、信号線を2本1組で利用して
信号を差動入力とし、外部からのクロストーク雑音が2
本1組の信号線に同相信号として加わるようにすると、
クロストーク雑音成分は増幅されず、信号成分のみが増
幅されてS/Nの良い信号処理が可能になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明は入力信号
が直流ないし低周波の場合に当てはまり、入力信号が高
周波になると、図3に示した共通エミッタ部の寄生容量
CeのためCMRRが低下する。すなわち、共通エミッ
タ部の電圧の変化により寄生容量Ceを充放電する電流
が流れるため同相利得が増大しCMRRが低下する。
【0015】より詳細に説明すると、この場合の同相利
得Gcrfは、前記数式6から次のように表わされる。
【数8】Gcrf=Rl/2ZE
【0016】この場合ZEは共通エミッタのインピーダ
ンスであり、定電流源CSの等価抵抗REと寄生容量C
eのインピーダンスZCの並列接続で形成され、次のよ
うに表わされる。
【数9】ZE=RE・ZC/(RE+ZC) ZC=1/jωCe、ω=2πf
【0017】高周波においては寄生容量Ceのインピー
ダンスZCが小さくなるので共通エミッタのインピーダ
ンスZEはほぼ次のようになる。
【数10】ZE=:1/jωCe なお、ここで記号=:はほぼ等しいことを表わす。
【0018】このように従来の差動増幅回路では、高周
波になると共通エミッタのインピーダンスZEが低下す
ることにより、同相信号利得Gcrfが増加してCMR
Rが低下する。このため、このような差動増幅回路を使
用した信号処理回路におけるS/Nが劣化する。
【0019】従って、本発明の目的は、差動増幅回路に
おいて、簡単な回路構成により高周波帯域におけるCM
RRの低下を軽減し、高周波域でのS/Nの良好な信号
処理ができるようにすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様によれば、それぞれ主電流経路
の一端が共通の定電流源を介して第1の電源端子にかつ
主電流経路の他端が別個の負荷素子を介して第2の電源
端子に接続された第1および第2の増幅素子を備え、前
記第1の増幅素子の制御電極は反転入力端子に、前記第
2の増幅素子の制御電極は非反転入力端子に接続された
差動増幅回路において、それぞれ主電流経路の一端が前
記共通の定電流源を介して前記第1の電源端子にかつ主
電流経路の他端が前記第2の電源端子に接続された第3
および第4の増幅素子をさらに備え、該第3および第4
の増幅素子の制御電極はそれぞれ前記反転入力端子およ
び前記非反転入力端子に接続する。
【0021】このような構成においては、反転入力端子
および非反転入力端子に供給される入力信号に基づき、
前記第3および第4の増幅素子が共通の定電流源の部分
の寄生容量の充放電に寄与する。このため、高周波帯域
において増幅用の第1および第2の増幅素子に流れる充
放電電流は第3および第4の増幅素子による寄与分だけ
低減する。このため、高周波帯域における同相利得が従
来の差動増幅回路より小さくなり、従って差動利得と同
相利得との比であるCMRRが向上する。
【0022】このような構成において、前記第1の増幅
素子と前記共通の定電流源との間、および前記第2の増
幅素子と前記共通の定電流源との間がそれぞれインピー
ダンス素子を介して接続されるよう構成すると好都合で
ある。
【0023】このような構成により、前記定電流源の部
分における寄生容量を充放電する電流が前記第3および
第4の増幅素子により多く流れるようになり、従って前
記第1および第2の増幅素子に流れる充放電電流が低減
する。これにより、高周波帯域における同相利得がさら
に小さくなり、従って差動利得と同相利得の比であるC
MRRが向上する。
【0024】本発明の第2の態様によれば、それぞれ少
なくとも第1および第2の主電流電極および制御電極を
備えた第1および第2の増幅素子を具備し、前記第1お
よび第2の増幅素子の第1の主電流電極は共に共通の定
電流源を介して第1の電源端子に接続され、前記第1お
よび第2の増幅素子の第2の主電流電極はそれぞれ別個
の負荷素子を介して第2の電源端子に接続され、前記第
1および第2の増幅素子の制御電極はそれぞれ反転入力
端子および非反転入力端子に接続された差動増幅回路に
おいて、それぞれ少なくとも第1および第2の主電流電
極および制御電極を備えた第3および第4の増幅素子を
備え、前記第3および第4の増幅素子の第1の主電流電
極は共に前記共通の定電流源を介して前記第1の電源端
子に接続され、前記第3および第4の増幅素子の第2の
主電流電極は前記第2の電源端子に接続され、かつ前記
第3および第4の増幅素子の制御電極はそれぞれ前記反
転入力端子および非反転入力端子に接続されている。
【0025】この場合も、前記反転入力端子および非反
