JPH10124845A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10124845A
JPH10124845A JP8273417A JP27341796A JPH10124845A JP H10124845 A JPH10124845 A JP H10124845A JP 8273417 A JP8273417 A JP 8273417A JP 27341796 A JP27341796 A JP 27341796A JP H10124845 A JPH10124845 A JP H10124845A
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JP
Japan
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magnetic
recording medium
weight
layer
powder
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Application number
JP8273417A
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English (en)
Inventor
Shunji Tako
俊二 田高
Yasushi Iwai
康 岩井
Kunio Matsui
邦夫 松井
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録が可能であり、耐久性に優れ、ヘ
ッド汚れの生じにくい磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 支持体2と最上層としての磁性層3とを
具備する磁気記録媒体において、上記磁性層3を形成す
る磁性塗料は、数平均分子量が5000〜30000で
あり、末端及び/又は分枝の活性水素を500〜500
0当量含有するポリウレタン樹脂の該活性水素に、分子
中に2つ以上のイソシアネート基を有するイソシアネー
ト化合物を結合させてなる化合物を含有することを特徴
とする磁気記録媒体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐久性に優れ、ヘ
ッド汚れを起こしにくい磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、磁気記録媒体としては、支持体と、該支持体の表面
側に設けられた最上層としての磁性層とを具備するもの
が広く用いられている。そして、上記磁性層は、上記支
持体上に磁性塗料をに塗布して形成されており、また、
このような従来の磁気記録媒体においては、上記磁性塗
料に硬化剤として、イソシアネート化合物を用いてい
た。
【0003】しかし、このような従来の磁気記録媒体に
おいては、上記硬化剤が磁性粉に吸着してしまうため
に、塗膜の架橋が不充分であり、このため、形成された
塗膜の耐久性に劣り、使用中にヘッド汚れを生じてしま
うという問題がある。
【0004】従って、本発明の目的は、高密度記録が可
能であり、耐久性に優れ、ヘッド汚れの生じにくい磁気
記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意研究した結果、磁性層の硬化剤として
特定の化合物を用いた磁気記録媒体が上記目的を達成し
うることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、支持体と最上層としての磁性層とを具備する磁気記
録媒体において、上記磁性層を形成する磁性塗料は、数
平均分子量が5000〜30000であり、末端及び/
又は分枝の活性水素を500〜5000当量含有するポ
リウレタン樹脂の該活性水素に、分子中に2つ以上のイ
ソシアネート基を有するイソシアネート化合物を結合さ
せてなる化合物を含有する、磁気記録媒体を提供するも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体につ
いて詳述する。本発明の磁気記録媒体は、磁性層が、特
定の化合物を含有することを特徴とする。
【0008】先ず、磁性塗料において、必須成分として
用いられる、上記の特定の化合物について説明する。上
記の特定の化合物は、硬化剤として用いられる成分であ
り、数平均分子量が5000〜30000、好ましくは
8000〜20000であり、末端及び/又は分枝の活
性水素を500〜5000当量、好ましくは1000〜
