JPH08265572A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH08265572A
JPH08265572A JP7067500A JP6750095A JPH08265572A JP H08265572 A JPH08265572 A JP H08265572A JP 7067500 A JP7067500 A JP 7067500A JP 6750095 A JP6750095 A JP 6750095A JP H08265572 A JPH08265572 A JP H08265572A
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JP
Japan
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coefficient
value
image
pixel
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Application number
JP7067500A
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English (en)
Inventor
Shigeo Akamatsu
茂男 赤松
Hiroyoshi Toda
浩義 戸田
Tetsuya Taki
哲也 滝
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 劣化の度合いに応じて画像を復元してリンギ
ングを抑えた適正な復元画像を得る。 【構成】 フィルタ係数設定回路12は、フィルタリン
グ演算の係数値rnを“0"から順次段階的に変更して設
定する。フィルタ演算回路11は、設定された係数値r
nを用いて注目画素に係る補正値Vnを次々と生成してメ
モリ13に格納する。最小値検出回路14は、メモリ1
3に格納された補正値Vnの中から最小値を注目画素の
最適補正画像データとして選択する。こうして、注目画
素の画像データを劣化の度合いに応じて最適に復元す
る。その結果、原画像が白地に黒文字の場合、復元画像
におけるエッジ部では原画像の画像データが選択されて
リンギングの発生が抑制される。また、係数値rnの最
大値を十分大きくして濃度が低下したボケ文字を適正に
復元される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ぶれやボケ等の劣化
を含む画像を適正に復元する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラやイメージスキャナ等の光学的読
み取り装置によって撮影を行う場合、撮影時の状態によ
って画像に劣化が生じる。例えば、大気の擾乱やレンズ
系の焦点外れや上記光学的読み取り装置と被写体との相
対的運動によるぶれ等に起因して劣化が生じる。また、
通常、撮影時においては少なからず雑音混入の可能性が
あり、この雑音によっても画像が劣化して画質の悪い画
像になる。
【0003】そこで、従来から、上述の劣化要因を除去
あるいは軽減させる画像フィルタとして画像劣化要素を
用い、その逆要素を劣化画像に作用させて劣化画像を補
正する方法がある。この劣化画像の補正に使用する画像
フィルタは、ウィーナフィルタや一般逆フィルタ等の復
元フィルタとしてよく知られている。上述の劣化画像補
正方法は、原画像の空間的な高周波成分や低周波成分を
劣化以前にできるだけ忠実に復元させるものであるが、
特に、比較的簡単な方法で高周波成分を強調するラプラ
シアンフィルタ等の鮮鋭化フィルタがよく知られてい
る。
【0004】しかしながら、上記復元フィルタを用いる
際には変数を設定することが必要条件であり、その変数
も撮影される画像毎に異なるという欠点がある。また、
上記復元フィルタを用いて名刺画像のような文字画像を
復元すると、エッジのように信号が急激に変化している
場所にはリンギングと呼ばれる縞模様が生じたり、復元
が不十分な部分が生じて、画質が著しく悪くなるという
欠点もある。上記ラプラシアンフィルタに代表される鮮
鋭化フィルタ等についても同様で、フィルタの係数値は
通常固定であり、この固定係数値に依存して画像の善し
悪しが決定される。また、固定係数値で撮影画面全体を
処理するために、画面上に雑音が混在している場合に
は、この雑音も強調されてしまうために画質を著しく悪
くするという欠点がある。
【0005】そこで、上記各欠点を除去するために、特
開平5−266187号公報では、エッジ成分検出部で
エッジ成分の最も少ない箇所を探索し、そこに復元フィ
ルタを設定することで上記リンギングを抑制している。
また、用いる復元フィルタにおいては、パラメータ推定
部で推定された劣化パラメータを用いて復元フィルタを
設定している。
【0006】また、特開昭62−251978号公報で
は、鮮鋭化フィルタでの欠点に対処するために、画像を
多数の部分画像に分割し、各部分画像毎に特性を抽出し
てその特性に応じてボケ画像の作成処理を変えている。
こうして、微細構造部を十分に強調しながらエッジ部に
おける輪郭部に発生するリンギングの抑制を行ってい
る。
【0007】また、特開昭60−128777号公報で
は、画像データから実測したMTF(Modulation Transf
er Function)補正値に基づいて補正フィルタを設定し、
1回処理または2回処理を選択することでボケを復元し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9は、エッジ強調用
の鮮鋭化フィルタによってエッジ部付近に生ずるリンギ
ング発生の原理の説明図である。尚、この場合には鮮鋭
化フィルタで説明しているが、復元フィルタを用いる場
合のリンギング発生の原理も、フィルタの空間強調特性
の形状が異なるのみでその原理は同じである。
【0009】図9(a)は劣化画像に対する強調フィルタ
の適用関係を示し、図9(b)は強調フィルタの適用後の
画像を示す。尚、劣化画像は、通常2次元の信号である
が説明を簡単にするために1次元信号で表す。図9(a)
において、1は劣化画像の画像信号であり、3は強調フ
ィルタの特性曲線である。強調フィルタ3は、強調フィ
ルタ3a,3b,3c,…と順次フィルタの処理を行う。その
際に、強調フィルタ3aは、フィルタ適用範囲4の領域
内にある画像信号のみを抽出して処理を実行し、注目画
素5の画像データを補正するのである。
【0010】図9(a)で分かるように、上記画像信号1
のエッジ部分2に強調フィルタ3bによる処理が行われ
ていない場合には、リンギングは殆ど発生していない。
ところが、強調フィルタ3bによる処理が施された場合
には、図9(b)においてフィルタ処理後の画像信号7で
示すようにリンギング6が発生する。これは、強調フィ
ルタ3bの強調特性とエッジ領域2の急激な信号変化と
の相互作用によって、結果としてエッジ領域2に縞模様
のようなリンギンクが生じるのである。
【0011】上述した特開平5−266187号公報に
記載された画像復元システムでは、劣化作用素のパラメ
ータを推定し、エッジ成分が最も少ない窓位置を検出
し、設定された窓位置に対応する復元フィルタを選択
し、選択された復元フィルタによって推定された劣化パ
ラメータを用いて画像を復元している。つまり、エッジ
を避けて復元フィルタを選択することによってリンギン
グ抑制を行うのである。しかしながら、エッジ成分最小
箇所の探索処理やパラメータの推定処理にはかなりの時
間を必要とし、全体的に装置構成が複雑になるという問
題がある。
【0012】また、特開昭62−251978号公報に
記載された画像強調方式では、画像を部分画像に分割し
て微細部分において強調処理を行うことによってリンギ
ングの発生を抑制している。つまり、画素毎に最適な処
理を行って微細構造を充分に強調しつつ、エッジ部にお
ける輪郭部を抑制するのである。しかしながら、復元画
像の善し悪しが、分割された部分画像の大きさや分割方
法に依存するという問題がある。
【0013】また、特開昭60−128777号公報に
記載された画像処理方式では、画像毎にMTF補正値を
実測することが必要条件であり、このMTF補正値から
作成されるMTF補正フィルタについても係数値はその
画像については固定であるので、最適な復元までは至ら
