JPH10124665A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JPH10124665A
JPH10124665A JP8284375A JP28437596A JPH10124665A JP H10124665 A JPH10124665 A JP H10124665A JP 8284375 A JP8284375 A JP 8284375A JP 28437596 A JP28437596 A JP 28437596A JP H10124665 A JPH10124665 A JP H10124665A
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JP
Japan
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pixel
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image
interest
sharpening
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Withdrawn
Application number
JP8284375A
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English (en)
Inventor
Masaru Sugioka
賢 杉岡
Koji Ito
晃治 伊東
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボケた画像に対し良好な整形が行なえる画像
処理方法を提供する。 【解決手段】 濃淡画像イメージが格納されている濃淡
画像イメージ格納部11を、注目画素およびそれに対し
放射状に位置する複数の画素の各濃度値を抽出するため
のマスクを用いて走査する。該走査で得られる各濃度値
に基づいて注目画素ごとの、前記濃淡画像イメージ上で
の複数の方向に沿う濃度勾配をそれぞれ求める。該求め
た濃度勾配から注目画素ごとで前記濃淡画像イメージで
のボケの方向を推定する。注目画素ごとで前記推定した
方向について鮮鋭化処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、文字・線画等が
記載された文書、帳票等の媒体から得た濃淡画像を整形
する画像処理方法と、その実施に好適な画像処理装置と
に関するものである。なおこの発明では、原則として、
濃淡画像とは視覚により確認できる情報であり、濃淡画
像イメージとはメモリに格納された情報であるものとす
る。
【0002】
【従来の技術】被読み取り媒体からスキャナやディジタ
ルスチルカメラ等で濃淡画像を作成する場合、ピントず
れや被読み取り媒体に照射される光の具合等が原因で、
画像がボケることが多い。文字認識分野の例で考えれ
ば、文字についてのボケた濃淡画像を生じることにな
る。ボケた濃淡画像はエッジ部分が不鮮明なため、該画
像から文字認識処理に必要な2値化画像を得ると、文字
線が切れていたり逆に文字つぶれの状態の2値画像が得
られてしまう。このような2値画像は文字認識性能を低
下させることになる。そこでボケた濃淡画像を予め鮮鋭
化し整形することが行なわれる。
【0003】ボケた濃淡画像を整形する場合、一般に
は、各要素に重みづけがされたフィルタ(鮮鋭化マスク
とも称されるもの。)を用いて濃淡画像イメージを全面
走査し、該濃淡画像イメージを整形する方法がとられて
いた(例えば文献「画像処理」、テレビジョン学会編
(1992.3.30,初版第2刷),コロナ社発行)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、整形対象と
する濃淡画像が、文字や線画等で構成されかつ線部と背
景部というように濃淡画像内を大別できる画像である場
合、ボケは線部から背景部に向かって発生する。これに
ついて図8を参照して具体的に説明する。ここで図8に
おいて1で示す領域は濃淡画像イメージであり、3で示
す領域(ハッチングを付した領域)は線部、5で示す領
域は背景部、7で示す領域は濃淡画像イメージの外側の
領域すなわち濃淡画像格納部内の他の領域にそれぞれ当
たる。この図8の例の濃淡画像イメージにおいて、線部
3中の各画素のうち背景部5が左側の位置となる状態で
背景部5に接する画素(例えば画素3a)ではボケは水
平方向、詳細には図8での左側方向に発生する。また、
線部3中の各画素のうち背景部5が下側の位置となる状
態で背景部5に接する画素(例えば画素3b)ではボケ
は垂直方向、詳細には図8での下側方向に発生する。し
たがって画素3aについては水平方向に鮮鋭化をし、画
素3bについては垂直方向に鮮鋭化をした方が、ボケ画
像を整形する処理としては好ましい。
【0005】しかしながら上述した従来の技術では、ボ
ケの発生方向にかかわらず、予め定めた鮮鋭化マスクに
より画像全面を走査し鮮鋭化処理が行なわれていた。そ
のため、線部3におけるエッジ部での鮮鋭化効果が減少
するという第1の問題点があった。鮮鋭化効果を上げる
ために、鮮鋭化マスクでの上記重み付けを大きくするこ
とも考えられる。しかしそうすると、線部3におけるエ
ッジ部の近隣画素同士の濃度差が大きくなるため、見に