4000当量含有するポリウレタン樹脂の該活性水素
に、分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するイソ
シアネート化合物を結合させてなる化合物(以下、「化
合物A」と称す)である。
【0009】上記ポリウレタン樹脂の数平均分子量が5
000未満であると、該ポリウレタン樹脂の磁性粉への
吸着性が上がるため架橋性が低下し、形成される塗膜の
強度が低下し、30000を超えると、硬化剤としての
反応性が低下するため形成される塗膜の強度が低下す
る。また、上記ポリウレタン樹脂の活性水素の含有量
が、500当量未満であると、磁性塗料のポットライフ
が低下し、5000当量を超えると、硬化剤としての性
能が低下して、架橋性が十分でなくなり形成される塗膜
の強度が低下する。
【0010】上記ポリウレタン樹脂としては、上記範囲
内の数平均分子量Mnを有し、分子末端及び/又は分枝
鎖中に上記範囲内の当量で活性水素を有するポリウレタ
ン樹脂であれば特に制限されないが、具体的には下記す
る樹脂などが挙げられる。また、これらの使用に使用に
際しては単独若しくは混合物として用いることができ
る。 ・スルホン酸塩基含有ウレタン系バインダ、分子量Mn
12000、活性水素3000当量、東洋紡(株)製
(以下、「樹脂A」という場合にはこの樹脂を指す) ・スルホン酸塩基含有ウレタン系バインダ、分子量Mn
20000、活性水素3000当量、東洋紡(株)製
(以下、「樹脂B」という場合にはこの樹脂を指す)
【0011】上記イソシアネート化合物としては、下記
するイソシアネート化合物などが用いられる。商品名
「デスモデュール T-100」,日本ポリウレタン社製等の
トリレンジイソシアナート(TDI)、商品名「コロネ
ート L」,日本ポリウレタン社製等のトリメチロールプ
ロパン(TMP)変性TDI、商品名「コロネート203
0」,日本ポリウレタン社製等のイソシアヌレート結合
TDI等のTDI系イソシアネート化合物;商品名「ミ
リオネートMT」,日本ポリウレタン社製等のジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)等のMDI系イソシ
アネート化合物;商品名「デスモジュール H」,SBU
社製等のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
商品名「スミデュール N」,SBU社製等のビューレッ
ト結合HDI、商品名「コロネートEH」,日本ポリウレ
タン社製等のイソシアヌレート結合HDI、商品名「コ
ロネートHL」,日本ポリウレタン社製等のTMP変性H
DI等のHDI系イソシアネート化合物;商品名「マイ
テックNY−210A」,三菱化成社製等のTMP変性
イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、商品名
「デスモジュール Z-4370 」,SBU社製等のシアヌレ
ート結合IPDI等のIPDI系イソシアネート化合
物;商品名「クレラン UI 」,商品名「クレラン UT
」,商品名「デスモジュールAP ステープル」,以上全
てSBU社製等のブロックイソシアネート系のイソシア
ネート化合物;キシリレンジイソシアネート等のその他
のイソシアネート化合物等。
【0012】そして、上記化合物A(上記ポリウレタン
樹脂に上記イソシアネート化合物を付加させてなる化合
物)としては、具体的には、下記の化合物などが挙げら
れる。上記樹脂Aに日本ポリウレタン社製「コロネート
L」を付加させた化合物(樹脂A 1molに対し、4
mol以上付加したもの)。
【0013】上記ポリウレタン樹脂の活性水素に、上記
イソシアネート化合物を結合させて、上記化合物Aを調
製するには、下記調製法等により容易に行うことができ
る。 調製法;ポリウレタン樹脂(数平均分子量:1200
0、活性水素3000当量のポリウレタン樹脂)100
重量部に対して、イソシアネート化合物を40〜80重
量部の割合で用い、これらをメチルエチルケトン(ME
K)等を主成分とする混合溶剤に固型分30%となるよ
うに投入して混合し、さらに常温常湿にて10〜20
分、ディゾルバーを用い攪拌する等して調製できる。
【0014】上記化合物Aの使用量は、磁性粉100重
量部に対して0.5〜10重量部とするのが好ましい。
上記化合物Aの使用量が、0.5重量部未満であると、
架橋性が十分でなく、10重量部を超えると、磁性塗料
のポットライフが低下するので、上記範囲内とするのが
好ましい。