ないという問題がある。さらに、画像毎にMTF補正値
を実測しなければならず、処理に時間を要するという問
題もある。
【0014】そこで、この発明の目的は、画像位置毎に
劣化の度合いに応じて適正に復元でき、簡単な処理でリ
ンギングを抑えることが可能な画像処理装置を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、処理対象画像の注目画素を
中心とした所定領域内の画素の画像データに対して,複
数の係数値によってフィルタリング演算を行って上記注
目画素の補正画像データを算出するフィルタ演算部と、
上記フィルタ演算部によって得られた複数の補正画像デ
ータの中から復元画像として最適な補正画像データを選
択して出力する最適出力値選択部を備えたことを特徴と
している。
【0016】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の画像処理装置において、上記フィルタ演算部
が用いる複数の係数値は、劣化復元効果の程度が異なる
複数の係数値であることを特徴としている。
【0017】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明の画像処理装置において、上記フィルタ演算部
は、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタリン
グ演算を行うフィルタリング演算手段で構成されている
ことを特徴としている。
【0018】また、請求項4に係る発明は、請求項1に
係る発明の画像処理装置において、上記最適出力値選択
部は、最小値を呈する補正画像データを最適な補正画像
データとして選択する最小値検出手段を有することを特
徴としている。
【0019】また、請求項5に係る発明は、請求項1に
係る発明の画像処理装置において、上記最適出力値選択
部は、最大値を呈する補正画像データを最適な補正画像
データとして選択する最大値検出手段を有することを特
徴としている。
【0020】また、請求項6に係る発明は、処理対象画
像の注目画素を中心とした所定領域内の画素の画像デー
タに対して,複数の係数値によってフィルタリング演算
を行って注目画素の補正画像データを算出するフィルタ
演算部と、上記フィルタ演算部で算出された複数の補正
画像データから得られる複数の補正画像データ対に関し
て,2つの補正画像データ間の相関係数を算出する相関
係数算出部と、上記相関係数算出部によって得られた複
数の相関係数の中から復元画像を得るに最適な相関係数
を選択して出力する最適相関係数選択部と、上記最適相
関係数選択部で得られた相関係数に対応する係数値を用
いてフィルタリングを行って,上記注目画素の復元画像
データを求める画像復元手段を備えたことを特徴として
いる。
【0021】また、請求項7に係る発明は、請求項6に
係る発明の画像処理装置において、上記フィルタ演算部
が用いる複数の係数値は、劣化復元効果の程度が異なる
複数の係数値であることを特徴としている。
【0022】また、請求項8に係る発明は、請求項6に
係る発明の画像処理装置において、上記フィルタ演算部
は、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタリン
グ演算を行うフィルタリング演算手段で構成されている
ことを特徴としている。
【0023】また、請求項9に係る発明は、請求項6に
係る発明の画像処理装置において、上記相関係数算出部
は、上記複数の係数値を昇順に配列した際に互いに隣り
合う2つの係数値を用いて算出された補正画像データ間
の相関係数を算出することを特徴としている。
【0024】また、請求項10に係る発明は、請求項6
にかかる発明の画像処理装置において、上記最適相関係
数選択部は、最大値を呈する相関係数を最適な相関係数
値として選択する最大値検出手段を有することを特徴と
している。
【0025】また、請求項11に係る発明は、請求項6
にかかる発明の画像処理装置において、上記最適相関係
数選択部は、最小値を呈する相関係数を最適な相関係数
値として選択する最小値検出手段を有することを特徴と
している。
【0026】また、請求項12に係る発明は、請求項6
にかかる発明の画像処理装置において、上記画像復元手
段は、上記最適相関係数選択部で得られた相関係数に対
応する2つの係数値のうち小さい方の係数値を用いてフ
ィルタリングを行うフィルタリング手段を有することを
特徴としている。
【0027】また、請求項13に係る発明は、請求項6
にかかる発明の画像処理装置において、上記画像復元手
段は、上記最適相関係数選択部で得られた相関係数に対
応する2つの係数値のうち大きい方の係数値を用いてフ
ィルタリングを行うフィルタリング手段を有することを
特徴としている。
【0028】また、請求項14に係る発明は、請求項1
乃至請求項5の何れか一つに係る発明の画像処理装置に
おいて、上記最適出力値選択部からの最適補正画像デー
タに対応する係数値を記憶する係数値記憶部と、上記係
数値記憶部から注目画素に係る係数値と近傍画素に係る
係数値とを読み出して,両係数値の大小を比較判定する
係数値比較判定部と、上記係数値比較判定部の判定結果
に基づいて,上記係数値記憶部に記憶された注目画素に
係る係数値あるいはこの係数値の縮小値の何れか一方を
選択する係数値選択部と、上記係数値選択部によって選
択された係数値を用いて,処理対象画像の当該注目画素
を中心とした所定領域内の画素の画像データに対してフ
ィルタリング演算を行って当該注目画素の劣化復元画像
データを算出する劣化復元手段を備えたことを特徴とし
ている。
【0029】また、請求項15に係る発明は、請求項
1,請求項6あるいは請求項14の何れか一つに係る発
明の画像処理装置で成る補正画像生成部と、処理対象画
像における注目画素の画像データおよび近傍画素の画像
データの絶対差の値と閾値との大小判定を行う判定部
と、上記判定部による判定結果に基づいて,処理対象画
像の上記注目画素に係る画像データと上記補正画像生成
部からの上記注目画素に係る補正画像データとの何れか
一方を選択して出力する画像データ選択部を備えたこと
を特徴としている。
【0030】また、請求項16に係る発明は、請求項
1,請求項6あるいは請求項14の何れか一つに係る発
明の画像処理装置で成る補正画像生成部と、処理対象画
像における注目画素を中心とした所定領域内の画素の画
像データの中から最大値を検出する最大画像データ検出
部と、処理対象画像における当該所定領域内の画素の画
像データの中から最小値を検出する最小画像データ検出
部と、上記最大画像データ検出部からの最大画像データ
と最小画像データ検出部からの最小画像データとの差分
値を算出する差分値算出部と、上記差分値算出部からの
差分値と閾値との大小判定を行う判定部と、上記判定部
による判定結果に基づいて,処理対象画像の上記注目画
素に係る画像データと上記補正画像生成部からの上記注
目画素に係る補正画像データとの何れか一方を選択して
出力する画像データ選択部を備えたことを特徴としてい
る。
【0031】
【作用】請求項1に係る発明では、フィルタ演算部によ
って、処理対象画像の注目画素を中心とした所定領域内
の画素の画像データに対して、複数の係数値を用いたフ
ィルタリング演算が行われて上記注目画素の補正画像デ
ータが算出される。そして、最適出力値選択部によっ
て、この得られた複数の補正画像データの中から復元画
像として最適な補正画像データが選択されて出力され
る。このように、総ての注目画素を中心とした所定領域
内の画素の画像データに対して複数の係数値でフィルタ
リング演算が行われて、上記注目画素の位置に因らずに
適正に復元された画像データが得られる。
【0032】また、請求項2に係る発明では、上記フィ
ルタ演算部によって、劣化復元効果の程度が異なる複数
の係数値を用いたフィルタリング演算が行われる。こう
して、注目画素の劣化の度合いに応じた係数値で上記注
目画素の画像データが補正されて、注目画素の劣化が最
適に復元された画像データが得られる。
【0033】また、請求項3に係る発明では、上記フィ
ルタ演算部を構成する複数のフィルタリング演算手段に
よって、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタ
リング演算が行われる。こうして、複数の係数値を用い
たフィルタリング演算が行われる。