転入力端子に加えられた信号に基づき前記第3および第
4の増幅素子の第1の主電流電極を介して前記第1およ
び第2の増幅素子の第1の主電流電極が接続された共通
の定電流源部分の寄生容量の充放電を助けることにな
る。従って、前記第1および第2の増幅素子の第1の主
電流電極を介して前記寄生容量を充放電する電流が低減
され、従って高周波帯域における同相利得が低減する。
これによって、差動利得と同相利得との比であるCMR
Rが増大し、高周波帯域でのS/Nの良好な信号処理が
可能になる。
【0026】また、このような構成においても、前記第
1および第2の増幅素子の第1の主電流電極と前記定電
流源との間をそれぞれインピーダンス素子を介して接続
すると好都合である。
【0027】このようなインピーダンス素子の接続によ
って、前記共通の定電流源部分の寄生容量を充放電する
電流が前記第3および第4の増幅素子、すなわちCMR
R向上用の増幅素子を介してより多く流れるようにな
り、CMRRをさらに向上させることができる。
【0028】本発明の第3の態様によれば、それぞれエ
ミッタが共通の定電流源を介して第1の電源端子に接続
され、コレクタが各々別個の負荷素子を介して第2の電
源端子に接続された第1および第2のトランジスタを備
え、該第1のトランジスタのベースが反転入力端子に接
続されかつ前記第2のトランジスタのベースが非反転入
力端子に接続された差動増幅回路において、ベースが前
記反転入力端子に接続され、エミッタが前記共通の定電
流源を介して前記第1の電源端子に接続され、コレクタ
が前記第2の電源端子に接続された第3のトランジスタ
と、ベースが前記非反転入力端子に接続され、エミッタ
が前記共通の定電流源を介して前記第1の電源端子に接
続され、かつコレクタが前記第2の電源端子に接続され
た第4のトランジスタとが設けられる。
【0029】この場合も、前記第3のトランジスタおよ
び第4のトランジスタによって、前記共通の定電流源に
接続された前記第1および第2のトランジスタのエミッ
タ部の寄生容量の充放電が助けられ、従って前記第1お
よび第2のトランジスタによる前記寄生容量の充放電電
流が低減できる。これにより、同相利得が低下し、従っ
てCMRRが向上する。
【0030】なお、この場合も前記第1および第2のト
ランジスタのエミッタと前記共通の定電流源との間をイ
ンピーダンス素子、例えば抵抗、を介して接続すると好
都合である。このようなインピーダンス素子の接続によ
り、前記寄生容量を充放電する電流が前記CMRR向上
用のトランジスタ、すなわち第3および第4のトランジ
スタにさらに多く流れるようになり、CMRRをさらに
向上させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
わる差動増幅回路につき説明する。図1は、本発明の一
実施形態に係わる差動増幅回路の概略の構成を示す。図
1の差動増幅回路は、前記図3の差動増幅回路にさらに
トランジスタQ3,Q4を付加して構成したものであ
る。
【0032】すなわち、図1の差動増幅回路は、エミッ
タが共通の定電流源CSに接続された、例えばNPN型
のバイポーラトランジスタである、第1および第2のト
ランジスタQ1,Q2を備え、これらのトランジスタQ
1,Q2のコレクタはそれぞれ負荷抵抗Rl1,Rl2
を介して電圧VDDの高電圧側電源端子に接続されてい
る。また、定電流源CSの他端は電圧VEEの低電圧側
電源端子に接続されている。トランジスタQ1のベース
は非反転入力端子Vinpに接続され、トランジスタQ
2のベースは反転入力端子Vinnに接続されている。
また、各トランジスタQ1,Q2のコレクタはそれぞれ
反転出力端子Voutnおよび非反転出力端子Vout
pに接続されている。
【0033】図1の差動増幅回路はさらに、例えばNP
N型のバイポーラトランジスタである、第3および第4
のトランジスタQ3,Q4を備えている。トランジスタ
Q3のベースは前記第1のトランジスタQ1のベース
に、従って非反転入力端子Vinpに接続されている。
トランジスタQ3のエミッタは定電流源CSの一端に接
続されている。また、トランジスタQ4のベースはトラ
ンジスタQ2のベースに、従って反転入力端子Vinn
に接続されている。トランジスタQ4のエミッタは定電
流源CSの一端に接続されている。なお、トランジスタ
Q3,Q4のエミッタと定電流源CSとの間に挿入され
ている抵抗Re3,Re4はそれぞれトランジスタQ
3,Q4の素子の持つエミッタ抵抗を示している。さら
に、トランジスタQ3,Q4のコレクタは電圧VDDの
高電圧側電源端子に接続されている。
【0034】次に、以上のような構成を有する差動増幅
回路の動作を説明する。説明の便宜上、図1の回路にお
ける定電流回路CSに流れる電流は前記図3の回路の定