くい画像となってしまい好ましくない。
【0006】また、濃淡画像における背景部は本来鮮鋭
化をする必要のない部分である。しかしながら従来技術
では、背景部についても線部と同様な鮮鋭化処理が行な
われてしまうので、背景部中にノイズを発生させてしま
う場合が多いという第2の問題点があった。
【0007】また、ボケた濃淡画像には、ボケの程度が
大きい部分と小さい部分とが存在するもの(いわゆる部
分ボケの濃淡画像)、あるいは濃淡画像全体が一様に特
定方向にボケているもの(いわゆるブレている濃淡画
像)があるが、従来技術ではこれら種類の違うボケた濃
淡画像に対しての特別な処理は行なえないという第3の
問題点があった。
【0008】ボケた画像に対し良好な整形が行なえる画
像処理方法およびその実施に好適な画像処理装置の実現
が望まれる。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで上記第1の問題点
の解決を図るため、この出願の第1の発明の画像処理方
法によれば、濃淡画像イメージに対し鮮鋭化処理をする
ことにより前記濃淡画像イメージを整形する処理を含む
画像処理方法において、以下の手順で鮮鋭化処理を行な
うことを特徴とする。先ず、前記濃淡画像イメージが格
納されている濃淡画像イメージ格納部を、注目画素およ
びそれに対し放射状に位置する複数の画素の各濃度値を
抽出するためのマスクを用いて走査する。次に、該走査
で得られる各濃度値に基づいて注目画素ごとの、前記濃
淡画像イメージ上での複数の方向に沿う濃度勾配をそれ
ぞれ求める。次に、該求めた濃度勾配から注目画素ごと
で前記濃淡画像イメージでのボケの方向を推定する。そ
して、注目画素ごとで前記推定した方向について鮮鋭化
処理を行なう。
【0010】なおこの発明において注目画素とは、典型
的には濃淡画像イメージにおける全画素を1つずつ処理
してゆく際の各画素の意味であるが、濃淡画像イメージ
における飛び飛びの画素を処理してゆく場合の各画素で
あっても良い(以下の第2の発明、第3の発明において
同じ。)。
【0011】既に説明したように、濃淡画像のボケは濃
淡画像における線部から背景部に向かって発生すること
が多い。線部と背景部との濃度差は、線部内の画素同士
の濃度差や背景部内の画素同士の濃度差より一般に大き
くなる。この発明では濃淡画像イメージにおける注目画
素ごとにそこを中心とする各方向の濃度勾配を求める。
濃度勾配が大きくなっている方向は、線部から背景部に
向かう方向である蓋然性が高い。すると濃度勾配が大き
くなっている方向はボケの方向と推定できる。そしてこ
の発明ではボケの方向と推定した方向について鮮鋭化処
理をするので、効果的な鮮鋭化が行なえる。
【0012】また第2の問題点を解決するためこの出願
の第2の発明の画像処理方法によれば、第1の発明にお
いて求めた各濃度勾配を閾値と比較し、これら濃度勾配
がいずれも閾値より小さい注目画素については、該注目
画素の濃度値をそのまま出力することを特徴とする。背
景部内の画素同士の濃度差は一般に小さくなる。これは
背景部内の画素に注目してその画素を中心とする各方向
の濃度勾配を求めた場合いずれの方向の濃度勾配も小さ
いことを意味する。そして第2の発明では、濃度勾配が
閾値より小さい場合の注目画素についてはその注目画素
の濃度値をそのまま出力する。すなわち鮮鋭化処理をし
ないこととする。したがってこの第2の発明によれば、
背景部に対して鮮鋭化処理が行なわれることを防止でき
る。
【0013】ここで、閾値の決め方は任意であるが、た
とえば、以下のように決めるのが好適である。注目画素
ごとに求めた前記複数の濃度勾配の中から注目画素ごと
の最大濃度勾配を抽出しかつそれから最大濃度差を注目
画素ごとに求める。さらに各注目画素の前記最大濃度差
の累積値Zを求める。そして、走査領域の画素数をCと
表すとした場合、TH=Z/Cで与えられる値THを前
記閾値として用いるのが良い。このように求めた閾値T
Hは、鮮鋭化対象としている濃淡画像イメージの線部の
濃度と背景部の濃度との平均値になる。そのため鮮鋭化
対象としている濃淡画像イメージに適した閾値が得られ
易いと考えられる。なお、濃淡画像イメージにおける飛
び飛びの画素を注目画素として処理してゆく場合であれ
ば、TH=Z/Cにおける画素数Cは飛び飛びの画素の
総画素数とする。
【0014】また、第3の問題点を解決するためにこの
出願の第3の発明の画像処理方法によれば、濃淡画像イ
メージに対し鮮鋭化処理をすることにより前記濃淡画像
イメージを整形する処理を含む画像処理方法において、
以下の手順で鮮鋭化処理を行なうことを特徴とする。先
ず、前記濃淡画像イメージが格納されている濃淡画像イ
メージ格納部を、注目画素およびそれに対し放射状に位
置する複数の画素の各濃度値を抽出するためのマスクを
用いて走査する。次に、該走査で得られる各濃度値に基
づいて注目画素ごとの、前記濃淡画像イメージ上での複
数の方向に沿う濃度勾配をそれぞれ求める。次に、前記
複数の方向について求めた濃度勾配に基づいて注目画素
ごとに鮮鋭化の際の前記複数の方向ごとの重みを決定す
る。そして、該重み付けを用い注目画素ごとで鮮鋭化処
理を行なう。
【0015】この第3の発明において求めた濃度勾配に
はボケの大小が反映される。鮮鋭化の際の上記各方向の
重みを前記各方向の濃度勾配に基づいて決定するこの発
