JPH09180166A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09180166A
JPH09180166A JP34107595A JP34107595A JPH09180166A JP H09180166 A JPH09180166 A JP H09180166A JP 34107595 A JP34107595 A JP 34107595A JP 34107595 A JP34107595 A JP 34107595A JP H09180166 A JPH09180166 A JP H09180166A
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JP
Japan
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magnetic
powder
recording medium
weight
layer
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Application number
JP34107595A
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English (en)
Inventor
Akira Ishikawa
彰 石川
Hidehiko Nakayama
英比古 中山
Kazutaka Yamashita
和孝 山下
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性粉末の分散性を向上させて媒体表面の平
滑性を向上させ、高周波出力に優れ高密度記録に対応し
た磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 支持体と、該支持体上に設けられた、磁
性粉末を含有する磁性層とを具備する磁気記録媒体にお
いて、上記磁性層は、メトキシポリエチレングリコール
ビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体を含有す
ることを特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面平滑性に優
れ、高周波出力が向上され、高密度記録に対応した磁気
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、磁気記録媒体は、支持体と、該支持体上に設けられ
た磁性粉末を含む磁性層とを具備して形成されている。
しかし、近年、磁気記録媒体に対して高密度記録の要請
があることから、磁性粉末の微粒子化が進んでおり、か
かる磁性粉末の微粒子化に伴い媒体表面の平滑性が低下
して、高周波出力が低下するという問題が生じている。
そこで、媒体表面の平滑性を向上させて高周波出力を向
上させ、高密度記録に対応させるべく、種々提案がなさ
れているが、未だ十分でなく、更に高周波出力に優れた
磁気記録媒体が要望されているのが現状である。
【0003】従って、本発明の目的は、磁性粉末の分散
性を向上させて媒体表面の平滑性を向上させ、高周波出
力に優れ高密度記録に対応した磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意研究した結果、磁性層が特定の共重合
体を含有する磁気記録媒体が上記目的を達成しうること
を知見した。
【0005】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、支持体と、該支持体上に設けられた、磁性粉末を含
有する磁性層とを具備する磁気記録媒体において、上記
磁性層は、メトキシポリエチレングリコールビニルエー
テルと無水マレイン酸との共重合体を含有することを特
徴とする磁気記録媒体を提供するものである。また、本
発明は、上記共重合体の数平均分子量が8,000〜5
0,000である上記磁気記録媒体を提供するものであ
る。また、本発明は、上記磁性粉末の水分量が0.3〜
2.0重量%である上記磁気記録媒体を提供するもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体につ
いて詳述する。本発明の磁気記録媒体は、支持体と、該
支持体上に設けられた磁性層とを具備し、該磁性層が、
特定の共重合体を含有することを特徴とする。
【0007】本発明の磁気記録媒体において用いられる
上記支持体は、通常公知のものを特に制限されることな
く用いることができるが、具体的には、高分子樹脂から
なる可撓性フィルムやディスク;Cu,Al,Zn等の
非磁性金属、ガラス、磁器、陶器等のセラミック等から
なるフィルム、ディスク、カード等を用いることができ
る。
【0008】本発明の磁気記録媒体において上記支持体
上に設けられる上記磁性層は、磁性粉末及び上記の特定
の共重合体を含有する層であり、上記支持体上に磁性粉
末及び上記の特定の共重合体を含有する磁性塗料を塗布