電流回路CSに流れる電流の2倍とし、かつ第1〜第4
の個々のトランジスタQ1〜Q4に流れる電流は前記図
3の第1および第2のトランジスタQ1,Q2のそれぞ
れに流れる電流と等しいものとする。
【0035】このような条件では、第1および第2のト
ランジスタQ1,Q2に流れる電流は前記図3の場合と
同じになるから、これら各トランジスタQ1,Q2の動
作点は変わらずかつ差動利得は前記図3の従来例のもの
と同じになる。
【0036】一方、同相信号に対しては、エミッタ部の
寄生容量Ceの充放電に関し、追加した第3および第4
のトランジスタQ3,Q4も寄与することになり、これ
らのQ3,Q4によって寄生容量Ceの充放電が助けら
れる。従って、増幅用の第1および第2のトランジスタ
Q1,Q2に流れる寄生容量Ceの充放電電流は図3の
従来例の場合の半分になる。従って、各トランジスタQ
1,Q2のコレクタに流れる電流、すなわち負荷抵抗R
l1,Rl2に流れる電流が図3の従来の回路の半分に
なり、高周波帯域における同相利得は従来例の半分にな
る。従って、差動利得と同相利得との比である同相信号
除去比CMRRは従来例の2倍に向上する。
【0037】以上の説明では、共通エミッタに接続され
た定電流源CSに流れる電流を従来例の場合の2倍とし
たが、これは差動増幅用トランジスタQ1,Q2の動作
点を従来例と同じにして説明の便宜を計るためである。
従って定電流源CSに流れる電流を従来例の2倍とする
ことは絶対必要な条件ではない。
【0038】また、図3の従来例の説明において、増幅
用トランジスタQ1,Q2の特性のばらつきを押さえる
ためこれらQ1,Q2のエミッタと定電流源CSの一端
との間に直列に抵抗を挿入することもあり得ることを述
べた。このような方法は図1の回路でも同様に可能であ
り図1のトランジスタQ1,Q2のエミッタと定電流源
CSの一端との間に直列抵抗を挿入して、トランジスタ
Q1,Q2の特性のばらつきの影響を低減することがで
きる。ただし、この場合に第3のトランジスタQ3およ
び第4のトランジスタQ4のエミッタと定電流源CSの
一端との間には直列抵抗は必ずしも必要がなく、あるい
は直列抵抗を挿入するとしても第1および第2のトラン
ジスタQ1,Q2のエミッタに挿入するものより小さな
値とするのが好ましい。トランジスタQ3,Q4のエミ
ッタに直列抵抗を挿入せず、あるいはエミッタの直列抵
抗をより小さくすることにより、寄生容量Ceを充放電
する電流がCMRR向上用のトランジスタQ3,Q4に
より多く流れるようになり、CMRRをさらに向上させ
ることが可能になる。
【0039】図2は、本発明の別の実施形態に係わる差
動増幅回路の概略の構成を示す。同図の差動増幅回路で
は、前記図1の差動増幅回路における第1および第2の
トランジスタQ1,Q2のコレクタはそれぞれ負荷抵抗
Rl1,Rl2を介して電圧VDD1の高電圧側電源端
子に接続されている。また、前記図1の差動増幅回路に
おける第3および第4のトランジスタQ3,Q4のコレ
クタは電圧VDD1より低い電圧VDD2の第2の高電
圧側電源端子に接続されている。その他の部分は図1に
示されたものと同じ回路構成を有し、図1と同一の部分
は同一参照符号で示されている。なお、電圧VDD1は
前記図1の差動増幅回路における電圧VDDと同じでも
よい。
【0040】図2の差動増幅回路における各電圧は次の
関係を満たすよう選択される。
【数11】VDD2<VDD1, VDD2>max(Vinp,Vinn)なおここで、
max(Vinp,Vinn)は入力電圧Vinpおよ
びVinpの内の最大値を示す。
【0041】図2の差動増幅回路では、第3および第4
のトランジスタQ3,Q4のコレクタを電圧VDD1よ
りは低く、入力電圧Vinp,Vinnより高い別の電
源電圧VDD2に接続することにより、これらのトラン
ジスタQ3,4のコレクタ・エミッタ間電圧を低下さ
せ、回路の消費電力を低減することができる。なお、図
2の回路の動作は図1のものと同じであり、従来の差動
増幅回路と比較してCMRRの向上などのすぐれた効果
を達成できる。
【0042】なお、上記各実施形態では、差動増幅回路
は全てNPN型のバイポーラトランジスタで構成されて
いるものとして説明したが、バイポーラトランジスタは
PNP型のものを使用することもできる。また、バイポ
ーラトランジスタに代えて、あるいはバイポーラトラン
ジスタと共に接合型電界効果トランジスタJFETやM
OSトランジスタを用いても同様に構成できる。JFE
TやMOSトランジスタを使用する場合は、上述の説明
におけるベース、エミッタ、コレクタをそれぞれゲー
ト、ソース、ドレインに置き換えれば良い。すなわち、
本発明は制御電極および主電流経路を備えた任意の増幅
素子を使用して実現できる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、簡単な