明では、重み決定に上記の濃度勾配すなわちボケの程度
が反映される。これは重みを一律に決めた鮮鋭化マスク
を用いる場合よりボケの程度に即した鮮鋭化がなされる
ことを意味する。そのため、各所のボケが不均一な濃淡
画像、例えば上記の部分ボケの濃淡画像あるいはブレて
いる濃淡画像に対し、原画像に近い整形が行なえる。
【0016】なお、この第3の発明の実施に当たって
も、前記求めた各濃度勾配を閾値と比較し、前記求めた
各濃度勾配が前記閾値よりいずれも小さい場合の注目画
素については、該注目画素の濃度値をそのまま出力する
のが好適である。第1の発明と同様、背景部に対して鮮
鋭化処理が行なわれることを防止できるからである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を参照してこの出願の第
1〜第3の各発明の画像処理方法それぞれについてそれ
ぞれの実施に好適な画像処理装置と併せて説明する。し
かしながら、以下の説明に用いる各図はこの発明を理解
できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、各
図において同様の構成成分については同一の番号を付し
て示しその重複する説明を省略することもある。
【0018】1.第1の発明の説明 先ず、第1の発明の実施の形態について説明する。図1
はその説明に供する図であり、第1の発明の画像処理方
法の実施に好適な画像処理装置10の構成を概略的に示
すブロック図である。この画像処理装置10は、濃淡画
像イメージ格納部11と画像整形部13とを具える。画
像整形部13は、方向別濃度算出部13aと、ボケ方向
推定部13bと、鮮鋭化処理部13cとを具える。これ
ら構成成分のうちの濃淡画像イメージ格納部11は、任
意好適な記憶手段により構成でき、画像整形部13は例
えばCPUにより構成できる。以下詳細に説明する。
【0019】先ず、濃淡画像イメージ格納部11は、画
像処理対象の媒体から読み込んだ該媒体についての濃淡
画像イメージを格納するものである。詳細には、この濃
淡画像イメージ格納部11は、画像処理対象の媒体の画
素単位の濃度値をX,Y座標が再現出来る形でそれぞれ
格納するものである。ここで濃度値とは、例えば濃淡画
像イメージが256階調のものであるときは、例えば0
〜255のいずれかの濃度値である。なお濃淡画像イメ
ージは、例えば、スキャナ、ファクシミリ、ディジタル
カメラなどのように本画像処理装置10とは別の装置か
ら入力される場合、または、本画像処理装置10に光電
変換部やA/D変換部(図示せず)を設けて本画像処理
装置10自体が入力する場合、または、別の大容量の画
像イメージファイルから入力される場合など、任意好適
な方法で入力できる。
【0020】また画像整形部13は濃淡画像イメージに
対し鮮鋭化処理をすることにより前記濃淡画像イメージ
を整形するものである。特にこの第1の発明の場合の画
像整形部13は、上記のごとく方向別濃度算出部13
a、ボケ方向推定部13bおよび鮮鋭化処理部13cを
具える。
【0021】画像整形部13に備わる方向別濃度算出部
13aは、注目画素およびそれに対し放射状に位置する
複数の画素の各濃度値を抽出するためのマスクを用いて
前記濃淡画像イメージ格納部を走査し、注目画素ごとの
前記放射状の各方向ごとの濃度情報をそれぞれ求めるも
のである。この実施の形態の場合は、濃度情報を求める
ための上記マスクとして、図2に示したように、注目画
素用の観測窓a0を中心とし、上方向、下方向、左方
向、右方向、左上方向、右上方向、左下方向、右下方向
という放射状の八方向にそれぞれ2画素分ずつ広がった
放射状の観測窓a11、a12、a21、a22、a3
1、a32、a41、a42、a51、a52、a6
1、a62、a71、a72、a81、a82を備える
マスク15を用いる。そしてこの方向別濃度算出部13
aは、濃淡画像イメージ格納部11の全画素を、注目画
素が上記観測窓a0で覗かれるような位置関係となるよ
うに上記マスク15により順次に覗いて、該マスク15
の各窓から見える各画素の濃度値より、観測窓a0から
の放射状に広がる八つの方向別に注目画素ごとに平均濃
度値d1〜d8を以下のようにそれぞれ算出するものと
してある。
【0022】 上方向の平均濃度値d1=(Da11+Da12)/2 下方向の平均濃度値d2=(Da21+Da22)/2 左方向の平均濃度値d3=(Da31+Da32)/2 右方向の平均濃度値d4=(Da41+Da42)/2 左上方向の平均濃度値d5=(Da51+Da52)/
2 右上方向の平均濃度値d6=(Da61+Da62)/
2 左下方向の平均濃度値d7=(Da71+Da72)/
2 右下方向の平均濃度値d8=(Da81+Da82)/
2 ただし、Da11等は図2に示したマスク15での観測
窓a11等から見える画素での濃度値である。方向別濃
度算出部13aは、これら濃度値d1〜d8をボケ方向
推定部13bおよび鮮鋭化処理部13cそれぞれに出力
する。
【0023】またボケ方向推定部13bは、方向別濃度
算出部13aで算出した濃度情報により注目画素を通る
複数の方向での濃度勾配を注目画素ごとでそれぞれ求
め、かつ該濃度勾配に基づいて注目画素ごとで前記濃淡
画像イメージでのボケの方向を推定するものである。こ
の実施の形態では、濃度情報として上記d1〜d8で示