することにより形成される。上記磁性塗料は、上記磁性
粉末と上記の特定の共重合体と結合剤と溶剤とを主成分
とする塗料が好ましく用いられる。
【0009】上記磁性粉末としては、高密度記録の要請
に対応するため、鉄を主体とする強磁性金属粉末又は六
方晶系フェライト粉末等の強磁性粉末が用いられる。上
記強磁性金属粉末の保磁力は、1600〜2500Oe
であるのが好ましく、1700〜2400Oeであるの
が更に好ましい。また、上記六方晶系フェライト粉末の
保磁力は、1300〜2300Oeであるのが好まし
い。また、上記強磁性金属粉末の飽和磁化は、100〜
180emu/gであるのが好ましく、110〜160emu/
gであるのが更に好ましい。また、上記六方晶系フェラ
イト粉末の飽和磁化は、30〜70emu/gであるのが好
ましく、45〜70emu/gであるのが更に好ましい。
【0010】従って、上記強磁性金属粉末を含有する上
記磁性層の保磁力は、好ましくは1500〜2400O
e、更に好ましくは1800〜2300Oeであり、上
記六方晶系フェライト粉末を含有する上記磁性層の保磁
力は、好ましくは1300〜2300Oeである。ま
た、上記強磁性金属粉末を含有する上記磁性層の飽和磁
束密度は、好ましくは3000〜4500ガウス、更に
好ましくは3200〜4000ガウスであり、上記六方
晶系フェライト粉末を含有する上記磁性層の飽和磁束密
度は、好ましくは1500〜2500ガウス、更に好ま
しくは1600〜2500ガウスである。
【0011】上記強磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の60重量%以上がFe
である強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末
の具体例としては、例えば、Fe−Co、Fe−Ni、
Fe−Co−Ni、Fe−Ni−Zn、Fe−Al、F
e−Al−Si、Fe−Ni−Al、Fe−Ni−Al
−Zn等が挙げられる。また、該強磁性金属粉末の形状
は、針状であるのが好ましく、その長軸長が好ましくは
0.05〜0.2μmである。また、好ましい針状比
は、3〜20、好ましいX線粒径は、130〜250Å
である。
【0012】また、上記六方晶系フェライト粉末として
は、微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウ
ムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi、C
o、Ni、Zn、V等の原子で置換された磁性粉末等が
挙げられる。また、該六方晶系フェライト粉末の形状
は、板径が0.01〜0.08μmで板状比が2〜7で
あるのが好ましい
【0013】また、本発明においては、上記磁性粉末の
水分量が0.3〜2.0重量%、更には0.5〜1.5
重量%であるのが好ましい。上記水分量が0.3重量%
未満である場合及び2.0重量%を超える場合には、い
ずれも、本発明において用いられる上記の特定の共重合
体との親和性が低下し、磁性粉末の分散性が低下する傾
向があるので、上記範囲内とするのが好ましい。尚、こ
こで、上記「水分量」は、カールフィッシャー法による
水分測定原理により測定されるものである。
【0014】また、上記磁性粉末には、必要に応じて、
稀土類元素や遷移金属元素を含有せしめることもでき
る。なお、本発明においては、上記磁性粉末の分散性等
を向上させるために、該磁性粉末に表面処理を施しても
よい。上記表面処理は、「Characterization of Powder
Surfaces 」;Academic Pressに記載されている方法等
と同様の方法により行うことができ、例えば上記磁性粉
末の表面を無機質酸化物で被覆する方法が挙げられる。
この際、用いることができる上記無機質酸化物として
は、Al2 3 、SiO2 、TiO2 、ZrO2、Sn
2 、Sb2 3 、ZnO等が挙げられ、使用に際して
は、単独若しくは2種以上混合して用いることができ
る。上記表面処理は、上記の方法以外に、シランカップ
リング処理、チタンカップリング処理及びアルミナカッ
プリング処理等の有機処理により行うこともできる。
【0015】また、上記強磁性粉末のアルカリ金属含有
量は、1000ppm未満であるのが好ましく、500
ppm未満であるのが更に好ましい。また、上記アルカ
リ金属含有量の下限は、0ppmであるのが最も好まし
いが、原料成分や製造過程において微量のアルカリ金属
は混入してしまうため、完全に0ppmにするのは困難
である。該アルカリ金属含有量が1000ppmを超え
ると、アルカリ金属塩を形成し表面に析出して、ドロッ
プアウトやヘッド目詰まりの原因となる場合があるので
好ましくない。上記強磁性粉末のアルカリ金属含有量
は、必要に応じて、通常の製造法に従って製造した上記
強磁性粉末を、更に洗浄する等して上記の好ましい範囲
内とすることができる。
【0016】また、本発明において用いられる上記の特
定の共重合体は、メトキシポリエチレングリコールビニ