回路構成により、特に高周波域における同相信号除去比
CMRRを向上させることが可能になり、高周波域での
S/Nの良好な信号処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる差動増幅回路の概
略の構成を示す電気回路図である。
【図2】本発明の別の実施形態に係わる差動増幅回路の
概略の構成を示す電気回路図である。
【図3】従来の差動増幅回路の概略の構成を示す電気回
路図である。
【符号の説明】
Q1,Q2,Q3,Q4 NPNトランジスタ Rl1,Rl2 負荷抵抗 CS 定電流源 Ce 寄生容量 Re1,Re2,Re3,Re4 エミッタ抵抗

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ主電流経路の一端が共通の定電
    流源を介して第1の電源端子にかつ主電流経路の他端が
    別個の負荷素子を介して第2の電源端子に接続された第
    1および第2の増幅素子を備え、前記第1の増幅素子の
    制御電極は反転入力端子に、前記第2の増幅素子の制御
    電極は非反転入力端子に接続された差動増幅回路におい
    て、 それぞれ主電流経路の一端が前記共通の定電流源を介し
    て前記第1の電源端子にかつ主電流経路の他端が前記第
    2の電源端子に接続された第3および第4の増幅素子を
    さらに備え、該第3および第4の増幅素子の制御電極は
    それぞれ前記反転入力端子および前記非反転入力端子に
    接続されていることを特徴とする差動増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の増幅素子と前記共通の定電流
    源との間、および前記第2の増幅素子と前記共通の定電
    流源との間がそれぞれインピーダンス素子を介して接続
    されていることを特徴とする請求項1に記載の差動増幅
    回路。
  3. 【請求項3】 それぞれ少なくとも第1および第2の主
    電流電極および制御電極を備えた第1および第2の増幅
    素子を具備し、前記第1および第2の増幅素子の第1の
    主電流電極は共に共通の定電流源を介して第1の電源端
    子に接続され、前記第1および第2の増幅素子の第2の
    主電流電極はそれぞれ別個の負荷素子を介して第2の電
    源端子に接続され、前記第1および第2の増幅素子の制
    御電極はそれぞれ反転入力端子および非反転入力端子に
    接続された差動増幅回路において、 それぞれ少なくとも第1および第2の主電流電極および
    制御電極を備えた第3および第4の増幅素子を備え、前
    記第3および第4の増幅素子の第1の主電流電極は共に
    前記共通の定電流源を介して前記第1の電源端子に接続
    され、前記第3および第4の増幅素子の第2の主電流電
    極は前記第2の電源端子に接続され、かつ前記第3およ
    び第4の増幅素子の制御電極はそれぞれ前記反転入力端
    子および非反転入力端子に接続されていることを特徴と
    する差動増幅回路。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の増幅素子の第1の
    主電流電極はそれぞれインピーダンス素子を介して前記
    定電流源に接続されていることを特徴とする請求項3に
    記載の差動増幅回路。
  5. 【請求項5】 それぞれエミッタが共通の定電流源を介
    して第1の電源端子に接続され、コレクタが各々別個の
    負荷素子を介して第2の電源端子に接続された第1およ
    び第2のトランジスタを備え、該第1のトランジスタの
    ベースが反転入力端子に接続されかつ前記第2のトラン
    ジスタのベースが非反転入力端子に接続された差動増幅
    回路において、 ベースが前記反転入力端子に接続され、エミッタが前記
    共通の定電流源を介して前記第1の電源端子に接続さ
    れ、コレクタが前記第2の電源端子に接続された第3の
    トランジスタと、 ベースが前記非反転入力端子に接続され、エミッタが前
    記共通の定電流源を介して前記第1の電源端子に接続さ
    れ、かつコレクタが前記第2の電源端子に接続された第
    4のトランジスタと、 を具備することを特徴とする差動増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のトランジスタのエ
    ミッタはそれぞれインピーダンス素子を介して前記共通
    の定電流源に接続されていることを特徴とする請求項5
    に記載の差動増幅回路。
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