される平均濃度値を用い、かつ、注目画素を通る複数の
方向を、垂直方向、水平方向、左斜め方向(ここでは左
上から右下の方向をいう)および右斜め方向(右上から
左下の方向をいう)の4つの方向とする。そしてこの実
施の形態のボケ方向推定部13bは、注目画素ごとに、
これら4つの方向の濃度勾配(濃度差)を以下のように
求め、さらに、これら4方向のうち濃度勾配が最も大き
かった方向をボケの方向と推定するものとしてある。
【0024】 垂直方向の濃度勾配V=|d1−d2| 水平方向の濃度勾配H=|d3−d4| 左斜め方向の濃度勾配L=|d5−d8| 右斜め方向の濃度勾配R=|d6−d7| ボケ方向推定部13bは、推定した方向がいかなる方向
かについての情報を鮮鋭化処理部13cに出力する。た
だし、垂直方向、水平方向、左斜め方向および右斜め方
向において濃度勾配が同じ方向が2以上生じかつそれら
が最大の濃度勾配となった場合は、垂直方向および水平
方向を、右斜め方向および左斜め方向より優先してボケ
方向と推定する。また、垂直方向および水平方向の濃度
勾配が、斜め方向よりは大きいが同じとなった場合は、
ボケの方向が推定できないとしてこの注目画素について
は鮮鋭化処理を行なわない旨の信号を鮮鋭化処理部13
cに出力するものとする。さらにまた、方向別濃度算出
部13aが濃淡画像イメージ格納部11を走査する際に
走査用のマスク15の観測窓a11〜a82(図2参
照)のいずれかが濃淡画像イメージの外側(図8におい
て7で示した部分)に位置した場合は、ボケ方向推定部
13bは当該観測窓を含む方向については上記濃度勾配
の検出は行なわない。例えば図2に示したマスク15に
おいて観測窓a72が濃淡画像イメージの外側に位置し
た場合は、ボケ方向推定部13bは右斜め方向の濃度勾
配Rの算出は行なわずに、V、H、Lの3方向の濃度勾
配の中から最大の濃度勾配を示した方向を検出して該方
向を鮮鋭化すべき方向と決定する。なぜなら、濃淡画像
イメージの外側の画素の濃度値は、いま処理しようとし
ている濃淡画像イメージに無関係の濃度値である。その
ような濃度値を濃度勾配の算出に用いると処理の信頼性
を低下させる原因となり易いからである。
【0025】また鮮鋭化処理部13cは、注目画素ごと
で前記推定した方向について鮮鋭化処理を行なうもので
ある。この実施の形態では、注目画素についての鮮鋭化
結果(注目画素についての鮮鋭化後の濃度値)をBで示
すとした場合、該鮮鋭化結果Bを下記の(1)式に従い
得るものとしている。
【0026】 B=(Da0×N1)−(dn ×N2)−(dn+1 ×N3)・・・(1) ただし、Da0は注目画素の鮮鋭化前の濃度値であり、
n 、dn+1 それぞれは上記d1〜d8のうちの鮮鋭化
すべき方向に対応する濃度値である。鮮鋭化すべき方向
が例えば垂直方向である場合は、dn 、dn+1 それぞれ
はd1、d2になり、鮮鋭化すべき方向が例えば水平方
向である場合は、dn 、dn+1 それぞれはd3、d4に
なり、鮮鋭化すべき方向が例えば左斜め方向である場合
は、dn、dn+1 それぞれはd5、d8になり、鮮鋭化
すべき方向が例えば右斜め方向である場合は、dn 、d
n+1 それぞれはd6、d7になるという意味である。ま
た、N1、N2、N3それぞれは、下記の(2)式を満
たす整数値である。これらN1、N2、N3それぞれ
は、鮮鋭化に用いる鮮鋭化マスクの各要素の重みに相当
する値である。
【0027】N1−N2−N3=1 ・・・(2) N1、N2、N3それぞれを上記(2)式のように定め
ると、鮮鋭化処理後の注目画素周囲では各画素の濃度配
分が鮮鋭化処理前と違っているが、各画素の濃度値の合
計は鮮鋭化処理前後で同じとできる。これに限られない
がこの実施の形態では、N1=3,N2=1、N3=1
としている。
【0028】画像ボケが例えば垂直方向に顕著である注
目画素a0に対し上記(1)式に従う鮮鋭化処理がなさ
れる例を考えると、a0に対し当該注目画素の上方およ
び下方の画素の濃度値と注目画素の濃度値とが比較され
て出力濃度Bが決定される。そのため、垂直方向でのボ
ケに対して鮮鋭化処理が効果的に行なえる。画像ボケの
方向が垂直方向以外の場合も同様である。
【0029】この第1の発明の理解を深めるために、
:鮮鋭化処理なしで2値化画像を得る手法、:図3
(A)に示したような一般的な鮮鋭化マスクMを用いて
鮮鋭化処理をした後に2値化画像を得る従来手法、:
第1の発明の方法により鮮鋭化処理をした後に2値化画
像を得る本発明手法それぞれを、同じ文字画像「3」に
対し実施した結果を、図3(B)〜(D)にそれぞれ示
した。いずれも、2値化にあたっては同じ2値化閾値に
より2値化をしている。図3(B)は鮮鋭化処理なしの
場合、図3(C)は従来手法による場合、図3(D)は
本発明手法による場合の2値化画像である。本発明手法
によれば文字線エッジ部が滑らかになることが理解でき
る。
【0030】この第1の発明によれば、濃淡画像イメー
ジの各画素ごとでボケの方向を推定しその方向に対して
のみ鮮鋭化処理が行なえる。そのため、従来より効果的
な鮮鋭化処理が行なえる。
【0031】2.第2の発明の説明 上述の第1の発明では濃淡画像に対し線部、背景部を問
わず鮮鋭化処理をする例を説明した。しかし濃淡画像イ
メージのうちの背景部に相当する部分については、本来