【0034】また、請求項4に係る発明では、上記最適
出力値選択部の最小値検出手段によって、最適な補正画
像データとして、最小値を呈する補正画像データが選択
される。こうして、白地に黒文字の原画像におけるエッ
ジ部の補正画像データとして、劣化復元効果の小さい係
数に因る補正画像データが選択されてリンギングの発生
が抑制される。
【0035】また、請求項5に係る発明では、上記最適
出力値選択部の最大値検出手段によって、最適な補正画
像データとして、最大値を呈する補正画像データが選択
される。こうして、黒地に白文字の原画像におけるエッ
ジ部の補正画像データとして、劣化復元効果の大きい係
数に因る補正画像データが選択されてリンギングの発生
が抑制される。
【0036】また、請求項6に係る発明では、フィルタ
演算部によって、処理対象画像の注目画素を中心とした
所定領域内の画素の画像データに対して複数の係数値を
用いたフィルタリング演算が行われて、各注目画素の補
正画像データが算出される。そして、相関係数算出部に
よって、上記算出された複数の補正画像データから得ら
れた複数の補正画像データ対の夫々に関して、2つの補
正画像データ間の相関係数が算出される。そうすると、
最適相関係数選択部によって、上記得られた複数の相関
係数の中から復元画像を得るに最適な相関係数が選択さ
れて出力される。そして、画像復元手段によって、上記
最適相関係数選択部で得られた相関係数に対応する係数
値を用いたフィルタリングが行われて、上記注目画素の
復元画像データが求められる。こうして、上記フィルタ
演算部によって得られた複数の補正画像データにおける
2つの補正画像データ間の類似性に応じた係数値を用い
て、最適に復元された画像データが得られる。
【0037】また、請求項7に係る発明では、上記フィ
ルタ演算部によって、劣化復元効果の程度が異なる複数
の係数値を用いたフィルタリング演算が行われる。こう
して、上記注目画素の劣化の度合いに応じた係数値で、
上記注目画素の画像データが補正されて、最適復元され
た画像データが得られる。
【0038】また、請求項8に係る発明では、上記フィ
ルタ演算部を構成する複数のフィルタリング演算手段に
よって、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタ
リング演算が行われる。こうして、複数の係数値を用い
たフィルタリング演算が行われる。
【0039】また、請求項9に係る発明では、上記相関
係数算出部によって、上記複数の係数値を昇順に配列し
た際に互いに隣り合う2つの係数値を用いて算出された
補正画像データ間の相関係数が算出される。こうして、
上記フィルタ演算部によって得られた複数の補正画像デ
ータにおける値の近接した2つの係数値に因る補正画像
データ間の類似性に応じて、最適に復元された画像デー
タが得られる。
【0040】また、請求項10に係る発明では、上記最
適相関係数選択部の最大値検出手段によって、上記相関
係数算出部で算出された相関係数のうち最大値を呈する
相関係数が最適な相関係数値として選択される。こうし
て、上記フィルタ演算部によって得られた複数の補正画
像データにおける2つの補正画像データ間の類似性が高
い係数値を用いて、絵画像のように画素濃度の分布が一
様である原画像が最適に復元される。
【0041】また、請求項11に係る発明では、上記最
適相関係数選択部の最小値検出手段によって、上記相関
係数算出部で算出された相関係数のうち最小値を呈する
相関係数が最適な相関係数値として選択される。こうし
て、上記フィルタ演算部によって得られた複数の補正画
像データにおける2つの補正画像データ間の類似性が低
い係数値を用いて、文字画像のように画素濃度の分布が
一様でない原画像が最適に復元される。
【0042】また、請求項12に係る発明では、上記画
像復元手段のフィルタリング手段によって、上記最適相
関係数選択部で得られた相関係数に対応する2つの係数
値のうち小さい方の係数値が用いられてフィルタリング
が行われる。こうして、補正の度合いが低い方の係数値
が用いられて、絵のように一様な画素濃度の分布に若干
の雑音が含まれる原画像における雑音に対する補正が抑
制されて、原画像が最適に復元される。
【0043】また、請求項13に係る発明では、上記画
像復元手段のフィルタリング手段によって、上記最適相
関係数選択部で得られた相関係数に対応する2つの係数
値のうち大きい方の係数値が用いられてフィルタリング
が行われる。こうして、補正の度合いが高い方の係数値
が用いられて、文字のように画素濃度の分布が一様でな
い原画像がパターンの部分が強調され、原画像が最適に
復元される。
【0044】また、請求項14に係る発明では、請求項
1乃至請求項5の何れか一つに係る発明の画像処理装置
における上記最適出力値選択部で最適補正画像データが
選択されると、この選択された補正画像データに対応す
る係数値が係数値記憶部に記憶される。そして、係数値
比較判定部によって、上記係数値記憶部に記憶された注
目画素に係る係数値と近傍画素に係る係数値との大小が
比較判定される。係数値選択部は、上記判定結果に基づ
いて、上記係数値記憶部に記憶された注目画素に係る係
数値とこの係数値の縮小値との何れか一方を選択する。
そうすると、上記選択された係数値を用いて、劣化復元
手段によって、処理対象画像の当該注目画素を中心とし
た所定領域内の画素の画像データに対してフィルタリン
グ演算が行われて、当該注目画素の劣化復元画像データ
が算出される。こうして、上記係数値比較判定部の比較
判定結果によって過度に強調された画素が検出され、そ
の画素の画像データに対しては縮小された係数値が用ら
れて最適に復元された復元画像データが得られる。
【0045】また、請求項15に係る発明では、判定部
によって、処理対象画像の注目画素の画像データおよび
近傍画素の画像データの絶対差の値と閾値との大小判定
が行われる。そして、画像データ選択部によって、上記
判定結果に基づいて、処理対象画像の上記注目画素に係
る画像データと補正画像生成部からの上記注目画素に係
る補正画像データとの何れか一方が選択されて出力され
る。こうして、上記判定部の判定結果によって注目画素
が雑音であるか否かが判定され、雑音に対しては元画像
の画像データが選択されて復元は行われないのである。
【0046】また、請求項16に係る発明では、最大画
像データ検出部によって、処理対象画像の注目画素を中
心とした所定領域内の画素の画像データの中から最大値
が検出される。また、最小画像データ検出部によって、
処理対象画像の当該所定領域内の画素の画像データの中
から最小値が検出される。そして、差分値算出部によっ
て上記最大画像データと最小画像データとの差分値が算
出されて、判定部によって上記差分値と閾値との大小判
定が行われる。そうすると、上記判定部の判定結果に基
づいて、画像データ選択部によって、処理対象画像の上
記注目画素に係る画像データと補正画像生成部からの上
記注目画素に係る補正画像データとの何れか一方が選択
されて出力される。こうして、上記最大画像データ検出
部,最小画像データ検出部,差分値算出部および判定部に
よって、より的確に注目画素が雑音であるか否かが判別
される。
【0047】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。 <第1実施例>図1は本実施例の画像処理装置における
概略ブロック図である。この画像処理装置は、CCD
(電化結合素子)カメラ等の光学的読み取り装置から入力
された劣化画像(例えば、手振れや焦点外れ等に起因す
る)を画像処理により復元するものである。
【0048】図1において、フィルタ演算回路11は、
上記光学的読み取り装置(図示せず)から入力された画像
信号に対して、フィルタ係数設定回路12によって設定
された係数r,lの値を用いて、式(1)あるいは式(2)
の演算を行う。フィルタ係数設定回路12はROM(リ
ード・オンリ・メモリ)を内蔵しており、この内蔵メモリ
に係数r,lの値rn,ln(n=1,2,…)が予め格納され
ている。そして、この内蔵メモリから係数値rn,ln
読み出して設定するのである。尚、本実施例においては
0.0〜5.0までの係数値を用意している。上記フィル
タ演算回路11による演算結果は、メモリ13に記憶さ
れる。そして、フィルタ係数設定回路12によって総て
の設定値が読み出されてフィルタ演算回路11による演