【0015】次に、図面を参照して本発明の磁気記録媒
体の構造について具体的に説明する。ここで、図1は、
本発明の磁気記録媒体の一形態を示す概略断面図であ
る。
【0016】図1に示す本発明の磁気記録媒体1は、支
持体2と最上層として設けられた磁性層3とを具備す
る。また、上記支持体2と上記磁性層3との間には、必
要に応じて設けられる中間層4を具備し、更に、上記支
持体2の裏面側には、必要に応じて設けられるバックコ
ート層5を具備する。
【0017】尚、本発明の磁気記録媒体には、上記支持
体2、上記磁性層3、上記中間層4、及び上記バックコ
ート層5以外に、更に、支持体2と中間層4又はバック
コート層5との間に設けられるプライマー層や、長波長
信号を使用するハードシステムに対応してサーボ信号等
を記録するために設けられる信号記録層等の他の層を設
けてもよい。
【0018】以下、本発明の磁気記録媒体について、上
記の構造に準じて説明する。
【0019】本発明の磁気記録媒体において用いられる
上記支持体は、通常公知のものを特に制限されることな
く用いることができるが、具体的には、高分子樹脂から
なる可撓性フィルムやディスク;Cu,Al,Zn等の
非磁性金属、ガラス、磁器、陶器等のセラミック等から
なるフィルム、ディスク、カード等を用いることができ
る。
【0020】本発明の磁気記録媒体において、上記支持
体の表面側において最上層として設けられる上記磁性層
は、上記化合物Aを含有する磁性塗料を塗布することに
より形成される層である。上記磁性塗料は、上記化合物
Aの他に、磁性粉末と結合剤と溶剤とを主成分とする塗
料が好ましく用いられる。
【0021】上記磁性粉末としては、高密度記録の要請
に対応するため、鉄を主体とする強磁性金属粉末又は六
方晶系フェライト粉末等の強磁性粉末が用いられる。上
記強磁性金属粉末の保磁力は、1600〜2500Oe
であるのが好ましく、1700〜2400Oeであるの
が更に好ましい。また、上記六方晶系フェライト粉末の
保磁力は、1300〜2300Oeであるのが好まし
い。また、上記強磁性金属粉末の飽和磁化は、100〜
180emu/gであるのが好ましく、110〜160emu/
gであるのが更に好ましい。また、上記六方晶系フェラ
イト粉末の飽和磁化は、30〜70emu/gであるのが好
ましく、45〜70emu/gであるのが更に好ましい。
【0022】従って、上記強磁性金属粉末を含有する上
記磁性層の保磁力は、好ましくは1500〜2400O
e、更に好ましくは1800〜2300Oeであり、上
記六方晶系フェライト粉末を含有する上記磁性層の保磁
力は、好ましくは1300〜2300Oeである。ま
た、上記強磁性金属粉末を含有する上記磁性層の飽和磁
束密度は、好ましくは3000〜4500ガウス、更に
好ましくは3200〜4000ガウスであり、上記六方
晶系フェライト粉末を含有する上記磁性層の飽和磁束密
度は、好ましくは1500〜2500ガウス、更に好ま
しくは1600〜2500ガウスである。
【0023】上記強磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の60重量%以上がFe
である強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末
の具体例としては、例えば、Fe−Co、Fe−Ni、
Fe−Co−Ni、Fe−Ni−Zn、Fe−Al、F
e−Al−Si、Fe−Ni−Al、Fe−Ni−Al
−Zn等が挙げられる。また、該強磁性金属粉末の形状
は、針状であるのが好ましく、その長軸長が好ましくは
0.05〜0.2μmである。また、好ましい針状比
は、3〜20、好ましいX線粒径は、130〜250Å
である。
【0024】また、上記六方晶系フェライト粉末として
は、微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウ
ムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi、C
o、Ni、Zn、V等の原子で置換された磁性粉末等が
挙げられる。また、該六方晶系フェライト粉末の形状
は、板径が0.01〜0.08μmで板状比が2〜7で
あるのが好ましい
【0025】また、上記磁性粉末には、必要に応じて、
稀土類元素や遷移金属元素を含有せしめることもでき
る。なお、本発明においては、上記磁性粉末の分散性等
を向上させるために、該磁性粉末に表面処理を施しても
よい。上記表面処理は、「Characterization of Powder