は鮮鋭化は不要である。また背景部について鮮鋭化処理
をすると、ノイズ発生の原因になることが多い。したが
って、濃淡画像における背景部と線部とを判別して、背
景部に対しては鮮鋭化処理がなされないようにする方が
好適である。この第2の発明はその対策についてなされ
た発明である。図4は、その説明に供する図であり、第
2発明の画像処理方法の実施に好適な画像処理装置20
の構成を概略的に示すブロック図である。
【0032】この第2発明の画像処理方法の第1の発明
との相違点は、第1の発明にて注目画素ごとで求めた各
濃度勾配をこの第2の発明では閾値とそれぞれ比較し、
そして、各濃度勾配がいずれも閾値より小さい場合は該
注目画素については該注目画素の濃度値をそのまま出力
する点にある。ここで閾値は任意好適な方法で設定出来
る。例えば経験則に従い予め閾値を設定しておく方法、
或は、画像処理を行なう際に閾値も共に決定してゆく方
法のいずれでも良い。この実施の形態では、画像処理を
行なう際に閾値も共に決定してゆく例を説明する。その
ため第2の発明の画像処置方法の実施に好適な画像処理
装置20は、図1を用い説明した画像処理装置10の構
成に加えて閾値検出部21をさらに備えている。さら
に、画像整形部13は濃度勾配(濃度差でも良い)と閾
値とを比較するための比較手段13dを具えた構成とす
る。なおこの比較手段13dはボケ方向推定部13bの
機能を利用して実現しても良い。さらに、鮮鋭化処理部
13cは、注目画素の各濃度勾配が前記閾値より小さい
注目画素については該注目画素の濃度値をそのまま出力
する構成とする。以下、具体的に説明する。
【0033】先ず閾値検出部21は、画像整形部13の
ボケ方向推定部13bが求める注目画素ごとの最大濃度
勾配を入力してそれから最大濃度差を注目画素ごとに求
める。さらに各注目画素の前記最大濃度差の累積値Zを
求める。例えばある注目画素では最大濃度差は垂直方向
Vにて出現していてそれがdV であり、別のある注目画
素では最大濃度差は水平方向Hにて出現していてそれが
H である場合、累積値ZとしてZ=dV +dH +・・
を求める。さらに閾値検出部21は、画像整形部13が
濃淡画像イメージ格納部11の走査を開始するに当たり
カウンタ(図示せず)の初期値を0にした後、当該走査
において注目画素を変えるごとにカウンタの値を1づつ
増やして走査領域画素数Cを求めるものとしてある。そ
して、走査領域の画素数(注目画素数)Cと上記累積値
Zとから、TH=Z/Cで与えられる値THを前記閾値
とし出力するものである。この閾値THは画像整形部1
3の比較手段13dに送られる。
【0034】比較手段13dは、ボケ方向推定部13b
で求められた注目画素についての各方向の濃度勾配、こ
こでは上記最大濃度差と、閾値検出部21からの閾値T
Hとを比較してその結果を鮮鋭化処理部13cに出力す
る。鮮鋭化処理部13cは、比較手段13dが上記最大
濃度差<上記閾値THの旨の信号を出力した場合は、こ
の注目画素は背景部のものであると判断し、その注目画
素については該注目画素の当初の濃度値をそのまま結果
として出力し、一方、比較手段13dが上記最大濃度差
≧上記閾値THの旨の信号を出力した場合は、ボケ方向
推定部13bで推定された方向についての鮮鋭化処理を
する。
【0035】この第2の発明の理解を深めるために、
(a):鮮鋭化処理なしで2値化画像を得る手法、(b):図3
(A)に示した鮮鋭化マスクを用いて鮮鋭化処理をした
後に2値化画像を得る従来手法、(c):第2の発明の方法
により鮮鋭化処理をした後に2値化画像を得る本発明手
法それぞれを、同じ文字画像「3」に対し実施した結果
を、図5(A)〜(C)にそれぞれ示した。いずれも、
2値化にあたっては同じ2値化閾値により2値化をして
いる。図5(A)は鮮鋭化処理なしの場合、図5(B)
は従来手法による場合、図5(C)は本発明手法による
場合の2値化画像である。本発明手法によれば文字線エ
ッジ部が滑らかになり、かつ、背景部でのノイズ発生を
防止できることが分かる。
【0036】この第2の発明によれば、背景部と線部と
を区分け出来、かつ、線部についてのみ鮮鋭化処理を行
なえる。そのため、文字・線画について従来より効果的
な鮮鋭化処理が行なえ、また、背景部でのノイズ発生を
防止できることが分かる。
【0037】3.第3の発明の説明 上述の第1の発明は、鮮鋭化処理をする方向を特定する
例であった。そのため第1の発明は、ボケが濃淡画像内
のどの部分にも同様な状態で発生している場合に有効な
画像処理方法といえた。ところが濃淡画像では既に説明
したように、部分ボケの濃淡画像や、ブレている濃淡画
像等のようにボケの様子が濃淡画像内で不均一な濃淡画
像もある。この第3の発明はその対策についてなされた
発明である。
【0038】この第3の発明の画像処理方法は、放射状
に窓を有するマスクを用い濃淡画像イメージを走査し、
そして注目画素ごとの、前記濃淡画像イメージ上での複
数の方向に沿う濃度勾配をそれぞれ求めるところまで
は、第1の発明と同様である。第1の発明ではその後の
処理としてこの濃度勾配に基づいてボケの方向を推定し
て鮮鋭化方向を特定していたが、この第3の発明では前
記複数の方向について求めた濃度勾配に基づいて注目画
素ごとに鮮鋭化の際の前記複数の方向ごとの重みを決定
し、該重み付けを用い注目画素ごとで鮮鋭化処理を行う