算が終了すると、メモリ13に記憶された演算結果が最
小値検出回路14によって読み出されて、係数r,lの
設定値数に対応した数の演算結果の中から最小値が選択
されて最適に補正された画像信号として出力される。
【0049】以下、上記フィルタ演算回路11によるフ
ィルタリングについて説明する。ここで、説明を簡単に
するために、上記フィルタ演算回路11は距離d=1画
素だけ離れた3×3のフィルタであるとする。そうする
と、式(1)または式(2)に従って、画素マトリクスPM
の注目画素の画像データa0に対して係数マトリクスC
nの係数rn,lnを用いた演算を行って、劣化画像デー
タa0を復元画像データVnに変換するのである。
【0050】
【表1】
【数1】
【0051】式(1)及び式(2)における“a0"は注目画
素の画像データであり、“ai"は注目画素から所定距離
dだけ離れたi番目の近傍画素の画像データを示す。ま
た、“rn"は実数であって複数の係数値の一つであり、
“ln"は係数値“rn"によって求められる係数値であ
る。“Vn"は、式(1),(2)で決定される係数値rnに対
応した出力値の一つである。つまり、出力値Vnは、n
の個数に応じた数だけ生成されるのである。尚、式(2)
は、式(1)に比較して周辺輝度情報を多く含んでおり、
補正の度合いが大きい。
【0052】本実施例においては、上記フィルタ係数設
定回路12によって所定範囲で係数値rnを予め設定
し、その設定され係数値rnを用いた復元画像データの
中から最小値検出回路14によって最小値を検出するよ
うにしている。したがって、劣化の度合いに対応して復
元が可能なのである。すなわち、劣化の度合いの小さい
箇所では小さい係数値rnでフィルタリングを行い、劣
化の度合いが大きい箇所では大きい係数値rnでフィル
タリングを行うことができるのである。その際に、係数
値rnを徐々に変えることによって、極端な復元を避け
ることができる。また、総ての注目画素に関して、フィ
ルタ係数設定回路12によって総てのnに対して予め係
数値rnを設定するので、設定される係数値rnは上記注
目画素の位置に対して不変である。つまり、本実施例に
よれば、劣化の度合いに応じて画像を復元でき、画像位
置毎に適正に復元できるのである。
【0053】上述したように、上記最小値検出回路14
は、式(1),(2)に従って算出されたn個の出力値Vn
中から、最小値を最適な復元画像データの候補として選
択する。このように、n個の出力値Vnの中から最小値
を最適な候補として選択することによって、画像を文字
画像に特化した場合に白地に黒文字の原画像を最適に復
元できるのである。
【0054】すなわち、本実施例においては、上記フィ
ルタ係数設定回路12によって係数値rnを順次変更し
て設定し、フィルタ演算回路11によって補正値Vn
次々と生成し、この生成された補正値Vnの中から最小
値を最適候補として選ぶようにしている。したがって、
係数値rnを“0"に設定して補正値Vnの中に原画像の
値を入れることによって、リンギングを抑制する効果を
奏することができるのである。また、距離dの大きさを
変更することによって、文字画像の場合には細い文字か
ら太い文字まで適応が可能となる。
【0055】以下、図2〜図4に従って、上記白地に黒
文字の場合におけるリンギング抑制効果について詳細に
説明する。図2において、15は局所的な原画像であ
り、文字“I"のパターンが表示されている。そして、
楕円16内が復元の対象領域であるボケ文字パターンで
あるとする。図3(c)は、図2におけるボケ文字パター
ンを含む矢印(A)に沿った画素濃度を示す。また、図3
(a)は文字“I"のパターンが2値パターンである場合に
おける図2の矢印(A)に相当する画素濃度を示し、図3
(b)は文字“I"のパターンが多値パターンである場合に
おける図2の矢印(A)に相当する画素濃度を示してい
る。
【0056】図3に見られるように、通常、上記多値パ
ターンにおける白地から文字領域への画素濃度変化は、
2値パターンの場合に比べて急峻ではなく若干裾広がり
を呈する。これに対して、ボケ文字パターンにおける白
地から文字領域への画素濃度変化は、多値パターン以上
に急峻ではなく裾広がりの度合いが大きい。
【0057】図4は、図2における復元対象領域16に
対してフィルタリング演算による補正処理をおこなった
結果の画素濃度である。尚、図4(a)は原画像における
ボケ文字パターンの画素濃度変化であり、図4(b)はフ
ィルタリング演算の際における係数値が小さい場合の補
正画像の画素濃度変化であり、図4(c)はフィルタリン
グ演算の際における係数値が大きい場合の補正画像の画
素濃度変化である。一般的なフィルタによるフィルタリ
ング演算においては、図4(b)及び図4(c)に見られるよ
うにエッジ部での画素濃度が急激に上昇してリンギング
17が発生し、その程度は上記係数値が大きくなるに従
って大きくなる。
【0058】そこで、本実施例においては、図4(d)に
示すように、図4(a)に示す原画像のボケ文字パターン
の画素濃度変化(係数値rn=0)と、このボケ文字の画
像データに対してフィルタの係数値rnを段階的に変化
させてフィルタリング演算を行って得られた補正画像の
画素濃度変化とを重ね合わせる。そして、復元画像にお
ける復元対象領域16に係る画素濃度として、重ね合わ
された総ての画素濃度における最小値を呈する画素濃度
を選出するのである。こうすることによって、図4(e)
に示すように、得られる復元画像におけるリンギング発
生可能領域では原画像の画素濃度が選択されることにな
り、リンギングは発生しないのである。
【0059】このように、本実施例においては、上記フ
ィルタ係数設定回路12によって、係数値rnを“0"か
ら順次段階的に変更して設定する。そして、フィルタ演
算回路11によって、フィルタ係数設定回路12で設定
された係数値rnを用いて注目画素に係る補正値Vnを次
々と算出してメモリ13に格納する。最小値検出回路1
4は、メモリ13に格納された補正値Vnの中から最小
値を上記注目画素の画像データの最適候補として選択す
るようにしている。
【0060】したがって、本実施例によれば、原画像が
白地に黒文字である場合には、復元画像におけるエッジ
部においては原画像の画像データが選択されることにな
り、エッジ部におけるリンギングの発生を抑えて、文字
の濃度を適正に復元する復元画像を得ることができる。
また、本実施例によれば、原画像における文字領域の濃
度が低くても、フィルタ係数設定回路12によって順次
段階的に設定される係数値rnの最大値を十分大きくし
ておくことによって文字の濃度を適正に復元できるので
ある。また、本実施例によれば、上記最小値検出回路1
4によって補正値Vnの最小値を上記注目画素の画像デ
ータの最適候補として選択するので、劣化の度合いに応
じた係数値rnでのフィルタリングを行って、劣化の度
合いに応じて最適に復元することができる。さらに、総
ての注目画素に関して、総てのnに対して予め係数値r
nを設定するので、上記注目画素の位置に因らずに適正
に復元できるのである。
【0061】尚、本実施例においては、白地に黒文字の
原画像におけるリンギング抑制のために、最小値検出回
路14によって、メモリ13に格納された補正値Vn
中から最小値を最適候補として選択している。しかしな
がら、最小値検出回路14に代えて最大値検出回路を用
いれば、黒地に白文字の原画像に対してのリンギング抑
制効果を得ることができる。
【0062】<第2実施例>図5は、本実施例の画像処
理装置における概略ブロック図である。この画像処理装
置は、絵画像を復元する際に適した画像処理装置であ
る。図5において、フィルタ演算回路21は、第1実施
例の場合と同様に、CCDカメラ等の光学的読み取り装
置(図示せず)から入力された画像信号に対して、式(1)
または式(2)によってフィルタリング演算を行う。本実
施例におけるフィルタ演算回路21は、50個のフィル
タ演算手段21a,…,21c,…,21fから構成されてい
る。そして、個々のフィルタ演算手段は、0.0〜5.0
までの係数値の何れか一つの係数値を予め内部メモリに
設定しており、各フィルタ演算手段は入力された画像信
号に対して上記固定の係数値を用いてフィルタリング演
算を平行して実行する。
【0063】こうして、上記フィルタ演算回路21にお