Surfaces 」;Academic Pressに記載されている方法等
と同様の方法により行うことができ、例えば上記磁性粉
末の表面を無機質酸化物で被覆する方法が挙げられる。
この際、用いることができる上記無機質酸化物として
は、Al2 3 、SiO2 、TiO2 、ZrO2、Sn
2 、Sb2 3 、ZnO等が挙げられ、使用に際して
は、単独若しくは2種以上混合して用いることができ
る。上記表面処理は、上記の方法以外に、シランカップ
リング処理、チタンカップリング処理及びアルミナカッ
プリング処理等の有機処理により行うこともできる。
【0026】また、上記結合剤としては、スルホン酸基
を含有する塩化ビニル共重合体、スルホン酸基を含有す
るポリウレタン樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及
び反応型樹脂等が挙げられ、中でも、スルホン酸基を含
有する塩化ビニル共重合体、スルホン酸基を含有するポ
リウレタン樹脂のうち少なくとも何れか一種を用いるの
が好ましく、使用に際しては単独又は混合物として用い
ることができる。上記結合剤の具体例としては、塩化ビ
ニル系の樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ニトロセ
ルロース、エポキシ樹脂等が挙げられ、その他にも、特
開昭57−162128号公報の第2頁右上欄19行〜
第2頁右下欄19行等に記載されている樹脂等が挙げら
れる。さらに、上記結合剤は、分散性等向上のために極
性基を含有してもよい。本発明において、上記磁性層に
特に好ましく用いられる、即ち上記の化合物Aを用いる
効果が特に発現される結合剤としては、下記の化合物等
が挙げられる。上記結合剤の使用量は、上記磁性粉末1
00重量部に対して、5〜60重量部とするのが好まし
く、8〜35重量部とするのが更に好ましい。
【0027】上記溶剤としては、ケトン系の溶剤、エス
テル系の溶剤、エーテル系の溶剤、芳香族炭化水素系の
溶剤、及び塩素化炭化水素系の溶剤等が挙げられ、具体
的には、特開昭57−162128号公報の第3頁右下
欄17行〜第4頁左上欄10行等に記載されている溶剤
を用いることができる。また、上記溶剤の使用量は、上
記磁性粉末100重量部に対して、80〜500重量部
が好ましく、100〜350重量部が更に好ましい。
【0028】また、上記磁性塗料には、分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び上記化
合物A以外の硬化剤等の通常磁気記録媒体に用いられて
いる添加剤を、必要に応じて添加することができる。
【0029】上記磁性塗料を調製するには、例えば、上
記強磁性粉末及び上記結合剤を溶剤の一部と共にナウタ
ーミキサー等に投入し予備混合して混合物を得、得られ
た混合物を連続式二軸押出し装置等により混練し、次い
で、溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散処
理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、更に
上記化合物Aや残りの溶剤を混合する方法等の通常の磁
性塗料の製造法に準じて容易に得ることができる。そし
て、上記共重合体は、上記の予備混合する際、上記の分
散処理前において溶剤で希釈する際、又は添加剤を混合
する際の何れの段階で混合してもよい。
【0030】また、本発明において上記の磁性層の厚み
は、0.05〜4.0μmであるのが好ましく、0.1
〜2.5μmであるのが更に好ましい。0.05μm未
満であると、磁束密度が低下し、十分な出力が得られな
くなり、4.0μmを超えると、自己減磁損失、記録減
磁損失が大きくなり、出力が低下するので、上記範囲内
とするのが好ましい。
【0031】また、本発明において上記支持体と上記磁
性層との間に、必要に応じて設けられる上記中間層は、
磁性を有しない層(以下、「中間非磁性層」という)
と、磁性を有する層(以下、「中間磁性層」という)等
が挙げられる。
【0032】上記中間非磁性層は、上記支持体上に中間
層形成用塗料としての非磁性塗料を塗布して形成される
層であり、該非磁性塗料に含有される成分としては、非
磁性粉末、上記結合剤(上記磁性層の説明で説明した結
合剤と同じ)及び上記溶剤(上記磁性層の説明で説明し
た溶剤と同じ)などが挙げられる。
【0033】上記非磁性粉末としては、非磁性であれば
特に制限されないが、カーボンブラック、グラファイ