ルエーテルと無水マレイン酸との共重合体である。具体
的には、下記化学式〔化1〕で表される重合体等が挙げ
られる。
【0017】
【化1】
【0018】上記化学式〔化1〕において、nが1未満
であると、親水性に劣り磁性粉末の分散性が向上せず、
50を超えると、親水性が高すぎ、磁性粉末との親和性
が低下して分散性が低下するので、上記範囲内とするの
が好ましい。また、mが3未満である場合及び260を
超える場合には、何れも、磁性粉末の分散性が低下する
ので、上記範囲内とするのが好ましい。
【0019】また、上記共重合体の数平均分子量は、
8,000〜50,000であるのが好ましく、8,0
00〜40,000であるのが更に好ましい。即ち、本
発明においては、上記共重合体が上記化学式〔化1〕で
表される重合体であり、且つ上記の好ましい範囲の数平
均分子量を有するのが、最も好ましい。上記数平均分子
量が、8,000未満である場合及び50,000を超
える場合は、何れも、磁性粉末の分散性に劣るので、上
記範囲内とするのが好ましい。また、本発明において
は、上記共重合体(上記〔化1〕で表される重合体)の
うち数平均分子量の異なる重合体を2種以上併用するこ
ともできる。
【0020】上記共重合体は、アセチレンにメトキシポ
リエチレングリコールを付加して合成したメトキシポリ
エチレングリコールビニルエーテルと、無水マレイン酸
とを公知の方法のラジカル重合法等にて共重合させる等
して合成することができる。
【0021】また、上記共重合体の使用量は、上記磁性
粉末100重量部に対して、0.2〜10重量部とする
のが好ましく、0.5〜5重量部とするのが更に好まし
い。上記使用量が0.2重量部未満であると、磁性粉末
の分散性が向上されず、高周波出力の向上効果が少な
く、8重量部を超えると、媒体全体のヤング率が低下し
て、耐久性が低下する場合があるので、上記範囲内とす
るのが好ましい。
【0022】また、上記結合剤としては、スルホン酸基
を含有する塩化ビニル共重合体、スルホン酸基を含有す
るポリウレタン樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及
び反応型樹脂等が挙げられ、中でも、スルホン酸基を含
有する塩化ビニル共重合体、スルホン酸基を含有するポ
リウレタン樹脂のうち少なくとも何れか一種を用いるの
が好ましく、使用に際しては単独又は混合物として用い
ることができる。上記結合剤の具体例としては、塩化ビ
ニル系の樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ニトロセ
ルロース、エポキシ樹脂等が挙げられ、その他にも、特
開昭57−162128号公報の第2頁右上欄19行〜
第2頁右下欄19行等に記載されている樹脂等が挙げら
れる。さらに、上記結合剤は、分散性等向上のために極
性基を含有してもよい。また、上記スルホン酸基を含有
する塩化ビニル共重合体の具体例としては、「MR−1
10」,「MR−105」,「MR−104」〔以上、
何れも商品名、日本ゼオン(株)製〕等が挙げられ、上
記スルホン酸基を含有するポリウレタン樹脂としては、
「バイロンUR−8200」,「バイロンUR−830
0」,「バイロンUR−8700」〔以上、何れも商品
名、東洋紡績(株)製〕等が挙げられる。上記結合剤の
使用量は、上記磁性粉末100重量部に対して、5〜6
0重量部とするのが好ましく、8〜35重量部とするの
が更に好ましい。
【0023】上記溶剤としては、ケトン系の溶剤、エス
テル系の溶剤、エーテル系の溶剤、芳香族炭化水素系の
溶剤、及び塩素化炭化水素系の溶剤等が挙げられ、具体
的には、特開昭57−162128号公報の第3頁右下
欄17行〜第4頁左上欄10行等に記載されている溶剤
を用いることができる。また、上記溶剤の使用量は、上
記磁性粉末100重量部に対して、80〜500重量部
が好ましく、100〜350重量部が更に好ましい。
【0024】また、上記磁性塗料には、分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び硬化剤
等の通常磁気記録媒体に用いられている添加剤を、必要
に応じて添加することができる。
【0025】上記磁性塗料を調製するには、例えば、上
記強磁性粉末及び上記結合剤を溶剤の一部と共にナウタ
ーミキサー等に投入し予備混合して混合物を得、得られ
た混合物を連続式二軸押出し装置等により混練し、次い
で、溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散処
理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、更に
ポリイソシアネート等の硬化剤や残りの溶剤を混合する
方法等の通常の磁性塗料の製造法に準じて容易に得るこ
とができる。そして、上記共重合体は、上記の予備混合
する際、上記の分散処理前において溶剤で希釈する際、
又は添加剤を混合する際の何れの段階で混合してもよ
い。
【0026】上記の磁性層の厚みは、0.05〜1.0