ける各フィルタ演算手段から出力された50個の出力値
は、相関係数演算回路23に入力される。その際に、相
関係数演算回路23は25個の相関係数演算手段23a,
…,23b,…,23cで構成され、隣接する2個のフィル
タ演算手段から出力された出力値が1個の相関係数演算
手段に入力されるようになっている。つまり、相関係数
演算回路23に入力される信号は、相関係数を演算する
際における画像内の一定領域からの画像信号に対してフ
ィルタリング演算した補正画像信号なのである。
【0064】また、上記フィルタ演算回路21における
各フィルタ演算手段から出力された50個の出力値は、
メモリ22に各出力値別に格納されている。したがっ
て、メモリ22に格納された各フィルタ演算手段21a
〜21fからの出力値は、各相関係数演算手段23a〜2
3cに入力される注目画素のフィルタリング演算された
補正画像データなのである。
【0065】上記相関係数演算回路23の各相関係数演
算手段23a〜23cからの出力値は最大値検出回路24
に入力され、入力された各相関係数演算手段23a〜2
3cからの相関係数値の中から最大値を検出し、最大値
を出力している相関係数演算手段に補正画像データを送
出しているフィルタ演算手段を表す検出信号を劣化復元
部25に送出する。そうすると、上記劣化復元部25
は、上記最大値検出回路24からの検出信号に基づい
て、最大値を出力している相関係数演算手段に入力され
る注目画素の補正画像データのうち係数値の小さい方の
フィルタ演算手段からの補正画像データを選出して、出
力画像信号として出力する。
【0066】以下、本実施例における上記相関係数演算
回路23による相関係数演算について説明する。上記相
関係数演算回路23の各相関係数演算手段23a〜23c
は、j番目のフィルタ演算手段によって係数値“k"を
用いて演算されたフィルタリング演算値と、(j+1)番
目のフィルタ演算手段によって係数値“(k+0.1)"
(即ち、ひとつ後の係数値)を用いて演算されたフィルタ
リング演算値との相関係数を求める。その際に、相関係
数が最大値を呈する場合には上記補正画像データ算出に
係る一定画像領域の両補正画像の性質が類似しているこ
とを示し、逆に、相関係数が最小値を呈する場合には上
記一定領域の両補正画像の性質が異なることを示してい
る。つまり、第1実施例の説明の際に用いた文字画像の
場合には、文字のエッジ部における画素濃度の変化は急
峻であるから上記両補正画像の性質は異なることにな
る。一方、絵画像の場合には画素濃度の分布が一様であ
るから上記両補正画像の性質は類似していることにな
る。そこで、文字画像の場合には上記相関係数の最小値
に基づいて補正画像データを選出すればよく、絵画像の
場合には上記相関係数の最大値に基づいて補正画像デー
タを選出すればよいのである。
【0067】すなわち、本実施例のように、係数値
“k"を用たフィルタリング演算値と係数値“(k+0.
1)"を用たフィルタリング演算値との相関係数を求める
ことによって、画像の局所領域に適した画像の復元が可
能になるのである。
【0068】ここで、一つの相関係数に対して、対応す
る補正画像データを得る際に用いられた係数値はkと
(k+0.1)との二つあるが、どちらを選択して復元画
像データとするかは画像の性質に依存する。値の大きい
係数を用いた補正画像データを選択すれば復元の度合い
が強く、逆に、値の小さい係数を用いた補正画像データ
を選択すれば復元の度合いは小さい。したがって、上記
文字画像の場合には、係数値の大きい方のフィルタ演算
手段からの補正画像データを選出しても適性に画像を復
元できる。むしろ、その方が文字領域の濃度が低い原画
像の場合に有利である。ところが、絵等のように一様な
濃度分布に若干の雑音がある場合には、雑音部分を強調
してしまう可能性がある。したがって、その場合には、
係数値の小さい方のフィルタ演算手段からの補正画像デ
ータを選出して出力画像信号とすることによって適性に
画像を復元できるのである。
【0069】このように、本実施例においては、上記フ
ィルタ演算回路21は、夫々のフィルタ演算手段21a
〜21fによって段階的に設定された種々の係数値を用
いてフィルタリング演算を行い、演算結果を上記メモリ
22に格納すると共に相関係数演算回路23に送出す
る。上記相関係数演算回路23は、夫々の相関係数演算
手段23a〜23cによって係数値“k"を用たフィルタ
リング演算値と係数値“(k+0.1)"を用たフィルタリ
ング演算値との相関係数を演算する。そして、最大値検
出回路24は、相関係数の最大値を検出して注目画素に
係る最適補正画像データを算出したフィルタ演算手段を
表す検出信号を劣化復元部25に送出する。劣化復元部
25は、上記注目画素の最適補正画像データのうち係数
値の小さい係数値を用いて算出された補正画像データを
メモリ22から選出して出力画像信号として出力するよ
うにしている。
【0070】したがって、本実施例によれば、上記注目
画素近傍における係数値“k"と係数値“(k+0.1)"
とに係る両補正画像の性質が類似して復元の度合いが小
さくても最適な復元画像が得られるような画像、すなわ
ち、絵画像を鮮明に復元することができるのである。ま
た、本実施例におけるフィルタ演算回路21は、各フィ
ルタ演算手段21a〜21fによって所定数の係数値でフ
ィルタリングを行った後、劣化復元部25によって、最
大値検出回路24で検出された最大相関係数に応じた係
数値での補正画像データを出力するようにしている。し
たがって、注目画素の劣化の度合いに応じて、且つ、注
目画素の位置に因らずに、対象画像を適正に復元でき
る。また、リンギング抑制効果を得ることができる。
【0071】尚、本実施例においては、上記最大値検出
回路24によって相関係数の最大値を検出し、劣化復元
部25によって係数値の小さい方のフィルタ演算手段か
らの補正画像データを選出する構成を有しており、上記
絵等のように一様な濃度分布に若干の雑音がある画像に
適した構成となっている。しかしながら、この発明はこ
れに限定されるものではなく、最大値検出回路24を上
記相関係数の最小値を検出する最小値検出回路に代え、
劣化復元部25を係数値の大きい方のフィルタ演算手段
からの補正画像データを選出するように代えて、文字画
像を適正に復元可能にしても差し支えない。また、上記
最大値検出回路24を、最大検出回路と最大検出回路と
に切り換えて上記相関係数の最大値あるいは最小値を選
択的に検出する相関係数検出回路に変える一方、劣化復
元部25を、係数値の大きい方のフィルタ演算手段から
の補正画像データと係数値の小さい方のフィルタ演算手
段からの補正画像データとを切り換え選出する劣化復元
部に代えれば、文字画像と絵画像との両画像に適用可能
な画像処理装置を提供できる。
【0072】<第3実施例>図6は、本実施例の画像処
理装置における概略ブロック図である。図6において、
第1フィルタ演算回路31,メモリ33および最小値検
出回路34は、第1実施例におけるフィルタ演算回路
1,メモリ3および最小値検出回路4と同様の構成を有
して同様に動作する。
【0073】第1フィルタ係数設定回路32は、ROM
等で成るメモリを内蔵する係数値管理部35に登録され
ている“0"を含む係数値rn(第1実施例における係数
値rnに同じ)を昇順あるいは降順に読み出して設定し、
第1フィルタ演算回路31に送出する。このように、本
実施例においては、係数値rnの格納部が第1フィルタ
係数設定回路32に外付けされているのである。
【0074】上記最小値検出回路34は、演算結果の最
小値を検出して、最小の演算結果を呈する係数値rn
表す検出信号を係数値管理部35に送出する。そうする
と、係数値管理部35は、上記検出信号に基づいて、最
小の演算結果を呈する係数値rnを読み出して第1フレ
ームメモリ36に蓄える。上述の動作が1フレームの全
注目画素に対して実行されると、第1フレームメモリ3
6には1フレーム分の係数値rnが登録される。
【0075】比較判定回路37は、上記第1フレームメ
モリ36から順次係数値rnを読み出して、注目画素の
係数値rnと近傍画素の係数値rnとの大小関係を比較判
定する。そして、判定結果を表す判定信号を選択回路3
8に送出する。そうすると、選択回路38は、上記判定
信号に基づいて、第1フレームメモリ36から順次読み
出した係数値rnを1/2に抑制する係数抑制回路39か
らの抑制係数値か、或いは、第1フレームメモリ36か