ト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化亜鉛、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、二硫化タングステン、二硫化モリブ
デン、窒化ホウ素、二酸化錫、二酸化珪素、非磁性の酸
化クロム、アルミナ、炭化珪素、酸化セリウム、コラン
ダム、人造ダイヤモンド、非磁性の酸化鉄、ザクロ石、
ガーネット、ケイ石、窒化珪素、炭化モリブデン、炭化
ホウ素、炭化タングステン、炭化チタン、ケイソウ土、
ドロマイト、樹脂性の粉末等が挙げられ、中でも、カー
ボンブラック、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、アルミナ、非磁性の酸化鉄等が好ましく用いられ
る。また、上記非磁性粉末には、該非磁性粉末の分散性
等を向上させるために、該非磁性粉末に上記磁性粉末に
施した表面処理と同様の表面処理を施してもよい。
【0034】上記非磁性塗料における上記結合剤及び上
記溶剤の配合割合は、上記非磁性粉末100重量部に対
して、上記結合剤が5〜60重量部であるのが好まし
く、上記溶剤が80〜500重量部であるのが好まし
い。
【0035】また、上記中間磁性層は、上記支持体上に
中間層形成用塗料としての中間磁性塗料を塗布して形成
される層であり、該中間磁性塗料に含有される成分とし
ては、強磁性粉末、上記結合剤(上記磁性層の説明で説
明した結合剤と同じ)及び上記溶剤(上記磁性層の説明
で説明した溶剤と同じ)を主成分とし、必要に応じて更
に上記非磁性粉末を含有する塗料を好ましく用いること
ができる。
【0036】上記強磁性粉末としては、通常中間磁性層
に用いられるものであれば特に制限無く用いられるが、
例えば、硬磁性粉末、軟磁性粉末が挙げられる。上記硬
磁性粉末としては、上記強磁性金属粉末(上記磁性層の
説明で説明したものと同じ)や上記六方晶フェライト粉
末(上記磁性層の説明で説明したものと同じ)等が挙げ
られる。
【0037】上記軟磁性粉末としては、スピネル型フェ
ライト粉末等の酸化物軟磁性粉末が好ましく用いられ、
該スピネル型フェライト粉末としては、マグネタイト、
MnFe2 4 、CoFe2 4 、NiFe2 4 、M
gFe2 4 、Li0.5 Fe 2.5 4 や、Mn−Zn系
フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−Cu系フ
ェライト、Cu−Zn系フェライト、Mg−Zn系フェ
ライト、Li−Zn系フェライト等を挙げることがで
き、これらの中でも、マグネタイト,Mn−Zn系フェ
ライトおよびNi−Zn系フェライトが好ましい。ま
た、使用に際しては、その一種を単独で使用することも
できるが、その二種以上を併用することもできる。
【0038】また、上記軟磁性粉末としては、Fe−S
i合金、Fe−Al合金(Alperm, Alfenol ,Alfer)、パ
ーマロイ(Ni−Fe系二元合金、およびこれにMo、
Cu、Crなどを添加した多元系合金)、センダスト
(Fe−Si−Al〔9.6重量%のSi、5.4重量
%のAl、残りがFeである組成〕)、Fe−Co合金
等の金属軟磁性粉末を挙げることもできる。また、使用
に際しては、その一種を単独で使用することもできる
し、又その二種以上を併用することもできる。
【0039】また、本発明において上記支持体の裏面側
に必要に応じて設けられる上記バックコート層は、通常
公知のバックコート塗料を上記支持体上に塗布して形成
される層である。
【0040】本発明の磁気記録媒体は、8mmビデオテ
ープやDATテープ等の磁気テープとして好適である
が、フロッピーディスク等の他の磁気記録媒体としても
適用することができる。
【0041】次に、本発明の磁気記録媒体を製造する方
法の1例について、その概略を述べる。本発明の磁気記
録媒体は、上記支持体上に上記磁性塗料を塗布して磁性
層の塗膜を形成するか、又は上記支持体上に上記中間層
形成用塗料と上記磁性塗料とをウエット・オン・ウエッ
ト方式により公知の同時多層塗布を行い、中間層及び磁
性層の塗膜を形成する。次いで、該塗膜に対して、磁場
配向処理を行った後、乾燥処理を行い巻き取る等して容
易に得ることができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0043】〔実施例1〕下記配合の磁性塗料及び中間
層形成用塗料を用い、またバックコート塗料として下記
配合のバックコート塗料を用い、下記〔磁気記録媒体の
製造方法〕に準じて磁気テープの製造を行って、支持体