点が、第1の発明と相違する。以下、詳細に説明する。
【0039】図6は第3の発明の画像処理方法の実施に
好適な画像処理装置30の構成を概略的に示すブロック
図である。この画像処理装置30は、濃淡画像イメージ
格納部11と画像整形部113とを具える。画像整形部
113は、方向別濃度算出部13aと、方向別濃度差検
出部113aと、重み決定部113bと、鮮鋭化処理部
113cと、重み格納部113dとを具える。
【0040】ここで濃淡画像イメージ格納部11および
方向別濃度算出部13aそれぞれは、第1の発明で用い
たもので構成出来る。
【0041】方向別濃度差検出部113aは、方向別濃
度算出部13aで算出した濃度情報に基づいて、注目画
素を通る複数の方向での濃度勾配(濃度差)を注目画素
ごとでそれぞれ求めるものである。しかも、求めた各方
向の濃度勾配同士を比較して濃度勾配の大きい順位を決
定し、その順位を重み決定部113bに出力するもので
ある。具体的にはこの方向別濃度差検出部113aは、
例えば第1の発明の実施の形態において例示したよう
に、注目画素用の観測窓a0を中心とし、上方向、下方
向、左方向、右方向、左上方向、右上方向、左下方向、
右下方向という放射状の八方向の平均濃度差d1〜d8
を濃度情報として求める。次に、垂直方向、水平方向、
左斜め方向、右斜め方向ごとの濃度勾配V,H,L,R
を上記d1〜d8に基づいて第1の発明の場合と同様に
求める。次に、各方向の濃度勾配V,H,L,R同士を
比較して、濃度勾配の大きい順位を決定してそれを重み
決定部113bに出力する。
【0042】重み決定部113bは、方向別濃度差検出
部113aで求めた前記複数の方向の濃度勾配に基づい
て注目画素ごとに鮮鋭化の際の前記複数の方向ごとの重
みを決定するものである。部分ボケやブレが生じている
文字・線画などの濃淡画像では、ボケの大きい方向の濃
度勾配は小さくなり、一方、ボケの小さい方向の濃度勾
配は大きくなるという特徴がある。重み決定部113b
はこの特徴を利用して鮮鋭化マスクの各要素の重みを決
めるのである。具体的には、方向別濃度差検出部113
aより受け取った濃度差の大きい順位をボケの小さい順
位と解釈する。そして、ボケの大きい方向に対しては強
い鮮鋭化が行なえ、ボケの小さい方向に対しては弱い鮮
鋭化が行なえるように鮮鋭化の際の前記複数の方向(こ
こでは垂直、水平、左斜め、右斜めの各方向)の重みを
決める。重みの決定に当たってはこの実施の形態では、
重み格納部113dに予め格納してある重みを用いる。
重み格納部113dは強い鮮鋭化を行ないたい方から順
に、重みとして例えば4、3、2、1をそれぞれ格納し
ている。そして、重み決定部113bは重み格納部11
3dから重みを入力し、次に、もしある注目画素につい
て例えば右斜め方向R、左斜め方向L、垂直方向V、水
平方向Hの順に強い鮮鋭化を行ないたい場合であれば、
右斜め方向Rについての重みNRを4、左斜め方向Lに
ついての重みNLを3、垂直方向Vについての重みNV
を2、水平方向Hについての重みNHを1というように
決定して、鮮鋭化処理部113cに出力する。なお、方
向別濃度算出部13aが濃淡画像イメージ格納部11を
走査する際に走査用のマスク15の観測窓a11〜a8
2(図2参照)のいずれかが濃淡画像イメージの外側
(図8において7で示した部分)に位置した場合は、方
向別濃度差検出部113aは当該観測窓を含む方向につ
いては上記濃度勾配の検出は行なわない。例えば図2に
示したマスク15において観測窓a72が濃淡画像イメ
ージの外側に位置した場合は、方向別濃度差検出部11
3aは右斜め方向の濃度勾配Rの算出は行なわずに、
V、H、Lの3方向の濃度勾配に対し順位を付ける。ま
た各方向の濃度勾配に対し順位付けをする際に、濃度勾
配が同じとなった場合は例えば、垂直方向、水平方向、
左斜め方向、右斜め方向の順位を基本として順位付けを
する。
【0043】鮮鋭化処理部113cは、重み決定部11
3bから重みを受取ると、例えば下記の(3)式に従い
当該注目画素の鮮鋭化結果Bを求める。NV,NH,N
L,NRは上記のごとく鮮鋭化の際の重みであるので、
下記の(3)式に従う処理をすると、ボケが大きい方向
に対し優先的に鮮鋭化が行なわれる。
【0044】 B=(Da0×N)−(d1×NV)−(d2×NV)−(d3×NH)− (d4×NH)−(d5×NL)−(d8×NL)−(d6×NR)−(d7× NR) ・・・(3) ただしN0として、次式を満たす予め定めた整数値を設
定してある。この実施の形態では、NV〜NRの重みを
4〜1としている関係で、N0は21となる。この整数
値N0は重み格納部113dに格納してある。
【0045】 N0=1+(NV+NH+NL+NR)×2 この第3の発明の理解を深めるために、(a):鮮鋭化処理
なしで2値化画像を得る手法、(b):図3(A)に示した
鮮鋭化マスクを用いて鮮鋭化処理をした後に2値化画像
を得る従来手法、(c):第3の発明の方法により鮮鋭化処
理をした後に2値化画像を得る本発明手法それぞれを、
同じ文字画像「3」に対し実施した結果を、図7(A)
〜(C)にそれぞれ示した。ただし、この場合の原画像
「3」は、左上から右下にかけて大きなボケが発生して
いるブレた画像である。またいずれの手法の場合も2値
化にあたっては同じ2値化閾値により2値化をしてい