らの非抑制係数値かの何れか一方を選択する。そして、
選択した係数値を第2フィルタ係数設定回路40に送出
する。
【0076】上記第2フィルタ係数設定回路40は、選
択回路38から送出されてきた係数値を設定して第2フ
ィルタ演算回路41に送出する。そうすると、第2フィ
ルタ演算回路41は、CCDカメラ等の光学的読み取り
装置(図示せず)から入力されて第1フィルタ演算回路3
1に入力された画像信号をそのまま蓄えている第2フレ
ームメモリ42から上記入力画像信号を読み出して、第
2フィルタ係数設定回路40によって設定された係数値
(つまり、選択回路38で選択された非抑制係数値ある
いは抑制係数値の何れか一方)を用いて、式(1)または
式(2)によってフィルタリング演算を行う。そして、最
適な係数値を用いて最適に復元された画像信号を出力す
るのである。
【0077】ここで、原画像が白地に黒文字である場合
には、第1実施例における画像処理装置によって、図4
(d)に示すように、文字画素の画像データが大きな係数
値rnで補正されて適正濃度に復元される。ところが、
文字を構成するパターン間が狭くて両パターンが短絡し
た劣化画像を場合を考える。その場合には、上記短絡し
た箇所(以下、劣化箇所と言う)は白地の箇所よりも大き
な係数値rnで補正されてしまうことになり、逆補正さ
れてしまう。ところが、この場合には、上記第1フレー
ムメモリ36に格納された係数値において、上記劣化箇
所の係数値よりも周辺の係数値の方が小さい(リンキン
グを抑制するために小さい係数値を用いた演算結果が選
択されている)ために、上記劣化箇所を注目画素とした
際における比較判定回路37による注目画素と近傍画素
との係数値の比較判定結果は、 注目画素の係数値>近傍画素の係数値 となる。したがって、選択回路38は、注目画素の係数
値が近傍画素の係数値よりも大きい場合に、係数抑制回
路39によって1/2に抑制された係数値を選択するよ
うにするのである。こうすることによって、上記劣化箇
所における逆補正の度合いが抑制されて、文字における
細かいパターンの箇所が鮮明な復元画像を得ることがで
きるのである。
【0078】このように、本実施例においては、上記第
1フレームメモリ36には、第1フィルタ演算回路3
1,第1フィルタ係数設定回路32,メモリ33および最
小値検出回路34によるフィルタリング演算結果の最小
値検出結果に基づいて、係数値管理部35によって選択
された、最小演算結果をもたらす係数値を登録する。そ
うすると、上記比較判定回路37によって注目画素の係
数値の方が近傍画素の係数値よりも大きいと判定された
場合には、選択回路38は、係数抑制回路39からの抑
制係数値を選択する一方、注目画素の係数値の方が小さ
い場合には第1フレームメモリ36からの非抑制係数値
を選択して、最適係数値として第2フィルタ係数設定回
路40に送出する。そして、第2フィルタ係数設定回路
40および第2フィルタ演算回路41によって、選択回
路38からの係数値による補正画像信号を生成して出力
するようにしている。
【0079】すなわち、本実施例においては、白地に黒
文字の画像を最適に復元する係数値を1フレーム分求
め、さらに、細かい部分の劣化箇所の係数値を抑制係数
値に変更した後に、フィルタリング演算を行うのであ
る。したがって、本実施例によれば、第1実施例の効果
に加えて、文字等における細かいパターンの箇所が鮮明
に復元された画像を得ることができる。
【0080】尚、上記実施例においては、上記最小値検
出回路34を用いて、白地に黒文字の原画像を最適に復
元するようにしているが、最小値検出回路34を最大値
検出回路に代えて黒地に白文字の原画像を最適に復元す
るようにしても構わない。また、上記実施例における比
較判定回路37は、注目画素の係数値rnと近傍画素の
係数値rnとの大小関係を比較判定するようにしている
が、注目画素の係数値rnと近傍の所定領域内の画素の
係数値rnの平均化値との大小関係を比較するようにし
ても構わない。
【0081】<第4実施例>図7は、本実施例の画像処
理装置の概略ブロック図である。図7において、補正画
像生成部51は、第1実施例〜第3実施例に例示された
画像処理装置のうちの何れか一つの画像処理装置であ
る。判定回路52は、CCDカメラ等の光学的読み取り
装置(図示せず)から入力された画像信号に基づいて、原
画像における注目画素の画像データとその近傍画素の画
像データとの絶対差を取る。そして、その値が内部メモ
リに登録されている所定の閾値以下であるか否かを判定
して、判定結果信号を出力する。ここで、上記判定の閾
値は、上記光学的読み取り装置の光学特性に依存する値
である。
【0082】選択回路53は、上記判定回路52からの
判定結果信号に基づいて、原画像における注目画素の画
像データと近傍画素の画像データとの絶対差が上記閾値
以上である場合には、補正画像生成部51によって生成
された補正画像信号を選択して出力する。一方、上記絶
対差が上記閾値よりも小さい場合には、入力画像信号を
選択してそのまま出力するのである。
【0083】ここで、原画像に雑音部分がある場合に
は、その雑音箇所の画像データと周囲の画像データとの
絶対差の値は画像のパターン(例えば、文字パターン)の
箇所よりは小さな値を呈する。そこで、本実施例におい
ては、判定回路52によって、原画像の注目画素の画像
データと近傍画素の画像データとの絶対値が所定の閾値
(用いられた光学的読み取り装置の特性に依存)以上にな
るのを検知して、上記閾値以上になった場合には、注目
画素は雑音ではないと判定して復元処理を行うのであ
る。したがって、本実施例によれば、雑音の影響を除去
した復元画像を得ることができる。
【0084】尚、本実施例における判定回路52は、原
画像における注目画素の画像データと近傍画素の画像デ
ータとの絶対差によって雑音判定を行っている。しかし
ながら、この発明はこれに限定されるものではなく、注
目画素の画像データと周辺の所定領域内の画素の画像デ
ータの平均値との絶対差によって判定しても差し支えな
い。
【0085】<第5実施例>図8は、本実施例の画像処
理装置の概略ブロック図である。図8において、補正画
像生成部61は、第1実施例〜第3実施例に例示された
画像処理装置のうちの何れか一つの画像処理装置であ
る。最大値検出回路62は、CCDカメラ等の光学的読
み取り装置(図示せず)から入力された画像信号に基づい
て、注目画素を中心とする所定領域内の画素の画像デー
タから最大値を検出して差分回路64に送出する。一
方、最小値検出回路63は、上記所定領域内の画素の画
像データから最小値を検出して差分回路64に送出す
る。そして、差分回路64は、上記最大画像データと最
小画像データとの差分値を演算し、その演算結果を表す
信号を判定回路65に送出する。そうすると、上記判定
回路65は、上記信号に基づいて、上記差分値が、内部
メモリに登録された閾値よりも小さいか否かを判定して
判定結果を表す判定信号を出力する。選択回路66は、
上記判定信号に基づいて、上記差分値が上記閾値以上で
あれば補正画像生成部61によって生成された補正画像
信号を選択して出力する。一方、上記差分値が上記閾値
よりも小さい場合には、入力画像信号を選択してそのま
ま出力するのである。
【0086】このように、本実施例においては、原画像
における注目画素を中心とする所定領域内の画素の画像
データの最大値と最小値との差分値が上記閾値以上とな
る注目画素を雑音ではないと判定するので、第4実施例
の場合よりも精度よく雑音の判定を行うことができる。
【0087】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の画像処理装置は、フィルタ演算部によって、処
理対象画像の注目画素を中心とした所定領域内の画素の
画像エータに対して複数の係数値を用いたフィルタリン
グ演算を行って上記注目画素の補正画像データを算出
し、最適出力値選択部によって復元画像として最適な補
正画像データを選択して出力するので、総ての注目画素
に関して総ての係数値を用いたフィルタリング演算を実
行し、その中から最適な補正画像データを復元画像デー
タとして出力できる。したがって、上記注目画素の位置
に因らずに、簡単な処理で、原画像を最適に復元でき
る。
【0088】また、請求項2に係る発明の画像処理装置
は、上記フィルタ演算部によって、劣化復元効果の程度