μmであるのが好ましく、0.05〜0.8μmである
のが更に好ましく、0.05〜0.5μmであるのが最
も好ましい。0.05μm未満であると、均一塗布が困
難となり、耐久性も低下する場合があり、1.0μmを
超えると、厚み損失が大きくなり高域出力が低下した
り、オーバーライト特性が著しく不良となる場合がある
ので、上記範囲内とするのが好ましい。
【0027】本発明においては、上記支持体の裏面側
に、必要に応じてバックコート層を設けることができ
る。該バックコート層は、通常公知のバックコート塗料
を上記支持体上に塗布して形成される層である。
【0028】また、本発明においては、上記支持体と上
記磁性層との間に、必要に応じて、中間非磁性層、中間
磁性層等の中間層を設けることもできる。
【0029】上記中間非磁性層は、上記支持体上に通常
公知の非磁性塗料を塗布して形成される層であり、該非
磁性塗料としては、非磁性粉末、上記結合剤(上記磁性
層の説明で説明した結合剤と同じ)及び上記溶剤(上記
磁性層の説明で説明した結合剤と同じ)を含有する塗料
を好ましく用いることができる。上記非磁性粉末として
は、非磁性であれば特に制限されないが、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化
亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二硫化タングステ
ン、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、二酸化錫、二酸化
珪素、非磁性の酸化クロム、アルミナ、炭化珪素、酸化
セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、非磁性の酸
化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化珪素、炭化
モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化チタ
ン、ケイソウ土、ドロマイト、樹脂性の粉末等が挙げら
れ、中でも、カーボンブラック、酸化チタン、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、アルミナ、非磁性の酸化鉄等が
好ましく用いられる。また、上記非磁性粉末には、該非
磁性粉末の分散性等を向上させるために、該非磁性粉末
に上記磁性粉末に施した表面処理と同様の表面処理を施
してもよい。
【0030】上記中間磁性層は、上記支持体上に通常公
知の中間磁性塗料を塗布して形成される層であり、該中
間磁性塗料としては、強磁性粉末、上記結合剤(上記磁
性層の説明で説明した結合剤と同じ)及び上記溶剤(上
記磁性層の説明で説明した結合剤と同じ)を主成分と
し、必要に応じて更に上記非磁性粉末を含有する塗料を
好ましく用いることができる。
【0031】上記強磁性粉末としては、硬磁性粉末、軟
磁性粉末が挙げられる。上記硬磁性粉末としては、上記
強磁性金属粉末(上記磁性層の説明で説明した結合剤と
同じ)や上記六方晶フェライト粉末(上記磁性層の説明
で説明した結合剤と同じ)等が挙げられる。
【0032】上記軟磁性粉末としては、スピネル型フェ
ライト粉末等の酸化物軟磁性粉末が好ましく用いられ、
該スピネル型フェライト粉末としては、マグネタイト、
MnFe2 4 、CoFe2 4 、NiFe2 4 、M
gFe2 4 、Li0.5 Fe 2.5 4 や、Mn−Zn系
フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−Cu系フ
ェライト、Cu−Zn系フェライト、Mg−Zn系フェ
ライト、Li−Zn系フェライト等を挙げることがで
き、これらの中でも、マグネタイト,Mn−Zn系フェ
ライトおよびNi−Zn系フェライトが好ましい。ま
た、使用に際しては、その一種を単独で使用することも
できるが、その二種以上を併用することもできる。
【0033】また、上記軟磁性粉末としては、Fe−S
i合金、Fe−Al合金(Alperm, Alfenol ,Alfer)、パ
ーマロイ(Ni−Fe系二元合金、およびこれにMo、
Cu、Crなどを添加した多元系合金)、センダスト
(Fe−Si−Al〔9.6重量%のSi、5.4重量
%のAl、残りがFeである組成〕)、Fe−Co合金
等の金属軟磁性粉末を挙げることもできる。また、使用
に際しては、その一種を単独で使用することもできる
し、又その二種以上を併用することもできる。
【0034】また、本発明においては、上記中間層に
も、上記共重合体を含有させることができる。この際、
上記共重合体の使用量は、上記中間層として上記中間非
磁性層を設ける場合には、上記非磁性粉末100重量部
に対して0.2〜8重量部とするのが好ましく、上記中
間層として上記中間磁性層を設ける場合には、上記磁性
粉末(非磁性粉末を用いる場合には該磁性粉末と該非磁
性粉末との合計量)100重量部に対して0.2〜8重
量部とするのが好ましい。