る。図7(A)は鮮鋭化処理なしの場合、図7(B)は
従来手法による場合、図7(C)は本発明手法による場
合の2値化画像である。従来手法ではブレの影響で文字
の輪郭が本来の文字の輪郭からずれてしまっているのに
対し、本発明手法の場合は本来の文字の輪郭を保ってい
ることが分かる。
【0046】この第3の発明によれば、ボケの大きい方
向に対し優先的に鮮鋭化処理を行なうことが出来るた
め、文字・線画の濃淡画像において部分ボケやブレなど
の不均一なボケが発生した場合でも原画像により近い画
像の整形ができる。
【0047】上述においてはこの出願の各発明の実施の
形態について説明したがこれらの発明は上述の例に限ら
れない。
【0048】上述の実施の形態ではボケた濃淡画像の鮮
鋭化を行なうための方向を垂直方向、水平方向、左斜め
方向、右斜め方向の4方向として説明したが、鮮鋭化を
する方向はこれら方向に限られない。注目画素から平面
状に広がるいかなる方向も鮮鋭化方向の候補とできる。
【0049】上述の実施の形態では濃度値を抽出するマ
スクは注目画素から八方向それぞれに2画素ずつ広がっ
たマスクとしていた。しかし、方向および広がる画素数
は任意である。
【0050】上述の実施の形態では濃度情報として平均
濃度差を用い、そしてこの平均濃度差に基づいて濃度勾
配を求めていた。しかし、濃度情報は平均濃度差に限ら
れず濃度勾配を検出出来るものであれば他の情報でも良
い。
【0051】上述の第3の発明の実施の形態では鮮鋭化
の際の各方向の重みは重み格納部に予め格納された重み
により決定していた。しかし重みの決め方はこれに限ら
れない。各方向での濃度勾配に基づいて重みを決める方
法であればその方法は問わない。
【0052】
【発明の効果】上述した説明から明らかなようにこの出
願の第1の発明の画像処理方法によれば、濃淡画像イメ
ージが格納されている濃淡画像イメージ格納部を、注目
画素およびそれに対し放射状に位置する複数の画素の各
濃度値を抽出するためのマスクを用いて走査する。次
に、該走査で得られる各濃度値に基づいて注目画素ごと
の、前記濃淡画像イメージ上での複数の方向に沿う濃度
勾配をそれぞれ求める。次に、該求めた濃度勾配から注
目画素ごとで前記濃淡画像イメージでのボケの方向を推
定する。そして、注目画素ごとで前記推定した方向につ
いて鮮鋭化処理を行なう。そのため、ボケの方向に適し
た効果的な鮮鋭化処理が行なえる。
【0053】また、第2の発明の画像処理方法によれ
ば、第1の発明において求めた各濃度勾配を閾値と比較
し、これら濃度勾配がいずれも閾値より小さい注目画素
については、該注目画素の濃度値をそのまま出力する。
そのため、背景部に対して鮮鋭化処理が行なわれること
を防止できる。したがって、ボケの方向に適した効果的
な鮮鋭化処理が行なえると共に、背景部でのノイズの発
生を防止出来る。
【0054】また、第3の発明の画像処理方法によれ
ば、第1の発明において求めた複数の方向についての濃
度勾配に基づいて注目画素ごとに鮮鋭化の際の前記複数
の方向ごとの重みを決定し、該重み付けを用い注目画素
ごとで鮮鋭化処理を行う。したがって、部分ボケやブレ
などの不均一なボケが発生している濃淡画像に対して原
画像により近い整形が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の説明図(その1)であり、第1の
発明の実施に好適な画像処理装置を示したブロック図で
ある。
【図2】第1の発明の説明図(その2)であり、濃度値
を抽出するためのマスクの説明図である。
【図3】第1の発明の説明図(その3)であり、第1の
発明の方法で鮮鋭化処理をした結果を、従来法による結
果および鮮鋭化なしの結果と共に示した図である。
【図4】第2の発明の説明図(その1)であり、第2の
発明の実施に好適な画像処理装置を示したブロック図で
ある。
【図5】第2の発明の説明図(その2)であり、第2の
発明の方法で鮮鋭化処理をした結果を、従来法による結
果および鮮鋭化なしの結果と共に示した図である。
【図6】第3の発明の説明図(その1)であり、第3の
発明の実施に好適な画像処理装置を示したブロック図で
ある。
【図7】第3の発明の説明図(その2)であり、第3の
発明の方法で鮮鋭化処理をした結果を、従来法による結
果および鮮鋭化なしの結果と共に示した図である。
【図8】課題の説明図である。
【符号の説明】
10:第1の発明の実施に好適な画像処理装置 11:濃淡画像イメージ格納部 13:画像整形部 13a:方向別濃度算出部 13b:ボケ方向推定部 13c:鮮鋭化処理部 13d:比較手段 15:濃度値を抽出するためのマスク 20:第2の発明の実施に好適な画像処理装置 21:閾値検出部 30:第3の発明の実施に好適な画像処理装置 113:第3の発明の画像整形部 113a:方向別濃度差検出部 113b:重み決定部 113c:鮮鋭化処理部 113d:重み格納部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃淡画像イメージに対し鮮鋭化処理をす
    ることにより前記濃淡画像イメージを整形する処理を含
    む、画像処理方法において、 濃淡画像イメージが格納されている濃淡画像イメージ格
    納部を、注目画素およびそれに対し放射状に位置する複
    数の画素の各濃度値を抽出するためのマスクを用いて走