が異なる複数の係数値を用いてフィルタリング演算を行
うので、劣化が少なくて過度に補正され易い領域におけ
る画素の復元画像データとして、劣化復元効果の低い係
数に因る補正画像データを選択することによって、過度
の補正を抑制できる。つまり、この発明によれば、簡単
な処理で、上記注目画素における劣化の程度に応じた復
元を行ってリンギングを抑制できる。
【0089】また、請求項3に係る発明の画像処理装置
は、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタリン
グ演算を行うフィルタリング演算手段で上記フィルタ演
算部を構成したので、簡単な処理で、上記複数の係数値
によるフィルタリング演算を実行できる。
【0090】また、請求項4に係る発明の画像処理装置
は、最小値を呈する補正画像データを上記最適な補正画
像データとして選択する最小値検出手段を上記最適出力
値選択部に設けたので、白地に黒文字の原画像に対し
て、簡単な処理で、エッジ部のリンギングを押えて最適
な復元画像を得ることができる。
【0091】また、請求項5に係る発明の画像処理装置
は、最大値を呈する補正画像データを上記最適な補正画
像データとして選択する最大値検出手段を上記最適出力
値選択部に設けたので、黒地に白文字の原画像に対し
て、簡単な処理で、リンギングを抑制して最適な復元画
像を得ることができる。
【0092】また、請求項6に係る発明の画像処理装置
は、フィルタ演算部,相関係数演算部,最適相関係数選択
部および画像復元手段を有して、請求項1と同様のフィ
ルタリング演算を行って各注目画素の補正画像データを
算出し、複数の補正画像データ対の相関係数を算出して
復元画像を得るに最適な相関係数を選択し、選択された
相関係数に対応する係数値を用いてフィルタリングを行
って上記注目画素の復元画像データを求めるので、上記
フィルタ演算部によって得られた複数の補正画像データ
における2つの補正画像データ間の類似性に応じた復元
画像データを得ることができる。
【0093】また、請求項7に係る発明の画像処理装置
は、上記フィルタ演算部によって、劣化復元効果の程度
が異なる複数の係数値を用いてフィルタリング演算を行
うので、簡単な処理で、注目画素における劣化の程度に
応じた復元を行ってリンギングを抑制できる。
【0094】また、請求項8に係る発明の画像処理装置
は、夫々異なる固定の係数値を用いて上記フィルタリン
グ演算を行うフィルタリング演算手段で上記フィルタ演
算部を構成したので、簡単な処理で、上記複数の係数値
によるフィルタリング演算を実行できる。
【0095】また、請求項9に係る発明の画像処理装置
は、上記相関係数算出部によって、上記複数の係数値を
昇順に配列した際に互いに隣り合う2つの係数値を用い
て算出された補正画像データ間の相関係数を算出するの
で、近接した2つの係数値に因る補正画像データの類似
性に応じて、最適に復元された画像データを得ることが
できる。
【0096】また、請求項10に係る発明の画像処理装
置は、最大値を呈する相関係数を最適な相関係数値とし
て選択する最大値検出手段を上記最適相関係数選択部に
設けたので、上記フィルタ演算部によって得られた複数
の補正画像データにおける2つの補正画像データ間の類
似性が高い係数値を用いて復元画像データを得ることが
できる。すなわち、この発明によれば、絵画像のよう
に、画素濃度の分布が一様な原画像を最適に復元でき
る。
【0097】また、請求項11に係る発明の画像処理装
置は、最小値を呈する相関係数を最適な相関係数値とし
て選択する最小値検出手段を上記最適相関係数選択部に
設けたので、上記フィルタ演算部によって得られた複数
の補正画像データにおける2つの補正画像データ間の類
似性が低い係数値を用いて復元画像データを得ることが
できる。したがって、この発明によれば、文字画像のよ
うに、画素濃度の分布が一様でない原画像を最適に復元
できる。
【0098】また、請求項12に係る発明の画像処理装
置は、選択された相関係数に対応する2つの係数値のう
ち小さい方の係数値を用いてフィルタリングを行うフィ
ルタリング手段を上記画像復元手段に設けたので、補正
の度合が低い方の係数値が用いられて復元画像データが
得られる。したがって、この発明によれば、絵画像のよ
うに一様な画素濃度の分布に若干の雑音が混在する原画
像に対して、上記雑音に対する補正が抑制されて、最適
に復元することができる。
【0099】また、請求項13に係る発明の画像処理装
置は、選択された相関係数に対応する2つの係数値のう
ち大きい方の係数値を用いてフィルタリングを行うフィ
ルタリング手段を上記画像復元手段に設けたので、補正
の度合が高い方の係数値が用いられて復元画像データが
得られる。したがって、この発明によれば、文字画像の
ように画素濃度の分布が一様でない原画像に対して、文
字パターンに対する補正が強調されて、最適に復元する
ことができる。
【0100】また、請求項14に係る発明の画像処理装
置は、フィルタ演算部,最適出力値選択部,係数値記憶
部,係数値比較判定部,係数値選択部および劣化復元手段
を有して、最適補正画像データに対応する係数値に基づ
いて注目画素に係る係数値と近傍画素に係る係数値との
大小を比較判定し、この判定結果に基づいて上記注目画
素に係る係数値あるいはこの係数値の縮小値の何れか一
方を選択してフィルタリング演算を行って、当該注目画
素の劣化復元画像データを算出するので、上記係数値の
大小比較判定によって検出される過度に強調された箇所
の画像データを縮小された係数値で復元できる。したが
って、この発明によれば、対象画像の局所部分における
2つのパターン間が短絡してしまった箇所等が最適に復
元された局所が明確な復元画像を得ることができる。
【0101】また、請求項15に係る発明の画像処理装
置は、判定部で注目画素の画像データおよび近傍画素の
画像データの絶対差の値と閾値との大小判定を行い、そ
の判定結果に基づいて、画像データ選択部によって、上
記注目画素に係る原画像の画像データと補正画像生成部
による補正画像データとの何れか一方を選択して出力す
るので、上記判定部での判定によって注目画素が雑音で
あると判定された場合には、原画像の画像データを選択
することができる。したがって、この発明によれば、原
画像中の雑音が補正によって強調されるのを防止でき
る。
【0102】また、請求項16に係る発明の画像処理装
置は、補正画像生成部,最大画像データ検出部,最小画像
データ検出部,差分値検出部,判定部および画像データ選
択部を有して、処理対象画像の注目画素を中心とした所
定領域内における最大画像データと最小画像データとの
差分値を算出し、この差分値と閾値との大小の判定結果
に基づいて、上記注目画素に係る原画像の画像データと
補正画像データとの何れか一方を選択して出力するの
で、上記最大画像データ検出部,最小画像データ検出部,
差分値検出部および判定部によって、より適確に注目画
素が雑音である否かを判定できる。したがって、この発
明によれば、原画像中の雑音が補正によって強調される
のをより適確に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像処理装置における一実施例の概
略ブロック図である。
【図2】ボケ文字パターンの原画像の一例を示す図であ
る。
【図3】2値文字パターンと多値文字パターンとボケ文
字パターンとの画素濃度変化を示す図である。
【図4】図2に示すボケ文字パターンの画像データに対
してフィルタリング演算を施した場合におけるリンギン
グ抑制の説明図である。
【図5】図1とは異なる画像処理装置の概略ブロック図
である。
【図6】図1および図5とは異なる画像処理装置の概略
ブロック図である。
【図7】図1,図5および図6とは異なる画像処理装置
の概略ブロック図である。
【図8】図1,図5,図6および図7とは異なる画像処理
装置の概略ブロッ図である。
【図9】リンギング発生原理の説明図である。
【符号の説明】
11,21,31,41…フィルタ演算回路、12,32,
40…フィルタ係数設定回路、13,22,33…メモ
リ、 14,34,63…最小値検出回路、23
…相関係数演算回路、 24,62…最大値検
出回路、25…劣化復元部、 35…係
数値管理部、36,42…フレームメモリ、 37
…比較判定回路、38,53,66…選択回路、