【0035】また、上記中間層を設ける場合には、上記
磁性層は、上記中間層上に上記磁性塗料を塗布すること
により形成される。
【0036】尚、上記中間層は、1層だけでなくても良
く、上記中間非磁性層及び上記中間磁性層を、それぞれ
任意の構成で組み合わせる等して形成した2層以上の多
層構造とすることもできる。
【0037】本発明の磁気記録媒体は、8mmビデオテ
ープやDATテープ等の磁気テープとして好適である
が、フロッピーディスク等の他の磁気記録媒体としても
適用することができる。
【0038】次に、本発明の磁気記録媒体を製造する方
法の概略を述べる。本発明の磁気記録媒体が上記支持
体、上記磁性層からなる場合及び必要に応じて更に上記
バックコート層が設けられている場合、即ち、上記中間
層を設けない場合には、通常公知の製造法方に従って、
上記支持体上に上記磁性層を直接設けることにより、容
易に製造することができる。また、上記中間層を設ける
場合には、上記磁性支持体上に上記非磁性塗料と上記磁
性塗料とをウエット・オン・ウエット方式により公知の
同時多層塗布を行い、非磁性層及び磁性層の塗膜を形成
する。次いで、該塗膜に対して、磁場配向処理を行った
後、乾燥処理を行い巻き取る等して容易に得ることがで
きる。
【0039】以下、図面を参照して本発明の磁気記録媒
体の構造について具体的に説明する。ここで、図1は、
本発明の磁気記録媒体の一形態を示す概略断面図であ
る。
【0040】図1に示す本発明の磁気記録媒体1は、支
持体2と、該支持体2の表面側に設けられた磁性層3と
を具備してなる。そして、上記支持体2の裏面側には、
必要に応じて設けられるバックコート層4が設けられて
おり、また、上記支持体2と上記磁性層3との間には、
必要に応じて設けられる中間層5が設けられている。
【0041】尚、本発明の磁気記録媒体には、上記支持
体、上記磁性層、上記中間層、及び上記バックコート層
以外に、更に、支持体と中間層又はバックコート層との
間に設けられるプライマー層や、長波長信号を使用する
ハードシステムに対応してサーボ信号等を記録するため
に設けられる信号記録層等の他の層を設けてもよい。
【0042】また、本発明において、中間層を設ける場
合には、上記磁性塗料ではなく、中間層を形成する塗料
(中間磁性塗料又は中間非磁性塗料)のみに上記共重合
体を配合し(上記磁性塗料には配合せず)、上記中間層
及び上記磁性層を形成しても、結果的に得られる磁気記
録媒体の磁性層に上記共重合体が移行して、該磁性層に
該共重合体が配合されていればよく、従って、このよう
に中間層を形成する塗料にのみ上記共重合体を配合して
本発明の磁気記録媒体を調製することも可能である。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0044】〔実施例1〕下記配合の磁性塗料を用い、
またバックコート塗料として下記配合のバックコート塗
料を用い、下記〔磁気記録媒体の製造方法〕に準じて磁
気テープの製造を行って、支持体上に磁性層が形成され
てなる磁気記録媒体としての磁気テープを得た。尚、上
記磁性塗料を用いて形成した磁性層の保磁力及び飽和磁
束密度を後述の〔測定法〕に準じて測定したところ、該
磁性層の保磁力は、1900Oeであり、飽和磁束密度
は、3680ガウスであった。
【0045】 (磁性塗料) 配合 配合量 ・鉄を主体とする針状の強磁性金属粉末 100重量部 〔構成原子〕Fe:Al:Y:Co:Ba=88:3:1:7:1(重量比) (保磁力;1860Oe、飽和磁化;137emu/g、 平均長軸長;0.1μm、吸着水分量;0.9重量%) ・上記共重合体(前記化学式〔化1〕で表される化合物) 2重量部 (n=3、数平均分子量20,000) ・「AKP−50」 9重量部 〔商品名、住友化学工業(株)製,アルミナ粉末〕 ・「ブラック・パールズ3500」 0.4重量部 〔商品名、Cabot Speciality Chemicals Inc. 製カーボンブラック〕 ・「MR104」 10重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸基含有塩化ビニル系樹脂、 ・「バイロンUR−8200」 23重量部 〔商品名、東洋紡績(株)製、スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂〕 ・ステアリン酸 2重量部 ・2−エチルヘキシルオレート 1.5重量部 ・「コロネートHX」 4.5重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・メチルエチルケトン 132重量部 ・トルエン 88重量部 ・シクロヘキサノン 44重量部