    査し、 該走査で得られる各濃度値に基づいて注目画素ごとの、
    前記濃淡画像イメージ上での複数の方向に沿う濃度勾配
    をそれぞれ求め、 該求めた濃度勾配から注目画素ごとで前記濃淡画像イメ
    ージでのボケの方向を推定し、 注目画素ごとで前記推定した方向について鮮鋭化処理を
    行なうことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 濃淡画像イメージに対し鮮鋭化処理をす
    ることにより前記濃淡画像イメージを整形する処理を含
    む、画像処理方法において、 濃淡画像イメージが格納されている濃淡画像イメージ格
    納部を、注目画素およびそれに対し放射状に位置する複
    数の画素の各濃度値を抽出するためのマスクを用いて走
    査し、 該走査で得られる各濃度値に基づいて注目画素ごとの、
    前記濃淡画像イメージ上での複数の方向に沿う濃度勾配
    をそれぞれ求め、 前記複数の方向について求めた濃度勾配に基づいて注目
    画素ごとに鮮鋭化の際の前記複数の方向ごとの重みを決
    定し、該重み付けを用い注目画素ごとで鮮鋭化処理を行
    なうことを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の画像処理方法
    において、 注目画素ごとの前記の各濃度勾配を閾値と比較し、これ
    ら濃度勾配が前記閾値よりいずれも小さい注目画素につ
    いては、該注目画素の濃度値をそのまま出力することを
    特徴とする画像処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像処理方法におい
    て、 注目画素ごとに求めた前記複数の濃度勾配の中から注目
    画素ごとの最大濃度勾配を抽出しかつそれから最大濃度
    差を注目画素ごとに求め、 各注目画素の前記最大濃度差の累積値Zを求め、 走査領域の画素数をCと表すとした場合、TH=Z/C
    で与えられる値THを前記閾値として用いることを特徴
    とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】 濃淡画像イメージを格納する濃淡画像イ
    メージ格納部と、前記濃淡画像イメージ格納部に格納さ
    れた濃淡画像イメージを整形し出力する画像整形部とを
    具えた画像処理装置において、 画像整形部は、 注目画素およびそれに対し放射状に位置する複数の画素
    の各濃度値を抽出するためのマスクを用いて前記濃淡画
    像イメージ格納部を走査し、注目画素ごとの前記放射状
    の各方向ごとの濃度情報をそれぞれ求める方向別濃度算
    出部と、 前記方向別濃度算出部で算出した濃度情報により注目画
    素を通る複数の方向での濃度勾配を注目画素ごとでそれ
    ぞれ求め、かつ該濃度勾配に基づいて注目画素ごとで前
    記濃淡画像イメージでのボケの方向を推定するボケ方向
    推定部と、 注目画素ごとで前記推定した方向について鮮鋭化処理を
    行なう鮮鋭化処理部とを具えたことを特徴とする画像処
    理装置。
  6. 【請求項6】 濃淡画像イメージを格納する濃淡画像イ
    メージ格納部と、前記濃淡画像イメージ格納部に格納さ
    れた濃淡画像イメージを整形し出力する画像整形部とを
    具えた画像処理装置において、 画像整形部は、 注目画素およびそれに対し放射状に位置する複数の画素
    の各濃度値を抽出するためのマスクを用いて前記濃淡画
    像イメージ格納部を走査し、注目画素ごとの前記放射状
    の各方向ごとの濃度情報をそれぞれ求める方向別濃度算
    出部と、 前記方向別濃度算出部で算出した濃度情報により注目画
    素を通る複数の方向での濃度勾配を注目画素ごとでそれ
    ぞれ求める方向別濃度差検出部と、 前記複数の方向について求めた濃度勾配に基づいて鮮鋭
    化の際の前記複数の方向ごとの重みを決定する重み決定
    部と、 前記重み決定部にて決定された重みを用いて注目画素ご
    とに鮮鋭化処理をする鮮鋭化処理部とを具えたことを特
    徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の画像処理装置
    において、 注目画素ごとの前記の各濃度勾配を閾値と比較する手段
    をさらに具え、 前記鮮鋭化処理部は各濃度勾配が前記閾値より小さい注
    目画素については該注目画素の濃度値をそのまま出力す
    るものであることを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像処理装置におい
    て、 注目画素ごとに求めた前記複数の濃度勾配の中から注目
    画素ごとの最大濃度勾配を抽出しかつそれから最大濃度
    差を注目画素ごとに求め、さらに各注目画素の前記最大
    濃度差の累積値Zを求め、走査領域の画素数をCと表す
    とした場合、TH=Z/Cで与えられる値THを前記閾
    値とし出力する閾値検出部をさらに具えたことを特徴と
    する画像処理装置。
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