39…係数抑制回路、51,61…補正画像生成部、
64…差分回路。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象画像の注目画素を中心とした所
    定領域内の画素の画像データに対して、複数の係数値に
    よってフィルタリング演算を行って上記注目画素の補正
    画像データを算出するフィルタ演算部と、 上記フィルタ演算部によって得られた複数の補正画像デ
    ータの中から復元画像として最適な補正画像データを選
    択して出力する最適出力値選択部を備えたことを特徴と
    する画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 上記フィルタ演算部が用いる複数の係数値は、劣化復元
    効果の程度が異なる複数の係数値であることを特徴とす
    る画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 上記フィルタ演算部は、夫々異なる固定の係数値を用い
    て上記フィルタリング演算を行うフィルタリング演算手
    段で構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 上記最適出力値選択部は、最小値を呈する補正画像デー
    タを最適な補正画像データとして選択する最小値検出手
    段を有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 上記最適出力値選択部は、最大値を呈する補正画像デー
    タを最適な補正画像データとして選択する最大値検出手
    段を有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 処理対象画像の注目画素を中心とした所
    定領域内の画素の画像データに対して、複数の係数値に
    よってフィルタリング演算を行って上記注目画素の補正
    画像データを算出するフィルタ演算部と、 上記フィルタ演算部で算出された複数の補正画像データ
    から得られる複数の補正画像データ対の夫々に関して、
    2つの補正画像データ間の相関係数を算出する相関係数
    算出部と、 上記相関係数算出部によって得られた複数の相関係数の
    中から復元画像を得るに最適な相関係数を選択して出力
    する最適相関係数選択部と、 上記最適相関係数選択部で得られた相関係数に対応する
    係数値を用いてフィルタリングを行って、上記注目画素
    の復元画像データを求める画像復元手段を備えたことを
    特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記フィルタ演算部が用いる複数の係数値は、劣化復元
    効果の程度が異なる複数の係数値であることを特徴とす
    る画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記フィルタ演算部は、夫々異なる固定の係数値を用い
    て上記フィルタリング演算を行うフィルタリング演算手
    段で構成されていることを特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記相関係数算出部は、上記複数の係数値を昇順に配列
    した際に互いに隣り合う2つの係数値を用いて算出され
    た補正画像データ間の相関係数を算出することを特徴と
    する画像処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記最適相関係数選択部は、最大値を呈する相関係数を
    最適な相関係数値として選択する最大値検出手段を有す
    ることを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記最適相関係数選択部は、最小値を呈する相関係数を
    最適な相関係数値として選択する最小値検出手段を有す
    ることを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記画像復元手段は、上記最適相関係数選択部で得られ
    た相関係数に対応する2つの係数値のうち小さい方の係
    数値を用いてフィルタリングを行うフィルタリング手段
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記画像復元手段は、上記最適相関係数選択部で得られ
    た相関係数に対応する2つの係数値のうち大きい方の係
    数値を用いてフィルタリングを行うフィルタリング手段
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項5の何れか一つに
    記載の画像処理装置において、 上記最適出力値選択部からの最適補正画像データに対応
    する係数値を記憶する係数値記憶部と、 上記係数値記憶部から注目画素に係る係数値と近傍画素
    に係る係数値とを読み出して、両係数値の大小を比較判
    定する係数値比較判定部と、 上記係数値比較判定部の判定結果に基づいて、上記係数
    値記憶部に記憶された注目画素に係る係数値あるいはこ
    の係数値の縮小値の何れか一方を選択する係数値選択部
    と、 上記係数値選択部によって選択された係数値を用いて、
    処理対象画像の当該注目画素を中心とした所定領域内の
    画素の画像データに対してフィルタリング演算を行って
    当該注目画素の劣化復元画像データを算出する劣化復元
    手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項1,請求項6あるいは請求項1
    4の何れか一つに記載の画像処理装置で成る補正画像生
    成部と、 処理対象画像における注目画素の画像データおよび近傍
    画素の画像データの絶対差の値と閾値との大小判定を行
    う判定部と、 上記判定部による判定結果に基づいて、処理対象画像の
    上記注目画素に係る画像データと上記補正画像生成部か
    らの上記注目画素に係る補正画像データとの何れか一方
    を選択して出力する画像データ選択部を備えたことを特
    徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項1,請求項6あるいは請求項1
    4の何れか一つに記載の画像処理装置で成る補正画像生
    成部と、 処理対象画像における注目画素を中心とした所定領域内
    の画素の画像データの中から最大値を検出する最大画像
    データ検出部と、 処理対象画像における当該所定領域内の画素の画像デー
    タの中から最小値を検出する最小画像データ検出部と、 上記最大画像データ検出部からの最大画像データと上記
    最小画像データ検出部からの最小画像データとの差分値
    を算出する差分値算出部と、 上記差分値算出部からの差分値と閾値との大小判定を行
    う判定部と、 上記判定部による判定結果に基づいて、処理対象画像の
    上記注目画素に係る画像データと上記補正画像生成部か
    らの上記注目画素に係る補正画像データとの何れか一方
    を選択して出力する画像データ選択部を備えたことを特
    徴とする画像処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020140A (ja) * 2004-12-07 2007-01-25 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2007036894A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Kyocera Corp 画像処理装置
KR100764395B1 (ko) * 2006-03-16 2007-10-05 삼성전기주식회사 디지털 카메라용 적응적 링잉 제거 장치
WO2012042821A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 株式会社島津製作所 画像強調処理方法およびそれを用いた画像強調処理装置

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