上に中間層及び磁性層が形成されてなる磁気記録媒体と
しての磁気テープを得た。尚、上記磁性塗料を用いて形
成した磁性層の保磁力及び飽和磁束密度を後述の〔測定
法〕に準じて測定したところ、該磁性層の保磁力は、1
720Oeであり、飽和磁束密度は、3400ガウスで
あった。
【0044】 <磁性塗料> 配合 配合量 ・針状の鉄を主体とする強磁性金属粉末 100重量部 保磁力;1680Oe 飽和磁化:125emu/g 平均長軸長;0.15μm 針状比;8 BET比表面積;55m2 /g X線粒径;170Å ・「MR−110」 12重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸塩基含有塩化ビニル系結合剤〕 ・「UR−8300」 8重量部 〔商品名、東洋紡(株)製、スルホン酸塩基含有ウレタン系結合剤〕 ・アルミナ(研磨材、平均粒径0.2μm) 10重量部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2重量部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2重量部 ・「コロネートL」(硬化剤) 4重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・化合物A 1.4重量部 (下記ポリウレタン樹脂と下記イソシアネート化合物とをそれぞれ下記の仕込 み量で、上述の調製法に準じて反応させて、該ポリウレタン樹脂の活性水素に該 イソシアネート化合物を結合させてなる化合物) *樹脂A 1重量部 〔数平均分子量12000、活性水素3000当量、東洋紡(株)製〕 *「コロネートL」 0.4重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製〕 ・メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン 300重量部 (混合割合1:1:1、重量比)
【0045】 <中間層形成用塗料> 配合 配合量 ・非磁性無機粉末α−Fe2 3 (ベンガラ) 100重量部 (長軸長:0.15μm) ・アルミナ 5重量部 中心粒径;0.2μm ・カーボンブラック 5重量部 中心粒径;0.02μm ・「MR−110」 12重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸塩基含有塩化ビニル系結合剤〕 ・「UR−8300」 8重量部 〔商品名、東洋紡(株)製、スルホン酸塩基含有ウレタン系結合剤〕 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2重量部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2重量部 ・「コロネートL」(硬化剤) 4重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン 250重量部 (混合割合1:1:1、重量比)
【0046】 <バックコート塗料の配合> ・カーボンブラック(平均1次粒径20μm) 97重量部 ・カーボンブラック(平均1次粒径300μm) 3重量部 ・「ニッポラン2301」〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製のポリウレ タン〕 40重量部 ・ニトロセルロース 60重量部 (Hercules Powder Co.製の粘度表示1/2秒のもの) ・「D−250N」 20重量部 〔商品名、武田薬品工業(株)製、ポリイソシアネート〕 ・メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン(1:1:1wt) 1100重量部
【0047】〔磁気記録媒体の製造〕厚さ6μmのポイ
レチレンテレフタレート(支持体)の表面上に上記磁性
塗料及び上記中間層形成用塗料を、それぞれ乾燥厚みが
0.2μm及び2.5μmとなるように塗布を行い、磁
性層及び中間層の塗膜を形成した。次いで、塗膜が湿濁
状態のうちに5000Oeのソレノイド磁石中を通過さ
せて磁場配向処理を行い、60〜100℃にて乾燥処理
を行った後、ロール表面温度85℃、ロール線圧300
kg/cmの条件でカレンダー処理を行い、磁性層及び
中間層を形成した後、巻き取った。次いで、上記支持体
の裏面上にバックコート塗料を乾燥厚さが0.6μmに
なるよう塗布し、90℃にて乾燥処理を行った後、巻き
取った。その後、50℃下にて、16時間エージング処