【0046】 (バックコート塗料の配合) ・カーボンブラック(平均一次粒径0.028μm) 32重量部 ・カーボンブラック(平均一次粒径0.052μm) 8重量部 ・「ニッポラン2301」 50重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製のポリウレタン〕 ・ニトロセルロース 20重量部 (Hercules Powder Co.製の粘度表示1/2秒のもの) ・「D−250N」 4重量部 〔商品名、武田薬品工業(株)製のポリイソシアネート〕 ・銅フタロシアニン 5重量部 ・ステアリン酸 1重量部 ・メチルエチルケトン 120重量部 ・トルエン 120重量部 ・シクロヘキサノン 120重量部
【0047】〔磁気記録媒体の製造〕厚さ6μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムの表面上に上記磁性塗
料を乾燥厚みが2.3μmとなるように塗布を行い、磁
性層の塗膜を形成した。次いで、塗膜が湿濁状態のうち
に5000Oeのソレノイド磁石中を通過させて磁場配
向処理を行い、60〜100℃にて乾燥処理を行った
後、ロール表面温度85℃、ロール線圧300kg/c
mの条件でカレンダー処理を行い、磁性層を形成した
後、巻き取った。次いで、上記支持体の裏面上にバック
コート塗料を乾燥厚さが0.6μmになるよう塗布し、
90℃にて乾燥処理を行った後、巻き取った。その後、
50℃下にて、16時間エージング処理し、8mm幅に
スリットして、8mm幅の磁気テープを得た。得られた
磁気テープについて、下記の如く、表面粗さを評価し
た。その結果を〔表1〕に示す。また、得られたテープ
を8mmビデオ用カセットに装填し、8mmビデオカセ
ットテープを得、得られた8mmビデオカセットテープ
を用いて下記の如く電磁変換特性(C/N特性)を評価
した。その結果も〔表1〕に示す。
【0048】〔測定法〕 ◎保磁力及び飽和磁束密度 上記支持体上に塗工された上記磁性層について、磁気テ
ープを所定寸法形状に打抜き、振動式磁力計を使用し
て、印加磁場10kOeにて、保磁力及び飽和磁束密度
をそれぞれ測定した。 ◎磁気記録媒体(磁性層表面)の表面粗さ 表面粗さRa 得られた磁気記録媒体について、株式会社東京精密製
表面粗さ形状測定器商品名「サーフコム553A」を使
用し、針の半径2μm、荷重30mgで拡大倍率20万
倍、カットオフ0.08mmの条件で測定を行った。
尚、Ra(中心線平均粗さ)は、粗さ曲線からその中心
線の方向に測定長Lの部分を抜き取り、この抜き取り部
分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸とし、粗さ曲線
をy=f(x)で表した時、次の式によって求められる
値を〔nm〕で表したものである。
【0049】
【数1】
【0050】◎C/N特性(8mmの評価) 市販のHi8デッキを改造した8mmビデオデッキを用
い、9MHzの単一波を記録し、再生出力(C)をスペ
クトラムアナライザーで観測し、ノイズレベルを8MH
zノイズレベル(N)として、C/Nを表した。尚、比
較例を基準とした。
【0051】〔実施例2〜5〕上記共重合体として、
〔表1〕に示す共重合体(上記化学式〔化1〕における
n及び分子量が〔表1〕に示す値のもの)を用い、ま
た、該共重合体の配合量を〔表1〕に示す量とした以外
は、実施例1と同様に磁気テープを得、得られた磁気テ
ープについて実施例1と同様に評価した。その結果を
〔表1〕に示す。
【0052】〔比較例〕上記共重合体を使用しない以外
は、実施例1と同様に磁気テープを得、得られた磁気テ
ープについて実施例1と同様に評価した。その結果を
〔表1〕に示す。
【0053】
【表1】
【0054】〔表1〕に示す結果から明らかなように、
本発明の磁気記録媒体は、その磁性層が上記共重合体を
含有しているため、磁性層の表面平滑性に優れ、高周波
出力が向上され、高密度記録に対応したものであること
が判る。
【0055】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、磁性粉末の分
散性を向上させて、媒体表面の平滑性を向上させた、高
周波出力に優れ、高密度記録に対応したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の磁気記録媒体の一形態を示す
概略断面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体上に設けられた、磁
    性粉末を含有する磁性層とを具備する磁気記録媒体にお
    いて、 上記磁性層は、メトキシポリエチレングリコールビニル
    エーテルと無水マレイン酸との共重合体を含有すること
    を特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記共重合体は、その数平均分子量が
    8,000〜50,000であることを特徴とする請求
    項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記磁性粉末は、その水分量が0.3〜
    2.0重量%であることを特徴とする請求項1記載の磁
    気記録媒体。
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