理し、8mm幅にスリットして、8mm幅の磁気テープ
を得た。得られた磁気テープについて、下記の如く、表
面粗さを評価した。その結果を〔表1〕に示す。また、
得られたテープを8mmビデオ用カセットに装填し、8
mmビデオカセットテープを得、得られた8mmビデオ
カセットテープを用いて下記の如く電磁変換特性(C/
N特性)及びスチル耐久性を評価した。その結果も〔表
1〕に示す。
【0048】〔測定法〕 ◎保磁力及び飽和磁束密度 上記支持体上に塗工された上記磁性層について、磁気テ
ープを所定寸法形状に打抜き、振動式磁力計を使用し
て、印加磁場10kOeにて、保磁力及び飽和磁束密度
をそれぞれ測定した。
【0049】◎C/N特性(8mmの評価) 市販のHi8デッキを改造した8mmビデオデッキを用
い、9MHzの単一波を記録し、再生出力(C)をスペ
クトラムアナライザーで観測し、ノイズレベルを8MH
zノイズレベル(N)として、C/Nを表した。尚、比
較例1を基準とした。
【0050】◎スチル耐久性 市販のHi8デッキを改造した8mmビデオデッキを用
い、スチルモードで出力を測定し、出力が初期の50%
にまで低下した時のテープ走行時間を測定し、この時間
でスチル耐久性を評価した。
【0051】〔実施例2、3及び比較例1、2〕化合物
Aを構成するポリウレタン樹脂として〔表1〕に示すポ
リウレタン樹脂を使い、イソシアネート化合物として
〔表1〕に示す化合物を用いた以外は、それぞれ実施例
1と同様に磁気テープを作成し、評価した。その結果を
〔表1〕に示す。
【0052】〔比較例3及び4〕ポリウレタン樹脂及び
イソシアネートをそれぞれ単体で加えた(即ち、事前に
化合物Aを調製せずに両者を直接塗料中に添加した)以
外は、実施例1と同様にして磁気テープを作成し、評価
した。その結果を〔表1〕に示す。
【0053】
【表1】
【0054】〔表1〕に示す結果から明らかなように、
本発明の磁気記録媒体は、その磁性層が上記共重合体を
含有しているため、高周波出力が向上され、高密度記録
に対応したものであり、更に耐久性にも優れたものであ
ることが判る。
【0055】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、高密度記録が
可能であり、耐久性に優れ、ヘッド汚れの生じにくい磁
気記録媒体を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の磁気記録媒体の一形態を示す
概略断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と最上層としての磁性層とを具備
    する磁気記録媒体において、 上記磁性層を形成する磁性塗料は、数平均分子量が50
    00〜30000であり、末端及び/又は分枝の活性水
    素を500〜5000当量含有するポリウレタン樹脂の
    該活性水素に、分子中に2つ以上のイソシアネート基を
    有するイソシアネート化合物を結合させてなる化合物を
    含有することを特徴とする磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019065228A1 (ja) * 2017-09-26 2019-04-04 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体用硬化剤、磁気記録媒体用組成物、磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法

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WO2019065228A1 (ja) * 2017-09-26 2019-04-04 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体用硬化剤、磁気記録媒体用組成物、磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法
JPWO2019065228A1 (ja) * 2017-09-26 2020-11-19 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体用硬化剤、磁気記録媒体用組成物、磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法

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